JP3418354B2 - 樹脂・液晶形成体とこれを用いた液晶表示装置並びにこれらの製造方法 - Google Patents

樹脂・液晶形成体とこれを用いた液晶表示装置並びにこれらの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調光機能を有する
ブラインドガラス等に適用される樹脂・液晶形成体、お
よび前記樹脂・液晶形成体を用いた液晶表示装置並びに
これらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のTN型液晶表示装置は、一対のガ
ラス基板が、スペーサを介して所定のギャップを形成す
るように貼り合わされ、前記ギャップに液晶が注入され
て液晶パネルが形成されるとともに、前記液晶パネルの
両面側に偏光板が設けられて構成されている。前記ガラ
ス基板の一方には、透明画素電極、および薄膜トランジ
スタ(TFT)が形成されている。他方のガラス基板に
は、赤緑青の微笑なフィルタ群から構成されたカラーモ
ザイクフィルタ、および透明共通電極が形成されてい
る。また、前記各ガラス基板の透明画素電極、および透
明共通電極上には、それぞれ配向膜が形成されている。
これらの配向膜は、例えば各電極上にポリビニルアルコ
ールやポリイミド溶液をスピナーにより塗布して被膜を
形成した後、ラビングを行って配向処理することにより
形成されている。前記のような液晶表示装置は、背面側
からバックライトの光を照射するとともに、TFTを介
して各透明画素電極に画像信号電圧を印加し、各画素に
対応する液晶の光透過率を制御することにより、カラー
画像が表示されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の液
晶表示装置は、カラーフィルターの透過率が低いため
に、全体の透過率が低下し、特に、外光を利用する反射
型液晶表示装置の場合には、色が認識しにくく、暗くな
ってしまう。
【0004】また、前記従来の液晶表示装置は、ガラス
基板のギャップに液晶を注入する工程を必要とし、この
工程に長時間を要するために、製造コストが高くつくと
いう課題を有していた。具体的には、液晶表示装置のサ
イズにも依存するが、例えば10インチ型の液晶表示装
置において、5μm程度のギャップに真空脱気により液
晶を注入するためには2時間程度かかり、極めて製造効
率が悪かった。また、1対のガラス基板(すなわち2枚
のガラス基板)を用いているために、重量の低減が困難
であるという課題を有していた。この課題は、特に液晶
表示装置を携帯用の機器に適用する場合に大きな欠点と
なる。更に、前述のように、ポリビニルアルコールやポ
リイミド溶液をスピナーにより塗布して被膜を形成した
後、ラビングを行って配向処理することにより配向膜を
形成しているが、前記ラビング処理は、静電気の発生や
ポリイミド等のダストの問題がある。
【0005】本発明は前記の点に鑑み、液晶注入工程を
必要とせず、また、ラビング処理を必要とせず、製造工
程の簡略化および製造コストの低減を図ることができる
樹脂・液晶形成体とこれを用いた液晶表示装置、並びに
これらの製造方法の提供を目的としている。更に、容易
に軽量化、薄型化を図り、明るい表示が可能な液晶表示
装置の提供をも目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、樹脂
・液晶形成体であって、第1の樹脂膜と、前記第1の樹
脂膜に対向する第2の樹脂膜と、第1及び第2の樹脂膜
の間に封止された2色性色素を含む液晶層と、を一体的
に形成したものである。
【0007】前記第1の樹脂膜と前記液晶層と前記第2
の樹脂膜とは一体的に形成されているので、第1の樹脂
膜と液晶層と第2の樹脂膜とは連続的に密接した構造で
あり、各構成部材間にゴミやチリ等の異物が介在するこ
とがない。そして、樹脂・液晶形成体内のスペースに無
駄がなくなり、従って、厚みを極限に近い状態にまで薄
く形成することも可能であり、樹脂・液晶形成体の軽量
・薄型化を図ることができる。なお、前記樹脂・液晶形
成体は、広範な用途で使用可能であり、例えばカーテン
やブラインドを不要とする調光窓や遮光シャッタの部材
などとして使用できる。具体的には、予め透明電極が形
成された透明ガラス窓に前記構成にかかる樹脂・液晶形
成体を適用し、前記電極を介して2色性色素を含む液晶
層に電界を印加することにより、樹脂・液晶形成体の光
透過度を制御することができる調光窓を実現することが
できる。また、前記第1および第2の樹脂膜を薄く形成
することが可能なので、低電圧で液晶の配向を制御する
ことができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1に記載の樹脂
・液晶形成体であって、前記第1の樹脂膜と第2の樹脂
膜の少なくとも一方は、2色性色素を含む液晶層中の液
晶分子を所定方向に配向させることができる液晶配向性
を有する。
【0009】この構成によると、液晶層中の液晶分子
は、無印加状態において所定方向に配向された状態にな
り、また、液晶層中に含まれる2色性色素は、液晶分子
と平行に配列している。よって、電界の印加等により、
液晶層中の液晶分子の配向を制御して、入射光に対する
2色性色素の向きを制御し易くなり、コントラストを向
上することができる。
【0010】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載の樹脂・液晶形成体であって、前記第1の樹脂膜と第
2の樹脂膜は、感光性プレポリマーが露光により重合硬
化されてなる同一組成の樹脂で形成されている。
【0011】この構成では、第1の樹脂膜と第2の樹脂
膜とが共に感光性プレポリマーの重合硬化物で構成され
ているが、同一原料で形成された一体形成物であると、
形成物の内部に歪みや成分の不均一性が存在しないの
で、極めて堅牢性に優れた樹脂・液晶形成体となすこと
ができる。
【0012】請求項4の発明は、請求項3に記載の樹脂
・液晶形成体であって、更に第1および第2の樹脂膜と
一体的に形成された支持部材を有し、第1の樹脂膜と第
2の樹脂膜の間隔を当該支持部材により一定としてい
る。
【0013】この構成では支持部材が第1の樹脂膜と第
2の樹脂膜との間を支持するが、この支持部材は第1お
よび第2の樹脂膜と一体的に形成されたものであるの
で、両樹脂膜の間隔が確実かつ安定的に維持される。ま
た、前記支持部材は、第1および第2の樹脂膜と一体と
なって樹脂・液晶形成体の構造を一層強固なものとする
よう作用する。また、前記構成によると、第1および第
2の樹脂膜と支持部材が一体的に形成され、繋ぎ目を有
さないことから、例えば液晶層の厚みを極限に近い状態
にまで薄く形成することも可能であり、一層軽量・コン
パクトでかつ堅牢な樹脂・液晶形成体が実現する。そし
て、この樹脂・液晶形成体を液晶表示装置に適用するこ
とにより、表示安定性に優れ、かつ一層軽量でコンパク
トな液晶表示装置が提供できることとなる。
【0014】請求項5の発明は、請求項1乃至4に記載
の樹脂・液晶形成体であって、前記第1および第2の樹
脂膜を組成する樹脂は、ポリエステルアクリレート系樹
脂である。
【0015】この構成によると、前記ポリエステルアク
リレート系樹脂は透明性に優れているので、可視光域の
光に対して透明性に優れた樹脂・液晶形成体を得ること
ができる。
【0016】請求項6または7の発明は、請求項1乃至
5に記載の樹脂・液晶形成体であって、前記液晶層は、
ネマティック液晶、より具体的には、トラン系ネマティ
ック液晶を含む。
【0017】この構成によると、前記ネマティック液
晶、より具体的には、トラン系ネマティック液晶は入手
し易いので、安価な、樹脂・液晶形成体を得ることがで
きる。
【0018】請求項8の発明は、第1の樹脂膜と、第1
の樹脂膜に対向する第2の樹脂膜と、第1及び第2の樹
脂膜の間に封止された2色性色素を含む液晶層とを有し
てなる、樹脂・液晶形成体を一体的に形成する製造方法
であって、光透過性の基板の表面に、感光性プレポリマ
ーと2色性色素と液晶とを含む混合液を塗布し、基板表
面に前記混合液からなる混合体膜を形成する工程と、前
記混合体膜表面に、混合体膜の表層のみを選択的に重合
硬化することができる波長および光強度を有する光を露
光することにより、混合体膜の表層に第1の樹脂膜を形
成するとともに、当該部分の2色性色素と液晶を基板側
に押しやる第1樹脂膜形成工程と、前記基板の裏側から
基板を介して露光することにより、混合体膜中に残存す
る感光性プレポリマーを重合硬化して基板側に前記第1
の樹脂膜に対向する第2の樹脂膜を形成するとともに、
相分離した、2色性色素と液晶を第1の樹脂膜と第2の
樹脂膜との間に配置する第2樹脂膜形成工程と、を備え
ている。
【0019】これにより、混合体膜中の感光性プレポリ
マーが重合硬化して第1および第2の樹脂膜が形成され
るとともに、残った2色性色素と液晶によって液晶層が
形成されるので、時間の長くかかる液晶注入工程を必要
とすることなく液晶層を形成することができ、製造工程
の簡略化および製造コストの低減を図ることができる。
更に、液晶注入工程を必要としないので、大面積な樹脂
・液晶形成体であっても、短時間で確実に液晶層を形成
することができる。前記第1の樹脂膜と前記液晶層と前
記第2の樹脂膜とは一体的に形成されているので、第1
の樹脂膜と液晶層と第2の樹脂膜は連続的に密接した構
造であり、各構成部材間にゴミやチリ等の異物が介在す
ることがない。そして、樹脂・液晶形成体内のスペース
に無駄がなくなり、従って、厚みを極限に近い状態にま
で薄く形成することも可能であり、樹脂・液晶形成体の
軽量・薄型化を図ることができる。
【0020】請求項9の発明は、第1の樹脂膜と、第1
の樹脂膜に対向する第2の樹脂膜と、第1及び第2の樹
脂膜の間に封止された2色性色素を含む液晶層とを有し
てなる、樹脂・液晶形成体を一体的に形成する製造方法
であって、光透過性の基板の表面に、感光性プレポリマ
ーと2色性色素と液晶とを含む液晶プレポリマー混合液
を塗布し、基板面上に前記混合液からなる混合体膜を形
成する工程と、実質的に前記混合体膜を透過しない第1
の波長の光を混合体膜表面に露光し、混合体膜表面近傍
の感光性プレポリマーを選択的に重合硬化するととも
に、当該部分の2色性色素と液晶を基板側に押しやっ
て、混合体膜の表層に保護樹脂膜を形成する保護樹脂膜
形成工程と、前記基板の裏側から基板を介して混合体膜
に第3の波長の光を露光して、基板面近傍に存在する感
光性プレポリマーを選択的に重合硬化し、基板面側に第
2の樹脂膜を形成するとともに、当該部分の2色性色素
と液晶を保護樹脂膜側に押しやる第2樹脂膜形成工程
と、前記保護樹脂膜側から保護樹脂膜を介して混合体膜
に第3の波長の光を露光し、混合体膜中に残存する感光
性プレポリマーを重合硬化し、前記保護樹脂膜の内側に
前記保護樹脂膜と一体化した第1の樹脂膜を形成すると
ともに、相分離した、2色性色素と液晶を第1の樹脂膜
と第2の樹脂膜との間に配置する第1樹脂膜形成工程
と、を備えている。
【0021】これにより、混合体膜中の感光性プレポリ
マーが重合硬化して第1および第2の樹脂膜が形成され
るとともに、残った2色性色素と液晶によって液晶層が
形成されるので、時間の長くかかる液晶注入工程を必要
とすることなく液晶層を形成することができ、製造工程
の簡略化および製造コストの低減を図ることができる。
また、混合体膜表面に保護樹脂膜を形成して、前記保護
樹脂膜と基板によって混合体膜を保護することができ
る。よって、製造工程中に、混合体膜表面に接触して表
面に凹凸が形成されたり、また、混合体膜表面が波打っ
たりするようなことがなくなり、フォトマスクや偏光板
を保護樹脂膜表面に重ね合わせて露光することができ
る。
【0022】請求項10の発明は、第1の樹脂膜と、第
1の樹脂膜に対向する第2の樹脂膜と、第1及び第2の
樹脂膜の間に封止された2色性色素を含む液晶層と、第
1の樹脂膜と第2の樹脂膜とを一定間隔に支持する支持
部材と、を有してなる樹脂・液晶形成体を一体的に形成
する製造方法であって、光透過性の基板の表面に、少な
くとも感光性プレポリマーと2色性色素と液晶とを含む
液晶プレポリマー混合液を塗布し、基板面上に前記混合
液からなる混合体膜を形成する工程と、実質的に前記混
合体膜を透過しない第1の波長の光を前記混合体膜表面
に露光し、混合体膜の表面近傍に存在する2色性色素と
液晶を基板側に押しやりつつ、混合体膜表面近傍の感光
性プレポリマーを選択的に重合硬化して前記混合体膜表
面に保護樹脂膜を形成する保護樹脂膜形成工程と、前記
保護樹脂膜の外側に所望のパターンのマスクを重ね、当
該マスクを介して第2の波長の光を混合体膜に露光し、
感光性プレポリマーが所望形状に重合硬化してなる支持
部材を形成する工程と、前記基板の裏側から偏光板と基
板とを介して混合体膜の基板面側の表層に第3の波長の
光を露光して、前記表層の感光性プレポリマーを選択的
に重合硬化して第2の樹脂膜を形成するとともに、当該
表層に存在する2色性色素と液晶を保護樹脂膜側に押し
やる第2樹脂膜形成工程と、前記保護樹脂膜に偏光板を
重ね、当該偏光板と保護樹脂膜とを介して混合体膜に第
3の波長の光を露光し、混合体膜中に残存する感光性プ
レポリマーを重合硬化して前記保護樹脂膜の内側に前記
保護樹脂膜と一体化した第1の樹脂膜を形成するととも
に、相分離した、2色性色素と液晶を第1の樹脂膜と第
2の樹脂膜との間に配置する第1樹脂膜形成工程と、を
備えている。
【0023】これにより、混合体膜中の感光性プレポリ
マーが重合硬化して第1および第2の樹脂膜が形成され
るとともに、残った2色性色素と液晶によって液晶層が
形成されるので、時間の長くかかる液晶注入工程を必要
とすることなく液晶層を形成することができ、製造工程
の簡略化および製造コストの低減を図ることができる。
また、混合体膜中の感光性プレポリマーによって支持部
材を形成することができ、製造工程の簡略化を図ること
ができる。また、前記支持部材は第1および第2の樹脂
膜と一体的に形成されたものであるので、両樹脂膜の間
隔が確実かつ安定的に維持されるとともに、樹脂・液晶
形成体の構造を一層強固なものとするよう作用する。よ
って、前記構成によると、一層軽量・コンパクトでかつ
堅牢な樹脂・液晶形成体が実現する。また、前記第1樹
脂膜形成工程および支持部材形成工程において、混合体
膜表面は保護樹脂膜によって保護されるので、前記保護
樹脂膜に直接マスクや偏光板を重ね合わせて露光するこ
とができる。更に、第1および第2樹脂膜形成工程にお
いて、第3の波長の光を偏光板を介して露光することに
より、第1および第2の樹脂膜は、分子が偏光板の偏光
方向に方向性をもって重合するので、液晶分子を所定方
向に配向させることができる液晶配向性を有するので、
ラビング処理をする必要はなくなり、製造工程の簡略化
を図ることができる。
【0024】請求項11の発明は、請求項9に記載の樹
脂・液晶形成体の製造方法であって、前記第1の波長の
光として、前記感光性プレポリマーの吸光特性における
吸収領域内の波長の光を用い、前記第3の波長の光とし
て、前記感光性プレポリマーに対する吸光度が前記第1
の波長の光よりも小さい波長の光を用いている。
【0025】これにより、第1の波長の光は、混合体膜
を透過しにくく、実質的に混合体膜の表面付近で吸収さ
れるので、混合体膜の表面に保護樹脂膜を形成すること
が容易にできる。また、第3の波長の光は、既に形成さ
れた保護樹脂膜や光透過性の基板を比較的透過しやすい
一方、混合体膜における、保護樹脂膜の内側付近および
基板付近で吸収されやすいので、保護樹脂膜の内側に第
1の樹脂膜を形成することが容易にでき、そして、混合
体膜の基板側に第2の樹脂膜を容易に形成することがで
きる。
【0026】請求項12の発明は、請求項11に記載の
樹脂・液晶形成体の製造方法であって、前記第1および
第3の波長の光の露光を、相反則不軌の条件で行う。
【0027】これにより、相反則不軌の条件で第1の波
長の光が照射されると、混合体膜の表面付近で感光性プ
レポリマーが重合硬化しやすく、混合体膜の表面に選択
的に保護樹脂膜を形成することが容易にできる。また、
相反則不軌の条件で第3の光が照射されると、保護樹脂
膜の内側付近で感光性プレポリマーが重合硬化しやす
く、保護樹脂膜の内側に第1の樹脂膜を形成でき、ま
た、混合体膜の基板側付近で感光性プレポリマーが重合
硬化して、第2の樹脂膜を容易に形成することができ
る。
【0028】請求項13の発明は、請求項12に記載の
樹脂・液晶形成体の製造方法であって、前記感光性プレ
ポリマーが、ポリエステルアクリレート系の化合物を含
み、前記第1の波長の光が、254nmの波長の遠紫外
線である。
【0029】これにより、照射された光を実質的に混合
体膜の表面付近で吸収させて、感光性プレポリマーを重
合硬化させることができるので、混合体膜の表面に選択
的に保護樹脂膜を形成することが、一層、容易にできる
とともに、保護樹脂膜の厚さを高い精度で制御すること
が容易にできる。
【0030】請求項14の発明は、請求項10に記載の
樹脂・液晶形成体の製造方法であって、前記第1の波長
の光として、前記感光性プレポリマーの吸光特性におけ
る吸収領域内の波長の光を用い、前記第2の波長の光と
して、前記感光性プレポリマーに対する吸光度が前記第
1の波長の光よりも小さい波長の光を用い、前記第3の
波長の光として、前記吸光度が前記第1の波長の光より
も小さく、かつ前記第2の波長の光よりも大きい波長の
光を用いる。
【0031】これにより、第1の波長の光は、混合体膜
を透過しにくく、実質的に混合体膜の表面付近で吸収さ
れるので、混合体膜の表面に選択的に保護樹脂膜を形成
することが容易にでき、また、第2の波長の光は、混合
体膜における基板近傍の部分にまで届きやすいので、第
1の樹脂膜と第2の樹脂膜との間に確実に支持部材を形
成することが容易にでき、また、第3の波長の光は、既
に形成された保護樹脂膜や光透過性の基板を比較的透過
しやすい一方、混合体膜における、保護樹脂膜の内側
や、基板側付近で吸収されやすいので、保護樹脂膜の内
側に第1の樹脂膜を形成することが容易にでき、そし
て、混合体膜の基板側に第2の樹脂膜を容易に形成する
ことができる。
【0032】請求項15の発明は、請求項14に記載の
樹脂・液晶形成体の製造方法であって、前記液晶プレポ
リマー混合液は、更に重合開始剤または増感剤を含むと
ともに、前記保護樹脂膜形成工程における前記第1の波
長の光として、前記感光性プレポリマーの吸光特性にお
ける吸収領域にある波長の光を用い、且つ混合体膜に対
する露光を相反則不軌の条件で行い、前記第2の波長の
光として、前記重合開始剤または増感剤の吸光特性にお
ける吸収ピーク波長より長波長の光を用い、かつ混合体
膜に対する露光を相反則の条件で行い、前記第1樹脂膜
形成工程および前記第2樹脂膜形成工程における第3の
波長の光として、前記感光性プレポリマーの吸光特性に
おける吸収領域の長波長側端と、前記重合開始剤または
増感剤の吸光特性における吸収ピーク波長との間の波長
の光を用い、かつ混合体膜に対する露光を相反則不軌の
条件で行う。
【0033】これにより、第1の波長の光は、混合体膜
を透過しにくく、実質的に混合体膜の表面付近で吸収さ
れるうえ、相反則不軌の条件により感光性ポリマーを重
合硬化させて混合体膜の表面に選択的に保護樹脂膜を形
成することが容易にでき、また、第2の波長の光は、混
合体膜における基板近傍の部分にまで届きやすいうえ、
相反則の条件により第1の樹脂膜と第2の樹脂膜との間
に確実かつ効率的に支持部材を形成することが容易にで
きるとともに、第3の波長の光は、既に形成された保護
樹脂膜や光透過性の基板を比較的透過しやすい一方、混
合体膜における、保護樹脂膜の内側や、基板側付近で吸
収されやすいうえ、相反則不軌の条件により感光性ポリ
マーを重合硬化させて、保護樹脂膜の内側に第1の樹脂
膜を形成することが容易にでき、そして、混合体膜の基
板側に第2の樹脂膜を容易に形成することができる。
【0034】請求項16または17の発明は、請求項9
乃至15に記載の樹脂・液晶形成体の製造方法であっ
て、前記液晶層は、ネマティック液晶、より具体的に
は、トラン系ネマティック液晶を含む。
【0035】これにより、混合体膜の露光によって感光
性プレポリマーと、2色性色素を含む液晶とが相分離し
やすく、感光性プレポリマーを容易に重合硬化させて第
1の樹脂膜や第2の樹脂膜等を形成することができる。
【0036】請求項18または19の発明は、請求項1
5に記載の樹脂・液晶形成体の製造方法であって、前記
光重合開始剤または増感剤として、ベンゾイル系化合
物、より具体的には、2,2−ジメトキシ−1,2−ジ
フェニルエタン−1−オンを用いる。
【0037】これにより、感光性プレポリマーの重合硬
化を効率よく行わせることができるので、感光性プレポ
リマーの硬化速度を増大させて、一層、製造工程の簡略
化を図ることができる。
【0038】請求項20の発明は、請求項15の樹脂・
液晶形成体の製造方法であって、前記感光性プレポリマ
ーが、ポリエステルアクリレート系の物質を含み、前記
2色性色素を含む液晶層が、トラン系ネマティック液晶
を含み、前記混合体膜が、更に、2,2−ジメトキシ−
1,2−ジフェニルエタン−1−オンを含むとともに、
前記第1の波長の光として、254nmの波長の遠紫外
線を用い、前記第2の波長の光として、365nmの波
長の紫外線を用い、前記第3の波長の光として、313
nmの波長の紫外線を用いる。
【0039】これにより、第1の波長の光は、混合体膜
を透過しにくく、実質的に混合体膜の表面付近で吸収さ
れるうえ、相反則不軌の条件により感光性ポリマーを重
合硬化させて混合体膜の表面に選択的に保護樹脂膜を形
成することが容易にでき、また、第2の波長の光は、混
合体膜における基板近傍の部分にまで届きやすいうえ、
相反則の条件により第1の樹脂膜と第2の樹脂膜との間
に確実かつ効率的に支持部材を形成することが容易にで
きるとともに、第3の波長の光は、既に形成された保護
樹脂膜や光透過性の基板を比較的透過しやすい一方、混
合体膜における、保護樹脂膜の内側や、基板側付近で吸
収されやすいうえ、相反則不軌の条件により感光性ポリ
マーを重合硬化させて、保護樹脂膜の内側に第1の樹脂
膜を形成することが容易にでき、そして、混合体膜の基
板側に第2の樹脂膜を容易に形成することができる。
【0040】請求項21の発明は、少なくとも画素電極
と前記画素電極に接続されたスイッチング素子とを有す
る基板の表面に形成された、感光性プレポリマーの重合
硬化物からなる基板側樹脂膜と、前記基板側樹脂膜に対
向配置された、感光性プレポリマーの重合硬化物からな
る対向樹脂膜と、前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜と
の間に封止された2色性色素を含む液晶層と、を有する
液晶表示装置であって、前記基板側樹脂膜と前記液晶層
と前記対向樹脂膜とが、一体的に形成されていることを
特徴としている。
【0041】前記構成により、1枚の基板上に形成され
た基板側樹脂膜と対向樹脂膜との間に2色性色素を含む
液晶層を封止した構成であるので、1対の基板の間に2
色性色素を含む液晶層を封止された液晶表示装置に比べ
て、軽量化を図ることができる。また、前記基板側樹脂
膜と前記液晶層と前記対向樹脂膜とは一体的に形成され
ているので、基板側樹脂膜と液晶層と対向樹脂膜とは連
続的に密接した構造であり、各構成部材間にゴミやチリ
等の異物が介在することがない。そして、基板側樹脂膜
と液晶層との間、および液晶層と対向樹脂膜との間のス
ペースに無駄がなくなり、厚みを極限に近い状態にまで
薄く形成することも可能であり、明るい表示が可能な軽
量・薄型の液晶表示装置を得ることができる。また、基
板側樹脂膜と対向樹脂膜の厚みを薄く形成することが可
能なので、低電圧で液晶の配向を制御することが可能と
なる。さらに、前記基板側樹脂膜および対向樹脂膜の厚
みを薄く形成することによって、液晶表示装置における
視野角特性を向上することができる。
【0042】請求項22の発明は、請求項21に記載の
液晶表示装置であって、前記対向樹脂膜の液晶層と反対
側に対向電極が形成され、前記対向電極、前記基板側樹
脂膜、前記対向樹脂膜および前記液晶層によって表示層
が構成されるとともに、前記表示層が複数積層され、各
表示層中の液晶層には各々異なる色の2色性色素が含ま
れていることを特徴としている。
【0043】前記構成により、カラーフィルターが不要
なので明るい表示が可能であり、カラー化が容易な液晶
表示装置を得ることができる。また、従来に比較して液
晶表示装置の薄型化を図ることができるので、視野角特
性が向上する。
【0044】請求項23の発明は、請求項22に記載の
液晶表示装置であって、前記表示層が3層構造を成し、
各液晶層に含まれる2色性色素がイェロー、マゼンダ、
シアンであることを特徴としている。
【0045】前記構成により、液晶表示装置のカラー化
を容易に達成することができる。
【0046】請求項24の発明は、請求項21乃至23
に記載の液晶表示装置であって、前記基板側樹脂膜と前
記対向樹脂膜との間に両樹脂膜と一体的に形成された支
持部材が配置されていることを特徴としている。
【0047】この構成では支持部材が基板側樹脂膜と対
向樹脂膜との間を支持するが、この支持部材は基板側樹
脂膜および対向樹脂膜と一体的に形成されたものである
ので、両樹脂膜の間隔が確実かつ安定的に維持される。
また、前記支持部材は、基板側樹脂膜および対向樹脂膜
と一体となって液晶表示装置の構造を一層強固なものと
するよう作用する。また、前記構成によると、前記支持
部材と基板側樹脂膜と対向樹脂膜とが一体的に形成さ
れ、繋ぎ目を有さないことから、例えば液晶層の厚みを
極限に近い状態にまで薄く形成することも可能であり、
一層軽量・コンパクトで表示安定性に優れた液晶表示装
置が実現する。
【0048】請求項25の発明は、請求項21乃至24
に記載の液晶表示装置であって、前記基板側樹脂膜およ
び対向樹脂膜は、ポリエステルアクリレート系化合物を
含むものであることを特徴としている。
【0049】この構成によると、前記ポリエステルアク
リレート系樹脂は透明性に優れているので、可視光域の
光に対して透明性に優れ、明るい表示が可能な液晶表示
装置を得ることができる。
【0050】請求項26または27の発明は、請求項2
1乃至24に記載の液晶表示装置であって、前記液晶層
は、ネマティック液晶、より具体的には、トラン系ネマ
ティック液晶を含むことを特徴としている。
【0051】前記構成によると、安価で、動作の安定し
た液晶表示装置を得ることができる。
【0052】請求項28の発明は、請求項21乃至24
に記載の液晶樹脂表示装置であって、前記対向樹脂膜お
よび前記基板側樹脂膜の少なくとも一方は、感光性プレ
ポリマーが、偏光の露光により、分子が方向性を有する
ように重合硬化して形成されていることを特徴としてい
る。
【0053】この構成によると、液晶層中の液晶分子
は、無印加状態において所定方向に配向された状態にな
り、また、液晶層中に含まれる2色性色素は、液晶分子
と平行に配列している。よって、電界の印加等により、
液晶層中の液晶分子の配向を制御して、入射光に対する
2色性色素の向きを制御し易くなり、コントラストを向
上することができる。
【0054】請求項29の発明は、請求項23に記載の
液晶表示装置であって、前記各表示層を構成する対向電
極のうち最表面の対向電極は、光を反射する材料から形
成されていることを特徴としている。
【0055】これにより、軽量・薄型でカラー表示の可
能な反射型の液晶表示装置を得ることができる。
【0056】請求項30の発明は、請求項23に記載の
液晶表示装置であって、前記各表示層を構成する対向電
極は透明導電膜より形成されていることを特徴としてい
る。
【0057】これにより、軽量・薄型でカラー表示の可
能な透過型の液晶表示装置を得ることができる。
【0058】請求項31の発明は、画素電極と前記画素
電極に接続されたスイッチング素子とを有する光透過性
の基板の表面に形成された、感光性プレポリマーの重合
硬化物からなる基板側樹脂膜と、前記基板側樹脂膜に対
向配置された、感光性プレポリマーの重合硬化物からな
る対向樹脂膜と、前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜と
の間に封止された2色性色素を含む液晶層とが、一体的
に形成されてなる液晶表示装置の製造方法であって、前
記光透過性の基板上に、前記画素電極および前記スイッ
チング素子を形成する工程と、前記画素電極と画素電極
に接続されたスイッチング素子とを有する基板の表面上
に、感光性プレポリマーと2色性色素と液晶とを含む混
合液を塗布し、基板表面に前記混合液からなる混合体膜
を形成する工程と、前記混合体膜表面に、混合体膜の表
層のみを選択的に重合硬化することができる波長および
光強度を有する光を露光することにより、混合体膜の表
層に対向樹脂膜を形成するとともに、当該部分の2色性
色素と液晶を基板側に押しやる対向樹脂膜形成工程と、
前記基板の裏側から基板を介して露光することにより、
混合体膜中に残存する感光性プレポリマーを重合硬化し
て基板側に前記対向樹脂膜に対向する基板側樹脂膜を形
成するとともに、相分離した、2色性色素と液晶を対向
樹脂膜と基板側樹脂膜との間に配置する基板側樹脂膜形
成工程と、を備えることを特徴としている。
【0059】これにより、混合体膜中の感光性プレポリ
マーが重合硬化して対向樹脂膜および基板側樹脂膜が形
成されるとともに、残った液晶と2色性色素によって液
晶層が形成されるので、時間の長くかかる液晶注入工程
を必要とすることなく液晶層を形成することができ、製
造工程の簡略化および製造コストの低減を図ることがで
きる。更に、液晶注入工程を必要としないので、大面積
な液晶表示装置であっても、短時間で確実に液晶層を形
成することができる。また、1枚の基板上に形成された
基板側樹脂膜と対向樹脂膜との間に2色性色素を含む液
晶層を封止した構成であるので、1対の基板の間に2色
性色素を含む液晶層が封止された液晶表示装置に比べ
て、軽量化を図ることができる。そして、前記基板側樹
脂膜と前記液晶層と前記対向樹脂膜とは一体的に形成さ
れているので、基板側樹脂膜と液晶層と対向樹脂膜は連
続的に密接した構造であり、各構成部材間にゴミやチリ
等の異物が介在することがない。そして、基板側樹脂膜
と液晶層との間、および液晶層と対向樹脂膜との間のス
ペースに無駄がなくなり、厚みを極限に近い状態にまで
薄く形成することも可能であり、明るい表示が可能な軽
量・薄型の液晶表示装置を得ることができる。また、基
板側樹脂膜と対向樹脂膜の厚みを薄く形成することが可
能なので、低電圧で液晶の配向を制御することが可能と
なる。また、前記基板側樹脂膜および対向樹脂膜の厚み
を薄く形成することによって、液晶表示装置における視
野角特性を向上することができる。
【0060】請求項32の発明は、画素電極と前記画素
電極に接続されたスイッチング素子とを有する光透過性
の基板の表面に形成された、感光性プレポリマーの重合
硬化物からなる基板側樹脂膜と、前記基板側樹脂膜に対
向配置された、感光性プレポリマーの重合硬化物からな
る対向樹脂膜と、前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜と
の間に封止された2色性色素を含む液晶層とが、一体的
に形成されてなる液晶表示装置の製造方法であって、前
記光透過性の基板上に、前記画素電極および前記スイッ
チング素子を形成する工程と、前記画素電極と画素電極
に接続されたスイッチング素子とを有する基板の表面上
に、感光性プレポリマーと2色性色素と液晶とを含む液
晶プレポリマー混合液を塗布し、基板面上に前記混合液
からなる混合体膜を形成する工程と、実質的に前記混合
体膜を透過しない第1の波長の光を混合体膜表面に露光
し、混合体膜表面近傍の感光性プレポリマーを選択的に
重合硬化するとともに、当該部分の2色性色素と液晶を
基板側に押しやって、混合体膜の表層に保護樹脂膜を形
成する保護樹脂膜形成工程と、前記基板の裏側から基板
を介して混合体膜に第3の波長の光を露光して、基板面
近傍に存在する感光性プレポリマーを選択的に重合硬化
し、基板面側に基板側樹脂膜を形成するとともに、当該
部分の2色性色素と液晶を保護樹脂膜側に押しやる基板
側樹脂膜形成工程と、前記保護樹脂膜側から保護樹脂膜
を介して混合体膜に第3の波長の光を露光し、混合体膜
中に残存する感光性プレポリマーを重合硬化し、前記保
護樹脂膜の内側に前記保護樹脂膜と一体化した第1の樹
脂膜形成し、保護樹脂膜と第1の樹脂膜とにより対向樹
脂膜を形成するとともに、相分離した、2色性色素と液
晶を第1の樹脂膜と基板側樹脂膜との間に配置する第1
樹脂膜形成工程と、を備えることを特徴としている。
【0061】これにより、混合体膜中の感光性プレポリ
マーが重合硬化して対向樹脂膜および基板側樹脂膜が形
成されるとともに、残った液晶によって液晶層が形成さ
れるので、時間の長くかかる液晶注入工程を必要とする
ことなく液晶層を形成することができ、製造工程の簡略
化および製造コストの低減を図ることができる。また、
混合体膜表面に保護樹脂膜を形成して、前記保護樹脂膜
と基板によって混合体膜を保護することができる。よっ
て、製造工程中に、混合体膜表面に接触して表面に凹凸
が形成されたり、また、混合体膜表面が波打ったりする
ようなことがなくなり、フォトマスクや偏光板を保護樹
脂膜表面に重ね合わせて露光することができる。
【0062】請求項33の発明は、画素電極と前記画素
電極に接続されたスイッチング素子とを有する光透過性
の基板の表面に形成された、感光性プレポリマーの重合
硬化物からなる基板側樹脂膜と、前記基板側樹脂膜に対
向配置された、感光性プレポリマーの重合硬化物からな
る対向樹脂膜と、前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜と
の間に封止された2色性色素を含む液晶層とが、一体的
に形成されてなる液晶表示装置の製造方法であって、前
記光透過性の基板上に、前記画素電極および前記スイッ
チング素子を形成する工程と、前記画素電極と画素電極
に接続されたスイッチング素子とを有する基板の表面上
に、感光性プレポリマーと2色性色素と液晶とを含む液
晶プレポリマー混合液を塗布し、基板面上に前記混合液
からなる混合体膜を形成する工程と、実質的に前記混合
体膜を透過しない第1の波長の光を前記混合体膜表面に
露光し、混合体膜の表面近傍に存在する2色性色素と液
晶層を基板側に押しやりつつ、混合体膜表面近傍の感光
性プレポリマーを選択的に重合硬化して、前記混合体膜
表面に保護樹脂膜を形成する保護樹脂膜形成工程と、前
記保護樹脂膜の外側に所望のパターンのマスクを重ね、
当該マスクを介して第2の波長の光を混合体膜に露光
し、感光性プレポリマーが所望形状に重合硬化してなる
支持部材を形成する工程と、前記基板の裏側から偏光板
と基板とを介して混合体膜の基板面側の表層に第3の波
長の光を露光して、前記表層の感光性プレポリマーを選
択的に重合硬化し、基板面側に基板側樹脂膜を形成する
とともに、当該表層に存在する2色性色素と液晶を保護
樹脂膜側に押しやる基板側樹脂膜形成工程と、前記保護
樹脂膜に偏光板を重ね、当該偏光板と保護樹脂膜とを介
して混合体膜に第3の波長の光を露光し、混合体膜中に
残存する感光性プレポリマーを重合硬化して前記保護樹
脂膜の内側に前記保護樹脂膜と一体化した第1の樹脂膜
を形成し、保護樹脂膜と第1の樹脂膜とにより対向樹脂
膜を形成するとともに、相分離した、2色性色素と液晶
を第1の樹脂膜と基板側樹脂膜との間に配置する第1樹
脂膜形成工程と、を備えることを特徴としている。
【0063】これにより、混合体膜中の感光性プレポリ
マーが重合硬化して対向樹脂膜および基板側樹脂膜が形
成されるとともに、残った液晶によって液晶層が形成さ
れるので、時間の長くかかる液晶注入工程を必要とする
ことなく液晶層を形成することができ、製造工程の簡略
化および製造コストの低減を図ることができる。また、
混合体膜中の感光性プレポリマーによって支持部材を形
成することができ、製造工程の簡略化を図ることができ
る。また、前記支持部材は、対向樹脂膜(保護樹脂膜と
第1の樹脂膜)および基板側樹脂膜(第2の樹脂膜)と
一体的に形成されたものであるので、両樹脂膜の間隔が
確実かつ安定的に維持されるとともに、液晶表示装置の
構造を一層強固なものとするよう作用する。よって、前
記構成によると、一層軽量・コンパクトでかつ堅牢な液
晶表示装置が実現する。また、前記第1樹脂膜形成工程
および支持部材形成工程において、混合体膜表面は保護
樹脂膜によって保護されるので、前記保護樹脂膜に直接
マスクや偏光板を重ね合わせて露光することができる。
更に、第1および基板側樹脂膜形成工程において、第3
の波長の光を偏光板を介して露光することにより、第1
および基板側樹脂膜は、分子が方向性を持って重合する
ので、液晶分子を所定方向に配向させることができる液
晶配向性を有し、従って、ラビング処理をする必要はな
くなり、製造工程の簡略化を図ることができる。
【0064】請求項34の発明は、請求項32に記載の
液晶表示装置の製造方法であって、前記第1の波長の光
として、前記感光性プレポリマーの吸光特性における吸
収領域内の波長の光を用い、前記第3の波長の光とし
て、前記感光性プレポリマーに対する吸光度が前記第1
の波長の光よりも小さい波長の光を用いることを特徴と
している。
【0065】これにより、第1の波長の光は、混合体膜
を透過しにくく、実質的に混合体膜の表面付近で吸収さ
れるので、混合体膜の表面に保護樹脂膜を形成すること
が容易にできる。また、第3の波長の光は、既に形成さ
れた保護樹脂膜や光透過性の基板を比較的透過しやすい
一方、混合体膜における、保護樹脂膜の内側付近および
基板付近で吸収されやすいので、保護樹脂膜の内側に第
1の樹脂膜を形成することが容易にでき、そして、混合
体膜の基板側に基板側樹脂膜を容易に形成することがで
きる。
【0066】請求項35の発明は、請求項34に記載の
液晶表示装置であって、前記第1および第3の波長の光
の露光を、相反則不軌の条件で行うことを特徴としてい
る。
【0067】これにより、相反則不軌の条件で第1の波
長の光が照射されると、混合体膜の表面付近で感光性プ
レポリマーが重合硬化しやすく、混合体膜の表面に選択
的に保護樹脂膜を形成することが容易にできる。また、
相反則不軌の条件で第3の光が照射されると、保護樹脂
膜の内側付近で感光性プレポリマーが重合硬化しやす
く、保護樹脂膜の内側に第1の樹脂膜を形成でき、ま
た、混合体膜の基板側付近で感光性プレポリマーが重合
硬化して、基板側樹脂膜を容易に形成することができ
る。
【0068】請求項36の発明は、請求項35に記載の
液晶表示装置の製造方法であって、前記感光性プレポリ
マーが、ポリエステルアクリレート系の化合物を含み、
前記第1の波長の光が、254nmの波長の遠紫外線で
あることを特徴としている。
【0069】これにより、照射された光を実質的に混合
体膜の表面付近で吸収させて、感光性プレポリマーを重
合硬化させることができるので、混合体膜の表面に選択
的に保護樹脂膜を形成することが、一層、容易にできる
とともに、保護樹脂膜の厚さを高い精度で制御すること
が容易にできる。
【0070】請求項37の発明は、請求項33に記載の
液晶表示装置の製造方法であって、前記第1の波長の光
として、前記感光性プレポリマーの吸光特性における吸
収領域内の波長の光を用い、前記第2の波長の光とし
て、前記感光性プレポリマーに対する吸光度が前記第1
の波長の光よりも小さい波長の光を用い、前記第3の波
長の光として、前記吸光度が前記第1の波長の光よりも
小さく、かつ前記第2の波長の光よりも大きい波長の光
を用いることを特徴としている。
【0071】これにより、第1の波長の光は、混合体膜
を透過しにくく、実質的に混合体膜の表面付近で吸収さ
れるので、混合体膜の表面に選択的に保護樹脂膜を形成
することが容易にでき、また、第2の波長の光は、混合
体膜における基板近傍の部分にまで届きやすいので、対
向樹脂膜と基板側樹脂膜との間に確実に支持部材を形成
することが容易にでき、また、第3の波長の光は、既に
形成された保護樹脂膜や光透過性の基板を比較的透過し
やすい一方、混合体膜における、保護樹脂膜の内側や、
基板側付近で吸収されやすいので、保護樹脂膜の内側に
第1の樹脂膜を形成することが容易にでき、そして、混
合体膜の基板側に基板側樹脂膜を容易に形成することが
できる。
【0072】請求項38の発明は、請求項37に記載の
液晶表示装置の製造方法であって、前記液晶プレポリマ
ー混合液は、更に重合開始剤または増感剤を含むととも
に、前記保護樹脂膜形成工程における前記第1の波長の
光として、前記感光性プレポリマーの吸光特性における
吸収領域にある波長の光を用い、且つ混合体膜に対する
露光を相反則不軌の条件で行い、前記第2の波長の光と
して、前記重合開始剤または増感剤の吸光特性における
吸収ピーク波長より長波長の光を用い、かつ混合体膜に
対する露光を相反則の条件で行い、前記第1樹脂膜形成
工程および前記第2樹脂膜形成工程における第3の波長
の光として、前記感光性プレポリマーの吸光特性におけ
る吸収領域の長波長端と、前記重合開始剤または増感剤
の吸光特性における吸収ピーク波長との間の波長の光を
用い、かつ混合体膜に対する露光を相反則不軌の条件で
行うことを特徴としている。
【0073】これにより、第1の波長の光は、混合体膜
を透過しにくく、実質的に混合体膜の表面付近で吸収さ
れるうえ、相反則不軌の条件により感光性ポリマーを重
合硬化させて混合体膜の表面に選択的に保護樹脂膜を形
成することが容易にでき、また、第2の波長の光は、混
合体膜における基板近傍の部分にまで届きやすいうえ、
相反則の条件により第1の樹脂膜と基板側樹脂膜との間
に確実かつ効率的に支持部材を形成することが容易にで
きるとともに、第3の波長の光は、既に形成された保護
樹脂膜や光透過性の基板を比較的透過しやすい一方、混
合体膜における、保護樹脂膜の内側や、基板側付近で吸
収されやすいうえ、相反則不軌の条件により感光性ポリ
マーを重合硬化させて、保護樹脂膜の内側に第1の樹脂
膜を形成することが容易にでき、そして、混合体膜の基
板側に基板側樹脂膜を容易に形成することができる。
【0074】請求項39または40の発明は、請求項3
2乃至38に記載の液晶表示装置の製造方法であって、
前記2色性色素を含む液晶層は、ネマティック液晶、よ
り具体的には、トラン系ネマティック液晶を含むことを
特徴としている。
【0075】これにより、混合体膜の露光によって感光
性プレポリマーと、2色性色素を含む液晶層とが相分離
しやすく、感光性プレポリマーを容易に重合硬化させて
対向樹脂膜や基板側樹脂膜を形成することができるとと
もに、入手しやすい液晶を用いて、動作の安定した液晶
表示装置を製造することができる。
【0076】請求項41または42の発明は、請求項3
8に記載の液晶表示装置の製造方法であって、前記光重
合開始剤または増感剤として、ベンゾイル系化合物、よ
り具体的には、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニ
ルエタン−1−オンを用いることを特徴としている。
【0077】これにより、感光性プレポリマーの重合硬
化を効率よく行わせることができるので、感光性プレポ
リマーの硬化速度を増大させて、一層、製造工程の簡略
化を図ることができる。
【0078】請求項43の発明は、請求項38に記載の
液晶表示装置の製造方法であって、前記感光性プレポリ
マーが、ポリエステルアクリレート系の物質を含み、前
記2色性色素を含む液晶層が、トラン系ネマティック液
晶とアゾ系色素、トラン系ネマティック液晶とペリレン
系色素、または、トラン系ネマティック液晶とアントラ
キノン系色素を含み、前記混合体膜が、更に、2,2−
ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンを含
むとともに、前記第1の波長の光として、254nmの
波長の遠紫外線を用い、前記第2の波長の光として、3
65nmの波長の紫外線を用い、前記第3の波長の光と
して、313nmの波長の紫外線を用いることを特徴と
している。
【0079】これにより、第1の波長の光は、混合体膜
を透過しにくく、実質的に混合体膜の表面付近で吸収さ
れるうえ、相反則不軌の条件により感光性ポリマーを重
合硬化させて混合体膜の表面に選択的に保護樹脂膜を形
成することが容易にでき、また、第2の波長の光は、混
合体膜における基板近傍の部分にまで届きやすいうえ、
相反則の条件により第1の樹脂膜と基板側樹脂膜との間
に確実かつ効率的に支持部材を形成することが容易にで
きるとともに、第3の波長の光は、既に形成された保護
樹脂膜や光透過性の基板を比較的透過しやすい一方、混
合体膜における、保護樹脂膜の内側や、基板側付近で吸
収されやすいうえ、相反則不軌の条件により感光性ポリ
マーを重合硬化させて、保護樹脂膜の内側に第1の樹脂
膜を形成することが容易にでき、そして、混合体膜の基
板側に基板側樹脂膜を容易に形成することができる。
【0080】請求項44の発明は、請求項31乃至33
に記載の液晶表示装置の製造方法であって、前記対向樹
脂膜の前記液晶層と反対側に対向電極を形成する対向電
極形成工程を有することを特徴としている。
【0081】これにより、軽量・薄型な液晶表示装置を
製造することができる。
【0082】請求項45の発明は、請求項44に記載の
液晶表示装置の製造方法であって、前記対向電極形成工
程は、前記対向樹脂膜の前記液晶層と反対側に透明導電
膜を形成することにより、前記対向電極を形成する工程
であることを特徴としている。
【0083】これにより、軽量・薄型な透過型の液晶表
示装置を製造することができる。
【0084】請求項46の発明は、請求項44に記載の
液晶表示装置の製造方法であって、前記対向電極形成工
程は、前記対向樹脂膜の前記液晶層と反対側に光の反射
膜を形成することにより、前記対向電極を形成する工程
であることを特徴としている。
【0085】これにより、軽量・薄型な反射型の液晶表
示装置を製造することができる。
【0086】請求項47の発明は、画像信号電極と走査
電極とのうちの何れか一方を有する基板の表面に形成さ
れた、感光性プレポリマーの重合硬化物からなる基板側
樹脂膜と、前記基板側樹脂膜に対向配置された、感光性
プレポリマーの重合硬化物からなり、前記画像信号電極
と走査電極とのうちの他方が形成された対向樹脂膜と、
前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜との間に封止された
2色性色素を含む液晶層と、を有する液晶表示装置であ
って、前記基板側樹脂膜と前記液晶層と前記対向樹脂膜
とが、一体的に形成されていることを特徴としている。
【0087】前記構成により、1枚の基板上に形成され
た基板側樹脂膜と対向樹脂膜との間に2色性色素を含む
液晶層を封止した構成であるので、1対の基板の間に2
色性色素を含む液晶層を封止された液晶表示装置に比べ
て、軽量化を図ることができ、携帯用の機器への適用に
も適した単純マトリックス型の液晶表示装置を得ること
ができる。また、前記基板側樹脂膜と前記液晶層と前記
対向樹脂膜とは一体的に形成されているので、基板側樹
脂膜と液晶層と対向樹脂膜は連続的に密接した構造であ
り、各構成部材間にゴミやチリ等の異物が介在すること
がない。そして、基板側樹脂膜と液晶層との間、および
液晶層と対向樹脂膜との間のスペースに無駄がなくな
り、厚みを極限に近い状態にまで薄く形成することも可
能であり、明るい表示が可能な軽量・薄型の液晶表示装
置を得ることができる。
【0088】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1の樹脂・液晶形成体を利用したゲストホスト型液
晶表示装置の例を説明する。
【0089】前記液晶表示装置は、図1に示すように、
ガラス基板21上に、基板側樹脂膜27、隔壁状の支持
部材22、および支持部材22に支持された膜厚が約
1.6μmのフィルム状の対向樹脂膜23が設けられる
とともに、前記基板側樹脂膜27と対向樹脂膜23の間
に2色性色素を含む液晶層(トラン系ネマティック液晶
とアゾ系黄色色素)が封入された第1液晶層24が形成
されて構成されている。前記ガラス基板21上には、薄
膜トランジスタ(TFT)25、酸化インジウム錫(I
TO)の透明導電膜からなる画素電極26が形成されて
いる。また、前記対向樹脂膜23上には、シート抵抗が
100〜50オーム/□のITOの透明導電膜から成る
対向電極28が設けられており、前記対向電極28、前
記第1液晶層24、支持部材22、基板側樹脂膜27、
および対向樹脂膜23によって第1表示層37が構成さ
れている。また、前記第1表示層37上には、第1表示
層37と略同一の第2表示層38および第3表示層39
が設けられている。前記第2表示層38と第1表示層3
7の相違点は、第2液晶層33中の2色性色素をマゼン
ダ色のペリレン系色素とし、また、前記第3表示層39
と第1表示層37の相違点は、第3液晶層34中の2色
性色素をシアン色のアントラキノン系色素としたことで
ある。更に、第3表示層39を構成する対向電極36、
およびガラス基板21の外方側には、偏光板30,30
が設置されている。
【0090】前記支持部材22、対向樹脂膜23、第1
液晶層24および基板側樹脂膜(第2の樹脂膜27は一
体的に形成されて樹脂・液晶形成体を構成しており、前
記支持部材22、対向樹脂膜23、および基板側樹脂膜
(第2の樹脂膜)27は感光性プレポリマーである光重
合性モノマーまたはオリゴマーが紫外線の照射によって
重合硬化して一体的に形成されている。前記対向樹脂膜
23は、より詳しくは、紫外線の照射によって形成され
た保護樹脂膜23aと、前記保護樹脂膜23a形成後に
保護樹脂膜23aを介して紫外線の照射によって形成さ
れた第1の樹脂膜23bとから構成されている。前記第
1の樹脂膜23bおよび前記基板側樹脂膜27を形成す
るための紫外線の照射時には、それぞれ所定の方向に偏
光した紫外線を用いることにより、第1の樹脂膜23b
および基板側樹脂膜27に配向性を持たせ、前記第1の
樹脂膜23bと基板側樹脂膜27との間で液晶分子が9
0°ねじれたTN型ゲストホスト液晶表示装置を構成し
ている。
【0091】次に、前記液晶表示装置の製造方法につい
て説明する。
【0092】(1) 図2(a)に示すように、ガラス
基板21上に、薄膜トランジスタ25および画素電極2
6を形成する。
【0093】(2) 図2(b)に示すように、ガラス
基板21表面にスピナーを用いて液晶プレポリマー混合
液31を6μm程度の膜厚に塗布する。前記液晶プレポ
リマー混合液31は、具体的には、感光性プレポリマー
である光重合性モノマーまたはオリゴマーと、光重合性
モノマーまたはオリゴマーの反応性を向上させる重合開
始剤、または増感剤と、ネマティック液晶と、2色性色
素を混合したものである。より具体的には、例えば、
(a)多官能ポリエステルアクリレート(大日本インキ
(株)製):30%、(b)イルガキュアー651(チ
バガイギー社製):2%、(ベンゾイル系の2,2−ジ
メトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)、
(c)トラン系ネマティック液晶(KT450:大日本
インキ(株)製):65%、(d)アゾ系黄色色素(S
I−209:三井化学(株)製):3%を混合したもの
である。なお、液晶プレポリマー混合液31の材料や混
合割合は、前記のものに限るものではない。例えば、多
官能ポリエステルアクリレートの混合割合は、形成する
対向樹脂膜23や基板側樹脂膜27の膜厚等に応じて設
定すればよい。
【0094】ここで、前記液晶プレポリマー混合液31
は、例えば図6に示すような可視紫外分光吸収特性(吸
光特性)を示す。(なお、図6は、2色性色素を除いた
液晶分散プレポリマーの可視紫外分光吸収特性を示して
いる。) 同図に示すように、前記液晶プレポリマー混合液31
は、約300nm以下の波長の光に対して吸光度が極め
て大きい吸収領域を有する。なお、同図において、実線
および破線は、それぞれ重合前後の吸光特性を示す。
【0095】(3) 次に、図2(c)に示すように、
液晶プレポリマー混合液31の全面にわたって、波長が
254nm、強度が5mW/cm2 の第1の光を、30
0mJ/cm2 程度露光して、液晶プレポリマー混合液
31の表面付近で、液晶プレポリマー混合液31中のポ
リエステルアクリレートを重合硬化させて、膜厚が1.
5μmの保護樹脂膜23aを形成する。
【0096】ここで、前記第1の光の波長(254n
m)は、多官能ポリエステルアクリレート系の物質の吸
光特性における吸収領域(吸収領域の長波長側端より短
波長側)に位置する。従って、第1の光は液晶プレポリ
マー混合液31を実質的に透過せず、その表面付近で吸
収される。また、第1の光は強度が非常に弱い(相反則
不軌の条件にある)ため、液晶プレポリマー混合液31
の表面付近において、液晶プレポリマー混合液31中の
ポリエステルアクリレートが相分離して選択的に重合硬
化し、前記のように保護樹脂膜23aが形成される。
【0097】(4) 次に、支持部材22を形成する位
置に対応する格子状の5μm程度のギャップ51aを有
するフォトマスク51を、図3(d)に示すように、液
晶プレポリマー混合液31の保護樹脂膜23aに重ねて
位置合わせし、圧着して液晶プレポリマー混合液31の
膜厚を均一にした状態で、波長が365nmで、相反則
の条件にある十分大きな強度の第2の光で露光して、図
3(e)に示すように、前記フォトマスク51のギャッ
プ51aの位置に支持部材22を形成する。
【0098】前記第2の光の波長(365nm)は、重
合開始剤(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエ
タン−1−オン)の吸光特性における吸収ピーク波長
(335nm)より長波長領域に位置し、第2の光は液
晶プレポリマー混合液31を透過するため、液晶プレポ
リマー混合液31中のポリエステルアクリレートは、そ
の厚さ方向に渡って、すなわち保護樹脂膜23aからガ
ラス基板21までの間で重合硬化する。この結果、ポリ
エステルアクリレートが重合硬化されてなる隔壁状の支
持部材22が形成される。また、第2の光は強度の強い
光を用いるので、前記重合は比較的短時間に行われる。
なお、このように短時間に重合が行われると、支持部材
22中には、液晶プレポリマー混合液31中の液晶とア
ゾ系黄色色素が分散された状態で保持されるが、特に液
晶表示装置の表示動作には影響しない。
【0099】なお、前記格子状のギャップ51aを有す
るフォトマスク51に代えて、例えば数μm角の複数の
開口部を有するフォトマスクを用いて、柱状の支持部材
を形成するようにしてもよい。
【0100】(5) 更に、図4(f)に示すように、
偏光板52を介して、ガラス基板21側から、波長が3
13nm、強度が0.5mW/cm2 の第3の光で、5
00mJ/cm2 程度露光して、ガラス基板21の保護
樹脂膜23a側に膜厚が約0.2μmの基板側樹脂膜2
7を形成する。
【0101】(6) 更に、図4(g)に示すように、
偏光板52’を介して、液晶プレポリマー混合液の全面
にわたって、波長が313nm、強度が0.5mW/c
m2 の第3の光で、800mJ/cm2 程度露光して、
保護樹脂膜23aのガラス基板21側に、膜厚が約0.
1μmの第1の樹脂膜23bを形成するとともに、液晶
プレポリマー混合液中に残った液晶とアゾ系黄色色素に
よって第1液晶層24を形成する。なお、(5)、
(6)の工程を逆の順序で行うことも可能である。即
ち、偏光板52’を介して、液晶プレポリマー混合液の
全面にわたって、波長が313nm、強度が0.5mW
/cm2 の第3の光で、500mJ/cm2 程度露光し
て、保護樹脂膜23aのガラス基板21側に、膜厚が約
0.1μmの第1の樹脂膜23bを形成し、その後、偏
光板52を介して、ガラス基板21側から、波長が31
3nm、強度が0.5mW/cm2 の第3の光で、80
0mJ/cm2 程度露光して、ガラス基板21の対向樹
脂膜23側に膜厚が約0.2μmの基板側樹脂膜27を
形成することもできる。
【0102】前記第3の光の波長(313nm)は、重
合開始剤の吸光特性における吸収ピーク波長と前記ポリ
エステルアクリレート系の光重合性物質の吸光特性にお
ける吸収領域の長波長側端との間に位置し、第3の光
は、保護樹脂膜23a(重合硬化したポリエステルアク
リレート)やガラス基板21を比較的よく透過する一
方、液晶プレポリマー混合液31(未硬化のポリエステ
ルアクリレート)はあまり透過しない性質を有するた
め、液晶プレポリマー混合液31の表面付近で吸収され
る。また、第3の光は第1の光と同様に強度が非常に弱
い(相反則不軌の条件)ものを使用するため、液晶プレ
ポリマー混合液31中のポリエステルアクリレートは、
相分離して保護樹脂膜23aの下面付近で重合硬化し
て、前記のように第1の樹脂膜23bが形成される。ま
た、同様にして、ガラス基板21の第1液晶層24側に
基板側樹脂膜27が形成される。また、前記第1液晶層
24は、液晶プレポリマー混合液31中のポリエステル
アクリレートが全て重合硬化することによって、第1の
樹脂膜23bと基板側樹脂膜27との間に比較的純度の
高い、液晶とアゾ系黄色色素が封止された状態になる。
【0103】ここで、前記露光が偏光板52、52’を
介して行われることにより、ポリエステルアクリレート
は分子が方向性をもって重合するため、第1の樹脂膜2
3bおよび基板側樹脂膜27は、その表面付近の液晶分
子を偏光板52、52’の偏光方向に配向させる配向膜
としての機能を有するようになる。そこで、偏光板52
と偏光板52’の偏光方向とを例えば90°の角度をな
すように設定することにより、第1の樹脂膜23bと基
板側樹脂膜27との間で、液晶分子の配向方向が90°
ねじれたTN型ゲストホスト液晶セル構造が形成され
る。
【0104】なお、前記のように、重合硬化後に所定の
波長の光の透過率が大きくなるプレポリマーを用いる場
合には、第1の樹脂膜23bの形成を特に効率よく行う
ことができるが、重合前後で透過率があまり変化しない
材料を用いる場合でも、前記第3の光として、ある程
度、保護樹脂膜23aを透過し得る波長の光を照射する
ようにすれば、同様に第1の樹脂膜23bを形成するこ
とはできる。
【0105】(7) 次に、図5(h)に示すように、
対向樹脂膜23上にITOの透明導電膜(シート抵抗1
00〜50オーム/□)を蒸着して対向電極28を形成
し、第1表示層37(アゾ系黄色色素よりなる黄色層)
を形成した。
【0106】なお、前記のような保護樹脂膜23aは、
必ずしも形成しなくてもよいが、これを形成することに
より、保護樹脂膜23aとガラス基板21によって、液
晶プレポリマー混合液31が保護されるので、例えば、
フォトマスクや偏光板を保護樹脂膜23a上に重ね合わ
せて露光することができ、その際、液晶プレポリマー混
合液31表面に凹凸が形成されるようなことはない。ま
た、前記第1の樹脂膜23bおよび前記基板側樹脂膜2
7は、必ずしも偏光板を介して、分子が方向性を有する
ように重合硬化して形成される必要はない。しかし、第
1の樹脂膜23bおよび基板側樹脂膜27は、分子が方
向性を有していると、液晶層中の液晶分子が、無印加状
態において所定方向に配向された状態になり、また、液
晶層中に含まれる2色性色素は、液晶分子と平行に配列
している。よって、電界の印加等により、液晶層中の液
晶分子の配向を制御して、2色性色素の配向方向を制御
し易くなり、コントラストが向上する。
【0107】また、支持部材22を形成した後に、対向
樹脂膜23を形成するようにしてもよいが、通常、前記
のように先に対向樹脂膜を形成する方が、対向樹脂膜の
凹凸を小さく抑えすることができる。また、前記(3)
(4)の工程を逆の順序で行う場合、(4)の工程のマ
スク合わせは、プロキシミティー露光、または投影露光
を行う必要がある。
【0108】また、支持部材22は、前記のように液晶
プレポリマー混合液31中のポリエステルアクリレート
を重合硬化させて形成するのに代えて、液晶プレポリマ
ー混合液31の塗布前に、あらかじめ、公知の印刷や、
リソグラフィ、レジストの露光および現像などによって
形成するなどしてもよい。なお、この場合には、もちろ
ん(4)の工程は不要となる。
【0109】更に、他のスペーサなどによって第1液晶
層24の厚さが一定に保たれる場合などには、必ずしも
前記のようにして支持部材22を形成しなくてもよい。
【0110】また、液晶プレポリマー混合液31の露光
前に、または露光に代えて、液晶プレポリマー混合液3
1の表面にアミン系活性化剤など、プレポリマーの重合
を促進する物質を接触させて、保護樹脂膜を形成するよ
うにしてもよい。
【0111】(8) 更に、前記(1)乃至(7)の工
程を2回繰り返して、図5(i)に示すように、第1表
示層37上に、第2表示層38および第3表示層39を
積層する。前記第2表示層38には、2色性色素として
マゼンダ色のペリレン系色素を使用し、また、前記第3
表示層39には、シアン色のアントラキノン系色素を使
用している。この状態で、図1に示すように、最表面の
対向電極36、およびガラス基板21の外方側に偏光板
30,30を設けることにより、ゲストホスト型透過液
晶表示装置が得られる。なお、図5(i)において図示
せぬが、前記第2表示層38を形成する際には、(7)
の工程を行う前に、ドライエッチングによって、対向樹
脂膜42の表面側から支持部材22,44を介して基板
上のスイッチング素子との間にコンタクトホールを形成
する。次に、前記コンタクトホール内に導電性ペースト
等を充填し、(7)の工程に従って、対向樹脂膜42上
にパターン状にITOの透明導電膜を蒸着して対向電極
35を形成し、前記対向電極35と基板上に形成された
スイッチング素子とを導電性ペーストを介して接続す
る。
【0112】また、第2表示層38を形成する際、あら
かじめ、第1表示層37を構成する対抗電極28上にポ
リイミド樹脂等を塗布して乾燥した後、ラビング処理を
して配向膜とし、その後、前記(2)乃至(7)の工程
を行うことも可能である。その際、前記第2表示層38
を構成する基板側樹脂膜45を露光によって重合硬化形
成する必要はなく、(5)の工程は不要である。更に、
第3表示層39を形成する際も同様に、第2表示層38
を構成する対抗電極35上にポリイミド樹脂等を塗布し
て配向膜を形成し、前記(2)乃至(7)の工程を行う
ことも可能である。
【0113】(実施の形態2)前記実施の形態1では、
ゲストホスト型透過液晶表示装置を構成した例を示した
が、これに限らず、例えば、図7に示すように、第3表
示層を構成する対向樹脂膜43上に、対向電極として、
金属アルミニウムを主成分とした(例えばアルミニウム
が98%、シリコンが2%)、膜厚が1μm程度の反射
膜41を蒸着して形成することにより、ゲストホスト型
反射液晶表示装置とすることができる。また、ガラス基
板21の外方側に反射膜を形成したりしてもよい。
【0114】なお、前記実施の形態1および2において
は、TFTによって駆動される液晶表示装置の例を示し
たが、これに限らず、走査信号線をガラス基板上に設
け、画像信号線を第1、第2および第3表示層を構成す
るそれぞれの対向樹脂膜上に設けて、単純マトリクス駆
動される液晶表示装置を構成してもよい。
【0115】(実施の形態3)樹脂・液晶形成体を利用
した、液晶の配向方向を均一に制御して、調光機能を有
するブラインドガラスや、液晶シャッター(以下「ブラ
インドガラス」という)について、図8を用いて説明す
る。
【0116】前記ブラインドガラスは、図8に示すよう
に、1対のガラス基板21,61の間に、ガラス基板2
1の全面にわたる制御電極62、前記実施の形態1と同
様にして一体的に形成された樹脂・液晶形成体を構成す
る基板側樹脂膜27と第1液晶層(2色性色素を含む液
晶層)24と対向樹脂膜23、および対向電極28が設
けられて構成されている。一方、実施の形態1のような
支持部材22は設けられていないが、ガラス基板21,
61の図示しない周辺部において、シール部材によって
2色性色素を含む液晶層が封止されるとともに、ガラス
基板21,61の間隔が一定に保たれるようになってい
る。
【0117】次に、前記のようなブラインドガラスの製
造方法について説明する。
【0118】(11) 実施の形態1における画素電極
26の形成と同様の工程により、ガラス基板21上に、
全面にわたってITO膜から成る制御電極62を形成す
る。
【0119】(12) 実施の形態1の(2)と同様に
して、スピナーを用いて液晶プレポリマー混合液31を
塗布する。
【0120】(13) 実施の形態1の(3)と同様に
して、液晶プレポリマー混合液31の全面にわたって、
波長が254nm、強度が5mW/cm2 の第1の光
で、300mJ/cm2 程度露光して、液晶プレポリマ
ー混合液31の表面付近で、液晶プレポリマー混合液3
1中のポリエステルアクリレートを重合硬化させて、保
護樹脂膜23aを形成する。
【0121】(14) 実施の形態1の(5)と同様に
して、ガラス基板21側から、波長が313nm、強度
が0.5mW/cm2 の第3の光で、500mJ/cm
2 程度露光して、ガラス基板21に基板側樹脂膜27を
形成する。
【0122】(15) 実施の形態1の(6)と同様に
して、液晶プレポリマー混合液31を波長が313n
m、強度が0.5mW/cm2 の第3の光で、800m
J/cm2 程度露光して、保護樹脂膜23aのガラス基
板21側に、第1の樹脂膜23bを形成するとともに、
液晶プレポリマー混合液31中に残った液晶と2色性色
素によって第1液晶層24を形成する。このように、液
晶と2色性色素を注入することなく第1液晶層24を形
成することができるので、特にブラインドガラスのよう
な大面積のものなどでも、容易に製造することができ
る。
【0123】(16) 実施の形態1の(7)と同様に
して、対向電極28を形成する。
【0124】(17) 対向電極28上にガラス基板6
1を貼り合わせる。
【0125】(18) ガラス基板21,61の両側に
偏光板30,30を設けることにより、図8に示すブラ
インドガラスが得られる。
【0126】なお、本実施の形態3においても、実施の
形態1と同様に支持部材22を設けてもよい。この場合
には、ガラス基板61を設けなくても、第1液晶層24
の厚さを一定に保つことが容易にできる。
【0127】また、ガラス基板61に代えて保護膜や樹
脂基板を設けたり、対向樹脂膜23を十分な強度および
剛性を有する厚さに形成したりしてもよい。
【0128】また、液晶の配向を電界によって制御する
のではなく、光や温度などによって制御する場合には、
制御電極62および対向電極28を設ける必要はない。
【0129】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0130】すなわち、第1の樹脂膜と、前記第1の樹
脂膜に対向する第2の樹脂膜と、第1及び第2の樹脂膜
の間に封止された2色性色素を含む液晶層と、を一体的
に形成した樹脂・液晶形成体は、連続的に密接した構造
であり、各構成部材間にゴミやチリ等の異物が介在する
ことがない。また、樹脂・液晶形成体内のスペースに無
駄がなくなり、従って、厚みを極限に近い状態にまで薄
く形成することも可能であり、樹脂・液晶形成体の軽量
・薄型化を図ることができる。前記樹脂・液晶形成体を
液晶表示装置に適用すると、前記液晶表示装置は、1枚
の基板上に形成された基板側樹脂膜と対向樹脂膜との間
に2色性色素を含む液晶層を封止した構成となるので、
1対の基板の間に2色性色素を含む液晶層を封止された
液晶表示装置に比べて、軽量化を図ることができる。ま
た、カラーフィルターが不要なので、明るい表示が可能
な軽量・薄型の液晶表示装置を得ることができる。更に
樹脂膜の厚みを極限に近い状態にまで薄く形成すること
が可能なので、液晶表示装置における視野角特性を向上
することができる。
【0131】また、感光性プレポリマーと液晶と2色性
色素とを含む混合体膜を露光し、混合体膜中の感光性プ
レポリマーを選択的に重合硬化させて、混合体膜の表面
に第1の樹脂膜を形成し、混合体膜の基板側に第2の樹
脂膜を形成し、更に、第1の樹脂膜と第2の樹脂膜との
間に、感光性プレポリマーが重合硬化して残った2色性
色素と液晶によって液晶層を形成することにより、液晶
注入工程を必要とすることなく液晶層を形成することが
でき、製造効率を向上することができる。そして、前記
第1および第2の樹脂膜を偏光の露光により重合硬化し
て形成することにより、第1および第2の樹脂膜は液晶
分子を所定の方向に配向させることができる液晶配向性
を有するので、ラビング処理を行う必要がなくなり、製
造効率を向上することができ、製造工程の簡略化および
製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の透過型液晶表示装置の構成を示
す縦断面図である。
【図2】実施の形態1の液晶表示装置の製造工程を示す
説明図である。
【図3】実施の形態1の液晶表示装置の製造工程を示す
説明図である。
【図4】実施の形態1の液晶表示装置の製造工程を示す
説明図である。
【図5】実施の形態1の液晶表示装置の製造工程を示す
説明図である。
【図6】実施の形態1の液晶プレポリマー混合液の可視
紫外分光吸収特性を示すグラフである。
【図7】実施の形態2の反射型液晶表示装置の構成を示
す縦断面図である。
【図8】実施の形態3のブラインドガラスの構成を示す
縦断面図である。
【符号の説明】 21,61 ガラス基板 22 支持部材 23,42,43 対向樹脂膜 23a 保護樹脂膜 23b 第1の樹脂膜 24 第1液晶層 25 薄膜トランジスタ 26 画素電極 27 基板側樹脂膜(第2の樹脂膜) 28,35,36 対向電極 30 偏光板 31 液晶プレポリマー混合液 33 第2液晶層 34 第3液晶層 37 第1表示層 38 第2表示層 39 第3表示層 41 反射膜 51 フォトマスク 51a ギャップ 52 偏光板 62 制御電極
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/137 500 G02F 1/13 101 G02F 1/1333 500

Claims (47)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の樹脂膜と、 前記第1の樹脂膜に対向する第2の樹脂膜と、 第1及び第2の樹脂膜の間に封止された2色性色素を含
    む液晶層と、 が一体的に形成されてなる樹脂・液晶形成体。
  2. 【請求項2】前記第1の樹脂膜と第2の樹脂膜の少なく
    とも一方は、2色性色素を含む液晶層中の液晶分子を所
    定方向に配向させることができる液晶配向性を有する、 請求項1に記載の樹脂・液晶形成体。
  3. 【請求項3】前記第1の樹脂膜と第2の樹脂膜は、感光
    性プレポリマーが露光により重合硬化されてなる同一組
    成の樹脂で形成されている、 請求項1または2に記載の樹脂・液晶形成体。
  4. 【請求項4】前記第1および第2の樹脂膜と一体的に形
    成された支持部材を有し、第1の樹脂膜と第2の樹脂膜
    の間隔を当該支持部材により一定とする、請求項3に記
    載の樹脂・液晶形成体。
  5. 【請求項5】前記第1および第2の樹脂膜を組成する樹
    脂は、ポリエステルアクリレート系樹脂である、請求項
    1乃至4に記載の樹脂・液晶形成体。
  6. 【請求項6】前記液晶層は、ネマティック液晶を含む、
    請求項1乃至5に記載の樹脂・液晶形成体。
  7. 【請求項7】前記ネマティック液晶は、トラン系ネマテ
    ィック液晶である、請求項6に記載の樹脂・液晶形成
    体。
  8. 【請求項8】第1の樹脂膜と、第1の樹脂膜に対向する
    第2の樹脂膜と、第1及び第2の樹脂膜の間に封止され
    た2色性色素を含む液晶層とを有してなる、樹脂・液晶
    形成体を一体的に形成する製造方法であって、 光透過性の基板の表面に、感光性プレポリマーと2色性
    色素と液晶とを含む混合液を塗布し、基板表面に前記混
    合液からなる混合体膜を形成する工程と、 前記混合体膜表面に、混合体膜の表層のみを選択的に重
    合硬化することができる波長および光強度を有する光を
    露光することにより、混合体膜の表層に第1の樹脂膜を
    形成するとともに、当該部分の2色性色素と液晶を基板
    側に押しやる第1樹脂膜形成工程と、 前記基板の裏側から基板を介して露光することにより、
    混合体膜中に残存する感光性プレポリマーを重合硬化し
    て基板側に前記第1の樹脂膜に対向する第2の樹脂膜を
    形成するとともに、相分離した、2色性色素と液晶を第
    1の樹脂膜と第2の樹脂膜との間に配置する第2樹脂膜
    形成工程と、 を備える樹脂・液晶形成体の製造方法。
  9. 【請求項9】第1の樹脂膜と、第1の樹脂膜に対向する
    第2の樹脂膜と、第1及び第2の樹脂膜の間に封止され
    た2色性色素を含む液晶層とを有してなる、樹脂・液晶
    形成体を一体的に形成する製造方法であって、 光透過性の基板の表面に、感光性プレポリマーと2色性
    色素と液晶とを含む液晶プレポリマー混合液を塗布し、
    基板面上に前記混合液からなる混合体膜を形成する工程
    と、 実質的に前記混合体膜を透過しない第1の波長の光を混
    合体膜表面に露光し、混合体膜表面近傍の感光性プレポ
    リマーを選択的に重合硬化するとともに、当該部分の2
    色性色素と液晶を基板側に押しやって、混合体膜の表層
    に保護樹脂膜を形成する保護樹脂膜形成工程と、 前記基板の裏側から基板を介して混合体膜に第3の波長
    の光を露光して、基板面近傍に存在する感光性プレポリ
    マーを選択的に重合硬化し、基板面側に第2の樹脂膜を
    形成するとともに、当該部分の2色性色素と液晶を保護
    樹脂膜側に押しやる第2樹脂膜形成工程と、 前記保護樹脂膜側から保護樹脂膜を介して混合体膜に第
    3の波長の光を露光し、混合体膜中に残存する感光性プ
    レポリマーを重合硬化し、前記保護樹脂膜の内側に前記
    保護樹脂膜と一体化した第1の樹脂膜を形成するととも
    に、相分離した、2色性色素と液晶を第1の樹脂膜と第
    2の樹脂膜との間に配置する第1樹脂膜形成工程と、 を備える、樹脂・液晶形成体の製造方法。
  10. 【請求項10】第1の樹脂膜と、第1の樹脂膜に対向す
    る第2の樹脂膜と、第1及び第2の樹脂膜の間に封止さ
    れた2色性色素を含む液晶層と、第1の樹脂膜と第2の
    樹脂膜とを一定間隔に支持する支持部材と、を有してな
    る樹脂・液晶形成体を一体的に形成する製造方法であっ
    て、 光透過性の基板の表面に、少なくとも感光性プレポリマ
    ーと2色性色素と液晶とを含む液晶プレポリマー混合液
    を塗布し、基板面上に前記混合液からなる混合体膜を形
    成する工程と、 実質的に前記混合体膜を透過しない第1の波長の光を前
    記混合体膜表面に露光し、混合体膜の表面近傍に存在す
    る2色性色素と液晶を基板側に押しやりつつ、混合体膜
    表面近傍の感光性プレポリマーを選択的に重合硬化して
    前記混合体膜表面に保護樹脂膜を形成する保護樹脂膜形
    成工程と、 前記保護樹脂膜の外側に所望のパターンのマスクを重
    ね、当該マスクを介して第2の波長の光を混合体膜に露
    光し、感光性プレポリマーが所望形状に重合硬化してな
    る支持部材を形成する工程と、 前記基板の裏側から偏光板と基板とを介して混合体膜の
    基板面側の表層に第3の波長の光を露光して、前記表層
    の感光性プレポリマーを選択的に重合硬化して第2の樹
    脂膜を形成するとともに、当該表層に存在する2色性色
    素と液晶を保護樹脂膜側に押しやる第2樹脂膜形成工程
    と、 前記保護樹脂膜に偏光板を重ね、当該偏光板と保護樹脂
    膜とを介して混合体膜に第3の波長の光を露光し、混合
    体膜中に残存する感光性プレポリマーを重合硬化して前
    記保護樹脂膜の内側に前記保護樹脂膜と一体化した第1
    の樹脂膜を形成するとともに、相分離した、2色性色素
    と液晶を第1の樹脂膜と第2の樹脂膜との間に配置する
    第1樹脂膜形成工程と、 を備える樹脂・液晶形成体の製造方法。
  11. 【請求項11】前記第1の波長の光として、前記感光性
    プレポリマーの吸光特性における吸収領域内の波長の光
    を用い、 前記第3の波長の光として、前記感光性プレポリマーに
    対する吸光度が前記第1の波長の光よりも小さい波長の
    光を用いる、請求項9に記載の樹脂・液晶形成体の製造
    方法。
  12. 【請求項12】前記第1および第3の波長の光の露光
    を、相反則不軌の条件で行う、請求項11に記載の樹脂
    ・液晶形成体の製造方法。
  13. 【請求項13】前記感光性プレポリマーが、ポリエステ
    ルアクリレート系の化合物を含み、前記第1の波長の光
    が、254nmの波長の遠紫外線である、請求項12に
    記載の樹脂・液晶形成体の製造方法。
  14. 【請求項14】前記第1の波長の光として、前記感光性
    プレポリマーの吸光特性における吸収領域内の波長の光
    を用い、 前記第2の波長の光として、前記感光性プレポリマーに
    対する吸光度が前記第1の波長の光よりも小さい波長の
    光を用い、 前記第3の波長の光として、前記吸光度が前記第1の波
    長の光よりも小さく、かつ前記第2の波長の光よりも大
    きい波長の光を用いる、請求項10に記載の樹脂・液晶
    形成体の製造方法。
  15. 【請求項15】前記液晶プレポリマー混合液は、更に重
    合開始剤または増感剤を含むとともに、 前記保護樹脂膜形成工程における前記第1の波長の光と
    して、前記感光性プレポリマーの吸光特性における吸収
    領域にある波長の光を用い、且つ混合体膜に対する露光
    を相反則不軌の条件で行い、 前記第2の波長の光として、前記重合開始剤または増感
    剤の吸光特性における吸収ピーク波長より長波長の光を
    用い、かつ混合体膜に対する露光を相反則の条件で行
    い、 前記第1樹脂膜形成工程および前記第2樹脂膜形成工程
    における第3の波長の光として、前記感光性プレポリマ
    ーの吸光特性における吸収領域の長波長側端と、前記重
    合開始剤または増感剤の吸光特性における吸収ピーク波
    長との間の波長の光を用い、かつ混合体膜に対する露光
    を相反則不軌の条件で行う、請求項14に記載の樹脂・
    液晶形成体の製造方法。
  16. 【請求項16】前記液晶層は、ネマティック液晶を含
    む、請求項9乃至15に記載の樹脂・液晶形成体の製造
    方法。
  17. 【請求項17】前記ネマティック液晶は、トラン系ネマ
    ティック液晶である、請求項16に記載の樹脂・液晶形
    成体の製造方法。
  18. 【請求項18】前記光重合開始剤または増感剤として、
    ベンゾイル系化合物を用いる、請求項15に記載の樹脂
    ・液晶形成体の製造方法。
  19. 【請求項19】前記ベンゾイル系の化合物として、2,
    2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン
    を用いる、請求項18に記載の樹脂・液晶形成体の製造
    方法。
  20. 【請求項20】前記感光性プレポリマーが、ポリエステ
    ルアクリレート系の物質を含み、 前記2色性色素を含む液晶層が、トラン系ネマティック
    液晶を含み、 前記混合体膜が、更に、2,2−ジメトキシ−1,2−
    ジフェニルエタン−1−オンを含むとともに、 前記第1の波長の光として、254nmの波長の遠紫外
    線を用い、 前記第2の波長の光として、365nmの波長の紫外線
    を用い、 前記第3の波長の光として、313nmの波長の紫外線
    を用いる、 請求項15に記載の樹脂・液晶形成体の製造方法。
  21. 【請求項21】少なくとも画素電極と前記画素電極に接
    続されたスイッチング素子とを有する基板の表面に形成
    された、感光性プレポリマーの重合硬化物からなる基板
    側樹脂膜と、 前記基板側樹脂膜に対向配置された、感光性プレポリマ
    ーの重合硬化物からなる対向樹脂膜と、 前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜との間に封止された
    2色性色素を含む液晶層と、を有する液晶表示装置であ
    って、 前記基板側樹脂膜と前記液晶層と前記対向樹脂膜とが、
    一体的に形成されていることを特徴とする液晶表示装
    置。
  22. 【請求項22】前記対向樹脂膜の液晶層と反対側に対向
    電極が形成され、前記対向電極、前記基板側樹脂膜、前
    記対向樹脂膜および前記液晶層によって表示層が構成さ
    れるとともに、前記表示層が複数積層され、各表示層中
    の液晶層には各々異なる色の2色性色素が含まれている
    ことを特徴とする請求項21に記載の液晶表示装置。
  23. 【請求項23】前記表示層が3層構造を成し、各液晶層
    に含まれる2色性色素がイェロー、マゼンダ、シアンで
    あることを特徴とする請求項22に記載の液晶表示装
    置。
  24. 【請求項24】前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜との
    間に両樹脂膜と一体的に形成された支持部材が配置され
    ていることを特徴とする請求項21乃至23に記載の液
    晶表示装置。
  25. 【請求項25】前記基板側樹脂膜および対向樹脂膜は、
    ポリエステルアクリレート系化合物を含むものであるこ
    とを特徴とする請求項21乃至24に記載の液晶表示装
    置。
  26. 【請求項26】前記液晶層は、ネマティック液晶を含む
    ことを特徴とする請求項21乃至24に記載の液晶表示
    装置。
  27. 【請求項27】前記ネマティック液晶は、トラン系ネマ
    ティック液晶であることを特徴とする請求項26に記載
    の液晶表示装置。
  28. 【請求項28】前記対向樹脂膜および前記基板側樹脂膜
    の少なくとも一方は、感光性プレポリマーが、偏光の露
    光により、分子が方向性を有するように重合硬化して形
    成されていることを特徴とする請求項21乃至24に記
    載の液晶表示装置。
  29. 【請求項29】前記各表示層を構成する対向電極のうち
    最表面の対向電極は、光を反射する材料から形成されて
    いることを特徴とする請求項23に記載の液晶表示装
    置。
  30. 【請求項30】前記各表示層を構成する対向電極は透明
    導電膜より形成されていることを特徴とする請求項23
    に記載の液晶表示装置。
  31. 【請求項31】画素電極と前記画素電極に接続されたス
    イッチング素子とを有する光透過性の基板の表面に形成
    された、感光性プレポリマーの重合硬化物からなる基板
    側樹脂膜と、 前記基板側樹脂膜に対向配置された、感光性プレポリマ
    ーの重合硬化物からなる対向樹脂膜と、 前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜との間に封止された
    2色性色素を含む液晶層とが、一体的に形成されてなる
    液晶表示装置の製造方法であって、 前記光透過性の基板上に、前記画素電極および前記スイ
    ッチング素子を形成する工程と、 前記画素電極と画素電極に接続されたスイッチング素子
    とを有する基板の表面上に、感光性プレポリマーと2色
    性色素と液晶とを含む混合液を塗布し、基板表面に前記
    混合液からなる混合体膜を形成する工程と、 前記混合体膜表面に、混合体膜の表層のみを選択的に重
    合硬化することができる波長および光強度を有する光を
    露光することにより、混合体膜の表層に対向樹脂膜を形
    成するとともに、当該部分の2色性色素と液晶を基板側
    に押しやる対向樹脂膜形成工程と、 前記基板の裏側から基板を介して露光することにより、
    混合体膜中に残存する感光性プレポリマーを重合硬化し
    て基板側に前記対向樹脂膜に対向する基板側樹脂膜を形
    成するとともに、相分離した、2色性色素と液晶を対向
    樹脂膜と基板側樹脂膜との間に配置する基板側樹脂膜形
    成工程と、 を備えることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  32. 【請求項32】画素電極と前記画素電極に接続されたス
    イッチング素子とを有する光透過性の基板の表面に形成
    された、感光性プレポリマーの重合硬化物からなる基板
    側樹脂膜と、 前記基板側樹脂膜に対向配置された、感光性プレポリマ
    ーの重合硬化物からなる対向樹脂膜と、 前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜との間に封止された
    2色性色素を含む液晶層とが、一体的に形成されてなる
    液晶表示装置の製造方法であって、 前記光透過性の基板上に、前記画素電極および前記スイ
    ッチング素子を形成する工程と、 前記画素電極と画素電極に接続されたスイッチング素子
    とを有する基板の表面上に、感光性プレポリマーと2色
    性色素と液晶とを含む液晶プレポリマー混合液を塗布
    し、基板面上に前記混合液からなる混合体膜を形成する
    工程と、 実質的に前記混合体膜を透過しない第1の波長の光を混
    合体膜表面に露光し、混合体膜表面近傍の感光性プレポ
    リマーを選択的に重合硬化するとともに、当該部分の2
    色性色素と液晶を基板側に押しやって、混合体膜の表層
    に保護樹脂膜を形成する保護樹脂膜形成工程と、 前記基板の裏側から基板を介して混合体膜に第3の波長
    の光を露光して、基板面近傍に存在する感光性プレポリ
    マーを選択的に重合硬化し、基板面側に基板側樹脂膜を
    形成するとともに、当該部分の2色性色素と液晶を保護
    樹脂膜側に押しやる基板側樹脂膜形成工程と、 前記保護樹脂膜側から保護樹脂膜を介して混合体膜に第
    3の波長の光を露光し、混合体膜中に残存する感光性プ
    レポリマーを重合硬化し、前記保護樹脂膜の内側に前記
    保護樹脂膜と一体化した第1の樹脂膜形成し、保護樹脂
    膜と第1の樹脂膜とにより対向樹脂膜を形成するととも
    に、相分離した、2色性色素と液晶を第1の樹脂膜と基
    板側樹脂膜との間に配置する第1樹脂膜形成工程と、 を備えることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  33. 【請求項33】画素電極と前記画素電極に接続されたス
    イッチング素子とを有する光透過性の基板の表面に形成
    された、感光性プレポリマーの重合硬化物からなる基板
    側樹脂膜と、 前記基板側樹脂膜に対向配置された、感光性プレポリマ
    ーの重合硬化物からなる対向樹脂膜と、 前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜との間に封止された
    2色性色素を含む液晶層とが、一体的に形成されてなる
    液晶表示装置の製造方法であって、 前記光透過性の基板上に、前記画素電極および前記スイ
    ッチング素子を形成する工程と、 前記画素電極と画素電極に接続されたスイッチング素子
    とを有する基板の表面上に、感光性プレポリマーと2色
    性色素と液晶とを含む液晶プレポリマー混合液を塗布
    し、基板面上に前記混合液からなる混合体膜を形成する
    工程と、 実質的に前記混合体膜を透過しない第1の波長の光を前
    記混合体膜表面に露光し、混合体膜の表面近傍に存在す
    る2色性色素と液晶層を基板側に押しやりつつ、混合体
    膜表面近傍の感光性プレポリマーを選択的に重合硬化し
    て、前記混合体膜表面に保護樹脂膜を形成する保護樹脂
    膜形成工程と、 前記保護樹脂膜の外側に所望のパターンのマスクを重
    ね、当該マスクを介して第2の波長の光を混合体膜に露
    光し、感光性プレポリマーが所望形状に重合硬化してな
    る支持部材を形成する工程と、 前記基板の裏側から偏光板と基板とを介して混合体膜の
    基板面側の表層に第3の波長の光を露光して、前記表層
    の感光性プレポリマーを選択的に重合硬化し、基板面側
    に基板側樹脂膜を形成するとともに、当該表層に存在す
    る2色性色素と液晶を保護樹脂膜側に押しやる基板側樹
    脂膜形成工程と、 前記保護樹脂膜に偏光板を重ね、当該偏光板と保護樹脂
    膜とを介して混合体膜に第3の波長の光を露光し、混合
    体膜中に残存する感光性プレポリマーを重合硬化して前
    記保護樹脂膜の内側に前記保護樹脂膜と一体化した第1
    の樹脂膜を形成し、保護樹脂膜と第1の樹脂膜とにより
    対向樹脂膜を形成するとともに、相分離した、2色性色
    素と液晶を第1の樹脂膜と基板側樹脂膜との間に配置す
    る第1樹脂膜形成工程と、 を備えることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  34. 【請求項34】前記第1の波長の光として、前記感光性
    プレポリマーの吸光特性における吸収領域内の波長の光
    を用い、 前記第3の波長の光として、前記感光性プレポリマーに
    対する吸光度が前記第1の波長の光よりも小さい波長の
    光を用いることを特徴とする請求項32に記載の液晶表
    示装置の製造方法。
  35. 【請求項35】前記第1および第3の波長の光の露光
    を、相反則不軌の条件で行うことを特徴とする請求項3
    4に記載の液晶表示装置の製造方法。
  36. 【請求項36】前記感光性プレポリマーが、ポリエステ
    ルアクリレート系の化合物を含み、前記第1の波長の光
    が、254nmの波長の遠紫外線であることを特徴とす
    る請求項35に記載の液晶表示装置の製造方法。
  37. 【請求項37】前記第1の波長の光として、前記感光性
    プレポリマーの吸光特性における吸収領域内の波長の光
    を用い、 前記第2の波長の光として、前記感光性プレポリマーに
    対する吸光度が前記第1の波長の光よりも小さい波長の
    光を用い、 前記第3の波長の光として、前記吸光度が前記第1の波
    長の光よりも小さく、かつ前記第2の波長の光よりも大
    きい波長の光を用いることを特徴とする請求項33に記
    載の液晶表示装置の製造方法。
  38. 【請求項38】前記液晶プレポリマー混合液は、更に重
    合開始剤または増感剤を含むとともに、 前記保護樹脂膜形成工程における前記第1の波長の光と
    して、前記感光性プレポリマーの吸光特性における吸収
    領域にある波長の光を用い、且つ混合体膜に対する露光
    を相反則不軌の条件で行い、 前記第2の波長の光として、前記重合開始剤または増感
    剤の吸光特性における吸収ピーク波長より長波長の光を
    用い、かつ混合体膜に対する露光を相反則の条件で行
    い、 前記第1樹脂膜形成工程および前記第2樹脂膜形成工程
    における第3の波長の光として、前記感光性プレポリマ
    ーの吸光特性における吸収領域の長波長側端と、前記重
    合開始剤または増感剤の吸光特性における吸収ピーク波
    長との間の波長の光を用い、かつ混合体膜に対する露光
    を相反則不軌の条件で行うことを特徴とする請求項37
    に記載の液晶表示装置の製造方法。
  39. 【請求項39】前記2色性色素を含む液晶層は、ネマテ
    ィック液晶を含むことを特徴とする請求項32乃至請求
    項38に記載の液晶表示装置の製造方法。
  40. 【請求項40】前記ネマティック液晶はトラン系ネマテ
    ィック液晶であることを特徴と請求項39に記載の液晶
    表示装置の製造方法。
  41. 【請求項41】前記光重合開始剤または増感剤として、
    ベンゾイル系化合物を用いることを特徴とする請求項3
    8に記載の液晶表示装置の製造方法。
  42. 【請求項42】前記ベンゾイル系の化合物として、2,
    2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン
    を用いることを特徴とする請求項41に記載の液晶表示
    装置の製造方法。
  43. 【請求項43】前記感光性プレポリマーが、ポリエステ
    ルアクリレート系の物質を含み、 前記2色性色素を含む液晶層が、トラン系ネマティック
    液晶とアゾ系色素、トラン系ネマティック液晶とペリレ
    ン系色素、または、トラン系ネマティック液晶とアント
    ラキノン系色素を含み、 前記混合体膜が、更に、2,2−ジメトキシ−1,2−
    ジフェニルエタン−1−オンを含むとともに、 前記第1の波長の光として、254nmの波長の遠紫外
    線を用い、 前記第2の波長の光として、365nmの波長の紫外線
    を用い、 前記第3の波長の光として、313nmの波長の紫外線
    を用いることを特徴とする請求項38に記載の液晶表示
    装置の製造方法。
  44. 【請求項44】前記対向樹脂膜の前記液晶層と反対側に
    対向電極を形成する対向電極形成工程を有することを特
    徴とする請求項31乃至33に記載の液晶表示装置の製
    造方法。
  45. 【請求項45】前記対向電極形成工程は、前記対向樹脂
    膜の前記液晶層と反対側に透明導電膜を形成することに
    より、前記対向電極を形成する工程であることを特徴と
    する請求項44に記載の液晶表示装置の製造方法。
  46. 【請求項46】前記対向電極形成工程は、前記対向樹脂
    膜の前記液晶層と反対側に光の反射膜を形成することに
    より、前記対向電極を形成する工程であることを特徴と
    する請求項44に記載の液晶表示装置の製造方法。
  47. 【請求項47】画像信号電極と走査電極とのうちの何れ
    か一方を有する基板の表面に形成された、感光性プレポ
    リマーの重合硬化物からなる基板側樹脂膜と、 前記基板側樹脂膜に対向配置された、感光性プレポリマ
    ーの重合硬化物からなり、前記画像信号電極と走査電極
    とのうちの他方が形成された対向樹脂膜と、 前記基板側樹脂膜と前記対向樹脂膜との間に封止された
    2色性色素を含む液晶層と、を有する液晶表示装置であ
    って、 前記基板側樹脂膜と前記液晶層と前記対向樹脂膜とが、
    一体的に形成されていることを特徴とする液晶表示装
    置。
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