JP3414231B2 - コイル位置検出装置 - Google Patents

コイル位置検出装置

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JP3414231B2 JP34251897A JP34251897A JP3414231B2 JP 3414231 B2 JP3414231 B2 JP 3414231B2 JP 34251897 A JP34251897 A JP 34251897A JP 34251897 A JP34251897 A JP 34251897A JP 3414231 B2 JP3414231 B2 JP 3414231B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製鉄所のコイルヤ
ードの天井クレーンの無人化運転に適用されるコイル位
置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、製鉄所のコイルヤードの天井クレ
ーンの無人化運転に適用されるコイル位置検出装置とし
ては、例えば特開平6−66522号公報に開示されて
いるものがある(以下、従来例1という)。同公報にお
いて、コイルの径方向中心位置及びコイル径の検出に際
しては次のような演算処理が行われている。図17はそ
の説明図である。図示のように、円周上の任意の2点を
結び、その垂直二等分線の交点を円の中心として求め、
その垂直二等分線が一番多く交わった点をコイルの径方
向中心位置としている。また、求められた中心位置
(a,b)を円の方程式に代入して、円の半径rを求め
ている。
【0003】また、コイルの径方向中心位置及びコイル
径を求めるのに、コイル径データを使用してニュートン
・ラプソン法によって求める方法もある(以下、従来例
2という)。この演算処理においては、コイル径データ
を円の方程式に代入して誤差を計算し、誤差が閾値以上
の時にはノイズと判断してコイル径データから外し、そ
して、残ったコイル径データを使って再度ニュートン・
ラプソン法によりコイルの径方向中心位置及びコイル径
を求める。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来例1におい
ては、コイルの径方向中心位置又はコイル径を求めると
きに、垂直二等分線が一番多く交わった点(a,b)を
中心位置とすることにより、ノイズの影響を減らしてい
るものの、コイルの径方向中心位置を求める時の円周上
の2点の取り方によって値が変化し、2点の取り方を決
定するのが難しい。また、全てのコイル径データを有効
に使っておらず、このため検出精度が良くない、という
問題点があった。
【0005】また、上記の従来例2においては、誤差が
閾値以上の時にはノイズと判断してコイル径データから
外すことによりノイズの影響をカットしているが、適切
な閾値の設定が必要であり、その適切な閾値の設定が難
しい、という問題点があった。
【0006】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、高速・高精度にコイル位置
を検出することを可能にしたコイル位置検出装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコイル位置
検出装置は、コイルの外形形状を光学的に計測する形状
計測手段と、形状計測手段で計測したコイル形状データ
のコイルの下端高さと、形状計測手段で計測したコイル
形状データをコイルの幅方向に投影して得た形状データ
とから、コイルの下端高さを考慮した円の方程式のハフ
(Hough )変換を用いて前記形状データの各点について
2次曲線を描き、その交わる点に基づいてコイル径方向
の中心位置とコイル径を求めるコイル演算手段とを備え
たものである。また、このコイルの下端高さは、下端位
置を検出手段を設けてそれによって検出しても良いし、
或いは、コイルは通常の台車(又はパレット)上に乗っ
て搬送されるので、下端位置検出手段に代えて、コイル
を載置してる搬送する台車又はパレットの機種に応じて
コイルの下端の高さを予め求めておいても良い。
【0008】本発明においては形状計測手段によってコ
イルの外形形状を光学的に計測しており、その計測方法
としては、例えばクレーンのトロリに取り付けたレーザ
距離計をコイルの径方向に走査する方式や、レーザスポ
ット光又はレーザスリット光を投光してTVカメラ等の
撮像手段によって撮像して、三角測量の原理で求める方
式等があるが、本発明はそれらの方法に限定されるもの
ではない。コイル演算手段は、測定されたコイルの3次
元形状データをコイルの幅方向に投影し、そして、その
投影された形状データ及びコイルの下端の高さに基づい
てコイルの径方向中心位置とコイル径を求めるととも
に、複数のスリット光についてのスリット光照射部の3
次元形状データを基準面と平行なコイルの径方向に投影
して、コイルの幅方向中心位置とコイル幅を求める。
【0009】本発明においては、上述のように、コイル
の3次元形状を計測しており、コイルとそれ以外(床
面、台車等)の領域との識別を、高さ及び形状から判断
することが可能であり、ロバストな計測が実現されてい
る。また、2次元データではパースペクティブ効果によ
る形状の歪みがあるが、3次元データを用いているので
そのような形状の歪みを除去することができる。
【0010】そして、本発明は、コイルの径方向中心位
置とコイル径を求める際には、測定した形状データの径
方向への投影データとコイルの下端の高さとからハフ
(Hough )変換を使って求めており、このため、全ての
形状データを有効に使うことができ、そして、その演算
に際しては従来のように閾値の設定を必要としない。し
かも、コイルの下端の高さを検出してそれを演算に組み
込んだことにより演算量を少なくし、且つ演算処理の高
速化を実現している。以下、このハフ(Hough )変換を
本発明に導入した理由を説明する。
【0011】(ハフ(Hough )変換の導入について:)
図18に示されるような円の方程式は次の(1)式によ
り表される。 (x−a)2 +(y−b)2 =r2 …(1) 円の中心:(a,b) 半径 :r
【0012】図19に示されるように、コイルの下端位
置が既知(b=r)の場合には円の方程式は次の(2)
式で表される。 (x−a)2 +(y−r)2 =r2 …(2) この(2)式をハフ(Hough )変換すると次の(2a)
式のように表される。 (a−x)2 +(r−y)2 =r2 …(2a) この(2a)式を変形すると、次の(2b)式となる。 2r=y+(a−x)2 /y …(2b)
【0013】測定した径の形状情報(xi ,yi )を
(2b)式に代入して2次曲線を描くと、図20に示さ
れるように2次曲線が一点で交わる点ができる。この点
の座標はコイルの径方向中心位置aと、コイル直径2r
を示すことになる。従って、a,2rの2次元平面内の
各座標で2次曲線が描かれた位置を計数し、その計数値
が一番多い座標を求めることにより、コイルの径方向中
心位置aとコイル直径2rを求めることができる。この
演算においては、径の形状情報(xi ,yi )の各点を
1回ずつ計算するだけでコイルの径方向中心位置及びコ
イル径が分かり、通常のハフ(Hough )変換のように、
半径の大きさrを変化させて演算を行う必要がないの
で、演算処理の高速化が図られる。
【0014】
【発明の実施の形態】(実施形態1.)図1は本発明の
実施形態に係るコイル位置検出装置の測定原理を説明す
るための構成図である。図においては、基準面1上に被
測定物2が置かれており、この基準面1に撮影の際の中
心軸が直交するようにテレビカメラ10が配置され、そ
して、このテレビカメラ10とは異なった位置にスリッ
ト光走査装置12が配置される。スリット光走査装置1
2はスリット光12aを発生するとともにそれを走査す
る。テレビカメラ10はその状態を撮像し、その撮影信
号は画像処理装置14により画像処理されて、その画像
信号はスリット光走査装置12からの投光角θとともに
形状演算装置16に入力し、形状演算装置16において
被測定物2の3次元形状が計測される。また、下端位置
検出器19が配置されており、これは被測定物2の下端
位置を検出するものであり、光学的に或いは機械的に被
測定物2の下端の高さを検出する。なお、コイル2は通
常の台車(又はパレット)上に乗って搬送されるので、
その場合のコイル2の下端の高さは台車等の載置面の高
さを検出すれば良く、また、台車等が同じ機種であれば
1回検出すれば良い。コイル演算装置18においては、
形状演算装置16により計測された3次元形状と、下端
位置検出器19により検出された被測定物2の下端位置
とに基づいて、被測定物2であるコイルの径方向中心位
置、コイル径、コイル幅等を求める。そして、このコイ
ルの径方向中心位置及びコイル半径を求める際には、上
述のようにハフ(Hough )変換を使う。なお、図1のコ
イル位置検出装置の構成は後述する実施形態においても
同様にして適用されるものする。
【0015】次に、図1のコイル位置検出装置を測定方
式、形状演算原理、スリット光の方向、マルチスリット
化及びスリット光の生成の観点からそれぞれ説明する。 (A)測定方式 光学系は一般的に光切断法と呼ばれる光学系を用いてい
る。図2はスリット光走査装置12の構成を示した図で
ある。スリット光走査装置12は、まず、半導体レーザ
20からのレーザスポット光を、駆動モータ22aによ
り回転制御される第1の走査ミラー22によって走査す
ることによりスリット光を生成する。このとき レーザ
スリット光の向きは図1のy軸方向となるようにし、そ
して、駆動モータ24aにより回転制御される第2の走
査ミラー24によって図1のx軸方向にレーザスリット
光の投光位置を制御する。また、同時にこのときの走査
ミラー24の投光角度θは角度信号として形状演算装置
16に出力される。そして、レーザスリット光12aの
照射パターンをテレビカメラ10で撮像し、画像処理装
置14に入力する。画像処理装置14は、テレビカメラ
14の撮像信号を画像処理し、その画像信号からレーザ
スリット光に対応した画像信号を抽出する。形状演算装
置16は、その抽出された画像信号のレーザスリット光
の位置と、そのときのレーザ投光角度θとから後述の三
角測量の原理に基づいて、レーザスリット光の3次元座
標を演算する。
【0016】(B)形状演算原理 形状演算装置16は、スリット光走査装置12により生
成されるマルチスリット光についてそのレーザスリット
光の3次元座標を演算することにより被測定物2の全体
形状を求める。この形状演算は三角測量の方式に基づい
ている。スリット光走査装置12から被測定対象(:コ
イル)2上にレーザスリット光12aを投光角度θで投
光し、その状態をテレビカメラ10で撮像する。そのテ
レビカメラ10で撮像した画像から抽出したレーザ光が
当たった点(x′,y′)の高さz(x′,y′)は、
テレビカメラ10のパースペクティブ効果を考慮する
と、次式の関係が成り立つ。 z(x′,y′)=Z0 −{X0 −(1−z(x′,y′)/a)x} tan θ(x′,y′) …(3) x′ :テレビカメラで撮像された画像の基準面上での
位置 y′ :テレビカメラで撮像された画像の基準面上での
位置 X0 :レーザ光走査回転軸のx座標 Z0 :レーザ光走査回転軸のz座標 a :テレビカメラ−基準面間の距離 θ :レーザスリット光投光角度 上記の(1)式を変形すればレーザスリット光が当たっ
た点の高さz(x′,y′)は次式で求まる。
【0017】
【数1】
【0018】また、画像上でレーザ光が抽出された点
(x,y)の3次元座標上での座標(x,y)は次式で
与えられる。 x={1−z(x′,y′)/a}x′ …(5) y={1−z(x′,y′)/a}y′ …(6) 以上の説明から明らかなように、レーザスリット光が投
光角度θでテレビカメラ10の画像上の座標x′,y′
に検出された点の3次元座標x,y,zは上記の
(4),(5),(6)式で求まることが分かる。ま
た、上記の(5),(6)式は、被測定物2とテレビカ
メラ10との間の距離が有限であるためにテレビカメラ
10に近いものほど大きく見えるというパースペクティ
ブ効果に対する補正を施したものであり、2次元画像だ
けでは正確な形状検出ができないことが分かる。
【0019】(C)スリット光の方向 上記の三角測量方式において、レーザスリット光が基準
面1上にてy軸方向に平行になるように構成されていれ
ば、同一スリット光上の形状については全て同一の投光
角度θとして演算することが出来る。従って、テレビカ
メラ10の画像上のレーザスリット光の各点の位置
(x′,y′)を求めることによりスリット光が当たっ
た部分の3次元座標(位置・高さ)データを前出の式に
より求めることができる。
【0020】(D)マルチスリット化 1本のレーザスリット光の情報では被測定物の1断面情
報しか得られない。そこで、まず、第2の走査ミラー2
4が投光角θの状態で、第1の走査ミラー22を走査し
てy軸方向にレーザスリット光を投影する。このスリッ
ト光をテレビカメラ10で撮像し、そのスリット光画像
から前記の演算方式で1断面上の形状を演算する。次
に、第2の走査ミラー24を投光角をθから微小角Δθ
だけ回転させて、再度、第1の走査ミラー22によりy
軸方向にレーザスリット光を投影する。このようにし
て、レーザスリット光の投光角度θを変えながら次々と
複数断面の形状を計測し、各々の断面形状を合成する事
により被測定物2の全体形状を再構築することができ
る。なお、第2の走査ミラー24の回転ピッチΔθを細
かくするほど被測定物の形状分解能が向上する。但し、
その一方で測定時間は長くなる。
【0021】(E)スリット光の生成 上記においては、レーザスポット光を走査することによ
りレーザスリット光を生成する例について説明したが、
十分な光量が得られるならばレーザスポット光の光路に
ロッドレンズ又はシリンドリカルレンズを置いてレーザ
スリット光を生成して、これを投光しても同様の計測が
可能である。
【0022】本実施形態における測定原理が上記の説明
により明らかになったところで、次に、図1の光学系を
天井クレーンに配置した例について説明する。図3
(A),(B),(C)は図1の光学系(テレビカメラ
10、スリット光走査装置12)を天井クレーンに配置
した構成例における平配置図、正面図及びテレビカメラ
10の視野内の映像を示した図である。同図(A)に示
されるように、テレビカメラ10は、トロリー30にそ
の横行方向に対して45°回転させた方向に、且つその
光軸が鉛直方向下向き位置するように配置される。スリ
ット光走査装置12はテレビカメラ10のx軸上に設置
され、スリット光の向きがテレビカメラ10のy軸方向
に平行となるように調整する。測定対象となるコイル3
はクレーンの横行方向又は走行方向に平行に置かれてお
り、従って、テレビカメラ10によって撮像されるコイ
ル3の姿勢は視野内で45°傾いた(回転した)状態と
なる。なお、コイル3は、ヤード内においてはクレーン
の横行方向又は走行方向の何れかに配置されるものであ
り、そして、その配置方向はヤードを管理しているシス
テムコンピュータにおいて把握されている。
【0023】この状態でスリット光走査装置12がレー
ザスリット光を走査しながらコイル3上面に照射して、
コイル3に対して斜め45度方向のスリット光画像をテ
レビカメラ10により得て、さらに、画像処理装置14
によりレーザスリット光に対応した画像信号を抽出し、
そして、形状演算装置16によりレーザ光の投光角度θ
とレーザ光の位置とからレーザ光が当たった点の高さを
上述の演算式に基づいて演算する。この操作を逐次複数
ラインについて行うことにより、コイル・台車及び床面
等測定視野内の物体の複数断面形状を得ることができ
る。
【0024】次に、コイル演算装置18はその形状デー
タを用いて、コイルの方が床面や台車より高いことか
ら、コイルと周辺部(床面及び台車)とを高さの違いか
ら識別してコイルの形状のみを抽出する。更に、抽出さ
れたコイルの複数断面形状から、コイルの位置を検出す
るために、コイルの径方向及び幅方向の断面形状を求め
る。
【0025】図4はコイルの径方向及び幅方向の断面形
状を求める際の説明図である。ここでは、コイル3の形
状データを検出ヘッドであるテレビカメラ10の設置角
度(45°)分回転させた方向、すなわちトロリー30
の横行方向及び走行方向にそれぞれ形状データを投影す
る。投影の方法としては、コイル幅方向には、コイル幅
方向形状データの平均値を求める。図示の例では、スリ
ット光41,42,43の例えば図示の点における平均
値を求め、その平均値をコイル幅方向の投影形状におけ
る点の値とし、同様にして、スリット光41,42,4
4,43,44の他の点についてもその平均値を求める
ことで、コイル幅方向の投影形状(形状データ)45を
求める。また、コイル径方向にはコイル径方向の形状デ
ータの最大値をとることにより正確な形状データが得ら
れる。図示の例では、スリット光41,42,43,4
4をコイル径方向に投影させたデータ41a,42a,
43a,44aの最大値をとることにより、コイル径方
向の投影形状(形状データ)46を求める。
【0026】なお、上記の説明はコイル3の配置方向が
予め分かっている場合についての例であるが、その方向
が予め分かっていない場合においても同様にして処理す
ることができる。その場合には、取りあえずその方向を
仮に決めてからコイル幅方向及び径方向の投影形状(形
状データ)を求め、その形状データからその配置方向を
判断することができるから、仮に決めたコイルの配置方
向が誤っていた場合には、その判断された配置方向につ
いて上記のコイル径方向の投影形状(形状データ)を求
める。
【0027】次に、コイル幅方向及び径方向に投影され
た形状データから、コイルの幅方向位置、コイル幅、コ
イル径方向中心位置及びコイル径を求める方法を説明す
る。コイルの幅方向については、図5に示されるよう
に、投影された幅方向の形状データから別途設定した高
さデータを越す左右両端の点を検出することにより、そ
の点をコイルの右及び左エッジとして認識する。従っ
て、コイル幅方向の中心位置及び幅はそれぞれ次式によ
り求められる。 コイルの中心位置 = (右エッジ+左エッジ)/2 …(7) コイル幅 = |右エッジ−左エッジ| …(8)
【0028】コイル径方向については、投影されたコイ
ル形状が半円状になることから、円の方程式をハフ(Ho
ugh )変換して、それにコイル幅方向に投影された形状
データ、及び下端位置検出器19により検出されたコイ
ルの下端の高さを代入し、2次曲線を描いて、描かれた
位置を計数して、その計数値が1番多い座標を求めるこ
とで、コイルの径方向中心位置及びコイル径を求めるこ
とができる。なお、この計算方法の詳細は上述のとおり
である。 (cx −x 2 +(r−z)2 =r2 2r=z+(cx −x)2 /z …(9) x,z:投影によって得られたコイルの半円状の形状デ
ータ cx ,r(=cz ):コイルの径方向中心位置 r:コイル半径
【0029】本実施形態においては上述のようしてコイ
ル位置を検出するので、次のような効果が得られてい
る。 (1)ハフ(Hough )変換を用いてコイル径方向の中心
位置とコイル径を求めており、従って、円周上の複数点
の形状データから円の中心を多数決方式で求めているた
めに、本来取るべき値から大きくずれた外乱データが混
在しても、外乱データは円の中心位置演算データから削
除される。このため、最小自乗法等の全データから円の
中心を求める方式に比べて、本実施形態は外乱の影響を
受けにくく、精度良くコイル中心位置を求めることがで
きる。 (2)また、下端位置検出器19が配置され、コイルパ
レット又はヤードの高さが求まることから、コイル径が
容易に求まる。従って、本実施形態においてはコイル径
既知での条件下においてハフ変換の演算を行うことでコ
イル径方向のコイル中心位置が求まることから、ハフ
(Hough )変換の演算量を大幅に削減でき、短時間でコ
イル中心位置を検出することが可能になっている。 (3)複数のコイル断面形状からコイルの幅方向中心位
置・幅、コイルの径方向中心位置・コイル径を求めてい
るので、コイルの一部分の反射率の違い等により一部の
レーザスリット光が検出できなくなるような事態があっ
ても、他の検出できている部分の断面形状から欠落して
いる部分の形状を求めることができるので、外乱に対し
てロバストな計測が実現できる。 (4)コイルに対してレーザスリット光を斜め走査し、
複数の断面形状を求め、これをコイルの径方向及び幅方
向に投影することにより、コイルの幅方向中心位置・
幅、コイルの径方向中心位置・コイル径を求めており、
測定対象となっているコイルの向きがクレーンの横行方
向又は走行方向に対してどちらを向いているかさえ分か
れば、径方向と幅方向とが入れ替わっても検出ヘッドの
向きを変える等の操作が不要であり、1個のテレビカメ
ラ・1個のスリット光走査装置(レーザ光源)でコイル
位置が検出可能になっている。 (5)1個のテレビカメラ・1個のスリット光走査装置
(レーザ光源)で検出ヘッドを構成することができるの
で、コンパクトな検出ヘッドの構築が可能であり、検出
ヘッドの据え付け調整も容易にできるようになった。 (6)複数本のスリット光による3次元形状データをコ
イルの幅方向に投影してコイルの径方向中心位置とコイ
ル径を求めるとともに、複数のスリット光の3次元形状
データを基準面と平行なコイルの径方向に投影してコイ
ルの幅方向中心位置とコイル幅を求めるようにしている
ので、天井クレーンの自動運転において、トレーラ等コ
イル台車の停止位置が多少ずれていたり、或いは、台車
に積んであるコイルの位置が所定の位置からずれていて
も、コイルの位置を正確に検出することができ、従来専
任のオペレータが行っていた天井クレーンの自動運転を
実現することが可能になっている。
【0030】(実施形態2.)図6(A),(B),
(C)は、図1の光学系(テレビカメラ10、スリット
光走査装置12)を天井クレーンに配置した他の構成例
における平配置図、正面図及びテレビカメラ10の視野
内の映像を示した図である。同図(A)に示されるよう
に、テレビカメラ10はトロリー30にその横行方向が
テレビカメラのラスタ方向となるように、且つその光軸
が鉛直方向下向き位置するように配置される。スリット
光走査装置12はテレビカメラ10のx軸上に設置さ
れ、スリット光の向きがテレビカメラ10のy軸方向に
平行となるように調整する。測定対象となるコイル3は
そのコイル幅方向がクレーン30の走行方向となるよう
に置かれている。なお、コイル3の配置方向はヤードを
管理しているシステムコンピュータにおいて把握されて
いる。
【0031】この状態でスリット光走査装置12がレー
ザスリット光をほぼ等間隔でコイル幅方向と平行にコイ
ル径方向に走査しながらコイル3上面に照射する。そし
て、スリット光画像をテレビカメラ10により得て、さ
らに、画像処理装置14によりレーザスリット光に対応
した画像信号を抽出し、そして、形状演算装置16によ
りレーザ光の投光角度θとレーザ光の位置とからレーザ
光が当たった点の高さを上述の演算式に基づいて演算す
る。この操作を逐次複数ラインについて行うことによ
り、コイル・台車及び床面等測定視野内の物体の複数断
面形状を得ることができる。
【0032】次に、コイル演算装置18はその形状デー
タを用いて、コイルの方が床面や台車より高いことか
ら、コイルと周辺部(床面及び台車)とを高さの違いか
ら識別してコイルの形状のみを抽出する。更に、抽出さ
れたコイルの複数断面形状から、コイルの位置を検出す
るために、コイルの径方向及び幅方向の断面形状を求め
る。この断面形状は、コイルの形状データをコイル径方
向及び幅方向に投影することにより求める。投影の方法
としては、コイル幅方向には、コイル幅方向形状データ
の平均値を求める。また、コイル径方向にはコイル径方
向の形状データの最大値をとることにより正確な形状デ
ータが得られる。
【0033】次に、コイル幅方向及び径方向に投影され
た形状データから、コイルの幅方向位置、コイル幅、コ
イル径方向中心位置及びコイル径を求める方法を説明す
る。コイルの幅方向については、図7示されるように、
投影された幅方向の形状データから別途設定した高さデ
ータを越す左右両端の点を検出することにより、その点
をコイルの右及び左エッジとして認識する。従って、コ
イル幅方向の中心位置及び幅はそれぞれ次式により求め
られる。 コイルの中心位置 = (右エッジ+左エッジ)/2 …(10) コイル幅 = |右エッジ−左エッジ| …(11)
【0034】コイル径方向についての測定例を図8及び
図9に基づいて説明する。図8はコイルがクレーン横行
方向に平行に置かれている場合の投影形状を示した図で
あり、図9はコイルがクレーン横行方向に対して多少傾
いて置かれた場合の投影形状を示した図である。なお、
図8及び図9において高さデータは紙面手前側がz軸と
なる。
【0035】コイル幅の測定は、まずコイル断面データ
の左側エッジL1〜Ln、右側エッジR1〜Rnを用い
て各々最小2乗法等により、コイルの左側端面及び右側
端面位置が求まり、これら左右のコイル端面位置データ
からコイルの傾きφと、コイルの幅が求まる。コイルの
径方向中心位置は、コイルの傾き角φ方向の軸と平行な
投影面にコイル幅方向の形状データを投影し、その投影
されたコイル形状が半円状になることから、上述の実施
形態と同様に、円の方程式をハフ(Hough )変換して、
それにコイル幅方向に投影された形状データ及びコイル
の下端の高さを代入し、2次曲線を描いて、描かれた位
置を計数して、その計数値が1番多い座標を求めること
で、コイルの径方向中心位置及びコイル径を求めること
ができる。 (cx −x 2 +(r−z 2 =r2 2r=z+(cx −x)2 /z …(12) x,z:投影によって得られたコイルの半円状の形状デ
ータ cx ,r(=cz ):コイルの径方向中心位置 r:コイル半径
【0036】本実施形態においては上述のようしてコイ
ル位置を検出するので、上述の実施形態1.の効果に加
えて次のような効果が得られている。即ち、本実施形態
においては、上記の(12)式に基づいてコイルの径方
向中心位置が求まれば、コイルの幅方向中心位置は、コ
イルの径方向中心位置(y′軸)上に位置し、且つ、左
右コイル端面位置の中央部(x′軸上)に位置するの
で、コイルの径方向中心位置(y′軸)上との交点
(x′,y′)として容易に演算できる。従って、本実
施形態によれば、コイル設置位置においてコイルの向き
が多少傾いていても、複数断面の形状を測定しているの
で、各断面データのエッジ位置からその傾き角度φとコ
イル中心位置の両方が計測可能であり、リフターをコイ
ルの傾き角度φだけ回転させることにより正確にコイル
を吊り上げることが可能となる。
【0037】(実施形態3.)図10(A),(B),
(C)は図1の光学系(テレビカメラ10、スリット光
走査装置12)を天井クレーンに配置した他の構成例に
おける平配置図、正面図及びテレビカメラ10の視野内
の映像を示した図である。同図(A)に示されるよう
に、テレビカメラ10はトロリー30にその横行方向が
テレビカメラのラスタ方向となるように、且つその光軸
が鉛直方向下向き位置するように配置される。スリット
光走査装置12はテレビカメラ10のx軸上に設置さ
れ、スリット光の向きがテレビカメラ10のy軸方向に
平行となるように調整する。測定対象となるコイル3は
そのコイル幅方向がクレーン30の横行方向となるよう
に置かれている。なお、コイル3の配置方向はヤードを
管理しているシステムコンピュータにおいて把握されて
いる。
【0038】この状態でスリット光走査装置12がレー
ザスリット光をほぼ等間隔でコイル径方向と平行にコイ
ル幅方向に走査しながらコイル3上面を照射し、そのス
リット光画像をテレビカメラ10により得て、さらに、
画像処理装置14によりレーザスリット光に対応した画
像信号を抽出し、そして、形状演算装置16によりレー
ザ光の投光角度θとレーザ光の位置とからレーザ光が当
たった点の高さを上述の演算式に基づいて演算する。こ
の操作を逐次複数ラインについて行うことにより、コイ
ル・台車及び床面等測定視野内の物体の複数断面形状を
得ることができる。
【0039】次に、コイル演算装置18はその形状デー
タを用いて、コイルの方が床面や台車より高いことか
ら、コイルと周辺部(床面及び台車)とを高さの違いか
ら識別してコイルの形状のみを抽出する。更に、抽出さ
れたコイルの複数断面形状から、コイルの位置を検出す
るために、コイルの径方向及び幅方向の断面形状を求め
る。この断面形状は、コイルの形状データをコイル径方
向及び幅方向に投影することにより求める。
【0040】図11はコイルの径方向及び幅方向の断面
形状を求める際の説明図である。ここでは、コイル3の
形状データをトロリー30の横行方向及び走行方向にそ
れぞれ形状データを投影する。投影の方法としては、コ
イル幅方向には、コイル幅方向の形状データの平均値を
求める。図示の例では、スリット光41,42,43,
44の例えば図示の点における平均値を求め、その平均
値をコイル幅方向の投影形状における点の値とし、同様
にして、スリット光41〜45の他の点についてもその
平均値を求めることで、コイル幅方向の投影形状(形状
データ)46を求める。また、コイル径方向にはコイル
径方向の形状データの最大値をとることにより正確な形
状データが得られる。図示の例では、スリット光41,
42,43,44,45をコイル径方向に投影させたデ
ータ41a,42a,43a,44a,45aの最大値
をとることにより、コイル径方向の投影形状(形状デー
タ)47を求める。
【0041】次に、コイル幅方向及び径方向に投影され
た形状データから、コイルの幅方向位置、コイル幅、コ
イル径方向中心位置及びコイル径を求める方法を説明す
る。コイルの幅方向については、図12に示されるよう
に、投影された幅方向の形状データから別途設定した高
さデータを越す左右両端の点を検出することにより、そ
の点をコイルの右及び左エッジとして認識する。従っ
て、コイル幅方向の中心位置及び幅はそれぞれ次式によ
り求められる。 コイルの中心位置 = (右エッジ+左エッジ)/2 …(13) コイル幅 = |右エッジ−左エッジ| …(14)
【0042】コイルの径方向中心位置については、投影
されたコイル形状が半円状になることから、円の方程式
をハフ(Hough )変換して、それにコイル幅方向に投影
された形状データ及びコイルの下端の高さを代入し、2
次曲線を描いて、描かれた位置を計数して、その計数値
が1番多い座標を求めることで、コイルの径方向中心位
置及びコイル径を求めることができる。 (cx −x)2 +(r−z)2 =r2 2r=z+(cx −x)2 /z …(15) x,z:投影によって得られたコイルの半円状の形状デ
ータ cx ,r(=cz ):コイルの径方向中心位置 r:コイル半径
【0043】本実施形態においては、上述のようにし
て、コイルの径方向中心位置及びコイル径、コイルの幅
方向中心位置及びコイル幅を検出することから、実施形
態2と同様な効果が得られている。
【0044】(実施形態4.)図13(A),(B),
(C)は図1の光学系(テレビカメラ、スリット光走査
装置)を天井クレーンに配置した他の構成例における平
配置図、正面図及びテレビカメラ10の視野内の映像を
示した図である。同図(A)に示されるように、テレビ
カメラ10はトロリ30にその横行方向がテレビカメラ
のラスタ方向となるように、且つその光軸が鉛直方向下
向き位置するように配置される。2台のスリット光走査
装置12,13の内、一方のスリット光走査装置12は
テレビカメラ10のx軸上に設置され、スリット光の向
きがテレビカメラ10のy軸方向に平行となるように調
整する。そして、他方のスリット光走査装置13はテレ
ビカメラ10のy軸上に設置され、スリット光の向きが
テレビカメラ10のx軸方向に平行となるように調整す
る。測定対象となるコイル3はそのコイル幅方向がクレ
ーン30の走行方向となるか、又は横行方向となるよう
に置かれている。なお、コイル3の配置方向はヤードを
管理しているシステムコンピュータにおいて把握されて
いる。
【0045】この状態でスリット光走査装置12(又は
13)がコイル幅方向に平行なレーザスリット光を生成
して、そのレーザスリット光をコイル径方向にほぼ等間
隔で走査しながらコイル3上面に照射する。そのスリッ
ト光画像をテレビカメラ10により得て、さらに、画像
処理装置14によりレーザスリット光に対応した画像信
号を抽出し、そして、形状演算装置16によりレーザ光
の投光角度θとレーザ光の位置からレーザ光が当たった
点の高さを演算する。この操作を逐次複数ラインについ
て行うことにより、コイル・台車及び床面等測定視野内
の物体の複数断面形状を得ることができる。ここで、2
台のスリット光走査装置12,13の内のどちらを使用
するかは、計測前にコイルの向きを調べてスリット光の
向きがコイル幅方向となるものを使用する。図示の例に
おいてはスリット光走査装置12が選択されて使用され
ているものとする。
【0046】次に、コイル演算装置18はその形状デー
タを用いて、上述の実施形態2と同様な演算処理を行っ
て、コイルの径方向中心位置及びコイル径、コイルの幅
方向中心位置及びコイル幅をそれぞれ求める。
【0047】本実施形態においては、上述のように、ス
リット光走査装置12,13がテレビカメラ10の位置
に対して、クレーンの横行方向と走行方向とに設けられ
ているので、コイルの設置方向がクレーンの横行方向及
び走行方向の何れであっても、それに対応したスリット
光走査装置(スリット光がコイル幅方向に平行なもの)
を選択して使用することにより、同一の検出方式での測
定可能である。
【0048】(実施の形態5.)図14(A),
(B),(C)は図1の光学系(テレビカメラ、スリッ
ト光走査装置)を天井クレーンに配置した他の構成例に
おける平配置図、正面図及びテレビカメラ10の視野の
映像を示した図である。同図(A)に示されるように、
テレビカメラ10はトロリ30にその横行方向がテレビ
カメラのラスタ方向(x軸方向)となるように、且つそ
の光軸が鉛直方向下向き位置するように配置される。2
台のスリット光走査装置12,13の内、一方のスリッ
ト光走査装置12はテレビカメラ10のx軸上に設置さ
れ、スリット光の向きがテレビカメラ10のy軸方向に
平行となるように調整する。他方のスリット光走査装置
13はテレビカメラ10のy軸上に設置され、スリット
光の向きがテレビカメラ10のx軸方向に平行となるよ
うに調整する。この場合も、測定対象となるコイル3は
そのコイル幅方向がクレーンの走行方向となるか、或い
は、横行方向となるように置かれている。なお、コイル
3の配置方向はヤードを管理しているシステムコンピュ
ータにおいて把握されている。
【0049】この状態でスリット光走査装置13(又は
12)がコイル径方向に平行なレーザスリット光を生成
して、そのレーザスリット光をコイル幅方向にほぼ等間
隔で走査しながらコイル3上面に照射する。そのスリッ
ト光画像をテレビカメラ10により得て、さらに、画像
処理装置14によりレーザスリット光に対応した画像信
号を抽出し、そして、形状演算装置16によりレーザ光
の投光角度θとレーザ光の位置からレーザ光が当たった
点の高さを演算する。この操作を逐次複数ラインについ
て行うことにより、コイル・台車及び床面等測定視野内
の物体の複数断面形状を得ることができる。この実施の
形態においても、2台のスリット光走査装置12,13
の内のどちらを使用するかは、計測前にコイルの向きを
調べてスリット光の向きがコイル径方向となるものを選
択して使用する。図示の例においてはスリット光走査装
置13が選択されて使用されているものとする。
【0050】次に、コイル演算装置18はその形状デー
タを用いて、上述の実施形態3と同様な演算処理を行っ
て、コイルの径方向中心位置及びコイル径、コイルの幅
方向中心位置及びコイル幅をそれぞれ求める。
【0051】本実施形態においても、上述のように、ス
リット走査装置がテレビカメラ位置に対して、クレーン
の横行方向と走行方向に設けられているので、コイルの
設置向きがクレーンの横行方向でも走行方向でも、コイ
ルの向きにあわせて対応するスリット走査装置を用いる
ことにより同一の検出方式で測定可能である。
【0052】(実施形態6.)図15(A),(B),
(C)は図1の光学系(テレビカメラ、スリット光走査
装置)を天井クレーンに配置した他の構成例における平
配置図、正面図及びテレビカメラ10,11の視野内の
映像を示した図である。同図(A)に示されるように、
天井トロリ30上に2台のテレビカメラ10,11を設
け、その内の1台10はリフタ31より横行側に取り付
け、他の1台11はリフタ31の走行側に取り付け、そ
して、いずれもその光軸がリフタ31の下部のコイル3
が撮像できるように設置する。更に、2台のレーザ光走
査装置12,13は、各々のテレビカメラ10,11の
x軸上に設置し、スリット光の向きはテレビカメラ1
0,11のy軸方向に平行となるように調整する。測定
対象となるコイル3は、コイル幅方向がクレーンの走行
方向となるか、又は、横行方向となるように置かれる。
なお、コイル3の配置方向はヤードを管理しているシス
テムコンピュータにおいて把握されている。
【0053】この状態でスリット光走査装置12(又は
13)によりコイル幅方向のレーザスリット光を生成し
て、そのスリット光をほぼ等間隔にコイル幅方向に平行
にコイル径方向に走査しながらコイル3上面に照射し、
そのスリット光画像をテレビカメラ10(又は11)に
より得て、更に、画像処理装置14によりレーザスリッ
ト光に対応した画像信号を抽出し、そして、形状演算装
置16によりレーザ光の投光角度θとレーザ光の位置か
らレーザ光が当たった点の高さを上述の演算式に基づい
て演算する。この操作を逐次複数ラインについて行うこ
とにより、コイル・台車及び床面等測定視野内の物体の
複数断面形状を得ることができる。ここで、テレビカメ
ラ10とスリット光走査装置12との組、又はテレビカ
メラ11とスリット光走査装置13との組のどちらを使
用するかは、計測前にコイル3の向きを調べておいてス
リット光の向きがコイル幅方向となるものを選択して使
用する。図示の例においてはテレビカメラ10とスリッ
ト光走査装置12との組が選択されて使用されている。
【0054】次に、コイル演算装置18は、その形状デ
ータを用いて、上述の実施形態2と同様な演算処理を行
って、コイルの径方向中心位置及びコイル径、コイルの
幅方向中心位置及びコイル幅をそれぞれ求める。
【0055】このようにして、カメラ10,11を基準
として求めたコイル中心位置等は、テレビカメラの位置
(リフタ−テレビカメラ間距離、テレビカメラの光軸の
鉛直方向からの傾斜角、テレビカメラの床面からの高
さ、テレビカメラ−テレビカメラ基準面間距離)を予め
測定しておくことにより、リフタ31の位置を基準とし
たコイル中心位置に変換できる。 u=L1 −(a−z)sinφ+xcosφ …(16) v=L2 −(a−z)cosφ+x …(17) ここで u,v :リフタ基準での座標系 x,y:カメラ基準での座標系 z :求めたコイル中心位置(高さ) L1 :リフタ−カメラ間距離 L2 :カメラ高さ a :カメラ−カメラ基準面間距離 φ :カメラ光軸の鉛直軸からの傾き角
【0056】本実施形態においては、テレビカメラ1
0,11とスリット光走査装置12,13との組が、ク
レーンの横行方向と走行方向とにそれぞれ設けられてい
るので、コイルの設置方向がクレーンの横行方向でも走
行方向でも、コイルの向きに合わせて対応するテレビカ
メラとスリット光走査装置との組を選択して使用するこ
とにより、同一の検出方式での測定可能である。
【0057】(実施形態7.)図16(A),(B),
(C)は図1の光学系(テレビカメラ、スリット光走査
装置)を天井クレーンに配置した他の構成例における平
配置図、正面図及びテレビカメラ10,11の視野内の
映像を示した図である。同図(A)に示されるように、
天井トロリ30上に2台のテレビカメラ10,11を設
け、その内の1台10はリフタ31より横行側に取り付
け、他の1台11はリフタ31の走行側に取り付け、且
つ、それらの光軸がリフタ31の下部のコイル3が撮像
できるように設置する。更に、2台のレーザ光走査装置
12,13は、各々のテレビカメラ10,12のx軸上
に設置し、スリット光の向きはテレビカメラ10,11
のy軸方向に平行となるように調整する。測定対象とな
るコイル3は、コイル幅方向がクレーンの走行方向とな
るか、或いは横行方向となるように置かれる。なお、コ
イル3の配置方向はヤードを管理しているシステムコン
ピュータにおいて把握されている。
【0058】このような状態において、スリット光走査
装置12(又は13)によりコイル径方向のレーザスリ
ット光を生成して、そのスリット光をほぼ等間隔にコイ
ル径方向に平行にコイル幅方向に走査しながらコイル3
の上面に照射する。そのスリット光画像をテレビカメラ
10(又は11)により得て、更に、画像処理装置14
によりレーザスリット光に対応した画像信号を抽出し、
そして、形状演算装置16によりレーザ光の投光角度θ
とレーザ光の位置からレーザ光が当たった点の高さを演
算する。この操作を逐次複数ラインについて行うことに
より、コイル・台車及び床面等測定視野内の物体の複数
断面形状を得ることができる。ここで、テレビカメラ1
0とスリット光走査装置12との組、又はテレビカメラ
11とスリット光走査装置13との組のどちらを使用す
るかは、計測前にコイル3の向きを調べておいてスリッ
ト光の向きがコイル幅方向となるものを選択して使用す
る。図示の例においては、テレビカメラ10とスリット
光走査装置12との組が選択されて使用されている。
【0059】次に、コイル演算装置18は、その形状デ
ータを用いて、上述の実施形態3と上述の実施形態2と
同様な演算処理を行って、コイルの径方向中心位置及び
コイル径、コイルの幅方向中心位置及びコイル幅をそれ
ぞれ求める。
【0060】そして、このようにして、カメラ10,1
1を基準として求めたコイル中心位置等は、テレビカメ
ラの位置(リフタ−テレビカメラ間距離、テレビカメラ
の光軸の鉛直方向からの傾斜角、テレビカメラの床面か
らの高さ、テレビカメラ−テレビカメラ基準面間距離)
を予め測定しておくことにより、リフタ31の位置を基
準としたコイル中心位置に変換できる。それは、上述の
実施形態6における(16)式及び(17)式により求
められる。
【0061】本実施形態においても、テレビカメラ1
0,11とスリット光走査装置12,13との組が、ク
レーンの横行方向と走行方向とにそれぞれ設けられてい
るので、コイルの設置方向がクレーンの横行方向或いは
走行方向のいずれであっても、コイルの向きに合わせて
対応するテレビカメラとスリット光走査装置との組を選
択して使用することにより、同一の検出方式での測定可
能である。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、コイルの外形形状を光学的に計測し、その計測
されたコイル形状データをコイルの幅方向に投影して得
た形状データと、コイルの下端高さとから、ハフ(Houg
h )変換を用いてコイル径方向の中心位置とコイル径を
求めるようにしたことから、コイル径に関する情報を有
効に利用することができるので検出精度が良い。更に、
その演算に際して閾値を必要としないことから閾値の設
定が不要になっており、また、ノイズの影響をいわゆる
多数決で除いており検出精度が高くなっている。更に、
1つのロジックでコイルの径方向中心位置とコイル径と
が求められるという利点がある。また、コイルの下端の
高さを求めてそれを既知として扱うことから、通常のハ
フ(Hough)変換のように半径を変えてデータを判断す
る必要がなく、演算の処理の数が少なくて済み、高速演
算が可能になっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るコイル位置検出装置の
測定原理を説明するための構成図である。
【図2】図1のスリット光走査装置の構成を示した図で
ある。
【図3】図1の光学系を天井クレーンに配置した構成例
(実施形態1)における説明図であり、(A)は平配置
図、(B)は正面図、(C)はテレビカメラの視野の映
像を示した図である。
【図4】実施形態1においてコイルの径方向及び幅方向
の断面形状を求める際の説明図である。
【図5】実施形態1においてコイルの径方向に投影され
た幅方向の形状データからコイル幅等を求める際の説明
図である。
【図6】図1の光学系を天井クレーンに配置した他の構
成例(実施形態2)における説明図であり、(A)は平
配置図、(B)は正面図、(C)はテレビカメラの視野
の映像を示した図である。
【図7】実施形態2においてコイルの幅方向の断面形状
を求める際の説明図である。
【図8】実施形態2においてコイルがクレーン横行方向
に平行に置かれている場合の投影形状を示した図であ
る。
【図9】実施形態2においてコイルがクレーン横行方向
に対して多少傾いて置かれた場合の投影形状を示した図
である。
【図10】図1の光学系を天井クレーンに配置した他の
構成例(実施形態3)における説明図であり、(A)は
平配置図、(B)は正面図、(C)はテレビカメラの視
野の映像を示した図である。
【図11】実施形態3においてコイルの径方向及び幅方
向の断面形状を求める際の説明図である。
【図12】実施形態3においてコイルの幅方向の断面形
状を求める際の説明図である。
【図13】図1の光学系を天井クレーンに配置した他の
構成例(実施形態4)における説明図であり、(A)は
平配置図、(B)は正面図、(C)はテレビカメラの視
野の映像を示した図である。
【図14】図1の光学系天井クレーンに配置した他の構
成例(実施形態5)における説明図であり、(A)は平
配置図、(B)は正面図、(C)はテレビカメラの視野
の映像を示した図である。
【図15】図1の光学系を天井クレーンに配置した他の
構成例(実施形態6)における説明図であり、(A)は
平配置図、(B)は正面図、(C)はテレビカメラの視
野の映像を示した図である。
【図16】図1の光学系を天井クレーンに配置した他の
構成例(実施形態7)における説明図であり、(A)は
平配置図、(B)は正面図、(C)はテレビカメラの視
野の映像を示した図である。
【図17】従来のコイルの径方向中心位置及びコイル径
の求め方についての説明図である。
【図18】本発明においてハフ(Hough )変換を導入し
た理由についての説明図(その1)である。
【図19】本発明においてハフ(Hough )変換を導入し
た理由についての説明図(その2)である。
【図20】本発明においてハフ(Hough )変換を導入し
た理由についての説明図(その3)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−66522(JP,A) 特開 平5−264242(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルの外形形状を光学的に計測する形
    状計測手段と、前記形状計測手段で計測したコイル形状
    データのコイルの下端高さと、前記形状計測手段で計測
    したコイル形状データをコイルの幅方向に投影して得た
    形状データとから、コイルの下端高さを考慮した円の方
    程式のハフ変換を用いて前記形状データの各点について
    2次曲線を描き、その交わる点に基づいてコイル径方向
    の中心位置とコイル径を求めるコイル演算手段とを備え
    たことを特徴とするコイル位置検出装置。
  2. 【請求項2】 コイルの外形形状を光学的に計測する形
    状計測手段と、前記形状計測手段で計測したコイル形状
    データのコイルの下端高さと、前記形状計測手段で計測
    したコイル形状データをコイルの幅方向に投影して得た
    形状データとから、コイルの下端高さを考慮した円の方
    程式のハフ変換を用いて前記形状データの各点について
    2次曲線を描き、その交わる点に基づいてコイル径方向
    の中心位置とコイル径を求めるコイル演算手段とを備え
    たことを特徴とするコイル位置検出装置。
  3. 【請求項3】 前記下端位置検出手段に代えて、コイル
    を載置して搬送する台車又はパレットの機種に応じてコ
    イルの下端の高さを予め求めておくことを特徴とする請
    求項2記載のコイル位置検出装置。
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