JP3406277B2 - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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JP3406277B2
JP3406277B2 JP2000158300A JP2000158300A JP3406277B2 JP 3406277 B2 JP3406277 B2 JP 3406277B2 JP 2000158300 A JP2000158300 A JP 2000158300A JP 2000158300 A JP2000158300 A JP 2000158300A JP 3406277 B2 JP3406277 B2 JP 3406277B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は，車両の衝突時にイ
ンフレータが発生するガスでエアバッグを車室内に展開
して乗員を拘束するエアバッグ装置に関する。 【０００２】 【従来の技術】車両の衝突時にインフレータが発生する
ガスでエアバッグが車室内に展開するとき，展開初期の
容積が小さいエアバッグは急激に膨張し，展開後期の容
積が大きいエアバッグはゆっくりと膨張する。またエア
バッグは膨張の過程でリッドの脆弱部を破断して車室内
に展開するため，リッドが破断した瞬間にエアバッグが
急激に車室内に飛び出す場合がある。 【０００３】従って，乗員とエアバッグ装置との距離が
小さい場合に，展開初期の高速で膨張しているエアバッ
グが乗員と干渉してしまい，乗員を柔らかく拘束するこ
とが難しくなるという問題がある。そこでエアバッグの
折り畳み方を工夫し，展開初期にエアバッグをできるだ
け上方に向けて膨張させ，後方に位置する乗員との干渉
を回避することが行われていた。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の方法では，エアバッグの微妙な折り畳み方の違いによ
って膨張方向が安定せず，エアバッグと乗員との早期干
渉を確実に回避することは困難であった。 【０００５】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で，展開初期に高速で膨張するエアバッグが乗員やチャ
イルドシートと干渉し難くすることを目的とする。 【０００６】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に，請求項１に記載された発明によれば，ダッシュボー
ドの内部に配置したリテーナの内部に折り畳んだエアバ
ッグを収納し，エアバッグの開口部周縁をリテーナに固
定し，リテーナに支持したインフレータが発生するガス
で膨張するエアバッグをダッシュボードに設けたリッド
の開口から車室内に展開させるエアバッグ装置におい
て，前記折り畳んだエアバッグおよびリッドの内面間に
配置されて，その全長が基準長よりも大きく形成された
帯状の展開規制シートを設け，この展開規制シートは，
その後方側の一端が固定端としてリテーナの後縁に沿っ
て固定されると共に，その前方側の他端が自由端として
エアバッグの前縁近傍に達していて，前記折り畳んだエ
アバッグを車体後方側から車体前方側に覆ってなり，前
記基準長は，リッドの車体前後方向後端の第１基準点の
直上に中心を持ち，かつ第１基準点を通ってフロントガ
ラスに第２基準点で接する円の，前記第１，第２基準点
間の車体後方側の円弧長で定義され，エアバッグの前記
展開時には，展開規制シートの前記自由端が臨むエアバ
ッグの前側部分が先に展開し，同シートの前記固定端が
臨むエアバッグの後側部分は該シートから受ける抵抗力
によって遅れて展開することを特徴とするエアバッグ装
置が提案される。 【０００７】上記構成によれば，エアバッグの展開時に
は，展開規制シートの自由端が臨むエアバッグの前側部
分が先に展開し，同シートの固定端が臨むエアバッグの
後側部分は該シートから受ける抵抗力によって遅れて展
開するので，展開初期のエアバッグが車体後方に向けて
膨張するのを展開規制シートで規制し，エアバッグが乗
員と早期に干渉するのを確実に回避することができる。
特に，展開規制シートは，その後方側の一端が固定端と
してリテーナの後縁に沿って固定されると共に，その前
方側の他端が自由端としてエアバッグの前縁近傍に達し
ており，該展開規制シートの全長が，リッドの車体前後
方向後端の第１基準点の直上に中心を持ち，かつ第１基
準点を通ってフロントガラスに第２基準点で接する円
の，前記第１，第２基準点間の車体後方側の円弧長で定
義される基準長よりも大きく形成されているので，展開
初期のエアバッグが車体後方に向けて膨張するのを確実
に規制することができ，従って，助手席シートにチャイ
ルドシートを後ろ向きに装着した状態，あるいは助手席
シートの乗員の身体がダッシュボードに接近した状態で
エアバッグが展開しても，展開初期の膨張速度が大きい
エアバッグをチャイルドシートや乗員と干渉し難くする
ことができ，また展開初期のエアバッグが展開規制シー
トに包まれた状態になるため，エアバッグの振動が抑制
されてスムーズな展開が可能になるだけでなく，エアバ
ッグがチャイルドシートと干渉した場合でも，両者間に
介在する展開規制シートに沿ってエアバッグが滑るため
にチャイルドシートに加わる荷重を軽減することができ
る。 【０００８】 【発明の実施の形態】以下，本発明の実施の形態を，添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。 【０００９】図１〜図９は第１実施例を示すもので，図
１は自動車の車室前部の斜視図，図２は図１の２−２線
拡大断面図，図３は運転席用エアバッグ装置の分解斜視
図，図４は運転席用エアバッグ装置の展開初期の作用説
明図，図５は図１の５−５線拡大断面図，図６は図５の
要部拡大図，図７は図６の７−７線断面図，図８は助手
席用エアバッグ装置の分解斜視図，図９は助手席用エア
バッグ装置の展開初期の作用説明図である。 【００１０】図１に示すように，運転席シート１の前方
に配置されたステアリングホイール２の中央部に運転席
用エアバッグ装置Ｒｄが設けられ，また助手席シート３
の前方に配置されたダッシュボード４の上部に助手席用
エアバッグ装置Ｒｐが設けられる。 【００１１】次に，図２および図３に基づいて運転席用
エアバッグ装置Ｒｄの構造を説明する。 【００１２】ステアリングホイール２は，ステアリング
シャフト１１の後端に相対回転不能に嵌合してナット１
２で固定されたステアリングボス１３と，このステアリ
ングボス１３を囲むように配置された環状のホイールリ
ム１４と，前記ステアリングボス１３に固定されたフロ
ントモジュールカバー１５と，このフロントモジュール
カバー１５に結合されたリヤモジュールカバー１６と，
前記フロントモジュールカバー１５をホイールリム１４
に接続する複数本のスポーク１７…とを備えており，フ
ロントモジュールカバー１５およびリヤモジュールカバ
ー１６により囲まれた空間にエアバッグモジュール１８
が収納される。リヤモジュールカバー１６にはＨ形に形
成された薄肉のティアライン１６ａが形成されており，
このティアライン１６ａによって一対のリッド１６ｂ，
１６ｂが区画される。 【００１３】エアバッグモジュール１８は，それをリヤ
モジュールカバー１６の内部に支持するためのリテーナ
１９と，高圧ガスを発生するインフレータ２０と，イン
フレータ２０が発生した高圧ガスにより膨張するエアバ
ッグ２１とから構成される。フロントモジュールカバー
１５とリヤモジュールカバー１６との結合部に，中央に
インフレータ２０を支持するリテーナ１９の外周部が重
ね合わされて複数本のボルト２２…で共締めされる。そ
してリテーナ１９の外周部の内側にエアバッグ２１の開
口部周縁が重ね合わされ，複数本のボルト２３…で固定
される。インフレータ２０のガス噴出口２０ａ…はエア
バッグ２１の内部空間に開口する。 【００１４】折り畳んだエアバッグ２１と概略カップ状
のリヤモジュールカバー１６の内面との間に，エアバッ
グ２１と同じ材料で構成した帯状の展開規制シート２４
が折り畳み状態で配置される。展開規制シート２４の固
定端は，エアバッグ２１の開口部周縁を固定する前記ボ
ルト２３…によってリテーナ１９の下縁に沿って共締め
される。従って，展開規制シート２４はリヤモジュール
カバー１６の内面に沿って車体前後方向の後方側から前
方側に延び，折り畳んだエアバッグ２１を覆って自由端
がリテーナ１９の上縁近傍に達している。展開規制シー
ト２４は車体前後方向に蛇腹折りに折り畳まれている。
展開規制シート２４の長さＬ（図２参照）は，車体前後
方向に沿うリヤモジュールカバー１６の内周長Ｌ１＋Ｌ
２＋Ｌ３（図１参照）よりも長く設定されている。 【００１５】而して，車両の衝突時に所定値以上の加速
度が検出されるとインフレータ２０が点火し，インフレ
ータ２０が発生するガスで膨張するエアバッグ２１はリ
ヤモジュールカバー１６にＨ形に形成された薄肉のティ
アライン１６ａ（図３参照）を破断して車室内に展開す
る。このとき，展開規制シート２４が折り畳んだエアバ
ッグ２１を後方側から前方側に覆っているため，展開規
制シート２４の自由端が臨むエアバッグ２１の前側部分
（乗員から遠い部分）が先に展開し，展開規制シート２
４の固定端が臨むエアバッグ２１の後側部分（乗員に近
い部分）は該展開規制シート２４から受ける抵抗力によ
って遅れて展開する（図４参照）。 【００１６】従って，乗員の身体がステアリングホイー
ル２に接近した状態で運転席用エアバッグ装置Ｒｄが作
動しても，展開初期の膨張速度が大きいエアバッグ２１
が上方に膨張して乗員と干渉し難くなり，エアバッグ２
１が充分に展開して膨張速度が低下した後に乗員を柔ら
かく拘束することが可能となる。また展開初期のエアバ
ッグ２１が展開規制シート２４に包まれた状態になるた
め，エアバッグ２１の振動が抑制されてスムーズな展開
が可能になる。そして展開規制シート２４の全長Ｌを上
述のように設定することにより，その効果を確実に発揮
させることができる。 【００１７】次に，図５〜図８に基づいて助手席用エア
バッグ装置Ｒｐの構造を説明する。 【００１８】ダッシュボード４の上面に形成された開口
４ａに固定されたモジュールカバー４１から下方に延び
る支持部４１ａ…に，エアバッグモジュール４２のリテ
ーナ４３が固定される。リテーナ４３は複数本のボルト
４４…で固定されたアッパーリテーナ４５およびロアリ
テーナ４６から構成されており，アッパーリテーナ４４
が複数本のボルト４７…で前記モジュールカバー４１の
支持部４１ａ…に固定される。アッパーリテーナ４５お
よびロアリテーナ４６の結合部にエアバッグ４８の開口
部周縁が挟まれて前記ボルト４７…で共締めされる。モ
ジュールカバー４１は，エアバッグ４８が膨張する際に
破断する薄肉のティアライン４１ｂによって３方を囲ま
れた一対のリッド４１ｃ，４１ｃを備える。ロアリテー
ナ４６の底部に一対の取付ブラケット４９，４９を介し
て円筒状のインフレータ５０が支持される。 【００１９】折り畳んだエアバッグ４８とモジュールカ
バー４１の内面との間に，エアバッグ４８と同じ材料で
構成した帯状の展開規制シート５１が折り畳み状態で配
置される。展開規制シート５１の固定端は，エアバッグ
４８の開口部周縁を固定する前記ボルト４４…によって
リテーナ４３の後縁に沿って共締めされる。従って，展
開規制シート５１はモジュールカバー４１の内面に沿っ
て車体前後方向の後方側から前方側に延びて折り畳んだ
エアバッグ４８を覆い，その自由端は折り畳んだエアバ
ッグ４８の前縁近傍に達している。展開規制シート５１
の長さＬは，以下に説明する基準長Ｌｒよりも長く設定
される。即ち，図５において，リッド４１ｃ，４１ｃの
車体前後方向後端の第１基準点Ｐ１の直上に中心Ｏを持
ち，かつ第１基準点Ｐ１を通ってフロントガラス５２に
第２基準点Ｐ２において接する円を描き，太線で示した
第１，第２基準点Ｐ１，Ｐ２間の車体後方側の円弧長が
基準長Ｌｒとして定義される。 【００２０】而して，車両の衝突時に所定値以上の加速
度が検出されるとインフレータ５０が点火し，インフレ
ータ５０が発生するガスで膨張するエアバッグ４８はモ
ジュールカバー４１にＨ形に形成された薄肉のティアラ
イン１６ｂを破断して車室内に展開する。このとき，展
開規制シート５１が折り畳んだエアバッグ４８を後方側
から前方側に覆っているため，展開規制シート５１の自
由端が臨むエアバッグ４８の前側部分（フロントガラス
５２に近い部分）が先に展開し，展開規制シート５１の
固定端が臨むエアバッグ４８の後側部分（フロントガラ
ス５２から遠い部分）は該展開規制シート５１から受け
る抵抗力によって遅れて展開する（図９参照）。 【００２１】従って，助手席シート３にチャイルドシー
ト５３を後ろ向きに装着した状態，あるいは乗員の身体
がダッシュボード４に接近した状態で助手席用エアバッ
グ装置Ｒｐが作動しても，展開初期の膨張速度が大きい
エアバッグ４８をチャイルドシート５３や乗員と干渉し
難くすることができる。また展開初期のエアバッグ４８
が展開規制シート５１に包まれた状態になるため，エア
バッグ４８の振動が抑制されてスムーズな展開が可能に
なるだけでなく，エアバッグ４８がチャイルドシート５
３と干渉した場合でも，両者間に介在する展開規制シー
ト５１に沿ってエアバッグ４８が滑るためにチャイルド
シート５３に加わる荷重を軽減することができる。そし
て展開規制シート５１の全長Ｌを上述のように設定する
ことにより，その効果を確実に発揮させることができ
る。 【００２２】以上，本発明の実施例を詳述したが，本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。 【００２３】例えば，展開規制シート２４，５１の形状
は実施例のものに限定されず，適宜変更することができ
る。図１０には助手席用エアバッグ装置Ｒｐの展開規制
シート５１の形状の別実施例が記載されている。図１０
（ａ）の展開規制シート５１は，第１実施例の展開規制
シート５１よりも細幅に形成されており，図１０（ｂ）
の展開規制シート５１は固定端側から自由端側に向けて
先細の三角形に形成されており，図１０（ｃ）の展開規
制シート５１は固定端側が幅広になって折り畳んだエア
バッグ４８の左右側面に回り込んでいる。 【００２４】また展開規制シート２４，５１の畳み方は
実施例のものに限定されず，適宜変更することができ
る。第１実施例の展開規制シート５１は折り畳んだエア
バッグ４８の後部および前部の上方で前後方向に蛇腹折
りされているのに対し，図１１の別実施例では展開規制
シート５１が上下方向に蛇腹折りされており，図１２の
別実施例では展開規制シート５１が渦巻き状に折り畳ま
れている。 【００２５】また展開規制シート２４，５１の材質は，
必ずしもエアバッグ２１，４８と同じものである必要は
ない。 【００２６】 【発明の効果】以上のように請求項１に記載された発明
によれば，折り畳んだエアバッグおよびリッドの内面間
に配置され全長が基準長よりも大きく形成された帯状の
展開規制シートは，その後方側の一端が固定端としてリ
テーナの後縁に沿って固定されると共に，その前方側の
他端が自由端としてエアバッグの前縁近傍に達してい
て，折り畳んだエアバッグを車体後方側から車体前方側
に覆っており，エアバッグの展開時には，展開規制シー
トの自由端が臨むエアバッグの前側部分が先に展開し，
同シートの固定端が臨むエアバッグの後側部分は該シー
トから受ける抵抗力によって遅れて展開するので，展開
初期のエアバッグが車体後方に向けて膨張するのを展開
規制シートで規制し，エアバッグが乗員と早期に干渉す
るのを確実に回避することができる。特に，展開規制シ
ートは，その後方側の一端が固定端としてリテーナの後
縁に沿って固定されると共に，その前方側の他端が自由
端としてエアバッグの前縁近傍に達しており，該展開規
制シートの全長が，リッドの車体前後方向後端の第１基
準点の直上に中心を持ち，かつ第１基準点を通ってフロ
ントガラスに第２基準点で接する円の，前記第１，第２
基準点間の車体後方側の円弧長で定義される基準長より
も大きく形成されているので，展開初期のエアバッグが
車体後方に向けて膨張するのを確実に規制することがで
き，従って，助手席シートにチャイルドシートを後ろ向
きに装着した状態，あるいは助手席シートの乗員の身体
がダッシュボードに接近した状態でエアバッグが展開し
ても，展開初期の膨張速度が大きいエアバッグをチャイ
ルドシートや乗員と干渉し難くすることができ，また展
開初期のエアバッグが展開規制シートに包まれた状態に
なるため，エアバッグの振動が抑制されてスムーズな展
開が可能になるだけでなく，エアバッグがチャイルドシ
ートと干渉した場合でも，両者間に介在する展開規制シ
ートに沿ってエアバッグが滑るためにチャイルドシート
に加わる荷重を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】 【図１】自動車の車室前部の斜視図 【図２】図１の２−２線拡大断面図 【図３】運転席用エアバッグ装置の分解斜視図 【図４】運転席用エアバッグ装置の展開初期の作用説明
図 【図５】図１の５−５線拡大断面図 【図６】図５の要部拡大図 【図７】図６の７−７線断面図 【図８】助手席用エアバッグ装置の分解斜視図 【図９】助手席用エアバッグ装置の展開初期の作用説明
図 【図１０】展開規制シートの形状の別実施例を示す図 【図１１】展開規制シートの折り畳み方の別実施例を示
す図 【図１２】展開規制シートの折り畳み方の別実施例を示
す図 【符号の説明】 ２ ステアリングホイール ４ ダッシュボード ４１ｃ リッド ４３ リテーナ ４８ エアバッグ ５０ インフレータ ５１ 展開規制シート ５２ フロントガラス Ｌｒ 基準長 Ｏ 中心 Ｐ１ 第１基準点 Ｐ２ 第２基準点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河村 信之 埼玉県和光市中央１丁目４番１号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 佐藤 正栄 埼玉県和光市中央１丁目４番１号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 斎藤 健一 埼玉県和光市中央１丁目４番１号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平８−108816（ＪＰ，Ａ) 特開2000−247199（ＪＰ，Ａ) 米国特許5560648（ＵＳ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B60R 21/16 - 21/32

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 ダッシュボード（４）の内部に配置した
    リテーナ（４３）の内部に折り畳んだエアバッグ（４
    ８）を収納し，エアバッグ（４８）の開口部周縁をリテ
    ーナ（４３）に固定し，リテーナ（４３）に支持したイ
    ンフレータ（５０）が発生するガスで膨張するエアバッ
    グ（４８）をダッシュボード（４）に設けたリッド（４
    １ｃ）の開口から車室内に展開させるエアバッグ装置に
    おいて， 前記折り畳んだエアバッグ（４８）およびリッド（４１
    ｃ）の内面間に配置されて，その全長が基準長（Ｌｒ）
    よりも大きく形成された帯状の展開規制シート（５１）
    を設け，この展開規制シート（５１）は，その後方側の
    一端が固定端としてリテーナ（４３）の後縁に沿って固
    定されると共に，その前方側の他端が自由端としてエア
    バッグ（４８）の前縁近傍に達していて，前記折り畳ん
    だエアバッグ（４８）を車体後方側から車体前方側に覆
    ってなり， 前記基準長（Ｌｒ）は，リッド（４１ｃ）の車体前後方
    向後端の第１基準点（Ｐ１）の直上に中心（Ｏ）を持
    ち，かつ第１基準点（Ｐ１）を通ってフロントガラス
    （５２）に第２基準点（Ｐ２）で接する円の，前記第
    １，第２基準点（Ｐ１，Ｐ２）間の車体後方側の円弧長
    で定義され， エアバッグ（４８）の前記展開時には，展開規制シート
    （５１）の前記自由端が臨むエアバッグ（４８）の前側
    部分が先に展開し，同シート（５１）の前記固定端が臨
    むエアバッグ（４８）の後側部分は該シート（５１）か
    ら受ける抵抗力によって遅れて展開することを特徴とす
    るエアバッグ装置。
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