JP3426286B2 - 耐湿反射防止膜 - Google Patents

耐湿反射防止膜

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JP3426286B2 JP18378593A JP18378593A JP3426286B2 JP 3426286 B2 JP3426286 B2 JP 3426286B2 JP 18378593 A JP18378593 A JP 18378593A JP 18378593 A JP18378593 A JP 18378593A JP 3426286 B2 JP3426286 B2 JP 3426286B2
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秀雄 藤井
清 荒木
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、光学機器を構成するレ
ンズ、プリズム等の光学部品、特に高湿度雰囲気で用い
られる光学部品の反射防止膜に関する。 【0002】 【従来技術及びその問題点】従来、光学機器を構成する
レンズ、プリズム等の光学部品に用いられる反射防止膜
には、例えば、低屈折率材料としてMgF2 、高屈折率
材料としてZrO2が用いられている。さらに具体的に
は、図3に示したように屈折率1.52の光学ガラス基
板(BK7)4上に、設計波長λ0 =550nmで、光
学膜厚λ0 /16のMgF2 からなる第一層3a、光学
膜厚λ0 /8のZrO2 からなる第二層3b、光学膜厚
λ0 /16のMgF2 からなる第三層3c、光学膜厚λ
0 /4のZrO2 からなる第四層3d、さらに光学膜厚
λ0 /4のMgF2 からなる第五層3eからなる反射防
止膜3が形成される。 【0003】しかしながら、このような反射防止膜で
は、その膜表面に水滴が生じるような高湿度雰囲気で
は、長期間かけて水滴が蒸発した場合に、水滴が生じて
いた部分に白い曇り状フローマークが残る。このフロー
マークは、アルコール等の溶剤で拭いても簡単には落ち
ないという問題点があった。 【0004】 【発明の目的】本発明は、上記従来技術の問題点を解消
し、高湿度雰囲気に曝されて反射防止膜表面に水滴が生
じた後に蒸発して残ったフローマークを簡単に拭き取る
ことができる耐湿性の高い反射防止膜を提供することを
目的とする。 【0005】 【発明の概要】本発明者らは、鋭意研究の結果、高屈折
率材料としてHfO2 を、低屈折率材料としてSiO2
を用いることにより上記目的を達成しうるとの知見を得
た。本発明はこのような知見に基づいて完成したもので
ある。すなわち、本発明による耐湿反射防止膜は、高屈
折率材料としてHfO2 を使用した層と、低屈折率材料
としてSiO2 を使用した層を有することを特徴とす
る。 【0006】本発明による耐湿反射防止膜は、上記のよ
うに、高屈折率材料としてHfO2を使用した層と、低
屈折率材料としてSiO2 を使用した層とを組み合わせ
て形成したものであり、所望の反射特性に応じて適切な
光学膜厚で組み合わせて形成することにより作製され
る。膜の形成方法としては、特に制限はなく、真空蒸着
法、スパッタリング法などが挙げられる。 【0007】本発明の反射防止膜の構成の一例を図1に
示す。図1において、反射防止膜1は、5層からなり、
光学ガラス基板2上に設計波長λ0 で光学膜厚λ0 /1
2のSiO2 からなる第一層1a、光学膜厚λ0 /12
のHfO2 からなる第二層1b、光学膜厚λ0 /12の
SiO2 からなる第三層1c、光学膜厚λ0 /4のHf
2 からなる第四層1d、光学膜厚λ0 /4のSiO2
からなる第五層1eを順次形成したものである。 【0008】 【作用】HfO2 及びSiO2 は、耐湿性に優れてお
り、これらを用いて適切な膜構成を形成することにより
所望の反射防止特性と耐湿性を得ることができる。 【0009】 【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明はこれによって制限されるもので
はない。 【0010】実施例1 クラウンガラスの一つであるBK7(屈折率=1.5
2)からなるガラス基板を250℃まで加熱し、真空蒸
着装置により設計波長λ0 =550nmで光学膜厚λ0
/12のSiO2 からなる第一層、光学膜厚λ0 /12
のHfO2 からなる第二層、光学膜厚λ0 /12のSi
2 からなる第三層、光学膜厚λ0 /4のHfO2 から
なる第四層、光学膜厚λ0 /4のSiO2 からなる第五
層を順次形成し、反射防止膜を作成した。この反射防止
膜の反射率特性は、図2に示したように波長470〜6
20nmの範囲で反射率0.5%以下と優れた反射防止
特性を示している。 【0011】比較例1 BK7ガラス基板を250℃まで加熱し、真空蒸着装置
により設計波長λ0 =550nmで光学膜厚λ0 /16
のMgF2 からなる第一層、光学膜厚λ0 /8のZrO
2 からなる第二層、光学膜厚λ0 /16のMgF2 から
なる第三層、光学膜厚λ0 /4のZrO2 からなる第四
層、さらに光学膜厚λ0 /4のMgF2からなる第五層
を順次形成し、反射防止膜を作成した。この反射防止膜
の反射率特性は、図4に示したように波長470〜62
0nmの範囲で反射率0.5%以下と優れた反射防止特
性を示している。 【0012】耐湿テスト 上記実施例及び比較例でそれぞれ作成した反射防止膜上
に純水からなる水滴を載せた後、温度65℃、相対湿度
95%の雰囲気下に14時間放置し、水滴の蒸発した跡
を観察したところ、実施例1で作成した反射防止膜では
小さなフローマークが残ったが、その部分をアルコール
で拭いたところ、フローマークは消失した。他方、比較
例1で作成した反射防止膜では、水滴の蒸発した跡に大
きなフローマークが残り、その部分をアルコールで拭い
てもフローマークは消えずに残った。したがって、本発
明の反射防止膜は、反射特性については従来のものに匹
敵し、耐湿性については著しく向上していることが判
る。 【0013】 【発明の効果】本発明の反射防止膜は、波長470〜6
20nmで反射率0.5%以下の反射防止効果を示し、
しかも優れた耐湿効果を有している。したがって、本発
明の反射防止膜は、高湿度雰囲気で用いられる光学部品
への反射防止膜として最適である。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例を示す反射防止膜の構成を示
す説明図である。 【図2】本発明の実施例1で作成した反射防止膜の反射
率特性を示すグラフを表す図である。 【図3】従来の反射防止膜の構成を示す説明図である。 【図4】比較例1で作成した反射防止膜の反射率特性を
示すグラフを表す図である。 【符号の説明】 1 反射防止膜 1a 第一層 1b 第二層 1c 第三層 1d 第四層 1e 第五層 2 ガラス基板 3 反射防止膜 4 ガラス基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−128829(JP,A) 特開 平1−246502(JP,A) 特開 平4−42201(JP,A) 特開 平5−173216(JP,A) 特開 昭61−159602(JP,A) 特開 昭58−35501(JP,A) 特開 昭63−81404(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 1/11

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 光学ガラス基板上に形成する反射防止膜
    において、設計波長をλ0 としたとき光学ガラス基板側
    から第一層が光学膜厚λ0 /12のSiO2層、第二層
    が光学膜厚λ0 /12のHfO2 層、第三層が光学膜厚
    λ0 /12のSiO2 層、第四層が光学膜厚λ0 /4の
    HfO2 層、第五層が光学膜厚λ0 /4のSiO2 層で
    ある5層から構成されていることを特徴とする耐湿反射
    防止膜。
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