JP3405076B2 - Pwmコンバータ装置 - Google Patents

Pwmコンバータ装置

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JP3405076B2
JP3405076B2 JP17789996A JP17789996A JP3405076B2 JP 3405076 B2 JP3405076 B2 JP 3405076B2 JP 17789996 A JP17789996 A JP 17789996A JP 17789996 A JP17789996 A JP 17789996A JP 3405076 B2 JP3405076 B2 JP 3405076B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、交流直流間の電
力変換を行なうPWMコンバータ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図4は、例えば特公昭63−1831号
公報に記載された、従来のPWMコンバータの回路構成
を示す図である。図において、1は自己消弧素子である
ゲートターンオフサイリスタ(以下、GTOと記す)を
用いた電圧形PWM変換器、2は変換器1の出力電圧平
滑用コンデンサ、3はPWMインバータなどの負荷装
置、4はリアクタンス成分としての交流リアクトルであ
る。
【0003】5は変換器1の直流出力電圧の指令信号を
出力する電圧指令回路、6はコンデンサ2の電圧を検出
する電圧検出手段、7は電圧指令信号と電圧検出信号を
突き合わせて増幅する電圧偏差増幅器、8は変換器1に
接続される交流電源の電圧を絶縁して取り出すための変
圧器(以下、電源電圧検出手段と記す)で、交流電源の
各相電圧に同位相の信号および各相電圧に同位相の信号
および各相電圧に対して90度位相が異なる信号の合計
6信号を出力する。
【0004】9は変換器1の交流入力電流(瞬時値)を
検出する電流検出手段、10は変換器1の交流入力電圧
の基本波成分(瞬時値)の指令信号15を出力する演算
回路である。11は三角波の搬送波信号16を発生する
発信器、12は搬送波信号16と演算回路10の出力信
号15を比較し、パルス幅変調信号を出力する比較器、
13は変換器1のGTOをオン・オフ制御するゲート信
号を出力するゲートアンプ、14はコンデンサ2の電圧
が所定値以上のとき信号を発生する過電圧検出器であ
る。
【0005】図5は図4の装置の各種信号の波形を示す
図である。次に図4の装置の動作について、図5を用い
て説明する。まず、変換器1の動作から説明する。
(a)は演算回路10の出力信号15と発振器11の出
力信号16を示したものであり、比較器12において両
信号の比較を行ない、その大小関係に応じて、(b)に
示すようなパルス幅が変調された信号(以下、PWM信
号と称する)が得られる。変換器1のR相を構成するG
TO素子(Trp、Trn)には、このPWM信号に応じゲ
ート信号が供給される。PWM信号が正である場合はT
rpがオン可能でTrnはオフとなるように、逆に負である
場合にはTrnがオン可能でTrpはオフとなるようにゲー
ト信号が加えられる。
【0006】この結果、変換器1の交流入力端(R相)
の電位は、直流回路の中性点電位(図4に示すO点の電
位)を零とすると、図5(b)のPWM信号と同様に変
化する。ところで、同波形には演算回路10の出力信号
15に同位相の基本波成分が図示破線のように含まれて
おり、その大きさは前記出力信号に比例する。そして、
他のS相、T相についても同様の制御が行なわれるた
め、基本波分についてみると変換器1の交流入力端子に
は120度づつ位相の異なる電圧が発生することにな
る。
【0007】一方、図5(c)に示す正弦波は、交流電源
電流IR(R相)を示し、電流は変換器1の交流入力電
圧と同位相であって、電源力率がほぼ1.0の状態で、
変換器1が順変換動作している場合を示している。正確
に電源力率が1.0となるためには、リアクトル4の電
圧降下があるために、電流は交流入力電圧より進み位相
でなければならないが、簡単のため電流と交流入力電圧
が同位相の場合を図示してある。
【0008】電源電流IRは正の半波についてDrpまた
はTrnが、負の半波についてはTrpまたはDrnを通して
直流回路に流れるが、上述のようにTrp、Trnのオン・
オフが制御されるため、変換器1から直流回路のP側に
流入する直流電流Idは図5(d)に示すようになり、
同様に直流回路のN側から変換器1に流入する直流電流
Idは図5(e)に示すようになる。すなわち、平均的
には直流回路のP側においてIdは変換器1からコンデ
ンサ2に向い流れ、N側ではコンデンサ2から変換器1
に向い流れる。
【0009】なお、Idは、図5(d)、または図5
(e)に示すように脈動するが、実際のIdはR〜Tの
3相分を合わせたものとなるため、脈動量は1相分のみ
よりかなり減少する。直流電流の大きさは、図5から明
らかなように、電源電流(交流電源電圧に同相な成分)
の大きさに比例する。従がって、電源電流の大きさを制
御することにより直流電流の大きさを制御することがで
きる。
【0010】図6は、交流電源電圧E0、変換器1の交
流入力電圧Etおよび電源電流Iの関係を示すベクトル
図である。図は、ψ=0であり電源力率が1.0の場合
を示す。リアクトル4によりEtはE0よりxIだけ電圧
降下するため,ψ=0の条件ではEtはIの大きさに応
じて図示破線上を移動する。換言すれば,Etが破線上
を移動するようEtの大きさと位相を制御するならば、
ψ=0を保ちつつ、電流I(E0と同相成分)の大きさ
および向きを制御することができる。
【0011】変換器1の交流入力電圧Etは、上述のよ
うに演算回路10の出力信号に応じて制御されるが、次
にその動作を説明する。電圧偏差増幅器7において、直
流電圧指令と直流電圧検出信号が突きあわされ、その偏
差に比例した信号が取りだされる。演算回路10におい
て、電源電圧検出手段8の信号を基準として、それぞれ
所定の振幅をもつ電源電圧に同相な信号(正弦波信号)
ならびにこれと90度位相差をもつ信号をつくり、それ
らを加算することによりEtの指令信号を作り出す。こ
こで、前者の信号は定常時ではE0に比例した一定値
に、また後者の信号は定常時では、電圧偏差増幅器7の
出力信号に比例するよう振幅および極性が変化する。こ
の関係は図6のベクトル図と相似な関係にある。
【0012】以上のように、変換器1の交流入力電圧E
tは制御されるため、電源電流Iは電圧偏差増幅器7の
出力信号に比例するように、また直流電流も同様に制御
される。またこのとき、電圧偏差増幅器7の働きにより
直流電圧が不足の場合は直流出力電流が増加し、逆の場
合は電流が減少するように制御されるので、直流電圧を
指令値に保つことができる。
【0013】以上のように平常時は動作するが、制御回
路などに故障が万一発生した場合、この変換器の動作原
理上から直流出力電圧が異常に高くなる可能性がある。
これは次の理由による。上述のように電源電流IはE0
とEtの差電圧に応じて流れ、また直流出力電流Idは
その差電圧のE0に直角な成分に比例して流れる。直流
電流の増加によって直流電圧が上昇した場合、Etは上
昇するが、E0とEtの差が小さくなり電流が零となる、
いわゆる平衡に向かうことはない。そのことを以下に説
明する。
【0014】図7は、直流電流と直流電圧との関係を示
した図である。図において、初めEtはEt1にIはI1で
あったとする。このとき直流出力電流Idが負荷装置3
が要求する電流より大きく、そのためコンデンサ2のチ
ャージアップが進み直流電圧が上昇したとすると、特に
制御回路の動作に変化がない限りEtはEt2のように上
昇する。するとE0とEtの差はxI1からxI2とさらに
大きくなり、これに比例してI1からI2へと上昇する。
このときIのE0に同相な成分も増加することから直流
電流Idは増し、直流電圧は加速度的に上昇する。
【0015】上述のように、PWM方式変換器では故障
時に直流電圧が過大になる可能性があり、以下の方法で
過電圧を未然に防止するようにしている。直流電圧が所
定値以上となる場合においては、過電圧検出器14から
信号が発せられる。すると、ゲートアンプ13からはそ
れに応じて変換器1のGTOがすべてオフするように、
ターンオフのためのゲート信号が供給される。その結
果、変換器1はダイオード変換器と等価となり、それ以
後のコンデンサ2の過充電は阻止される。すなわち過電
圧は防止される。なお、過電圧検出器の出力信号をフリ
ップフロップ回路などで保持しておき。その間に変換器
1の交流入力側の遮断器を開放するなどして最終的な保
護を行なう。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来のPWMコンバー
タ装置の保護方法は以上のようなもので、本来直流電圧
を一定に制御すべき回路の故障時に回路原理上発生する
直流電圧の上昇現象をある所定値に上昇したことを検出
するもので、その所定値は例えば、素子の過電圧保護レ
ベルとして固定される。従って、電源電圧が低い場合に
は、制御回路に故障が発生した場合、回路が故障してい
るにもかかわらず、所定値に達するまで、動作を続ける
ので、早期に回路異常を外部に知らしめることができな
いという問題点があった。
【0017】また、回路が故障しても、電圧の上昇でし
か検出ができないので、仮に直流電圧が指令値に対して
低めに制御するような故障が発生した場合には、検出で
きないという問題点があった。
【0018】この発明は上述のような課題を解決するた
めになされたもので、電源電圧によらず制御回路に異常
が発生したら、すみやかに異常を検出し出力停止すると
ともに、電圧の上昇だけでなく、電圧低下異常の検出も
可能とするPWMコンバータ装置を得ることを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係るPWMコ
ンバータ装置においては、各ダイオードと逆並列にそれ
ぞれ自己消弧素子を接続してなるダイオードブリッジを
有し、この自己消弧素子をパルス幅変調制御して、交流
直流間の電力変換を行なうPWMコンバータ装置におい
て、電源電圧を検出するための電源電圧検出手段からの
検出電圧を直流電圧に換算する直流電圧換算手段と、こ
の換算直流電圧値に所定値を加算して直流出力電圧指令
値を作成する直流電圧指令演算手段と、直流出力電圧指
令値と直流出力電圧検出手段からの検出電圧との差分を
算出し、誤差電圧として出力する誤差電圧演算手段と、
この誤差電圧演算手段から出力される誤差電圧を入力
し、所定値以上の場合に、自己消弧素子を非導通とする
ための誤差電圧過大を判断する誤差電圧過大検出手段
と、を備えたものである。
【0020】また、誤差電圧過大検出手段は、前記誤差
電圧演算手段からの誤差電圧を絶対値として検出するよ
うにしたものである。
【0021】さらに、各ダイオードと逆並列にそれぞれ
自己消弧素子を接続してなるダイオードブリッジを有
し、この自己消弧素子をパルス幅変調制御して、交流直
流間の電力変換を行なうPWMコンバータ装置におい
て、電源電圧を検出するための電源電圧検出手段からの
検出電圧を直流電圧に換算する直流電圧換算手段と、こ
の換算直流電圧値に所定値を加算して直流出力電圧指令
値を作成する直流電圧指令演算手段と、直流出力電圧指
令値と直流出力電圧検出手段からの検出電圧との差分を
算出し、誤差電圧として出力する誤差電圧演算手段と、
この誤差電圧演算手段から出力される誤差電圧を入力
し、PI演算する第1のPI演算手段と、電源電圧検出
手段からの出力を入力し、電源位相を検出する位相検出
手段と、この位相検出手段からの出力により、各相電圧
に同相の基準正弦波を出力する正弦波発生手段と、第1
のPI演算手段の出力と正弦波発生手段からの出力を入
力し、電流指令値を演算する乗算手段と、電源電流を検
出するための電源電流検出手段と、この電源電流検出手
段にて検出した電源電流と乗算手段の出力とを突きあわ
せ偏差を演算する偏差演算手段と、この偏差演算手段の
出力をPI演算する第2のPI演算手段と、を備えたも
のである。
【0022】さらにまた、直流電圧指令演算手段の作成
した直流出力電圧指令値に一次遅れフィルタをかける一
次遅れフィルタを備えたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、この発明の一実施の形態である
PWMコンバータの実施例である。図において、2〜
4、6、8、9は上述の従来例の図5と同様であり、そ
の説明を省略する。
【0024】1aはIGBT素子を用いた電圧形PWM
変換器、20は直流電圧換算手段、21は直流電圧指令
演算手段、22は一次遅れフィルタ、23は第2のPI
演算手段、24は乗算手段、25は電源位相を検出する
位相検出手段、26は各相電圧に同相の基準正弦波を出
力する正弦波発生手段、27は誤差電圧の値が過大にな
ったとき信号を発生する誤差電圧過大検出手段、28は
第1のPI演算手段、30は偏差演算手段、31は誤差
電圧演算手段である。
【0025】ここで、直流電圧換算手段20は、電源電
圧検出手段8より検出した電源電圧を入力し、所定の係
数(例えば、1.4)をかけて、交流電源電圧を直流電
圧換算する。直流電圧指令演算手段21は、この直流電
圧換算値を入力し、所定値を加算して直流電圧指令値を
作成する。従って、直流電圧指令値は下式にて算出でき
る。 直流電圧指令値 = 交流電源電圧 × 所定の係数
+ 所定値
【0026】一次遅れフィルタ22は、直流電圧指令演
算手段21の出力する直流電圧指令値を入力し、一次遅
れフィルタをかけることにより、電源電圧の急変(例え
ば、瞬間的な電源電圧の落ち込みや上昇)により、直流
電圧指令値が影響を受けないようにするためのものであ
る。
【0027】誤差電圧演算手段31は、一次遅れフィル
タ22の出力する直流電圧指令値と、直流電圧検出手段
6により検出した直流出力電圧とを突き合わせ、誤差電
圧を下式(1)にて算出する。 誤差電圧 = 直流電圧指令値 − 直流出力電圧 ・・・・・(1)
【0028】第1のPI演算手段28は、誤差電圧演算
手段31から出力される誤差電圧をPI演算し、乗算手
段24に出力する。一方、正弦波発生手段26は、位相
検出手段25が電源電圧検出手段8より検出した電源電
圧から検出した電源位相を入力し、各相電圧に同相の基
準正弦波を乗算手段24に出力する。乗算手段24は、
下式(2)にて電流指令値を算出する。 電流指令値 = 誤差電圧 × 正弦波発生回路出力 ・・・・・(2)
【0029】偏差演算手段30は、この電流指令値と、
変換器1aの交流入力電流を検出する電流検出手段9の
出力とを突き合わし、その偏差を演算する。第2のPI
演算手段23はその偏差をPI演算し、比較器12に出
力する。以下の制御は、従来例と同様に電源力率がほぼ
1.0の状態で交流入力電流が流れるように制御され
る。
【0030】ここで、上述の電流指令値による電流制御
により、直流電圧一定制御のなかで、電流マイナールー
プを有するので、負荷変動等に対して電源電流の大きさ
を制御することで、直流電圧をより安定に一定制御する
ことができる。
【0031】次に保護方法につき説明する。誤差電圧演
算手段31からの出力となる誤差電圧を誤差電圧過大検
出手段27に入力し、誤差電圧が所定値以上にて、誤差
電圧過大を検出する。誤差電圧過大を検出したら、ゲー
トアンプ回路13に異常信号出力し、自己消弧素子を非
導通とすることで、PWM制御回路の故障等に起因する
直流出力電圧の過大現象を防止することができる。
【0032】図2は、負荷変動に対する誤差電圧の関係
を示した図である。以下に、誤差電圧と負荷変動の関係
を説明する。正常動作時は、直流出力電圧は直流電圧指
令値に一致するように制御されているので、定常的に
は、誤差電圧=0になる。ここで、負荷3に変動が発生
する場合を考えると、例えば、負荷が0%から力行10
0%にステップ的に上昇すると、過渡的に直流出力電圧
が上昇するが、直流電圧一定制御により、直流電圧指令
値に一致するので誤差電圧はいったん上昇し、0に収束
する。同様に、回生100%に負荷変動した場合には、
誤差電圧はマイナス側に上昇し、0に収束する。
【0033】ここで、制御回路に故障が発生し、例え
ば、直流出力電圧がゼロになると、(1)式より、 誤差電圧 = 直流電圧指令値 となり、誤差電圧は所定値を越え、プラス過大となる。
逆に、直流電圧指令値がゼロになると、(1)式より 誤差電圧 = −直流出力電圧 となり、誤差電圧はマイナスの所定値を越え、マイナス
過大となる。従って、いずれの場合も誤差電圧過大検出
手段27はゲートアンプ13に異常信号出力し、自己消
弧素子を非導通とすることで、PWMコンバータ装置を
保護することができる。
【0034】以上のように制御回路が故障する可能性と
しては、誤差電圧がプラス過大とマイナス過大の両方が
考えられるので、誤差電圧過大検出手段27は絶対値と
して検出することで、誤差電圧の極性がいずれの場合で
も、すみやかに自己消弧素子を非導通とすることでPW
Mコンバータ装置を保護することができる。
【0035】図3は電源変動に対する誤差電圧過大保護
の動作特性を示す図である。図において、素子の過電圧
保護レベルは従来の保護方法における直流出力電圧を過
大と判定する基準値としての所定値に該当するものであ
る。これに対し、この発明では常に電源電圧と直流出力
電圧との偏差を検出し、比較するもので、変動する交流
電源電圧を直流換算した値を基準として所定値ΔVの範
囲外を、制御回路に異常が発生したと判定し、自己消弧
素子を非導通としてPWMコンバータ装置を保護する。
【0036】ところで、上記説明では変換器1aにIG
BT素子を用いた例を示したが、トランジスタあるいは
一般のサイリスタを用いても同様の効果が得られる。
【0037】また、上記説明では電流検出手段9を3相
分備えた例を示したが、電流検出手段9を2相分とし、
他の1相分を演算するようにしても同様の効果が得られ
る。
【0038】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0039】各ダイオードと逆並列にそれぞれ自己消弧
素子を接続してなるダイオードブリッジを有し、この自
己消弧素子をパルス幅変調制御して、交流直流間の電力
変換を行なうPWMコンバータ装置において、電源電圧
を検出するための電源電圧検出手段からの検出電圧を直
流電圧に換算する直流電圧換算手段と、この換算直流電
圧値に所定値を加算して直流出力電圧指令値を作成する
直流電圧指令演算手段と、直流出力電圧指令値と直流出
力電圧検出手段からの検出電圧との差分を算出し、誤差
電圧として出力する誤差電圧演算手段と、この誤差電圧
演算手段から出力される誤差電圧を入力し、所定値以上
の場合に、自己消弧素子を非導通とするための誤差電圧
過大を判断する誤差電圧過大検出手段と、を備えたの
で、常に電源電圧と一定の関係を保って直流出力電圧を
制御でき、PWMコンバータとしての動作が、電源電圧
の変動の影響を受けず安定した制御が実現できる。
【0040】また、誤差電圧過大検出手段は、前記誤差
電圧演算手段からの誤差電圧を絶対値として検出するよ
うにしたので、電源系統の外乱をうけないと同時に、直
流電圧一定制御に対して、PWM制御回路の故障等によ
り、直流出力電圧の上昇や下降現象が発生しても、異常
動作を検出し自己消弧素子を非導通とすることで、保護
することができる。
【0041】さらに、各ダイオードと逆並列にそれぞれ
自己消弧素子を接続してなるダイオードブリッジを有
し、この自己消弧素子をパルス幅変調制御して、交流直
流間の電力変換を行なうPWMコンバータ装置におい
て、電源電圧を検出するための電源電圧検出手段からの
検出電圧を直流電圧に換算する直流電圧換算手段と、こ
の換算直流電圧値に所定値を加算して直流出力電圧指令
値を作成する直流電圧指令演算手段と、直流出力電圧指
令値と直流出力電圧検出手段からの検出電圧との差分を
算出し、誤差電圧として出力する誤差電圧演算手段と、
この誤差電圧演算手段から出力される誤差電圧を入力
し、PI演算する第1のPI演算手段と、電源電圧検出
手段からの出力を入力し、電源位相を検出する位相検出
手段と、この位相検出手段からの出力により、各相電圧
に同相の基準正弦波を出力する正弦波発生手段と、第1
のPI演算手段の出力と正弦波発生手段からの出力を入
力し、電流指令値を演算する乗算手段と、電源電流を検
出するための電源電流検出手段と、この電源電流検出手
段にて検出した電源電流と乗算手段の出力とを突きあわ
せ偏差を演算する偏差演算手段と、この偏差演算手段の
出力をPI演算する第2のPI演算手段と、を備えたの
で、直流電圧一定制御ループのなかで、電流マイナール
ープを有するので負荷変動等に対して電源電流の大きさ
を制御することで、直流電圧をより安定に一定制御する
ことができる。
【0042】さらにまた、直流電圧指令演算手段の作成
した直流出力電圧指令値に一次遅れフィルタをかける一
次遅れフィルタを備えたので、電源電圧の急変により、
直流電圧指令値が影響を受けないようにすることができ
るので、電源系統の外乱による制御のラバスト性を確保
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態であるPWMコンバ
ータの実施例である。
【図2】 負荷変動に対する誤差電圧の関係を示した図
である。
【図3】 電源変動に対する誤差電圧過大保護の動作特
性を示す図である。
【図4】 従来のPWMコンバータの回路構成を示す図
である。
【図5】 図4の装置の各種信号の波形を示す図であ
る。
【図6】 交流電源電圧E0、変換器1の交流入力電圧
Etおよび電源電流Iの関係を示すベクトル図である。
【図7】 直流電流と直流電圧との関係を示した図であ
る。
【符号の説明】
1,1a 変換器、 2 平滑コンデンサ、 3 負
荷、 4 交流リアクトル、 5 電圧指令回路、 6
直流電圧検出器、 7 電圧偏差増幅器、 8電源電
圧検出手段、 9 電流検出手段、 10 演算回路、
11 三角波の搬送信号を発生する発振器、 12
比較器、 13 ゲートアンプ、 14過電圧検出器、
20 直流電圧換算手段、 21 直流電圧指令演算
手段、22 一次遅れフィルタ、 23 第2のPI演
算手段、 24 乗算手段、25 位相検出手段、 2
6 正弦波発生手段、 27 誤差電圧過大検出手段、
28 第1のPI演算手段、 30 偏差演算手段、
31 誤差電圧演算手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/219 H02H 3/20 H02H 7/12 H02M 7/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各ダイオードと逆並列にそれぞれ自己消弧
    素子を接続してなるダイオードブリッジを有し、この自
    己消弧素子をパルス幅変調制御して、交流直流間の電力
    変換を行なうPWMコンバータ装置において、電源電圧
    を検出するための電源電圧検出手段と、この電源電圧検
    出手段からの検出電圧を直流電圧に換算する直流電圧換
    算手段と、この換算直流電圧値に所定値を加算して直流
    出力電圧指令値を作成する直流電圧指令演算手段と、直
    流出力電圧を検出する直流出力電圧検出手段と、前記直
    流出力電圧指令値と前記直流出力電圧検出手段からの検
    出電圧との差分を算出し、誤差電圧として出力する誤差
    電圧演算手段と、この誤差電圧演算手段から出力される
    誤差電圧を入力し、所定値以上の場合に、前記自己消弧
    素子を非導通とするための誤差電圧過大を判断する誤差
    電圧過大検出手段と、を備えたPWMコンバータ装置。
  2. 【請求項2】 前記誤差電圧過大検出手段は、前記誤差
    電圧演算手段からの誤差電圧を絶対値として検出するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1記載のPWMコンバ
    ータ装置。
  3. 【請求項3】 各ダイオードと逆並列にそれぞれ自己消
    弧素子を接続してなるダイオードブリッジを有し、この
    自己消弧素子をパルス幅変調制御して、交流直流間の電
    力変換を行なうPWMコンバータ装置において、電源電
    圧を検出するための電源電圧検出手段と、この電源電圧
    検出手段からの検出電圧を直流電圧に換算する直流電圧
    換算手段と、この換算直流電圧値に所定値を加算して直
    流出力電圧指令値を作成する直流電圧指令演算手段と、
    直流出力電圧を検出する直流出力電圧検出手段と、前記
    直流出力電圧指令値前記直流出力電圧検出手段からの
    検出電圧との差分を算出し、誤差電圧として出力する誤
    差電圧演算手段と、この誤差電圧演算手段から出力され
    る誤差電圧を入力し、PI演算する第1のPI演算手段
    と、前記電源電圧検出手段からの出力を入力し、電源位
    相を検出する位相検出手段と、この位相検出手段からの
    出力により、各相電圧に同相の基準正弦波を出力する正
    弦波発生手段と、第1のPI演算手段の出力と前記正弦
    波発生手段からの出力を入力し、電流指令値を演算する
    乗算手段と、電源電流を検出するための電源電流検出手
    段と、この電源電流検出手段にて検出した電源電流と前
    記乗算手段の出力とを突きあわせ偏差を演算する偏差演
    算手段と、この偏差演算手段の出力をPI演算する第2
    のPI演算手段と、を備えたPWMコンバータ装置。
  4. 【請求項4】 前記直流電圧指令演算手段の作成した直
    流出力電圧指令値に一次遅れフィルタをかける一次遅れ
    フィルタを備えたことを特徴とする請求項1から請求項
    3のいずれかに記載のPWMコンバータ装置。
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