JP3412757B2 - レンズ保護容器 - Google Patents

レンズ保護容器

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JP3412757B2
JP3412757B2 JP2000010260A JP2000010260A JP3412757B2 JP 3412757 B2 JP3412757 B2 JP 3412757B2 JP 2000010260 A JP2000010260 A JP 2000010260A JP 2000010260 A JP2000010260 A JP 2000010260A JP 3412757 B2 JP3412757 B2 JP 3412757B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮像用のレンズを
保護するレンズ保護容器に関し、より詳細には、屋外撮
影等において画像を撮像するためのレンズを内部に収容
し、外部の対象物を該レンズが撮像するための透明な窓
部を有するレンズ保護容器に関する。
【0002】
【従来の技術】撮像用レンズのレンズ保護容器として
は、図12に示すようなものが知られている。即ち、レ
ンズ保護容器501は、金属等によって形成された略直
方体の中空箱体503と、箱体503の一面にガラス等
によって形成された透明な窓部505と、を有する。箱
体503内部に撮像用レンズ(図示せず)を配置し、窓
部505を通してレンズ保護容器501外部の様子を該
レンズによって撮像する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
に示したレンズ保護容器501の内部に撮像レンズを配
置して撮像する際、太陽等のような高輝度対象物が撮像
レンズの撮像視野に入ることがある。かかる場合では、
高輝度対象物に合わせて絞りを絞ると、高輝度対象物以
外の部分が暗くなりうまく撮像できないことがある。そ
して、撮像にCCDカメラを使った場合であれば、高輝
度対象物がCCDに結像することで、CCDの垂直転送
路に沿ってスミア現象を生じることがあり、このスミア
現象が必要な画像部分に障害を与えるという問題もあっ
た。
【0004】そして、広角レンズは大きな画角(撮影
角)を有し、1個のレンズによって広範囲を撮影するこ
とができることから、周辺状況の監視等に多用される傾
向がある。例えば、略180度以上の画角(撮影角)を
有する魚眼レンズの光軸が鉛直上方向に向くように該魚
眼レンズを略地表面上に配置すれば、該魚眼レンズ1個
によって該魚眼レンズ周囲の地表面上の状況全てを撮影
することができる。かかる広角レンズは撮影視野が広い
ことから、太陽等のような高輝度対象物が撮像視野に入
る場合が多い。また、図12に示したレンズ保護容器5
01の内部に広角レンズを配置した場合、広角レンズの
撮影範囲が狭く限定され、撮影範囲が広いという広角レ
ンズの特徴が活かされない場合があった。即ち、レンズ
保護容器501内部に配置された広角レンズが撮影でき
るのは窓部505を通した撮影範囲のみであるので、該
広角レンズ自体は広い範囲を撮影することができるもの
であっても、窓部505が小さいために、窓部505に
よって狭く限定された撮影範囲しか該広角レンズによっ
て撮影できないことがあった。特に、図12に示したレ
ンズ保護容器501の内部に魚眼レンズ(略180度以
上の画角(撮影角)を有する)を配置した場合、レンズ
保護容器501の内部にどのように魚眼レンズを配置し
ても、魚眼レンズが本来有する広い撮影範囲全てを撮影
することはできなかった。
【0005】そこで、本発明では、太陽等のような高輝
度対象物が撮像レンズの撮像視野に入っても上記のよう
な問題(高輝度対象物以外の部分が暗くなったり、スミ
ア現象が生じること等)が生じずうまく撮像することが
できるレンズ保護容器を提供し、そして広角レンズの撮
影範囲を狭めることがないレンズ保護容器を提供するこ
とを目的とする。なお、本明細書中にいう「広角レン
ズ」とは、射影方式等を問わず、画角(撮影角)が10
0度以上の撮影レンズを広くいうものとする。従って、
本明細書中にいう「広角レンズ」には、100度以上の
画角(撮影角)を有するいわゆる広角レンズ、超広角レ
ンズ、魚眼レンズのいずれのものも含まれる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のレンズ保護容器
(以下、「本容器」という。)は、画像を撮像するため
のレンズを内部に収容し、外部の対象物を該レンズが撮
像するための透明な窓部を有するレンズ保護容器であっ
て、該窓部の一部を覆う該窓部に対して可動の覆いを備
えてなるものである、レンズ保護容器である。このため
太陽等のような高輝度対象物が撮像レンズの撮像視野に
入る方位に存しても、該覆いが該高輝度対象物を覆うよ
うに該覆いを配置することで撮像レンズに高輝度対象物
からの光が直接入射することを回避することができ、前
記問題(高輝度対象物以外の部分が暗くなったり、スミ
ア現象が生じること等)が生じることを防止しうまく撮
像することができる。なお、ここに窓部が「透明」と
は、前記レンズが外部の対象物を所望の程度に撮像する
ことができる程度に光線を通過させることをいい、有色
無色は問わない。そして該光線も可視光に限定されるも
のではなく、外部の対象物を撮影できるものであればい
かなるものであってもよく、例えば、赤外線や紫外線で
あってもよい。また、ここにいう「覆い」は、撮像する
ための光線が該覆いを通過する際に減衰させるものであ
ればいかなるものであってもよく、該光線を吸収又は反
射等して該覆いが存しないところよりも該光線を透過さ
せないものであれば足り、実質的に全く該光線を透過さ
せないものも含む。なお、覆いが「窓部に対して可動」
とは、覆いを移動させれば窓部のいかなる部分をも覆う
ことができることを要するものではなく、覆いを移動さ
せることで窓部の少なくとも異なる2カ所を覆うことが
できれば足りる。窓部に対する覆いの大きさは、想定さ
れる高輝度対象物からの光線が撮像レンズに直接入射す
ることを回避することができると共に、覆いによって覆
われた部分以外の撮像領域が所望程度の広さ確保される
ものであればよい。
【0007】本容器は、前記覆いを配置すべき位置を決
定する覆い位置決定手段と、該覆い位置決定手段によっ
て決定された位置に前記覆いを駆動する覆い駆動手段
と、を有してなるものであってもよい。こうすることで
覆い位置決定手段が前記覆いを配置すべき位置を決定
し、覆い駆動手段が、該覆い位置決定手段によって決定
された位置に前記覆いを駆動するので、覆いを必要な位
置へ自動的に移動させることができる。前記覆い位置決
定手段が、高輝度対象物が存する方位を特定し、該高輝
度対象物が存する方位を前記覆いが覆うように前記覆い
を配置すべき位置を決定するものであってもよい。こう
することで高輝度対象物が存する方位を前記覆いが確実
に覆うようにすることができるので、撮像レンズに高輝
度対象物からの光が直接入射することを回避することが
でき、前記問題(高輝度対象物以外の部分が暗くなった
り、スミア現象が生じること等)が生じることを防止し
うまく撮像することができる。また、前記覆い位置決定
手段が、高輝度対象物が存する方位を特定する方法はい
かなるものであってもよく、例えば、高輝度対象物が太
陽等のように規則的に移動するものであれば、その規則
的な移動経路を記憶しておいて現在の高輝度対象物が存
する方位を特定するようにしてもよい。そして前記覆い
位置決定手段が、前記レンズによって撮像された画像デ
ータから前記高輝度対象物が存する方位を特定するもの
であってもよく、こうすれば現実に高輝度対象物が存す
る方位を直接的に検出するので、高輝度対象物がどのよ
うな動きをしても確実かつ正確に高輝度対象物が存する
方位を特定することができる。
【0008】本容器は、前記窓部の外面に当接し摺動し
て該外面を拭き取るワイパーを備え、該ワイパーが前記
覆いを兼用するものであってもよい。本容器を屋外等で
使用すると、窓部の外面に雨水や埃等の異物が付着し該
窓部を経由して本容器の外部をうまく撮影できなくなる
ことがあるので、該外面に当接し摺動して該外面に付着
した異物を拭き取るワイパーを備えることが好ましい
(該ワイパーによって該外面を拭き取ることによって、
窓部を通して撮像される画像を鮮明に保つことができ
る。)。そしてワイパーが、撮像するための光線が通過
する際に該光線を減衰(実質的に全く該光線を透過させ
ないものであってもよい)させる部分を有するものであ
れば、ワイパーが前記覆いを兼用するようにすることが
できる。こうすることでワイパーと前記覆いとを別個に
設ける場合に比して、部品点数及び組立工数の削減や駆
動制御の簡略化を図ることができる。
【0009】本容器が、前記窓部の外面が球冠状をして
おり、該球冠状の前記窓部の外面に当接するワイパー
と、該ワイパーを前記球冠状の直径たる第一回動軸を中
心として回動させる第一ワイパー回動手段と、を備え、
該ワイパーが前記覆いと兼用され、前記覆い駆動手段が
該第一ワイパー回動手段と兼用されるものであってもよ
い。前述のように、撮影視野の広い広角レンズを用いて
平板状の窓部を通して撮影する場合、広角レンズが有す
る広い撮影視野全部を窓部がカバーすることができず撮
影範囲を狭めるという問題があった。この問題を回避す
るため、窓部の外面を球冠状にしてもよい。そして該球
冠状の前記窓部の外面に当接するワイパーと、該ワイパ
ーを前記球冠状の直径たる第一回動軸を中心として回動
させる第一ワイパー回動手段と、を備えるようにすれ
ば、前記窓部の外面を球冠状とすることにより前述の広
角レンズの撮影視野を狭めることを回避すると共に、窓
部の外面に付着した異物をワイパーによって拭き取るこ
とができるので、窓部を通して撮像される画像を鮮明に
保つことができる。さらに、該ワイパーが、撮像するた
めの光線が通過する際に該光線を減衰(実質的に全く該
光線を透過させないものであってもよい)させる部分を
有するものであれば、ワイパーが前記覆いを兼用するこ
とができ、覆い駆動手段が該第一ワイパー回動手段と兼
用されることができる。こうすることでワイパーと前記
覆いとを別個に設ける場合に比して、部品点数及び組立
工数の削減や駆動制御の簡略化を図ることができる。な
お、ここにいう「球冠状の直径」とは、該球冠を一部と
する球の直径をいう。前記第一回動軸は前記レンズの光
軸と略垂直なものであってもよい。こうすることで、ワ
イパーが、前記レンズの光軸と略垂直な第一回動軸を中
心として回動されるので、前記窓部の前記外面と前記光
軸を含む直線との交点を通り該第一回動軸に垂直な平面
によって前記外面を2領域に分割した際、該2領域のう
ち一方の領域と他方の領域とをほぼ同様にふき取ること
ができ、該一方の領域を経て得られる画像と該他方の領
域を経て得られる画像との間で拭き取り程度の差による
影響を少なくすることができる。
【0010】本容器が、前記窓部の外面が球冠状をして
おり、該球冠状の前記窓部の外面に当接するワイパー
と、該ワイパーを前記球冠状の直径たる第一回動軸を中
心として回動させる第一ワイパー回動手段と、を備え、
該ワイパーが前記覆いと兼用され、前記覆い駆動手段が
該第一ワイパー回動手段と兼用されるものである場合
に、前記ワイパーを前記第一ワイパー回動手段が回動さ
せる前記第一回動軸と前記球冠の中心で交わる第二回転
軸を中心として前記ワイパーを回動させる第二ワイパー
回動手段を、さらに備え、前記覆い駆動手段が該第二ワ
イパー回動手段を含んでなるものであってもよい。こう
することで、覆いとしてのワイパーが、第一回動軸と、
該第一回動軸と前記球冠の中心で交わる第二回転軸と、
の異なる2回転軸を中心として自由に回動されることが
できるので、前記窓部の外面において所望の方向及び位
置に配置されることができることから、一層効果的に撮
像レンズに高輝度対象物からの光が直接入射することを
回避すると共に、必要な画像部分を覆ってしまうことを
防止することができる。なお、ここにいう「球冠の中
心」とは、該球冠を一部とする球の中心をいう。
【0011】前記第一回動軸と前記第二回動軸とが略直
交するものであってもよい。こうすることで第一回動軸
を中心とした回動と第二回転軸を中心とした回動とによ
って前記ワイパーを前記球冠状の外面の所望位置に自在
に位置させることができる。特に、両回動軸が略直交し
ていることで、両回動角度をあまり大きくすることな
く、前記ワイパーを前記球冠状の外面の所望位置に自在
に位置させることができる。
【0012】本容器が、前記第二ワイパー回動手段をさ
らに備え、前記覆い駆動手段が該第二ワイパー回動手段
を含んでなるものである場合、前記ワイパーが、前記第
一回動軸が属する平面と前記外面との交線に沿って前記
外面に当接し、前記高輝度対象物が前記レンズの視野の
周辺部分に存する場合、前記覆いが、該周辺部分に相当
する前記窓部の一部のみを覆うように前記覆い駆動手段
が前記覆いを駆動するものであってもよい。前記ワイパ
ーが、前記第一回動軸が属する平面と前記外面との交線
に沿って前記外面に当接することで、前記ワイパーが前
記第一回動軸を中心に回動された際に前記ワイパーが前
記窓部の広い範囲を拭き取ることができる。そして前記
高輝度対象物が前記レンズの視野の周辺部分に存する場
合、前記覆い(前記ワイパーが兼用する)が、該周辺部
分に相当する前記窓部の一部のみを覆うように前記覆い
駆動手段(第一ワイパー回動手段と第二ワイパー回動手
段)が前記覆い(前記ワイパー)を駆動するようにする
ことで、前記覆い(前記ワイパー)が前記レンズの撮像
視野のうち通常重要な中心部分近傍を覆ってしまうこと
なく前記高輝度対象物を覆うことができるので好まし
い。前記高輝度対象物が前記レンズの視野の周辺部分に
存する場合、前記覆いが、該周辺部分に相当する前記窓
部の一部のみを覆うように前記覆い駆動手段が前記覆い
を駆動する方法はいかなるものであってもよく、特に限
定されるものではないが、例えば、前記レンズの視野の
中心と前記高輝度対象物とを連絡する線分を考え、該線
分に対して垂直で前記高輝度対象物を通過する直線に前
記ワイパーの長手方向が沿うと共に前記高輝度対象物の
位置に前記ワイパーの長手方向に関して中心部分が位置
するように前記ワイパー(前記覆い)を前記覆い駆動手
段(第一ワイパー回動手段と第二ワイパー回動手段)が
駆動するようにしてもよい。
【0013】前述のように、撮影視野の広い広角レンズ
を用いて平板状の窓部を通して撮影する場合、広角レン
ズが有する広い撮影視野全部を窓部がカバーすることが
できず撮影範囲を狭めるという問題があった。この問題
を回避するため、窓部の外面を球冠状にしてもよく、こ
の場合のレンズ保護容器は、画像を撮像するためのレン
ズを内部に収容し、外部の対象物を該レンズが撮像する
ための透明な窓部を有するレンズ保護容器であって、該
窓部の外面の少なくとも一部が球冠状をしているもので
ある、レンズ保護容器である。通常、広角レンズとして
使用されるもののうち最も撮影視野が広いものとして魚
眼レンズがあり、この魚眼レンズは通常180度前後の
画角(撮影角)を有するものが多く、この180度程度
の画角をカバーするためには前記球冠状を略半球状にし
てもよい。なお、ここにいう「略半球」とは、球面をこ
れと交わる平面で切り取って形成される球冠において、
その切り取る前の球面と該平面との交線によって形成さ
れる円の直径と該円の円周との交点2点(点Jと点K)
と、該球の中心(点L)と、の3点を線分によって結ん
で三角形(JKL)を形成し、このときの中心角JLK
(即ち、線分JLと線分KLとに挟まれて形成される角
をいう。この中心角を以下、単に「中心角」という。)
が100度以上、好ましくは110度以上、より好まし
くは120度以上、最も好ましくは130度以上をいう
(180度以下である)。このレンズ保護容器を屋外等
で使用すると、窓部の外面に雨水や埃等の異物が付着し
該窓部を経由して該容器の外部をうまく撮影できなくな
ることがあるので、該外面に当接し摺動して該外面に付
着した異物を拭き取るワイパーを備えることが好ましい
(該ワイパーによって該外面を拭き取ることによって、
窓部を通して撮像される画像を鮮明に保つことができ
る。)。
【0014】本容器が、本容器の窓部の外面を拭き取る
ワイパーを備えるものである場合、前記ワイパーが駆動
される際、前記ワイパーの先端部が摺動する位置に凸状
又は凹状に形成されたワイパー清掃手段を備えるもので
あってもよい。ワイパーは窓部外面に付着した異物(例
えば、雨水、埃、ごみ等)を拭き取るので、ワイパーの
先端部には拭き取った異物が付着する。このためワイパ
ーが該外面を摺動して該外面を清浄化するにはワイパー
先端部に付着した異物を除去することが好ましい。ワイ
パー先端部に付着した異物を除去する方法はいかなるも
のであってもよく特に限定されるものではないが、例え
ば、ワイパーが駆動される際、前記ワイパーの先端部が
摺動する位置に凸状又は凹状に形成されたワイパー清掃
手段を備えるようにしてもよく、そうすればワイパーが
駆動される際、前記ワイパーの先端部に付着した異物
を、凸状又は凹状に形成されたワイパー清掃手段が該先
端部から擦り落とすのでワイパー先端部に付着した異物
を除去することができる。なお、ここにいう「ワイパー
の先端部」とは、窓部の外面に当接し拭き取るワイパー
の部分をいう。また、ワイパー清掃手段は、ワイパーが
駆動される際にワイパーの先端部が摺動する面に凸状又
は凹状に形成されているので、凸状又は凹状によって形
成される段差を該先端部が通過する際に該先端部に付着
した異物を擦り落とす。なお、「凸状又は凹状」とは、
ワイパー清掃手段を該先端部が通過する際の該先端部の
速度ベクトルの方向が属する平面であってワイパー清掃
手段を通過する平面による切断面において該方向が属す
る直線からの距離が変化する部分を有することをいう。
【0015】前記ワイパー清掃手段は、ワイパーが駆動
される際にワイパーの先端部が摺動する面に凸状又は凹
状に形成されるものであればいかなるものであってもよ
く、特に限定されるものではないが、例えば、凸状に設
けられたスポンジ、ゴム、ブラシのうちの1であっても
よい。このように凸状に設けられたスポンジ、ゴム、ブ
ラシのうちの1とすることにより、柔軟性を有するスポ
ンジ、ゴム、ブラシによってワイパーの先端部を擦るの
で該先端部を傷めることなく効果的に異物を除去するこ
とができる。また、前記ワイパー清掃手段が、凹状に形
成された溝であってもよく、そうすることでワイパーの
先端部に付着した異物を擦り落とし、該擦り落とされた
異物を溝の内部に収容するので、擦り落とされた異物が
散乱しワイパー清掃手段以外の窓部外面に再付着するこ
とを有効に防止することができる。
【0016】前記ワイパー清掃手段が、前記窓部の前記
外面に環状に設けられるものであってもよい。そうする
ことでワイパーの先端部に付着した異物が、ワイパー清
掃手段が形成する環の内側に進入することを有効に防止
し、そのためワイパー清掃手段が形成する環の内側に相
当する前記窓部を通して画像を撮像することで画像を鮮
明に保つことができる。そして前記ワイパー清掃手段
が、前記窓部の前記外面に環状に設けられる場合、前記
窓部の外面が球冠状をしており、前記ワイパー清掃手段
が、前記レンズの光軸に略垂直な平面と前記外面との交
線に沿って環状に設けられるものであってもよい。こう
することでワイパーの先端部に付着した異物が、前記交
線に沿って環状に設けられたワイパー清掃手段によって
擦り落とされるので、前記レンズの光軸が貫く撮像視野
の中心部分(通常、この中心部分が重要であることが多
い)に擦り落とされた異物が存することで撮像視野の重
要な中心部分が害されることがないので好ましい。
【0017】前記ワイパー清掃手段が、前記レンズの撮
影視野に入らないものであってもよい。ワイパー清掃手
段は凸状又は凹状に形成されており、これがレンズの撮
影視野の範囲内に存すると、ワイパー清掃手段が位置す
る範囲で撮像される画像は影響を受け、鮮明な画像を得
ることができなくなる(全く画像を得ることができない
場合もある)。従って、ワイパー清掃手段は撮像レンズ
の撮影視野に入らない位置に形成されることが好まし
い。
【0018】前記ワイパーが、前記窓部の外面に当接す
るワイパー本体と、該ワイパー本体を支持するワイパー
フレームと、該ワイパーフレームと該ワイパー本体との
間に介在し該ワイパーフレームに対して該ワイパー本体
を該外面に付勢する付勢手段と、を有してなるものであ
ってもよい。こうすることでワイパー本体が、付勢手段
によってワイパーフレームに対して窓部の外面に付勢さ
れるので、安定した状態でワイパー本体が窓部の外面に
当接するので、該外面をうまく拭き取ることができる。
ここにいう「付勢手段」は、ワイパーフレームとワイパ
ー本体との間に介在しワイパーフレームに対してワイパ
ー本体を窓部の外面に付勢することができればいかなる
ものであってもよく、特に限定されるものではないが、
例えば、バネ(螺旋ばねや板ばねを含む)やゴム等の弾
性を有するものを使用してもよい。また、ワイパー本体
は前記外面にうまく当接することができるよう柔軟な材
料によって形成されることが好ましく、例えば、ゴム、
スポンジ、ブラシ等によって形成してもよい。そしてワ
イパーフレームは、ワイパー本体と付勢手段とを十分な
強度で支持できるものであればいかなるものであっても
よく、特に限定されるものではないが、例えば、ワイパ
ー本体に沿ってワイパー本体を支持するように金属(ス
テンレス鋼や炭素鋼等の鋼材、アルミニウム)や樹脂材
料によって形成されてもよい。
【0019】前記窓部の外面に撥水処理又は光触媒コー
ティング処理が施されているものであってもよい。本容
器を屋外等で使用すると、窓部の外面に雨水や埃等の異
物が付着し該窓部を経由して本容器の外部をうまく撮影
できなくなることがあるので、該外面に雨水や埃等の異
物が付着しないようにすることが好ましい。雨水等の水
分が該外面に付着しないようにするには、該外面に撥水
処理を施せばよく、撥水処理は既知の技術であるのでこ
こでは詳細な説明を省略するが、例えば、自動車等のガ
ラスに施されるようなフッ素コーティング等を用いるこ
とができる。また、埃や微細な油滴が該外面に付着しな
いようにするには、該外面に光触媒コーティング処理を
施せばよい。光触媒コーティングは、光触媒(例えば、
二酸化チタンや酸化亜鉛)を含有した成分の薄膜を該外
面に形成するものであり、光(例えば、太陽光)が照射
されることで該薄膜上に付着した有機物を分解除去する
ものである。光触媒としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、東陶機器株式会社(TOTO)のハイ
ドロテクト(商標名)を使用してもよい。
【0020】本容器に収容される前記レンズは、いかな
るものであってもよく特に限定されるものではないが、
広角レンズであってもよい。なお、本明細書にいう「広
角レンズ」とは、前述の通り、射影方式等を問わず、画
角(撮影角)が100度以上の撮影レンズを広くいうも
のとする(もちろん画角(撮影角)は360度以下であ
る)。従って、本明細書中にいう「広角レンズ」には、
100度以上の画角(撮影角)を有するいわゆる広角レ
ンズ、超広角レンズ、魚眼レンズのいずれのものも含ま
れる。本明細書にいう「魚眼レンズ」とは、射影方式等
を問わず、画角(撮影角)が180度以上の撮影レンズ
を広くいうものとする。このような画角(撮影角)が広
い広角レンズを用いることで、周囲の状況を広く撮像で
きる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。しかしながら、これらによって本
発明は何ら制限されるものではない。
【0022】図1は、一実施形態の本容器11の斜視図
である。図1を参照して、本容器11について説明す
る。本容器11は、画像を撮像するためのレンズ(図示
せず)を内部に収容し、外部の対象物を該レンズが撮像
するための無色透明な窓部13(無色透明なガラスによ
って形成されている)を有するレンズ保護容器である。
本容器11は、容器本体15と、遮熱板17と、からな
る。容器本体15は、略直方体形状の箱体を有し、該直
方体の一面から突出するように窓部13が取り付けられ
ている。遮熱板17は、本容器11が屋外に設置された
際に太陽光の照射により受ける熱が容器本体15に直接
伝わらないようにするためのいわば日除け板として働
く。なお、本実施形態では、前記直方体の3面に沿って
遮熱板17が配設されているが、本容器11の設置場所
や設置方向によって遮熱板17は適宜配設されればよ
く、また、遮熱板17は必ずしも必須のものではない。
容器本体15が形成する略直方体の一面から突出するよ
うに窓部13が配設されている。窓部13の外面は、中
心角が140度であるので略半球状をしており、窓部1
3は全ての部分が該外面から一定の厚みを有しており、
窓部13の内側は球の一部の内部空間を形成している。
そして窓部13の外面には、光触媒コーティングたる東
陶機器株式会社(TOTO)のハイドロテクト(商標
名)が施されている。窓部13には、その球冠状の外面
に当接し摺動されて該外面を拭き取るためのワイパー2
1が備えられている。なお、ワイパー21は、後述のよ
うに窓部13の外面が形成する球冠の直径たる第一回動
軸を中心として第一ワイパー回動手段によって回動され
ることで、該外面を摺動し拭き取る。そして本実施形態
では、ワイパー21は、窓部13の一部を覆う窓部13
に対して可動の覆いとして働く(ワイパー21は覆いと
兼用される。)。さらに、後述の第一ワイパー回動手段
は覆い駆動手段として働く(第一ワイパー回動手段は覆
い駆動手段と兼用される)。さらに、ワイパー21は、
後述のように、前記第一回動軸と前記球冠の中心で交わ
り前記第一回動軸と略直交する第二回転軸を中心として
第二ワイパー回動手段によって回動される。本実施形態
では、第二ワイパー回動手段は覆い駆動手段として働く
(覆い駆動手段が第二ワイパー回動手段を含む。)。な
お、本実施形態においては、本容器11の内部に収容さ
れる前記レンズの光軸を含む直線31は、該第二回動軸
を含み、窓部13の外面が形成する球冠の中心において
前記第一回動軸と略直交するように交わり、容器本体1
5が形成する略直方体の4辺と略平行の関係になってい
る。
【0023】図2は、ワイパー21の動きを説明するた
めの概念図である。図2を参照して、ワイパー21の動
きについて説明する。ワイパー21は、窓部13の外面
が形成する球冠の直径たる第一回動軸を中心として第一
ワイパー回動手段によって回動されることで(回動され
る角度は略180度)、該外面を摺動し拭き取る。この
第一回動軸を中心とした回動(以下、「第一回動」とい
う。)を図2中の矢印Aによって示す。一方、ワイパー
21は、前記第一回動軸と前記球冠の中心で交わり前記
第一回動軸と略直交する第二回転軸を中心として第二ワ
イパー回動手段によって回動される(回動される角度は
略180度)。この第二回動軸を中心とした回動(以
下、「第二回動」という。)を図2中の矢印Bによって
示す。これら自由な第一回動と第二回動とによって、撮
像レンズの撮像範囲内のいずれの場所であってもワイパ
ー21を自由な方向に向けて止めることができる。
【0024】図3は、窓部13とワイパー21との拡大
右側面図(図1中、矢印C方向から見たところを示
す。)であり、図4は、図3においてワイパー21を位
置Dに配置した際のE−E断面図である。図3及び図4
を参照して、窓部13とワイパー21とを詳述する。容
器本体15の一部である箱体41に形成された開口43
から突出するように、CCDカメラ(図示せず)に取り
付けられた魚眼レンズ45が配設されている。取り付け
板47が開口43の縁部にねじ止めによって取り付けら
れている(取り付け板47には、CCDカメラ(図示せ
ず)とそれが取り付けられた魚眼レンズ45とが干渉し
ないように開口が形成されている。)。取り付け板47
には、回動板49が、魚眼レンズ45の光軸を含む直線
31に含まれる第二回動軸を中心として回動自在に取り
付けられている。ここで取り付け板47に対して回動板
49を回動自在に取り付ける方法は、固定ねじ50を用
いることで行っている。図13は、取り付け板47と回
動板49と固定ねじ50との状態を示す端面図(切断面
は図4に同じ)であり、図14は、取り付け板47を回
動板49と面する面とは逆側(図13においては、矢印
Z方向)から見たところを示す図である。図13及び図
14を参照して、取り付け板47に対して回動板49を
回動自在に取り付けている状態について説明する。ま
ず、回動板49に固定ねじ50の脚部50aが嵌入され
ることで、回動板49に対して固定ねじ50が固定され
ている(図13参照)。一方、取り付け板47には、固
定ねじ50の脚部50aが遊嵌されるが固定ねじ50の
頭部50bは通過できない貫通溝47bが形成されてい
る。貫通溝47bは、直線31に含まれる第二回動軸を
中心として一定の半径の円に沿って設けられており、第
二回動軸を含む平面による断面において(即ち、図1
3)回動板49側に形成された幅の狭い小幅部47ba
と回動板49とは反対側に形成された幅の広い大幅部4
7bbとからなる。小幅部47baは、固定ねじ50の
脚部50aが遊嵌されるが固定ねじ50の頭部50bは
通過できない程度の幅に形成されている。大幅部47b
bは、固定ねじ50の頭部50bが遊嵌される程度の幅
に形成されている。このため回動板49に固定された固
定ねじ50は、それが遊嵌された貫通溝47bに沿って
移動することができるようになっている。ここに貫通溝
47bは、前記円に沿って等しい長さで4本設けられて
おり、固定ねじ50はそれぞれの貫通溝47bに1本ず
つ(計4本)設けられている。固定ねじ50の4本のう
ちの1本が、それが貫通している貫通溝47bの中央に
位置すると、他の3本もすべてそれが貫通している貫通
溝47bの中央に位置するような位置関係で回動板49
に嵌入されている。このため各貫通溝47bに沿ってそ
こに遊嵌された固定ねじ50が移動することで、取り付
け板47に対して回動板49が所定角度範囲内(貫通溝
47bの長さ、即ち、貫通溝47bに該当する中心角に
よって変化する)で回動自在に取り付けられている。な
お、取り付け板47に対して回動板49を回動自在に取
り付ける方法は、これに限定されるものではなく、様々
な方法が用いられてよい。なお、取り付け板47と回動
板49との間には、両者間から雨水や埃等が内部に進入
しないようにシール用のOリング51(運動用防水Oリ
ング)が配設されている。これによって取り付け板47
に対して回動板49がシールされた状態で回動自在にな
っている。
【0025】取り付け板47には回動板駆動モータ53
が取り付けられている。回動板駆動モータ53は、減速
機を有するサーボモータによって構成されており、その
回転軸(直線31に含まれる第二回動軸に略平行に配置
されている)にはピニオン55が取り付けられている。
一方、回動板49には第二回動軸から一定の半径の内周
縁49aを有する開口が形成されており、内周縁49a
にはピニオン55と噛合する内ば歯車が形成されてい
る。そしてこのピニオン55と該内ば歯車とは内かみあ
いをしている。なおこの状態を図5に示す。図5は、図
4中の矢印F方向からピニオン55と内周縁49aとを
見たところを示している。このため回動板駆動モータ5
3が回転することで、回転板49は直線31に含まれる
第二回動軸を中心として両方向に自由に回動されること
ができる。即ち、本実施形態では、回動板駆動モータ5
3とピニオン55と回動板49の内周縁49aに形成さ
れた内ば歯車とによって第二ワイパー回動手段が構成さ
れている。
【0026】回動板49にはワイパー運転モータ61が
取り付けられている。ワイパー運転モータ61は、減速
機を有するサーボモータによって構成されており、その
回転軸(直線31に含まれる第二回動軸に略平行に配置
されている)にはかさ歯車63が取り付けられている。
一方、窓部13の外面が形成する球冠の直径でありかつ
直線31に含まれる第二回動軸と該球冠の中心で略垂直
に交わる第一回動軸(図4中、点線Gによって示され
る)を中心として回動板49に回転自在にワイパー運転
シャフト65が軸支されている。ワイパー運転シャフト
65の一端には、かさ歯車63と噛合するかさ歯車67
が取り付けられており、ワイパー運転シャフト65の他
端は、後述のワイパーフレーム81の一端に固着されて
いる(なお、ワイパー運転シャフト65が回動板49を
貫通するところには、雨水や埃等の異物の進入を防止す
るためにシール用のOリング90が設けられてい
る。)。そして該第一回動軸にその軸が含まれるように
回動板49に嵌入されたボルト69の脚部が、ワイパー
フレーム81の他端に形成された貫通孔に遊嵌されるこ
とによって、ワイパーフレーム81は該第一回動軸を中
心として自由に回動することができるようになってい
る。このためワイパー運転モータ61が回動すること
で、かさ歯車63からかさ歯車67とワイパー運転シャ
フト65とを経てワイパーフレーム81を該第一回動軸
を中心として回動させることができる。即ち、本実施形
態では、ワイパー運転モータ61とかさ歯車63とかさ
歯車67とワイパー運転シャフト65とによって第一ワ
イパー回動手段が構成されている。
【0027】回動板49には窓部13が取り付けられて
いる。窓部13は、外面が球冠状をしており厚みが略一
定の無色透明なガラス製の球冠状物である。窓部13
は、その外面が形成する球冠の中心が、前記第一回動軸
(図4中、点線Gによって示される)と前記第二回動軸
(直線31に含まれる)との交点(図4中、点H)に略
一致するように回動板49に液密的に取り付けられてい
る。従って、ワイパーフレーム81は、窓部13の外面
が形成する球冠の中心を通過し互いに略垂直な前記第一
回動軸と前記第二回動軸との両軸のまわりにそれぞれ回
動されることができる。
【0028】本実施形態においては、窓部13の外面に
当接し摺動して該外面を拭き取るワイパー87は、窓部
13の外面に当接するワイパー本体85と、ワイパー本
体85を支持するワイパーフレーム81と、ワイパーフ
レーム81とワイパー本体85との間に介在しワイパー
フレーム81に対してワイパー本体85を該外面に付勢
する付勢手段たる板ばね83と、を有してなる。ワイパ
ー本体85は、細長い柔軟なゴム製の板状部材によって
形成されており、該板状部材の長手方向に沿って窓部1
3の外面に当接するように該外面の形状に沿って湾曲す
るように板ばね83を介してワイパーフレーム81によ
って支持されている。付勢手段たる板ばね83は、一端
がワイパーフレーム81に取り付けられると共に、他端
がワイパー本体85に取り付けられ、ワイパーフレーム
81に対してワイパー本体85を該外面に向けて付勢す
る。板ばね83は、広い変位範囲内で十分な弾力性を保
持するので、該外面にある程度の凹凸が存したり前記第
一回動軸や前記第二回動軸がある程度ずれていてもワイ
パー本体85を窓部13の外面に密接させることがで
き、ワイパー本体85によって該外面をむらなく拭き取
ることができる。なお、ワイパーフレーム81はステン
レス鋼によって形成されており、魚眼レンズ45が撮像
に用いる可視光は全く透過させない。そしてワイパー8
7は、前記第一回動軸が属する平面と窓部13の前記外
面との交線に沿って前記外面に当接する。
【0029】魚眼レンズ45の光軸を含む直線31に略
垂直な平面と、窓部13の外面と、の交線に沿って環状
かつ凸状にワイパー清掃手段93が形成されている。本
実施形態においては、ワイパー清掃手段93は細長いス
ポンジ(長手方向に対して垂直な断面形状は略円形であ
る)を窓部13の外面に接着することで形成されてお
り、該外面からワイパー清掃手段93の突出高さ(該外
面から最も離れたワイパー清掃手段93の部分と該外面
との距離)はここでは約2mmとされているが、これに
限定されるものではない。このような凸状のワイパー清
掃手段93が、前記第一回動軸を中心としてワイパー8
7が回動される際、ワイパー87の先端部(ワイパー本
体85の先端部)が摺動する位置に環状に形成されてい
るので、前記第一回動軸を中心としてワイパー87が回
動される際、ワイパー87の先端部(ワイパー本体85
の先端部)がワイパー清掃手段93を乗り越えることと
なり、その際にワイパー87の先端部に付着した異物が
ワイパー清掃手段93によって擦り落とされる。なお、
ワイパー清掃手段93は、魚眼レンズ45の撮影視野に
入らない位置に形成されている。
【0030】図1乃至図5に示す本容器11は、本容器
11の配置場所から離れた場所で操作できるようになっ
ている。即ち、本容器11は、図6に示すような制御装
置101によって制御されており、本容器11と制御装
置101とはデータ授受が可能なようにケーブルによっ
て接続されている。従って、本容器11の配置場所から
離れた場所に制御装置101を配設し、制御装置101
を介して本容器11を操作することができる。制御装置
101は、覆い位置決定手段たる覆い位置決定部103
と、回動命令部105と、所定位置入力部107と、回
動選択部109と、第一回動制御部111と、第二回動
制御部113と、からなる。そして覆い位置決定部10
3は、高輝度対象物方位特定部115と、座標変換部1
17と、回動角決定部119と、からなる。なお、回動
選択部109と第一回動制御部111と第二回動制御部
113とは覆い駆動手段の一部として働き、さらに第一
回動制御部111は第一ワイパー回動手段の一部を構成
し、第二回動制御部113は第二ワイパー回動手段の一
部を構成する。
【0031】広角レンズの一種である魚眼レンズ45に
よって撮像された画像は、CCD等を用いて光信号を電
気信号に変換する変換部45aによって電気信号に変換
されて出力される。該出力された電気信号は2方に分岐
され、1方は画像を記録したり画面に表示するため等に
用いられ(図6中、「画像信号出力」と記載された
方)、他の一方は覆い位置決定部103を構成する高輝
度対象物方位特定部115に入力される。そして回動命
令部105には、ワイパー87を回動させる命令が制御
装置101に付属のキーボード等を経由して入力され
る。この回動の命令は、窓部13の外面全体をワイパー
87が拭き取る動作(以下、「拭き取り動作」とい
う。)かそれともワイパー87の停止位置を変更する動
作(以下、「位置変更動作」という。)かのいずれか
と、最後にワイパー87が停止する位置を後述の覆い位
置決定部103により決定される位置とするかそれとも
後述の所定位置入力部107に入力される位置にするか
が入力される(即ち、動作が2種類と、最後の停止位置
が2種類と、の計4種類の選択のうちいずれかが命令さ
れる)。さらに所定位置入力部107には、最後にワイ
パー87が停止する位置として予め定められた位置が制
御装置101に付属のキーボード等を経由して入力され
る。なお、ここではワイパー87を回動させる前記命
令、最後にワイパー87が停止する位置として前記予め
定められた位置については、制御装置101に付属のキ
ーボード等を経由して入力するようにしているが、これ
に限定されるものではなく、例えば、遠隔に配設された
コンピュータから通信ラインを経由して入力されるよう
にしてよいことはいうまでもない。そして該遠隔に配設
されたコンピュータによって前記命令や前記予め定めら
れた位置を入力する場合であれば、所定時間毎に前記命
令を発する等のように自動的にワイパー87を動作させ
るようにしても、またワイパー87を動作させるようそ
のたび毎に人が該遠隔に配設されたコンピュータに命令
するようにしてもよい。このワイパー87を動作させる
ようそのたび毎に人が該遠隔に配設されたコンピュータ
に命令するときであれば、ワイパー87が動作される前
のワイパー87の位置を記憶しておき、所定のワイパー
87の動作完了後は該記憶されたワイパー87の位置に
戻るという動作をするようにしてもよい。
【0032】第一回動制御部111は、本容器11のワ
イパー運転モータ61の回動角度を制御し、第二回動制
御部113は、本容器11の回転板駆動モータ53の回
動角度を制御する。これらワイパー運転モータ61と回
転板駆動モータ53とは、前述のように回転をサーボモ
ータによって行っているので、自由な回動角度にするこ
とができる。
【0033】まず、魚眼レンズ45より撮像され変換部
45aによって電気信号に変換された画像信号が、常
時、覆い位置決定部103を構成する高輝度対象物方位
特定部115に入力される。高輝度対象物方位特定部1
15では、受信した画像信号に予め設定された輝度より
も高い輝度を有する対象物(高輝度対象物)が存するか
否か判断し、存する場合はその対象物の方位を該画像に
おける位置として特定する。この特定された位置に関す
るデータは高輝度対象物方位特定部115から座標変換
部117へ送信される。該特定された位置に関するデー
タを受信した座標変換部117は、予め記憶している魚
眼レンズ45の特性式(例えば、像高h、半画角x、焦
点距離fとすると、h=f・x等によって表される)に
照らし合わせて該特定された位置を、窓部13の外面が
形成する球冠の中心(図4中、点H)を原点とする極座
標に変換する。なお、魚眼レンズによって撮影された円
形画像の所定位置を、魚眼レンズの特性式を用いて座標
変換する技術は特表平6−501585号公報に見られ
るように公知であるのでここでは説明を省略する。得ら
れた極座標で示された位置は座標変換部117から回動
角決定部119へと送信される。回動角決定部119で
は、受信した位置をワイパー87によって覆うことがで
きるような前記第一回動軸の周りの回動角度と前記第二
回動軸の周りの回動角度とを決定する。回動角決定部1
19は、魚眼レンズ45によって撮像される範囲と、前
記第一回動軸の周りの回動角度と前記第二回動軸の周り
の回動角度とに応じてワイパー87が該撮像される範囲
を覆う範囲を算出できるようになっており、前記第一回
動軸の周りの回動角度と前記第二回動軸の周りの回動角
度とをそれぞれ変化させてワイパー87が該撮像される
範囲を覆う範囲を評価していく。これは次の評価条件に
よって評価される。即ち、(1)高輝度対象物の全てが
覆われること、(2)高輝度対象物が魚眼レンズの視野
の周辺部分に存する場合、ワイパー87が、該周辺部分
に相当する部分のみを覆うこと、(3)覆う範囲を小さ
くすること、の3の評価条件であり、(1)(2)
(3)の優先順位で評価される。回動角決定部119
は、これら評価条件を最もうまく満たす前記第一回動軸
の周りの回動角度と前記第二回動軸の周りの回動角度と
をそれぞれ決定し回動選択部109へ出力する。なお、
評価条件のうち(2)の高輝度対象物が魚眼レンズの視
野の周辺部分に存するか否かの判断方法は、例えば、視
野の周囲から所定個数の画素の範囲内に高輝度対象物が
存するか否かで判断することができる(例えば、視野の
縁から150画素の範囲内に高輝度対象物が存するかど
うかで判断する。)。また評価条件のうち(3)は、両
回動角度をそれぞれ変化させて試行錯誤によって決定し
てもよいが、例えば、レンズの視野が円形の場合、視野
の中心と高輝度対象物とを連結する線分を考え、該線分
に対して垂直で前記高輝度対象物を通過する直線にワイ
パー87の長手方向が沿うと共に高輝度対象物の位置に
ワイパー87の長手方向に関して中心部分が位置するよ
うに両回動角度を決定することでも行うことができる。
このように高輝度対象物方位特定部115と座標変換部
117と回動角決定部119とによって、覆いとしての
ワイパー87を配置すべき位置を決定する覆い位置決定
手段たる覆い位置決定部103が構成されている。
【0034】一方、所定位置入力部107には、ワイパ
ー87を停止させる位置が前記第一回動軸の周りの回動
角度と前記第二回動軸の周りの回動角度として入力され
る。これは後述のように、ワイパー87の停止位置とし
て覆い位置決定部103によって決定された位置か所定
位置入力部107から入力された位置かを選択できるよ
うになっており、所定位置入力部107から入力された
位置を選択した場合のワイパー87の停止位置を決定す
るものである。ここでは制御装置101に付属のキーボ
ード等を経由して両回動角度が所定位置入力部107に
入力され、入力された該両回動角度は所定位置入力部1
07に記憶されると共に、その記憶された該両回動角度
は、回動選択部109へ常時送信される。なお、新しく
両回動角度が所定位置入力部107に入力されると、所
定位置入力部107が記憶する両回動角度は書き換えら
れる。なお、前述のように、ワイパー87を停止させる
位置が、遠隔に配設されたコンピュータから通信ライン
を経由して入力されるようにしてよいことはいうまでも
ない。
【0035】回動命令部105には、ワイパー87を回
動させる命令が制御装置101に付属のキーボード等を
経由して入力される。この回動の命令は、前述のように
拭き取り動作か位置変更動作かのいずれかと、動作終了
後にワイパー87が停止する位置が覆い位置決定部10
3により決定される位置かそれとも所定位置入力部10
7に入力される位置にするかが入力される。この入力を
回動命令部105が受け付けると、受け付けた内容を回
動命令部105が回動選択部109へ即座に送信する。
例えば、雨が止むと共に太陽が出てきて撮像範囲に入っ
たような場合には、拭き取り動作の後、覆い位置決定部
103により決定される位置にワイパー87を停止させ
るように入力すれば、窓部に付着した雨水を拭き取り除
去すると共に太陽を覆うようにワイパー87が停止す
る。なお、前述のように、ワイパー87を回動させる前
記命令が、遠隔に配設されたコンピュータから通信ライ
ンを経由して入力されるようにしてよいことはいうまで
もない。
【0036】回動選択部109は、回動命令部105か
ら受信した信号に応じて第一回動制御部111と第二回
動制御部113とに命令する。即ち、回動選択部109
は、拭き取り動作か位置変更動作かの別を判断し、拭き
取り動作の場合には、第一回動制御部111に所定の拭
き取り動作(ワイパー87が正逆の往復拭き取り運動を
数回するように予め回動選択部109が記憶しておく)
をするよう信号を送る。回動選択部109が位置変更動
作と判断した場合には、この拭き取り動作をする信号は
送らない。その後、動作終了後のワイパー87の停止位
置が、覆い位置決定部103により決定される位置か所
定位置入力部107に入力される位置かのいずれが指定
されているかを回動選択部109は判断する。覆い位置
決定部103により決定される位置が指定されていると
判断した場合、覆い位置決定部103から受信する前記
第一回動軸の周りの回動角度と前記第二回動軸の周りの
回動角度とに応じて回動選択部109は第一回動制御部
111と第二回動制御部113とに命令しワイパー運転
モータ61と回転板駆動モータ53とを回動させる。覆
い位置決定部103により決定される位置が指定されて
いないと判断した場合、所定位置入力部107から受信
する前記第一回動軸の周りの回動角度と前記第二回動軸
の周りの回動角度とに応じて回動選択部109は第一回
動制御部111と第二回動制御部113とに命令しワイ
パー運転モータ61と回転板駆動モータ53とを回動さ
せる。
【0037】第一回動制御部111と第二回動制御部1
13とは、回動選択部109からの命令に応じそれぞれ
ワイパー運転モータ61と回転板駆動モータ53とを回
動させる。ワイパー運転モータ61と回転板駆動モータ
53とは、いずれもサーボモータを使用しているので、
回動選択部109からの命令に応じた回動位置に正確に
回動させることができる。なお、本実施形態において
は、本容器11とは離れた場所に制御装置101を設置
したものを示したが、これに限定されるものではなく、
本容器11に隣接した位置に制御装置101を設置して
もよく、さらに本容器11の内部に制御装置101を設
置してもよい。
【0038】続いて、以上のような構成を有する本容器
11の動作について説明する。図7に本容器11の動作
を表すフローチャートを示す。なお、回動角決定部11
9と所定位置入力部107には、前記第一回動軸の周り
の回動角度と前記第二回動軸の周りの回動角度との初期
値が入力されているものとする。
【0039】まず、魚眼レンズ45より撮像され変換部
45aによって電気信号に変換された画像信号が、高輝
度対象物方位特定部115に入力される(s301)。
高輝度対象物方位特定部115では、受信した画像信号
に予め設定された輝度よりも高い輝度を有する対象物
(高輝度対象物)が存するか否か判断し(s302)、
存する場合(YES)はその高輝度対象物を該画像にお
ける位置として特定し(s303)、この特定された位
置に関するデータは高輝度対象物方位特定部115から
座標変換部117へ送信される。また、高輝度対象物方
位特定部115が、受信した画像信号に予め設定された
輝度よりも高い輝度を有する対象物(高輝度対象物)が
存しないと判断する場合(NO)には、後述のs306
へ行く。該特定された位置に関するデータを受信した座
標変換部117は、予め記憶している魚眼レンズ45の
特性式に照らし合わせて該特定された位置を、窓部13
の外面が形成する球冠の中心を原点とする極座標に変換
する(s304)。変換によって得られた極座標で示さ
れた位置は座標変換部117から回動角決定部119へ
と送信される。回動角決定部119では、受信した位置
をワイパー87によって覆うことができるような前記第
一回動軸の周りの回動角度と前記第二回動軸の周りの回
動角度とを決定する(s305)。回動角決定部119
は、決定した前記第一回動軸の周りの回動角度と前記第
二回動軸の周りの回動角度とを回動選択部109へ出力
する。
【0040】所定位置入力部107は、ワイパー87を
停止させる位置としての前記第一回動軸の周りの回動角
度と前記第二回動軸の周りの回動角度が入力されたか否
か判断する(s306)。両回動角度が入力されたと判
断した場合(YES)には、入力された該両回動角度は
所定位置入力部107に記憶される(s307)。両回
動角度が入力されたと判断しない場合(NO)には、後
述のs308へ行く。
【0041】回動選択部109は、回動命令部105か
ら回動命令を受信したか否か判断し(s308)、回動
命令を受信したと判断した場合(YES)には後述のs
309へ行き、回動命令を受信したと判断しない場合
(NO)には後述のs314へ行く。s309では、受
信した回動命令が「拭き取り動作」と「位置変更動作」
とのうち「拭き取り動作」か否かを判断し、「拭き取り
動作」であると判断した場合(YES)には、第一回動
制御部111に所定の拭き取り動作をするよう信号を送
る(s310)。s309において「拭き取り動作」で
あると判断しない場合(NO)には、後述のs311へ
行く。
【0042】その後、s308において回動命令部10
5から受信したと判断した回動命令が、動作終了後のワ
イパー87の停止位置として覆い位置決定部103によ
り決定される位置を指定しているか否かを判断する(s
311)。動作終了後のワイパー87の停止位置として
覆い位置決定部103により決定される位置を指定して
いる場合(YES)、回動選択部109が覆い位置決定
部103から受信する前記第一回動軸の周りの回動角度
と前記第二回動軸の周りの回動角度とに応じて回動選択
部109は第一回動制御部111と第二回動制御部11
3とに命令し(s312)ワイパー運転モータ61と回
転板駆動モータ53とを回動させ、後述のs314へ行
く。動作終了後のワイパー87の停止位置として覆い位
置決定部103により決定される位置が指定されていな
いと判断した場合(NO)、所定位置入力部107から
受信する前記第一回動軸の周りの回動角度と前記第二回
動軸の周りの回動角度とに応じて回動選択部109は第
一回動制御部111と第二回動制御部113とに命令し
(s313)ワイパー運転モータ61と回転板駆動モー
タ53とを回動させ、後述のs314へ行く。最後に作
業終了か否か判断し(s314)、作業終了(YES)
であれば終わり(END)、作業終了でなければ(N
O)s301へ行く。
【0043】このような本容器11を用いて撮像された
画像の一例を模式的に図8に示す。魚眼レンズ45によ
って撮像された画像は円形をしている。図8中、(1)
は画像中にワイパー87が存しないような前記両回動角
度を所定位置入力部107に入力し、動作終了後のワイ
パー87の停止位置として所定位置入力部107に入力
される位置を入力した際に得られた画像である。即ち、
図8(1)は、ワイパー87が画像を全く覆っていない
場合である。地平線201に向かって道路203がのび
ており、地平線201の上方に高輝度対象物たる太陽2
05が存している。ここではそのように図示していない
が、太陽205の輝度に合わせて絞りを設定しているの
で、実際の画像では太陽205以外の画像部分は暗くな
っており十分に状況を把握することが困難になってい
る。次いで、動作終了後のワイパー87の停止位置とし
て覆い位置決定部103により決定される位置を指定し
て回動命令をした際に得られた画像が図8(2)であ
る。図8(1)に存した太陽205が、図8(2)でハ
ッチング領域として示されるワイパー87の影領域20
7によって覆われており、図8(2)では太陽205か
らの強い光線が魚眼レンズ45に直接入射しないように
なっている。このため太陽205の輝度に合わせて絞り
を設定する必要がなく、太陽205以外の明るさに応じ
て絞りを設定しているので、図8(2)では図8(1)
に比して太陽205以外の画像部分が十分な明るさで鮮
明に撮影されており十分に状況を把握することができ
る。
【0044】本容器11を用いて撮像された画像の他の
一例を模式的に図9に示す。魚眼レンズ45によって撮
像された画像は円形をしており、図9(1)は図8
(1)と同様にして得たものであり、ワイパー87が画
像を全く覆っていない。地平線201に向かって道路2
03がのびており、地平線201の上方に高輝度対象物
たる太陽205が存している。図9(1)は、図8
(1)とは太陽205の位置が異なる(太陽205は、
図8(1)においては略中央の地平線201上方に存
し、図9(1)においては略右端の地平線201上方に
存する。)。図8(1)と同様、太陽205の輝度に合
わせて絞りを設定しているので、実際の画像では太陽2
05以外の画像部分は暗くなっており十分に状況を把握
することが困難になっている。次いで、図9(2)は、
図8(2)と同様にして得たものである。図9(1)に
存した太陽205が、図9(2)でハッチング領域とし
て示されるワイパー87の影領域207によって覆われ
ており、図9(2)では太陽205からの強い光線が魚
眼レンズ45に直接入射しないようになっている。この
ため太陽205の輝度に合わせて絞りを設定する必要が
なく、太陽205以外の明るさに応じて絞りを設定して
いるので、図9(2)では図9(1)に比して太陽20
5以外の画像部分が十分な明るさで鮮明に撮影されてお
り十分に状況を把握することができる。
【0045】図8及び図9に示したように、回動角決定
部119は、高輝度対象物の全てが覆われると共に、高
輝度対象物が魚眼レンズの視野の周辺部分に存する場合
(図8及び図9のいずれの太陽205も視野の周辺部分
に存する)、ワイパー87が、該周辺部分に相当する部
分のみを覆うように、前記第一回動軸の周りの回動角度
と前記第二回動軸の周りの回動角度とを決定している。
即ち、本容器11では、ワイパー87が、該周辺部分に
相当する部分のみを覆うようにしていることで、ワイパ
ー87の影領域207によって画像の中心部分が覆われ
たり画像が分断されること等によって重要な画像情報が
欠落する等の問題を防止している。
【0046】図10は、他の実施形態のワイパー清掃手
段92を示す拡大右側面図(図3と同様な位置から見た
ものである。)である。図10を参照して、他の実施形
態のワイパー清掃手段92について説明する。魚眼レン
ズ45の光軸を含む直線31に略垂直な平面と、窓部1
3の外面と、の交線に沿って環状かつ凹状にワイパー清
掃手段たる環状溝92が形成されている。本実施形態に
おいては、ワイパー清掃手段は断面形状(魚眼レンズ4
5の光軸を含む直線31を含む平面による断面形状)が
長方形の溝92によって構成されている。ワイパー清掃
手段たる環状溝92は、前記交線に沿って連続して窓部
13を一巡している。ここで環状溝92の深さは約2m
mとされているが、特にこれに限定されるものではな
い。図1乃至図5に示された本容器11と同様に前記第
一回動軸を中心としてワイパー87が回動される際、ワ
イパー87の先端部(ワイパー本体85の先端部)が摺
動する位置に凹状のワイパー清掃手段たる環状溝92が
環状に形成されているので、前記第一回動軸を中心とし
てワイパー87が回動される際、ワイパー87の先端部
(ワイパー本体85の先端部)が環状溝92を通過する
こととなり、その際にワイパー87の先端部に付着した
異物が環状溝92によって擦り落とされる。なお、ワイ
パー清掃手段たる環状溝92は、魚眼レンズ45の撮影
視野に入らない位置に形成されている。
【0047】図11は、図10に示したワイパー清掃手
段たる環状溝92の機能について説明する概略図であ
る。図11中の図(1)〜(5)を参照して、環状溝9
2の機能について説明する。なお、図示及び理解の容易
化を図るために、図11においては、ワイパー87を構
成するワイパー本体85とワイパーフレーム81と板ば
ね83とのうちワイパーフレーム81と板ばね83とを
省略し、さらにワイパー本体85は直線31を含み図面
に平行な平面によって切断したところを示している。そ
して、図10における直線31が水平方向に向いている
場合を例にとって説明する。まず、ワイパー本体85が
図11(1)のように上部に位置している際、雨水や埃
等の異物99が窓部13に付着した場合には、前記第一
回動軸の周りにワイパーを略180度回動させ図11
(2)の状態にする。この図11(1)から図11
(2)への過程により窓部13をワイパー本体85によ
って拭き取る。図11(2)に示すように異物99は環
状溝92によって ワイパーの先端部から擦り落とされ
る。そして図11(3)に示すようにワイパー本体85
が下部に位置している際、異物99が窓部13に付着し
た場合には、前記第一回動軸の周りにワイパーを略18
0度回動させ図11(4)の状態にする。この図11
(3)から図11(4)への過程により窓部13をワイ
パー本体85によって拭き取る。図11(4)に示すよ
うに異物99は環状溝92に落ちる。環状溝92に落ち
た異物99は、図11(5)に示すように環状溝92に
沿って落下し、最終的には環状溝92の最下部から下方
へと落下する。以上のように、ワイパー本体85によっ
て窓部13から拭き取られた異物99は、環状溝92に
よってワイパー本体85から除去されるので、ワイパー
本体85に付着した異物99が再び窓部13に付着する
ことを防止することができる。なお、ここではワイパー
清掃手段として環状溝92の場合を説明したが、細長い
スポンジによって形成されたワイパー清掃手段93につ
いても同様に機能する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の本容器の斜視図である。
【図2】ワイパーの動きを説明するための概念図であ
る。
【図3】窓部とワイパーとの拡大右側面図である。
【図4】図3においてワイパーを位置Dに配置した際の
E−E断面図である。
【図5】図4中の矢印F方向からピニオンと内周縁とを
見た部分拡大図である。
【図6】制御装置の機能ブロック図である。
【図7】本容器の動作を示すフローチャートである。
【図8】本容器を用いて撮像された画像の一例を示す模
式図である。
【図9】本容器を用いて撮像された画像の他の一例を示
す模式図である。
【図10】他の実施形態のワイパー清掃手段を示す拡大
右側面図である。
【図11】図10に示したワイパー清掃手段たる環状溝
の機能について説明する概略図である。
【図12】撮像用レンズの従来のレンズ保護容器を示し
たものである。
【図13】取り付け板と回動板と固定ねじとの状態を示
す端面図である。
【図14】取り付け板を回動板と面する面とは逆側から
見たところを示す図である。
【符号の説明】
11 本容器 13 窓部 15 容器本体 17 遮熱板 21 ワイパー 31 直線 41 箱体 43 開口 45 魚眼レンズ 45a 変換部 47 取り付け板 47b 貫通溝 47ba 小幅部 47bb 大幅部 49 回動板 49a 内周縁 50 固定ねじ 50a 固定ねじの脚部 50b 固定ねじの頭部 51 Oリング 53 モータ 55 ピニオン 61 ワイパー運転モータ 63、67 かさ歯車 65 ワイパー運転シャフト 69 ボルト 81 ワイパーフレーム 83 板ばね 85 ワイパー本体 87 ワイパー 90 Oリング 92 環状溝 93 ワイパー清掃手段 99 異物 101 制御装置 103 覆い位置決定部 105 回動命令部 107 所定位置入力部 109 回動選択部 111 第一回動制御部 113 第二回動制御部 115 高輝度対象物方位特定部 117 座標変換部 119 回動角決定部 201 地平線 203 道路 205 太陽(高輝度対象物) 207 影領域 501 レンズ保護容器 503 箱体 505 窓部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 85/38 H04N 5/225 H04N 5/238

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像を撮像するためのレンズを内部に収容
    し、 外部の対象物を該レンズが撮像するための透明な窓部
    と、該窓部の一部を覆う該窓部に対して可動の覆いと、
    該覆いを配置すべき位置を決定する覆い位置決定手段
    と、該覆い位置決定手段によって決定された位置に該覆
    いを駆動する覆い駆動手段と、を備えてなるレンズ保護
    容器であって、 該窓部の外面が球冠状をしており、 該球冠状の該窓部の外面に当接するワイパーと、該ワイ
    パーを該球冠状の直径たる第一回動軸を中心として回動
    させる第一ワイパー回動手段と、を備え、 該ワイパーが該覆いと兼用され、該覆い駆動手段が該第
    一ワイパー回動手段と兼用されるものである、レンズ保
    護容器。
  2. 【請求項2】前記第一回動軸が前記レンズの光軸と略垂
    直なものである、請求項1に記載のレンズ保護容器。
  3. 【請求項3】前記ワイパーを前記第一ワイパー回動手段
    が回動させる前記第一回動軸と前記球冠の中心で交わる
    第二回転軸を中心として前記ワイパーを回動させる第二
    ワイパー回動手段を、さらに備え、 前記覆い駆動手段が該第二ワイパー回動手段を含んでな
    るものである、請求項1又は2に記載のレンズ保護容
    器。
  4. 【請求項4】前記第一回動軸と前記第二回動軸とが略直
    交するものである、請求項3に記載のレンズ保護容器。
  5. 【請求項5】前記覆い位置決定手段が、高輝度対象物が
    存する方位を特定し、該高輝度対象物が存する方位を前
    記覆いが覆うように前記覆いを配置すべき位置を決定す
    るものであり、 前記ワイパーが、前記第一回動軸が属する平面と前記外
    面との交線に沿って前記外面に当接し、 前記高輝度対象物が前記レンズの視野の周辺部分に存す
    る場合、前記覆いが、該周辺部分に相当する前記窓部の
    一部のみを覆うように前記覆い駆動手段が前記覆いを駆
    動するものである、請求項3又は4に記載のレンズ保護
    容器。
  6. 【請求項6】前記覆い位置決定手段が、前記レンズによ
    って撮像された画像データから前記高輝度対象物が存す
    る方位を特定するものである、請求項5に記載のレンズ
    保護容器。
  7. 【請求項7】前記覆い位置決定手段が、高輝度対象物が
    存する方位を特定し、該高輝度対象物が存する方位を前
    記覆いが覆うように前記覆いを配置すべき位置を決定す
    るものである、請求項1乃至4のいずれかに記載のレン
    ズ保護容器。
  8. 【請求項8】前記覆い位置決定手段が、前記レンズによ
    って撮像された画像データから前記高輝度対象物が存す
    る方位を特定するものである、請求項7に記載のレンズ
    保護容器。
  9. 【請求項9】前記ワイパーが駆動される際、前記ワイパ
    ーの先端部が摺動する位置に凸状又は凹状に形成された
    ワイパー清掃手段を備えるものである、請求項1乃至8
    のいずれかに記載のレンズ保護容器。
  10. 【請求項10】前記ワイパー清掃手段が、前記窓部の前
    記外面に環状に設けられるものである、請求項9に記載
    のレンズ保護容器。
  11. 【請求項11】前記ワイパー清掃手段が、前記レンズの
    光軸に略垂直な平面と前記外面との交線に沿って環状に
    設けられるものである、請求項10に記載のレンズ保護
    容器。
  12. 【請求項12】前記ワイパー清掃手段が、前記レンズの
    撮影視野に入らないものである、請求項9乃至11のい
    ずれかに記載のレンズ保護容器。
  13. 【請求項13】前記ワイパー清掃手段が、凸状に設けら
    れたスポンジ、ゴム、ブラシのうちの1である、請求項
    9乃至12のいずれかに記載のレンズ保護容器。
  14. 【請求項14】前記ワイパー清掃手段が、凹状に形成さ
    れた溝である、請求項9乃至12のいずれかに記載のレ
    ンズ保護容器。
  15. 【請求項15】前記ワイパーが、前記窓部の外面に当接
    するワイパー本体と、該ワイパー本体を支持するワイパ
    ーフレームと、該ワイパーフレームと該ワイパー本体と
    の間に介在し該ワイパーフレームに対して該ワイパー本
    体を該外面に付勢する付勢手段と、を有してなるもので
    ある、請求項1乃至14のいずれかに記載のレンズ保護
    容器。
  16. 【請求項16】前記窓部の外面に撥水処理又は光触媒コ
    ーティング処理が施されているものである、請求項1乃
    至15のいずれかに記載のレンズ保護容器。
  17. 【請求項17】前記レンズが広角レンズである、請求項
    1乃至16のいずれかに記載のレンズ保護容器。
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