JP3426208B2 - 銅膜付着シリコン単結晶ウエーハの再生方法および再生ウエーハ - Google Patents

銅膜付着シリコン単結晶ウエーハの再生方法および再生ウエーハ

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JP3426208B2
JP3426208B2 JP2000355475A JP2000355475A JP3426208B2 JP 3426208 B2 JP3426208 B2 JP 3426208B2 JP 2000355475 A JP2000355475 A JP 2000355475A JP 2000355475 A JP2000355475 A JP 2000355475A JP 3426208 B2 JP3426208 B2 JP 3426208B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば銅膜の付着
した半導体シリコン単結晶ウエーハから銅膜を除去して
ウエーハを再生する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体基板等の再生加工において、例え
ばシリコン単結晶基板上の金属膜の除去を行う工程で
は、従来からフッ酸、硫酸等を使用していた。除去する
金属膜としては、Al、W、Ti等があり、高濃度の上
記酸類にウエーハを浸漬処理することにより容易に除去
することができた。
【0003】ところで、近年、デバイスの高速化に対応
するため、低抵抗の配線材料として銅配線が実用化され
ており、銅膜を付着したウエーハが多くなってきてい
る。しかし、銅自身は従来の薬品では除去できず、ま
た、銅はシリコン基板バルク内へ容易に拡散してしまう
こと、および再生処理すると工程が銅で汚染され、他の
製品を銅で汚染させる可能性があるため、今までは銅膜
付着シリコン単結晶ウエーハは再生加工できないものと
されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、こ
のような従来の問題点に鑑みてなされたもので、シリコ
ン単結晶ウエーハ上の銅膜を容易に溶解除去可能なエッ
チング薬液組成を探索し、効率的で確実な除去方法と銅
汚染の殆ど無いシリコン単結晶ウエーハを得ることがで
きる再生方法を提供することを主たる目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に関わる銅膜付着シリコン単結晶ウエーハの
再生方法は、銅膜の付着したシリコン単結晶ウエーハを
再生する方法であって、少なくとも硫酸−過酸化水素液
で銅膜を溶解除去する工程、銅膜を除去したウエーハの
表面を鏡面研磨する工程を含むことを特徴としている。
【0006】このように、少なくとも硫酸−過酸化水素
液で銅膜を溶解除去する工程と銅膜を除去したウエーハ
の表面を鏡面研磨する工程とを行えば、銅膜を容易にし
かも急速に溶解、除去することができるとともに、銅汚
染のない、極めて清浄な鏡面ウエーハに再生することが
できる。
【0007】この場合、硫酸−過酸化水素液の組成(容
積比)を、硫酸(96%):過酸化水素(30%)=
1:10〜40とすることが好ましい。このような組成
範囲内では、高いエッチングレートで銅を選択的に効率
よく溶解除去することができる。好ましくは1:15〜
25、さらに好ましくは1:20である。1:10未満
では激しく発熱して反応するとともに銅エッチングレー
トは急速に低下し、膜除去分布にムラが生じることがあ
る。1:40を越えるとエッチングレートが低減し、生
産性の低下を招くようになる。また、この組成ならば薬
液を昇温することなく常温にて銅をエッチングすること
ができるという利点もある。
【0008】そしてこの場合、銅膜の溶解除去を、スピ
ンエッチング方式、多段浸漬エッチング方式あるいは銅
分離機能付き浸漬エッチング方式で行うことが好まし
い。これらの方式によれば、処理ウエーハはエッチング
中に、銅を含まない新硫酸−過酸化水素液あるいは銅が
低濃度の硫酸−過酸化水素液と接触することになるの
で、銅膜が除去されたウエーハ表面や元々銅膜の無かっ
た裏面が溶解した銅によって再汚染されることがなく、
銅汚染の殆ど無い清浄な再生ウエーハに仕上げることが
できる。
【0009】次に、本発明に関わる銅膜付着シリコン単
結晶ウエーハの再生方法は、銅膜付着シリコン単結晶ウ
エーハが、銅膜下層として銅拡散バリア膜またはSiO
2 膜を有するものであることが好ましい。すなわち、本
発明の再生方法が適用される銅膜付着シリコン単結晶ウ
エーハは、その銅膜下層として銅拡散バリア膜を有する
もの、銅拡散バリア膜の下層である酸化膜(SiO2
やウエーハバルク内部まで銅が拡散浸透し、汚染されて
いないものには特に有効である。銅拡散バリア膜がない
場合は、銅膜形成時等に、銅がウエーハバルク内部にま
で拡散浸透することがあり、著しい場合はウエーハの再
生が困難になることがあるからである。
【0010】この場合、銅膜を溶解除去した後、鏡面研
磨をする前に、銅拡散バリア膜を溶解除去することが好
ましい。このように銅膜を溶解除去した後に、銅拡散バ
リア膜を溶解除去すれば、現われた表面には銅は全く存
在せず、例え存在しても原子レベルのものが極めて低濃
度で付着しているに過ぎないのでその後の研磨等の工程
で完全に除去され、再生ウエーハとして使用することが
できる。
【0011】そしてこの場合、銅拡散バリア膜の除去
を、フッ酸−過酸化水素液で行うことが有効である。
のように銅拡散バリア膜を、フッ酸−過酸化水素液でエ
ッチングすれば、容易にかつ急速に溶解除去することが
できる。また、銅拡散バリア膜の下層に酸化膜(SiO
2 )が存在する場合は、これもほぼ同時に容易に溶解除
去することができるので効率的である。
【0012】さらにこの場合、銅拡散バリア膜を溶解除
去した後、鏡面研磨をする前に、硫酸−過酸化水素液ま
たは硝酸で洗浄することが好ましい。このように銅拡散
バリア膜を溶解除去した後にウエーハ表面に原子レベル
の銅が付着している場合もあるので、硫酸−過酸化水素
液または硝酸で再度洗浄することによって、表面の銅濃
度を所定の原子濃度以下まで確実に低減することができ
る。
【0013】加えてこの場合、硫酸−過酸化水素液また
は硝酸で洗浄した後、鏡面研磨をする前に、アルカリま
たは酸エッチングを行うことが好ましい。このように、
硫酸−過酸化水素液または硝酸で洗浄した後、仕上げに
アルカリまたは酸エッチングを行なえば、殆ど銅原子汚
染の無い清浄なウエーハに再生することができる。
【0014】そして、本発明の方法で再生された再生ウ
エーハは、殆ど銅原子汚染の無い清浄なウエーハとな
る。
【0015】さらに本発明の再生ウエーハは、銅膜付着
シリコンウエーハを再生したウエーハであるにもかかわ
らず、表面銅濃度が1.0×1010atoms/cm2
以下と殆ど銅原子汚染の無い極めて清浄なウエーハとな
る。
【0016】以下、本発明を詳細に説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。本発明者らは、銅
膜付着シリコン単結晶ウエーハの再生に際し、シリコン
単結晶ウエーハ上の銅膜を容易に溶解除去するために
は、硫酸−過酸化水素液が極めて有効であることを知見
し、諸条件を精査して本発明を完成させたものである。
【0017】先ず、銅膜エッチング液を探索し、その適
切な組成を求めた。これまでの各種知見からシリコンウ
エーハを侵さないとともに銅を溶解し得る溶液として硫
酸−過酸化水素液に絞り込み、下記のような試験を行っ
て、銅との反応性を観察し、エッチングレートを求め
た。
【0018】エッチング装置:スピンエッチング機、処
理ウエーハ:銅膜蒸着ウエーハ、直径200mm(8イ
ンチ)、銅膜厚さ:10μm、 銅拡散バリア膜:50
Å、 酸化膜:1000Å、銅膜除去用薬液:硫酸(9
6%)と過酸化水素(30%)の組成比(容積)を表1
のように変えて試験した、ウエーハ回転数:1000r
pm、薬液流量:1L/min、 エッチング時間:約
15秒、 温度:常温(22〜28℃)。
【0019】評価:エッチングレートは、エッチング前
後のウエーハの重量変化を取り代に換算することによっ
て求めた。また銅との反応性は、反応状態を目視により
観察した。試験の結果を表1と図1に示す。図1は、硫
酸:過酸化水素の組成比に対するエッチングレートを表
している。
【0020】
【表1】
【0021】表1と図1から、硫酸−過酸化水素液の組
成比が1:10〜40の範囲で銅との反応性がよく、銅
を効率的に溶解除去し、エッチングレートが高いことが
判る。特に1:20前後が好ましい。1:10未満では
全く反応しない(1:0)か、発熱を伴い急激に反応し
た後、直ぐに黒色酸化銅を生成し、溶解反応は停止して
しまう。従って、面内膜除去分布にムラが発生し易い
(1:0〜10未満)。また1:40を越えるとエッチ
ングレートは低下し、遂には溶解反応は起こらなくなる
(0:1)。1:20の反応においては、銅の溶解量1
g/1Lにつき約1℃液温が上昇する発熱反応であるこ
とが判明した。そして上記銅膜溶解除去反応によって得
られた銅膜の全く無いウエーハ表面の銅汚染濃度は、V
PD−AAS法(気相分解−原子吸光分光法)で分析を
行った結果、約1.4×1011atoms/cm2 であ
った。従って、硫酸−過酸化水素液の組成比は、1:1
0〜40の範囲がよく、好ましくは1:15〜25、さ
らに好ましくは1:20とするのがよい。ここでVPD
−AAS法とは、ウエーハ表面をフッ酸蒸気にて気相分
解し、その後酸溶液にてウエーハ表面を液滴走査するこ
とにより不純物イオンを酸溶液中にとりこみ、この酸溶
液(回収液)を原子吸光分析にかける方法である。
【0022】次に、銅膜の下層として銅拡散バリア膜が
存在する場合は、これを溶解除去する必要がある。例え
ば銅拡散バリア膜が厚さ50Åの場合は、フッ酸:過酸
化水素:水=100〜170:1:100〜170によ
って常温で容易に溶解除去することができる。また、銅
拡散バリア膜の下層として酸化膜(厚さ:約1000
Å)が存在する場合は、このフッ酸−過酸化水素液によ
って同時に容易に溶解除去することができる。
【0023】上記銅拡散バリア膜あるいは銅拡散バリア
膜+酸化膜(SiO2 )の無い銅膜付着ウエーハの場合
は、元々銅膜蒸着時やその後の熱処理等により銅がウエ
ーハバルク部まで深く拡散浸透している場合があり、銅
膜を溶解除去しただけではウエーハ表面からバルク部に
かけて銅が高濃度で残って再生ウエーハを作製すること
が困難な場合がある。すなわち、たとえ、その後の研磨
工程により汚染部分を除去するとしてもウエーハの厚さ
が不足し再生ウエーハを得ることができない場合もあ
る。従って本発明の再生方法は、銅膜の下層に銅拡散バ
リア膜を有する銅膜付着ウエーハに適用するとより有効
である。
【0024】次に、上記銅拡散バリア膜を溶解除去した
後のウエーハ表面にはまだ原子レベルの銅が付着してい
ることがあり、再生ウエーハとするにはこれを除去する
のが好ましい。再生ウエーハとしての目標値をVPD−
AAS法で1.0×1010atoms/cm2 以下、よ
り好ましくは1×109 atoms/cm2 以下として
このような原子レベルの銅を洗浄除去するには、もう一
度硫酸−過酸化水素液(例えば1:20)または硝酸を
用いれば良い。その結果、ウエーハ表面の銅濃度を、容
易に1.0×1010atoms/cm2 以下まで低減す
ることができる。
【0025】前記硫酸−過酸化水素液(1:20)また
は硝酸による洗浄で1×109 atoms/cm2 以下
にならないウエーハは、仕上げにアルカリエッチング
(例えばNaOH)または酸エッチングで5〜10μm
エッチングすればほぼ確実に検出限界以下を達成するこ
とができる。従って、銅膜付着ウエーハから、極めて高
品質の再生ウエーハを得ることが可能になる。
【0026】以上のような工程を行うことで表面の銅が
殆ど除去されたウエーハは、最後に鏡面研磨を行うこと
によって清浄な銅汚染の無い再生ウエーハに仕上げるこ
とができる。尚、鏡面研磨は、一般的な手法を用いれば
良く、例えば、研磨布を貼り付けた定盤に裏面を保持し
たウエーハの表面を回転させながら摺動するとともに研
磨剤を供給する方式で行えばよい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
した図面に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。ここで、図2は本発明の
一例を示すフロー図である。図3は本発明の銅膜溶解除
去で使用する装置の例を示したもので、(a)スピンエ
ッチング方式、(b)銅分離機能付き浸漬エッチング装
置を説明する概要図である。
【0028】図2に基づき本発明の工程概要を述べる。
図2の(A)は、銅膜溶解除去工程で、銅膜付着シリコ
ン単結晶ウエーハの銅膜を硫酸ー過酸化水素液によって
溶解除去する工程である。(B)は、銅膜の下層として
銅拡散バリア膜あるいは銅拡散バリア膜と酸化膜(Si
2 )が存在する場合にはフッ酸−過酸化水素液により
これらの膜を溶解除去する工程である。(C)は、銅拡
散バリア膜を溶解除去した後のウエーハ表面にはまだ原
子レベルの銅が付着している場合があり、硫酸ー過酸化
水素液または硝酸で洗浄する工程である。(D)は、ウ
エーハ表面の銅濃度を一層低減し、確実に目標値以下に
する場合に行うアルカリまたは酸エッチング工程であ
る。(E)は、最後に行う鏡面研磨工程で清浄な銅汚染
の無い再生ウエーハに仕上げることができる。
【0029】ここで、本発明のポイントとなる銅膜の溶
解除去は、スピンエッチング、多段浸漬エッチングまた
は銅分離機能付き浸漬エッチング等で行うことができ
る。スピンエッチングで行うには、図3(a)に示した
ような装置を用いればよい。このスピンエッチングは、
例えば、図3(a)に示すように、ウエーハ支持台10
上にウエーハ11をその表面側がエッチング液供給ノズ
ル12に向けられるように固定し、ウエーハを回転させ
ながら、前記したようなエッチング液を供給する。この
ようなスピンエッチングによれば、エッチング液は表面
側にのみ接触し振り飛ばされるので、裏面の保護の必要
もなく表面側の銅膜のみを簡便に除去することができ
る。
【0030】このスピンエッチング機を使用する方式で
は、銅膜溶解中は絶えず新硫酸−過酸化水素液をかけ流
し、かけ捨てにすれば被エッチングウエーハが再汚染さ
れる恐れはなく、高い生産性で銅膜溶解除去工程を行う
ことができる。
【0031】また、図3(b)に示すように、銅分離機
能付き浸漬エッチング装置を用いてもよい。この装置
は、オーバーフロー受け樋4付きの浸漬エッチング槽3
を中心に、薬液供給装置5と循環ポンプ6と銅分離槽7
を配置して構成されている。該浸漬エッチング装置1に
おいて、銅膜溶解除去用の硫酸−過酸化水素液は薬液供
給装置5から浸漬エッチング槽3に供給され、該槽3内
に浸漬されているウエーハ2の銅膜と反応する。銅を溶
存した硫酸−過酸化水素液はオーバーフローされ、オー
バーフロー受け樋4を経て循環ポンプ6で銅分離槽7に
送られて銅を分離した後、浸漬エッチング槽3に戻り再
度オーバーフローとなって循環を続ける。一方、銅膜付
着ウエーハ2は浸漬エッチング槽3内に浸漬され、銅膜
が溶解除去されれば速やかに引上げられてリンス槽(不
図示)に移される。そして新銅膜付着ウエーハ2を新た
に浸漬する。
【0032】前記銅分離槽7を例えば電極を設けた電解
槽とし、電解をかけて逆メッキして銅イオンを分離す
る。銅を分離した硫酸−過酸化水素液は浸漬エッチング
槽3に戻されて循環する。そして銅を分離した硫酸−過
酸化水素液はその反応性が劣化しているのでその一部を
連続的に系外に排出し、その排出量に見合う量を連続的
に供給して、槽内の銅イオン濃度を再汚染が起こらない
平衡値に保持するようにすれば、銅膜が除去されたウエ
ーハ2が銅イオンによって再汚染される可能性はなくな
ると共に、所定の銅溶解反応性(エッチングレート)を
保持することができる。
【0033】また、多段浸漬エッチング方式は、複数の
浸漬エッチング槽を直列に並べ、各槽内の硫酸−過酸化
水素液中銅イオン濃度を順次低濃度になるように設定し
たものである。例えば3槽から構成されるものとして、
先ず銅イオンが比較的高濃度の第1浸漬エッチング槽に
被エッチングウエーハを浸漬して銅膜の大部分を溶解除
去し、純水リンスを行った後、第1槽より銅の濃度を低
濃度に維持した第2浸漬エッチング槽に浸漬して残りの
大部分を溶解除去し、純水リンスを行った後、さらに第
2槽より低濃度に維持された第3浸漬エッチング槽に浸
漬して残りの全てを溶解除去した後、リンスして引上げ
る方式である。この方式でも、被エッチングウエーハの
銅膜を除去できるとともに槽内の溶出した銅イオンによ
ってウエーハを再汚染される恐れは殆どない。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 (実施例)下記条件の銅膜蒸着シリコンウエーハを、以
下の条件でスピンエッチングすることにより銅膜を溶解
除去した。ウエーハ:直径200mm、 銅膜厚さ:1
0μm、 銅拡散バリア膜:50Å、 酸化膜:100
0Å、エッチング装置:スピンエッチング機、 ウエー
ハ回転数:1000rpm、薬液流量:1L/min、
エッチング時間:約15秒、 温度:常温(22〜2
8℃)。銅膜除去用薬液:硫酸(96%)と過酸化水素
水(30%)の組成比(容積)=1:20。
【0035】上記銅膜溶解除去反応によって得られた銅
膜を除去したウエーハ表面の銅汚染濃度は、VPD−A
AS法で分析の結果、約1.4×1011atoms/c
2であった。
【0036】次に、銅膜の下層として存在する銅拡散バ
リア膜と酸化膜をスピンエッチング方式により溶解除去
した。銅拡散バリア膜(50Å)と酸化膜(1000
Å)を、フッ酸:過酸化水素:水=100:1:100
によって常温で溶解除去した。
【0037】上記銅拡散バリア膜を溶解除去した後のウ
エーハをさらに硫酸−過酸化水素液(1:20)を用い
てスピン洗浄を行った。その結果、表面銅濃度は、1.
0×1010atoms/cm2 まで低減することができ
た。
【0038】さらに仕上げとしてアルカリエッチング液
(NaOH:50%)に浸漬することによって表面を5
μmエッチングを行った。そして、再びVPD−AAS
法で表面濃度を測定したところ、目標の1×109 at
oms/cm2 以下まで低減していた。
【0039】最後に、銅膜を除去した表面を鏡面研磨
(取り代:約5μm)することによって、清浄で銅汚染
の無い再生ウエーハに再生することができた。
【0040】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0041】例えば、上記実施形態においては、直径8
インチの銅膜付着シリコン単結晶ウエーハを再生する場
合につき例を挙げて説明したが、本発明はこれには限定
されず、直径10〜16インチあるいはそれ以上の銅膜
付着シリコン単結晶ウエーハあるいは6インチ以下の銅
膜付着シリコン単結晶ウエーハにも適用できる。
【0042】また、銅膜の溶解除去に、スピンエッチン
グ方式、多段浸漬エッチング方式または銅分離機能付き
浸漬エッチング方式が有効であると説明したが、本発明
はこれには限定されず、他の方式を用いてもよい。ま
た、本発明の工程には、適宜、純水によるリンスや、研
磨後の洗浄等の工程が付加されることがあり、このよう
な場合にも本発明が及ぶことは言うまでもない。
【0043】
【発明の効果】以上、詳細に述べたように、本発明の銅
膜付着シリコン単結晶ウエーハの再生方法によれば、シ
リコン単結晶ウエーハ上の銅膜を容易にかつ確実に溶解
除去することができ、銅膜付着ウエーハの再生を図るこ
とができる。特に、銅拡散バリア膜下層に存在する原子
レベルの銅もほぼ完全にエッチング除去が可能で、銅汚
染の殆ど無い清浄なシリコン単結晶ウエーハに再生する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】硫酸−過酸化水素液組成と銅エッチングレート
の関係を示す結果図である。
【図2】本発明の一例を示すフロー図である。
【図3】銅膜の溶解除去で使用する装置の図である。 (a)スピンエッチング方式、 (b)銅分離機能付き
浸漬エッチング方式。
【符号の説明】
1…銅分離機能付き浸漬エッチング装置、 2…ウエー
ハ、3…浸漬エッチング槽、 4…オーバーフロー受け
樋、5…薬液供給装置、 6…循環ポンプ、 7…銅分
離槽、10…ウエーハ支持台、 11…ウエーハ、12
…エッチング液供給ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−138192(JP,A) 特開 昭61−591(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/304,21/306

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅膜の付着したシリコン単結晶ウエーハ
    を再生する方法であって、前記銅膜付着シリコン単結晶
    ウエーハは、銅膜下層として銅拡散バリア膜を有するも
    のであり、少なくとも硫酸−過酸化水素液で銅膜を溶解
    除去する工程、銅膜を除去したウエーハの表面を鏡面研
    磨する工程を含み、前記銅膜を溶解除去した後、鏡面研
    磨をする前に、前記銅拡散バリア膜を溶解除去すること
    を特徴とする銅膜付着シリコン単結晶ウエーハの再生方
    法。
  2. 【請求項2】 前記硫酸−過酸化水素液の組成(容積
    比)を、硫酸(96%):過酸化水素(30%)=1:
    10〜40とすることを特徴とする請求項1に記載した
    銅膜付着シリコン単結晶ウエーハの再生方法。
  3. 【請求項3】 前記銅膜の溶解除去を、スピンエッチン
    グ方式、多段浸漬エッチング方式または銅分離機能付き
    浸漬エッチング方式で行うことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載した銅膜付着シリコン単結晶ウエー
    ハの再生方法。
  4. 【請求項4】 前記銅膜付着シリコン単結晶ウエーハ
    は、銅拡散バリア膜の下層としてSiO2 膜を有するも
    のであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれか1項に記載した銅膜付着シリコン単結晶ウエーハ
    の再生方法。
  5. 【請求項5】 前記銅拡散バリア膜の除去を、フッ酸−
    過酸化水素液で行うことを特徴とする請求項1ないし請
    求項4のいずれか1項に記載した銅膜付着シリコン単結
    晶ウエーハの再生方法。
  6. 【請求項6】 前記銅拡散バリア膜を溶解除去した後、
    鏡面研磨をする前に、硫酸−過酸化水素液または硝酸で
    洗浄することを特徴とする請求項1ないし請求項5のい
    ずれか1項に記載した銅膜付着シリコン単結晶ウエーハ
    の再生方法。
  7. 【請求項7】 前記硫酸−過酸化水素液または硝酸で洗
    浄した後、鏡面研磨をする前に、アルカリまたは酸エッ
    チングを行うことを特徴とする請求項6に記載した銅膜
    付着シリコン単結晶ウエーハの再生方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれか1項
    に記載の方法で再生されたことを特徴とする再生ウエー
    ハ。
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