JP3421490B2 - 半導体パッケージ - Google Patents

半導体パッケージ

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JP3421490B2
JP3421490B2 JP34398895A JP34398895A JP3421490B2 JP 3421490 B2 JP3421490 B2 JP 3421490B2 JP 34398895 A JP34398895 A JP 34398895A JP 34398895 A JP34398895 A JP 34398895A JP 3421490 B2 JP3421490 B2 JP 3421490B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子が実装
されるパッケージに関し、特に高周波・高出力の電力増
幅器に適した半導体パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子は様々な用途に用いられる
が、半導体素子を実装するパッケージが用いられること
は多く、特に、高周波増幅器のような特定の用途におい
ては、電磁波を遮断するために金属で形成されたパッケ
ージに半導体素子が実装される。高周波増幅器のパッケ
ージは、例えば図1に示すようなもので、パッケージ1
はパッケージ本体3と蓋5とからなり、入力端子7及び
出力端子9が設けられ、パッケージ内部のチャンバ11
に半導体素子等が実装される。チャンバ11は入力整合
基板実装エリア11a、増幅用素子実装エリア11b及
び出力整合基板実装エリア11cからなり、通常、直方
体形に形成される。
【0003】このチャンバ11のような金属で覆われた
空間には、空間に固有の空洞共振周波数が存在すること
が知られている。この共振周波数に相当する電磁波が増
幅器の入出力端子より入力されると、チャンバで共振し
た電磁波を媒介にして入出力端子間に著しい結合が起こ
る。著しい結合が起こった状態では、出力される信号が
歪むなどの問題が生じる。従って、入出力端子間の結合
を小さくすること、換言すればアイソレーションを向上
させることが重要となる。ここで、共振周波数よりも高
いあるいは低い周波数について考えると、共振周波数よ
りも高い周波数では、増幅器は使用不可能となる。共振
周波数より低い領域においても端子間の結合は生じる
が、このような結合は、パッケージ内に配置される整合
基板上のマイクロストリップ線路等の伝送線路から導波
管モード等で空間を伝わってもう一方の端子に接続され
ている伝送線路と結合することによる。このため、整合
基板上の伝送線路から空間を伝わるモードにおける変換
係数は小さく、結合は小さい。従って、非常に大きなゲ
インを持つ増幅用素子を配置しない限り、共振周波数以
下における結合は大きな問題とはならない。
【0004】パッケージのチャンバにおける空洞共振
は、空洞共振周波数ではない周波数での導波管モード等
と違って、それ自体がパッケージのチャンバ内で閉じて
存在し得る。このため、パッケージ内部に空洞共振する
電磁波による非常に大きなエネルギーが蓄積され、マイ
クロストリップ等の実際の信号伝達に用いる伝送線路と
の結合がわずかであっても、他の端子とつながっている
伝送線路とわずかでも結合すれば、端子間では大きな結
合を生じていることになる。従って、より高い周波数ま
でパッケージを使用可能とする、すなわち、より高い周
波数に至るまでアイソレーションが低下しないようにす
るためには、共振周波数を高くすることが重要な条件で
ある。換言すれば、共振周波数を上げることができれ
ば、高い周波数にわたってアイソレーションを向上させ
ることができる。
【0005】図1のような直方体形の金属に覆われた空
間の共振周波数は、底面13の2辺の長さ、より詳細に
は底面13の対角線の長さに依存し、それらが長くなる
ほど共振周波数が下がってしまうため、高周波で用いら
れるパッケージは、大きさに制限があった。しかし、高
周波増幅器の高出力化の為には、FETなどの増幅用素
子を多数並列に動作させる必要があり、パッケージの幅
を広くする必要がある。このように、高周波化のために
はパッケージを小さく、高出力化のためにはパッケージ
を大きくする必要があり、高周波増幅器の高周波化と高
出力化を両立させるためには、図1のようなパッケージ
では対応できない。
【0006】このような問題を解決する技術として、図
2に示すパッケージが提案されている。このパッケージ
15は、パッケージ本体3及び蓋5に設けられた仕切板
17、19が互いにかみ合うことによって電気的に接続
される。仕切板17、19により空洞容積を変化させ、
これによって共振周波数の向上、ひいては高周波に至る
までのアイソレーションの向上を図るものである。これ
と同様の手法によるものとして、仕切り板17、19の
代わりにこれらを一体化した1枚の仕切り板を本体3に
一体形成し、半田で蓋5と接続するものもある。
【0007】あるいは、図3に示すように、電磁波吸収
体を用いる方法も提案されている。このパッケージ21
においては、不要な電磁波を吸収するために電磁波吸収
体23が蓋5に付設され、これによって入出力端子7、
9間のアイソレーションの向上を試みている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記パ
ッケージはいずれも満足なものではない。例えば、仕切
板を中央部に配置した場合には、アイソレーションの向
上は期待できるものの、中央部の幅が狭くなるので増幅
用素子の配置や数が制限される。又、高周波増幅器は熱
を発生するので、パッケージが使用される度に熱膨脹、
収縮を繰り返すことになる。従って、高出力な高周波増
幅器では、仕切板の接続部が変形したり、半田の接合部
に繰り返し作用する応力によってクラックが生じ、信頼
性の低下が問題となる。
【0009】又、電磁波吸収体を用いる場合には、電磁
波吸収体のある場所で電磁界が集中しているほど吸収効
率がよいが、このような直方体形では電磁界が集中する
場所がなく、効率のよい吸収を行うことができないた
め、アイソレーションの向上はさほど期待できない。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みて成された
もので、上記課題を解決し、信頼性を低下させることな
く、アイソレーションを向上させることが可能な半導体
パッケージを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、パッケージの
形状を工夫することにより共振周波数が高められ、これ
により半導体パッケージを高周波増幅器等に適用可能と
なることが見出された。
【0012】又、パッケージ内に生じ得る電磁界の発生
箇所を制御することにより、電磁波の影響を低減し、効
率よく電磁波を吸収することも可能となることが見出さ
れた。
【0013】本発明の第1の半導体パッケージは、半導
体素子を実装するためのチャンバを備えた導電性体と、
該導電生体に信号を入力するための入力端子と、前記信
号に変化を与えるための変化手段と、前記変化手段によ
り変化を受けた前記信号を前記導電性体外部へ出力する
ための出力端子とを具備した半導体パッケージであっ
て、前記半導体素子が実装される一面に水平な前記チャ
ンバの断面形状が突出部を有するものである。
【0014】本発明の第2の半導体パッケージは、半導
体素子を実装するためのチャンバを備えた導電性体と、
該導電性体に信号を入力するための入力端子と、前記信
号に変化を与えるための変化手段と、前記変化手段によ
り変化を受けた前記信号を前記導電性体外部へ出力する
ための出力端子とを具備した半導体パッケージであっ
て、電磁界を前記チャンバの一部分に集中的に発生させ
るための電磁集中器を具備したものである。
【0015】上記突出部は、該チャンバの断面形状は凹
凸のある形状に規定し、チャンバの共振周波数を高め
る。
【0016】又、上記電磁集中器は、電磁界を集中的に
発生することによってチャンバの他の部分における電磁
界の発生を減少させる。
【0017】上記電磁集中器は、チャンバ内でパッケー
ジの2箇所以上を電気的に接続する導電性部材であっ
て、幅広平板と直列的に接続される細い接続部を有する
ことによって、該導電性部材中を流れる電流の密度が該
接続部において急激に増大するように構成される。更
に、電磁集中器によって電磁界が集中的に発生する部分
に電磁波を吸収する吸収体が設けられる。
【0018】上記構成によれば、第1の半導体パッケー
ジにおいて、突出部の形成によりパッケージの断面形状
が凹凸のある形状になり、同面積の他形状の断面を有す
るパッケージより共振周波数が高くなり、パッケージの
使用可能周波数域が高周波数側に広がる。パッケージの
水平断面形状を十字形にすることにより、中央部分にお
ける素子の実装が阻害されないため、実装可能な素子数
の減少が抑制され、増幅器のパッケージとして用いた場
合の高出力化が制限されない。
【0019】又、第2の半導体パッケージにおいて、電
磁集中器の幅広平板に接続される細い接続部において流
れる電流の密度が急激に増大し、接続部付近に電磁界の
発生が集中し、電磁的な影響は電磁集中器の付近に集中
し、チャンバの他の部分における電磁界の影響を減少さ
せる。これにより、共振現象が弱まる。電磁集中器によ
って集中的に生じる電磁界は、電磁波吸収体によって効
率よく除去される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図を参照しながら、本発明
の実施例について述べる。
【0021】図4は、本発明に係るパッケージの第1の
実施例の分解斜視図である。この中空箱形の導電性パッ
ケージ25は、金メッキを施した銅により形成されたパ
ッケージ本体27と蓋29とを有し、パッケージ内部と
信号のやりとりを行うための入力端子31及び出力端子
33が、セラミックを用いたフィールドスルー構造に従
って設けられている。パッケージ25には、パッケージ
内壁の側面を直方体形から内側に突出させてチャンバの
断面を凹凸のある形状にするための突出部37が4箇所
にパッケージ本体27と一体形成され、これによって、
チャンバ35の形状は水平断面の形状(及びチャンバ3
5の底面39)が十字形の十字柱形に規定される。図4
の実施例では、突出部37は、長さ約3.5mm×幅約
3.5mm×高さ約2.4mmの大きさの直方体で、長
さ約14.3mm×幅約13.0mm×高さ約2.4m
mの直方体形の空間の四隅を4個の突出部37で埋める
ように設けられている。チャンバ35の入力整合基板実
装エリア35a、増幅用素子実装エリア35b及び出力
整合基板実装エリア35cには、入力整合基板、増幅用
素子及び出力整合基板が各々実装され、増幅用素子は入
力端子から入力された信号に変化を与え、変化を受けた
信号が出力端子より出力される。
【0022】図5の(A)は、形状の異なるチャンバ
(内部が空の状態)について、入出力端子間のアイソレ
ーションを測定した結果を示すグラフで、(A)中の実
線aは、チャンバの底面形状が図5の(B)の長方形a
である場合を、(A)中の破線bは底面形状が(B)の
十字型bである場合、(A)中の一点鎖線cは底面形状
が(B)中の十字型bと同面積の長方形cである場合を
示す。長方形aの場合には15GHzで空洞共振による
入出力端子間の著しい結合を示しており、これより小さ
い長方形cの場合でも共振周波数17GHzであるのに
対して、長方形cと同面積の十字型bの場合は、共振周
波数が19GHzにまで、向上している。
【0023】また、図6の(A)は、同様に底面が長方
形aの場合と十字型cの場合について、チャンバの底面
39にマイクロストリップ伝送線路41を設置して入出
力端子間のアイソレーションを測定した結果である。伝
送線路41の配置は図6の(B)に示すとおりで、アル
ミナ基板43と金メタライズ45からなる。このような
伝送線路を配置することによって、より実際の使用状況
に近い状態でのアイソレーションを評価できる。図6の
(A)から、伝送線路が内部にある実際の使用状況に近
い形でも本発明に係るパッケージは、従来例と比べてア
イソレーションが確保できることがわかる。共振周波数
以下の領域にも、マイクロストリップ線路から導波管モ
ード等で空間を伝わってもう一方のマイクロストリップ
と結合していると思われる入出力端子間の結合が生じて
いるが、図6の(A)から分かるように、おおむね40
dB以下にとどまっており、問題となるような端子間の
結合は生じていない。本発明によって共振周波数を向上
させたパッケージは、入出力端子間の結合を確かに低減
している。
【0024】上記のように、チャンバの断面が十字形の
場合の方が長方形の場合より共振周波数が高く、共振周
波数は、長方形の場合にはその対角線の長さにλ/2が
対応し、十字形の場合には十字形の中央の長方形の対角
線の長さにλ/2が対応する。つまり、チャンバの容積
が同じであっても、チャンバの断面が十字形のような凹
凸のある形状のチャンバの場合の方が共振周波数が高く
なる。従って、このような効果は上述のような十字形の
底面のものだけでなく、他の多角形の角部分を上記と同
様に内側に突出させた底面形状の柱状チャンバにおいて
も得られ、又、円柱や楕円柱の側面を内側に突出させた
ものや、突出部37の形状を4分円柱形や4分楕円柱形
に変えて曲面で突出させた形状でも可能である。断面が
星形のチャンバでもよい。このような突出部はパッケー
ジ内の素子の配置と共振周波数を高める効果とを考慮し
て設けられるが、図4のように底面の形状が長方形から
誘導される十字形であるチャンバは製造が容易で、得ら
れる効果も大きいので好ましい。このような凹凸のある
形状の収容空間は、一般的には、容量を効率的に使用す
るには不利であるが、増幅器のパッケージの場合には、
入力整合基板や出力整合基板は一般的に電力を分配・合
成するように導体パターンが構成されており、パッケー
ジの四隅の部分は利用されることが少ないため、四隅を
狭めることは、入力整合基板や出力整合基板の設計・選
択に大きな影響を及ぼさない。従って、前述のようにパ
ッケージの底面を十字形に構成することはパッケージ内
部の空間の有効利用に寄与し、素子等の配置にも支障が
ない。チャンバ底面を十字形にする場合、突出部37の
底面の辺の長さがもとになる矩形の対応する辺の長さの
1/3以下、好ましくは1/5〜1/4となるように構
成するのが、共振周波数を高める効果と素子の実装性能
とのバランスの点から望ましい。突出部の設定は、突出
部37がない状態でのチャンバ断面のうち面積が大きい
断面を突出部37によって凹凸のある形状に変えるよう
に行うのが望ましい。
【0025】前述の第1の実施例は、チャンバの形状を
工夫することによって高出力化が可能な容量の確保と高
周波数での使用とを可能にするものであるのに対し、以
下に述べる実施例は、チャンバ内で発生し得る電磁界を
一部分に集中させることによって他の部分における不要
な電磁波の影響を軽減する電磁集中器を設けることによ
って入出力端子間のアイソレーションを向上させて高出
力化と高周波数での使用を可能にするものである。
【0026】図7は、パッケージの第2の実施例を示す
分解斜視図である。箱形の中空パッケージ47は本体4
9と蓋51とからなり、パッケージ内の略直方体形チャ
ンバ53の中央部には、不要な電磁波の影響を軽減する
ための電磁集中器55が設けられている。
【0027】電磁集中器55は、チャンバ内でパッケー
ジの2箇所以上を電気的に接続する導電性部材であっ
て、幅広平板と直列的に接続される細い接続部を有する
ことによって、該導電性部材中を流れる電流の密度が該
接続部において急激に増大するように構成したものであ
る。
【0028】詳細には、図8に示すように、本体49の
底部57に一体形成された幅広の平板部59及び複数の
細い接続部61からなり、パッケージ本体57、平板5
9及び蓋51は、金メッキを施した銅により形成されて
いる。平板部59は底部57から鉛直方向に立設され、
パッケージの蓋51との間に細い隙間63ができるよう
に高さが設定される。接続部61は該平板59の頂部か
ら上方に延伸し、平板59と蓋51とを接続可能な長さ
に設けられる。この実施例においては、接続部61は平
板59の両端及び中央の3箇所に設けられている。又、
蓋51には、これらの接続部61に対応する位置に凹部
65が設けられ、パッケージ47の組立の際に凹部65
に半田67を供給して接続部61と蓋51とを電気的に
接続させる。凹部65及び半田67は、接続部61と蓋
51との接続をより確実にするためのもので、必ずしも
必要なものではなく、これらを用いない場合には接続部
61が蓋51に当接するように設計すればよい。又、電
磁集中器55は導電性のものであればよく、特に材質が
限られるものではない。
【0029】電磁集中器55は、接続部61において急
激に細くなるので、電磁集中器55を介して底部57と
蓋51との間を流れる電流の密度が接続部61で急激に
増大し、この結果、接続部61周囲の磁界の密度が他の
場所より高くなる。更に、蓋51と平板59との間の隙
間63が狭いために、隙間63においては密度の高い電
界が発生する。従って、隙間63の近辺で電磁界が密に
なり、チャンバの他の部分では疎になる。つまり、電磁
集中器55は、発生し得る電磁界の密度を電磁集中器5
5近辺に集中させることによって、チャンバの他の部分
における電磁界の発生を減少させる。
【0030】上記実施例の接続部61での接続は、従来
の幅広の仕切板全体を接続する場合と比較して、接続部
分にかかる熱応力による破断に対する耐性が高いので、
パッケージの信頼性向上に寄与する。
【0031】図9に、他の電磁集中器55aを備える本
発明の第3の実施例を示す。この実施例では、電磁集中
器55aの平板59a及び接続部61aを蓋51aと一
体形成し、接続部61aを受け半田67aが供給される
凹部65aは底部57aに形成され、底部57aと平板
59aとの間に隙間63aが設けられる。
【0032】図10は、電磁集中器55bを備える第4
の実施例を示す。この実施例においては、第2の実施例
と同様に、平板59b及び接続部61bが底部57bに
一体形成され、蓋51bに形成された凹部65bにおい
て接続部61bが半田59bで接着されるが、接続の信
頼性を向上させるために、接続部61bの鉛直方向の長
さを第2実施例の接続部61より長く設定されている。
【0033】図11の(A)及び(B)は、電磁集中器
の接続部の変形例を示す斜視図である。(A)の電磁集
中器55cは、接続部61c間の形状が半円状で、加工
がより容易なものの例である。(B)の電磁集中器55
dにおいては、接続の信頼性をより向上させるために、
接続部分にかかる応力を減少させるための屈曲部69を
接続部61dに設けている。
【0034】図12は、第5の実施例における要部の断
面図である。本実施例は、第2〜4の実施例において説
明した電磁集中器によって一部に集中的に生じる電磁波
を吸収するための吸収体を設けたことを特徴とする。す
なわち、第2の実施例と同様、パッケージは本体及び蓋
51eを有し、本体の底部57eに平板59e及び接続
部61eが一体形成される。本体、蓋51e、平板59
e及び接続部61eは金メッキを施した銅により作製さ
れる。接続部61eは半田67eによって蓋51eの凹
部65eに電気的に接続される。この実施例は、電磁集
中器55eに加えて、不要な電磁波を吸収するための吸
収体71を備え、吸収体71は、蓋51eと平板59e
の間の隙間63eに位置するように蓋51eに付設され
る。吸収体71を組成する材料としては、一般的にはフ
ェライト等の磁気ヒステリシスによって電磁波エネルギ
ーを吸収するものと、抵抗体の損失を用いて電磁波のエ
ネルギーを吸収するものが挙げられ、本発明においては
どちらを用いてもかまわない。前述したように、隙間6
3eは他の部分よりも電磁界の密度が高いので、効率的
に電磁波の吸収が行われ、入出力端子間のアイソレーシ
ョンがより一層向上する。
【0035】図13は、第6の実施例の要部の断面図で
ある。本実施例では、第5の実施例と同様に、パッケー
ジ本体及び本体の底部57fと一体形成された平板59
f及び接続部61fは、金メッキを施した銅よりなる
が、蓋51fは金蒸着73を施した電磁波吸収体75で
形成され、凹部65fにおいて接続部61fと金蒸着7
3の層とが半田67fによって金属的に接続される。電
磁波吸収体75は、蓋としての強度を持ち合わせている
と共に、表面を導体処理するのに適したものが要求され
る。本実施例では、電磁波吸収体の素材として硬質プラ
スチックのFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を用
いているが、他にはフェライト粉末を混合した樹脂など
を用いても良い。この実施例において、蓋51fの下面
のうち、平板59fの凹部65f間と面する部分77
は、図14に示すように金蒸着が施されていない。従っ
て、この部分77は第5の実施例の吸収体71と実質的
に同様の作用をする。つまり、隙間63fに集中する電
磁波が部分77において吸収される。このため、効率的
に電磁波の吸収が行われ、入出力端子間のアイソレーシ
ョンの向上が図れる。
【0036】図15は、第7の実施例の要部の断面図で
ある。この実施例は、第6の実施例を、第3の実施例の
ように電磁集中器をパッケージの蓋に設けるように変え
たものである。すなわち、蓋51gは金蒸着73gを施
した電磁波吸収材75gで形成され、蓋51gと一体形
成される電磁集中器55gは、電磁波吸収材75gに一
体形成される平板79及び接続部81と金蒸着層83と
から構成される。平板79のうち、接続部81間で底部
57gと面する部分85は、図16に示すように金蒸着
が施されない。パッケージの本体(底部57g)は金メ
ッキを施した銅で製作される。金蒸着83を施された接
続部81は、底部57gに形成された凹部65gと半田
67gによって電気的に接続される。第6の実施例と同
様に、金蒸着の施されない部分85は電磁波を吸収する
作用を有するので、平板79と底部57gとの間との隙
間59gに集中する電磁波を効率的に吸収する。
【0037】本発明のパッケージの各部材を構成する材
料は、上記実施例において用いられるものに限られず、
必要に応じて適宜機能的に類似の材料に変更してもよ
い。
【0038】又、上述の第2〜第7の実施例において、
電磁波を集中させる電磁集中器はパッケージのチャンバ
中央に配置されているが、電磁集中器の配置はこれに限
定されるものではなく、必要に応じて適宜変更してもよ
い。例えば、矩形のチャンバの角部に電磁集中器をそれ
ぞれ配置してもよい。又、上記実施例の電磁集中器は、
矩形チャンバの上面と下面とを接続するが、上面あるい
は下面と側面とを接続するもの、あるいは、側面同士を
接続するものであってもよく、チャンバ内でパッケージ
の2箇所を接続するように適宜変更することができる。
又、2つの幅広平板の間に単数あるいは複数の細い接続
部を直列接続する(接続部同士は互いに並列となる)よ
うに構成してもよい。この場合、2つの平板の間に電磁
波吸収体を配設することができる。
【0039】更に、第1の実施例と第2〜第7の実施例
とを適宜組み合わせてもよい。あるいは、第1の実施例
の突出部37に代えて、第2〜第7の実施例で用いた電
磁集中器をチャンバの底面形状が十字形になるように設
けてもよい。電磁集中器の接続部の数は、上記実施例に
限られることなく、適宜変更することができる。
【0040】上記実施例は、電力増幅器について記載し
たものであるが、本発明は上記実施例に限定されること
はなく、変調器、復調器などについても同様に実施でき
る。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
パッケージ空間内の電磁波の影響による入出力端子の結
合が減少しアイソレーションが向上した半導体パッケー
ジが供給され、高周波と高出力を両立させた高周波電力
増幅器用の半導体パッケージとして好適に使用すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の高周波増幅器用パッケージの分解斜視
図。
【図2】他の従来の高周波増幅器用パッケージ分解斜視
図。
【図3】他の従来の高周波増幅器用パッケージ分解斜視
図。
【図4】本発明の第1の実施例のパッケージの分解斜視
図。
【図5】従来のパッケージ及び第1の実施例のパッケー
ジのアイソレーションの測定結果を示すグラフ(A)及
び測定に用いたパッケージの形状を示す説明図(B)。
【図6】伝送線路を敷設して従来のパッケージ及び第1
の実施例のパッケージのアイソレーションの測定結果を
示すグラフ(A)及び測定に用いたパッケージの形状を
示す説明図(B)。
【図7】本発明のパッケージの第2の実施例を示す分解
斜視図。
【図8】図7のパッケージの要部の断面図。
【図9】本発明のパッケージの第3の実施例の要部断面
図。
【図10】本発明のパッケージの第4の実施例の要部断
面図。
【図11】本発明の第2の実施例の第1変形例(A)及
び第2変形例(B)を示す部分斜視図。
【図12】本発明のパッケージの第5の実施例の要部断
面図。
【図13】本発明のパッケージの第6の実施例の要部断
面図。
【図14】図13のパッケージの蓋の下面を示す平面
図。
【図15】本発明のパッケージの第7の実施例の要部断
面図。
【図16】図15のパッケージの蓋の下面を示す要部の
斜視図。
【符号の説明】
25、47 パッケージ 27、49 本体 29、51 蓋 35 チャンバ 37 突出部 41 伝送線路 55 電磁集中器 59 平板 61 接続部 63 隙間 69 屈曲部 71 吸収体 73 金蒸着 75 電磁波吸収材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若松 秀一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1 株式 会社東芝 小向工場内 (56)参考文献 特開 平4−294568(JP,A) 特開 平6−236935(JP,A) 特開 平3−124050(JP,A) 実開 平7−18447(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/00 - 23/10 H01L 21/56 H01L 23/28 - 23/30 H05K 9/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パッケージ本体と蓋とから構成され半導
    体素子を実装するためのチャンバを備えた導電性体と、
    該導電性体に信号を入力するための入力端子と、前記信
    号に変化を与えるための変化手段と、前記変化手段によ
    り変化を受けた前記信号を前記導電性体外部へ出力する
    ための出力端子とを具備した半導体パッケージにおい
    て、前記パッケージ本体及び蓋に電気的に接続されて
    磁界を前記チャンバの一部分に集中的に発生させるため
    導電性部材を有する電磁集中器を具備し、この導電性
    部材は、前記パッケージ本体及び蓋の一方との間に間隙
    を有する平板部と、この平板部を前記一方と接続する複
    数の接続部とを有することを特徴とする半導体パッケー
    ジ。
  2. 【請求項2】 更に、前記電磁集中器が発生する電磁界
    を吸収するための電磁吸収体を有することを特徴とする
    請求項1記載の半導体パッケージ。
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