JP3435555B2 - エンジンバルブの製造方法 - Google Patents

エンジンバルブの製造方法

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JP3435555B2 JP08612894A JP8612894A JP3435555B2 JP 3435555 B2 JP3435555 B2 JP 3435555B2 JP 08612894 A JP08612894 A JP 08612894A JP 8612894 A JP8612894 A JP 8612894A JP 3435555 B2 JP3435555 B2 JP 3435555B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸部の下端部に、傘部
側へのオイル下がりを防止する受け板を備えるエンジン
バルブの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に略示するように、傘部材(01)と軸
部材(02)とからなる弁体(03)、すなわちエンジンバルブ
は、軸部材(02)が、シリンダヘッド(図示略)に圧入され
たバルブガイド(04)に上下に摺動自在として嵌挿され、
軸端をロッカアーム(05)又はタペット(図示略)をもって
押圧することにより、駆動される。
【0003】軸部材(02)は、エンジンの運転中はバルブ
ガイド(04)に案内されて高速度で往復摺動運動を繰り返
しており、従って、軸部材(02)とバルブガイド(04)との
互いの接触面は摩耗や焼付きを生じ易い。これを防止す
るため、軸部材(02)とバルブガイド(04)との間の僅かな
隙間より潤滑油を流入させ、互いの摺動面を潤滑するよ
うになっている。
【0004】しかし、軸部材(02)とバルブガイド(04)と
の隙間より過度の潤滑油が流入すると、余剰の潤滑油が
傘部(01)側に漏れ出る、いわゆるオイル下がり現象が生
じ、潤滑油の消費率が増大したり、傘部材(01)の表面に
炭化して堆積したりするなどの不具合が発生するため、
バルブガイド(04)の上端にリップシール(06)を止着し
て、潤滑油の流入量を規制する場合がある。
【0005】上記リップシール(06)は、エンジンの長期
間の運転などにより経時劣化等を起こすと、装着初期の
シール性が次第に損なわれることがある。このようにな
ると、潤滑油の流入量が増加し、これが傘部材(01)側に
流出して徐々に炭化堆積し、傘部材(01)が焼損したり、
ガス漏れ等を起こしてエンジン性能の低下要因となる。
【0006】このような問題を防止するために、従
、シリンダヘッドにおけるポート内に位置する軸部材
(02)の下端部に、円環状の受け板(07)を、焼き嵌めや溶
接等により固着し、軸部材(02)とバルブガイド(04)との
隙間より漏れ出た潤滑油が、高温の傘部材(01)側に直接
流下することのないようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のよう
に、受け板(07)を焼き嵌めや溶接等により軸部材(02)に
固着したエンジンバルブでは、前者の場合、機械加工等
により受け板(07)の通孔の寸法精度を高める必要がある
とともに、エンジン運転中の受け板と軸部との熱膨率の
差により受け板(07)の固定位置がずれることがある。ま
た後者の場合、溶接熱によりひずみが発生して、軸部材
(02)に曲がりを発生させたり、エンジン運転中の振動に
より、受け板(07)が溶接部より剥離する恐れがある。
【0008】さらに、いずれの固着手段でも、受け板(0
7)の取付けに要する工数が増加し、製造コストが嵩むと
いう問題がある。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、受け板の移動や剥離を防止するととも
に、焼き嵌めや溶接等の固着手段を用いることなく、受
け板を極めて容易にかつ安価に設けることができるよう
にしたエンジンバルブの製造方法を提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のエンジンバルブの製造方法は、軸部材と傘
部材とを別体に形成するとともに、それらの互いの接合
面に、開口端側がテーパ状に拡径する円形の凹部を形成
し、前記両部材の端面同士を、シリンダヘッドのポート
内に位置する部分において摩擦溶接により接合して弁体
を形成するとともに、溶接時に側方に突出するバリを発
生させることにより、互いの接合部に受け板を形成する
ことを特徴とするものである。また、本発明のエンジン
バルブの製造方法は、軸部材と傘部材とを別体に成形す
るとともに、軸部材の接合面に、開口端側がテーパ状に
拡径する円形の凹部を、かつ傘部材の接合面の外周縁
に、前記軸部材の凹部におけるテーパ状の内面と接触す
る面取り部をそれぞれ形成し、前記両部材の端面同士
を、シリンダヘッドのポート内に位置する部分において
摩擦溶接により接合して弁体を形成するとともに、溶接
時に側方に突出するバリを発生させることにより、互い
の接合部に受け板を形成することを特徴とするものであ
る。
【0011】
【作用】本発明のエンジンバルブの製造方法によると、
受け板弁体の一部と一体的に設けることができるの
で、受け板が軸方向に妄りに動くのを防止しうる。ま
た、本発明の方法によりエンジンバルブを製造すると、
受け板を、焼き嵌めや溶接等によることなく、弁体に極
めて容易に設けることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0013】なお、図5に示す従来例と同一の部材に
は、その符号より冒頭の0を除いた符号を付して、その
詳細な説明は省略する。
【0014】図1は、本発明の方法により形成された
気用のエンジンバルブを示すもので、その弁体(3)は、
ニッケル−クロム系の超耐熱合金(例えばインコネル75
1)又はオーステナイト系の耐熱鋼(例えばSUH36)等に
より形成された傘部材(1)と、マルテンサイト系の耐熱
鋼(例えばSUH3)等により形成された軸部材(2)とか
らなり、傘部材(1)における上端面とそれと等径をなす
軸部材(2)の下端面同士を互いに接合して構成されてい
る。
【0015】傘部材(1)と軸部材(2)との接合部、すな
わちシリンダヘッドの排気ポート(図示略)内に位置する
部分には、円環状をなすオイル下がり防止用の受け板
(8)が、傘部材(1)及び軸部材(2)の一部と一体的に連
設されている。
【0016】図2は、上記エンジンバルブの製造要領を
示すもので、まず図2(A)に示すように、予め鍛造工程
を経て成形された傘部材(1)における傘表側を、摩擦溶
接機における一方の回転側チャック(9)により把持する
とともに、丸棒状の素材よりなる軸部材(2)を、チャッ
ク(9)と同軸をなして相対する他方の固定側チャック(1
0)により把持する。図3に示すように、傘部材(1)と軸
部材(2)との互いの結合面には、開口端側がテーパ状に
拡径する所要深さの円形の凹部(11)が、それぞれ形成さ
れている。
【0017】ついで、図2(B)に示すように、チャック
(9)を回転させて傘部材(1)を高速回転させ、かつ同時
に、固定側のチャック(10)をチャック(9)方向に移動さ
せて、傘部材(1)と軸部材(2)の周端縁に形成された環
状突部(1a)(2a)(図3参照) 同士を接触させる。
【0018】これにより互いの接触面は摩擦熱により高
温となり、両端が溶融したところで軸部材(2)を加圧す
れば、双方の部材(1)(2)の端面同士は強固に接合さ
れ、かつ接合部には、加圧時の溶融肉のはみ出しによる
円環状の溶接バリ(W)が形成される。
【0019】最後に、接合された弁体(3)に熱処理や機
械加工等を施し、溶接バリ(W)を残して各部を所定寸法
に仕上げれば、図1に示すような、接合部に溶接バリ
(W)、すなわち受け板(8)を備えるエンジンバルブが形
成される。
【0020】以上説明したように、上記実施例のエンジ
ンバルブの製造方法によれば、オイル下がり防止用の受
け板(8)を、吸気用エンジンバルブの製造時における傘
部材(1)と軸部材(2)との接合と同時に、かつそれらの
部材と一体的に形成しるので、従来のように、面倒な
焼き嵌めや溶接等の固着手段を用いる必要がなく、また
固着後において受け板の位置がずれたり、剥離したり、
軸部材(2)に熱ひずみが発生して曲りが発生したりする
恐れもない。
【0021】また、傘部材(1)と軸部材(2)との互いの
接合面に、開口端側がテーパ状に拡径する円形の凹部(1
1)を形成すると、図3の想像線で示すように、溶接時に
おいて環状突部(1a)(2a)が外方へ大きくはみ出して、溶
接バリ、すなわち受け板(8)の突出寸法が増大するの
で、オイル下がりにより漏出してきた潤滑油を効果的に
受け止めることができる。
【0022】図4の実施例は、軸部材(2)側に上記とほ
ぼ同様の凹部(11)を形成するとともに、傘部材(1)の端
面の外周縁には、環状突部(2a)のテーパ面(2b)とほぼ同
じ傾斜の面取り部(1b)を形成し、それらテーパ面(2b)と
面取り部(1b)とを接触させて摩擦溶接するようにしたも
のである。
【0023】このようにすると、想像線で示すように、
溶接初期において環状突部(2a)が傘部材(1)の端部によ
り押圧されて外方へ大きくはみ出すだけでなく、それに
より形成される受け板(8)(溶接バリ)は、軸部材(2)の
上方(図中右方)に向かって湾曲するので、オイル下がり
による潤滑油の捕集性が良好となり、傘部材(1)側に溢
出する潤滑油の量が極めて少なくなる。
【0024】なお、本発明は、上述した吸気用のエンジ
ンバルブのように、弁体(3)が、傘部材(1)と軸部材
(2)との異種金属材料よりなっているものの外、中空弁
(金属ナトリウム封入弁を含む)等にも適用しうる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果を奏する。
【0026】(a)請求項1及び2記載の発明によれ
ば、受け板を、弁体の一部と一体的に形成しうるので、
従来の焼き嵌めや溶接等の固着手段を用いることなく、
極めて容易に、かつ低コストで形成することができる。
また、受け板が軸方向にずれたり、剥離したりすること
もない。
【0027】(b)請求項記載の発明のように、傘部
材と軸部材との接合面に、開口端側がテーパ状に拡径す
る円形の凹部を形成して摩擦溶接すると、受け板の側方
への突出寸法が増大するので、オイル下がりにより漏出
してきた潤滑油を効果的に受け止めることができる。
【0028】(c)請求項記載の発明のように、軸部
材の接合面に、開口端側がテーパ状に拡径する円形の凹
部を、かつ傘部材の接合面の外周縁に、軸部材の凹部に
おけるテーパ状の内面と接触する面取り部をそれぞれ形
成して摩擦溶接すると、受け板が上向に湾曲するので、
オイル下がりによる潤滑油の捕集性が良好となり、傘部
側に溢出する潤滑油の量が極めて少なくなる。その結
果、傘部に潤滑油が炭化して堆積する量が著しく少なく
なり、エンジンバルブの耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により得られたエンジンバル
ブの一部切欠正面図である。
【図2】本発明におけるエンジンバルブの製造要領を示
し、(A)は別体に形成した傘部材と軸部材とを摩擦溶接
機にチャッキングした状態を示す平面図、(B)は摩擦溶
接終了時の状態を示す一部切欠平面図である。
【図3】傘部材と軸部材との接合面の形状を示す要部の
拡大平面図である。
【図4】同じく接合面の変形例を示す要部の拡大平面図
である。
【図5】従来の方法により製造されたエンジンバルブを
示す正面図である。
【符号の説明】
(1)傘部材 (1b)面取り部 (2)軸部材 (1a)(2a)環状突部 (2b)テーパ面 (3)弁体 (4)バルブガイド (5)ロッカアーム (6)リップシール (8)受け板 (9)回転チャック (10)固定チャック (11)凹部 (W)溶接バリ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−238469(JP,A) 実開 昭63−102910(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 3/20 B23K 20/12 F01L 3/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸部材と傘部材とを別体に形成するとと
    もに、それらの互いの接合面に、開口端側がテーパ状に
    拡径する円形の凹部を形成し、前記両部材の端面同士
    を、シリンダヘッドのポート内に位置する部分において
    摩擦溶接により接合して弁体を形成するとともに、溶接
    時に側方に突出するバリを発生させることにより、互い
    の接合部に受け板を形成することを特徴とするエンジン
    バルブの製造方法。
  2. 【請求項2】 軸部材と傘部材とを別体に成形するとと
    もに、軸部材の接合面に、開口端側がテーパ状に拡径す
    る円形の凹部を、かつ傘部材の接合面の外周縁に、前記
    軸部材の凹部におけるテーパ状の内面と接触する面取り
    部をそれぞれ形成し、前記両部材の端面同士をシリンダ
    ヘッドのポート内に位置する部分において摩擦溶接によ
    り接合して弁体を形成するとともに、溶接時に側方に突
    出するバリを発生させることにより、互いの接合部に受
    け板を形成することを特徴とするエンジンバルブの製造
    方法。
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CN111660003B (zh) * 2020-06-22 2021-08-03 浙江最成半导体科技有限公司 一种溅射靶材焊接方法

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