JP3432248B2 - シクロヘキセン誘導体 - Google Patents

シクロヘキセン誘導体

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富次郎 内藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶材料として有用なシ
クロヘキセン誘導体に関し、さらに前記誘導体を含有す
る液晶組成物、および前記液晶組成物を用いた液晶表示
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、時計、電卓を始めワー
プロ、テレビ等に広く利用されている。これらの液晶表
示装置のなかで特に多く使用されているのは、液晶材料
の光学的異方性および誘電異方性を利用したTN型(ね
じれネマチック型)液晶表示装置である。現在液晶表示
装置に用いられる液晶材料に要求される特性としては、
液晶温度範囲が広いこと、電気光学的な応答速度が速い
こと、視角範囲が広いこと、駆動電圧が低いこと、化学
的および光学的に安定であることなどが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような特性を全
て満足する単一の液晶化合物は未だ見いだされていな
い。そのためいろいろな特性をもった数種の液晶化合物
を混合したり、あるいはさらに非液晶化合物を混合した
りして実用に供しているのが現状である。
【0004】液晶表示装置の駆動電圧はしきい値電圧V
thの値に依存し、しきい値電圧Vthは誘電異方性Δ
εの平方根に比例する。そのため誘電異方性Δεが正の
液晶材料を用いるとしきい値電圧Vthを低い値に抑え
ることができる。そこで本発明の目的は誘電異方性Δε
が正の液晶化合物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のシクロヘキセン
誘導体は一般式(1)で表されるものである。
【0006】
【化2】
【0007】(ただし、R1 は炭素数1〜10のアルキ
ル基を示し、Xはシアノ基またはハロゲン原子を示し、
Yは水素原子またはハロゲン原子を示す。)
【0008】また、本発明の液晶組成物は、前記シクロ
ヘキセン誘導体を含有するものである。
【0009】更に、本発明の液晶表示装置は、前記シク
ロヘキセン誘導体を含有する液晶組成物を用いたもので
ある。
【0010】本発明のシクロヘキセン誘導体の製造方法
について説明する。ただしR1 、XおよびYは特許請求
の範囲に記載されているものと同じである。
【0011】本発明化合物(1)のXがシアノ基、Yが
水素原子の場合の製造方法を化3を用いて説明する。ま
ず、p−アルキルシクロヘキサノン(a)とブロモ酢酸
メチル(b)を反応させ、その後、脱水反応させること
により、化合物(c)を得ることができる。次にこの化
合物(c)をアルカリで加水分解し、化合物(d)と
し、次いで塩化チオニルにより酸クロライドである化合
物(e)を得ることができる。この化合物(e)をあら
かじめ調整してあるグリニア試薬(f)とグリニア反応
させ、化合物(g)とする。この化合物(g)を還元
し、さらに脱水反応させることにより化合物(h)を得
る。次にこの化合物(h)をシアン化第1銅と反応さ
せ、目的のシクロヘキセン誘導体(1)が得られる。
尚、本発明化合物(1)のXがシアノ基でない場合は、
グリニア試薬(f)で化4のものを用いれば良い。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】本発明のシクロヘキセン誘導体は多くの液
晶化合物と混合し液晶組成物を製造することができる。
また、これらの液晶組成物を液晶表示装置に用いること
もできる。本発明の誘導体と混合可能な液晶化合物とし
てはエステル系、シクロヘキシルフェニル系、ビフェニ
ル系、ピリミジン系、ジオキサン系、トラン系などが挙
げられる。
【0015】
【実施例】次に実施例をあげ、本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例により何等制約される
ものではない。
【0016】(実施例1)トルエン1lに亜鉛150g
と4−エチルシクロヘキサノン126gとブロモ酢酸メ
チル200gを加え、90℃で加熱攪拌させる。1時間
の反応の後、室温まで冷却し、亜鉛をろ過して取り除
き、トルエン層を取りだし、希塩酸で酸性にした後、飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、
トルエンを留去する。この粗生成物をトルエン1lに溶
解させ、この溶液にp−トルエンスルホン酸二水和物3
0gを加えた後、攪拌しながら還流し、反応によって生
成する水をデカンターで除去した。この脱水反応を1時
間行った後、反応混合物を冷却した。トルエン層を飽和
炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを留去する。
【0017】次にこの粗生成物をメタノール400ml
に溶解させ、攪拌しながら水酸化ナトリウムの50%水
溶液120mlをゆっくり滴下する。滴下終了後60℃
で1時間反応させ、反応終了後反応液を冷却し、四塩化
炭素で抽出する。四塩化炭素層を酸洗浄し、さらに飽和
食塩水で洗浄し、塩化カルシウムで乾燥した後、四塩化
炭素を留去する。
【0018】次にこの粗生成物を塩化チオニル450g
の中に溶解させ、室温で24時間攪拌させる。反応終了
後、塩化チオニルを減圧留去させ、トルエンで抽出し、
トルエン層を飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエ
ンを留去する。さらに減圧蒸留して、酸クロライドを9
1g得た。
【0019】次にp−ジブロモベンゼン54gを無水エ
−テル200mlに溶解させ、この溶液を金属マグネシ
ウム粉末6gに攪拌しながら15〜20℃で滴下した
後、室温で1時間反応させてp−ブロモフェニルマグネ
シウムブロマイドを生成させた。この生成したグリニア
試薬を先に生成させた酸クロライド36gとTHF10
0ccの混合物の中へ30℃で滴下していく。滴下終了
後、40℃でさらに攪拌し、1時間反応させる。反応終
了後、塩酸20mlを除々に滴下した後、ジエチルエ−
テルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後、無
水硫酸ナトリウムを加えて抽出液を乾燥した。これをろ
過しろ液から溶媒を減圧留去して、さらに減圧蒸留して
ケトン40gを得た。
【0020】次にこのケトン40gにTHF200cc
を加え、20℃で水素化リチウムアルミニウム3gを加
え、そのままの温度で3時間攪拌し、反応させる。反応
終了後、酢酸エチル8ccを加え、希塩酸で酸性にし、
トルエンで抽出をする。トルエン層を飽和炭酸ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、トルエンを留去する。この粗生成物を
トルエン200ccに溶解させ、この溶液に硫酸水素カ
リウム6gを加えた後、攪拌しながら還流し、反応によ
って生成する水をデカンターで除去した。この脱水反応
を1時間行った後、反応混合物を冷却した。トルエン層
を飽和炭酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを留去
する。さらに減圧蒸留し、エチレン化合物15gを得
た。
【0021】次にこの化合物をN−メチルピロリドン5
0mlに溶解させ、シアン化第1銅7gを加えて2時間
還流する。その後約20mlのN−メチルピロリドンを
留去させ、次いで塩化第2鉄水を加え60℃で攪拌し、
トルエン抽出し酸洗浄し、さらに飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、トルエンを留去し、
シリカゲルカラムにて精製し、さらにアセトンから再結
晶し、化5記載の化合物(2)である1−(4−エチル
シクロヘキセニル)−2−(4−シアノフェニル)−エ
チレン5gを得た。このものはネマチック液晶で、C−
N点52℃、N−I点73.3℃であった。また、この
ものの誘電異方性Δεの値は+14であった。この化合
物(2)の赤外吸収スペクトルを図1に示す。
【0022】
【化5】
【0023】(実施例2)化6で表される化合物のみか
らなる液晶組成物の特性はN−I点52.1℃、Δn
0.120、粘度22.9cP、Vth1.45Vであっ
た。この液晶組成物90重量部に、本発明化合物1−
(4−エチルシクロヘキセニル)−2−(4−シアノフ
ェニル)−エチレン10重量部を加えた液晶組成物のN
−I点は53.4℃、Δn0.132で粘度は27.8
cPであり、Vthは1.27Vと低くなった。なお、し
きい値電圧Vthはこの液晶組成物をセル厚9μmのTN
型液晶表示装置に搭載した際の値である。
【0024】
【化6】
【0025】
【発明の効果】本発明のシクロヘキセン誘導体は、誘電
異方性Δεが正を示す。そのため本発明の化合物を含有
する液晶組成物は液晶材料として優れた特性を有し、ま
たその液晶組成物を用いた液晶表示装置は良好な表示特
性を有する。さらに本発明誘導体は種々の化合物との相
互溶解性が大きく、液晶組成物の構成成分として多くの
液晶材料と組み合わせて使用することができ、液晶組成
物の特性改良に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明化合物の一つである1−(4−エチルシ
クロヘキセニル)−2−(4−シアノフェニル)−エチ
レンの赤外吸収スペクトルを表す図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表されるシクロヘキセン
    誘導体。 【化1】 (ただし、R1 は炭素数1〜10のアルキル基を示し、
    Xはシアノ基またはハロゲン原子を示し、Yは水素原子
    またはハロゲン原子を示す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシクロヘキセン誘導体を
    含有する液晶組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシクロヘキセン誘導体を
    含有する液晶組成物を用いた液晶表示装置。
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