JP3419253B2 - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置

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JP3419253B2
JP3419253B2 JP16853097A JP16853097A JP3419253B2 JP 3419253 B2 JP3419253 B2 JP 3419253B2 JP 16853097 A JP16853097 A JP 16853097A JP 16853097 A JP16853097 A JP 16853097A JP 3419253 B2 JP3419253 B2 JP 3419253B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行状態に基づい
て変速を行う自動変速モードと手動操作に基づいて変速
を行う手動変速モードとを選択可能な無段変速機の変速
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ベルト式やトロイダル式の無段
変速機は、ギヤを切換える変速動作がなく、低速から高
速まで連続的に滑らかな変速が可能となる。
【0003】この無段変速機の変速制御装置として、シ
フト装置にマニュアルシフト機能を付加し、シフトレバ
ーを通常走行を選択するDレンジ位置からマニュアルシ
フト位置に移動し、ここでプラスセンサを動作させるこ
とにより、無段変速機の変速段を高速側にアップシフト
し、逆にマイナスセンサを動作させることにより、変速
段を低速側にダウンシフトする装置が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した無段変速機の
変速制御装置にあっては、Dレンジを選択してオートモ
ードで走行している状態で、マニュアルモードに切換え
てアップシフト又はダウンシフトを行うことができ、運
転者の好みに応じた変速段を選択することができる利点
がある。
【0005】ところが、上記従来の装置は、通常、マニ
ュアルモードに移行した時点で、運転者の操作とはかか
わりなく現在の変速比から最も近い変速段への変速制御
が自動的に行われるようになっている。このため、マニ
ュアルモードに移行した時点で自動的にダウンシフト動
作が行われるとエンジンブレーキがかかったり、自動的
にアップシフト動作が行われると充分な加速感が得られ
ず、運転者に違和感を与えるおそれがある。
【0006】上記の違和感を無くすために、マニュアル
モードに移行した時点では変速制御を行わず、プラスセ
ンサ、マイナスセンサが作動した時点で近くの変速段へ
の変速動作を行うことが考えられる。ただし、この場合
には、マニュアル変速モード移行後の最初の変速の感覚
(加速感)にばらつきが出やすくなる。これは、マニュ
アルモード移行時の変速比が所定の変速段の変速比に近
い場合と遠い場合とで、変速に伴うエンジン回転の変化
量が大きくなるためである。
【0007】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、運転者に違和感を
与えることなくマニュアル操作を行うことができる無段
変速機の変速制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、走行状態に基づいて自動的
に目標変速比を設定する自動変速手段と、手動操作によ
り選択した所定の変速段に対応する目標変速比を設定す
る手動変速手段とを選択可能に配置し、前記目標変速比
に応じて車両に搭載した無段変速機の変速比を制御する
無段変速機の変速制御装置において、前記手動変速手段
を選択しているか否かを確認する手動選択確認手段と、
運転者がアップシフトを要求しているか否かを確認する
アップシフト要求確認手段と、運転者がダウンシフトを
要求しているか否かを確認するダウンシフト要求確認手
段と、前記手動選択確認手段により前記手動変速手段の
選択を確認しただけでは変速制御を開始せず、手動操作
により選択される変速段のうち前記手動変速手段が選択
された時点の変速比から近い変速段を算出し、前記アッ
プシフト要求確認手段及び前記ダウンシフト要求確認手
段により運転者がアップシフト或いはダウンシフトを要
求したことを確認したときに初めて変速制御を開始する
手動変速開始手段とを備えるとともに、前記手動変速手
段は、運転者がアップシフトを要求したときに前記算出
した変速段のアップシフト側の変速段に変速されるよう
目標変速比を設定するアップシフト制御手段と、運転者
がダウンシフトを要求したときに前記算出した変速段の
ダウンシフト側の変速段に変速されるよう目標変速比を
設定するダウンシフト制御手段とを備え、これらアップ
シフト制御手段及びダウンシフト制御手段は、前記算出
した変速段の変速比に対して現在の変速比が大きいか小
さいかを判断し、少なくとも小さい側にあるとき運転者
がダウンシフトを要求した場合には所定の変速段まで目
標変速比を段階的に設定し、2回以上の操作で所定の変
速段に対応する変速比に到達するようにした装置であ
る。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の無段変速機の変速制御装置において、運転者がダウ
ンシフトを要求したときに段階的に目標変速比を設定す
る前記ダウンシフト制御手段は、予め設定された所定の
変速段の変速比に対して現在の変速比が小さい側にある
場合には、ダウン側の最も近い変速段と2番目に近い変
速段との間の変速比に目標変速比を設定するようにし
た。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によると、運転者が手動操作を選択しただけでは変速
制御を開始せず、運転者がアップシフト或いはダウンシ
フトを要求したときに、初めて変速制御を開始する手動
変速開始手段を備えており、運転者の意思による操作以
外には変速制御を開始しないので、運転者に違和感を与
えることがない。また、この請求項1記載の発明は、手
動選択確認手段、アップシフト要求確認手段及びダウン
シフト要求確認手段により変速制御を管理しているの
で、運転者の要求があったときだけ変速制御を確実に開
始することができる。
【0011】また、請求項1記載の発明によると、アッ
プシフト制御手段及びダウンシフト制御手段は、算出し
た変速段の変速比に対して現在の変速比が大きいか小さ
いかを判断し、少なくとも小さい側にあるとき運転者が
ダウンシフトを要求した場合には所定の変速段まで目標
変速比を段階的に設定し、2回以上の操作で所定の変速
段に対応する変速比に到達するので、滑らかなダウンシ
フトの変速動作が可能となり、さらに運転者に違和感を
与えることがない。
【0012】さらに、請求項2記載の発明は、請求項1
記載の効果を得ることができるとともに、ダウンシフト
制御手段は、予め設定された所定の変速段の変速比に対
して現在の変速比が小さい側にある場合には、ダウン側
の最も近い変速段と2番目に近い変速段との間の変速比
に目標変速比を設定するようにしているので、マニュア
ルモード(手動変速手段)への移行時の変速比に関わら
ず、その後の変速操作で変速を十分に実感できるという
効果を奏することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の1実施形態につい
て図面に基づいて説明する。図1は、回転駆動源として
のエンジン10の出力側に接続する無段変速機11を示
すものであり、この無段変速機11は、フルードカップ
リング12、前後進切換機構15、Vベルト式無段変速
機構29、差動装置56等を備え、エンジン10の出力
軸10aの回転を、所定の変速比および回転方向で左右
のドライブシャフト66,68に伝達する。
【0014】流体伝動装置であるフルードカップリング
12は、エンジン10の出力軸10aに連結している。
また、フルードカップリング12の出力側は、前後進切
換機構15の回転軸13と連結しており、前後進切換機
構15は、遊星歯車機構17、前進用クラッチ40、お
よび後進用ブレーキ50を有している。なお、前記フル
ードカップリングには,通常のトルクコンバータを採用
することも可能である。
【0015】前記遊星歯車機構17は、サンギヤ19
と、2つのピニオンギヤ21及び23を有するピニオン
キャリア25と、インターナルギヤ27とから構成され
ている。2つのピニオンギヤ21及び23は互いに噛合
しており、ピニオンギヤ21はサンギヤ19と噛合して
おり、またピニオンギヤ23はインターナルギヤ27と
噛合している。サンギヤ19は、常に回転軸13と一体
に回転するように連結されている。ピニオンキャリア2
5は前進用クラッチ40によって回転軸13と連結可能
である。また、インターナルギヤ27は後進用ブレーキ
50によって静止部に対して固定可能である。ピニオン
キャリア25は回転軸13の外周に配置した駆動軸14
と連結しており、この駆動軸14に、Vベルト式無段変
速機構29を構成する駆動プーリ16が設けられてい
る。
【0016】Vベルト式無段変速機構29は、前述した
駆動プーリ16、Vベルト24及び従動プーリ26によ
り構成されている。駆動プーリ16は、駆動軸14と一
体に回転する固定円錐板18と、固定円錐板18に対向
配置されてV字状プーリ溝を形成すると共に、駆動プー
リシリンダ室20に作用する油圧によって駆動軸14の
軸方向に移動可能である可動円錐板22とから構成され
ている。なお、駆動プーリシリンダ室20は、室20a
及び20bの2室からなり、後述する従動プーリシリン
ダ室32の2倍の受圧面積を有している。駆動プーリ1
6はVベルト24によって従動プーリ26と伝動可能に
連結されている。
【0017】また、前記従動プーリ26は、従動軸28
上に設けられ、従動軸28と一体に回転する固定円錐板
30と、固定円錐板30に対向配置されてV字状プーリ
溝を形成すると共に、従動プーリシリンダ室32に作用
する油圧によって従動軸28の軸方向に移動可能である
可動円錐板34とから構成されている。
【0018】そして、従動軸28には駆動ギヤ46が固
着されており、この駆動ギヤ46はアイドラ軸52上の
アイドラギヤ48と噛合している。さらに、前記アイド
ラ軸52に設けられたピニオンギヤ54はファイナルギ
ヤ44と常に噛合している。また、前記ファイナルギヤ
44には、差動装置56を構成する一対のピニオンギヤ
58及び60が取付けられており、このピニオンギヤ5
8及び60と一対のサイドギヤ62及び64が噛合して
おり、サイドギヤ62及び64は夫々出力軸66及び6
8と連結されている。
【0019】そして、エンジン10の出力軸10aから
入力された回転力は、フルードカップリング12及び回
転軸13を介して前後進切換機構15に伝達され、前進
用クラッチ40が締結されると共に後進用ブレーキ50
が解放されている場合には、一体回転状態となっている
遊星歯車機構17を介して回転軸13の回転力が同じ回
転方向のまま駆動軸14に伝達される。一方、前進用ク
ラッチ40が解放されると共に後進用ブレーキ50が締
結されている場合には、遊星歯車機構17の作用により
回転軸13の回転力は回転方向が逆になった状態で駆動
軸14に伝達される。駆動軸14の回転力は、駆動プー
リ16、Vベルト24、従動プーリ26、従動軸28、
駆動ギヤ46、アイドラギヤ48、アイドラ軸52、ピ
ニオンギヤ54及びファイナルギヤ44を介して差動装
置56に伝達され、左右のドライブシャフト66,68
が前進方向又は後進方向に回転する。なお、前進用クラ
ッチ40及び後進用ブレーキ50の両方が解放されてい
る場合には、動力伝達機構は中立状態となる。
【0020】上記のような動力伝達の際に、駆動プーリ
16の可動円錐板22及び従動プーリ26の可動円錐板
34を軸方向に移動させてVベルト24との接触位置半
径を変えることにより、駆動プーリ16と従動プーリ2
6との回転比を変えることができる。例えば、駆動プー
リ16のV字状プーリ溝の幅を拡大すると共に、従動プ
ーリ26のV字状プーリ溝の幅を縮小すれば、駆動プー
リ16側のVベルトの接触位置半径は小さくなり、従動
プーリ26側のVベルトの接触位置半径は大きくなるた
め、大きな変速比が得られることになる。可動円錐板2
2及び34を逆方向に移動させれば、上記と全く逆に変
速比は小さくなる。
【0021】そして、無段変速機11の変速パターン
は、図2に示すセレクト機構70によって選択される。
このセレクト機構70は、パーキングレンジ“P”、リ
バースレンジ“R”、ニュートラルレンジ“N”、ドラ
イブレンジ“D”、スポーツレンジ“S”をその順で車
両前後方向に1列に配置してセレクトレバー70aを案
内する自動変速路70bと、この自動変速路70bにお
けるドライブレンジ“D”に対応する位置を中心とし
て、自動変速路70bと平行に配設されたアップシフト
レンジ“UP”及びダウンシフトレンジ“Down”を
有する手動変速路70cと、前記ドライブレンジ“D”
に対応する位置で自動変速路70b及び手動変速路70
cを連通する連通路70dとを備えている。
【0022】また、連通路70dには、セレクトレバー
70aが自動変速路70b側から手動変速路70c側に
通過したときにON状態となり、逆に、セレクトレバー
70aが手動変速路70c側から自動変速路70b側に
通過したときにOFF状態となってマニュアル操作状態
であるか否かを検出するマニュアルモードスイッチ72
が配設されている。また、手動変速路70cには、セレ
クトレバー70aがアップシフトレンジ“UP”側に移
動したときにON状態となるアップシフトスイッチ74
と、セレクトレバー70aがダウンシフトレンジ“Do
wn”側に移動したときにON状態となるダウンシフト
スイッチ76が配設されている。
【0023】さらに、セレクトレバー70aは、図示し
ないリンクを介して無段変速機11に取り付けたインヒ
ビタースイッチ78と連結しており、セレクトレバー7
0aが自動変速路70bの各レンジ“P”、“R”、
“N”、“D”、“S”のいずれかに移動すると、イン
ヒビタースイッチ78は各レンジに対応するスイッチ信
号を出力する。
【0024】そして、無段変速機11は、図3に示すよ
うに、油圧コントロールバルブユニット80及びライン
圧ソレノイドPSによって変速制御が行われる。すなわ
ち、油圧コントロールバルブユニット80には、シフト
コントロールバルブ、プレッシャーレギュレータバルブ
等が配設されており、後述するコントローラ82からラ
イン圧ソレノイドPSに制御信号が供給されることによ
り、ライン圧ソレノイドPSはシフトコントロールバル
ブ、プレッシャーレギュレータバルブ等に供給するパイ
ロット圧を調整し、その結果、コントロールバルブユニ
ット80から所定のプライマリー油圧PP が駆動プーリ
16の駆動プーリシリンダ室20に供給され、所定のセ
カンダリー油圧Ps が従動プーリ32の従動プーリシリ
ンダ室32に供給される。これにより、駆動プーリ16
及び従動プーリ26は、それぞれV字状プーリ溝幅を変
更して所定の変速比に無段階に変速制御される。
【0025】ところで、前記コントローラ82は、例え
ばマイクロコンピュータを含んで構成されており、その
入力側にはエンジン10に取付けたスロットルバルブ開
度THを検知するスロットル開度センサ84と、回転軸
13の回転速度から無段変速機11への入力回転数Ni
を検出する入力回転数センサ86と、出力軸13の回転
速度から車速Vsを検出する車速センサ88と、セレク
ト機構70に関連するマニュアルモードスイッチ72、
アップシフトスイッチ74、ダウンシフトスイッチ76
及びインヒビタースイッチ78が接続している。
【0026】一方、コントローラ82の出力側には、前
述した無段変速機11の変速段を制御するライン圧ソレ
ノイドPSと、現在の変速段を表示する表示装置90が
接続している。
【0027】そして、コントローラ82は、これに含ま
れるマイクロコンピュータによって予め設定した変速特
性制御マップを参照し、ライン圧ソレノイドPSを制御
することにより変速制御処理を実行する。
【0028】この変速制御処理は、マニュアルモードス
イッチ72がOFF状態であるときには、通常の変速特
性制御マップを参照して目標の変速段を設定し、これに
応じてライン圧ソレノイドを制御することにより、設定
した目標の変速段に無段変速機11を変速制御する通常
自動変速制御処理を行い、マニュアルモードスイッチ7
2がON状態であるときには、マニュアル変速制御処理
を行う。そして、マニュアル変速制御処理では、アップ
シフトレンジ“UP”、ダウンシフトレンジ“Dow
n”のいずれも選択していないときには目標の変速段へ
の変更を禁止し、アップシフトレンジ“UP”、ダウン
シフトレンジ“Down”のいずれかを選択したときに
は目標の変速段への変更禁止を解除し、目標の変速段ま
で段階的に変速比を変化させていく。なお、マニュアル
変速制御処理では6速の変速段を備えており、最Low
変速段である1速の変速比を2.00とし、以下2速の
変速比を1.52とし、3速の変速比を1.15とし、
4速の目標変速比を0.87とし、5速の目標変速比を
0.66とし、最High変速段である6速の変速比を
0.50としている。
【0029】次に、図4は前述した変速制御処理の手順
を示すフローチャートである。この変速制御処理は、例
えば10msec毎のタイマ割込処理として実行され、
先ず、ステップS2でスロットル開度センサ84からの
スロットル開度TH、車速センサ88からの車速Vs、
入力回転数センサ86から入力回転数Niを読み込む。
【0030】次いでステップS4に移行して、マニュア
ルモードスイッチ72のスイッチ信号がON状態である
か否かを判定する。この判定は、セレクトレバー70a
が自動変速路70bで案内されている自動変速モードか
ら手動変速路4cで案内されるマニュアル変速モードに
変更されたか否かを判定するものであり、マニュアルモ
ードスイッチ72のスイッチ信号がOFF状態であると
きには、自動変速モードであると判断してステップS6
に移行する。
【0031】このステップS6では、マニュアル操作開
始フラグFM を“0”に設定してからステップS8に移
行して通常自動変速制御処理を実行する。この通常自動
変速制御処理は、インヒビタースイッチ78からのレン
ジ位置に応じたスイッチ信号に基づいて該当するレンジ
に対応するシフトパターン制御マップを参照し、スロッ
トル開度センサ84からのスロットル開度TH及び車速
センサ88からの車速Vsをもとにその走行条件に合致
した目標変速比riを求め、その目標変速比riを内蔵
メモリの予め設定した変速比記憶領域に更新記憶する。
【0032】次にステップS10に移行して、マニュア
ル変速段の表示装置90の表示をクリアする。次にステ
ップS12に移行して、変速比記憶領域に記憶されてい
る目標変速比riを読込み、この目標変速比riに応じ
た制御信号Csをライン圧ソレノイドPSに出力してか
らタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに
復帰する。
【0033】一方、ステップS4の判定結果によりマニ
ュアルモードスイッチ72のスイッチ信号がON状態で
あるときには、セレクトレバー70aが連通路70dを
介して手動変速路70c側に移動してマニュアルモード
が選択されたものと判断してステップS14に移行す
る。
【0034】このステップS14では、ステップS2で
読み込んだ車速Vsを出力軸28から出力側の減速比で
除して出力回転数Noを算出する。次いでステップS1
6に移行して、ステップS2で読み込んだ入力回転数N
iを前記出力回転数Noで除して現在の変速比raを算
出する。
【0035】次いでステップS18に移行して、マニュ
アル操作開始フラグFM が“1”であるか否かを判定す
る。この判定は、アップシフトレンジ“UP”、または
ダウンシフトレンジ“Down”を選択したか否かを判
定するものであり、マニュアル操作開始フラグFM
“0”であるときには、未だアップシフトレンジ“U
P”、ダウンシフトレンジ“Down”のいずれも選択
していないものと判定してステップS20に移行する。
【0036】このステップS20では、図5に示す変速
段設定マップを参照して現在の変速比raを変速段GN
=1〜6の何れかの値に設定する。そして、ステップS
22では、設定した変速段GNをマニュアル変速段の表
示装置90に出力し、次いでステップS23に移行して
マニュアル操作開始フラグFM を“1”にセットしてか
らステップS12に移行する。
【0037】前述したステップS18の判定結果におい
て、マニュアル操作開始フラグFMが“1”であるとき
には、アップシフトレンジ“UP”、ダウンシフトレン
ジ“Down”のいずれが選択されたものとしてステッ
プS22に移行する。
【0038】このステップS24では、運転者がアップ
シフト要求を行っているか否かを判定し、アップシフト
スイッチ74がON状態であるときには運転者がアップ
シフト要求を行っているものと判断し、ステップS26
に移行して後述するアップシフト制御処理を実行する。
そして、このアップシフト制御処理を実行した後にステ
ップS20に移行する。また、ステップS24の判定結
果によりアップシフトスイッチ74がOFF状態である
ときには、運転者がアップシフト要求を行っていないも
のと判断してステップS30に移行する。
【0039】このステップS30では、運転者がダウン
シフト要求を行っているか否かを判定し、ダウンシフト
スイッチ76がON状態であるときには運転者がダウン
シフト要求を行っているものと判断し、ステップS32
に移行して後述するダウンシフト制御処理を実行する。
そして、このダウンシフト制御処理を実行した後に前述
したステップS20に移行する。また、ステップS30
の判定結果によりダウンシフトスイッチ76がOFF状
態であるときには、運転者がダウンシフト要求を行って
いないものと判断して前述したステップS12に移行す
る。
【0040】そして、前述したステップS26のアップ
シフト制御処理は、図6に示す処理を実行する。先ずス
テップS40において、現在の変速比raが最High
変速段である6速(GN=6)の変速比0.50に一致
しているか否かを判定し、現在の変速比ra=0.50
であれば、アップシフトの動作が不可能としてタイマ割
込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、現
在の変速比ra≠0.50であればステップS42に移
行する。
【0041】そして、ステップS42では5速(GN=
5)の変速比0.66に一致しているか否かを判定し、
現在の変速比ra=0.66であればステップS44に
移行し、このステップS44で目標変速比riを6速
(GN=6)の変速比0.50に設定する。また、ステ
ップS42において現在の変速比ra≠0.66であれ
ば、ステップS46に移行する。
【0042】前記ステップS46では、現在の変速比r
aが4速(GN=4)の変速比0.87に一致している
か否かを判定し、現在の変速比ra=0.87であれば
ステップS48に移行し、このステップS48で目標変
速比riを5速(GN=5)の変速比0.66に設定す
る。また、ステップS46において現在の変速比ra≠
0.87であれば、ステップS50に移行する。
【0043】前記ステップS50では、現在の変速比r
aが3速(GN=3)の変速比1.15に一致している
か否かを判定し、現在の変速比ra=1.15であれば
ステップS52に移行し、このステップS52で目標変
速比riを4速(GN=4)の変速比0.87に設定す
る。また、ステップS50において現在の変速比ra≠
1.15であれば、ステップS54に移行する。
【0044】前記ステップS54では、現在の変速比r
aが2速(GN=2)の変速比1.52に一致している
か否かを判定し、現在の変速比ra=1.52であれば
ステップS56に移行し、このステップS56で目標変
速比riを3速(GN=3)の変速比1.15に設定す
る。また、ステップS54において現在の変速比ra≠
1.52であれば、ステップS58に移行する。
【0045】前記ステップS58では、現在の変速比r
aが1速(GN=1)の変速比2.00に一致している
か否かを判定し、現在の変速比ra=2.00であれば
ステップS60に移行し、このステップS60で目標変
速比riを2速(GN=2)の変速比1.52に設定す
る。また、ステップS58において現在の変速比ra≠
2.00であれば、ステップS62に移行する。なお、
前記ステップS44、48、52、56、60に移行し
た後は、タイマ割込処理を終了して所定のメインプログ
ラムに復帰する。
【0046】また、前記ステップS62では、現在の変
速比raがいずれの変速段の近くに位置しているか、或
いは低速側の変速段と高速側の変速段との中間に位置し
ているかを、図7に示すアップ−ダウン量制御マップを
参照して判断する。このアップ−ダウン量制御マップ
は、低速側の変速段と高速側の変速段との間をそれぞれ
4分割して複数の変速比ゾーンを設定しているととも
に、各変速比ゾーン毎にアップ制御量ΔrU 、ダウン制
御量ΔrD を設定している。そして、各アップ制御量Δ
U 及びダウン制御量ΔrD は、現在の変速比raから
大きく変化した目標変速比riとならず、2回以上のア
ップシフト、ダウンシフト操作により所定の変速段に対
応する変速比に到達するように設定されている。なお、
図7の4速及び5速の間、5速及び6速の間にも、図示
していないが変速比ゾーン、アップ制御量ΔrU 及びダ
ウン制御量ΔrD が設定されているものとする。
【0047】したがって、ステップS62では、現在の
変速比raがいずれの変速比ゾーンに位置しているのか
判断してステップS64に移行する。ステップS64で
は、図7のアップ−ダウン量制御マップを参照して所定
の変速比ゾーンに位置している現在の変速比raに対し
てアップ制御量ΔrU を設定し、次いでステップS66
に移行し、現在の変速比raからアップ制御量ΔrUを
減算して目標変速比riを算出する。
【0048】一方、前述したステップS32のダウンシ
フト制御処理は、図8に示す処理を実行する。先ずステ
ップS68において、現在の変速比raが最Low変速
段である1速(GN=1)の変速比2.00に一致して
いるか否かを判定し、現在の変速比ra=2.00であ
れば、ダウンシフトの動作が不可能としてタイマ割込処
理を終了して所定のメインプログラムに復帰し、現在の
変速比ra≠2.00であればステップS70に移行す
る。
【0049】そして、ステップS70では2速(GN=
2)の変速比1.52に一致しているか否かを判定し、
現在の変速比ra=1.52であればステップS72に
移行し、このステップS72で目標変速比riを1速
(GN=1)の変速比2.00に設定する。また、ステ
ップS70において現在の変速比ra≠1.52であれ
ば、ステップS74に移行する。
【0050】前記ステップS74では、現在の変速比r
aが3速(GN=3)の変速比1.15に一致している
か否かを判定し、現在の変速比ra=1.15であれば
ステップS76に移行し、このステップS76で目標変
速比riを2速(GN=2)の変速比1.52に設定す
る。また、ステップS74において現在の変速比ra≠
1.15であれば、ステップS78に移行する。
【0051】前記ステップS78では、現在の変速比r
aが4速(GN=4)の変速比0.87に一致している
か否かを判定し、現在の変速比ra=0.87であれば
ステップS80に移行し、このステップS80で目標変
速比riを3速(GN=3)の変速比1.15に設定す
る。また、ステップS78において現在の変速比ra≠
0.87であれば、ステップS82に移行する。
【0052】前記ステップS82では、現在の変速比r
aが5速(GN=5)の変速比0.66に一致している
か否かを判定し、現在の変速比ra=0.66であれば
ステップS84に移行し、このステップS84で目標変
速比riを4速(GN=4)の変速比0.87に設定す
る。また、ステップS82において現在の変速比ra≠
0.66であれば、ステップS86に移行する。
【0053】前記ステップS86では、現在の変速比r
aが6速(GN=6)の変速比0.50に一致している
か否かを判定し、現在の変速比ra=0.50であれば
ステップS88に移行し、このステップS88で目標変
速比riを5速(GN=5)の変速比0.66に設定す
る。また、ステップS86において現在の変速比ra≠
0.50であれば、ステップS90に移行する。なお、
前記ステップS72、76、80、84、88に移行し
た後は、タイマ割込処理を終了して所定のメインプログ
ラムに復帰する。
【0054】また、前記ステップS90では、図7に示
したアップ−ダウン量制御マップを参照して現在の変速
比raがいずれの変速比ゾーンに位置しているかを判断
する。 次いでステップS92に移行し、図7のアップ
−ダウン量制御マップを参照して所定の変速比ゾーンに
位置している現在の変速比raに対してダウン制御量Δ
D を設定し、次いでステップS64に移行し、現在の
変速比raにダウン制御量ΔrD を加算して目標変速比
riを算出する。
【0055】この変速制御処理において、図4のステッ
プS8の処理が自動変速手段に対応し、図4のステップ
S18、ステップS24、ステップS30の処理が手動
変速開始手段に対応し、図4のステップS24がアップ
シフト要求確認手段に対応し、図4のステップS30が
ダウンシフト要求確認手段に対応し、図6の処理がアッ
プシフト制御手段に対応し、図8の処理がダウンシフト
制御手段に対応している。
【0056】したがって、今、車両がセレクトレバー7
0aでドライブレンジ“D”を選択して、自動変速モー
ドで走行しているものとすると、この状態では、図4の
変速制御処理が実行されたときに、マニュアルモードス
イッチ72がOFF状態であるので、ステップS4から
ステップS6に移行してマニュアル操作開始フラグF M
を“0”に設定し、さらにステップS8に移行して、現
在の車速センサ88の車速Vsとスロットル開度センサ
84のスロットル開度検出値THとをもとに変速制御マ
ップを参照して目標変速比riを設定し、これを変速段
記憶領域に更新記憶し、ステップS10に移行してマニ
ュアル変速段の表示装置90の表示をクリアしてからス
テップS12に移行する。
【0057】このため、ステップS12では、変速段記
憶領域に更新記憶された目標変速比riに応じた変速段
となるようにライン圧ソレノイドPSに制御信号Csを
供給する。これにより、コントロールバルブユニト80
から無段変速機11の駆動プーリ16及び従動プーリ2
6に所定のプライマリー油圧PP 、セカンダリー油圧P
s が供給され、駆動プーリ16及び従動プーリ26はそ
れぞれV字状プーリ溝幅を変更して目標変速比riに無
段階に変速制御していく。
【0058】そして、ドライブレンジ“D”での自動変
速モード走行中に、運転者がセレクトレバー70aを連
通路70dを介して手動変速路70c側に移動すると、
図4の変速制御処置では、マニュアルモードスイッチ7
2がON状態であることにより、ステップS4からステ
ップS14及びステップS16に移行し、出力回転数N
o及び現在の変速比raを算出する。そして、マニュア
ル操作開始フラグFMが“0”に設定されているのでス
テップS18からステップS20に移行し、図3の変速
段設定マップを参照して現在の変速比raが範囲内とな
る変速段GNを算出し、ステップS22でマニュアル変
速段の表示装置90に出力する。したがって、自動変速
モードから手動変速モードに切換えた直後には、現在の
変速比raに最も近い変速段GNを表示することができ
る。
【0059】ここで、運転者がセレクトレバー70aを
ドライブレンジ“D”から手動変速路70c側に移動し
たが、ダウンシフトレンジ“Down”側、又はアップ
シフトレンジ“UP”側のいずれにも移動していないと
きには、マニュアル変速制御を開始しない。すなわち、
図4の変速制御処理では、マニュアル操作開始フラグF
M が既に“1”にセットされているのでステップS24
に移行するが、アップシフトスイッチ74がOFF状態
なのでステップS30に移行し、ダウンシフトスイッチ
76もOFF状態なのでステップS12に移行し、アッ
プシフト制御処理、ダウンシフト制御処理を行わない。
【0060】このため、運転者がアップシフト又はダウ
ンシフトを要求する前は変速制御を行わないので、運転
者に違和感を与えることがない。また、運転者がセレク
トレバー70aをドライブレンジ“D”から手動変速路
70c側に移動し、さらにダウンシフトレンジ“Dow
n”側に移動すると、この状態では、マニュアルモード
スイッチ72及びダウンシフトスイッチ76がON状態
となる。
【0061】このため、図4の変速制御処理が実行され
るタイミングで、ステップS4からステップS14及び
ステップS16に移行して出力回転数No及び現在の変
速比raを算出する。そして、マニュアル操作開始フラ
グFM は既に“1”にセットされいるので、ステップS
18、ステップS24、ステップS30を介してステッ
プS32のダウンシフト制御処理に移行する。
【0062】図8に示すダウンシフト制御処理では、現
在の変速比raに応じて目標変速比riを変更する。こ
こで、現在の変速比raが1速(GN=1)の変速比
2.00と一致しているときには、制御を行わずにダウ
ンシフト制御処理を終了する。
【0063】また、現在の変速比raが、例えば4速
(GN=4)の変速比0.87と一致しているときに
は、ステップS68、ステップS70、ステップS74
及びステップS78からステップS80に移行し、4速
から一段下げた3速(GN=3)の変速比1.15を目
標変速比riとしてダウンシフト制御処置を終了する。
また同様に、現在の変速比raが2速(GN=2)、3
速(GN=3)、5速(GN=5)、6速(GN=6)
の変速比と一致している場合にも、各変速段から一段下
げた変速段の変速比を目標変速比riとする。
【0064】ここで、現在の変速比raが1速(GN=
1)〜6速(GN=6)のいずれの変速比とも一致して
いないときには、ステップS90に移行する。このステ
ップS90では、図7のアップ−ダウン量制御マップを
参照し、現在の変速比raがどの変速比ゾーン内に位置
しているかを判断する。ここで、現在の変速比raが、
図7の2速の変速段と3速の変速段との間の領域に位置
し、しかも2速の変速段の近くのZb1 ゾーンに位置し
ているものとすると(図7の符号R1 で示す位置)、ス
テップS92に移行して所定のダウン制御量ΔrD1を算
出する。そして、ステップS94に移行して、現在の変
速比raにダウン制御量ΔrD1を加算すると、目標変速
比riが1速の変速段と2速の変速段の略中間のZa2
ゾーン(図7の符号R2 で示す位置)の位置に設定され
る。このように、ダウンシフト制御処理は、最適なダウ
ン制御量ΔrD を現在の変速比raに加算して現在の変
速比raから大きく変化しない目標変速比riを設定す
る。
【0065】また、運転者がセレクトレバー70aをド
ライブレンジ“D”から手動変速路70c側に移動し、
さらにアップシフトレンジ“UP”側に移動すると、こ
の状態では、マニュアルモードスイッチ72及びアップ
シフトスイッチ74がON状態となる。
【0066】この状態では、図4の変速制御処理におい
てステップS4からステップS14及びステップS16
に移行して出力回転数No及び現在の変速比raを算出
する。そして、マニュアル操作開始フラグFM は既に
“1”にセットされいるので、ステップS18、ステッ
プS24を介してステップS26のアップシフト制御処
理に移行する。
【0067】図6に示すアップシフト制御処理では、現
在の変速比raに応じて目標変速比riを変更する。こ
こで、現在の変速比raが6速(GN=6)の変速比
0.50と一致しているときには、制御を行わずにアッ
プシフト制御処理を終了する。
【0068】また、現在の変速比raが、例えば2速
(GN=2)の変速比1.52と一致しているときに
は、ステップS40、ステップS42、ステップS4
6、ステップS50及びステップS54からステップS
56に移行し、2速から一段上げた3速(GN=3)の
変速比1.15を目標変速比riとしてアップシフト制
御処置を終了する。また同様に、現在の変速比raが1
速(GN=1)、3速(GN=3)、4速(GN=
4)、5速(GN=5)の変速比と一致している場合に
も、各変速段から一段上げた変速段の変速比を目標変速
比riとする。
【0069】ここで、現在の変速比raが1速(GN=
1)〜5速(GN=5)のいずれの変速比とも一致して
いないときには、ステップS62に移行する。このステ
ップS62では、図7のアップ−ダウン量制御マップを
参照し、現在の変速比raがどの変速比ゾーン内に位置
しているかを判断する。ここで、現在の変速比raが、
図7の1速の変速段と2速の変速段との間の領域に位置
し、しかも2速の変速段の近くのZa3 ゾーンに位置し
ているものとすると(図7の符号R3 で示す位置)、ス
テップS64に移行して所定のアップ制御量ΔrU1を算
出する。そして、ステップS66に移行して、現在の変
速比raからアップ制御量ΔrU1を減算すると、目標変
速比riが2速の変速段と3速の変速段の略中間のZb
3 ゾーン(図7の符号R4 で示す位置)の位置に設定さ
れる。このように、アップシフト制御処理は、最適なダ
ウン制御量ΔrU を現在の変速比raから減算して現在
の変速比raから大きく変化しない目標変速比riを設
定する。
【0070】このように、上記実施形態によれば、運転
者がセレクトレバー70aをドライブレンジ“D”から
手動変速路70c側に移動したがダウンシフトレンジ
“Down”側、又はアップシフトレンジ“UP”側の
いずれにも移動していないときには変速制御が開始され
ない。このため、運転者の意思による操作以外にはマニ
ュアル変速制御を開始しないので、運転者に違和感を与
えることがない。
【0071】また、図8に示したダウンシフト制御処理
では、最適なダウン制御量ΔrD を現在の変速比raに
加算して現在の変速比raから大きく変化しない目標変
速比riを設定しており、図6に示したアップシフト制
御処理では、最適なダウン制御量ΔrU を現在の変速比
raから減算して現在の変速比raから大きく変化しな
い目標変速比riを設定しているので、滑らかなアップ
シフトの変速動作又はダウンシフトの変速動作が可能と
なる。また、手動変速モードに移行した直後の変速比に
関わらず、その後の変速操作で変速を十分に実感できる
という効果を得ることができる。
【0072】さらに、運転者がマニュアル走行を開始し
たときには、マニュアル変速段の表示装置90に、現在
の変速比raに対して最も近い変速段GNを表示してい
るので、運転者は、表示された変速段GNを確認してア
ップシフト操作又はダウンシフト操作を的確に行うこと
ができる。ができる。
【0073】なお、本実施形態ではベルト式無段変速機
を採用して説明したが、トロイダル式無段変速機に適用
しても、同様の作用効果を得ることができる。また、上
記実施形態においては、セレクトレバー70aを自動変
速路70b及び手動変速路70cとの間で移動可能に構
成した場合につい説明したが、これに限定されるもので
はなく、例えばセレクトレバー70aの把持部にオート
/マニュアル切換スイッチを設け、このスイッチがOF
F状態であるときには自動変速モードとして選択レンジ
に応じた変速制御を行い、ON状態であるときには手動
変速モードとしてセレクトレバー70aの回動又は別途
設けたマニュアルモードレバーの回動によってアップシ
フト又はダウンシフトを選択するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるベルト式無段変速機を示す示す
概略構成図である。
【図2】本発明に係わるセレクト機構を示す平面図であ
る。
【図3】本発明に係わる変速制御装置を示す概略構成図
である。
【図4】本発明に係わる変速制御処理を示すフローチャ
ートである。
【図5】変速制御処理で使用する変速段設定マップを示
す図表である。
【図6】変速制御処理のアップシフト制御処理を示すフ
ローチャートである。
【図7】変速制御処置で使用するアップ−ダウン量制御
マップを示す図表である。
【図8】変速制御処理のダウンシフト制御処理を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
29 Vベルト式無段変速機構 16 駆動プーリ 24 Vベルト 26 従動プーリ 86 入力回転数センサ 88 車速センサ 72 マニュアルモードスイッチ 74 アップシフトスイッチ 76 ダウンシフトスイッチ 78 インヒビタースイッチ 70 セレクト機構 70a セレクトレバー 70b 自動変速路 70c 手動変速路 70d 連通路 FM マニュアル操作開始フラグ GN 変速段 Ni 入力回転数 No 出力回転数 PS ライン圧ソレノイドPS ra 現在の変速比 ri 目標変速比 Vs 車速 ΔrD ダウン制御量 ΔrU アップ制御量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−296860(JP,A) 特開 平8−82354(JP,A) 特開 平7−301321(JP,A) 特開 平6−66369(JP,A) 特開 昭62−177348(JP,A) 特開 昭59−113354(JP,A) 特開 平8−86341(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行状態に基づいて自動的に目標変速比
    を設定する自動変速手段と、手動操作により選択した所
    定の変速段に対応する目標変速比を設定する手動変速手
    段とを選択可能に配置し、前記目標変速比に応じて車両
    に搭載した無段変速機の変速比を制御する無段変速機の
    変速制御装置において、 前記手動変速手段を選択しているか否かを確認する手動
    選択確認手段と、運転者がアップシフトを要求している
    か否かを確認するアップシフト要求確認手段と、運転者
    がダウンシフトを要求しているか否かを確認するダウン
    シフト要求確認手段と、 前記手動選択確認手段により前記手動変速手段の選択を
    確認しただけでは変速制御を開始せず、手動操作により
    選択される変速段のうち前記手動変速手段が選択された
    時点の変速比から近い変速段を算出し、前記アップシフ
    ト要求確認手段及び前記ダウンシフト要求確認手段によ
    り運転者がアップシフト或いはダウンシフトを要求した
    ことを確認したときに初めて変速制御を開始する手動変
    速開始手段とを備えるとともに、 前記手動変速手段は、運転者がアップシフトを要求した
    ときに前記算出した変速段のアップシフト側の変速段に
    変速されるよう目標変速比を設定するアップシフト制御
    手段と、 運転者がダウンシフトを要求したときに前記算出した変
    速段のダウンシフト側の変速段に変速されるよう目標変
    速比を設定するダウンシフト制御手段とを備え、 これらアップシフト制御手段及びダウンシフト制御手段
    は、前記算出した変速段の変速比に対して現在の変速比
    が大きいか小さいかを判断し、少なくとも小さい側にあ
    るとき運転者がダウンシフトを要求した場合には所定の
    変速段まで目標変速比を段階的に設定し、2回以上の操
    作で所定の変速段に対応する変速比に到達することを特
    徴とする無段変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 運転者がダウンシフトを要求したときに
    段階的に目標変速比を設定する前記ダウンシフト制御手
    段は、予め設定された所定の変速段の変速比に対して現
    在の変速比が小さい側にある場合には、ダウン側の最も
    近い変速段と 2番目に近い変速段との間の変速比に目標
    変速比を設定することを特徴とする請求項1記載の無段
    変速機の変速制御装置。
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