JP3426405B2 - シーケンスプログラム作成装置 - Google Patents

シーケンスプログラム作成装置

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JP3426405B2
JP3426405B2 JP11721595A JP11721595A JP3426405B2 JP 3426405 B2 JP3426405 B2 JP 3426405B2 JP 11721595 A JP11721595 A JP 11721595A JP 11721595 A JP11721595 A JP 11721595A JP 3426405 B2 JP3426405 B2 JP 3426405B2
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清 古川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,シーケンスプログラム
作成装置に係り,詳しくは画面上でペトリネットを用い
て入力されたシーケンス制御モデルを所定の形式のシー
ケンスプログラムに変換して表示するシーケンスプログ
ラム作成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より,シーケンス制御を行うシーケ
ンサのプログラム開発には,ラダー図が多く用いられて
いる。これは,個々の機器の動作条件などをON,OF
Fの情報の組み合わせによって記述していくものであ
り,現在でも一般的に利用されている。しかし,このラ
ダー図は,個々の条件を羅列していくだけで,全体の制
御の流れが見えにくく,プログラムはそれを作成した本
人にしか理解しにくい。このため,メンテナンス性が悪
いなどの問題点が指摘されている。このような背景のも
と,最近ではペトリネットをシーケンスプログラムの作
成に利用しようとする試みがいくつか行われている。例
えば特開平4−18605号公報には,機械の運転仕様
を動作フローと動作仕様とに分けて,この内動作フロー
をペトリネットで,また動作仕様をシーケンステーブル
で表現した後,両者を組み合わせてラダー形式のシーケ
ンスプログラムに変換し表示する方法が紹介されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来の
方法では,ペトリネットのプレースは機械の動作のみを
表現する方法を採っているため,動作の流れはペトリネ
ット上で表現できるが,機械の状態や,その他機械を動
作させるための種々の条件(異常の発生条件,センサな
どの入出力機器の状態など)など,制御対象機器の状態
がペトリネット上では表現できない。このためプログラ
ムを作成するという面では制御の流れが視覚的にわかり
ずらい。また,ペトリネットとシーケンステーブルとが
独立して別々になっているため,ペトリネットエディタ
上で各プレースの動作の仕様をみることができず不便で
ある。さらに,従来のラダー図とペトリネットとがうま
く対応していないため,変換によって生成されるラダー
プログラムは人間が手で作るものとはかけ離れたものに
なり,解読が困難なものとなりやすい。本発明は,上記
事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするとこ
ろは,ペトリネットの持つ制御の流れを見やすくすると
いう長所を生かし,制御の流れや各機器の状態を視覚的
に表現しつつも,従来のラダーによるプログラミングの
特徴を十分取り入れた形のシーケンスプログラムの作成
装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は,画面上でペトリネットを用いて入力さ
れたシーケンス制御モデルを所定の形式のシーケンスプ
ログラムに変換して表示するシーケンスプログラム作成
装置において,上記ペトリネットをシーケンス制御に必
要な機能を実現するための複数の種類のプレース及び複
数の種類のアークを含むように拡張した拡張ペトリネッ
トを用いて入力されたシーケンス制御モデルを記憶する
第2のモデル記憶手段と,上記拡張ペトリネットに含ま
れる各プレースの状態が成立するようにプレースごとに
論理式の形で入力された条件及びプレースごとに必要な
設定情報を記憶する第2の条件記憶手段と,上記それぞ
れ記憶されたシーケンス制御モデルと条件及び設定情報
とに基づいて自動生成される拡張条件を所定の形式のシ
ーケンスプログラムに変換して表示する第2のシーケン
スプログラム表示手段とを具備してなることを特徴とす
るシーケンスプログラム作成装置として構成されてい
る。
【0005】 さらには,上記第2のモデル記憶手段が,
上記シーケンス制御の対象機器の制御状態を表す状態プ
レース,上記シーケンス制御を行うシーケンサのタイマ
ー機能を表す時間プレース,上記シーケンス制御を行う
シーケンサのカウンタ機能を表すカウンタプレース,上
記シーケンサからの出力を表す出力プレース,上記シー
ケンサの各種演算機能を表す演算プレース,上記シーケ
ンサへの入力を表す入力プレース,他のプレースのオン
・オフ情報を参照する参照プレースの全部又は一部を含
む拡張ペトリネットを用いて入力されたシーケンス制御
モデルを記憶することを特徴とするシーケンスプログラ
ム作成装置である。
【0006】さらには,上記第2のモデル記憶手段が,
ペトリネットを階層的に記述する階層プレースを含む拡
張ペトリネットを用いて入力されたシーケンス制御モデ
ルを記憶することを特徴とするシーケンスプログラム作
成装置である。さらには,上記第2のモデル記憶手段
が,上記シーケンサのa接点接続を表すa接点接続用ア
ーク,上記シーケンサのb接点接続を表すb接点接続用
アーク,上記シーケンサの自己保持回路を表す自己保持
解除用アークの全部又は一部を含む拡張ペトリネットを
用いて入力されたシーケンス制御モデルを記憶すること
を特徴とするシーケンスプログラム作成装置である。
【0007】 さらには,上記第2の条件記憶手段が,画
面上で選択されるプレースに応じて開かれるダイアログ
ボックスを構成し,該ダイアログボックスの中に論理式
の形で入力された条件及びプレースごとに必要な設定情
報を記憶することを特徴とするシーケンスプログラム作
成装置である。さらには,上記プレースごとに必要な設
定情報が,ラベル,コメント,デバイス番号,演算指
令,当該プレースへの入出力リスト,タイマーの設定値
及びカウンタの設定値の全部又は一部を含むシーケンス
プログラム作成装置である。
【0008】さらには,上記第2のシーケンスプログラ
ム表示手段が,上記シーケンス制御モデルからシーケン
サのデバイス番号を割り付けるべきプレースを順次抽出
するデバイス番号割り付けプレース抽出手段と,上記抽
出されたプレースに上記シーケンサのデバイス番号を所
定のルールにより自動的に割り付けるデバイス番号自動
割り付け手段と,上記シーケンス制御モデルから上記シ
ーケンスプログラムに変換するプレースを上記自動的に
割り付けられたデバイス番号又は別途指示されたデバイ
ス番号に従い順次検出するプレース検出手段と,上記検
出されたプレースに対応する条件をトランジションを介
してアークで結合された上流側のプレースにまで適用範
囲を拡張することによって上記拡張条件を自動生成する
拡張条件生成手段と,上記生成された拡張条件をリスト
形式のプログラムに変換するプログラム変換手段と,上
記変換されたリスト形式のプログラムに上記検出された
プレースの種類に応じて出力命令を付加することにより
リスト形式のシーケンスプログラムを作成するリスト形
式シーケンスプログラム作成手段と,上記作成されたリ
スト形式のシーケンスプログラムをラダー形式のプログ
ラムに変換することによりラダー形式のシーケンスプロ
グラムを作成するラダー形式シーケンスプログラム作成
手段と,上記作成されたリスト形式及び/又はラダー形
式のシーケンスプログラムを表示する表示手段とを具備
してなることを特徴とするシーケンスプログラム作成装
置である。第2の発明は,上記ペトリネットが,上記シ
ーケンス制御モデル中の上流側プレースと下流側プレー
スとの間にのみ介在しえて上記シーケンスプログラムに
は変換されることのないダミー機能を表すダミープレー
スを含むことを特徴とするシーケンスプログラム作成装
置として構成されている。
【0009】
【作用】第1の発明によれば,画面上でペトリネットを
用いて入力されたシーケンス制御モデルを所定の形式の
シーケンスプログラムに変換して表示するに際し,まず
上記ペトリネットをシーケンス制御に必要な機能を実現
するための複数種類のプレース及び複数の種類のアーク
を含むように拡張した拡張ペトリネットを用いて入力さ
れたシーケンス制御モデルが第2のモデル記憶手段によ
り記憶される。次に上記拡張ペトリネットに含まれる各
プレースの状態が成立するようにプレース毎に論理式の
形で入力された条件及びプレースごとに必要な設定情報
が第2の条件記憶手段により記憶される。そして上記そ
れぞれ記憶されたシーケンス制御モデルと条件及び設定
情報とに基づいて自動生成される拡張条件が第2のシー
ケンスプログラム表示手段により所定の形式のシーケン
スプログラムに変換され表示される。
【0010】従って,ペトリネットによる仕様記述能力
が向上し,条件間の関連がペトリネット上で視覚的に表
現され,シーケンスプログラムの作成が一層容易とな
る。第の発明によれば,画面上でペトリネットを用い
て入力されたシーケンス制御モデルを所定の形式のシー
ケンスプログラムに変換して表示するに際し,上記シー
ケンス制御モデル中の上流側プレースと下流側プレース
との間にのみ介在しえて上記シーケンスプログラムには
変換されることのないダミー機能を表すダミープレース
を含むペトリネットが用いられる。従って,ペトリネッ
トによる仕様記述能力がさらに向上し,条件間の関連が
ペトリネット上で簡単に表現され,シーケンスプログラ
ムの作成がより一層容易となる。またペトリネットから
ラダー図及びリストプログラムに変換する際に,補助リ
レーの数,ステップ数を大幅に減ずることができる。
【0011】
【実施例】以下添付図面を参照して,まず本発明の背景
となるシーケンスプログラム作成装置について説明し,
次にこの背景技術をを改良し本発明を具体化した実施例
につき説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施
例は本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的
範囲を限定する性格のものではない。ここに,図1は
記背景技術であるシーケンスプログラム作成装置1の概
略構成を示すブロック図,図2はシーケンスプログラム
作成装置1の画面例を示す図,図3は装置1の条件記述
ダイアログボックスの概念図,図4は装置1によるシー
ケンスプログラム作成手順を示すフロー図,図5は装置
1による拡張条件生成の様子を示す説明図,図6はシー
ケンス制御機構の例図,図7は装置1による拡張ペトリ
ネットと条件の例図,図8はリスト形式シーケンスプロ
グラムの例図,図9はラダー形式シーケンスプログラム
の例図,図10は本願第1の発明の一実施例(第の実
施例)に係るシーケンスプログラム作成装置51の概略
構成を示すブロック図,図11はシーケンスプログラム
作成装置51の画面例を示す図,図12は参照プレース
の機能説明図,図13は階層プレースの機能説明図,図
14は各種アークの機能説明図,図15は装置51の条
件記述ダイアログボックスの概念図,図16は装置51
によるシーケンスプログラム作成手順を示すフロー図,
図17は装置51による拡張ペトリネットと条件の例
図,図18は第の発明の一実施例(第の実施例)に
係るシーケンスプログラム作成装置71の基本原理を示
す説明図,図19は装置71によるシーケンスプログラ
ム作成例を示す説明図,図20は装置51による他のシ
ーケンスプログラム作成例を示す説明図,図21は装置
71による他のシーケンスプログラム作成例を示す説明
図である。
【0012】図1に示すごとく,本願発明の背景となる
シーケンスプログラム作成装置1は,画面上でペトリネ
ットを用いて入力されたシーケンス制御モデルを所定の
形式のシーケンスプログラムに変換して表示する点で従
来例と同様である。しかし,この装置では,上記ペトリ
ネットをシーケンス制御に必要な機能を表現するための
複数種類のプレースを含むように拡張した拡張ペトリネ
ットを用いて入力されたシーケンス制御を記憶する第1
のモデル記憶手段2と,上記拡張ペトリネットに含まれ
る各プレースの状態が成立するようにプレース毎に論理
式の形で入力された条件を記憶する第1の条件記憶手段
3と,上記それぞれ記憶されたシーケンス制御モデルと
条件とに基づいて自動生成される拡張条件を所定の形式
のシーケンスプログラムに変換して表示する第1のシー
ケンスプログラム表示手段4とを具備するものである
【0013】さらに,上記第1のモデル記憶手段2が,
上記シーケンス制御の対象機器の制御状態を表す状態プ
レース,上記シーケンス制御を行うシーケンサのタイマ
ー機能を表す時間プレース,上記シーケンス制御を行う
シーケンサのカウンタ機能を表すカウンタプレース,上
記シーケンサからの出力を表す出力プレース,上記シー
ケンサの各種演算機能を表す演算プレースの全部又は一
部よりなる拡張ペトリネットを用いて入力されたシーケ
ンス制御モデルを記憶することとしてもよい。さらに,
上記第1の条件記憶手段3が画面上で選択されるプレー
スに応じて開かれるダイアログボックスを構成し,この
ダイアログボックスの中に論理式の形で入力された条件
を記憶することとしてもよい。さらに,上記第1のシー
ケンスプログラム表示手段4が,上記シーケンス制御モ
デルから上記シーケンスプログラムに変換するプレース
を順次検出するプレース検出手段5と,上記検出された
プレースに対応する条件をトランジションを介して結合
された上流側のプレースにまで適用範囲を拡張すること
によって,上記拡張条件を自動生成する拡張条件生成手
段6と,上記生成された拡張条件をリスト形式のプログ
ラムに変換するプログラム変換手段7と,上記変換され
たリスト形式のプログラムに上記検出されたプレースの
種類に応じて出力命令を付加することによりリスト形式
のシーケンスプログラムを作成するリスト形式シーケン
スプログラム作成手段8と,上記作成されたリスト形式
のシーケンスプログラムをラダー形式のプログラムに変
換することによりラダー形式のシーケンスプログラムを
作成するラダー形式シーケンスプログラム作成手段9
と,上記作成されたリスト形式及び/又はラダー形式の
シーケンスプログラムを表示する表示手段10とを具備
してもよい
【0014】以下,この装置1についてさらに詳しく述
べる。図2は,第1のモデル記憶手段2と第1の条件記
憶手段3にそれぞれ記憶される入力データの画面例を示
す。この装置1のシステムでは,パーソナルコンピュー
タのWindows 上に構築されており,図中,11がペトリ
ネット入力エディタを,12が条件を記述するための条
件記述ダイアログボックスをそれぞれ示している。尚,
このシステムでは各プレースをダブルクリックすること
により,そのプレースに対応した条件記述ダイアログボ
ックスが開くようになっており,ペトリネット図の記述
と条件の記述とが並行して行える。ペトリネット入力エ
ディタ11では,メニュー13より必要なプレースの種
類を選択して,マウス(不図示)によりドラッグしてく
ることによって入力できるようになっている。メニュー
13は左から,状態プレース,時間プレース,カウンタ
プレース,演算プレース,出力プレース,トランジショ
ンをそれぞれ表している。各プレースにはデバイス番号
と呼ばれる番号(M0000,T0000等)が割り付
けられているが,これは,シーケンサにおける入出力接
点番号や,内部リレーに割り付けられている番号と対応
している。このようにラダーの一行をペトリネット上で
は1つのプレースに対応させることによりペトリネット
図を記述していくことによって,これまでラダー図によ
る開発に慣れ親しんだ人でもラダー図と同じような感覚
や手順で違和感なくこの装置1を用いてプログラムを作
成できる。また,この背景技術における拡張ペトリネッ
トモデルを用いれば,単に機械の動作の流れを表すだけ
ではなくて,各機器の状態やタイマーや出力の状態など
もペトリネット上で表現できる。ただしプレースの種類
は,この例で表示された種類に限定されるものではな
く,例えば階層プレースや部品を表すプレース,その他
各種の演算命令に対応したプレース等を追加していくこ
とも可能である。
【0015】また,必要に応じてトランジションやアー
クも複数種類用意してペトリネットモデルの更なる拡張
機能を行うことも考えられる。条件記述ダイアログボッ
クス12は,図3にその概略図を示すように,プレース
の種類に応じて形が違っており,それぞれのプレースに
必要な条件が入力できるようになっている。条件はいず
れも論理式の形で入力するが,これはラダーとの整合性
を良くするためであり,これにより従来ラダーを書いて
いたのと同じような感覚でプログラムを記述でき,しか
も後でラダープログラムに変換するときも,従来人間が
直接書いていたラダープログラムと,ほぼ同じ形のラダ
ープログラムを得ることが可能となる。なおここでは,
条件式をキーボード(不図示)より直接入力している
が,プレースや演算記号をマウスでクリックすることに
より,自動的に入力できるようにすることや,典型的な
パターンを記憶させておいて必要なときに呼び出すよう
にしてもよい。また,条件記述ダイアログボックスの中
味は図3の例に限られるものではなく,必要に応じて種
々の情報を入力できるように改良しても良い。
【0016】次に第1のシーケンスプログラム表示手段
4におけるシーケンスプログラムの自動生成について,
その処理の流れを図4を参照しつつステップS1,S
2,…順に説明する。先ず,ペトリネット図のネット構
造を基に変換していくプレースの順番を決定する(S
1)。この順番はプレース検出手段5によりプレースを
アークに沿って検索していくことにより決定されるが,
出力プレースはラダーの慣例に従って最後にまとめて変
換される。そして,最初のプレースに関して,そのプレ
ースの条件記述ダイアログボックス12に記述された条
件を取得する(S2)。この条件記述ダイアログボック
ス12は上記図3で示したようにプレースの種類によっ
て内容が異なっており,それぞれ拡張条件生成手段6に
よりそれぞれ次のような規則で変換のもとになる条件式
(拡張条件に相当)を自動的に作成する(S3〜S
6)。
【0017】(規則1) 状態プレースと出力プレースの場合: <自己保持有りの場合> 条件式=(条件欄の条件式+プレースのデバイス番号)
*OFF条件欄の条件式 <自己保持無しの場合> 条件式=条件欄の条件式 時間プレース,カウンタプレース,演算プレースの場
合: 条件式=条件欄の条件式 次に,このプレースの入力トランジションがあるかない
かを調べる。無い場合には上記規則1で得られた条件式
がそのまま変換対象となる。しかし,有る場合にはその
全ての入力トランジションに対してそのトランジション
への全ての入力プレースを調べ,その得られたプレース
のデバイス番号を取得する。そして次のような規則で上
記規則1で得られた条件式と結合する。
【0018】(規則2) 図5(a)に示すように変換対象プレースへの入力トラ
ンジションが1つだけ存在する場合: 条件式=b1のデバイス番号*b2のデバイス番号*・
・・*bnのデバイス番号*aの条件式 図5(b)に示すように変換対象プレースへの入力トラ
ンジションが複数存在する場合: 条件式=(b1のデバイス番号+b2のデバイス番号+
・・・+bnのデバイス番号)*aの条件式 このようにして得られた条件式が変換の対象となり,こ
の条件式を解読し,変換するプログラム変換手段7を用
いてリスト形式のプログラムを自動生成する(S7)。
【0019】次にこのようにして生成されたリストプロ
グラムにリスト形式シーケンスプログラム作成手段8に
よって出力命令を追加する処理を行う(S8)。出力命
令の追加は次のような規則で行われる。 (規則3) 以下の出力命令を上記で得られたリストプログラムに追
加する。 状態プレース,出力プレースの場合: OUT デバイス番号 時間プレースの場合: OUT デバイス番号 タイム値 カウンタプレースの場合: OUT デバイス番号 カウント値 演算プレースの場合: 演算の欄の条件をそのまま追加 以上の手順で1つのプレースに対するシーケンスプログ
ラムへの変換処理が終了する。その後,全てのプレース
について同様な変換を繰り返していくことによりリスト
形式のシーケンスプログラムを得ることができる(S
9)。尚,生成されたシーケンスプログラムをリスト形
式ではなく,ラダー形式で見たい場合には,得られたリ
スト形式のプログラムをラダー形式のプログラムに変換
するラダー形式シーケンスプログラム作成手段9を用い
て容易に変換することができる(S10,S11)。こ
のようにして得られたリスト形式及び/又はラダー形式
のシーケンスプログラムを表示手段10により表示する
(S12)。
【0020】以下この装置1を用いた背景技術を以下に
簡単に示す。この具体例は,図6に示すような1つの治
具1シリンダ内のピストンを動かすものであり,まず出
押しボタンX1を押すと,出側のソレノイドY1に出力
信号が出てピストンが出側方向に動きだし,出側のリミ
ットスイッチX3が入るとピストンが止まる。その際,
タイマでタイムアウトを監視しており,5秒たってもリ
ミットスイッチX3が入らないときにはタイムアウトと
なって,タイムアウトを表示する赤ランプY3が点灯
し,併わせてカウント値の更新と,データセット処理と
が行われるものとする。また,時間内にリミットスイッ
チX3が入って正常に終了した場合には,緑のランプY
4が点灯するものとする。同様に,戻押しボタンX2を
押すと,戻側のソレノイドY2に出力信号が出てピスト
ンが戻り側方向に動き出し,戻り側のリミットスイッチ
X4が入るとピストンが止まる。この際も,タイマでタ
イムアウトを監視しており,5秒たってもリミットスイ
ッチX4が入らないときは,タイムアウトとなって,タ
イムアウトを表示する赤ランプY3が点灯し,併わせて
カウント値の更新とデータセット処理とが行われるもの
とする。また,時間内にリミットスイッチX4が入っ
て,正常に終了した場合には,緑のランプY5が点灯す
るものとする。以上の動作を本装置1の拡張ペトリネッ
トと条件式とで表した例を図7に示す。条件式は本来は
条件記述ダイアログボックス12内に個別に記述されて
いるが,この例では必要なもののみまとめて書いてい
る。また,これらの出力をリスト形式のプログラムに変
換した場合を図8に,ラダー形式のプログラムに変換し
た場合を図9にそれぞれ示した。
【0021】以上のように,背景技術に係るシーケンス
プログラム作成装置1を用いれば,ペトリネットをシー
ケンス制御で必要な機能を実現するためのプレースを複
数種類用意することにより拡張した拡張ペトリネットを
用いて入力されたシーケンス制御モデルと,プレース毎
に論理式の形で入力された動作,処理等の条件とによ
り,ペトリネットにより制御の流れや,各機器の状態を
視覚的に表現しつつも,従来のラダーによるプログラミ
ングの特徴を十分取り入れた形でプログラムの作成が行
えるというようにお互いの長所をうまくいかした方法に
よりプログラム作成が行え,これを表示することができ
る。しかも,装置1ならば,ペトリネットとラダーとの
対応がうまくとれるため,生成されたシーケンスプログ
ラムは非常に読解が困難であったという問題点も解決さ
れ,生成されるシーケンスプログラムは人間が作成した
ものと同様な品質のものを得ることができる。また,プ
レース毎にダイアログボックスを開いて条件を入力する
という方法をとっているため,画面上で効率よくプログ
ラム作成を行うことができる。ところで,上記背景技術
では,ラダーの一行をペトリネット上で一つのプレース
に対応させることによりペトリネット図を記述してい
き,そのプレースの状態が成立するための条件(ラダー
の接点情報)は論理式を用いて記述している。通常要求
される上記条件は比較的簡単なものであるため,上記
景技術で充分対処できる。しかし,この背景技術では,
論理式で記述された条件がペトリネット上から見えず条
件間の関連が分かりにくいため,条件がさらに複雑にな
れば論理式で表現するのが難しく,また論理式をみても
条件の関連が理解しらい場合も予想される。
【0022】そこで,発明者らはこのような場合にも対
処すべく,上記拡張ペトリネットを,いわゆる入力プレ
ース等の追加によりさらに拡張したり(第の発明),
いわゆるダミープレースの導入によりさらに拡張したり
(第の発明)することとした。以下,まず本出願に係
の発明について述べる。図10に示すごとく,第
の発明の一実施例(第の実施例)に係るシーケンス
プログラム作成装置51は,画面上でペトリネットを用
いて入力されたシーケンス制御モデルを所定の形式のシ
ーケンスプログラムに変換して表示する点で従来例と同
様である。しかし,本第の実施例では,上記ペトリネ
ットをシーケンス制御に必要な機能を表現するための複
数種類のプレース及び複数種類のアークを含むように拡
張した拡張ペトリネットを用いて入力されたシーケンス
制御モデルを記憶する第2のモデル記憶手段52と,上
記拡張ペトリネットに含まれる各プレースの状態が成立
するようにプレース毎に論理式の形で入力された条件及
びプレースごとに必要な設定情報を記憶する第2の条件
記憶手段53と,上記それぞれ記憶されたシーケンス制
御モデルと条件及び設定情報とに基づいて自動生成され
る拡張条件を所定の形式のシーケンスプログラムに変換
して表示する第2のシーケンスプログラム表示手段54
とを具備する点で従来例と異なる。
【0023】さらに,上記第2のモデル記憶手段52
が,上記シーケンス制御の対象機器の制御状態を表す状
態プレース,上記シーケンス制御を行うシーケンサのタ
イマー機能を表す時間プレース,上記シーケンス制御を
行うシーケンサのカウンタ機能を表すカウンタプレー
ス,上記シーケンサからの出力を表す出力プレース,上
記シーケンサの各種演算機能を表す演算プレース,上記
シーケンサへの入力を表す入力プレース,他のプレース
のオン・オフ情報を参照する参照プレースの全部又は一
部,あるいはペトリネットを階層的に記述する階層プレ
ース,あるいは上記シーケンサのa接点接続を表すa接
点接続用アーク,上記シーケンサのb接点接続を表すb
接点接続用アーク,上記シーケンサの自己保持回路を表
す自己保持解除用アークの全部又は一部を含む拡張ペト
リネットを用いて入力されたシーケンス制御モデルを記
憶することとしてもよい。さらに,上記第2の条件記憶
手段53が画面上で選択されるプレースに応じて開かれ
るダイアログボックスを構成し,このダイアログボック
スの中に論理式の形で入力された条件及びプレースごと
に必要な設定情報を記憶することとしてもよい。さら
に,上記プレースごとに必要な設定情報が,ラベル,コ
メント,デバイス番号,演算命令,当該プレースへの入
出力リスト,タイマーの設定値及びカウンタの設定値の
全部又は一部を含むこととしてもよい。
【0024】さらに,上記第2のシーケンスプログラム
表示手段54が,上記シーケンス制御モデルからシーケ
ンサのデバイス番号を割り付けるべきプレースを順次抽
出するデバイス番号割り付けプレース抽出手段55と,
上記抽出されたプレースに上記シーケンサのデバイス番
号を所定のルールにより自動的に割り付けるデバイス番
号自動割り付け手段56と,上記シーケンス制御モデル
から上記シーケンスプログラムに変換するプレースを上
記自動的に割り付けられたデバイス番号又は別途指示さ
れたデバイス番号に従い順次検出するプレース検出手段
57と,上記検出されたプレースに対応する条件をトラ
ンジションを介して結合された上流側のプレースにまで
適用範囲を拡張することによって,上記拡張条件を自動
生成する拡張条件生成手段58と,上記生成された拡張
条件をリスト形式のプログラムに変換するプログラム変
換手段59と,上記変換されたリスト形式のプログラム
に上記検出されたプレースの種類に応じて出力命令を付
加することによりリスト形式のシーケンスプログラムを
作成するリスト形式シーケンスプログラム作成手段60
と,上記作成されたリスト形式のシーケンスプログラム
をラダー形式のプログラムに変換することによりラダー
形式のシーケンスプログラムを作成するラダー形式シー
ケンスプログラム作成手段61と,上記作成されたリス
ト形式及び/又はラダー形式のシーケンスプログラムを
表示する表示手段62とを具備してもよい。これらの点
でも従来例と異なる。
【0025】以下,この装置51についてさらに詳しく
述べる。図11は,第2のモデル記憶手段52と第2の
条件記憶手段53にそれぞれ記憶される入力データの画
面例を示す。この装置51のシステムでは,パーソナル
コンピュータのWindows 上に構築されており,63がペ
トリネット入力エディタを,64が条件を記述するため
の条件記述ダイアログボックスをそれぞれ示している。
尚,このシステムでは各プレースをダブルクリックする
ことにより,そのプレースに対応した条件記述ダイアロ
グボックスが開くようになっており,ペトリネット図の
記述と条件の記述とが並行して行える。ペトリネット入
力エディタ63では,アイコン65より必要なプレース
の種類を選択して,マウス(不図示)によりドラッグし
てくることによって入力できるようになっている。アイ
コン65は図11中の左から,入力プレース,出力プレ
ース,状態プレース,時間プレース,カウンタプレー
ス,演算プレース,参照プレース,階層プレース,トラ
ンジションをそれぞれ表している。この内,入力プレー
スは,シーケンサの入力信号を表し,図11の画面中の
三角形で示された出側ボタン等がその例である。出力プ
レース,状態プレース,時間プレース,カウンタプレー
ス及び演算プレースは前記背景技術と同様であるので,
その説明はここでは割愛する。参照プレースは,任意の
実体となるプレースのオン・オフ情報を参照し,図11
の画面中の楔形で示された治具1出限界等がその例であ
る。即ち,あるラベルの実体となるプレースは画面中一
つしかなく,そのプレースの情報を他のプレース等に使
いたい場合は,通常そのプレースと他のプレース等とを
アークで接続する。しかし,アークが多くなれば,アー
ク同士が交錯等して画面が見づらくなる。そこで,参照
プレースでそのプレースの代用をさせて,画面上からア
ークを省略することにより画面を見やすくすることがで
きる(図12参照)。
【0026】階層プレースは,ペトリネットを階層的に
記述する。即ち,画面中のプレース等が多く全体構成が
見づらい場合や,一定の部分構成がくり返されている場
合には,その部分構成を纏めて例えば「階層1」と表わ
すことにより,全体構成を見やすく,また入力の手間を
省略することができる。「階層1」の内容はメインウイ
ンドウ中の当該プレースをクリックすることにより,サ
ブウインドウ上に表示できる(図13参照)。また,ア
ークはメニュー(不図示)より,a接点接続用アーク,
b接点接続用アーク,自己保持解除用アークをユーザが
選択して使い分けることができ,それぞれのアークは,
図14に示すような機能を有する。即ち,図14(1)
に示すa接点接続用アークでは,プレースaがオン状態
となるとプレースbがオン状態となる。図14(2)に
示すb接点接続用アークでは,プレースaがオフ状態と
なるとプレースbがオン状態となる。図14(3)に示
す自己保持解除用アークでは,プレースaがオン状態
(プレースb,cはオフ状態)となるとプレースdがオ
ン状態となり,自己保持状態となる。その後プレースb
又はcがオン状態となると自己保持状態は解除される。
【0027】各プレースにはコメント情報を表すラベル
を設定することができ,そのプレースの持つ意味が表現
される。また,シーケンスプログラムへの変換時には,
各プレースに対してデバイス番号(M0,T0等)が自
動的に割り付けられる。これは,シーケンサにおける入
出力接点番号や,内部リレーに割り当てられている番号
と対応している。なお,このデバイス番号は自動的に割
り付ける代わりに必要に応じてユーザが指定することも
できる。第1の実施例では,このように,上記背景技術
における拡張ペトリネットをさらに拡張しており,これ
によりプレースが成立するための条件(ラダーの接点情
報)まで含めて,全てをペトリネットで記述することを
可能とした。従って,条件間の関連がペトリネット上で
視覚的に表現でき,また,プログラムの作成も一層容易
になる。また,上記背景技術と同じく,これまでラダー
図による開発に慣れ親しんだ人でもラダー図と同じよう
な感覚,手順で違和感なくこのシステムを用いてプログ
ラムを作成できる。また,第2の実施例の拡張ペトリネ
ットを用いれば,単に機械の動作の流れを表すだけでは
なくて,各機器の状態やタイマーや出力の状態などもペ
トリネット上で表現できる。なおプレース,アークの種
類は本第の実施例で表示された種類に限定されるもの
ではなく,新たに追加していくことも可能である。
【0028】次に本第の実施例における条件記述ダイ
アログボックスの概略図を図15に示す。このダイアロ
グボックスは,プレースの種類に応じて形が違ってお
り,それぞれのプレースに必要な情報が入力できる。こ
こでは,基本的にはペトリネットで全ての条件を記述す
るため,論理式を用いて条件を記述する必要は無いが,
条件が簡単な場合やプレースの数を減らしたい場合に
は,上記背景技術と同じく論理式の形で記述することも
可能である。なお,条件記述ダイアログボックスの中身
は図15の例に限られるものではなく,必要に応じて種
々の情報を入力できるように改良してもよい。次に,第
2のシーケンスプログラム表示手段54におけるシーケ
ンスプログラムの自動生成について,その処理の流れを
図16を参照しつつ,ステップS51,S52,…順に
説明する。
【0029】まず,デバイス番号割り付けプレース抽出
手段55は,ペトリネット図のネット構造をもとに,デ
バイス番号を割り付けるプレースを自動的に選択してい
く(S51)。この際,入力,出力プレースは原則的に
ユーザが番号を指定する必要があるため省かれ,また,
演算,参照,階層プレースはその性質上デバイス番号を
割り付ける必要はない。そうして選択されたプレースに
対してデバイス番号自動割り付け手段56によりデバイ
ス番号が所定のルールに従い(例えば選択された順番
に)自動的に割り付けられていく(S52,S53)。
上記背景技術では,全てのデバイス番号をユーザが手動
で割り付ける必要があったが,この方法を用いることに
より,その手間を軽減することができる。尚,上記所定
のルールはユーザが任意に設定可能である。次にペトリ
ネット図のネット構造をもとに変換していくプレースの
順番を決定する(S54)。この順番はプレース検出手
段57によりプレースをアークに沿って探索していくこ
とにより決定されるが,出力プレースはラダーの慣例に
従って最後にまとめて変換される。そして,最初のプレ
ースに関して,そのプレースの条件記述ダイアログボッ
クスに記述された条件を取得する(S55)。この条件
記述ダイアログボックスは図15で示したようにプレー
スの種類によって内容が異なっており,それぞれ拡張条
件生成手段58により以下の規則で変換のもとになる条
件式を自動的に作成する(S56〜S59)。
【0030】(規則2−1) 状態,出力,時間,カウンタ,演算プレースの場合: 条件式=条件欄の条件式 (その他のプレースは条件を持たない。) 次に,このプレースへの入力トランジションがあるかな
いかを調べる。入力トランジションが無い場合には上記
規則2−1で得られた条件式がそのまま変換の対象とな
る。しかし,入力トランジションが有る場合にはその全
てのトランジションに対してそのトランジションへの全
ての入力プレースを調べ,その得られたプレースのデバ
イス番号を取得する。そして,以下のような上記背景技
と同様の規則で,上記規則2−1で得られた条件式と
結合する。 (規則2−2) 前記図5(a)に示すように変換対象プレースへの入力
トランジションが1つだけ存在する場合: 条件式=b1のデバイス番号*b2のデバイス番号*・
・・*bnのデバイス番号*aの条件式 前記図5(b)に示すように変換対象プレースへの入力
トランジションが複数存在する場合: 条件式=(b1のデバイス番号+b2のデバイス番号+
・・・+bnのデバイス番号)*aの条件式
【0031】ここで,状態プレースと出力プレースとに
は自己保持状態を設定することが可能である。自己保持
は,図14(3)に示したように自己保持解除アークを
用いて表され,以下の規則で変換される。 (規則2−3) 自己保持の場合: 条件式=(dの条件+dのデバイス番号)*dの自己保
持解除条件 このようにして得られた条件式が変換の対象となり,こ
の条件式を解読し,変換するプログラム変換手段59を
用いてリスト形式のプログラムを自動生成する(S6
0)。
【0032】次にこのようにして生成されたリストプロ
グラムにリスト形式シーケンスプログラム作成手段60
によって出力命令を追加する処理を行う(S61)。出
力命令の追加は次のような上記背景技術と同様の規則で
行われる。 (規則3) 以下の出力命令を上記で得られたリストプログラムに追
加する。 状態プレース,出力プレースの場合: OUT デバイス番号 時間プレースの場合: OUT デバイス番号 タイム値 カウンタプレースの場合: OUT デバイス番号 カウント値 演算プレースの場合: 演算の欄の条件をそのまま追加 以上の手順で1つのプレースに対するシーケンスプログ
ラムへの変換処理が終了する。その後,全てのプレース
について同様な変換を繰り返していくことによりリスト
形式のシーケンスプログラムを得ることができる(S6
2)。尚,生成されたシーケンスプログラムをリスト形
式ではなく,ラダー形式で見たい場合には,得られたリ
スト形式のプログラムをラダー形式のプログラムに変換
するラダー形式シーケンスプログラム作成手段61を用
いて容易に変換することができる(S63,S64)。
【0033】このようにして得られたリスト形式及び/
又はラダー形式のシーケンスプログラムを表示手段62
により表示する(S65)。以上述べた第の実施例
を,前記背景技術と同じく前記図6の例に対して適用し
た結果を図17に示した。また,これらを上記第2の実
施例によってリスト形式のプログラムに変換した結果,
及びラダー形式のプログラムに変換した結果は,それぞ
れ前記図8及び図9と同様のものとなる。以上のよう
に,本第の実施例によれば,ペトリネットによる仕様
記述能力の向上により,論理式による条件記述を用いな
くても,ペトリネットだけで仕様を記述できるようにな
った。これにより,条件間の関連がペトリネット上で視
覚的に表現でき,また,プログラムの作成も容易になっ
た。さらに,プレースにデバイス番号を自動的に割り付
ける機能の追加によりユーザがデバイス番号を割り付け
る手間が軽減された。
【0034】引き続いて第の発明について述べる。
尚,本第の発明は,前記背景技術及びの実施例に
係る装置1,51のいずれにも適用可能であるが,以下
では装置51に適用する場合(説明の便宜上装置71と
する)を例示する。例えば図10に示すごとく,第
発明の一実施例(第の実施例)に係るシーケンスプロ
グラム作成装置71は,画面上でペトリネットを用いて
入力されたシーケンス制御モデルを所定の形式のシーケ
ンスプログラムに変換して表示する点で従来例と同様で
ある。しかし,本第の実施例では,上記ペトリネット
が,上記シーケンス制御モデル中の上流側と下流側プレ
ースとの間にのみ介在しえて上記シーケンスプログラム
には変換されることのないダミー機能を表すダミープレ
ースを含む点で従来例と異なる。
【0035】以下,本第の実施例の基本原理を前記第
2の実施例のそれと比較することにより説明する。例え
ば図18において,X1,X2,X3をいずれもプレー
スとすると,上記第2の実施例のペトリネットで各プレ
ースの条件間の全体の関連である(X1またはX2)か
つX3;を表現し,リストプログラムに変換すると図1
8(1)に示すとおりとなる。即ち,2つの部分的な関
連(a),(b)で表現される。この場合,(a),
(b)の合計である補助リレーの数は2個(M1,M
2),リストプログラムのステップ数は6ステップとな
る。次に,上記(X1またはX2)かつX3;を本第3
の実施例装置71を用いてペトリネット表現し,リスト
プログラムに変換すると図18(2)に示すとおりとな
る。即ち,1つの全体の関連で表現される。この場合,
補助リレーは1個(M1),リストプログラムのステッ
プ数は4ステップとなり,上記第2の実施例のペトリネ
ットのみを用いた場合に比べて補助リレーは1個,ステ
ップ数は2ステップだけ減少する。
【0036】これは,画面上のシーケンス制御モデル中
にダミープレースを介在させたためである。このダミー
プレースは,リストプログラム上は全く無用のものであ
るが,画面上でのみ条件間の関連を視覚的に把握しやす
くするといういわば実体のないプレースである。次に図
19に示すようなダミープレースを含むペトリネットで
表現したシーケンス制御モデルの変換処理について詳述
する。この場合,上記第2の実施例におけるステップ6
0中の(規則2−3)に以下の規則が追加される。その
他の処理は上記第2の実施例における各ステップと同様
であるので,それらの説明はここでは割愛する。 (規則2−4) ダミープレースの場合: 条件式は持たない。つまり変換操作は行わない。 (規則2−5) あるプレース(変換対象a)への入力トランジションの
入力プレースの中にダミープレース(D)がある場合: ダミープレース(D)への全ての入力トランジションに
対してそのトランジションへの全ての入力プレースを調
べ,そのすべての入力プレースが変換対象のプレースa
への入力トランジションに直接つながっているとして前
記(規則2−1),(規則2−2),(規則2−3)に
のっとり条件式を作り出し変換を行う。
【0037】以下,本第の実施例による効果を確認す
べく,より複雑な条件設定を行った。 即ち,プレースの条件間の全体の関連である 〔{(X1またはX2)かつ(X3またはX4)}また
はX5〕かつX6 を第の実施例のトリネットで表現し,リストプログラ
ムに変換すると図20のとおりとなる。これに対し,本
の実施例の拡張ペトリネットで表現し,リストプロ
グラムに変換すると図21のとおりとなり,第3の実施
例の効果が顕著になることが確認できた。以上のよう
に,本第の実施例によれば,ペトリネットによる仕様
記述能力がさらに向上し,条件間の関連がペトリネット
上で簡単に表現され,シーケンスプログラムの作成がよ
り一層容易となる。また,ペトリネットからラダー図及
びリストプログラムに変換する際に,補助リレーの数,
ステップの数を大幅に減ずることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明(第1,第2の発明)に係るシー
ケンスプログラム作成装置は,上記したように構成され
ているため,以下の効果を奏する。 (1 )また,上記拡張されたペトリネットを複数種類の
プレース及び複数種類のアークの追加によりさらに拡張
することによってペトリネットによる仕様記述能力が向
上し,条件間の関連がペトリネット上で簡単に表現さ
れ,シーケンスプログラムの作成が一層容易となる。さ
らに,プレースにデバイス番号を自動的に割り付ける機
能の追加によりユーザがデバイス番号を割り付ける手間
が軽減される(第の発明)。 ()さらに,ペトリネットをダミープレースの追加に
より拡張することによって,ペトリネットによる仕様記
述能力がさらに向上し,条件間の関連がペトリネット上
で簡単に表現され,シーケンスプログラムの作成がより
一層容易となる。また,ペトリネットからラダー図及び
リストプログラムに変換する際に,補助リレーの数,ス
テップ数を大幅に減ずることができる(第の発明)。
【図面の簡単な説明】
【図1】 背景技術に係るシーケンスプログラム作成装
置1の概略構成を示すブロック図。
【図2】 シーケンスプログラム作成装置1の画面例を
示す図。
【図3】 装置1による条件記述ダイアログボックスの
概念図。
【図4】 装置1によるシーケンスプログラム作成手順
を示すフロー図。
【図5】 装置1による拡張条件生成の様子を示す説明
図。
【図6】 シーケンス制御機構の例図。
【図7】 装置1による拡張ペトリネットと条件の例
図。
【図8】 リスト形式シーケンスプログラムの例図。
【図9】 ラダー形式シーケンスプログラムの例図。
【図10】 第の発明の一実施例(第の実施例)に
係るシーケンスプログラム作成装置51の概略構成を示
すブロック図。
【図11】 シーケンスプログラム作成装置51の画面
例を示す図。
【図12】 参照プレースの機能説明図。
【図13】 階層プレースの機能説明図。
【図14】 各種アークの機能説明図。
【図15】 装置51の条件記述ダイアログボックスの
概念図。
【図16】 装置51によるシーケンスプログラム作成
手順を示すフロー図。
【図17】 装置51による拡張ペトリネットと条件の
例図。
【図18】 第2の発明の一実施例(第2の実施例)に
係るシーケンスプログラム作成装置71の基本構成を示
す説明図。
【図19】 装置71によるシーケンスプログラム作成
例を示す説明図。
【図20】 装置51による他のシーケンスプログラム
作成例を示す説明図。
【図21】 装置71による他のシーケンスプログラム
作成例を示す説明図。
【符号の説明】
1…シーケンスプログラム作成装置 2…第1のモデル記憶手段 3…第1の条件記憶手段 4…第1のシーケンスプログラム表示手段 5…プレース検出手段 6…拡張条件生成手段 7…プログラム変換手段 8…リスト形式シーケンスプログラム作成手段 9…ラダー形式シーケンスプログラム作成手段 10…表示手段 51,71…シーケンスプログラム作成装置 52…第2のモデル記憶手段 53…第2の条件記憶手段 54…第2のシーケンスプログラム表示手段 55…デバイス番号割り付けプレース抽出手段 56…デバイス番号自動割り付け手段 57…プレース検出手段 58…拡張条件生成手段 59…プログラム変換手段 60…リスト形式シーケンスプログラム作成手段 61…ラダー形式シーケンスプログラム作成手段 62…表示手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 直樹 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所 神戸総合技術研 究所内 (72)発明者 高橋 哲也 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所 神戸総合技術研 究所内 (72)発明者 森田 孝司 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所 神戸総合技術研 究所内 (72)発明者 日照 正幸 愛知県豊橋市三弥町字中原15番1号 株 式会社神戸製鋼所 豊橋工場内 (72)発明者 奥村 治男 愛知県豊橋市三弥町字中原15番1号 株 式会社神戸製鋼所 豊橋工場内 (56)参考文献 特開 平4−18605(JP,A) 特開 昭64−38804(JP,A) 特開 昭61−233803(JP,A) 特開 平7−72920(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/05 G05B 23/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画面上でペトリネットを用いて入力され
    たシーケンス制御モデルを所定の形式のシーケンスプロ
    グラムに変換して表示するシーケンスプログラム作成装
    置において, 上記ペトリネットをシーケンス制御に必要な機能を実現
    するための複数の種類のプレース及び複数の種類のアー
    クを含むように拡張した拡張ペトリネットを用いて入力
    されたシーケンス制御モデルを記憶する第2のモデル記
    憶手段と, 上記拡張ペトリネットに含まれる各プレースの状態が成
    立するようにプレースごとに論理式の形で入力された条
    件及びプレースごとに必要な設定情報を記憶する第2の
    条件記憶手段と, 上記それぞれ記憶されたシーケンス制御モデルと条件及
    び設定情報とに基づいて自動生成される拡張条件を所定
    の形式のシーケンスプログラムに変換して表示する第2
    のシーケンスプログラム表示手段とを具備してなること
    を特徴とするシーケンスプログラム作成装置。
  2. 【請求項2】 上記第2のモデル記憶手段が,上記シー
    ケンス制御の対象機器の制御状態を表す状態プレース,
    上記シーケンス制御を行うシーケンサのタイマー機能を
    表す時間プレース,上記シーケンス制御を行うシーケン
    サのカウンタ機能を表すカウンタプレース,上記シーケ
    ンサからの出力を表す出力プレース,上記シーケンサの
    各種演算機能を表す演算プレース,上記シーケンサへの
    入力を表す入力プレース,他のプレースのオン・オフ情
    報を参照する参照プレースの全部又は一部を含む拡張ペ
    トリネットを用いて入力されたシーケンス制御モデルを
    記憶することを特徴とする請求項記載のシーケンスプ
    ログラム作成装置。
  3. 【請求項3】 上記第2のモデル記憶手段が,ペトリネ
    ットを階層的に記述する階層プレースを含む拡張ペトリ
    ネットを用いて入力されたシーケンス制御モデルを記憶
    することを特徴とする請求項記載のシーケンスプログ
    ラム作成装置。
  4. 【請求項4】 上記第2のモデル記憶手段が,上記シー
    ケンサのa接点接続を表すa接点接続用アーク,上記シ
    ーケンサのb接点接続を表すb接点接続用アーク,上記
    シーケンサの自己保持回路を表す自己保持解除用アーク
    の全部又は一部を含む拡張ペトリネットを用いて入力さ
    れたシーケンス制御モデルを記憶することを特徴とする
    請求項記載のシーケンスプログラム作成装置。
  5. 【請求項5】 上記第2の条件記憶手段が,画面上で選
    択されるプレースに応じて開かれるダイアログボックス
    を構成し,該ダイアログボックスの中に論理式の形で入
    力された条件及びプレースごとに必要な設定情報を記憶
    することを特徴とする請求項のいずれかに記載の
    シーケンスプログラム作成装置。
  6. 【請求項6】 上記プレースごとに必要な設定情報が,
    ラベル,コメント,デバイス番号,演算指令,当該プレ
    ースへの入出力リスト,タイマーの設定値及びカウンタ
    の設定値の全部又は一部を含む請求項記載のシーケン
    スプログラム作成装置。
  7. 【請求項7】 上記第2のシーケンスプログラム表示手
    段が,上記シーケンス制御モデルからシーケンサのデバ
    イス番号を割り付けるべきプレースを順次抽出するデバ
    イス番号割り付けプレース抽出手段と,上記抽出された
    プレースに上記シーケンサのデバイス番号を所定のルー
    ルにより自動的に割り付けるデバイス番号自動割り付け
    手段と,上記シーケンス制御モデルから上記シーケンス
    プログラムに変換するプレースを上記自動的に割り付け
    られたデバイス番号又は別途指示されたデバイス番号に
    従い順次検出するプレース検出手段と,上記検出された
    プレースに対応する条件をトランジションを介してアー
    クで結合された上流側のプレースにまで適用範囲を拡張
    することによって上記拡張条件を自動生成する拡張条件
    生成手段と,上記生成された拡張条件をリスト形式のプ
    ログラムに変換するプログラム変換手段と,上記変換さ
    れたリスト形式のプログラムに上記検出されたプレース
    の種類に応じて出力命令を付加することによりリスト形
    式のシーケンスプログラムを作成するリスト形式シーケ
    ンスプログラム作成手段と,上記作成されたリスト形式
    のシーケンスプログラムをラダー形式のプログラムに変
    換することによりラダー形式のシーケンスプログラムを
    作成するラダー形式シーケンスプログラム作成手段と,
    上記作成されたリスト形式及び/又はラダー形式のシー
    ケンスプログラムを表示する表示手段とを具備してなる
    ことを特徴とする請求項のいずれかに記載のシー
    ケンスプログラム作成装置。
  8. 【請求項8】 上記ペトリネットが,上記シーケンス制
    御モデル中の上流側プレースと下流側プレースとの間に
    のみ介在しえて上記シーケンスプログラムには変換され
    ることのないダミー機能を表すダミープレースを含む
    求項1〜7のいずれかに記載のシーケンスプログラム作
    成装置。
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