JP3409719B2 - アルコール乳飲料 - Google Patents

アルコール乳飲料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発酵乳であって、
酸性かつアルコール存在下でも乳蛋白の沈殿分離を生じ
ないアルコール乳飲料を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】酸性乳飲料は、乳の嗜好性の改善や消化
吸収性改良のため、乳酸発酵させたり酸性果汁や有機酸
を加えて作られているが、乳蛋白質主要蛋白であるカゼ
インの等電点は約pH4.6であり、乳酸発酵乳や果
汁、有機酸を加えた酸性乳は、当然のことながら蛋白の
凝固、沈殿が起こり、等電点が近くなるほど沈殿は激し
くなる。故に、発酵乳、酸性乳は蛋白を安定化させるた
めに、糖類の添加、蛋白質の可溶化や安定化剤の利用が
検討されてきており、高メトキシルペクチンや水溶性ヘ
ミセルロースなどの使用によって、物性的にほぼ問題が
解決され、満足のいく安定な酸性乳飲料が製造されてい
る。
【0003】一方、我が国では、清酒ワインおよびビー
ルなどの醸造酒、ウィスキー、ブランデーおよび焼酎な
どの蒸留酒がアルコール乳飲料として飲まれているが、
最近では酒類に対する嗜好が更に多様化しており、各種
の酒をブレンドした混合酒や各種カクテル類をレモン、
ライム、プラムなど様々な果汁や炭酸水で割ったものは
爽やかで自分の好みの配合で手軽に飲めるアルコール乳
飲料として、若年層特に女性に人気がある。
【0004】また、栄養、健康の面から、蛋白質をアル
コール乳飲料に利用する試みもなされ、乳酒を作るもの
として特開昭55−34034号や乳製品発酵酒を作る
特開平1−42850号や特開平8−308551号な
どがあり、乳タンパク含有酸性アルコール乳飲料を作る
特開昭61−177976号や特開昭61−70970
号などがあげられが、これらは、たんぱくを含有したま
まアルコール発酵を行うため、風味が重厚になる傾向が
あったり、発酵時にムレ臭や蛋白の分解による苦みや不
快臭が発生しやすい傾向があるため、風味的にも満足す
るものは得られていない。また、蛋白にプロテアーゼを
反応させるために苦みが生じやすい欠点もある。蛋白と
アルコールを混合する混成酒タイプのものでは、非常に
複雑な製法でしか出来なかったり、糖を非常に多く使用
するため、甘くなりやすい傾向がある。
【0005】以上のように、これら公知の方法では、低
蛋白濃度や低アルコール濃度でしか安定なアルコール乳
飲料は得られなかったり、糖を多量に添加するため甘く
なりすぎたり、製造工程が非常に複雑で効率が悪いな
ど、未だ本課題に関する解決が求められている状況であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、乳が酸性かつ
アルコール存在下で蛋白の沈殿を防止したアルコール乳
飲料は知られていないので、かかるアルコール乳飲料を
目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成するため、発酵乳や酸性乳のアルコール中での蛋白の
安定性について鋭意研究をした結果、乳製品をアルコー
ル発酵するのではなく、乳製品を乳酸発酵し、これにア
ルコールを加え、これに水溶性ヘミセルロース添加によ
ってのみ、特異的なアルコール耐性を付与することが可
能であることを発見し、本発明を完成するに到った。
【0008】即ち、本発明は、酸性の乳、飲料用アルコ
ールおよび水溶性ヘミセルロースを含有することを特徴
とするアルコール乳飲料であって、該アルコール乳飲料
中、乳製品が乳蛋白として0.05〜5.0%(g重量
/g重量)、飲料用アルコールがアルコール含有量とし
て2〜28%(ml容量/ml容量)、及び水溶性ヘミセル
ロースが0.05〜10%(g重量/g重量)であるア
ルコール乳飲料である。酸性の乳が酸性乳又は乳酸発酵
乳が好ましい。水溶性ヘミセルロースが大豆由来である
ことが好ましい。アルコール乳飲料が炭酸ガスを含有す
ることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に用いる乳は、酸性であれ
ば特に限定しない。例えば、乳酸発酵乳、酸性乳等を用
いることが出来る。原材料としては、牛乳、羊乳、馬乳
などの獣乳に由来するものであれば良く、全乳、脱脂乳
あるいはホエーなど種々の形態で使用でき、また、粉乳
や濃縮乳から還元された乳も利用可能である。
【0010】乳酸醗酵乳は乳を乳酸発酵して得ることが
出来る。乳酸醗酵に使用する乳酸菌は、通常のヨーグル
トに使用されるものであれば特に限定せず、たとえばラ
クトバチルス・ブルガリカス(Lactobacillus bulgaric
us)、ラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillu
s acidophilus)、ラクトバチルス・カゼイ(Lactobaci
llus casei)、ストレプトコッカス・サーモフィルス
(Streptococcus thermophilus)、ストレプトコッカス
・ラクチス(Streptococcus lactis)、ビフィドバクテリ
ウム(Bifidobacterium)属乳酸菌等の公知の菌株を単
独や2種類以上の組み合わせでも任意に使用することが
出来る。
【0011】酸性乳は、乳にレモン、オレンジ、グレー
プフルーツなどの酸性果汁、クエン酸、リンゴ酸などの
有機酸を添加して酸性とすることが出来る。コーヒー抽
出物、抹茶抽出物のような酸性を示さない香味料に酸味
料を加えて用いることも出来るし、発酵乳との併用も有
効である。酸性乳のpHは通常2〜6の範囲にあり、好
ましくは3.0〜5.0、更に好ましくは3.5〜4.5が
適当である。pHが低すぎると酸味が強すぎるため風味
が良くないし、高すぎると酸性の乳として酸味が不足し
て風味が好ましくない。
【0012】又、本発明のアルコール乳飲料において
は、酸性の乳が加熱殺菌しても沈殿が生じない効果があ
る。従って、酸性の乳が殺菌や未殺菌などの加熱の有無
も特にとわず使用することが可能であるが、殺菌した方
が保存性には優れている。
【0013】本発明のアルコール乳飲料において、乳製
品は通常1重量%〜70重量%含むことが出来る。通
常、乳は10重量%固形分程度のものを実用的には用い
ることが好ましい。又は、本発明のアルコール乳飲料に
おいて、乳製品は乳蛋白固形分として分析した場合、該
飲料中0.05重量%〜5.0重量%、好ましくは0.2
重量%〜2.5重量%程度が通常である。乳が少ないと
乳飲料とは云えず、多すぎると、酸性かつアルコール存
在下で蛋白の沈殿分離がおこりやすくなる。
【0014】本発明に用いる水溶性ヘミセルロースとし
ては、油糧種子(大豆、パーム、椰子、コーン、綿実
等)および/又は穀類(米、小麦等)、芋類由来のもの
を使用することが出来るが、好ましくは豆類、特に大豆
由来のものが好ましく、大豆の子葉由来のヘミセルロー
スがさらに好ましい。例として、大豆由来のヘミセルロ
ースについて説明すると、これは、ラムノース、フコー
ス、アラビノース、キシロース、ガラクトース、グルコ
ースおよびウロン酸からなる多糖類であり、標準プルラ
ン(昭和電工(株)販)を標準物質として極限粘度法で
求めたその平均分子量が100万以下のものである。水
溶性ヘミセルロースの原料は油糧種子およびまたは穀類
から通常の方法で油脂、蛋白質および澱粉質を除いた殻
または粕を用い、これを、好ましくは各原料の蛋白質の
等電点pH付近において80〜130℃、より好ましく
は100℃〜130℃で加熱分解した後、反応混合物中
の水溶性画分を分画し、必要に応じさらに活性炭処理、
樹脂吸着処理、エタノール沈殿処理などを行い疎水性物
質ならびに低分子物質を除去し、沈殿させることによ
り、目的の水溶性ヘミセルロースを得ることが出来る。
本発明においては、市販品を用いてもよい。
【0015】本発明の水溶性ヘミセルロースの使用量
は、本飲料中0.05%〜10%(g重量/g重量)、
好ましくは0.1%〜2%が適当である。本発明の飲料
の製造工程において、水溶性ヘミセルロースの添加方法
は、特に限定されない。例えば、発酵乳の発酵前や発酵
後、アルコール乳飲料を製造時などいずれの時期にも添
加することができるが、発酵前に添加するのが簡便かつ
効率化の点から好ましい。酸性乳においても、同様であ
り、添加時期は限定されない。
【0016】また、粘度調整のため、他の安定剤(例え
ば、ハイメトキシペクチン、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、ジェランガム、アルギン酸プロピレング
リコールエステルなどがあげられる。)との併用は妨げ
ないが、アルコール耐性は水溶性ヘミセルロースによっ
て発揮されるため、他の安定剤を多量に添加してアルコ
ール耐性の低下を引き起こさないよう留意するのがよ
い。
【0017】本発明の飲料用アルコールは、市販の酒類
のいずれでもよく、原料アルコール、焼酎、ウオッカ及
びブランデー等の蒸留酒やワイン、日本酒、ビール等の
醸造酒、各種リキュール等の混成酒などが使用できる。
添加量については、アルコール濃度として1〜28容量
%の範囲であれば、任意に添加できるが、風味的には3
〜18容量%が好ましい。アルコール濃度が28容量%
を超えるとアルコールのためにタンパクが不安定になっ
て、沈殿を起こしやすくなるし、1%容量以下ではアル
コール乳飲料としての嗜好性がなくなってしまう。更に
必要に応じて、糖類、有機酸塩類、ビタミン類、アミノ
酸類、水溶性食物繊維類や香料を含有させることが出来
る。
【0018】本発明の飲料中、炭酸ガスは必ずしも必要
ではないが、発酵乳、酸性乳をあまり多く使用しない場
合の風味の爽やかさに良い効果をもたらす。その添加量
は発酵乳、酸性乳、砂糖、水飴などの甘味量や香料など
の種類や含有量により一定ではないが、通常20℃にお
いて炭酸ガス圧1.3kg/cm〜3.7kg/cm
が好ましい。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明の実施態様を説明
する。ただし、これらの実施例は、本発明を何ら限定も
しくは制限する意味のものではない。なお、例中の
「部」は重量部である。
【0020】〔実施例1及び比較例1〕 市販乳(乳固形分12重量%、乳蛋白3.0重量%)を
90℃、120秒加熱殺菌後、40℃まで冷却し、ラク
トバチルス・ブルガリクス、ストレプトコッカス・サー
モフィルスの各種市販乳酸菌(凍結乾燥乳酸菌)の個別
培養液をスターターとして各1重量%ずつ添加し、40
℃、6時間タンク内でpH4.1まで醗酵を行った。つ
いで、プレート冷却器で7℃まで冷却して、乳酸醗酵乳
を調製した。また、水溶性ヘミセルロース(不二製油
(株)製「ソヤファイブ」:大豆由来)2部、砂糖10
部、熱水88部を80℃10分間撹拌して溶解した後、
25℃まで冷却して安定剤液を調製した。そして、乳酸
発酵乳30部、安定剤液20部、クエン酸0.1部、ヨ
ーグルトフレーバー0.1部を、95.5容量%飲料用ア
ルコールと水でアルコール濃度が0〜30容量%になる
ように撹拌しながら混合し、均一に分散して、アルコー
ル乳飲料100部を得た。本アルコール乳飲料は乳蛋白
0.9重量%、水溶性ヘミセルロース0.4重量%であっ
た。比較例として、水溶性ヘミセルロースのかわりに、
HMペクチン(市販品)やLMペクチン(市販品)を使
用した安定剤液を調製した。結果を以下の表1に示し
た。
【0021】(表1) ─────────────────────────────────── アルコール容量% ─────────────────────────────────── 0% 2% 5% 15% 20% 25% 30% ─────────────────────────────────── 水溶性ヘミ − − − − ± + + セルロース HMペクチン − ± + + + + + LMペクチン + + + + + + + 混合後、5℃で1週間放置後の状態 ─────────────────────────────────── 但し、分離状態 ++ 激しく分離 + 分離 − 分離なし
【0022】以上より、LMペクチンは、アルコール0
容量%でも酸性下では不安定であり、HMペクチンでは
3容量%までしか安定なものは得られなかった。水溶性
ヘミセルロースは、アルコール28容量%まで安定であ
り、得られた発酵乳入りアルコール乳飲料は沈殿の生成
もなく、均質で風味豊かなものであった。
【0023】〔実施例2〕 市販乳(固形分12重量%、乳蛋白3.0重量%)96.
4部に、水溶性ヘミセルロース(不二製油(株)製「ソ
ヤファイブ」:大豆由来)0.6部、砂糖3部を撹拌し
ながら加え、90℃、120秒加熱殺菌後、40℃まで
冷却し、ラクトバチルス・ブルガリクス、ストレプトコ
ッカス・サーモフィルスの各種市販乳酸菌(凍結乾燥乳
酸菌)の個別培養液をスターターとして各1%ずつ添加
し、40℃、6時間タンク内でpH4.0まで醗酵を行
った後に、プレート冷却器で7℃まで冷却して、乳酸醗
酵乳を調製した。ついで、乳酸発酵乳30部、クエン酸
0.1部、ヨーグルトフレーバー0.1部、各種アルコー
ル10部、水59.8部を撹拌しながら混合し、均一に
分散した。結果を以下の表2に示した。
【0024】(表2) ────────────────────────────────── ウオッカ ブランデー 焼酎 清酒 白ワイン ────────────────────────────────── 水溶性ヘミ − − − − − セルロース ────────────────────────────────── 但し、上記は、混合後、5℃で1週間放置後の状態を表し、分離状態は以下の通 りである。 ++ 激しく分離 + 分離 − 分離なし
【0025】以上より、ウオッカ、ブランデー、焼酎な
どのような蒸留酒や清酒、白ワインのような醸造酒にお
いても、またアルコール濃度13〜50容量%のどの種
類の酒類でも、安定であり、得られた発酵乳入りアルコ
ール乳飲料は沈殿の生成もなく、均質で風味豊かなもの
であった。
【0026】〔実施例3〕 実施例2と同じ市販乳97部に、砂糖3部を撹拌しなが
ら加え、142℃、5秒加熱殺菌後、40℃まで冷却
し、ラクトバチルス・ブルガリクス、ストレプトコッカ
ス・サーモフィルス、ビフィドバクテリウム・ロンガム
の各種市販乳酸菌(凍結乾燥乳酸菌)の個別培養液をス
ターターとして各1重量%ずつ添加し、40℃、7時間
タンク内でpH4.2まで醗酵を行った後に、プレート
冷却器で7℃まで冷却して、乳酸醗酵乳を調製した。つ
いで、乳酸発酵乳30部、クエン酸0.1部、ヨーグル
トフレーバー0.1部、水59.8部、水溶性ヘミセルロ
ース(不二製油(株)製「ソヤファイブ」:大豆由来)
0〜12部を撹拌しながら混合し、均一に分散するた
め、ホモゲナイザーを用いて120kg/cmの圧力
で乳化均質化させた後、95.5容量%飲料用アルコー
ル10部を混合した。結果を以下の表3に示した。
【0027】(表3) ─────────────────────────────────── ヘミセルロース添加量(重量%) ─────────────────────────────────── 0% 0.1% 0.6% 2% 4% 10% 12% ─────────────────────────────────── 水溶性ヘミ + ± − − − − − セルロース 風味 ○ ○ ○ ○ ○ △ × 飲み易さ × ○〜△ ○ ○ ○〜 △ × ─────────────────────────────────── 尚、混合後、5℃で1週間放置後の状態を表し、その分離状態は以下の通りであ る。 ++ 激しく分離 + 分離 ± わずかに分離 − 分離なし 又、風味評価の記号は以下の通りである。 ×不良 △やや不良 ○良好 又、飲み易さの記号は以下の通りである。 ×飲用に不適 △やや不良 ○良好
【0028】以上より、水溶性ヘミセルロース量が0.
1重量%〜12重量%の範囲では、蛋白の分離もなく安
定なアルコール乳飲料であった。水溶性ヘミセルロース
量が0重量%だとアルコールのために蛋白の沈殿が発生
した。また、水溶性ヘミセルロースが10重量%以上だ
と、風味が悪くなり、粘度上昇のため飲料としての飲み
易さが失われた。
【0029】〔実施例4〕 全脂粉乳10部に水85部を加え、70℃で30分間ホ
モミキサーで均一に撹拌し、還元乳を得た。この還元乳
は固形分10.0重量%で蛋白質2.9重量%でpHは
6.8であった。この還元乳100部に水溶性ヘミセル
ロース(「ソヤファイブ」:大豆由来)を1部、砂糖5
部を加え、80℃で5分保持後、70℃に冷却しホモゲ
ナイザーで100kg/cmで均質化処理したもの
に、ラクトバチルス・ブルガリクス、ストレプトコッカ
ス・サーモフィルスの各種市販乳酸菌(凍結乾燥乳酸
菌)の個別培養液をスターターとして各1重量%ずつ添
加し、40℃、6時間タンク内でpH3.8まで醗酵を
行った後、7℃まで撹拌冷却して、乳酸醗酵乳を調製し
た。ついで、乳酸発酵乳 0.5−60部、クエン酸0.
1部、ヨーグルトフレーバー0.1部、95.5容量%飲
用アルコール10部、水89.3−70.2部を撹拌しな
がら混合し、均一に分散した。結果を以下の表4に示し
た。
【0030】(表4) ─────────────────────────────────── 乳酸発酵乳の添加量(重量) ─────────────────────────────────── 0.5% 2% 5% 15% 30% 50% 60% ─────────────────────────────────── 分離状態 − − − − − − − 混合後、5℃で1週間放置後の状態 風 味 △ ○ ○ ○ ○ ○〜△ △ ─────────────────────────────────── 尚、分離状態 を表す記号は以下の通りである。 ++ 激しく分離 + 分離 − 分離なし 又、風味の記号は以下の通りである。 ×不良 △やや不良 ○良好
【0031】以上より、分離については、どの濃度でも
発生しなかったが、発酵乳は0.5重量%だと薄すぎて
いれた効果が認められなかったし60重量%を越えたも
のでは濃厚感が出すぎるため、良好な風味にはならなか
った。
【0032】〔実施例5〕 実施例2と同じ市販乳100部に、水溶性ヘミセルロー
ス4部を良く撹拌しながら80℃まで加熱した後に25
℃まで冷却したもの20部、ヨーグルトフレーバー0.
1部、砂糖3部、市販焼酎(アルコール35容量%)2
0部に5倍濃縮レモン果汁でpHを3.9になるように
撹拌しながら混合し、均一に分散するため、ホモゲナイ
ザーを用いて120kg/cmの圧力で乳化均質化さ
せた。得られた酸性乳入りアルコール乳飲料は沈殿の生
成もなく、均質で風味豊かなものであった。
【0033】〔実施例6〕 実施例2と同じ市販乳100部に、水溶性ヘミセルロー
ス4部を良く撹拌しながら80℃まで加熱した後に25
℃まで冷却したもの40部、ヨーグルトフレーバー0.
1部、砂糖8部、市販ウオッカ(アルコール50容量
%)20部にレモン果汁4部、水28部を50重量%ク
エン酸水でpHを3.5になるように撹拌しながら混合
し、均一に分散した。ついて炭酸水100部を混合し、
瓶に詰めた。得られた酸性乳入りアルコール乳飲料は沈
殿の生成もなく、均質で風味豊かなものであった。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、発酵乳および又は、酸
性乳を使用して、水溶性ヘミセルロースの添加によって
蛋白の安定分散が可能なアルコール乳飲料を提供するも
のである。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸性の乳、飲料用アルコールおよび水溶性
    ヘミセルロースを含有するアルコール乳飲料であって、
    該アルコール乳飲料中、乳製品が乳蛋白として0.05
    〜5.0%(g重量/g重量)、飲料用アルコールがア
    ルコール含有量として2〜28%(ml容量/ml容量)、
    及び水溶性ヘミセルロースが0.05〜10%(g重量
    /g重量)であるアルコール乳飲料
  2. 【請求項2】酸性の乳が酸性乳又は乳酸発酵乳である請
    求項1記載のアルコール乳飲料。
  3. 【請求項3】水溶性ヘミセルロースが大豆由来である請
    求項1又は請求項2のアルコール乳飲料。
  4. 【請求項4】アルコール乳飲料が炭酸ガスを含有するも
    のである請求項1〜3のいずれかのアルコール乳飲料。
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