JP3434298B2 - アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩の製造法 - Google Patents

アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩の製造法

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JP3434298B2 JP52110995A JP52110995A JP3434298B2 JP 3434298 B2 JP3434298 B2 JP 3434298B2 JP 52110995 A JP52110995 A JP 52110995A JP 52110995 A JP52110995 A JP 52110995A JP 3434298 B2 JP3434298 B2 JP 3434298B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその
塩の製造法に関する。さらに詳細には特定の添加剤共存
下にアシルオキシベンゼンをスルホン化剤でスルホン化
し副反応の少ない、更に色相の良好なアシルオキシベン
ゼンスルホン酸又はその塩を得る製造方法に関する。
従来の技術 アシルオキシベンゼンスルホン酸塩は、PC(過炭酸ナ
トリウム)、PB(過ほう酸ナトリウム)に代表される過
酸化水素発生基質や過酸化水素と、水中で接触すること
により低温でも容易に有機過酸を生成し、衣類等の汚
れ、シミ汚れに対し有効に漂白性能を発揮するため、漂
白活性化剤として特に有用な化合物である(JP−A 59
−22999に対応するEP−A 98021)。
このアシルオキシベンゼンスルホン酸塩の製造法とし
ては、フェノールスルホン酸モノNa塩に無水酢酸を作用
させアセチルオキシベンゼンスルホン酸Naを形成させ、
次いで所望するアルキル鎖を持った脂肪酸を添加しエス
テル交換反応を起こさせる方法(JP−B4−1739に対応す
るEP−A 105672)が知られている。しかし、この方法
では、高純度の製品が製造できるものの副生酢酸の用途
を持たない場合製造コストが非常に高くなり、一般には
商業生産プロセスとして不向きである。
一方、より低コストでアシルオキシベンゼンスルホン
酸塩を製造し得る技術として、アシルオキシベンゼンを
SO3等のスルホン化剤によりスルホン化する製造法も種
々開示されている。しかし、このスルホン化工程におい
て、単にアシルオキシベンゼンとスルホン化剤を反応さ
せただけでは収率は低く、これを改良する手段としてス
ルホン化剤に対する錯化合物成体をスルホン化の前に少
量共存させる方法(JP−A 60−258156に対応するEP−
A 163225)や、スルホン化後温浸工程を導入する技術
(JP−A 62−30752に対応するEP−A 201222)が開
示されているが、なお生成物の収率は90%以下と低く、
各種副反応が起こっていることが推定され、所望するア
シルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩を高選択、高
収率で工業的に製造できる方法の開発が強く望まれてい
た。
本発明の開示 本発明は、アシルオキシベンゼンスルホン酸を従来に
比較し、高収率でしかも高選択性で、更には色相良好
に、かつ廉価に製造できる工業的製造法の提供を目的と
する。
本発明は、上記課題を解決すべく、アシルオキシベン
ゼンスルホン酸を従来に比較し、副反応が減少し、高収
率、高選択性でしかも良好な色相でかつ廉価に工業的に
も製造できる。アシルオキシベンゼン(1)をスルホン
化し、対応するアシルオキシベンゼンスルホン酸(5)
を製造するに際し、添加剤として、カルボン酸又はその
エステル(2)、アルキルリン酸エステル(3)、ポリ
リン酸(4)、アミド等化合物(6)、炭酸エステル化
合物(7)、ヒドロキシ化合物のいずれかを添加する。
更に、薄膜式スルホン化装置を用いて行うことが好まし
い。
一般式(1) (式中、 R1:総炭素数1〜35の、ハロゲンで置換されていてもよ
く、又、エステル基、エーテル基、アミド基或いはフェ
ニレン基が挿入されていてもよい直鎖又は分岐のアルキ
ル基又はアルケニル基、或いはフェニル基を示す。
R2:炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、メトキ
シ基又はエトキシ基を示す。
n:0〜2の数で、n=2の場合は、2つのR2は同じであ
っても異なっていてもよい。) で表されるアシルオキシベンゼン(1)を、スルホン化
剤でスルホン化し、一般式(5) (式中、R1,R2及びnは前記の意味を示す。) で表されるアシルオキシベンゼンスルホン酸を製造する
に際し、一般式(2) (式中、 R3:H又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。
R4:総炭素数2〜35の、ハロゲン、スルホン酸基、カル
ボキシル基、水酸基又はフェニル基で任意に置換されて
いてもよく、又、エステル基、エーテル基、アミド基或
いはフェニレン基が挿入されていてもよい直鎖又は分岐
のアルキル基又はアルケニル基、もしくは無置換又はカ
ルボキシル基或いはアルキル基で置換されていてもよい
フェニル基を示す。) で表されるカルボン酸又はそのエステル(2)、一般式
(3) (式中、 R5:炭素数1〜22の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。
R6水素原子、もしくは炭素数1〜22の直鎖又は分岐のア
ルキル基を示し、R5と同じでも異なっていてもよい。) で表されるアルキルリン酸エステル(3)、一般式
(4) (式中、mはリン酸の平均縮合度を示し、0<m≦10の
数を示す。) で表されるポリリン酸(4)、分子内に一般式(6) (式中、X:酸素原子あるいは硫黄原子を示す。) で表される官能基あるいは結合を有するアミド等化合物
(6)、一般式(7) で表される官能基を有する炭酸エステル化合物(7)及
び一般式(8) −OH (8) で表されるヒドロキシル化合物(8)から選ばれる少な
くとも1種以上の添加剤を、但し化合物(6)はスルホ
ン化剤を添加した後に添加し、化合物(1)に対し
(2)から(7)を2.5〜200モル%、(8)を1モル%
〜100モル%、添加することを特徴とする前記アシルオ
キシベンゼンスルホン酸の製造法を本発明は提供する。
さらに、得られたスルホン酸(5)を中和して、有用
な塩を得ることができる。水素原子、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属、アンモニウム、置換アンモニウムもし
くは4級アンモニウムのスルホン酸塩である。
好ましくは、スルホン化剤がSO3であり、一般式
(1)において、R1が炭素数5〜18のハロゲンで置換さ
れていてもよい直鎖又は分岐のアルキル基であり、反応
系に実質的に水が存在しなく、添加剤が、一般式(2)
において、R3がH、R4が総炭素数5〜35のハロゲンで置
換されていてもよく、又、エステル基、エーテル基ある
いはアミド基が挿入されていてもよい直鎖又は分岐のア
ルキル基であるカルボン酸であり、添加剤が、一般式
(2)において、R3がH、R4が一般式(1)で表される
アシルオキシベンゼン中のR1に等しい基であるカルボン
酸であり、一般式(1)中のR1、及び一般式(2)中の
R4が炭素数11のアルキル基であり、一般式(2)中のR3
がHであり、一般式(3)において、R5が炭素数8〜14
の直鎖又は分岐のアルキル基、R6が水素原子であるアル
キルリン酸エステルであり、添加剤が、一般式(4)で
表されるポリリン酸であり、その水分量が一般式(1)
で表されるアシルオキシベンゼンに対し5モル%以下の
ものである。
さらに、好ましくは、スルホン化剤によるスルホン化
を薄膜式スルホン化装置を使用して行い、上記一般式
(2)で表されるカルボン酸又はそのエステル、一般式
(3)で表されるアルキルリン酸エステル、及び上記一
般式(4)で表されるポリリン酸からなる群から選ばれ
る1種又は2種以上の添加剤の少なくとも一部を、上記
スルホン化途中に添加し、熟成することを特徴とし、添
加剤の量が、一般式(1)で表されるアシルオキシベン
ゼンに対し2.5〜200モル%である。
添加剤はスルホン化剤を添加する前、途上、直後又は
後に添加できる。特にスルホン化剤を添加した直後に添
加するのがよい。この時期は、アシルオキシベンゼン
(1)のエステル基にスルホン化剤が配位し、よって錯
体又は混合酸無水物を形成する第1段階である。次に、
自己発熱を伴いベンゼン環がスルホン化する第2段階が
起こり、スルホン化が終わる。第2段階を熟成と呼ぶ。
これら2つの反応は時間的に分離されるものではなく、
両反応が同時に進行しうる。
本発明において、添加剤をスルホン化剤の添加直後に
加えるという添加剤の添加時期は、反応混合物を液体ク
ロマトグラフィー分析し、スルホン化物(5)の量を検
出することによって、スルホン化剤の投与によって生成
した錯体あるいは混合酸無水物の残存率を知って判断で
きる。スルホン化物(5)の生成率が70%以下であるこ
とが好ましい。スルホン化剤を投与した直後という添加
時期にはこの錯体又は混合酸無水物が本発明に有効に反
応混合物中に残存している。この時期の長さはその反応
混合物の反応物の種類、温度や攪拌の程度、溶媒の有無
等に依存する。例えば、50℃では30分以内、好ましくは
10分以内、30℃では2時間以内、好ましくは30分以内、
0℃では24時間以内、好ましくは10時間以内、さらに好
ましくは50℃で3分以内、30℃で10分以内、0℃で5時
間以内である。低温度で添加剤を加え、反応混合物を50
〜60℃に昇温して第2段階のスルホン化を促進、完結で
きる。
本発明の実施態様には、添加剤(2)、(3)及び
(4)よりなる群より選ばれた少なくとも1種を、いず
れの時期でもよいが、好ましくはスルホン化処理後に、
添加すること、式(1)のR1は1より21の炭素を有し、
式(2)のR4は総炭素数2〜21の、ハロゲン、カルボキ
シル基、水酸基又はフェニル基で任意に置換されていて
もよく、また、エステル基、エーテル基、アミド基ある
いはフェニレン基が挿入されていてもよい直鎖又は分岐
のアルキル基又はアルケニル基、もしくは無置換又はカ
ルボキシル基あるいはアルキル基で置換されていてもよ
いフェニル基を示すことが含まれる。
本発明の他の実施態様には、添加剤(6)、(7)及
び(8)よりなる群より選ばれた少なくとも1種を添加
する。
好ましくは、添加剤(2)、(6)及び(8)よりな
る群より選ばれた少なくとも1種を添加すること、添加
剤(2)をスルホン化剤を投与した後に添加すること、
添加剤(6)をスルホン化剤を投与した後に、特に好ま
しくはスルホン化剤を添加した直後に、添加する。
好ましくは、添加剤(6)は尿素化合物、アミド化合
物又はイミド化合物である。
好ましくは、添加剤(8)をスルホン化前に添加す
る、添加剤(8)が一般式(9)又は(10) (各式中、 R2:炭素数1〜4の直鎖又は分岐の低級アルキル基、あ
るいはメトキシ基、エトキシ基を示す。
n:0〜2の整数を示し、n=2の場合は、2つのR2は同
じであっても異なっていてもよい。
M:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
ニウム、置換アンモニウムもしくは4級アンモニウムを
示す。) で表されるフェノールあるいは置換フェノールであり、
添加剤(8)はR2とnが式(1)のそれらと同じであ
る。
好ましくは、薄膜式スルホン化装置を用いてスルホン
化を行い、2種以上の添加剤を併用し、(2)、(6)
及び(8)より選ばれた2種以上の添加剤を併用するこ
とができる。
好ましくは、化合物(6)は非環状モノアミド化合
物、ポリアミド化合物、環状アミド化合物、非環状イミ
ド化合物、ポリイミド化合物、環状イミド化合物、非環
状モノ尿素化合物、ポリ尿素化合物、環状尿素化合物、
非環状モノチオアミド化合物、ポリチオアミド化合物、
環状チオアミド化合物、非環状チオイミド化合物、環状
チオイミド化合物、チオ尿素化合物より選ばれ、化合物
(8)は炭素数1より36の直鎖又は分岐した1価アルコ
ール、2価より6価の多価アルコール又はフェノール化
合物、そのフェノールスルホン酸あるいはその塩であ
り、化合物(6)はアセトアミド、コハク酸アミド、N,
N'−ジアセチルエチレンジアミン、N,N',N"−トリアセ
チルジエチレントリアミン、テトラアセチルグリコール
ウリル、尿素、エチレン尿素、コハク酸イミド、フタル
酸イミドである。
また、本発明は、上記一般式(1)で表されるアシル
オキシベンゼンを、スルホン化剤でスルホン化し、対応
するアシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩を製造
するに際し、スルホン化剤によるスルホン化を薄膜式ス
ルホン化装置を使用して行い、上記一般式(2)で表さ
れるカルボン酸又はそのエステル、一般式(3)で表さ
れるアルキルリン酸エステル、及び上記一般式(4)で
表されるポリリン酸からなる群から選ばれる1種又は2
種以上の添加剤の少なくとも一部を、上記スルホン化処
理後に添加し、熟成することを特徴とするアシルオキシ
ベンゼンスルホン酸又はその塩の製造法を提供するもの
である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の原料となるアシルオキシベンゼンは前記一般
式(1)で表されるが、一般式(1)中のR1としては、
総炭素数1〜35の、ハロゲンで置換されていてもよく、
又、エステル基、エーテル基、アミド基、フェニレン基
が挿入されていてもよい直鎖又は分岐のアルキル基又は
アルケニル基、或いはフェニル基であればいずれでもよ
いが、好ましくは総炭素数5〜35のハロゲンで置換され
ていてもよく、又、エステル基、エーテル基或いはアミ
ド基が挿入されていてもよい直鎖又は分岐のアルキル
基、更に好ましくは炭素素5〜13のハロゲンで置換され
ていてもよい直鎖又は分岐のアルキル基であり、特に好
ましくは、漂白活性化剤としての性能、水溶性、耐硬水
性、さらには環境に対する負荷等を考慮した場合、R1
しては、炭素数5〜13の直鎖又は分岐のアルキル基が好
ましい。またR2は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキ
ル基を示し、nは0〜2を示すが、生分解性の点で好ま
しくはn=0又は1、更に好ましくはn=0である。
一般式(1)で表されるアシルオキシベンゼンの具体
例としては、カプリル酸フェニル、ペラルゴン酸フェニ
ル、カプリン酸フェニル、n−ウンデカン酸フェニル、
ラウリン酸フェニル、3,5,5−トリメチルカプロン酸フ
ェニル、2−メチルカプリル酸フェニル、2−メチルカ
プリン酸フェニル、3,7−ジメチルカプロン酸フェニ
ル、2−エチルヘキサン酸フェニル、イソステアリン酸
フェニル、ベヘン酸フェニル、m−クレゾールラウリン
酸エステル、m−クレゾールペラルゴン酸エステル、ク
ロロカプロン酸フェニル、ラウロイルオキシアセチルオ
キシベンゼン等が挙げられる。この中で、親水性汚れ、
親油性汚れに最もバランスよく漂白性能を示す点でラウ
リン酸エステルを使用するのが好ましく、特に好ましく
はコストの点でラウリン酸フェニルである。
なお、これらアシルオキシベンゼンは対応する脂肪酸
や酸クロライドとフェノールの反応等公知のいずれの反
応(JAOCS,32,170(1995))を用いて製造してもよい
が、後述するように本発明の添加剤の一つである脂肪酸
を用いる直接エステル化反応を利用するのが、工程の短
縮化につながり好ましい。
本反応のスルホン化に用いるスルホン化剤としてはSO
3が好ましく、SO3は液状、もしくはN2或いは十分除湿し
た空気等の不活性ガスとSO3との混合気体(以下ガス状
のSO3と略称する)を用いればよい。
このとき、反応形式としては、液状のSO3あるいはガ
ス状のSO3を反応基質に作用させるバッチ反応、もしく
は反応基質の薄膜にガス状のSO3を作用させて反応を行
う流下式あるいは上昇式連続薄膜反応等の公知技術を使
用することができる。
特に反応形式として薄膜式スルホン化装置を用いる
と、原料のアシルオキシベンゼンとスルホン化剤を短時
間で混合でき、しかも除熱や温度コントロールも容易に
行うことができるので好ましい。用いられる薄膜式スル
ホン化装置としては特に限定されず、例えばFalling Fi
lm Reacter(バレストラ社製)等が挙げられる。
液状のSO3を使用する場合、反応に供せられる一般式
(1)で表されるアシルオキシベンゼンを、無溶媒で反
応させても、もしくはスルホン化反応に使用可能な溶
媒、例えば、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、
クロロホルム、四塩化炭素、フロン等に代表されるハロ
ゲン化炭化水素あるいは液体SO2で、あらかじめ希釈し
て反応させてもよい。好ましくはスルホン化反応中のケ
トン類の副生を最小限にできる点で、これら溶媒による
希釈を行う。この場合、使用する溶媒量は、アシルオキ
シベンゼンの20重量倍以下が望ましい。更に好ましく
は、生産効率の改善、溶媒とSO3との反応の低減を考慮
して、0.5〜5重量倍である。
また、ガス状のSO3を用いて薄膜式スルホン化装置で
スルホン化する場合には、反応に供せられる一般式
(1)で表されるアシルオキシベンゼンを、無溶媒で反
応させてもよい。また、アシルオキシベンゼンにSO3
作用させた直後、前記の溶媒で希釈混合し、反応を行う
こともできる。しかし、生産効率の改善、溶媒とSO3
の反応低減、使用した溶媒の回収負荷等から無溶媒でス
ルホン化反応行うことが特に好ましい。
本発明で用いられる添加剤は、前記一般式(2)で表
されるカルボン酸又はそのエステル、一般式(3)で表
されるアルキルリン酸エステル、及び一般式(4)で表
されるポリリン酸からなる群から選ばれる1種又は2種
以上である。
上記一般式(2)で表されるカルボン酸又はそのエス
テルの具体例としては、酪酸、カプロン酸、エナント
酸、イソヘプタン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン
酸、ペラルゴン酸、イソノナン酸、カプリル酸、イソデ
カン酸、n−ウンデカン酸、イソウンデカン酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イ
ソステアリン酸、ベヘン酸等に代表される脂肪酸、安息
香酸、メチル安息香酸、オクチル安息香酸に代表される
アルキルアリールカルボン酸、コハク酸、フマル酸、マ
ロン酸、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フタ
ール酸、テレフタール酸、トリメリット酸等に代表され
る多価カルボン酸、クロロ酪酸、ブロモ酪酸、クロロカ
プロン酸、ブロモカプロン酸、クロロウンデカン酸に代
表されるハロゲン化アルキルカルボン酸、フェニル酢
酸、フェニルプロピオン酸等のアリールアルキルカルボ
ン酸、これらカルボン酸のメチル、エチル或いはプロピ
ルエステルが挙げられる。
更に、上記一般式(2)で表されるカルボン酸又はそ
のエステルとしてスルホン酸基を含有するもの、例えば
上記カルボン酸とSO3とが一部反応した化合物、例えば
カルボン酸のα位スルホン化物も用いることができる。
これらの一般式(2)で表されるカルボン酸又はその
エステルのうち、好ましくはR3=Hであるカルボン酸で
あり、特に好ましくはR4が総炭素数5〜35のハロゲンで
置換されていてもよく、又、エステル基、エーテル基或
いはアミド基が挿入されていてもよい直鎖又は分岐のア
ルキル基であるものであり、更に好ましくは炭素数5〜
13のハロゲンで置換されていてもよい直鎖又は分岐のア
ルキル基であり、特に好ましくは炭素数5〜13の直鎖又
は分岐のアルキル基、更に特に好ましくはスルホン化反
応中に生ずるエステル交換によっても目的とするアシル
オキシベンゼンスルホン酸の収率が低下しないという点
で、R4が、一般式(1)で表されるアシルオキシベンゼ
ン中のR1に等しいものである。ハロゲンとして塩素が好
ましい。
最も好ましくは、親水性、親油性のバランスが最も良
好で高い漂白活性化能を示すドデカノイルオキシゼンベ
ンスルホン酸塩を与えるラウリン酸フェニルを原料と
し、ラウリン酸を添加する組み合わせである。
又、一般式(3)で表されるアルキルリン酸エステル
としては、一般式(3)で表されるものならいずれでも
よいが、好ましくは中和塩の水に対する溶解度の点でR5
が炭素数1〜22、好ましくは炭素数8〜14の直鎖又は分
岐のアルキル基である。またR6はR5と同じか又は異なっ
ていてもよいアルキル基又は水素原子で、好ましくはR6
が水素原子であるアルキルリン酸エステルである。
なお、これらのアルキルリン酸エステルはアルコール
類とリン酸化剤を反応させる公知の方法により製造する
ことが出来る。
一般式(4)で表されるポリリン酸としては、ピロリ
ン酸、トリポリリン酸等が一般に知られているが、これ
らのうち工業的に使用できるという点で、オルトリン酸
換算で100%以上の濃度のポリリン酸が好ましい。更
に、化合物(1)及び(5)のエステル基の加水分解を
極力回避するために、平衡組成として存在する水の量が
総量でアシルオキシベンゼンに対し5モル%以下となる
濃度のポリリン酸の使用が最も好ましい。なお、これら
は一般に市販品としても入手出来る。
本発明での(6)、(7)、(8)は次のような具体
例を有効に含む。
アミド等化合物(6)は、例えばアミドとして、C1
C20の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐の脂肪酸アミド、
そのN−低級アルキル(C1〜4)のアミドあるいはそ
のN,N−ジ低級アルキル(C1〜4)アミド、例えばN
−メチルアミド、そのN,N−ジメチルアミドを含むモノ
アミド、C4〜C8の飽和又は不飽和の2価脂肪酸アミド、
フタル酸アミド、そのN−メチルアミド、N,N'−ジアミ
ド、N,N−ジアミド、N,N,N',N'−テトラアミドを含むジ
アミド、3価脂肪酸アミド、4価脂肪酸アミドがある。
他にポリアミド、環状アミドを含む。水溶性のものがよ
り好ましい。モノアミドとして、ホルムアミド、N−メ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセ
トアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、プロピオンアミド、ラウラミド、N,N−ジ
メチルラウラミド、N,N−ジメチルステアリンアミド、
安息香酸アミド、ジアミドとして、コハク酸アミド、N,
N'−ジメチルコハク酸アミド、N,N,N',N'−テトラメチ
ルコハク酸アミド、マレイン酸アミド、フタル酸アミ
ド、アジピン酸アミド、N,N'−ジアセチルエチレンジア
ミン、トリアミドとして、クエン酸アミド、トリメリツ
ト酸アミド、N,N',N"−トリアセチルジエチレントリア
ミン、テトラアミド以上のポリアミドとして、ナイロン
オリゴマー(カルボニル炭素を含めユニット炭素数3〜
6)、アクリル酸アミドオリゴマー(平均分子量200〜3
000)、環状アミドとしてγ−ブチロラクタム、ε−カ
プロラクタムを含む。
非環状イミドとして、ジアセチルイミド、テトラアセ
チルエチレンジアミン、ペンタアセチルジエチレントリ
アミン、環状イミドとして、コハク酸イミド、N−ラウ
リルコハク酸イミド、フタル酸イミド、N−エチルフタ
ル酸イミドを含む。尿素としては、尿素、N,N'−ジメチ
ル尿素、N,N,N',N'−テトラメチル尿素、1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン、テトラアセチルグリコールウ
リル、エチレン尿素、ヒダントイン、メチルヒダントイ
ンを、チオ化合物としては、チオアミド、チオイミド、
チオ尿素を含む。
炭酸エステル化合物(7)は、例えば炭酸ジメチル、
炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル、炭酸ジブチル、炭酸エ
チレン、ラウリルフェニルカーボネート、オクチルフェ
ニルカーボネートである。
ヒドロキシ化合物(8)は、例えばヒドロキシベンゼ
ン類として、特にフェノール、クレゾール(o−、m
−、p−いずれでも)、カテコール、ヒドロキノン、モ
ノメチルヒドロキノン、ヒドロキシ安息香酸(o−、p
−、及びm−)、没食子酸、フェノールスルホン酸(o
−及びp−)、クレゾールスルホン酸(o−、m−、p
−いずれでも)を含む。アルコール類には、モノアルコ
ールとして炭素数1〜22の直鎖あるいは分岐のアルキル
基又はアルケニル基を有するアルコール、例えばメタノ
ール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノー
ル、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、ス
テアリルアルコール、2−オクチルドデシルアルコー
ル、ベヘニルアルコールを含む。多価アルコールとし
て、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、グルコース、マ
ルトース等糖類、アミノアルキレンオキサイド付加物と
して、モノエタノールアミン、メチルモノエタノールア
ミン、ジメチルモノエタノールアミン、モノプロパノー
ルアミン、メチルモノプロパノールアミン、ジメチルモ
ノプロパノールアミン、メチルジプロパノールアミン、
ジエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、炭素数1〜18の直鎖あるいは分岐の
アルキル鎖を有するモノアルキルアミンのアルキレンオ
キサイド付加物、同アルキル鎖を有するジアルキルアミ
ンのアルキレンオキサイド付加物を含む。アルカノール
アミドとして、ギ酸あるいは炭素数1〜18の直鎖あるい
は分岐のアルキル基を有するカルボン酸のモノエタノー
ルアミンとのアミド、同ジエタノールアミンとのアミ
ド、アルキレンオキサイド(炭素数2〜4)付加モル数
が3〜5のアミドを含む。
本発明の製造法において、上記添加剤の使用は、その
ものもしくはその中和温が製品に含有されることによ
り、製品中の有効分であるアシルオキシベンゼンスルホ
ン酸、もしくは中和物の場合にはその塩の、みかけ純度
の低下をもたらし、また上記添加剤の種類やアルキル鎖
長によっては中和物の粉末物性を変化させるため、通
常、上記添加剤の添加量が、一般式(1)で表されるア
シルオキシベンゼンに対し2.5〜200モル%が好ましく、
5.0〜100モル%が最も好ましい結果を与える。
本発明の製造法において、薄膜式スルホン化装置を用
いる場合には、上記添加剤の少なくとも一部は、原料の
アシルオキシベンゼンをスルホン化剤で処理した後、直
ちに添加混合し、次いで熟成させることが好ましい。こ
の時に添加剤の全量を薄膜式スルホン化装置を使用して
スルホン化剤を作用させた直後に添加混合しても良い
し、添加剤の一部を原料のアシルオキシベンゼンに添加
混合しておいた後、薄膜式スルホン化装置でスルホン化
剤を作用させ、直ちに残りの添加剤を添加混合しても良
い。この時、スルホン化剤を作用させた後に添加する添
加剤の量は、一般式(1)で表されるアシルオキシベン
ゼンに対し2.5〜200モル%が好ましい。この方法により
驚くべきことに、副反応が減少し、高収率でしかも色相
も淡色で良好な工業的にも利用価値の高いアシルオキシ
ベンゼンスルホン酸又はその塩が得られる。始めから添
加剤の全量を原料のアシルオキシベンゼンに添加してス
ルホン化反応を行った場合でも、ある程度の副反応は抑
制され、収率を向上させる効果はあるが、この場合に反
応を完結させるには、熟成に要する時間が長時間必要で
あったり、また、アシルオキシベンゼンをスルホン化さ
せるのに必要なSO3の量より過剰のSO3が必要である。即
ち、副反応を抑制するために添加剤を用いるが、これは
副反応の原因となる過剰もしくは遊離のSO3を一旦捕捉
するためであるが、アシルオキシベンゼンに始めから添
加剤が入っていた場合には、必要以上にSO3を捕捉した
り、わずかではあるが、添加剤とSO3が反応したりする
ためである。かくしてアシルオキシベンゼンをSO3と作
用させた後、直ちに添加剤を添加混合することで、添加
剤とSO3の必要以上な捕捉や反応をさけ、効率的にアシ
ルオキシベンゼンのスルホン化を行うことができる。さ
らにこのことが過剰のSO3を使用することなく、また、
添加剤も効果的に働き、スルホン化反応を行うことがで
き、得られるアシルオキシベンゼンスルホン酸又はその
塩は、副反応が抑制され、高収率でしかも色相も淡色で
良好な工業的にも利用価値の高いものが得られる。
本発明の方法において、液状あるいはガス状のSO3
用いてバッチ反応形式でスルホン化を行う場合、一般式
(1)で表されるアシルオキシベンゼンに対し0.9〜1.2
モル倍、好ましくは1.0〜1.15モル倍、更に好ましくは
1.02〜1.10モル倍のSO3を本発明に係る添加剤共存下、
好ましくは実質的に水が存在しない条件下、要すればジ
クロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、
四塩化炭素、液体SO2等のスルホン化剤に対し実質的に
不活性な溶媒中、+10℃以下、好ましくは−30〜0℃の
適当な温度でスルホン化剤を作用させた後、−10℃以
上、好ましくは+10℃以上、より好ましくは30〜60℃で
0.1〜20時間熟成させることにより、アシルオキシベン
ゼンスルホン酸を得る。
また、薄膜式スルホン化装置を用いる場合には、一般
式(1)で表されるアシルオキシベンゼンに対し0.9〜
1.3モル倍、得られるアシルオキシベンゼンスルホン酸
又はその塩の収率、副反応の抑制、色相の淡色化から好
ましくは1.0〜1.2モル倍のSO3を、好ましくは実質的に
水が存在しない条件下で使用する。また、SO3は不活性
ガスで希釈されたガス状のSO3として使用される。不活
性ガスとしては価格などの観点から窒素あるいは十分に
除湿した空気が使用されるが、工業的には空気を使用す
ることが好ましい。また不活性ガス中のSO3の濃度は、
工業的な生産性、処理温度の制御、除熱等から0.5〜10
容量%、好ましくは1〜5容量%である。アシルオキシ
ベンゼンとガス状のSO3との接触・作用温度は60℃以下
であり、より副反応を減少させ、色相の良好な製品を得
るという点では、0〜50℃がさらに好ましい。また、添
加剤の添加、混合は、アシルオキシベンゼンとSO3を作
用させた直後、即ち気液分離前もしくは気液分離後行わ
れるが、この時の温度は60℃以下であり、好ましくは0
〜50℃である。さらに熟成の温度は、80℃以下、好まし
くは20〜70℃で0.1〜20時間熟成させることにより目的
のアシルオキシベンゼンスルホン酸を得る。
又、本反応は実質的に水が存在しない条件下で行うこ
とが好ましく、水が存在すると化合物(1)及び(5)
のエステル結合の加水分解が顕著に増加し、目的物の収
率が低下するので好ましくない。尚、実質的に水が存在
しないとは、完全な無水状態をいうのではなく市販され
ている原料をそのまま使用することを意味する。すなわ
ち、原料自体に含まれる少量の水分程度であれば本発明
の収率に影響を与えることはないので、実質的に水が存
在しないという意味であり、具体的には、アシルオキシ
ベンゼンに対し5モル%以下の水分にすることが好まし
い。特に水が混入しやすい場合として、添加剤として加
えるポリリン酸中に水が含有される場合があり、注意が
必要である。
又、添加剤として、一般式(2)で表されるカルボン
酸又はそのエステルを使用する場合、スルホン化反応中
において、添加するカルボン酸種とアシルオキシベンゼ
ンにおけるアシル基の交換反応が生起することにより、
良好な反応選択性、反応収率を得るためには、一般式
(2)中のR4は使用する一般式(1)で表されるアシル
オキシベンゼンのR1と基本的に同じであることが最も好
ましい結果を与える。
一般式(1)で表されるアシルオキシベンゼンのR1
同じR4を有する一般式(2)で表されるカルボン酸又は
そのエステルを添加する場合、その添加の方法として
は、アシルオキシベンゼンに、対応するカルボン酸を後
添加してもよいし、対応するカルボン酸とフェノールか
らエステル化によりアシルオキシベンゼンを得る場合
は、エステル化反応からのキャリーオーバー、即ちその
相当量のカルボン酸が残るように、エステル化反応を途
中でとめエステルの組成をエステル化反応の段階で調整
してもよく、また必要に応じ更に後添加により全体量を
調整することもできる。特に、エステル化反応からのキ
ャリーオーバーによる場合は、エステル化反応を完結さ
せる必要がないため、エステル化反応に所要する時間を
大幅に短縮化でき、工業生産を考慮した場合には好まし
いが、薄膜式スルホン化装置を用いる場合には、上記の
ように、添加剤の少なくとも一部は原料のアシルオキシ
ベンゼンをスルホン化剤で処理した後に添加混合し、次
いで熟成させることが反応の選択性及び色相の淡色化等
から好ましい。
以上の反応を行った後、必要に応じ、アルカリ剤で中
和し、一般式(5−1) (式中、R1,R2及びnは前記の意味を示し、Mは水素原
子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、
置換アンモニウムもしくは4級アンモニウムを示す。) で表されるアシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩
を製造することができる。
なお、アルカリ剤としては、アルカリ金属、アルカリ
土類金属、アンモニウム、置換アンモニウムもしくは4
級アンモニウムの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、カルボ
ン酸塩もしくはハロゲン化物や、アンモニア、置換アミ
ン等、例えばNaOH,KOH,LiOH、Mg(OH)2,Ca(OH)2,NH4
OH,Na2CO3,K2CO3,NaHCO3、トリエタノールアミン、テト
ラメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルア
ンモニウムクロライド等が用いられ、好ましくはNaOH,K
OHの水又はアルコール性の溶液もしくはスラリーを使用
することができる。更に、アシルオキシベンゼンスルホ
ン酸塩として最も高い水溶性を示すNa塩を与えるNaOH水
溶液又はスラリーを使用するのが、最も好ましい。
本発明の添加剤によって副反応抑制が行われる。主た
る副反応物であるスルホン酸エステル およびケトンフェノール とケトンフェニルエステル は、それぞれ過剰のSO3が自らも反応基質として副反応
促進に作用するかあるいは触媒として作用する、縮合反
応あるいはエステル交換反応およびフリーデル・クラフ
ツ反応もしくはフリース転位により生成し、本発明に係
わる添加剤が、過剰もしくは遊離のSO3を反応途中で、
一旦捕捉し、混合酸無水物(例えば、R1COOSO3H等)又
はSO3とのその錯体を形成するため、かような副反応を
抑制し、かつ、この酸無水物又はその錯体がスルホン化
能もしくは硫酸化能を有するために主反応そのものは阻
害しない。その結果、目的とするパラ対及びオルト体の
アシルオキシベンゼンスルホン酸又はその塩が、アシル
オキシベンゼンに対し約95%以上の転化率で得られる。
また、上記一般式(2)で表されるカルボン酸又はそ
のエステルとして、カルボン酸とSO3とが一部反応し
た、カルボン酸のα位スルホン化物RCH(SO3H)COOHを
用いても、同様な副反応を抑制し、収率を向上させる効
果が得られる。
本発明は、従来より優れて、高選択、高収率でアシル
オキシベンゼンスルホン酸を製造するものである。添加
剤の使用によって、アシルオキシベンゼンのスルホン化
においてその主反応を阻害することなしに、従来生起す
ることが免れ難い副反応を有利に効果的に抑制すること
によって、主反応の選択性を高め、目的物であるアシル
オキシベンゼンスルホン酸及びその塩を高収率で得るこ
とを可能とする。
本発明により抑制される代表的な副反応物は、スルホ
ン酸エステル、ケトンフェノール、ケトンフェノールエ
ステルスルホン化物である。
スルホン酸エステル及びケトンフェノールは、アミ
ド、イミド、尿素、チオアミド、チオイミド、チオ尿素
等の一般式(6)の官能基又は結合を有する化合物、及
びカルボン酸(2)あるいは炭酸エステル(7)の添加
により著しく抑制される。
ケトンフェニルエステルスルホン化物についても、フ
ェノールを代表とする一般式(5)の官能基を有する化
合物の添加により効果的に抑制される。
好ましい添加時期は次の通りである。
ヒドロキシ化合物(8)、特にフェノールについて
は、スルホン化反応後(SO3を作用させた直後)より
も、一般式(1)のアシルオキシベンゼンに予め添加す
る方がより良好である。フェノール等水酸基を有するも
のは、SO3捕捉能が強すぎ、また自らが容易にSO3と実質
上不可逆的に反応するため、添加するフェノールの量を
考えてSO3を増加しておく必要あり。その分のSO3を増し
て反応し、フェノールを後添加すると、実質的にSO3
アシルオキシベンゼンの反応時にはSO3過剰となってし
まう。
フェノール及び置換フェノールに限れば、アシルオキ
シベンゼンの公知の製造技術(フェノールとカルボン酸
との脱水エステル化、あるいはフェノールのカルボン酸
ハライド又はカルボン酸無水物によるエステル化等)よ
り、キャリーオーバー成分として含有させてもよい。
フェノールスルホン酸及び置換フェノールスルホン酸
においては、そのものをあらかじめ調製して添加しても
よいし、対応するフェノールあるいは置換フェノールを
アシルオキシベンゼンに添加し、スルホン化剤を作用さ
せることにより、反応中に生成させてもよい。
アミド等、カルボン酸又は炭酸エステルの使用におい
ては、全量をアシルオキシベンゼンに含有させてもよい
が、好ましくは少なくとも一部をスルホン化剤投与の後
かつ熟成前に添加し、熟成する方法がより良好な結果を
示す。これらの基剤は全てSO3と錯体又は混合酸無水物
を形成するものであり、前添加では、SO3の反応性を低
下させすぎるため、反応を完結させるために不必要に長
い熟成時間又は高い熟成温度が必要となる。その点、ス
ルホン化剤投与後かつ熟成前の添加では、基本的に遊離
状態のSO3は存在せず、すなわち殆どのSO3は、何らかの
形でアシルオキシベンゼンと反応している(反応中間体
を含む)。アミド類では、少量の遊離SO3を一旦捕捉す
る(SO3はルイス酸であり、ルイス酸触媒として作用す
る触媒反応、例えば、フリース転位(アシルオキシベン
ゼンがケトンフェノールになる)及びフリーデルクラフ
ツ反応(アシルオキシベンゼン2分子あるいは、アシル
オキシベンゼン及びカルボン酸・SO3混合酸無水物との
反応でケトンフェニルエステルが生成する。更にそれが
スルホン化されるとケトンフェニルエステルスルホン化
物になる)と同時に、熟成中に生成する目的化合物であ
るアシルオキシベンゼンスルホン酸とアミドが一種の塩
を形成するため、目的物であるスルホン酸が更に反応す
る(すなわち副反応となる)ことを抑制する。
カルボン酸及び炭酸エステルについても、少量存在す
るSO3を一旦捕捉することによる効果についてはアミド
類と同様である。最良の結果は、アミド化合物、イミド
化合物、尿素化合物、カルボン酸又は炭酸エステルとフ
ェノールとの併用添加により得られる。
フェノール等のヒドロキシ化合物の添加によって、ケ
トンフェニルエステルスルホン化物を抑制できる。
混合酸無水物B その作用機構としては、混合酸無水物A(RCOOSO3H)
が、本反応において存在するが、これはカルボン酸がフ
リーのSO3を一旦捕捉したものであり、特に脱水能を低
下させることによりスルホン酸エステルの副生を抑制し
ている。しかし、一方では、この混合酸無水物自身がア
シル化剤として作用し、ケトン類を増加させる一因とな
る。この混合酸無水物が更にSO3と反応すると、混合酸
無水物Bが生成し、ケトンフェニルエステルスルホン化
物の一つが副生する要因となる。
フェノールは、自らのSO3との高い反応性により、上
記の反応(混合酸無水物Bへのルート)及び、混合酸無
水物AからのSO3の奪回(下記反応)により、ケトンフ
ェニルエステルスルホン化物を抑制していると推定して
いる。
アミド、イミド等の添加剤でも、基本的にはフェノー
ルと同様の挙動を示すはずであり、結果として、アミ
ド、イミドとSO3の錯体を生成することになるが、ここ
でフェノールとの大きな差異は、アミド、イミドではあ
くまで錯体形成であり、フェノールではSO3は自らと反
応して最終的には化合物として安定なフェノールスルホ
ン酸になる点である。
すなわち、上述の錯体は、反応系中に生成存在するス
ルホン酸(目的生成物を含む)により、下記式で示され
る平衡反応のように、再度SO3を反応系中に放出し得
る。
ヒドロキシ化合物として、水酸基を有する基剤であれ
ば何でも良いが、スルホン化反応中にエステル交換反応
が通常生起するため、フェノール以外は目的物の収率を
低下させる。上記の効果はどれでも顕著である。
フェノール類は、アシルオキシベンゼンの製造工程か
らキャリーオーバー成分として工業生産の見地から含有
させてもよい。
アミド、カルボン酸、炭酸エステルの添加は、ケトン
フェノール、スルホン酸エステルを抑制できる。
遊離SO3を一時捕捉し、SO3のルイス酸触媒機能をなく
す。遊離SO3の触媒反応例として、フリース転位により
アシルオキシベンゼンがケトンフェノールに副生し、フ
リーデルクラフツ反応によってケトンフェニルエステル
等に副生する。
アミド類は熟成中に生成するアシルオキシベンゼンス
ルホン酸と一種の塩を形成し、アシルオキシベンゼンス
ルホン酸由来の副反応ルートを阻害、抑制する。
アシルオキシベンゼンスルホン酸とフェノールスルホ
ン酸とはスルホン酸エステルを副生し得る。
実施例 以下、実施例にて本発明を説明するが、本発明はこれ
らの実施例にのみ限定されるものではない。
なお、例中の%は特記しない限り重量基準である。
実施例1 攪拌棒、温度計、液体SO3用の滴下ロート、顆粒状塩
化カルシウムを充填した乾燥管を備えたジムロート冷却
管(熟成工程で必要)を具備した4つ口フラスコに、カ
プリン酸フェニル(フェニルエステル純度99.8%、カプ
リン酸0.2%含有)150.0g、カプリン酸15.6g、ジクロロ
メタン300gを量りとり、攪拌しながらドライアイス/エ
タノール浴にて−20℃に冷却した。冷却後、サルファン
(日曹金属(株)製液体SO3)51.3gを、よく攪拌された
液面に15分かけて滴下した。この時の温度は、−20〜−
15℃であった。滴下終了後、40℃まで昇温し60分間ジク
ロロメタンを還流させた。液体クロマトグラフィー分析
により定量した結果、目的物であるp−及びo−デカノ
イルオキシベンゼンスルホン酸を、合計で99.0%(p−
デカノイルオキシベンゼンスルホン酸91.7%、o−デカ
ノイルオキシベンゼンスルホン酸7.3%)の収率で得
た。この時、副反応率は0.9%であった。更に、このス
ルホン酸溶液を、5.0%NaOH水溶液で、pH3〜pH8及び30
℃〜40℃に保ちつつ中和した結果、当該スルホン酸を9
8.5%保持した中和物水溶液を得た。
尚、スルホン化物の分析及び中和物の純度測定は以下
の条件で行った。
(1)スルホン化物分析条件 スルホン化物分析は液体クロマトグラフィーにより、
以下のカラム、溶離液および検出器を用いて行った。
カラム:メルク リクロスファー 100 RP−18(5
μm),250mm×4mmφ 溶離液:以下のA液,B液を用いるグラジェント法 A液:0.1M NaClO4 in CH3CN/水=30/70(vol
/vol) B液:CH3CN 100% 検出器:UV 260nm (2)中和物の純度測定条件 中和物の純度は液体クロマトグラフィーにより、スル
ホン化物の分析と同じ条件で測定した。
実施例2 実施例1と同様の器具を使用し、純度99.6%のm−ク
レゾールペラルゴン酸エステル100.0g、ペラルゴン酸9.
5g、1,2−ジクロロエタン100gを量りとり、攪拌しなが
ら−30℃に冷却し、サルファン34.5gをよく攪拌した液
面に、−32〜−23℃で、10分を要して滴下した。このも
のを、−10℃で20時間保持した結果、原料エステル目的
物であるm−クレゾールペラルゴン酸エステルのスルホ
ン化物の収率は98.3%、副反応率は1.6%であった。
実施例3 実施例1と同様の器具を使用し、純度99.7%のm−ク
レゾールラウリン酸エステル100.0g、ラウリン酸8.9g、
ジクロロメタン100gを量りとり、攪拌しながら−30℃に
冷却し、サルファン29.0gをよく攪拌した液面に、−25
〜−20℃で、10分を要して滴下した。このものを、−10
℃で20時間保持した結果、原料エステル目的物であるm
−クレゾールラウリン酸エステルのスルホン化物の収率
は98.5%、副反応率は0.3%であった。
フェニルエステルにおけるカルボン酸種の影響 実施例4〜7 原料フェニルエステルとしてクロロカプロン酸フェニ
ル、2−エチルヘキサン酸フェニル、イソステアリン酸
フェニル、ベヘン酸フェニルを用い、それぞれクロロカ
プロン酸、2−エチルヘキサン酸、イソステアリン酸、
ベヘン酸を各フェニルエステルに対し5〜20モル%添加
し、実施例1と同様の条件でスルホン化を実施した。た
だし、実施例7においては、ジクロロメタンの代わりに
1,2−ジクロロエタンを使用し、溶媒量を、対エステル1
0重量倍とした。それぞれの対応するスルホン酸(o−
体、p−体の合計)の収率を次の表1にまとめて示し
た。
注) *1:フェニルエステルは全て、フェニルエステル(総
量)として純度99.5%以上であった。
*2:カルボン酸添加量は原料フェニルエステル中に含有
されたカルボン酸量を含む。
*3:実施例6及び7の目的物はハイアミン混合指示薬の
滴定により定量した。
表1から明らかなように、原料フェニルエステルのカ
ルボン酸残基と同じカルボン酸の添加により、置換カル
ボン酸、無置換カルボン酸の種類にかかわらず、炭素数
22までのカルボン酸フェニルエステルをスルホン化する
ことにより、目的のスルホン化物が約98%以上の収率で
得られ、かつ副反応は2%以下であることがわかった。
実施例8〜9 原料フェニルエステルとして表2に示すフェニルエス
テルを用い、添加剤として、表2に示すカルボン酸をそ
れぞれ各フェニルエステルに対し10モル%添加し、実施
例1と同様の条件でスルホン化を実施した。それぞれの
対応するスルホン酸(o−体、p−体の合計)の収率を
次の表2にまとめて示した。
注) *1:フェニルエステルは全て、フェニルエステル(総
量)として純度99.5%以上であった。また、エチレンオ
キサイド付加モル数は平均値を示す。
*2:エチレンオキサイド付加モル数は平均値を示す。
*3:カルボン酸添加量は原料フェニルエステル中に含有
されたカルボン酸量を含む。
カルボン酸の添加量の影響 実施例10〜14および比較例1〜3 ラウリン酸フェニル(純度99.8%で0.2%のラウリン
酸を含有)に対し下記の表3に記載した添加量でラウリ
ン酸を添加し、実施例1と同様にスルホン化反応を行
い、液体クロマトグラフィー分析にて収率を算出した。
また得られた中和物(乾燥品)の60℃における造粒物
性を下記基準で評価した。
評価基準 ◎:造粒物性良好 ○:造粒物性並 △:造粒物性不
良 結果を表3に示す。
表3から明らかなように、同種のカルボン酸の添加の
場合、添加量が対フェニルエステル2.5モル%〜200モル
%において、目的であるスルホン化物が高収率で得られ
更に造粒物性も良好であることがわかった。
各種添加剤の添加量の影響; 実施例15〜17および比較例4〜5 3,5,5−トリメチルカプロン酸フェニルに対し下記の
表4に記載した種類および量の添加剤を添加し、実施例
1と同様の条件でスルホン化反応を行い、液体クロマト
グラフィー分析にて収率を算出した。結果を表4に示
す。
表4から明らかなように、添加剤をフェニルエステル
に対し2.5モル%以上添加することにより所望しない副
反応が良好に抑制されることがわかった 添加剤におけるカルボン酸種の影響 実施例18〜21 ラウリン酸フェニルに対し、下記表5に示す各種カル
ボン酸を表5に記載した量添加し、実施例1と同様のス
ルホン化条件で反応させた。結果を下記の表5にまとめ
て示した。
なお、原料ラウリン酸フェニルは、純度99.5%以上の
ものを使用した。
実施例22 ラウロイルオキシアセチルオキシベンゼンに対し、ラ
ウリン酸を10モル%添加し、実施例1と同様のスルホン
化条件で反応させた。その結果、ラウロイルオキシアセ
チルオキシベンゼンのスルホン化物及びラウリン酸フェ
ニルのスルホン化物をそれぞれ90.2%、8.6%の収率で
得た。スルホン化収率総計は98.8%で、推定副反応率は
0.6%であった。
表5及び実施例22から明らかなように、添加するカル
ボン酸種によらず、いずれの場合も副反応を良好に抑制
し全スルホン化収率は高かった。しかし、原料であるフ
ェニルエステル(アシルオキシベンゼン)より対応する
アシルオキシベンゼンスルホン酸を高収率で得ようとす
るならば、同じアルキル基を有するカルボン酸の使用が
好ましいことも本結果より明白である。
添加剤投入のタイミング 実施例23 ラウリン酸フェニルを3.4kg/時で定量ポンプにて、上
昇薄膜式SO3ガス接触連続反応器に供給し、1.5%SO3
度の35℃に管理された乾燥空気希釈のSO3ガスを、SO3
して1.05kg/時で流通させた。この時、反応器に具備し
たジャケットに供給した冷却水の温度は、前半2m部まで
は15℃、後半3m部は20℃であった。気液分離器で分離し
た反応物の温度は26℃であった。反応物に、それの自己
発熱が始まるまでに、15℃に温度管理した7重量%のラ
ウリン酸を含むジクロロメタンを3.65kg/時の流量で加
え、よく混合希釈した。この時、溶液の温度は30℃であ
った。更に40℃で1時間加熱することにより反応を完結
させた。液体クロマトグラフィーにて定量分析した結
果、p−およびo−のドデカノイルオキシベンゼンスル
ホン酸を98.5%の収率で得た。なお、副反応率は、1.4
%であった。
実施例24 あらかじめラウリン酸を15モル%含有させたラウリン
酸フェニルを3.77kg/時で定量ポンプにて、薄膜流下式S
O3ガス接触連続反応器に供給し、1.0%SO3濃度の35℃に
管理された乾燥空気希釈のSO3ガスを、SO3として1.05kg
/時で流通させた。この時、反応器に具備したジャケッ
トに供給した冷却水の温度は、前半2m部までは15℃、後
半3m部は20℃であった。気液分離器で分離した反応物の
温度は25℃であった。反応物を、連続押し出し式の混練
器に供給し、10℃の冷却水にて30分よく混練し、その
後、連続押し出し式混練器内で40℃にて40分熟成した。
その結果、p−およびo−のドデカノイルオキシベンゼ
ンスルホン酸を97.5%の収率で得た。なお、副反応率
は、2.3%で大半は、ケトン類であった。
実施例25 ラウリン酸フェニル(フェニルエステル純度99.0%、
ラウリン酸0.6%、フェノール0.4%含有)を3.91kg/時
(14.0モル/時)で定量ポンプを用いて連続薄膜式反応
器(内径14mmφ、長さ4m)に導入した。さらに連続薄膜
式反応器に空気で希釈した濃度2.0容量%のSO3を導入
し、作用させた。ここでSO3は1.14kg/時(14.3モル/
時、即ちラウリン酸フェニルに対して1.02モル倍)で導
入した。この時、反応器に具備したジャケットに供給さ
れる冷却水の温度は30℃で行った。気液分離器で分離し
た直後の反応物の温度は30℃であり、直ちにこの反応物
にラウリン酸を0.28kg/時(1.4モル/時、ラウリン酸フ
ェニルに対して10モル%)で添加混合(後添加)した。
混合された物を50℃で加熱熟成することにより反応を完
結させた。反応の完結は液体クロマトグラフィーによ
り、熟成の経時で行い確認した。この場合の熟成時間は
40分であった。液体クロマトグラフィーにて定量分析し
た結果、p−体及びo−体のドデカノイルオキシベンゼ
ンスルホン酸を94%の収率で得た。さらに反応を完結さ
せたスルホン化物は、水酸化ナトリウム水溶液を用いて
pH5〜7となるように30〜40℃に保ちつつ、連続中和を
行った。この時の中和における保持率は99%であった。
得られた中和品の色相は、目的物10%濃度溶液でAPHA40
であった。
尚、スルホン化物の分析及び中和物の純度測定は実施
例1と同様の条件で行った。
実施例26〜28 実施例25と同様の反応器、条件で、気液分離器で分離
した直後に添加(後添加)するラウリン酸の量を表6に
示したように、ラウリン酸フェニルに対して50モル%、
100モル%、150モル%になるように添加混合した。また
これらの反応完結に必要なSO3の量は、ラウリン酸フェ
ニルに対してそれぞれ1.05モル倍、1.10モル倍、1.15モ
ル倍であり、この量を反応器に導入、使用した。これら
に対応する目的物であるスルホン酸(o−体、p−体の
合計)の収率及び中和品の色相を表6にまとめて示し
た。
実施例29〜30 実施例25と同様の反応器、条件で、ラウリン酸フェニ
ルにラウリン酸をラウリン酸フェニルに対して10モル%
になるように添加混合し、反応器へ導入した。また気液
分離直後に後添加するラウリン酸の量は表6に示したよ
うにラウリン酸フェニルに対して10モル%、40モル%を
添加混合した。またこれらの反応完結に必要なSO3の量
は、ラウリン酸フェニルに対して1.05モル倍であり、こ
の量を反応器に導入、使用した。これらに対応する目的
物であるスルホン酸の収率及び中和品の色相を表6にま
とめて示した。
実施例31 ラウリン酸の後添加を行わずに、ラウリン酸フェニル
にラウリン酸をラウリン酸フェニルに対して50モル%に
なるよう添加混合し、反応器へ導入した以外は、実施例
25と同様の反応器、条件で行った。この時反応完結に必
要なSO3の量は、ラウリン酸フェニルに対して1.20モル
倍であり、この量を反応器に導入し、使用した。対応す
る目的物であるスルホン酸の収率及び中和品の色相を表
6にまとめて示した。
比較例6 ラウリン酸の後添加を行わなかった以外は実施例25と
同様の反応器、条件で行った。対応する目的物であるス
ルホン酸の収率及び中和品の色相を表6にまとめて示し
た。
表6からも明らかなように、薄膜式スルホン化装置を
用いた場合には添加剤の少なくとも一部を後添加するこ
とにより、目的物の収率がさらに向上し、さらに前添加
の場合に比べSO3の使用量を低減でき、得られる中和品
の色相も淡色で良好な結果が得られた。
実施例32〜38 カプリン酸フェニル(フェニルエステル純度92.8%、
カプリン酸6.4%、フェノール0.8%、即ちカプリン酸フ
ェニルに対しカプリン酸を前添加分として10モル%含
有)を4.01kg/時(15.0モル/時)で定量ポンプを用い
て実施例25と同様の反応器に導入した。SO3は1.26kg/時
(15.75モル/時でカプリン酸フェニルに対して1.05モ
ル倍)で導入した。この時、空気で希釈したSO3の濃度
はそれぞれ表7に示した通りである。またSO3接触温度
(カプリン酸フェニルとSO3が接触混合される温度で反
応器に具備したジャケットに供給される冷却水の温度で
コントロール)及び、後添加剤混合温度(気液分離した
反応物に直ちにカプリン酸を添加混合する温度)、熟成
温度はそれぞれ表7に示した通りで行った。気液分離さ
れた直後に反応物に後添加されるカプリン酸量は0.775k
g/時(4.50モル/時でカプリン酸フェニルに対して30モ
ル%)で行った、反応の完結は、液体クロマトグラフィ
ーにより、熟成の経時で分析し確認した。反応が完結し
たスルホン化物は、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH
4〜8となるように20〜40℃に保ちつつ、中和を行っ
た。この時の中和におけるエステルの保持率はすべて98
%以上であった。液体クロマトグラフィーにて定量分析
したスルホン化反応におけるp−体とo−体合計のデカ
ノイルオキシベンゼンスルホン酸の収率及び得られた中
和品の色相(デカノイルオキシベンゼンスルホン酸Na10
%濃度溶液でのAPHA測定)を表7にまとめて示した。
実施例39 ラウリン酸フェニル(フェニルエステル純度99.0%、
ラウリン酸0.6%、フェノール0.4%含有)を3.91kg/時
(14.0モル/時)で定量ポンプを用いて実施例25の反応
器に導入した。同時に、この反応器に空気で希釈した1.
5容量%のSO3をSO3として1.16kg/時(14.6モル/時、即
ちラウリン酸フェニルに対して1.04モル倍)で導入し
た。この時、反応器に具備したジャケットに供給される
冷却水の温度は20℃であった。気液分離器で分離した直
後の反応物の温度は23℃であり、直ちにこの反応物にラ
ウリン酸のα位スルホン化物(ラウリン酸を実施例25の
反応器でSO3モル比1.05倍、スルホン化温度40〜60℃で
反応処理した物)を毎時0.80kg(2.8モル/時、ラウリ
ン酸フェニルに対して20モル%)で添加混合した。混合
された物を連続押し出し式混練器で50℃にて1時間熟成
を行った。その後、連続中和器にて水酸化ナトリウムを
用いてpH5〜7となるように30〜40℃に保ちつつ、中和
を行った。スルホン化反応でp−体とo−体のドデカノ
イルオキシスルホン酸の収率は95%であり、中和品の色
相は、目的物10%濃度溶液でAPHA60であった。
実施例40 実施例39と同様の条件で、気液分離された直後に添加
する添加剤を、ポリリン酸(縮合度116%)に替えて0.3
55kg/時(リン酸骨格として4.20モル/時、ラウリン酸
フェニルに対して30モル%)で行った。その結果、スル
ホン化反応における目的スルホン酸の収率は95%であ
り、中和品の色相は、目的物10%濃度溶液でAPHA40であ
った。
以下、添加物(6)、(7)、(8)の実施例によっ
て本発明を更に詳細に説明する。
実施例41 攪拌棒、温度計、顆粒状塩化カルシウムを充填した乾
燥管を備えた液体SO3用の滴下ロート、及びジムロート
冷却管(熟成工程で必要)を具備した4つ口フラスコ
に、カプリン酸フェニル(フェニルエステル純度99.8
%、カプリン酸0.16%及びフェノール0.02%含有)150.
0g(0.603モル)、フェノール2.84g(0.030モル)、ジ
クロロメタン300gを量りとり、まず常温で攪拌溶解さ
せ、次いでドライアイス/アセトン浴にて−20℃に冷却
した。冷却後、直ちにサルファン(日曹金属(株)製液
体SO3)54.2g(0.677モル)を、よく攪拌された液面に1
5分を要して滴下した。この時の温度は、−22〜16℃で
あった。滴下終了後、目的物の収率は11%であった。そ
のままの温度でアセトアミド(東京化成(株)製)14.2
g(0.241モル)を一括添加し、よく攪拌混合した。約10
分混合の後、40℃まで昇温し、30分間ジクロロメタンを
還流させた。液体クロマトグラフィー分析により定量し
た結果、目的物であるp−及びo−デカノイルオキシベ
ンゼンスルホン酸を、それぞれ92.0%及び7.1%、合計9
9.1%の収率で得た。更に、このスルホン酸溶液及び5.0
%NaOH水溶液を、pH3〜pH8及び30℃〜40℃に保つように
同時に滴下し中和した。最終pHは5.2(10%有効分)と
した。その結果、当該スルホン酸を98.8%保持した中和
物水溶液を得た。
尚、以後、スルホン化物及び中和物の純度測定は、特
にことわらない限り実施例1のとおりに行った。
実施例42 実施例41と同様の器具を使用し、純度99.6%のm−ク
レゾールペラルゴン酸エステル100.2g(0.402モル)、
ペラルゴン酸6.36g(0.040モル)、フェノール3.78g
(0.040モル)及び1,2−ジクロロエタン400gを量りと
り、よく攪拌しながら溶解させた後、−30℃に冷却し、
直ちにサルファン37.8g(0.472モル)をよく攪拌した液
面に、−32〜−27℃で、10分を要して滴下した。この目
的物の収率は21.5%であった。滴下終了後、N,N'−ジア
セチルエチレンジアミン(東京化成(株)製)11.6g
(0.080モル)を添加し、そのままの温度で10分攪拌混
合した後、40℃で1時間熟成した結果、m−クレゾール
ペラルゴン酸エステルのスルホン化物を98.9%の収率で
得ることができた。
比較例7 フェノール及びアセトアミドの添加を行わず、またそ
れに伴うSO3モル比の若干の調整を除き実施例41と同様
に反応を行った。
攪拌棒、温度計、顆粒状塩化カルシウムを充填した乾
燥管を備えた液体SO3用の滴下ロート、ジムロート冷却
管(熟成工程で必要)を具備した4つ口フラスコに、カ
プリン酸フェニル(フェニルエステル純度99.8%、カプ
リン酸0.16%及びフェノール0.02%含有)150.0g(0.60
3モル)、ジクロロメタン300gを量りとり、攪拌溶解し
ながらドライアイス/アセトン浴にて−20℃に冷却し
た。冷却後、サルファン(日曹金属(株)製液体SO3)5
0.7g(0.632モル)を、よく攪拌された液面に15分を要
して滴下した。この時の温度は、−21〜16℃であった。
滴下終了後、実施例41との比較のためそのままの温度で
10分攪拌混合を行った後、40℃まで昇温し、30分間ジク
ロロメタンを還流させた。液体クロマトグラフィー分析
により定量した結果、目的物であるp−及びo−デカノ
イルオキシベンゼンスルホン酸を、それぞれ85.6%及び
6.9%、合計92.5%の収率で得た。尚、カプロン酸フェ
ニルの反応率は、99.9%以上であった。主たる副反応物
は、スルホン酸エステルでフェニルエステルからの転化
率として4.8%を占めた。残りはケトンフェノール及び
ケトンフェニルエステルであった。
比較例8 アセトアミドを、カプリン酸フェニルに予め混合させ
ることを除き、実施例41と同様に反応を行った。
攪拌棒、温度計、顆粒状塩化カルシウムを充填した乾
燥管を備えた液体SO3用の滴下ロート、ジムロート冷却
管(熟成工程で必要)を具備した4つ口フラスコに、カ
プリン酸フェニル(フェニルエステル純度99.8%、カプ
リン酸0.16%及びフェノール0.02%含有)150.0g(0.60
3モル)、フェノール2.84g(0.030モル)、アセトアミ
ド14.2g(0.241モル)、ジクロロメタン300gを量りと
り、まず常温で攪拌溶解させ、次いでドライアイス/ア
セトン浴にて−20℃に冷却した。冷却後、直ちにサルフ
ァン(日曹金属(株)製液体SO3)53.1g(0.663モル)
を、よく攪拌された液面に15分を要して滴下した。この
時の温度は、−22〜−18℃であった。滴下終了後、実施
例41との比較のためそのままの温度で10分間攪拌混合を
行った後、40℃まで昇温し、30分間ジクロロメタンを還
流させた。液体クロマトグラフィー分析により定量した
結果、目的物であるp−及びo−デカノイルオキシベン
ゼンスルホン酸を、それぞれ58.6%及び4.1%、合計62.
7%の収率で得た。尚、カプロン酸フェニルが36.1%残
存した。
フェニルエステルにおけるカルボン酸種の影響 実施例43〜48 原料フェニルエステルとして、クロロカプロン酸フェ
ニル、2−エチルヘキサン酸フェニル、カプリル酸フェ
ニル、ペラルゴン酸フェニル、イソステアリン酸フェニ
ル、ベヘン酸フェニルについて、実施例41と同様の器
具、同様の反応条件で反応を行った。SO3のモル比はフ
ェニルエステル及びフェノールの合計モル数に対する数
値を示した。その結果を、対応するスルホン酸(o−
体、p−体の合計)の収率として次の表にまとめた。
注) *1:フェニルエステル及びフェノールの総量に対するモ
ル比 *2:添加物は、アセトアミドに代わって、N,N'−ジアセ
チルエチレンジアミンを使用した。モル比は、アミド部
分構造に対しての数値を示した。
*3:ハイアミン混合液を使用するエプトン法により測定
した。
*4:ジクロロメタンの代わりに1,2−ジクロロメタンを
使用し、溶媒量を対エステル10重量倍とした以外は、実
施例1と同様の条件を使用した。
尚、使用したエステルはいずれも、総フェニルエステ
ル含量として、純度99.5%以上であった。
添加量の影響 実施例49〜52及び比較例9〜15 ラウリン酸フェニルを実施例41と同様に反応を行い、
フェノールの添加量はそのままで、添加物の添加量の効
果を次表にまとめた。尚、添加剤はアセトアミドに代わ
って、コハク酸イミドを使用した。
薄膜スルホン化 比較例17:JP−A 62−30752の条件に準じてスルホン反
応を実施した。
フェノールとラウリン酸クロライドとのエステル化に
より調製したラウリン酸フェニル(フェニルエステル純
度99.0%、ラウリン酸0.61%(対フェニルエステル0.85
モル%)、フェノール0.37%(同1.1モル%))を3.91k
g/時(フェニルエステルとして14.0モル/時)で定量ポ
ンプを用い薄膜流下式SO3ガス連続スルホン化反応装置
(内径14mm、管長4m)に供給し、40℃に管理された2.5
%濃度(vol/vol、乾燥空気希釈)のSO3ガスを、SO3
して1.22kg/時(15.3モル/時)で流通させた。この
時、反応器に具備したジャケットに供給した冷却水の温
度は、前半2m、後半2mとも30℃とした。尚、この時、気
液分離器で分離した反応物の温度は33℃であった。この
反応物を実施例41に使用したものと同様の4つ口フラス
コにとり、攪拌しながらバッチで熟成した。この時、固
まらないように(初期50℃、最終70℃)温度管理を行っ
た。1時間後、高速液体クロマトグラフィーにより分析
を行った結果、p−及びo−ドデカノイルオキシベンゼ
ンスルホン酸を、それぞれ72%及び5%、合計77%の収
率で得た。
この時、フェニルエステルの反応率は99.9%以上で、
副反応物(フェニルエステル転化率)としてスルホン酸
エステル9%、ケトンフェニルエステル及びケトンフェ
ノール各0.4%、ケトンフェニルエステルスルホン化物
1.2%、フェノールスルホン酸等4.7%で、その他夾雑成
分多々クロマトグラム上で観察された(不明分約8%
(差分))。
実施例53:本発明条件による薄膜スルホン化反応 フェノールとラウリン酸の脱水エステル化により調製
したラウリン酸フェニル(フェニルエステル純度91.8
%、ラウリン酸7.65%(対フェニルエステル11.5モル
%)、フェノール0.47%(同1.5モル%))を3.91kg/時
(13.0モル/時)で定量ポンプを用い、薄膜流下式SO3
ガス連続スルホン化反応装置(内径14mm、管長4m)に供
給し、40℃に管理された2.5%濃度(vol/vol、乾燥空気
希釈)のSO3ガスを、SO3として1.14kg/時(14.2モル/
時)で流通させた。この時、反応器に具備したジャケッ
トに供給した冷却水の温度は、前半2m、後半2mとも30℃
であった。尚、この時、気液分離器で分離した反応物の
温度は33℃で、酸価は186.6、目的物収率はこの時点で3
7%であった。尚、スルホン化剤を作用させてから気液
分離器を経て反応物を得るまでの滞留時間は約25秒であ
った。この反応物を自己発熱が始めるまでに、実施例41
で使用したものと同様の4つ口フラスコに、コハク酸イ
ミド30.0gを予め量りとっておいたところに、冷水浴
(5℃)で冷却しながら窒素気流下、攪拌しながら約4
分を要し291.0gを量り取った。この時、内部の温度は40
℃であった。これを固まらないように温度管理(初期50
℃、最終60℃)を行い、攪拌しながらバッチで熟成し
た。30分後、高速液体クロマトグラフィーにより分析を
行った結果、p−及びo−ドデカノイルオキシベンゼン
スルホン酸を、それぞれ80%及び7%、合計87%の収率
で得た。
この時、フェニルエステルの反応率は99%で、副反応
物(フェニルエステル転化率)としてスルホン酸エステ
ル0.8%、ケトンフェニルエステル0.1%、ケトンフェノ
ール0.4%、ケトンフェニルエステルスルホン化物1.1
%、フェノールスルホン酸等8.1%で、その他若干の夾
雑成分がクロマトグラム上で観察されたが、比較例17に
比べると夾雑物の数及び特に量が減少した(不明分は約
3%(差分)まで減少した)。
実施例54:実施例53+フェノール(フェニルエステルに
添加) 実施例53に使用したラウリン酸フェニルに、フェノー
ルを添加調製したラウリン酸フェニル(フェニルエステ
ル純度89.4%、ラウリン酸7.45%(対フェニルエステル
11.5モル%)、フェノール3.05%(同10.0モル%))を
3.95kg/時(フェニルエステル12.8モル/時、フェノー
ル1.28モル/時)、温度35℃で定量ポンプを用い、薄膜
流下式SO3ガス連続スルホン化反応装置(内径14mm、管
長4m)に供給し、40℃に管理された2.5%濃度(vol/vo
l、乾燥空気希釈)のSO3ガスを、SO3として1.21kg/時
(15.1モル/時)で流通させた。この時、反応器に具備
したジャケットに供給した冷却水の温度は、前半2m、後
半2mとも30℃であった。尚、この時、気液分離器で分離
した反応物の温度は32℃であった。尚、酸価は190.8、
目的物収率は44%であった。この反応物に自己発熱が始
まるまでに、実施例41で使用したものと同様の4つ口フ
ラスコに、コハク酸イミド30.0gを予め量りとっておい
たところに、冷水浴(10℃)で冷却しながら窒素気流
下、攪拌しながら約4分を要し299.1gを量り取った。こ
の時、内部の温度は42℃であった。これを固まらないよ
うに温度管理(初期50℃、最終60℃)を行い、攪拌しな
がらバッチで熟成した。30分後、高速液体クロマトグラ
フィーにより分析を行った結果、p−及びo−ドデカノ
イルオキシベンゼンスルホン酸を、それぞれ8%及び88
%、合計96%の収率で得た。
この時、フェニルエステルの反応率は99%で、副反応
物(フェニルエステル転化率)としてスルホン酸エステ
ル1.3%、ケトンフェニルエステル0.3%、ケトンフェノ
ール0.5%、ケトンフェニルエステルスルホン化物0.7
%、フェノールスルホン酸等10%(添加したフェノール
からの生成分を含む)で、その他少量の夾雑成分がクロ
マトグラム上で観察されたが、実施例13に比較しても更
に夾雑物の量が減少した。比較例17に比べると大幅な減
少であることが確認された(不明分は約1%(差分)ま
で減少した)。
また、NaOH水溶液による中和物の色相(10%有効分濃
度溶液)はAPHA30であった。
実施例54−1 気液分離後に添加したコハク酸イミド30.0gに代わり
ラウリン酸30.0gを添加した以外、実施例54と同様に反
応を行った。但し、熟成温度は、初期50℃、最終70℃と
した。実施例54と同様に熟成30分後、高速液体クロマト
グラフィーにより分析を行った結果、p−及びo−ドデ
カノイルオキシベンゼンスルホン酸を、それぞれ7%及
び88%、合計95%の収率で得た。
この時、フェニルエステルの反応率は99.9%以上で、
副反応物(フェニルエステルの転化率)としてスルホン
酸エステル0.9%、ケトンフェニルエステル0.4%、ケト
ンフェノール0.4%、ケトンフェニルエステルスルホン
化物0.9%、フェノールスルホン酸等10%(添加したフ
ェノールからの生成分を含む)で、NaOH水溶液で中和し
た中和物の色相(10%有効分水溶液)はAPHA50であっ
た。
実施例54−2 薄膜流下式SO3ガス連続スルホン化反応装置(内径14m
m、管長4mの代わりに薄膜上昇式SO3ガス連続スルホン化
反応装置(内径14mm、管長2.0m)を使用した以外は、実
施例54と同等の反応条件を採用し、反応を行った。
但し、反応器に具備したジャケットに供給した冷却水
の温度は、前半0.5mは15℃、後半1.5mは30℃に管理し
た。
この時、気液分離器で分離した反応物の温度は31℃
で、酸価は190.1、目的物収率は32%であった。尚、ス
ルホン化剤を作用させてから反応物を得るまでの滞留時
間は約15秒であった。
実施例54と同等の熟成条件で、p−及びo−ドデカノ
イルオキシベンゼンスルホン酸を、それぞれ7%及び89
%、合計96%の収率で得た。
添加量の影響;各種添加剤 実施例55、56及び比較例17 ラウリン酸フェニルに代えペラルゴン酸フェニル(フ
ェニルエステル純度98.9%、ペラルゴン酸0.40%(対フ
ェニルエステル0.60モル%)、フェノール0.63%(同1.
59モル%))、コハク酸イミドに代え下記表中の添加剤
を使用した以外は、実施例53及び54と同様の条件で反応
を行った。結果を次表にまとめた。
実施例57 添加剤種の影響 コハク酸イミドを下記の添加剤に代えた以外は、実施
例54と同様にスルホン化反応を行った。その結果を下記
の表にまとめた。添加量は全てアミド部分構造として40
モル%対フェニルエステルとした。
実施例81 フェノール添加:添加時期と添加量の影響 実施例53と同様の条件に加え、フェニルエステルとし
て低フェノール含量のラウリン酸フェニル(フェニルエ
ステル純度73.4%、ラウリン酸26.6%(対フェニルエス
テル49.9モル%)及びフェノール0.02%(同0.08モル
%))を使用し、フェノールを次表の量、時期に添加し
た結果をまとめた。SO3モル比は、SO3/(フェニルエス
テル+フェノール)=1.07に固定。
実施例89:実施例53+フェノールスルホン酸(フェニル
エステルに添加) フェノールに代わりフェノールスルホン酸を対フェニ
ルエステル10モル%使用した以外、実施例54と同様に反
応を行った結果、p−及びo−ドデカノイルオキシベン
ゼンスルホン酸を、それぞれ86%及び7%、合計93%の
収率で得た。
この時、フェニルエステルの反応率は99%で、副反応
物(フェニルエステル転化率)としてスルホン酸エステ
ル1.6%、ケトンフェニルエステル0.3%、ケトンフェノ
ール0.4%、ケトンフェニルエステルスルホン化物0.7
%、その他の少量の夾雑成分がクロマトグラムで観察さ
れたが、実施例54と同様に、実施例53と比較して更に夾
雑物の量が減少した。比較例17に比べると大幅な減少で
あることが確認された。
参考例:フェノールスルホン酸の調製 攪拌棒、温度計、玉つき冷却管及びSO3ガス吹込み用
の挿入管を具備した4つ口フラスコに、フェノール(和
光純薬(株)製、純度99.5%)300.0g(3.17モル)を量
りとり、50℃に加熱した。尚、冷却管には50℃の温水を
循環させた。良く攪拌し、50℃に保ちながら、0.5リッ
トル/分のN2を流通させ、120℃に保ったオイルバスに
浸したSO3ガス発生装置に、液体SO3 276.8g(3.46モ
ル)を4時間を要し滴下し、ガス化を行い、フェノール
に吹き込んだ。次いで100℃に昇温し、1時間熟成を行
い、ピンク色を呈したフェノールスルホン酸546.5gを得
た。
組成分析の結果、p−フェノールスルホン酸78.2%、
o−フェノールスルホン酸5.0%、フェノールジスルホ
ン酸9.9%、ジ(4−ヒドロキシフェニル)スルホン5.9
%、フェノール0.1%、H2SO40.7%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−258156(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 303/04 - 303/06 C07C 309/42

Claims (29)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、 R1:総炭素数1〜35の、ハロゲンで置換されていてもよ
    く、又、エステル基、エーテル基、アミド基或いはフェ
    ニレン基が挿入されていてもよい直鎖又は分岐のアルキ
    ル基又はアルケニル基、或いはフェニル基を示す。 R2:炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、メトキ
    シ基又はエトキシ基を示す。 n:0〜2の数で、n=2の場合は、2つのR2は同じであ
    っても異なっていてもよい。) で表されるアシルオキシベンゼン(1)を、スルホン化
    剤でスルホン化し、一般式(5) (式中、R1,R2及びnは前記の意味を示す。) で表されるアシルオキシベンゼンスルホン酸を製造する
    に際し、一般式(2) (式中、 R3:H又は炭素数1〜3のアルキル基を示す。 R4:総炭素数2〜35の、ハロゲン、スルホン酸基、カル
    ボキシル基、水酸基又はフェニル基で任意に置換されて
    いてもよく、又、エステル基、エーテル基、アミド基或
    いはフェニレン基が挿入されていてもよい直鎖又は分岐
    のアルキル基又はアルケニル基、もしくは無置換又はカ
    ルボキシル基或いはアルキル基で置換されていてもよい
    フェニル基を示す。) で表されるカルボン酸又はそのエステル(2)、一般式
    (3) (式中、 R5:炭素数1〜22の直鎖又は分岐のアルキル基を示す。 R6:水素原子、もしくは炭素数1〜22の直鎖又は分岐の
    アルキル基を示し、R5と同じでも異なっていてもよ
    い。) で表されるアルキルリン酸エステル(3)、一般式
    (4) (式中、mはリン酸の平均縮合度を示し、0<m≦10の
    数を示す。) で表されるポリリン酸(4)、分子内に一般式(6) (式中、X:酸素原子あるいは硫黄原子を示す。) で表される官能基あるいは結合を有するアミド等化合物
    (6)、一般式(7) で表される官能基を有する炭酸エステル化合物(7)及
    び一般式(8) −OH (8) で表される官能基を有するヒドロキシル化合物(8)か
    ら選ばれる少なくとも1種以上の添加剤を、但し化合物
    (6)はスルホン化剤を添加した後に、化合物(1)に
    対し(2)から(7)を2.5〜200モル%、(8)を1モ
    ル%〜100モル%添加することを特徴とする前記アシル
    オキシベンゼンスルホン酸の製造法。
  2. 【請求項2】スルホン化剤がSO3である請求項1記載の
    製造法。
  3. 【請求項3】一般式(1)において、R1が炭素数5〜18
    のハロゲンで置換されていてもよい直鎖又は分岐のアル
    キル基である請求項1記載の製造法。
  4. 【請求項4】反応系に実質的に水が存在しないことを特
    徴とする請求項1記載の製造法。
  5. 【請求項5】添加剤が、一般式(2)においてR3がH、
    R4が総炭素数5〜35のハロゲンで置換されていてもよ
    く、又、エステル基、エーテル基或いはアミド基が挿入
    されていてもよい直鎖又は分岐のアルキル基であるカル
    ボン酸である請求項1記載の製造法。
  6. 【請求項6】添加剤が、一般式(2)においてR3がH、
    R4が一般式(1)で表されるアシルオキシベンゼン中の
    R1に等しい基であるカルボン酸であることを特徴とする
    請求項1記載の製造法。
  7. 【請求項7】一般式(1)中のR1、及び一般式(2)中
    のR4が炭素数11のアルキル基であり、一般式(2)中の
    R3がHである請求項6記載の製造法。
  8. 【請求項8】添加剤が、一般式(3)においてR5が炭素
    数8〜14の直鎖又は分岐のアルキル基、R6が水素原子で
    あるアルキルリン酸エステルである請求項1記載の製造
    法。
  9. 【請求項9】添加剤が、一般式(4)で表されるポリリ
    ン酸であり、その水分量が一般式(1)で表されるアシ
    ルオキシベンゼンに対し5モル%以下のものである請求
    項1記載の製造法。
  10. 【請求項10】スルホン化剤によるスルホン化を薄膜式
    スルホン化装置を使用して行い、上記一般式(2)で表
    されるカルボン酸又はそのエステル、一般式(3)で表
    されるアルキルリン酸エステル、及び上記一般式(4)
    で表されるポリリン酸からなる群から選ばれる1種又は
    2種以上の添加剤の少なくとも一部を、上記スルホン化
    処理後に添加し、熟成することを特徴とする請求項1〜
    9のいずれか一項に記載の製造法。
  11. 【請求項11】スルホン化処理後に添加する添加剤の量
    が、一般式(1)で表されるアシルオキシベンゼンに対
    し2.5〜200モル%である請求項10記載の製造法。
  12. 【請求項12】添加剤(2)、(3)及び(4)よりな
    る群より選ばれた少なくとも1種を添加する請求項1に
    記載の製造法。
  13. 【請求項13】式(1)のR1は1より21の炭素を有し、
    式(2)のR4は総炭素数2〜21の、ハロゲン、カルボキ
    シル基、水酸基又はフェニル基で任意に置換されていて
    もよく、又、エステル基、エーテル基、アミド基或いは
    フェニレン基が挿入されていてもよい直鎖又は分岐のア
    ルキル基又はアルケニル基、もしくは無置換又はカルボ
    キシル基或いはアルキル基で置換されていてもよいフェ
    ニル基を示す請求項12に記載の製造法。
  14. 【請求項14】添加剤(6)、(7)及び(8)よりな
    る群より選ばれた少なくとも1種を添加する請求項1に
    記載の製造法。
  15. 【請求項15】添加剤(2)、(6)及び(8)よりな
    る群より選ばれた少なくとも1種を添加する請求項1に
    記載の製造法。
  16. 【請求項16】添加剤(2)をスルホン化剤を添加した
    後に添加する請求項1に記載の製造法。
  17. 【請求項17】添加剤(6)をスルホン化剤を添加した
    後に添加する請求項1に記載の製造法。
  18. 【請求項18】添加剤(6)は尿素化合物、アミド化合
    物又はイミド化合物である請求項17に記載の製造法。
  19. 【請求項19】添加剤(8)をスルホン化前に添加する
    請求項1に記載の製造法。
  20. 【請求項20】添加剤(8)が一般式(9)又は(10) (各式中、 R2:炭素数1〜4の直鎖又は分岐の低級アルキル基、あ
    るいはメトキシ基、エトキシ基を示す。 n:0〜2の整数を示し、n=2の場合は、2つのR2は同
    じであっても異なっていてもよい。 M:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ
    ニウム、置換アンモニウムもしくは4級アンモニウムを
    示す。) で表されるフェノールあるいは置換フェノールである請
    求項1記載の製造法。
  21. 【請求項21】添加剤(8)が上記一般式(9)又は
    (10)で表されるフェノールあるいは置換フェノールで
    あり、一般式(9)又は(10)中のR2とnが式(1)の
    それらと同じである請求項1に記載の製造法。
  22. 【請求項22】薄膜式スルホン化装置を用いてスルホン
    化を行う請求項1に記載の製造法。
  23. 【請求項23】二種以上の添加剤を併用する請求項1に
    記載の製造法。
  24. 【請求項24】(2)、(6)及び(8)より選ばれた
    二種以上の添加剤を併用する請求項1に記載の製造法。
  25. 【請求項25】化合物(6)は非環状モノアミド化合
    物、ポリアミド化合物、環状アミド化合物、非環状イミ
    ド化合物、ポリイミド化合物、環状イミド化合物、非環
    状モノ尿素化合物、ポリ尿素化合物、環状尿素化合物、
    非環状モノチオアミド化合物、ポリチオアミド化合物、
    環状チオアミド化合物、非環状チオイミド化合物、環状
    チオイミド化合物、チオ尿素化合物より選ばれた請求項
    1に記載の製造法。
  26. 【請求項26】化合物(8)は炭素数1より36の直鎖又
    は分岐した1価アルコール又は2価より6価の多価アル
    コールである請求項1に記載の製造法。
  27. 【請求項27】化合物(6)はアセトアミド、コハク酸
    アミド、N,N'−ジアセチルエチレンジアミン、N,N',N''
    −トリアセチルジエチレントリアミン、テトラアセチル
    グリコールウリル、尿素、エチレン尿素、コハク酸イミ
    ド、フタル酸イミドより選ばれた請求項1に記載の製造
    法。
  28. 【請求項28】化合物(8)はフェノール又はフェノー
    ルスルホン酸である請求項1に記載の製造法。
  29. 【請求項29】請求項1で得られたアシルオキシベンゼ
    ンスルホン酸を中和して、そのスルホン酸塩を製造する
    方法。
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