JP3434928B2 - グラファイト層間化合物およびその製造方法 - Google Patents

グラファイト層間化合物およびその製造方法

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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B32/00Carbon; Compounds thereof
    • C01B32/15Nano-sized carbon materials

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な製法によるグラ
ファイト層間化合物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】層間化合物は、層状構造を有するグラフ
ァイト等の層状空間に、異種の物質を導入して作製した
ものであり、電気伝導性の向上や挿入物質の性質を利用
した触媒等の機能材料への応用が可能であることから、
各種の層間化合物の合成や物性、応用等についての研究
が行われている。
【0003】グラファイトの層状空間に挿入した異種物
質の例としては、Li、Na、Kなどのアルカリ金属、
Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類金属、Sm、Eu、
Yb等の希土類元素、Mn、Fe、Ni、Co、Zn、
Mo等の遷移金属、Br2、ICl、IBrなどのハロ
ゲン、HNO3、H2SO4、HF、HBF4等の酸、Mg
Cl2、FeCl2、FeCl3、NiCl2、AlC
3、SbCl5等の化合物等が報告されている。
【0004】上述したような異種物質を層状空間に挿入
したグラファイト層間化合物は、従来、(a)グラファイ
トと気相または液相の挿入物質とを接触させる方法、
(b)挿入物質を含む電解溶液をグラファイト電極を用
いて電気分解する方法、等を適用して作製されている。
例えば、アルカリ金属を用いたグラファイト層間化合物
は、アルカリ金属とグラファイトを真空下で共存させ、
加熱することによって得られる。また、ハロゲンを用い
たグラファイト層間化合物は、Br2、ICl、IBr
等の液相または蒸気とグラファイトとを接触させること
で作製することができる。その他、Ca、Sr、Ba等
のアルカリ土類金属やSm、Eu、Yb等の希土類元素
を用いたグラファイト層間化合物は、これらの金属粉末
とグラファイト微粉末とを混合し、1〜2MPa程度で加圧
した後に、常圧下で焼成する方法で合成されている。
【0005】一方、Fe、Co、Mo等の遷移金属を用
いたグラファイト層間化合物については、これら金属の
塩化物の層間化合物をまず合成した後、それらをNaB
4、LiAlH4、Na等を用いて、室温以下でゆっく
りと還元することにより合成した例が報告されている。
しかし、このような還元法はその再現性が低く、安定し
て遷移金属のグラファイト層間化合物が得難いという欠
点があった。
【0006】また、上述したような従来のグラファイト
層間化合物の製造方法は、いずれも粉末焼成、粉末−気
相/液相反応、電解生成等の通常の合成法を利用したも
のであるため、集合体としてグラファイト層間化合物を
合成するには適するものの、例えばグラファイトの極微
小領域に層間化合物を形成するというように、制御され
た形状、分布、状態等を満足させた上でグラファイト層
間化合物を作製することは不可能であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のグラファイト層間化合物においては、遷移金属をグラ
ファイトの層状空間に挿入する際の再現性に乏しく、ま
た使用可能な遷移金属も限られているという難点があっ
た。
【0008】また、従来のグラファイト層間化合物の製
造方法は、集合体としてグラファイト層間化合物を合成
するには適するものの、制御された形状、分布、状態等
を満足させてグラファイト層間化合物を作製することは
不可能であった。そして、グラファイト層間化合物の応
用範囲の拡大を図るために、例えばグラファイトの極微
小領域に選択的に形成された層間化合物というように、
形成状態等が制御されたグラファイト層間化合物の作製
を可能にすることが求められている。
【0009】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、例えばグラファイトの極微小領域に
層間化合物の形成を可能にする等の制御性を向上させる
と共に、再現性よく作製することを可能にしたグラファ
イト層間化合物およびその製造方法を提供することを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段と作用】本発明のグラファ
イト層間化合物は、閉殻構造の層状カーボン組織を有す
グラファイトの(001)面と(002)面との間の層状空間
に、電子線照射によりAl原子が挿入されていることを
特徴としている。
【0011】また、本発明のグラファイト層間化合物の
製造方法は、上部に活性なAl超微粒子が存在する、閉
殻構造の層状カーボン組織を有するグラファイトに、真
空雰囲気中で前記Al超微粒子と共に電子線を照射し
て、前記グラファイトを収縮させると共に、前記グラフ
ァイトの(001)面と(002)面との間の層状空間に前記A
l超微粒子を構成するAl原子を挿入することを特徴と
している。
【0012】本発明の層間化合物は、グラファイトの(0
01)面と(002)面との間の層状空間に、電子線照射により
Al原子を挿入したものである。ここで用いられるグラ
ファイトは閉殻構造の層状カーボン組織を有するもの
(以下、閉殻構造グラファイトと略記する場合がある)
である。このような閉殻構造グラファイト上に活性なA
l超微粒子を存在させた状態で電子線を照射して、閉殻
構造グラファイトの(001)面と(002)面との間の層状空間
にAl原子集団を侵入させることによって、本発明のグ
ラファイト層間化合物が形成される。
【0013】すなわち、上部に活性なAl超微粒子を存
在させた、閉殻構造の層状カーボン組織を有するグラフ
ァイトに電子線を照射すると、閉殻構造グラファイトの
収縮およびAl超微粒子の小径化等が起こり、Al超微
粒子を構成しているAl原子が閉殻構造グラファイトの
層状空間に侵入する。この際に照射する電子線として
は、1×1019e/cm2・sec(2A/cm2)以上の強度を有するも
のが好適である。照射する電子線の強度が1×1019e/cm2
・sec未満であると、閉殻構造グラファイトを収縮させ得
るほどに炭素原子を活性化できないおそれがある。言い
換えると、上記強度を有する電子線は閉殻構造グラファ
イトの局所加熱効果や原子変位誘起(knock-on)効果等
をもたらし、これらによって閉殻構造グラファイトの収
縮およびその層状空間へのAl原子の挿入が可能とな
る。また、電子線の照射は10-5Pa以下の真空雰囲気中で
行うことが好ましい。電子線照射時の真空雰囲気が10-5
Paを超えると、残留ガス原子の吸着等により閉殻構造
ラファイトへのAl原子の挿入が阻害されるおそれがあ
る。
【0014】ここで、Al超微粒子を誘導設置する閉殻
構造グラファイトとしては、個々に独立して制御が可能
なものを用いるものとし、また当初の閉殻構造グラファ
イトの大きさは、Al超微粒子を誘導設置することが可
能な程度であればよいが、例えば10〜30nm程度の大きさ
を有するものが好ましい。
【0015】また、上述したような閉殻構造の層状カー
ボン組織を有するグラファイト上に配置する活性なAl
超微粒子としては、表面酸化膜等を有しない純Alの超
微粒子が挙げられる。このAl超微粒子の直径は5〜20n
m程度であることが好ましい。Al超微粒子の直径が5nm
未満であっても、また20nmを超えても、いずれも閉殻構
グラファイトの層状空間にAl原子を良好に侵入させ
ることができないおそれがあると共に、後述するように
閉殻構造グラファイト上に良好に誘導設置できないおそ
れがある。上記したようなAl超微粒子の作製方法は特
に限定されるものではないが、例えば後に詳述する準安
定Al酸化物粒子に真空中で電子線を照射することによ
って作製することができる。
【0016】本発明のグラファイト層間化合物の一方の
出発原料となる、閉殻構造の層状カーボン組織を有する
グラファイトは、独立制御が可能であること等から、 (1) 活性なAl超微粒子が上部に存在しているi−カ
ーボン等の非晶質炭素に、真空雰囲気中で電子線を照射
することによって、閉殻構造の層状カーボン組織を有す
グラファイトを作製する。 (2) i−カーボン等の非晶質炭素上に配置された準安
定Al酸化物粒子に、真空雰囲気中で電子線を照射する
ことによって、閉殻構造の層状カーボン組織を有する
ラファイトを作製する。 等の作製工程によるものを用いることが好ましい。
【0017】上記(1)の閉殻構造の層状カーボン組織を
有するグラファイトの作製方法において、非晶質炭素上
に配置する活性なAl超微粒子の直径は5〜100nm程度で
あることが好ましい。Al超微粒子の直径が100nmを超
えると、下層の非晶質炭素を十分に活性化できないおそ
れがある。なお、直径5nm未満のAl超微粒子は作製自
体が困難である。Al超微粒子のより好ましい直径は同
様な理由から5〜20nmの範囲である。
【0018】上述したような条件下で、活性なAl超微
粒子と共に非晶質炭素に電子線を照射すると、活性なA
l超微粒子の下層に存在する非晶質炭素の原子配列が変
化して、活性なAl超微粒子の下部およびその周囲に
殻構造グラファイトが誘起する。このような閉殻構造
ラファイトは独立した状態で得られ、さらに続けて電子
線を容易に照射することが可能であるため、本発明のグ
ラファイト層間化合物の作製に用いるラファイトとし
て好適である。
【0019】閉殻構造グラファイトを作製する際に照射
する電子線としては、強度が1×1019e/cm2・sec(2A/c
m2)以上のものが好ましい。照射する電子線の強度が1
×1019e/cm2・sec未満であると、閉殻構造グラファイト
を生成し得るほどに非晶質炭素を活性化できないおそれ
がある。言い換えると、1×1019e/cm2・sec以上の強度を
有する電子線は、Al超微粒子および非晶質炭素の局所
加熱効果と原子変位誘起(knock-on)効果等をもたら
し、これらによって閉殻構造グラファイトが生成する。
また、電子線の照射は10-5Pa以下の真空雰囲気中で行う
ことが好ましい。電子線照射時の真空雰囲気が10-5Paを
超えると、残留ガス原子の吸着等で閉殻構造グラファイ
トの生成が阻害されるおそれがある。
【0020】上述した(1)の方法により作製した閉殻構
グラファイトは、その作製に使用したAl超微粒子
を、本発明のグラファイト層間化合物の他方の出発原料
となるAl超微粒子としてそのまま用いることができ
る。すなわち、Al超微粒子の存在下で生成した閉殻構
グラファイトにさらに続けて電子線を照射することに
よって、本発明のグラファイト層間化合物を作製するこ
とができる。具体的な条件等は前述した通りである。
【0021】また、上記(2)の閉殻構造の層状カーボン
組織を有するグラファイトの作製方法において、用いる
準安定Al酸化物粒子としては、Al23の準安定相で
あるθ−Al23粒子等が例示され、このような準安定
Al酸化物粒子に照射する電子線は、強度が1×1019e/c
m2・sec(2A/cm2)以上のものが好ましい。例えば、非晶
質炭素上に配置されたθ−Al23粒子に1×1019e/cm2
・sec以上の電子線を照射すると、θ−Al23粒子の表
層に存在する吸着原子や不純物等の炭素源から炭素原子
が構成原子として供給されて、準安定金属酸化物粒子の
周囲に閉殻構造グラファイトが生成する。このような
殻構造グラファイトは独立した状態で得られ、さらに続
けて電子線を容易に照射することが可能であるため、本
発明のグラファイト層間化合物の作製に用いるラファ
イトとして好適である。
【0022】上記(2)の方法により作製した閉殻構造
ラファイトを使用する場合には、その上部に活性なAl
超微粒子を誘導設置した上で、前述したような条件下が
電子線を照射して、本発明のグラファイト層間化合物を
作製する。Al超微粒子の閉殻構造グラファイト上への
誘導設置は、例えばAl超微粒子に電子線束を照射し、
この電子線束を走査してAl超微粒子を移動させること
により実現できる。また、閉殻構造グラファイト上に誘
導設置するAl超微粒子は、電子線束により誘導可能で
あると共に、閉殻構造グラファイトの上部に設置可能な
程度の大きさを有するものであればよく、前述したよう
に直径が5〜20nm程度のAl超微粒子が好適である。こ
のようなAl超微粒子は、上述したθ−Al23粒子へ
の電子線照射による、閉殻構造の層状カーボン組織を有
するグラファイトの作製工程で副次的に得ることができ
る。
【0023】本発明のグラファイト層間化合物は、上部
にAl超微粒子が存在する閉殻構造グラファイト個々
に制御可能なグラファイト)に電子線を照射することで
得られるため、例えばグラファイトの極微小領域に形成
することが可能である等、その状態、形状、分布等の制
御性を大幅に向上させた上で、再現性よく得ることがで
きる。さらには、制御された条件下で層間化合物を独立
した状態で作製することができるため、層間化合物の各
種操作や制御、さらにはその物性の掌握等も容易に実現
可能となる。さらに、本発明の層間化合物は、室温ステ
ージ上で作製が可能であって、一般に制御された加熱条
件下で電子線等を照射することは困難であるため、その
意義は大きい。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0025】実施例1 まず、活性なAl超微粒子の作製について述べる。すな
わち、直径が100nm程度の球状θ−Al23粒子(純度
=99.8%)を用意し、これをアルコールに分散させた
後、i−カーボンからなる非晶質カーボン支持膜上に塗
布、乾燥させた。次いで、上記球状のθ−Al23粒子
を配置した非晶質カーボン支持膜を、200kVTEM装置
(日本電子社製、JEM-2010(商品名))の真空室内に配
置された室温ステージ上に設置した。この後、上記真空
室内を1×10-5Paの真空度まで排気し、非晶質カーボン
支持膜上に配置された粒径100nmのθ−Al23粒子に
1.3×1020e/cm2・sec(20A/cm2)の電子線を照射した。
そして、この電子線照射によって、直径5〜15nm程度の
Al超微粒子を非晶質カーボン支持膜上に生成した。
【0026】上述したAl超微粒子を使用して、閉殻構
造の層状カーボン組織を有するグラファイトの生成とそ
れを用いたグラファイト層間化合物の作製を行った。具
体的には、生成したAl超微粒子を有する非晶質カーボ
ン支持膜が配置されたTEM装置の真空室内状態(真空
度を含む)を維持した上で、カーボン支持膜上のAl超
微粒子の中から長径が15nm程度のAl超微粒子を選択
し、このAl超微粒子に対して下層の非晶質カーボンと
共に1.3×1020e/cm2・sec(20A/cm2)の電子線(照射径
=250nm)を照射した。
【0027】電子線の照射を行いながらAl超微粒子お
よび非晶質カーボンの状態をTEMでその場(in-sit
u)観察した。この観察結果について、図1の模式図を
参照しながら説明する。電子線の照射開始から300秒程
度経過したところで、図1(a)に示すように、Al超
微粒子1の下部に長径15nm程度の楕円状同心円を持つカ
ーボン組織が誘起した。この楕円状同心円を持つカーボ
ン組織は層間隔が約0.35nmであり、閉殻構造の層状カー
ボン組織を有するグラファイト(閉殻構造グラファイ
ト)2であることが確認された。なお、閉殻構造グラフ
ァイト2の周囲は、非晶質カーボン3の状態を維持して
いた。
【0028】さらに、電子線を照射し続けると、閉殻構
グラファイト2は徐々に収縮しつつ同心円状になって
いき、またAl超微粒子1も同様に小径化していった。
電子線の照射開始から800〜1000秒程度経過したところ
で、図1(b)に示すように、閉殻構造グラファイト2
は同心円状に収縮すると共に、Al超微粒子1は直径2n
m程度まで小さくなった。Al超微粒子1の長径(Al-
a)および短径(Al-b)と閉殻構造グラファイト2の
長径(G-a)および短径(G-b)の電子線照射時間の経
過に伴う変化の様子を図2に示す。図2から明らかなよ
うに、Al超微粒子1および閉殻構造グラファイト2
は、いずれも楕円状から収縮しつつ円状になっていくこ
とが分かる。
【0029】上記小径化と共にAl超微粒子1を構成し
ていたAl原子(Al原子集団)が閉殻構造グラファイ
ト2の(001)面と(002)面との間の層状空間(ファンデル
ワールス結合層間)に侵入して、グラファイト層間化合
物4を形成していることを確認した。このグラファイト
層間化合物4は、エネルギー分散型X線分析器(ED
S)によっても確認された。この際、閉殻構造グラファ
イト2の層間隔は0.40nmまで拡がっており、通常の0.33
4nmより20%にも及ぶ大きな格子歪みが生じていたこと
になる。
【0030】上述したグラファイト層間化合物において
は、Al超微粒子1の{002}面と閉殻構造グラファイト
2の(002)面とが平行となるように、Al超微粒子1を
構成していたAl原子集団が配列しており、Al原子集
団と閉殻構造グラファイト2とはエピタキシー関係を有
していた。また、Al原子集団の存在が明確な部位にお
ける閉殻構造グラファイト2の(001)面と(002)面との面
間隔dは0.40nmであり、d(200)Al=0.20nmの2倍とな
るように閉殻構造グラファイト2の格子が膨らんでい
た。この部位では結晶構造が化合物Al26に相当して
いると推定される。また、図3に閉殻構造グラファイト
2の各部位(A,B,C)における面間隔dの電子線照
射時間の経過に伴う変化の様子を示す。図3から明らか
なように、Al原子は閉殻構造グラファイト2の各部位
に分散していることが分かる。
【0031】このように、Al超微粒子1が上部に存在
する閉殻構造グラファイト2への電子線照射によって、
閉殻構造グラファイト2の(001)面と(002)面との間の層
状空間に、Al超微粒子1を構成していたAl原子(A
l原子集団)を挿入したグラファイト層間化合物4が得
られた。このグラファイト層間化合物4の作製は、照射
した電子による局所加熱効果と原子変位誘起(knock-o
n)効果の両方によものと考えられる。
【0032】実施例2 まず、閉殻構造の層状カーボン組織を有するグラファイ
Al超微粒子の作製について述べる。すなわち、
粒径が100nm程度の球状θ−Al23粒子(純度=99.8
%)を用意し、これをアルコールに分散させた後、i−
カーボンからなる非晶質カーボン支持膜上に塗布、乾燥
させた。次いで、上記球状のθ−Al23粒子を配置し
た非晶質カーボン支持膜を、200kVTEM装置(日本電
子社製、JEM-2010(商品名))の真空室内に配置された
室温ステージ上に設置した。
【0033】次に、上記真空室内を1×10-5Paの真空度
まで排気した後、非晶質カーボン支持膜上に配置された
粒径100nmのθ−Al23粒子に、1.3×1020e/cm2・sec
(20A/cm2)の電子線を照射した。そして、この電子線
照射によって、直径10〜30nm程度の閉殻構造の層状カー
ボン組織を有するグラファイト(閉殻構造グラファイ
ト)と、直径5〜10nm程度のAl超微粒子を非晶質カー
ボン支持膜上に作製した。
【0034】上記閉殻構造グラファイトとAl超微粒子
の生成状態をTEM観察した結果を、図4に模式的に示
す。図4に示すように、θ−Al23粒子への電子線照
射により、それより小径のα−Al23超微粒子5が形
成され、またその周囲には直径5〜10nm程度のAl超微
粒子6と、直径10〜30nm程度の大きさの閉殻構造グラフ
ァイト7が生成していることが確認された。なお、当初
のθ−Al23粒子の周囲には、直径20nm程度の大きさ
のカーボンナノカプセル8や太さ10nm程度のカーボンナ
ノチューブ9も生成していた。
【0035】上述したようにして得た閉殻構造グラファ
イトとAl超微粒子とを用いて、グラファイト層間化合
物を作製した。この状態をTEMでその場(in-situ)
観察した。この観察結果について、図5の模式図を参照
しながら説明する。まず、長径15nm程度の閉殻構造グラ
ファイトと、その近傍に位置する直径5nm程度のAl超
微粒子とを選択し、まずAl超微粒子に電子線束を照射
しながら走査して、図5(a)に示すように、Al超微
粒子6を閉殻構造グラファイト7の上部に誘導設置し
た。
【0036】次に、Al超微粒子6が誘導設置された
殻構造グラファイト7に、1.3×1020e/cm2・sec(20A/cm
2)の電子線(照射径:250nm)を照射した。この電子線
の照射時間の経過に伴って、閉殻構造グラファイト7は
徐々に収縮していき、電子線の照射開始から560秒程度
経過したところで、図5(b)に示すように、閉殻構造
グラファイト7の(001)面と(002)面との間の層状空間
(ファンデルワールス結合層間)にAl超微粒子6を構
成していたAl原子(Al原子集団)が侵入して、グラ
ファイト層間化合物10を形成していることを確認し
た。このグラファイト層間化合物10の状態において、
閉殻構造グラファイト7の長径は10nm程度となり、また
Al超微粒子6の直径は2nm程度であった。
【0037】このように、Al超微粒子を誘導設置した
閉殻構造グラファイトへの電子線照射によって、閉殻構
グラファイトの(001)面と(002)面との間の層状空間に
Al超微粒子を挿入したグラファイト層間化合物が得ら
れた。このグラファイト層間化合物の作製は、照射した
電子による局所加熱効果と原子変位誘起(knock-on)効
果の両方によるものと考えられる。
【0038】上述した各実施例からも明らかなように、
本発明によれば閉殻構造の層状カーボン組織を有する
ラファイトの(001)面と(002)面との間の層状空間へのA
l原子の挿入による層間化合物の作製が、室温ステージ
上という制御の容易な条件下での電子線等の照射により
実現できるため、ナノメータ径の電子線等による様々な
マニュピレーションへの展開という大きな可能性を有す
るものである。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、例
えばグラファイトの極微小領域にグラファイト層間化合
物を作製することが可能となる等、グラファイト層間化
合物の状態、形状、分布等の制御性を大幅に向上させる
ことができる。そして、このような条件を満足させた上
で、Al原子を閉殻構造の層状カーボン組織を有する
ラファイトの層状空間に挿入した層間化合物を再現性よ
く得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1におけるグラファイト層間
化合物の作製過程を模式的に示す図である。
【図2】 本発明の実施例1のグラファイト層間化合物
の作製過程におけるAl超微粒子および閉殻構造グラフ
ァイトの電子線照射時間の経過に伴う長径および短径の
変化の様子を示す図である。
【図3】 本発明の実施例1のグラファイト層間化合物
の作製過程における閉殻構造グラファイトの各部位の面
間隔dの電子線照射時間の経過に伴う変化の様子を示す
図である。
【図4】 本発明の実施例2においてグラファイト層間
化合物の作製に用いたAl超微粒子と閉殻構造グラファ
イトの生成状態を模式的に示す図である。
【図5】 本発明の実施例2におけるグラファイト層間
化合物の作製過程を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1、6……Al超微粒子 2、7……閉殻構造の層状カーボン組織を有するグラフ
ァイト 3……非晶質カーボン 4、10……グラファイト層間化合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−217431(JP,A) 特開 平8−217432(JP,A) DANIEL UGARTE,Cur ling and closure o f graphitic networ ks under electron− beam irradiation,N ATURE,1992年,Vol.359,p. 707−709 B.S.XU et al,Form ation of giant oni on−like fullerenes under Al nanopart icles by electron irradiation,ACTA M ATER.,1998年,Vol.46,N o.15,p.5249−5257 D.UGARTE,Onion−li ke graphitic parti cles,CARBON,1995年,Vo l.33 No.7,P.989−993 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 31/02 C01B 31/04 JICSTファイル(JOIS) INSPEC(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉殻構造の層状カーボン組織を有する
    ラファイトの(001)面と(002)面との間の層状空間に、電
    子線照射によりAl原子が挿入されていることを特徴と
    するグラファイト層間化合物。
  2. 【請求項2】 上部に活性なAl超微粒子が存在する
    閉殻構造の層状カーボン組織を有するグラファイトに、
    真空雰囲気中で前記Al超微粒子と共に電子線を照射し
    て、前記グラファイトを収縮させると共に、前記グラフ
    ァイトの(001)面と(002)面との間の層状空間に前記A
    l超微粒子を構成するAl原子を挿入することを特徴と
    するグラファイト層間化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項記載のグラファイト層間化合物
    の製造方法において、 前記電子線として、1×1019e/cm2・sec以上の強度を有す
    る電子線を照射することを特徴とするグラファイト層間
    化合物の製造方法。
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