JP3417232B2 - スケール変換対象画像データベース及び印刷システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は印刷データ記憶部に
記憶された文字素材データ、画像素材データ、写真デー
タなどの印刷素材データに基づていレイアウトシミュレ
ーションを行うことによりレイアウトデザインデータを
得、得られたレイアウトデザインデータに基づいてカラ
ーカンプを得、更に印刷用の分解版を得る印刷システム
及びこのような印刷システムに用いられるスケール変換
対応画像データベースに関するものであり、特にかかる
スケール変換対応画像データベース及び印刷システムに
おいて後に大きく異なったスケール変換する場合、高品
位の分解版を得ることができるスケール変換対応画像デ
ータベース及び印刷システム及び記憶媒体に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来より印刷データ記憶部に記憶された
文字素材データ、画像素材データ、写真データなどの印
刷素材データに基づていレイアウトシミュレーションを
行うことによりレイアウトデザインデータを得、得られ
たレイアウトデザインデータに基づいてカラーカンプを
得、更に印刷用の分解版を得る印刷システムが知られて
いる。また、前記の文字素材データ、画像素材データ、
写真データなどの印刷素材データを所謂データベース化
し、その印刷に用いる多くのデータをデータベース（リ
ソースサーバー装置）に入力して、このリソースサーバ
ー装置と所謂編集を行うレイアウトシミュレーション装
置とを接続して、更にレイアウトシミュレーションの際
のデータの入出力、分解版の出力の際の製版装置への入
力を容易とした装置も開発された。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、係る従来の
システムにおいて、製版装置用写真データを記憶してお
き、後に異なった倍率にスケール変換する場合、例えば
１．８倍等にスケール変換する場合は、最近傍補完法、
線型補完法などで走査線を補完してスケール変換するの
であるが、製版された分解版の画像にジャギー（ギザギ
ザ）が生じたり、モザイク状の画像になったりして、実
際の印刷物として使用にたえない画像となってしまう。

【０００４】このような場合、再度カラー写真などの原
稿をフラットベッドスキャナー、ドラム型カラースキャ
ナーなどの写真原稿入力装置により適当な倍率、分解密
度で分解しなおさなければならない。このため従来技術
においては、次の印刷がある場合はカラー写真などの原
稿は残しておかなければならなかった。しかし、カラー
写真などの原稿を残しておくことは、保管、管理が大変
で、せっかくの画像データベースの効果が無くなってし
まうという問題点があった。本発明は係る問題点に鑑み
なされたもので、カラー写真などの原稿を残しておくこ
となく、適当な倍率にスケール変換してもジャギーなど
の現れない印刷物の分解版を製版する事ができるスケー
ル変換対応画像データベース及び印刷システム、記憶媒
体を提供することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に於て上記課題を
達成するために、まず請求項１においては、印刷のため
の印刷素材データ（３２）を記憶する印刷データ記憶部
（３０）を具備する画像データベースにおいて、前記印
刷素材データ（３２）には写真データ（３２Ｓ）が含ま
れ、前記写真データ（３２Ｓ）は、製版装置用写真デー
タ（３２Ｓ−Ｓ）と、それのスケールを異なった倍率に
変換用のスケール変換対応製版装置用写真データ（３２
Ｓ−Ｔ、３２Ｓ−Ｕ）とが記憶されることを特徴とする
スケール変換対応画像データベース、としたものであ
る。

【０００６】また、請求項２においては、印刷のための
印刷素材データ（３２）を記憶する印刷データ記憶部
（３０）を具備する画像データベースにおいて、前記印
刷素材データ（３２）には写真データ（３２Ｓ）が含ま
れ、前記写真データ（３２Ｓ）は、製版装置用写真デー
タ（３２Ｓ−Ｓ）と、それのスケールの拡大用のスケー
ル変換対応製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｔ）とが記
憶されることを特徴とするスケール変換対応画像データ
ベース、としたものである。

【０００７】また、請求項３においては、印刷のための
印刷素材データ（３２）を記憶する印刷データ記憶部
（３０）を具備する画像データベースにおいて、前記印
刷素材データ（３２）には写真データ（３２Ｓ）が含ま
れ、前記写真データ（３２Ｓ）は、製版装置用写真デー
タと、それのスケールの縮小用のスケール変換対応製版
装置用写真データ（３２Ｓ−Ｕ）とが記憶されることを
特徴とするスケール変換対応画像データベース、とした
ものである。

【０００８】また、請求項４においては、印刷データ記
憶部（３０）に記憶された文字素材データ（３２Ｍ）、
画像素材データ（３２Ｇ）、写真データ（３２Ｓ）など
の印刷素材データ（３２）に基づていレイアウトシミュ
レーションを行うことによりレイアウトデザインデータ
（１２）を得、得られたレイアウトデザインデータ（１
２）に基づいてカラーカンプ（８８）を得、更に分解版
（９８）を得る印刷システムにおいて、前記写真データ
（３２Ｓ）は、製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｓ）と
して記憶され、更にその製版装置用写真データ（３２Ｓ
−Ｓ）のスケールを異なった倍率に変換用のスケール変
換対応製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｔ、３２Ｓ−
Ｕ）が記憶されることを特徴とする印刷システム、とし
たものである。

【０００９】また、請求項５においては、印刷データ記
憶部（３０）に記憶された文字素材データ（３２Ｍ）、
画像素材データ（３２Ｇ）、写真データ（３２Ｓ）など
の印刷素材データ（３２）に基づていレイアウトシミュ
レーションを行うことによりレイアウトデザインデータ
（１２）を得、得られたレイアウトデザインデータ（１
２）に基づいてカラーカンプ（８８）を得、更に分解版
（９８）を得る印刷システムにおいて、前記写真データ
（３２Ｓ）は、製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｓ）と
して記憶され、更にその製版装置用写真データのスケー
ルの拡大用のスケール変換対応製版装置用写真データ
（３２Ｓ−Ｔ）が記憶されることを特徴とする印刷シス
テム、としたものである。

【００１０】また、請求項６においては、印刷データ記
憶部（３０）に記憶された文字素材データ（３２Ｍ）、
画像素材データ（３２Ｇ）、写真データ（３２Ｓ）など
の印刷素材データ（３２）に基づていレイアウトシミュ
レーションを行うことによりレイアウトデザインデータ
（１２）を得、得られたレイアウトデザインデータ（１
２）に基づいてカラーカンプ（８８）を得、更に分解版
（９８）を得る印刷システムにおいて、前記写真データ
（３２Ｓ）は、製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｓ）と
して記憶され、更にその製版装置用写真データ（３２Ｓ
−Ｓ）のスケールの縮小用のスケール変換対応製版装置
用写真データ（３２Ｓ−Ｕ）が記憶されることを特徴と
する印刷システム、としたものである。

【００１１】

【００１２】

【００１３】

【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき説
明する。図１には、印刷素材データをデータベース化し
て画像データベースに記憶し、その記憶データに基づい
て編集してレイアウトデザインデータを得、そのレイア
ウトデザインデータに基づいてカラーカンプ、及び印刷
のための分解版を出力する印刷システムが示されてい
る。

【００１４】リソースサーバー装置（２０）は、印刷に
必要な種々のデーターを記憶するなどの機能を有する、
所謂印刷データベースのサーバーである。このリソース
サーバー装置（２０）には、印刷に必要な素材のデータ
である各種データが印刷データ記憶部（３０）に記憶さ
れる。例えば文字データは文字素材データ（３２Ｍ）と
して、枠線、罫線などのデータは画像素材データ（３２
Ｇ）として、カラー写真などのデータは写真データ（３
２Ｓ）として記憶される。ここには例示していないが、
例えば特定の得意先の一定の形式のカタログを作成する
ための枠組みデータ、編集用データなども記憶される。
また、リソースサーバー装置（２０）には各種表示、出
力装置に対応して色補正を行うための色補正手段（３
４）を具備している。その他、リソースサーバー装置
（２０）が各種処理するためのソフトウエャーなどを記
憶する記憶部（３８）を具備している。

【００１５】リソースサーバー装置（２０）には各種処
理のためのＣＲＴよりなる表示装置（２６）が接続され
ており、また各種の入力を行うための入力装置（２８）
が接続されている。この入力装置（２８）は詳細に説明
しないが、例えばキーボード、マウス、デジタイザー、
ＦＤＤ、ＭＯドライブ装置などである。

【００１６】レイアウトシミュレーション装置（５０）
は、印刷に必要な素材のデータである各種印刷素材デー
タを入力し、その各種印刷素材データを用い得意先など
の要望に応じて編集してレイアウトデザインデータ（１
２）を作成し、編集結果たるカラーカンプ（８８）を出
力し、そのカラーカンプ（８８）を更に得意先などの要
望に応じて校正して校正されたレイアウトデザインデー
タ（１２）を得、更に製版装置（９０）により分解版
（９８）を出力させるものである。

【００１７】このレイアウトシミュレーション装置（５
０）には、印刷に必要な素材のデータを入力するための
文字原稿入力手段（５２Ｍ）、画像原稿入力手段（５２
Ｇ）、写真原稿入力手段（５２Ｓ）などを具備する印刷
原稿入力手段（５２）を具備する。また、レイアウトシ
ミュレーション装置（５０）には編集するための編集手
段（５４）、校正するための校正手段（５６）、カラー
カンプ（８８）を出力するためのカラーカンプ出力手段
（５８）、分解版（９８）を出力するための印刷版出力
手段（６０）、その他このレイアウトシミュレーション
装置（５０）が各種処理するためのソフトウエャー、レ
イアウトデザインデータ（１２）などを記憶する記憶部
（６２）を具備している。

【００１８】レイアウトシミュレーション装置（５０）
には、各種処理のためのＣＲＴよりなる表示装置（６
６）が接続されており、また各種の入力を行うための入
力装置（６８）が接続されている。この入力装置（６
８）は詳細に説明しないが、例えばキーボード、マウ
ス、デジタイザー、ＦＤＤ、ＭＯドライブ装置などであ
る。写真原稿入力装置（７０）はフラットベッドスキャ
ナー、ドラム型カラースキャナー、デジタルカメラなど
の写真画像を入力するためのものであり、原稿の種類な
どに応じて複数種類の写真原稿入力装置１（７２）、写
真原稿入力装置２（７４）が設けられている。

【００１９】カラーカンプ出力装置（８０）はカラーカ
ンプ（８８）を出力するための印刷装置（カラープリン
タ）であり、色再現性などに応じて複数種類のカラーカ
ンプ出力装置１（８２）、カラーカンプ出力装置２（８
４）が設けられている。

【００２０】製版装置（９０）はＹ，Ｍ，Ｃ，Ｋに分解
され分解版（９８）を出力するための出力装置であり、
印刷装置などに応じて複数種類の製版装置１（９２）、
製版装置２（９４）が設けられている。

【００２１】これらのリソースサーバー装置（２０）、
レイアウトシミュレーション装置（５０）、写真原稿入
力装置（７０）、カラーカンプ出力装置（８０）、製版
装置（９０）は通信ケーブルよりなる通信手段（１０）
などで接続され、ＥＰＳデータとして通信される。もち
ろん必ずしもケーブルで接続する必要はなく、ＦＤ，Ｍ
Ｏ，ＭＴなど記録媒体を介して接続してもよい。

【００２２】以下図１に示す印刷システムについて総合
的に説明する。まず予め印刷のための素材データが入力
される。ワープロなどで作成されたテキストデータは、
文字原稿入力手段（５２Ｍ）によって、入力装置（６
８）のＦＤＤなどより入力されて、リソースサーバー装
置（２０）の印刷データ記憶部（３０）に文字素材デー
タ（３２Ｍ）として記憶される。

【００２３】枠線、罫線などの画像素材データは、画像
原稿入力手段（５２Ｇ）によって、入力装置（６８）の
ＸＹデジタイザーなどから、又別途ＣＡＤなどで作成さ
れた図形データは入力装置（６８）のＦＤＤなどより入
力され、印刷データ記憶部（３０）に画像素材データ
（３２Ｇ）として記憶される。

【００２４】カラー写真などの原稿は、写真原稿入力手
段（５２Ｓ）によって、写真原稿入力装置（７０）に配
置されて色分解されて読み込まれ、記憶部（６２）に記
憶される。ここで特に、原稿が色分解される際、表示装
置用写真データ、カラーカンプ出力装置用写真データ、
製版装置用写真データ、拡大のためのスケール変換対応
製版装置用写真データ、縮小のためのスケール変換対応
製版装置用写真データの５つの画像密度で分解され、記
憶される。この画像密度は、表示装置用写真データとし
ては７２ＤＰＩで分解されてＲＧＢデータとして記憶さ
れる。カラーカンプ出力装置用写真データとしては、カ
ラーカンプ出力装置（８０）の種類に応じて、例えばゼ
ロックスＡカラー（富士ゼロックス株式会社）の場合は
２００ＤＰＩで、ピクセル（キャノン株式会社）の場合
は３５０ＤＰＩで分解し、Ｙ，Ｍ，Ｃ，Ｋデータとして
記憶される。また、製版装置用写真データとしては、出
力倍率に応じ３５０〜４００ＤＰＩで分解し、Ｙ，Ｍ，
Ｃ，Ｋデータとして記憶される。

【００２５】スケール変換に対応するため、拡大して印
刷するためのスケール変換対応製版装置用写真データと
して前記の分解密度より高い分解密度で分解し、Ｙ，
Ｍ，Ｃ，Ｋデータとして記憶される。また、縮小して印
刷するためのスケール変換対応製版装置用写真データと
して前記の分解密度より低い分解密度で分解し、Ｙ，
Ｍ，Ｃ，Ｋデータとして記憶される。この拡大、縮小の
ためのスケール変換対応製版装置用写真データの分解密
度は、全体の印刷システムに対応して適宜設定するが、
一般的に拡大して印刷するためのスケール変換対応製版
装置用写真データは、製版装置用写真データの倍の分解
密度で分解し、拡大率が１５０％以上になった場合、拡
大して印刷するためのスケール変換対応製版装置用写真
データを採用することが好ましい。また、縮小して印刷
するためのスケール変換対応製版装置用写真データは、
製版装置用写真データの半分の分解密度で分解し、縮小
率が７５％以下になった場合、縮小して印刷するための
スケール変換対応製版装置用写真データを採用すること
が好ましい。

【００２６】このように所定の画像密度で色分解され、
記憶部（６２）に記憶されたデータは、それぞれリソー
スサーバー装置（２０）の表示装置用色補正手段（３
４）を通して色補正された後、印刷データ記憶部（３
０）に、検索可能にＩＤ番号がふられて、表示装置用写
真データ（３２Ｓ−Ｈ）、カラーカンプ出力装置用写真
データ（３２Ｓ−Ｃ）、製版装置用写真データ（３２Ｓ
−Ｓ）、拡大のためのスケール変換対応製版装置用写真
データ（３２Ｓ−Ｔ）、縮小のためのスケール変換対応
製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｕ）として記憶され
る。

【００２７】表示装置用色補正手段（３４）には、ＣＲ
Ｔなどの表示装置（６６）の種類、機種、カラーカンプ
出力装置（８０）の種類、機種、製版装置（９０）およ
び用いられる印刷機の種類、機種、インキなどに対応し
て別々の表示装置用色補正手段（３４Ｈ）、カラーカン
プ出力装置１用色補正手段（３４−Ｃ１）、カラーカン
プ出力装置２用色補正手段（３４−Ｃ２）、印刷版出力
装置１用色補正手段（３４−Ｓ１）、印刷版出力装置２
用色補正手段（３４−Ｓ２）……が具備されており、そ
の印刷に対応した色補正手段（３４）で補正されたのち
印刷データ記憶部（３０）に記憶される。これは、表示
装置、カラーカンプ出力装置、製版装置の種類、場合に
よっては機種によって色再現性が異なってしまうため、
好ましい正確な色で編集、カラーカンプ出力、印刷をす
るため、印刷システム全体の系が統一した色彩に再現さ
れるよう、予め好ましく正確な色に再現されるように補
正をしておくものである。

【００２８】このようにして印刷データ記憶部（３０）
に記憶された印刷素材データなどに基づいて編集するに
は、レイアウトシミュレーション装置（５０）に印刷デ
ータ記憶部（３０）に記憶された文字素材データ（３２
Ｍ）、画像素材データ（３２Ｇ）、写真データ（３２
Ｓ）などのデータをＩＤにより検索して呼出し、編集手
段（５４）により表示装置（６６）にシミュレーション
しながら、入力装置（６８）より命令、必要に応じてデ
ータを入力して行われ、記憶部（６２）にその編集結果
たるレイアウトデザインデータ（１２）が作成、記憶さ
れる。この編集の際、写真データ（３２Ｓ）は表示装置
用写真データ（３２Ｓ−Ｈ）が転送されて用いられ、こ
の表示装置用写真データ（３２Ｓ−Ｈ）はデーター量の
少ないデータであるから、表示装置（２６）にシミュレ
ーションする場合、画質としては多少荒いが、駿足に表
示される。

【００２９】編集ののち、その結果のカラーカンプ（８
８）を得る場合は、入力装置（６８）よりカラーカンプ
出力手段（５８）にカラーカンプの出力の命令を入力す
ると、記憶部（６２）に記憶されているレイアウトデザ
インデータ（１２）がリソースサーバー装置（２０）の
記憶部（３８）に転送、記憶され、このレイアウトデザ
インデータ（１２）に基づいて印刷データ記憶部（３
０）よりデータを呼び出し、１ページ分のＹ，Ｍ，Ｃ，
Ｋの画像データを作成し、カラーカンプ出力装置（８
０）に出力して、カラーカンプ（８８）が印刷される。

【００３０】このカラーカンプの出力の際、写真データ
（３２Ｓ）はカラーカンプ出力装置用写真データ（３２
Ｓ−Ｃ）が用いられ、このカラーカンプ出力装置用写真
データ（３２Ｓ−Ｃ）は各カラーカンプ出力装置（８
０）の種類、機種に応じて色補正されているので、正確
な色調（実際に印刷される印刷物に近い色調）に出力さ
れる。またカラーカンプ出力装置用写真データ（３２Ｓ
−Ｃ）はカラーカンプ出力装置（８０）の種類に応じた
（前記の如く、ゼロックスＡカラー（富士ゼロックス株
式会社）の場合は２００ＤＰＩで、ピクセル（キャノン
株式会社）の場合は３５０ＤＰＩで分解）画像密度で分
解されているので、カラーカンプはモザイク状となら
ず、印刷物に近い密度の画像で出力される。

【００３１】校正する場合は、校正手段（５６）によ
り、編集と同様印刷データ記憶部（３０）よりデータを
呼出し、表示装置（６６）にレイアウトデザインデータ
（１２）に基づいた画像を映出し、入力装置（６８）よ
り必要な校正を入力してレイアウトデザインデータ（１
２）に校正を加える。そして、校正されたレイアウトデ
ザインデータ（１２）が記憶部（６２）に記憶される。
その校正の結果のカラーカンプは、前記と同様カラーカ
ンプ出力手段（５８）により行われる。

【００３２】校正が完了して、分解版（９８）を出力す
る場合は、入力装置（６８）より印刷版出力手段（６
０）に分解版（９８）を出力する命令を与えると、レイ
アウトデザインデータ（１２）がリソースサーバー装置
（２０）の記憶部（３８）に転送、記憶され、このレイ
アウトデザインデータ（１２）に基づいて印刷データ記
憶部（３０）よりデータを呼出し、１ページ分のＹ，
Ｍ，Ｃ，Ｋの版の画像データを作成し、製版装置（９
０）に出力されて、Ｙ，Ｍ，Ｃ，Ｋの分解版（９８）が
出力される。

【００３３】この印刷版の出力の際、前述のカラーカン
プの出力と同様に、写真データ（３２Ｓ）は製版装置用
写真データ（３２Ｓ−Ｓ）が用いられ、この製版装置用
写真データ（３２Ｓ−Ｓ）は各製版装置（９０）の種
類、機種に応じて色補正されているので、正確な色調
（編集の際、オペレーターが意図していた色調の印刷物
が印刷される色分解）に出力される。

【００３４】そして、その後再度同様な注文があった場
合などにおいて、印刷素材データ（３２）を再度用いる
場合、印刷データ記憶部（３０）に記憶されたデータを
呼出し、編集、カラーカンプ出力、分解版出力などを行
う。その際、倍率に変更があった場合、そのスケール変
換が例えば１３０％、８０％程度でジャギーが現れる恐
れが無い場合は製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｓ）を
用い、また１６０％程度でジャギーが現れてしまう恐れ
が在る場合はスケール変換対応製版装置用写真データ
（３２Ｓ−Ｔ）を、また５０％以下に縮小する場合は縮
小のためのスケール変換対応製版装置用写真データ（３
２Ｓ−Ｕ）を用いて分解版（９８）を出力する。

【００３５】なお、この実施の態様に於いて、上記の如
く写真データ（３２Ｓ−Ｓ）、（３２Ｓ−Ｔ）、（３２
Ｓ−Ｕ）の分解密度は写真データ（３２Ｓ−Ｓ）を中心
に倍と半分の分解密度に分解するよう設定されている。
しかしながら、ジャギーが現れるか現れないかは、記憶
された製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｓ）、（３２Ｓ
−Ｔ）、（３２Ｓ−Ｕ）の分解密度、分解版（９８）の
分解密度、およびスケール変換のための補完方法などに
依存するので、実際に印刷して経験的に、スケール変換
対応製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｔ）、（３２Ｓ−
Ｕ）の分解密度をどの様な値にするか、また分解版（９
８）の分解密度に対する採用する写真データ（３２Ｓ−
Ｓ）、（３２Ｓ−Ｔ）、（３２Ｓ−Ｕ）を何れにするか
を設定することが好ましい。

【００３６】また、この印刷素材データ（３２）の文字
素材データ（３２Ｍ）、画像素材データ（３２Ｇ）、写
真データ（３２Ｓ）たる表示装置用写真データ（３２Ｓ
−Ｈ）、カラーカンプ出力装置用写真データ（３２Ｓ−
Ｃ）、製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｓ）、スケール
変換対応製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｔ）、スケー
ル変換対応製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｕ）は、Ｍ
Ｏ、ＣＤＲ、ＤＶＤ−Ｒなどの外部記憶媒体に記憶して
保存しておくことかが好ましい。

【００３７】図２は、カラーカンプ出力手段（５８）の
フローチャート図である。Ｓ１で、スタートする。Ｓ２
で、表示装置用写真データのインデックスデータを、対
応するカラーカンプ出力装置用写真データのインデッデ
ータに置き換える。Ｓ３で、レイアウトデザインデータ
をリソースサーバー装置に転送する。Ｓ４で、レイアウ
トデザインデータに基づいて印刷データ記憶部より対象
のデータを選出する。Ｓ５で、選出されたデータをレイ
アウトデザインデータに基づいて１ページの各部分に割
り振り、１ページ分のＹ，Ｍ，Ｃ，Ｋの画像データを作
成する。Ｓ６で、作成された１ページ分のＹ，Ｍ，Ｃ，
Ｋの画像データを対象のカラーカンプ出力装置に転送
し、カラーカンプを出力させる。

【００３８】

【発明の効果】本発明は以上の如き構成であるから、下
記に示す如き効果がある。即ち、本発明においては、印
刷データ記憶部に写真データとして製版装置用写真デー
タとともにスケール変換のためのスケール変換対応製版
装置用写真データを記憶しておくので、後にスケール変
換する場合、容易にジャギーの無い分解版を出力できる
とともに、写真原稿を残しておく必要がないため管理が
極めて容易である。

【００３９】更に、写真データとして表示装置用写真デ
ータ、カラーカンプ出力装置用写真データ、製版装置用
写真データ、スケール変換対応製版装置用写真データを
合わせて一括記憶しておけば、編集が容易となり、高品
位のカラーカンプが出力でき、合わせて写真原稿を残し
ておく必要のない印刷システムとなり、迅速、高品位、
操作性の良い印刷システムとなる。従って本発明は例え
ばカタログなど多くの写真原稿を繰り返し、かつスケー
ル変換して用いる印刷システムに利用すれば、極めて優
れた実用上の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す、印刷システムのブ
ロック説明図である。

【図２】本発明の同実施の形態を示す、カラーカンプ出
力手段のフローチャート図である。

【符号の説明】

１０‥‥通信手段 １２‥‥レイアウトデザインデータ ２０‥‥リソースサーバー装置 ２６‥‥表示装置 ２８‥‥入力装置 ３０‥‥印刷データ記憶部 ３２‥‥印刷素材データ ３２Ｍ‥‥文字素材データ ３２Ｇ‥‥画像素材データ ３２Ｓ‥‥写真データ ３２Ｓ−Ｈ‥‥表示装置用写真データ ３２Ｓ−Ｃ‥‥カラーカンプ出力装置用写真データ ３２Ｓ−Ｓ‥‥製版装置用写真データ ３２Ｓ−Ｔ‥‥（拡大用のスケール変換対応）製版装置
用写真データ ３２Ｓ−Ｕ‥‥（縮小用のスケール変換対応）製版装置
用写真データ ３４‥‥色補正手段 ３４Ｈ‥‥表示装置用色補正手段 ３４−Ｃ１‥‥カラーカンプ出力装置１用色補正手段 ３４−Ｃ２‥‥カラーカンプ出力装置２用色補正手段 ３４−Ｓ１‥‥印刷版出力装置１用色補正手段 ３４−Ｓ２‥‥印刷版出力装置２用色補正手段 ３８‥‥記憶部 ５０‥‥レイアウトシミュレーション装置 ５２‥‥印刷原稿入力手段 ５２Ｍ‥‥文字原稿入力手段 ５２Ｇ‥‥画像原稿入力手段 ５２Ｓ‥‥写真原稿入力手段 ５４‥‥編集手段 ５６‥‥校正手段 ５８‥‥カラーカンプ出力手段 ６０‥‥印刷版出力手段 ６２‥‥記憶部 ６６‥‥表示装置 ６８‥‥入力装置 ７０‥‥写真原稿入力装置 ７２‥‥写真原稿入力装置１ ７４‥‥写真原稿入力装置２ ８０‥‥カラーカンプ出力装置 ８２‥‥カラーカンプ出力装置１ ８４‥‥カラーカンプ出力装置２ ８８‥‥カラーカンプ ９０‥‥製版装置 ９２‥‥製版装置１ ９４‥‥製版装置２ ９８‥‥分解版

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G06T 1/00 G06F 17/30 G06T 1/60 G06T 3/40 H04N 1/38 - 1/393

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】印刷のための印刷素材データ（３２）を記
   憶する印刷データ記憶部（３０）を具備する画像データ
   ベースにおいて、 前記印刷素材データ（３２）には写真データ（３２Ｓ）
   が含まれ、前記写真データ（３２Ｓ）は、製版装置用写
   真データ（３２Ｓ−Ｓ）と、それのスケールを異なった
   倍率に変換用のスケール変換対応製版装置用写真データ
   （３２Ｓ−Ｔ、３２Ｓ−Ｕ）とが記憶されることを特徴
   とするスケール変換対応画像データベース。
2. 【請求項２】印刷のための印刷素材データ（３２）を記
   憶する印刷データ記憶部（３０）を具備する画像データ
   ベースにおいて、 前記印刷素材データ（３２）には写真データ（３２Ｓ）
   が含まれ、前記写真データ（３２Ｓ）は、製版装置用写
   真データ（３２Ｓ−Ｓ）と、それのスケールの拡大用の
   スケール変換対応製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｔ）
   とが記憶されることを特徴とするスケール変換対応画像
   データベース。
3. 【請求項３】印刷のための印刷素材データ（３２）を記
   憶する印刷データ記憶部（３０）を具備する画像データ
   ベースにおいて、 前記印刷素材データ（３２）には写真データ（３２Ｓ）
   が含まれ、前記写真データ（３２Ｓ）は、製版装置用写
   真データと、それのスケールの縮小用のスケール変換対
   応製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｕ）とが記憶される
   ことを特徴とするスケール変換対応画像データベース。
4. 【請求項４】印刷データ記憶部（３０）に記憶された文
   字素材データ（３２Ｍ）、画像素材データ（３２Ｇ）、
   写真データ（３２Ｓ）などの印刷素材データ（３２）に
   基づていレイアウトシミュレーションを行うことにより
   レイアウトデザインデータ（１２）を得、得られたレイ
   アウトデザインデータ（１２）に基づいてカラーカンプ
   （８８）を得、更に分解版（９８）を得る印刷システム
   において、 前記写真データ（３２Ｓ）は、製版装置用写真データ
   （３２Ｓ−Ｓ）として記憶され、更にその製版装置用写
   真データ（３２Ｓ−Ｓ）のスケールを異なった倍率に変
   換用のスケール変換対応製版装置用写真データ（３２Ｓ
   −Ｔ、３２Ｓ−Ｕ）が記憶されることを特徴とする印刷
   システム。
5. 【請求項５】印刷データ記憶部（３０）に記憶された文
   字素材データ（３２Ｍ）、画像素材データ（３２Ｇ）、
   写真データ（３２Ｓ）などの印刷素材データ（３２）に
   基づていレイアウトシミュレーションを行うことにより
   レイアウトデザインデータ（１２）を得、得られたレイ
   アウトデザインデータ（１２）に基づいてカラーカンプ
   （８８）を得、更に分解版（９８）を得る印刷システム
   において、 前記写真データ（３２Ｓ）は、製版装置用写真データ
   （３２Ｓ−Ｓ）として記憶され、更にその製版装置用写
   真データのスケールの拡大用のスケール変換対応製版装
   置用写真データ（３２Ｓ−Ｔ）が記憶されることを特徴
   とする印刷システム。
6. 【請求項６】印刷データ記憶部（３０）に記憶された文
   字素材データ（３２Ｍ）、画像素材データ（３２Ｇ）、
   写真データ（３２Ｓ）などの印刷素材データ（３２）に
   基づていレイアウトシミュレーションを行うことにより
   レイアウトデザインデータ（１２）を得、得られたレイ
   アウトデザインデータ（１２）に基づいてカラーカンプ
   （８８）を得、更に分解版（９８）を得る印刷システム
   において、 前記写真データ（３２Ｓ）は、製版装置用写真データ
   （３２Ｓ−Ｓ）として記憶され、更にその製版装置用写
   真データ（３２Ｓ−Ｓ）のスケールの縮小用のスケール
   変換対応製版装置用写真データ（３２Ｓ−Ｕ）が記憶さ
   れることを特徴とする印刷システム。