JP3419308B2 - エンボス模様付き金属微細片の製造方法 - Google Patents

エンボス模様付き金属微細片の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、化粧品用材
料、装飾品用材料、成形用材料等に添加されることによ
って視覚的美観を呈するホログラム顔料の材料として使
用されるエンボス模様付き金属微細片の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ホログラフィーとは物体からの光の記録
であり、物体からの任意の距離における光の分布が記録
される。この光の分布状態の記録をホログラムという。
ホログラムが照明されると、記録されたときと同一の光
の分布状態が再生されて、あたかもそこに物体があるか
のような立体的物体像あるいは光の干渉効果による虹の
ような多彩な輝きが浮かび上がってくる。その原理は以
下の通りである。ある対象物にレーザー光のように位相
の揃ったコヒーレントな光(信号波)を照射すると、信
号波は対象物によって解析されて散乱光(物体波)が生
じる。この物体波が照明光(参照波)と干渉を起こすこ
とによって、空間に干渉縞である空間定在波が生じる。
この空間に写真乾板を置くと、写真乾板上に干渉縞が露
光され、それを現像すると一種の回折格子であるホログ
ラムが得られる。このようにして得られたホログラムに
一様な単色平行光を照射すると、単色平行光がホログラ
ムに記録された干渉縞で散乱されて各色の色成分に分解
されるため、干渉縞撮影時の信号波の状態が再生されて
立体的物体像が見える。しかし、上記のようなホログラ
ムの製造方法は、対象物と写真乾板との位置関係におい
て、光の波長オーダー以上の振動や位置の移動があると
干渉縞に誤差が生じるため、その復元が難しく、ホログ
ラムの大量生産は非常に困難である。また、写真乾板か
らの複製に関しては、暗室作業が前提であり、量産性に
乏しい。これに対し、干渉縞が記録されたホログラム原
版を金属で作り、このホログラム原版を高分子材料にプ
レスして干渉縞を記録し、その高分子材料の干渉縞が記
録された表面上に金属膜を蒸着することによって、金属
膜に干渉縞を記録したタイプのホログラムを製造する方
法もある。この方法は、以下のようにして行われる。ま
ず、ガラス板上にコーティングしたフォトレジストに干
渉縞を記録し、現像後、フォトレジストに形成された凹
凸状の干渉縞上に金属膜を蒸着する。次いで、金属膜上
にスルファミン酸ニッケルメッキ浴中でニッケル対向電
極を用いニッケルメッキを施して母版を作る。その後、
同様なめっき処理で母版からホログラム原版を作る。こ
のホログラム原版を熱可塑性樹脂シート上にプレスする
ことによって干渉縞を記録する。さらに、熱可塑性樹脂
シートの干渉縞が記録された表面上に金属膜を蒸着する
ことによって金属膜に干渉縞を記録したタイプのホログ
ラムが得られる。このような金属膜に干渉縞を記録した
タイプのホログラムを用いた顔料としてエンボス模様付
き金属微細片が知られている。特表平8−502301
号公報にも、エンボス模様付き金属微細片からなるホロ
グラム顔料を製造する方法が開示されている。特表平8
−502301号公報記載の技術によれば、キャリアシ
ートの表面にエンボス模様が形成されたホログラム原版
であるエンボスパターン原版の上に、剥離性を有するコ
ーティング剤で剥離表面を形成し、この剥離表面上に金
属膜を蒸着させた後、剥離表面を溶解する性質を有する
溶媒に浸けることによって剥離表面を除去し、キャリア
シートからエンボス模様付き金属膜を分離する。こうし
て得られたエンボス模様付き金属膜を細断してエンボス
模様付き金属微細片を得るものである。しかし、特表平
8−502301号公報記載の製造方法においては、キ
ャリアシートから分離されたエンボス模様付き金属膜に
はなんら保護膜が形成されておらず、金属膜を細分化す
る段階で、金属膜のエンボス模様が消失したり、エンボ
ス模様が形成された表面が傷つく虞がある。その問題を
解決する技術として、特開平6−24199公報には、
熱可塑性フィルムにエンボスパターン原版を熱圧接触さ
せてエンボス模様を転写してエンボス模様形成面形成
し、その熱可塑性フィルムのエンボス模様形成面上に金
属膜を蒸着させた後、これを切断機を用いて細断して耐
傷つき性の高いエンボス模様付き金属微細片を得る方法
が開示されている。上記のエンボス模様付き金属微細片
からなるホログラム顔料を含む塗料を被塗物に塗布した
場合、被塗物の表面上に光の干渉効果による虹のような
多彩な輝きなどの視覚的美観を呈することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−24199公報の製造方法において、熱可塑性フィ
ルムの熱可塑性を利用してエンボス模様の記録をしてい
るため、熱可塑性フィルムが熱によって十分に硬化しな
いうちにエンボスパターン原版から熱可塑性フィルムを
剥離すると、熱可塑性フィルムに転写されたエンボス模
様が消失してしまったり、熱可塑性フィルムが破れてし
まう虞があり、その製造には熱圧接触時の温度および時
間の制御等の困難性があった。また、熱可塑性フィルム
の破損を回避するために、熱可塑性フィルムの厚さを3
0μm程度もの厚さにする必要があり、得られるエンボ
ス模様付き金属微細片のサイズはホログラム顔料に用い
られる顔料粒子のサイズとして好ましくない。本発明は
上記した実情に鑑みなされたものであり、その目的はエ
ンボスパターン原版からエンボス模様が転写された樹脂
層を破損することなく剥離することによって、耐傷つき
性の高いエンボス模様付き金属微細片を容易に製造する
方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記した課題
を解決するために鋭意努力を重ねた結果、エンボスパタ
ーン原版からエンボス模様が転写された樹脂層を破損す
ることなく剥離する方法を知見し、本発明を完成した。
請求項1に係る発明であるエンボス模様付き金属微細片
の製造方法は、少なくとも片面に透明樹脂層を有すエン
ボス模様付き金属微細片の製造方法において、エンボス
模様が形成されたエンボスパターン原版に透明樹脂を塗
布して透明樹脂層を形成する工程と、透明樹脂層上に補
強層を形成する工程と、エンボスパターン原版から補強
層と透明樹脂層からなる樹脂層を剥離する工程と、樹脂
層の透明樹脂層側表面上に金属膜を蒸着する工程と、補
強層のみを取り除くことによって透明樹脂層と金属膜か
らなるエンボス模様付き金属薄片を生成する工程と、エ
ンボス模様付き金属薄片を細断することによってエンボ
ス模様付き金属微細片を生成する工程と、からなること
を特徴とする。請求項2にかかる発明であるエンボス模
様付き金属微細片の製造方法は、請求項1に記載のエン
ボス模様付き金属微細片の製造方法の補強層のみを取り
除くことによって透明樹脂層と金属膜からなるエンボス
模様付き金属薄片を生成する工程において、補強層のみ
を溶解する溶液に浸漬して補強層のみを取り除くことを
特徴とする。請求項3にかかる発明であるエンボス模様
付き金属微細片の製造方法は、請求項1に記載のエンボ
ス模様付き金属微細片の製造方法において、樹脂層の透
明樹脂層側表面上に金属膜を蒸着する工程の後、金属膜
上に透明樹脂を塗布して透明樹脂層を形成することを特
徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面にしたがって説明する。図1にエンボス模様が形成さ
れたエンボス模様付き金属微細片の断面図を示す。エン
ボス模様の凹凸が形成された金属膜1の上下に透明樹脂
層2および2’が形成されている。このような構成によ
り、エンボス模様が形成された金属膜1を微細化する際
に、透明樹脂層2および2’が保護膜として働くため、
エンボス模様が消失することを防止でき、エンボス模様
付き金属微細片を容易に製造することができる。また、
透明樹脂層2および2’の硬さを適宜調節して、エンボ
ス模様付き金属微細片の耐傷つき性を向上させることも
できる。ホログラム顔料に用いられる顔料粒子のサイズ
としては、大きさ(s)が5〜50μm、厚さ(t)が
0.3〜5μmのものが好ましい。これは、顔料粒子が
小さすぎると、良好なホログラム効果が得られず、顔料
粒子が大きすぎると、塗装表面でゴミのように見えてし
まうためである。顔料粒子に形成されたエンボス模様
は、ピッチ(P)が0.5〜3.0μmであり、凹凸の
高さ(l)が0.05〜0.30μmであることが望ま
しい。
【0006】図2に本発明に係るエンボス模様付き金属
微細片の製造工程を示す。 1.透明樹脂層形成 エンボス加工されたニッケル等の金属板からなるホログ
ラムのエンボスパターン原版3の上に透明樹脂層2を形
成し、乾燥する。透明樹脂にはシリコーン系樹脂が耐久
性に優れているのため好ましく、さらには3官能アルコ
キシシランは硬化後の硬さが顔料として適しているため
より望ましい。塗布する厚さは、乾燥硬化後の透明樹脂
層の膜厚が0.1〜5μm、好ましくは0.2〜0.6
μmとなるようにする。透明樹脂の塗布後、溶媒を乾燥
除去し、半硬化〜全硬化状態まで加熱し、焼き付けを施
す。この時の加熱温度は40〜100℃、加熱時間は1
0秒〜30分が好ましい。
【0007】2.補強層形成 次に、硬化した透明樹脂層2上に補強層4を構成する樹
脂を塗布し、加熱、焼き付けを施して乾燥させることに
よって、補強層4を形成し、透明樹脂層の機械的強度を
補う。補強層としては透明樹脂層との密着性が良く、剥
離作業に絶えうる強度のものが良い。塗布する厚さは、
乾燥硬化後の透明樹脂層の膜厚が10〜50μm、好ま
しくは20〜40μmとなるようにする。透明樹脂層が
シリコーン系樹脂である場合、補強層としてポリビニル
アルコール(PVA)が好ましく、その場合、PVAの
濃度が5〜20%のPVA水溶液を透明樹脂層上に塗布
し、100〜160℃で5〜30分間乾燥させて、硬化
させる。
【0008】3.樹脂層剥離 補強層4の硬化後、補強層4と共に透明樹脂層2をエン
ボスパターン原版3から剥離する。この時、透明樹脂層
2は補強層4との密着性が良いため、補強層4を引っ張
ることで容易に剥離される。このとき、透明樹脂層2の
剥がし面にはホログラムのエンボス模様が転写されてい
る。
【0009】4.UV照射 ここで、透明樹脂がシリコーン系樹脂である場合、透明
樹脂層のエンボス模様が転写されている面に金属膜を蒸
着する前に、UV照射を行ってもよい。なぜなら、UV
照射によって、シリコーン系樹脂層表面のカルボニル
基、カルボキシル基、水酸基が増加し、これらの官能基
が蒸着されたアルミと結合し、Al−O−Si結合を形
成するからである。このため、透明樹脂層と金属膜との
密着性が向上し、耐剥離性が向上する。図3にシリコー
ン系樹脂とアルミとの間の剥がれ率とUV照射量の関係
を示す。ここで、剥がれ率とは、シリコーン系樹脂上に
アルミを蒸着させたホログラム顔料を80℃の温水に浸
漬した場合にシリコーン系樹脂から剥がれたアルミの割
合である。これより、UV照射量が10J/cm2以上
の場合おいて、シリコーン系樹脂とアルミとの間の剥が
れ率は飽和状態となっていることがわかる。UVを過剰
に照射すると、シリコーン系樹脂内部の分子が切断され
るため、シリコーン系樹脂は劣化し、脆くなる。よっ
て、シリコーン系樹脂にUV照射する場合、UV照射量
は5J/cm2以上、好ましくは10〜20J/cm2
ある。また、UV発生源としてはオゾンや活性酸素が多
量に発生してエネルギーの高い波長である200nm以
下のUVが多量に発生する低圧水銀ランプが好ましい。
【0010】5.金属膜蒸着 透明樹脂層2のエンボス模様が転写されている面に金属
膜1を蒸着する。金属膜の膜厚は200〜1500Å
で、好ましくは300〜1000Åである。金属膜とし
ては回折効率が高く、安価なアルミが好ましい。
【0011】6.透明樹脂層形成 その後、金属膜1の表面に透明樹脂を塗布し、60〜1
00℃、10秒〜30分の加熱、焼付けを施し、透明樹
脂を完全に乾燥硬化させて透明樹脂層2’を形成する。
この場合も、透明樹脂層にはシリコーン系樹脂が好まし
く、さらには3官能アルコキシシラン、具体的にはメチ
ルトリエトキシシランがより望ましい。
【0012】上記の工程を経ることによって、補強層/
透明樹脂層/金属膜/透明樹脂層の4層構造となったホ
ログラム膜が得られる。このホログラム膜から補強層の
みを取り除くことによって、透明樹脂層/金属膜/透明
樹脂層の3層構造のホログラム膜が得られる。
【0013】7.補強層除去 補強層4を除去する。補強層4の取り除き方法は様々で
あるが、具体的にはホログラム膜を補強層のみが溶解す
る溶液中に浸漬することによって、補強層のみを溶解除
去する方法が容易である。特に、補強層として水溶性高
分子であるPVAを用いた場合には、ホログラム膜を水
中に30秒〜30分間浸漬するだけで補強層のみを容易
に溶解除去することができる。また、補強層に樹脂を用
いた場合には、補強層を溶解除去する前に、補強層表面
にUV照射を行ってもよい。UV照射によって、補強層
内部の分子が切断されるため、補強層を容易に取り除く
ことが可能である。特に、補強層がPVAの場合、UV
照射によって補強層内部の分子が切断されるとともに、
補強層の表面が親水性になるため、補強層は水中で極め
て容易に溶解除去されうる。ここで、補強層のみを完全
に取り除くことが非常に重要となる。補強層が樹脂から
なる場合、補強層の除去が不完全であると、エンボス模
様付き金属微細片の表面に残存する補強層が接着剤の役
目となり、エンボス模様付き金属微細片同士が付着して
粒子が大きくなったり、塗料に均一に分散されなくな
る。また、塗料中に残存した補強層は、塗装面の耐候性
低下の原因になる。一方、補強層と共に透明樹脂層もホ
ログラム膜から除去されてしまうと、金属膜がホログラ
ム膜の表面にむき出しとなるため、ホログラム膜を細分
化する段階でエンボス模様が消失したり、反射面が傷つ
く虞がある。
【0014】8.ホログラム膜の細断 こうして得られたホログラム膜をボールミル、ローター
スピードミル、ホモジナイザー等の粉砕機で5〜50μ
m、好ましくは10〜30μmの大きさに細断すること
によって、ホログラム顔料であるエンボス模様付き金属
微細片が得られる。これを自動車用塗膜に用いる場合に
は、従来のメタリック・マイカ顔料と同様に、ベース塗
料の中に必要量のエンボス模様付き金属微細片を添加し
て被塗物に塗装し、その上にクリア塗料を塗装した後、
焼付けを行う。
【0015】
【実施例】本発明を実施例に基づいて説明する。ここ
で、以下に記す実施例は、透明樹脂層にポリメチルトリ
エトキシシランを、補強層にPVAを、金属膜にアルミ
を用いた場合について記述している。本発明の実施例は
以下に記す限りではなく、用途によって各部分の成分を
変えても構わない。
【0016】ニッケル板にエンボス加工を施したエンボ
スパターン原版上に、メチルトリエトキシシランからな
る透明樹脂を塗布し、80℃で3分間、加熱・焼き付け
を施して溶媒を乾燥除去し、半硬化〜全硬化状態にする
ことによって、ポリメチルトリエトキシシラン層を形成
する。乾燥硬化後のポリメチルトリエトキシシラン層の
膜厚は0.5μmであった。次に、硬化したポリメチル
トリエトキシシラン層上にPVAの濃度が10%のPV
A水溶液を塗布し、145℃で30分間、加熱・焼き付
けを施して乾燥させることによって、補強層としてPV
A層を形成する。乾燥硬化後のPVA層の膜厚は30μ
mであった。PVA層の硬化後、PVA層と共にポリメ
チルトリエトキシシラン層をエンボスパターン原版から
剥離する。この時、ポリメチルトリエトキシシラン層は
PVAとの密着性が良いため、PVA層を引っ張ること
でポリメチルトリエトキシシラン層を破損することなく
容易にエンボスパターン原版から剥離できる。ポリメチ
ルトリエトキシシラン層のエンボス模様が転写されてい
る面に、低圧水銀ランプを用いてUVを10J/cm2
照射する。その後、UVを照射した面にアルミを蒸着
し、膜厚が500Åのアルミ膜を形成する。その後、ア
ルミ膜の表面上にメチルトリエトキシシランを塗布し、
120℃で30分間、加熱・焼き付けを施して溶媒を乾
燥除去し、完全に乾燥硬化したポリメチルトリエトキシ
シラン層を形成する。乾燥硬化後のポリメチルトリエト
キシシラン層の膜厚は0.5μmであった。
【0017】上記の工程を経ることによって、PVA層
/ポリメチルトリエトキシシラン層/アルミ膜/ポリメ
チルトリエトキシシラン層の4層構造となったホログラ
ム膜が得られる。PVAは水に溶解可能な性質を有すた
め、4層構造のホログラム膜を水中に10分間浸漬する
だけでPVA層のみが容易に溶解除去され、ポリメチル
トリエトキシシラン層/アルミ膜/ポリメチルトリエト
キシシラン層の3層構造のホログラム膜が得られる。こ
うして得られたホログラム膜をロータースピードミルで
20μmの大きさに細断することによって、ホログラム
顔料であるエンボス模様付き金属微細片が得られる。以
上の工程によって、透明樹脂層であるポリメチルトリエ
トキシシラン層を破損することなく剥離した後、補強層
であるPVA層のみを容易に完全に除去することが可能
なため、耐傷つき性の高いエンボス模様付き金属微細片
を容易に製造することができる。
【0018】
【発明の効果】以上より、本発明のエンボス模様付き金
属微細片の製造方法によって、エンボスパターン原版か
らエンボス模様が転写された樹脂層を破損することなく
剥離できるため、耐傷つき性の高いエンボス模様付き金
属微細片を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るエンボス模様付き金属微
細片の断面図の模式図である。
【図2】本発明の実施例に係るエンボス模様付き金属微
細片の製造工程を示す図である。
【図3】シリコーン系樹脂とアルミとの間の剥がれ率と
UV照射量の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 金属膜 2 透明樹脂層 2’ 透明樹脂層 3 エンボスパターン原版 4 補強層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03H 1/02 B44C 1/00 - 7/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも片面に透明樹脂層を有すエンボ
    ス模様付き金属微細片の製造方法において、 エンボス模様が形成されたエンボスパターン原版に透明
    樹脂を塗布して透明樹脂層を形成する工程と、透明樹脂
    層上に補強層を形成する工程と、エンボスパターン原版
    から補強層と透明樹脂層からなる樹脂層を剥離する工程
    と、樹脂層の透明樹脂層側表面上に金属膜を蒸着する工
    程と、補強層のみを取り除くことによって透明樹脂層と
    金属膜からなるエンボス模様付き金属薄片を生成する工
    程と、エンボス模様付き金属薄片を細断することによっ
    てエンボス模様付き金属微細片を生成する工程と、から
    なることを特徴とするエンボス模様付き金属微細片の製
    造方法。
  2. 【請求項2】補強層のみを取り除くことによって透明樹
    脂層と金属膜からなるエンボス模様付き金属薄片を生成
    する工程において、補強層のみを溶解する溶液に浸漬し
    て補強層のみを取り除くことを特徴とする請求項1に記
    載のエンボス模様付き金属微細片の製造方法。
  3. 【請求項3】樹脂層の透明樹脂層側表面上に金属膜を蒸
    着する工程の後、金属膜上に透明樹脂を塗布して透明樹
    脂層を形成することを特徴とする請求項1および2に記
    載のエンボス模様付き金属微細片の製造方法。
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