JP3431307B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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JP3431307B2
JP3431307B2 JP24332394A JP24332394A JP3431307B2 JP 3431307 B2 JP3431307 B2 JP 3431307B2 JP 24332394 A JP24332394 A JP 24332394A JP 24332394 A JP24332394 A JP 24332394A JP 3431307 B2 JP3431307 B2 JP 3431307B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエアバッグ装置に係り、
特に衝突時に乗員の膝部分から下半身を安全かつ確実に
拘束するようにしたエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エアバッグ装置は自動車衝突時に
生じる衝撃力から乗員を有効に保護する受動的乗員拘束
保護装置として多くの車種に採用されてきている。この
エアバッグ装置の目的は、衝突時にシートベルト装置に
よって拘束された状態で前方に移動した乗員の身体、特
に頭部と胸部とをガスの充満したバッグ状のクッション
で受けとめ、乗員を車内二次衝突から防止することにあ
る。運転席用エアバッグ装置は、そのほとんどが運転者
の正面に位置するステアリングセンターパッド内に折り
畳んで収容されている。そして衝突時にはステアリング
ホィールとドライバーとの間で膨張展開したバッグ状の
クッションでドライバーがステアリングホィールにぶつ
かって怪我するのを防止できる。
【0003】一方、助手席の乗員を拘束保護するために
エアバッグ装置も種々、開発されている。助手席はエア
バッグ装置の設置位置が限定される運転席と異なり、乗
員とダッシュボードとの間の空間が広いため、エアバッ
グが膨張展開した際に、乗員がダッシュボードやフロン
トガラスに衝突しないような大容量のエアバッグを必要
とする。かつエアバッグが乗員とダッシュボードとの間
で確実に展開できるような位置に収納する必要がある。
【0004】図8はこのような要求に応えた従来のエア
バッグ装置50の展開状態を模式的に説明した図であ
る。同図に示したように折り畳まれたエアバッグ装置5
0A(同図では説明のために収納時のエアバッグ50A
と膨張時のエアバッグ50Bとを同時に示している。)
はダッシュボード51の上面の所定位置に開口面を上に
向けて組み込まれている。膨張し始めたエアバッグ装置
50Bは衝突時に乗員53の正面を前方から覆うように
展開し、前方に移動する乗員53の上半身を受けとめ
る。ところが、図8のような形状に展開したエアバッグ
50Bでは、乗員53の下半身を十分に拘束できず、作
用力により乗員53が脚の方から矢印A方向にスライド
してしまう現象が生じる。このため、展開したエアバッ
グ50Bの下側位置にあるダッシュボードのロアカバー
55に膝やすねをぶつけてしまうおそれもある。
【0005】このような問題を解決するために、すでに
図9、図10に示したようなエアバッグ装置が種々提案
されている。図9に示されたエアバッグ装置60は乗員
53の上半身と下半身とを2個のエアバッグで同時に拘
束保護しようというエアバッグ装置である(特公昭57
−54337号公報参照)。同装置によれば、衝突時に
胴バッグ61と、膝バッグ62とを同時に膨張展開させ
ることにより乗員53の膝部分を確実に拘束するととも
に、胴バッグ61で乗員53の上半身の前方への倒れ込
みを防止するようになっている。
【0006】図10は助手席位置の前にあるダッシュボ
ード51のロアカバー55内の一部にエアバッグ(折り
畳み状態は図示せず)とインフレータ71とを収納して
おき、衝突時に膨張したエアバッグ70でロアカバー5
5の一部を内方から押し開いて乗員53の膝程度の低い
位置からエアバッグ全体を展開させるようにしたもので
ある。また、エアバッグ70は内部に、ガスを側方に逃
がす筒状のバッフル72と膝クッション73とを備えて
いる。これによりエアバッグ全体70が迅速に所定の形
状に展開でき、かつ乗員53の膝に相当する位置の保護
を図るようにしている(米国特許第4,265,468
号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図9に示し
たエアバッグ装置では、1個のインフレータ64で容量
差が大きい2個のエアバッグ61、62を膨張させるよ
うになっている。このとき膝バッグ62は胴バッグ61
に比べて高い内圧状態を保持するように膨張展開させる
必要がある。このため同装置では膝バッグ62にのみ高
圧噴流ガスを供給し、胴バッグ61には展開に適した圧
力のガスを供給するようにガス圧、ガス供給量の調整を
行わなければならない。このためエアバッグ61、62
を収容する空間に気体通路保持板65や一方向バルブ6
6等を装備する必要があり、装置が複雑化、大型化して
しまうという問題がある。
【0008】また、図10に示したエアバッグ装置で
は、乗員53の膝前の位置にあるロアカバー55の一部
を構成するリッド75がエアバッグの膨張に伴って外方
に突出するように開くので、リッド75が乗員53の脚
に引っかかり、バッグが飛び出す開口を完全に形成する
ことができず、エアバッグ70が所定の形状に円滑に展
開するのが妨げられるおそれがある。また、リッド75
が膝にぶつかるのも好ましくない。
【0009】一方、運転席用エアバッグ装置では、前述
のようにステアリングセンターパッド内に折り畳んで収
容されているバッグ状のクッションでドライバーがステ
アリングホィールにぶつかって怪我するのを防止できる
が、シートベルト装置を装着していないで、シートバッ
クを倒して着座しているような場合には、運転席用エア
バッグ装置が正常に作動して、膨張展開した場合でも、
膝部分を拘束保護できるようにすることが好ましい。
【0010】そこで、本発明の目的は上述した従来の技
術が有する問題点を解消し、コンパクトな構造のエアバ
ッグにより乗員の膝部分を中心として下半身を拘束でき
るとともに、エアバッグが収容された状態から、安全か
つ円滑に展開できるようにしたエアバッグ装置を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は助手席の座席シートに対向するダッシュボ
ードのロアカバーの下側位置に、インフレータと、該イ
ンフレータの作動により膨張展開して乗員の膝から胸部
にかけてを拘束保護可能なエアバッグとが収納され、前
記収納された状態にあるエアバッグの前面を覆う蓋部
と、前記ロアカバーの少なくとも一部を形成する可動カ
バーとから一体的に構成されたリッドを備えたエアバッ
グ装置において、前記リッドは、前記エアバッグが膨張
した際に、膨張変形するエアバッグの一部により押動さ
れ前記ロアカバー内方に向け変位変形し、該変位変形し
た後のリッド位置と前記乗員との間に前記エアバッグを
展開可能な空間が形成されるようにしたことを特徴とす
るものである。
【0012】また、他の発明として、運転席の座席シー
トに対向するダッシュボードのロアカバーの下側位置
に、インフレータと、該インフレータの作動により膨張
展開して乗員の膝位置より下側を拘束保護可能なエアバ
ッグと、前記収納された状態にあるエアバッグの前面を
覆う蓋部と、前記ロアカバーの少なくとも一部を形成す
る可動カバーとから一体的に構成されたリッドを備え、
前記リッドが、前記エアバッグが膨張した際に、膨張変
形するエアバッグの一部により押動され前記ロアカバー
内方に向け変位変形し、該変位変形した後のリッド位置
と前記乗員の膝部との間に前記エアバッグを展開可能な
空間が形成されるようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0013】前記いずれかのエアバッグ装置において、
前記リッドは、前記エアバッグが膨張した際に、前記蓋
部が前記膨張変形するエアバッグの一部に押動され、前
記エアバッグを収納位置から外方へ展開させる開口部を
形成するように部材連結点回りに回動するとともに、前
記可動カバーが前記ロアカバー内方へ向かって押圧され
変位変形させるようにすることが好ましい。
【0014】このとき前記リッドは上下端位置の部材連
結点がヒンジ構造により前記ロアカバーの一部に取着さ
せることが好ましい。また、前記リッドは、前記蓋部と
前記可動カバーに複数個所の切欠溝を形成することが好
ましい。
【0015】前記リッドは、前記蓋部の端部と、前記可
動カバーの端部とが係止部を介して連結され、該係止部
が前記エアバッグの膨張変形により押動されて係止が解
かれ、前記蓋部が下端部材連結点回りに回動して、前記
開口部が形成されるとともに、前記蓋部の一部に形成さ
れた係止爪に押動されて前記可動カバーが上端部材連結
点回りに回動変位させるようにすることが好ましい。
【0016】
【作用】前記に述べた助手席のエアバッグ装置及び運転
席の膝下部分を拘束保護可能なエアバッグ装置におい
て、前記リッドが、前記エアバッグの膨張した際に、膨
張変形するエアバッグの一部により押動され前記ロアカ
バー内方に向け変位変形し、該変位変形した後のリッド
位置と前記乗員との間に前記エアバッグを展開可能な空
間が形成されるようにしたので、エアバッグを覆ってい
るリッドが取り除かれた際に、膨張したエアバッグによ
り遮られるようにダッシュボード側に押圧変形され、リ
ッドが乗員側に突出することがないため、安全にかつ確
実にエアバッグを乗員の足元から膨張展開させることが
できる。
【0017】前記リッドを、一端が固定部にヒンジ部を
介して取着された前記蓋部が、前記膨張変形するエアバ
ッグの一部に押動され、前記ヒンジ部回りに回動すると
ともに、前記蓋部の他端に連接された前記可動カバーが
前記ロアカバー内方へ向かって押圧されるようにしたの
で、エアバッグの膨張変形に伴い、リッドが確実に変位
変形することができる。
【0018】
【0019】前記リッドを構成する前記蓋部と前記可動
カバーとに複数個所の切欠溝を形成することにより該切
欠溝位置で前記リッドを確実に屈曲させることができ
る。
【0020】前記リッドを、一端が固定部にヒンジ部を
介して取着された前記蓋部の他端部と、前記可動カバー
可動端とが係止部を介して連結され、該係止部が前記
エアバッグの膨張変形により押動されて係止が解かれ、
前記膨張変形するエアバッグの一部に押動されて前記蓋
部が前記ヒンジ部回りに回動し、前記蓋部の係止部に押
動されて前記可動カバーが、支持端のヒンジ部回りに回
動変位させるようにしたことにより、リッドを構成する
部品の形状を簡単にすることができ、組立も容易にな
る。
【0021】
【実施例】以下本発明によるエアバッグ装置の一実施例
を図面を参照して説明する。図1は本発明によるエアバ
ッグ装置1のエアバッグ部分の展開状態を示した説明図
である。同図に示したようにエアバッグはメインバッグ
10とサブバッグ20とが一体的に縫製された1袋2室
タイプの布製バッグで、メインバッグ10とサブバッグ
20とは隔壁シート15により区画されている(以後、
メインバッグ10とサブバッグ20とを総称してエアバ
ッグBと記す。またバッグ形状等の詳細は後述する)。
サブバッグ20は、助手席座席シート2の前方にあるダ
ッシュボード3のロアカバー3B下端位置から乗員5の
膝部分とダッシュボードアッパ端3C(図6参照)部分
まで延びる副室を構成し、メインバッグ10は、乗員5
の腰から胸を押さえるとともに、ダッシュボード上面3
Aを覆うように広がる主室を構成している。
【0022】同図には衝突により前方に向かって加速度
を受けた乗員5がエアバッグにより拘束された状態が実
線で示されている。また、比較のためにエアバッグがな
い状態での乗員5の前方への移動状態を2点鎖線で示し
てある。このとき乗員5は膝から腰にかけての下半身が
膨張したサブバッグ20とメインバッグ10の一部によ
り座席シート2に押さえつけられた状態にある。さらに
シートベルト装置の肩ベルト6で拘束された上半身は、
腰部分で折り曲げられ、前方のメインバッグ10に当接
するようになっている。なお、シートベルト装置を装着
しなかったような場合にも、乗員5の下半身を中心とし
て拘束保護効果が得られることは言うまでもない。この
ようにして図1に示した乗員5は下半身を座席シート2
に確実に拘束された状態にある。
【0023】このとき乗員5の膝部分を拘束しているサ
ブバッグ20のダッシュボード3側には、ロアカバー3
Bの一部を構成するリッド30が折り込まれ、内圧が作
用している状態にあるサブバッグ20によってダッシュ
ボード内の鋼板パネル9に押しつけられた状態にある。
【0024】ここで、エアバッグが収納された状態での
リッド30の構成について図2及び図3を参照して説明
する。図2はダッシュボードロアカバー3Bの部分と乗
員5の脚の一部を模式的に示した断面図である。同図に
示したように支持枠を構成する鋼板パネル9がダッシュ
ボード3の下面に取り付けられ、この鋼板パネル9の下
端にはバッグ収納部8が区画形成されている。このバッ
グ収納部8にはインフレータ7と、インフレータ7に接
続され、展開しやすい折り形状に折り畳まれたエアバッ
グBとが収納されている。さらに、バッグ収納部8の上
面蓋31とロアカバー3Bと一体的に構成されたリッ
ド30がダッシュボードアッパの端部3Cとバッグ収納
部8との間にヒンジ35、36を介して取り付けられて
いる。バッグ収納部8の上面蓋31を構成する部分は平
板状をなし、図2に示したように板の長手方向に沿って
V字形断面をなす切欠溝32が延設されている。一方、
ロアカバー3Bのうち、可動カバー33は、切欠溝34
を介してバッグ収納部8の上面蓋31の端部と、所定の
折れ角をなして連続して一体的に成形され、乗員5の膝
が対向する位置で滑らかな可動カバー33の上部には曲
面部33aが形成されるように加工されている。そして
上端でダッシュボードアッパの端部3Cとヒンジ35に
より連結されている。図3に示したように助手席の乗員
5からはロアカバー3Bの前面の可動カバー33の曲面
部33aが臨むようになっている。
【0025】なお、このリッド30全体は、所定形状に
曲げ加工されたアルミ板を心材としたウレタン樹脂モー
ルド材から構成されており、乗降時や通常走行時に乗員
5の膝等が当たっても変形したり、ヒンジ部分で折れ曲
がったりしないように各部の剛性や変形抵抗性が設定さ
れている。また、本発明ではグローブボックス38は図
2、図3に示したようにダッシュボード3の上面3Aに
配置され、その蓋38aは矢印A方向に回動して開くよ
うになっている。
【0026】この状態からインフレータ7から高圧ガス
がエアバッグBに供給されると、エアバッグBの一部は
バッグ収納部8の斜板状のロアカバー3Bに沿って矢印
D方向に向かってバッグ収納部8から飛び出してくる。
このエアバッグBの飛び出し作用により、リッド30の
一部であるバッグ収納部8の上面蓋31は下方からの折
り曲げ力により切欠溝31が折曲すると同時に、ヒンジ
36回りに矢印C方向に回動する。そしてリッド30の
上面蓋31、ロアカバー3Bの一部は膨張するエアバッ
グBによって鋼板パネル9面に押し当てられ、切欠溝
部分は上面蓋31が矢印C方向に回動することにより
約90°に屈曲する程度まで押し広げられる。図1には
リッド30が鋼板パネル9に押しつけられた状態がエア
バッグBとの位置関係が分かるように示されている。同
図から明らかなようにエアバッグ展開時にリッド30が
乗員5側に突出しないので、バッグ展開時にリッド30
が突き出して乗員にぶつかり、怪我するのを防止でき
る。
【0027】ここで、図1で示したエアバッグの構成に
ついて図4及び図5を参照して説明する。図4及び図5
に示したようにサブバッグ20は、膨張時の断面形状が
内圧の作用により角部分が丸みを帯びた略四角形状をな
し、下端にはリテーナプレート(図示せず)を介してイ
ンフレータ7が接続されるようになっている。またイン
フレータ7に接続された下端からメインバッグ10との
縫着部11までの長さは図1に示したようにロアカバー
3Bの下端からダッシュボードアッパ3Cとの境界付近
に達するように設定されている。一方、メインバッグ1
0は、サブバッグ20と縫着部11で接合された下半部
10Bと、この下半部10Bと縫着部12で袋縫い接合
された上半部10Aとから構成されている。メインバッ
グ10は膨張時の乗員5の側から見た外形形状が図5に
示したような略四角形状をなしている。
【0028】さらに下半部10Bのフロントガラス側の
ダッシュボード上面3Aに対向する位置には2個のベン
トホール13が形成されている。このベントホール13
は乗員5の顔面や胸部がメインバッグ10の上半部に押
しつけられた際に、メインバッグ10内部のガスを逃が
す役割を果たしている。これによりメインバッグ10は
緩衝ストロークを大きくとることができ、乗員5の顔面
等に加わる衝撃を吸収するとともに、上半身がシートバ
ック側に勢いよく跳ね返されてしまうリバウンド現象を
緩和することができる。
【0029】また、メインバッグ10とサブバッグ20
との縫着部11には隔壁シート15が設けられている。
隔壁シート15の周囲はメインバッグ10とサブバッグ
20の縫着部11に一体的に縫着されている。この隔壁
シート15のほぼ中央位置にはガス連通口16が形成さ
れている。隔壁シート15を設けたことにより、インフ
レータ7から噴出した高圧ガスのほとんどが隔壁シート
15で一旦遮断される。このためサブバッグ20をメイ
ンバッグ10に先だって膨張させることができ、引き続
きガス連通口16を通過したガスによりメインバッグ1
0が膨張展開するようになっている。これにより衝突時
にエアバッグBを膨張展開させて乗員5を拘束保護する
際に、サブバッグ20を高圧状態に保持してメインバッ
グ10を膨張展開できる。乗員5はまず確実に膝から腰
にかけての部分が拘束され、併せて腰部分を中心として
回動した所をメインバッグ10で確実に受けとめること
ができる。
【0030】図6はリッドの変形例を示したロアカバー
の部分断面図である。本変形例ではバッグ収納部8の上
面蓋40としてヒンジ43回りに矢印C方向に回動可能
に支持されたアルミ板が使用されている。この上面蓋4
0は一部がバッグ収納部8を覆うとともに、乗員側に突
出した張り出し部分40aを有し、張り出し部分40a
の先端に形成された係止部41で、樹脂モールド板から
なる可動ロアカバー42の一端と係止されている。この
可動ロアカバー42の上端はダッシュボードアッパ端部
3Cにヒンジ44を介して接続されている。
【0031】このように構成されたリッドを備えたエア
バッグ装置によれば、衝突時には図6に仮想線で示した
ように上面蓋40が矢印C方向に回動すると同時に、係
止状態にある可動ロアカバー42の下端も鋼板パネル9
に向けてヒンジ44回りに僅かに回動する。そして僅か
な角度だけ回動した後、上面蓋40と可動ロアカバー4
2下端との係止が解かれ、上面蓋40の係止爪41が可
動ロアカバー42の表面に当接する。この状態でエアバ
ッグが膨張して上面蓋40がさらに回動するのに伴い、
可動ロアカバー42は図6に仮想線で示したように係止
爪41により鋼板パネル9に押圧される。これによりエ
アバッグを効率よく膨張展開させることができる。ま
た、2部品構成となるが、各部品の形状が簡単になるの
で加工組立が容易になるという利点がある。
【0032】次に、図7を参照して運転席用のエアバッ
グ装置として、ステアリングセンターパッド内に折り畳
んで収容されているバッグ状のクッションの他に、ドラ
イバーの膝下を拘束保護できるようにしたエアバッグ装
置に前述のリッド構造を適用した例について説明する。
図7に示したようにドライバーを拘束保護するために装
備されるエアバッグ装置1として主に機能するのはステ
アリングホィール22を支持するステアリングセンター
パッド24内に収容されたエアバッグ24である。衝突
時にこのエアバッグが膨張展開して前方へ移動するドラ
イバー5がステアリングホィールにぶつかって怪我する
のを防止できるようになっている。
【0033】このとき、ドライバー5の下半身の移動を
確実に拘束するために図示したような膝下拘束用のエア
バッグ25を装備することも好ましい。このような位置
に装備されたエアバッグ25を覆うためにリッド30が
用いられるが、このリッド30は図1で示したように可
動カバー33がエアバッグ25の内方に移動してエアバ
ッグ25が確実にドライバー5の膝部分の前方におい
て、膨張展開できるようになっている。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、衝突等により前方に移動しようとする乗員の
下半身を中心とした全体を拘束できるエアバッグを安全
かつ円滑に膨張展開させることができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】助手席ロアカバー位置に装備された本発明によ
るエアバッグ装置の一実施例の動作状態を示した状態説
明図。
【図2】図1に示したエアバッグ装置の部分を示した部
分断面図。
【図3】図2のIII-III矢視方向からの正面図。
【図4】図1に示したエアバッグ装置に使用されるエア
バッグの断面図。
【図5】図4に示したエアバッグのV-V断面線から見た
断面図。
【図6】エアバッグ装置の変形例を示した部分断面図。
【図7】ドライバーの膝部分を拘束保護するために運転
席ロアカバー位置に装備されたエアバッグの一実施例の
動作状態を示した状態説明図。
【図8】従来のエアバッグ装置の一例の動作状態を示し
た状態説明図。
【図9】従来のエアバッグ装置の一例の動作状態を示し
た状態説明図。
【図10】従来のエアバッグ装置の一例の動作状態を示
した状態説明図。
【符号の説明】 1 エアバッグ装置 2 助手席座席シート 3 ダッシュボード 3A ダッシュボード上面 3B ロアカバー 3C ダッシュボードアッパ端部 5 乗員 7 インフレータ 8 バッグ収納部 9 鋼板パネル 10メインバッグ 13 ベントホール 15 隔壁シート 20 サブバッグ 23 上半身用エアバッグ 25 膝下用エアバッグ 30 リッド 31、40 上面蓋 32、34 切欠溝 33,42 可動カバー B エアバッグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−110338(JP,A) 特開 昭58−110339(JP,A) 特開 平2−14945(JP,A) 実開 平2−56053(JP,U) 実開 平4−29459(JP,U) 実開 昭61−159250(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/16 - 21/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】助手席の座席シートに対向するダッシュボ
    ードのロアカバーの下側位置に、インフレータと、該イ
    ンフレータの作動により膨張展開して乗員の膝から胸部
    にかけて拘束保護可能なエアバッグとが収納され、前記
    収納された状態にあるエアバッグの前面を覆う蓋部と、
    前記ロアカバーの少なくとも一部を形成する可動カバー
    とから一体的に構成されたリッドを備えたエアバッグ装
    置において、 前記リッドは、前記エアバッグが膨張した際に、膨張変
    形するエアバッグの一部により押動され前記ロアカバー
    内方に向け変位変形し、該変位変形した後のリッド位置
    と前記乗員との間に前記エアバッグを展開可能な空間が
    形成されるようにしたことを特徴とするエアバッグ装
    置。
  2. 【請求項2】運転席の座席シートに対向するダッシュボ
    ードのロアカバーの下側位置に、インフレータと、該イ
    ンフレータの作動により膨張展開して乗員の膝位置より
    下側を拘束保護可能なエアバッグと、前記収納された状
    態にあるエアバッグの前面を覆う蓋部と、前記ロアカバ
    ーの少なくとも一部を形成する可動カバーとから一体的
    に構成されたリッドを備え、前記リッドが、前記エアバ
    ッグが膨張した際に、膨張変形するエアバッグの一部に
    より押動され前記ロアカバー内方に向け変位変形し、該
    変位変形した後のリッド位置と前記乗員の膝部との間に
    前記エアバッグを展開可能な空間が形成されるようにし
    たことを特徴とするエアバッグ装置。
  3. 【請求項3】前記リッドは、一端が固定部にヒンジ部を
    介して取着された前記蓋部が、前記膨張変形するエアバ
    ッグの一部に押動され、前記ヒンジ部回りに回動すると
    ともに、前記蓋部の他端に連接された前記可動カバーが
    前記ロアカバー内方へ向かって押圧され変位変形し、
    れにより前記エアバッグを収納位置から外方へ展開させ
    る開口部が形成されることを特徴とする請求項1又は請
    求項2記載のエアバッグ装置。
  4. 【請求項4】前記リッドは、前記蓋部と前記可動カバー
    とに、複数個所の切欠溝が形成されたことを特徴とする
    請求項3記載のエアバッグ装置。
  5. 【請求項5】前記リッドは、一端が固定部にヒンジ部を
    介して取着された前記蓋部の他端部と、前記可動カバー
    可動端とが係止部を介して連結され、該係止部が前記
    エアバッグの膨張変形により押動されて係止が解かれ、
    前記膨張変形するエアバッグの一部に押動されて前記蓋
    部が前記ヒンジ部回りに回動し、前記蓋部の係止部に押
    動されて前記可動カバーが、支持端のヒンジ部回りに回
    動変位し、これにより前記エアバッグを収納位置から外
    方へ展開させる開口部が形成されることを特徴とする請
    求項1又は請求項2記載のエアバッグ装置。
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