JP3402998B2 - 荷電ビーム描画装置用静電偏向電極の製造方法 - Google Patents

荷電ビーム描画装置用静電偏向電極の製造方法

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JP3402998B2 JP06493597A JP6493597A JP3402998B2 JP 3402998 B2 JP3402998 B2 JP 3402998B2 JP 06493597 A JP06493597 A JP 06493597A JP 6493597 A JP6493597 A JP 6493597A JP 3402998 B2 JP3402998 B2 JP 3402998B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電ビーム描画装
置用偏向電極の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、半導体装置の製造工程で
は、石英製のマスク上に描かれたマスクパターンをウエ
ハ上に転写するリソグラフィ技術が利用されている。マ
スク上へのマスクパターンの形成には、一般に荷電ビー
ム描画装置が使用される。この荷電ビーム描画装置で
は、真空雰囲気中において、たとえば電子銃から放射さ
れる電子ビームを所望の形状に成形・縮小し、この成形
電子ビームでパターンデータにしたがって偏向・照射を
繰り返してマスク上にパターンを形成する。
【0003】近年、半導体装置の高集積化が急速に進ん
でおり、それに伴ってリソグラフィで用いるマスクパタ
ーンもー層微細化している。このため、微細パターンを
できるだけ短時間に形成できるように、荷電ビーム描画
装置に対して素早い応答性と一層の高精度化とが要求さ
れている。
【0004】電子ビーム描画装置は、通常、電子レンズ
の中に組込むインレンズ方式の静電偏向電極を備えてい
る。このインレンズ方式の静電偏向電極は、全体が小型
化される必要があり、しかも一般的には所望の偏向感度
と電子光学特性とを得るために高精度な部品加工を必要
とする。
【0005】静電偏向電極は、長時間使用されると、ウ
エハ上に塗布された感光剤の描画時における飛散等が原
因し、非導電性のコンタミの付着によって汚染される。
静電偏向電極の表面に非導電性のコンタミが付着する
と、電子ビームのドリフトの要因であるチヤージアップ
を引き起こし、所望の描画精度を維持できなくなる。そ
の場合には偏向器を交換する必要があるため、静電偏向
電極を容易に精度よく形成できる製造方法の開発が要望
されている。
【0006】図9には荷電ビーム描画装置のーつである
電子ビーム描画装置の一例の概略構成が示されている。
電子銃1より生成された荷電ビームである電子ビーム2
は、コンデンサレンズ3、第1成形アパーチャ4、投影
レンズ5を順に通過した後、第2成形アパーチャ6を通
過し、その断面が成形される。成形された電子ビーム
は、図示しない縮小レンズを通過して縮小された後、対
物レンズ8を介して、アース電位に保たれている基板9
に投影される。
【0007】投影レンズ5と対物レンズ8とには、それ
ぞれ内側に成形偏向器10、対物偏向器11が配設され
いる。これら成形偏向器10、対物偏向器11は、それ
ぞれ偏向電極12a〜12h、13a〜13hを備えて
いる。これら偏向電極は、軸心線を挟んで互いに対向配
置される一対の電極を基本単位とし、この基本単位を構
成する電極を軸心線回りにN対(ただし、Nは2以上の
整数)配置したものとなっている。そして、対をなす偏
向電極間にそれぞれ駆動電圧が印可され、各偏向電極に
包囲された空隙部分に電界が形成される。
【0008】電子ビーム2は、この電界中を通過するこ
とにより偏向されて基板9上に投影される。したがっ
て、各偏向電極に印可する駆動電圧を可変することによ
り、電子ビーム2の偏向量を制御して基板9上に所望の
パターン14を形成できる。
【0009】パターン14の精度を上げるためには、電
子ビーム2の偏向の精度を向上させる必要がある。その
ためには、電子ビーム2が通過する各偏向電極12a〜
12h、13a〜13hに包囲された空隙部分の電界を
一様とし、電子ビーム2の通過位置が多少変化しても、
所定の電界により所定量正確に偏向されるようにする必
要がある。
【0010】これを実現する方法として、対向する偏向
電極12a〜12h、13a〜13hの間隙を大きくと
って、電界が一様な部分にのみ電子ビーム2を通過させ
る方法がある。しかし、偏向電極12a〜12h、13
a〜13hの間隙を大きくとると、電子ビーム2を所定
量偏向させるに必要な電界強度とするために、偏向電極
12a〜12h、13a〜13hに高い駆動電圧を印可
する必要がある。一般に、駆動電圧を発生する偏向増幅
器は、出力電圧が高くなると応答速度が低下する欠点が
あり、現在のところこの方法で高速応答と高精度とを両
立させることは困難である。
【0011】一方、偏向電極12a〜12h、13a〜
13hの間隙を小さくして駆動電圧を低くすることによ
り、偏向増幅器の応答速度の低下を防止して、高速応答
を実現する方法も考えられている。また、偏向電極12
a〜12h、13a〜13hを細分化して、その数を増
やし、各偏向電極に印可する駆動電圧を細かく設定する
ことによって一様な電界を発生させ、高精度な偏向を実
現する方法も考えられている。
【0012】しかし、これらの方法によれば、個々の部
品が小型化されるために、偏向電極12a〜12h、1
3a〜13hの寸法精度を相対的に上げることが必要と
なる。このように、寸法精度を上げることは困難であ
る。また、組立精度の低下および小型化による個々の部
品の強度低下により、電子ビーム2の偏向歪みが増大し
て解像度が劣化する欠点もある。
【0013】一方、小型化、細分化された偏向電極12
a〜12h、13a〜13hの精度を向上させて上述し
た欠点を解消した例として、図10に示すような偏向器
が知られている。
【0014】この偏向器では、T字型電極部材20を、
厚さが一定になるように加工された絶縁部材21に取り
付けた後、これをNC加工機などで高精度に八面体加工
された偏向電極ホルダ部材22の外側から図示しないね
じにより着脱自在に固定している。この偏向器では、組
立時に、T字型電極部材20のT字上部と絶縁部材21
とをねじ連結した後に、T字型電極部材20の先端部の
面と絶縁部材21のホルダへの取付け面およびその反対
側の面とがそれぞれ所望の寸法精度、平面度および平行
度が得られているか否かを確認する。そして、所望の精
度が得られていることを確認した後に、絶縁部材21の
端面と図示しないホルダ部材22の突き当て部分とを夫
々基準として、T字型電極部材20の取り付けられた絶
縁部材21を取り付けていく。
【0015】電極間を電気的に絶縁するための絶縁部材
21は、表面が平面平行となるように高精度に加工され
ているため、これらの部品を組み合わせた偏向器の電極
精度は、組上がった時点で保証されることになる。
【0016】また、別の偏向電極としては、次に示すも
のが知られている。すなわち、電子ビーム描画装置に用
いられる偏向電極の作製方法としては、特開平2−12
3651号公報に記載のものや、特開平5−29201
号公報に記載のものなどがある。さらに、簡便に製作可
能な偏向電極としては、特開平5−129193号公報
に記載のものがある。
【0017】しかし、上述した従来の荷電ビーム描画装
置用偏向電極では、組立て時に電極表面の加工精度を確
認することができないため、組立て前に部品単体の加工
精度が厳しく規定される。また、組み立てた後のばらつ
きが極力小さくなるように部品を選別する必要があるた
め、部品の精度評価と部品の選定のために大きな労力が
必要となる。
【0018】なお、特開平2−123651号公報に記
載されている製造方法においては、焼成後に旋盤加工な
どにより数10ミクロンオーダの真円度を有する円筒部
品として仕上げた中空対称形状の導電性SiCと、表面
に配線がパターンニングされた中空対称形状のアルミナ
系セラミックスなどの絶縁物質とを、互いの一端を嵌め
込ませて一体にした状態で、電極部材となるSiCに嵌
め合い部のアルミナセラミックスまで達する深さの切り
込み設けることにより、SiCを所定個数に分割して、
高精度な偏向電極を得ている。しかし、この方法では、
一端のみを嵌め合い構造としているため、電極部材を切
断した後に、電極の位置精度が維持できない虞れがあ
る。また、近年のように、サブミクロンオーダのパター
ンニングに必要な電子ビームの位置精度要求に対して、
嵌め合い構造で得られる数10ミクロンオーダの組立精
度の偏向器では、偏向収差が大き過ぎて対応が困難であ
る。
【0019】さらに、特開平5−29201号公報に記
載されている静電偏向電極の製造方法においては、金属
からなる円柱状ブロックに、まず電子ビームが通過する
電極表面を構成する円形の穴を設けて円筒とし、この円
筒の内側面から外側に放射状に延びる複数の溝を設け、
さらに円筒の外側面から円筒中心に延びる複数の溝を設
ける。続いて、外側溝部に絶縁体を嵌挿し、接着したの
ち、円筒内側面から延びる溝と円筒外側面から延びる溝
とを繋げることによって偏向電極を得ている。しかし、
接着後に電極部材である金属を切断する際の切り屑およ
び油等を洗浄し、ベーキングする際に金属と絶縁物質と
の熱膨張が異なると熱変形が生じ、所望の精度が得られ
ない虞れがある。
【0020】さらに特開平5−129193号公報に記
載されたものでは、管状のセラミック材からなる絶縁体
の内部に、金属製の偏向電極が各々ねじにより固定され
た構造となっている。すなわち、これらの偏向電極は、
管状の絶縁体の内周面と同一寸法の外周面を持つ金属製
の円筒状電極材を絶縁体の内部に嵌め込み、その電極材
の中央部に、円筒の高さ方向に沿って円筒状の孔を穿設
した後、絶縁体の外周面側から位置決め用のピンの孔と
ねじ孔とが設けられ、電極材と絶縁体とは位置決めピン
とねじによって所定の位置に固定された構造となってい
る。さらに、電極材の内周面が所定寸法の真円となるよ
うに研磨加工された後、電極材内周面より電極材を放電
加工により分割して、夫々電気的に分離される。電極材
が細分化された後、各偏向電極を絶縁体から外して分解
する。分解した状態で、電極の放電加工面を研磨加工し
て仕上げ、再度ピンにより位置を定め、ねじによって分
解前と同じように固定できるようにしている。しかし、
絶縁部材に円筒金属を嵌め込んだ後、ねじ等によって着
脱可能に固定すると、電極材を分割したときに嵌め合い
のガタもしくは加工時の熱による膨張・収縮によって、
絶縁材と電極材との間にガタを生じ、分割した後にねじ
の増し締め等を行う必要があり、組立て整形したときの
精度を維持できなくなる虞れがある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来から
荷電ビーム描画装置用静電偏向電極の製造方法について
は種々提案されている。しかし、いずれの方法において
も一長一短があり、特に寸法精度の高い組立を簡便に行
うことができないという問題があった。
【0022】そこで本発明は、寸法精度の高い組立を簡
単に行え、かつ加工が比較的容易な荷電ビーム描画装置
用静電偏向電極の製造方法を提供することを目的として
いる。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明では、軸心線を挟んで互いに対
向配置される一対の電極を基本単位とし、この基本単位
を構成する電極を上記軸心線回りにN対(ただし、Nは
2以上の整数)配置してなる荷電ビーム描画装置用静電
偏向電極を製造するに当たり、導電性金属材で形成され
た円筒状素材を得る第1の工程と、前記円筒状素材の外
周面を周方向に2N等分に区画する線上から上記円筒状
素材の軸心線に向けて上記円筒状素材の半径方向中途位
置まで所定幅で延びる切り込みをそれぞれ設ける第2の
工程と、前記円筒状素材における軸心線方向の両端面で
前記切り込みの設けられている領域内に絶縁性のリング
状治具をそれぞれ固定する第3の工程と、前記リング状
治具の装着されている条件下で前記各切り込みの内端部
側を前記軸心線方向に延長させて前記円筒状素材を周方
向に2N個の電極要素に分離させる第4の工程とを具備
してなることを特徴としている。
【0024】また、上記目的を達成するために、請求項
2に係る発明では、軸心線を挟んで互いに対向配置され
る一対の電極を基本単位とし、この基本単位を構成する
電極を上記軸心線回りにN対(ただし、Nは2以上の整
数)配置してなる荷電ビーム描画装置用静電偏向電極を
製造するに当たり、表面が非導電性の酸化膜で覆われた
金属製の円筒状素材を得る第1の工程と、前記円筒状素
材の外周面を周方向に2N等分に区画する線上から上記
円筒状素材の軸心線に向けて上記円筒状素材の半径方向
中途位置まで所定幅で延びる切り込みをそれぞれ設ける
第2の工程と、前記円筒状素材における軸心線方向の両
端面で前記切り込みの設けられている領域内に第1のリ
ング状治具をそれぞれ固定する第3の工程と、前記第1
のリング状治具の装着されている条件下で前記各切り込
みの内端部側を前記軸心線方向に延長させて前記円筒状
素材を周方向に2N個の電極要素に分離させる第4の工
程と、2N個に分離され前記第1のリング状治具によっ
て互いに連結されている各電極要素を洗浄した後、上記
第1のリング状治具より内側位置に第2のリング状治具
をそれぞれ固定し、上記第1のリング状治具を取り外し
た後に各電極要素を再び洗浄する第5の工程と、2N個
に分離され前記第2のリング状治具によって互いに連結
されている各電極要素の露出している表面に導電性の膜
をコーティングした後に、前記第1および第2のリング
状治具を交互に取り付けた状態下で、洗浄および所定の
温度でのベーキングを行う第6の工程と、最終的に前記
第1のリング状治具が固定されていた領域に絶縁性の第
3のリング状治具をそれぞれ固定するとともに前記第2
のリング状治具をそれぞれ取り外す第7の工程とを具備
してなることを特徴としている。
【0025】なお、請求項1、2に係る製造方法におい
て、前記各切り込みの加工は、ワイヤカット放電加工で
行われてもよい。前記第1および第2のリング状治具
は、前記円筒状素材と同じ金属または上記円筒状素材の
熱膨張係数に近い熱膨張係数を備えた材料で形成されて
いてもよい。
【0026】また、請求項3に係る発明では、軸心線を
挟んで互いに対向配置される一対の電極を基本単位と
し、この基本単位を構成する電極を上記軸心線回りにN
対(ただし、Nは2以上の整数)配置してなる荷電ビー
ム描画装置用静電偏向電極の製造方法において、金属材
で形成された円筒状素材を周方向に2N等分に区画する
線上を外部から上記円筒状素材の軸心線に向けて上記円
筒状素材の半径方向の中途位置まで切り込みを入れる工
程と、前記円筒状素材の軸心線方向の両端面に絶縁性の
リング状治具を取付ける工程と、前記リング状治具が取
付けられている状態で、前記各切り込みの内端部側を前
記軸心線方向に延長させて前記円筒状素材を周方向に2
N個の電極要素に分離させる工程とを具備する。請求項
4に係る発明では、軸心線を挟んで互いに対向配置され
る一対の電極を基本単位とし、この基本単位を構成する
電極を上記軸心線回りにN対(ただし、Nは2以上の整
数)配置してなる荷電ビーム描画装置用静電偏向電極の
製造方法において、表面に導電性の酸化膜を有する金属
製の円筒状素材を周方向に2N等分に区画する線上を外
部から上記円筒状素材の軸心線に向けて上記円筒状素材
の半径方向の中途位置まで切り込みを入れる工程と、前
記円筒状素材の軸心線方向の両端面で前記切り込みが設
けられている領域内に絶縁性のリング状治具を取付ける
工程と、前記リング状治具が取付けられている状態で、
前記各切り込みの内端部側を前記軸心線方向に延長させ
て前記円筒状素材を周方向に2N個の電極要素に分離さ
せる工程とを具備する。請求項5に係る発明では、軸心
線を挟んで互いに対向配置される一対の電極を基本単位
とし、この基本単位を構成する電極を上記軸心線回りに
N対(ただし、Nは2以上の整数)配置してなる荷電ビ
ーム描画装置用静電偏向電極の製造方法において、表面
に非導電性の酸化膜を有する金属製の円筒状素材、この
素材は軸心線方向の中心部が大径部、両端部が小径部と
なっている、を周方向に2N等分に区画する線上を外部
から上記円筒状素材の軸心線に向けて上記円筒状素材の
半径方向の中途位置まで切り込みを入れる工程と、前記
円筒状素材の大径部の軸心線方向の両端面に第1のリン
グ状治具を取付ける工程と、前記第1のリング状治具が
取付けられている状態で、前記各切り込みの内端部側を
前記軸心線方向に延長させて前記円筒状素材を周方向に
2N個の電極要素に分離させる工程と、2N個に分離さ
れ、しかし前記第1のリング状治具によって互いに連結
されている各電極要素を洗浄した後、前記円筒状素材の
小径部の軸心線方向の両端面に第2のリング状治具を取
付けてから第1のリング状治具を取り外し、その後、各
電極要素を洗浄する工程と、2N個に分離され、しかし
前記第2のリング状治具によって互いに連結されている
各電極要素の露出している表面に導電性の膜をコーティ
ングし、洗浄および所定の温度でのベーキングを行い、
前記第1のリング状治具を取り付けてから前記第2のリ
ング状治具を取り外した状態で洗浄および所定の温度で
のベーキングを行う工程と、前記円筒状素材の大径部の
軸心線方向の両端面に絶縁性の第3のリング状治具を取
付けて、前記第2のリング状治具を取り外す工程とを具
備する。請求項3、4、または5に係る発明において、
前記リング状治具を取付ける工程は、円筒状素材の端面
に同心円上に所定間隔で配置されたねじ孔に、リング状
治具にこのねじ孔に対応して設けられたねじ孔を介して
雄ねじを螺合させて取付けてもよい。前記切り込みを入
れる工程はワイヤカット放電加工で切り込みを入れても
よい。前記第1および第2のリング状治具は、前記円筒
状素材と同じ金属で形成されてもよい。前記第1および
第2のリング状治具は、前記円筒状素材の熱膨張係数に
近い熱膨張係数を備えた材料で形成されてもよい。本発
明に係る製造方法によれば、周方向に2N個に分離され
る電極要素は、分離される前の時点においても、分離中
においても、分離された後の時点においても相互間の位
置関係が不変に保たれる。したがって、本発明に係る製
造方法によって製造された静電偏向電極の寸法精度は、
円筒状素材の寸法精度よって決定される。一般的に、円
筒状素材を精度良く製作することは容易であり、汎用の
加工装置を用いても実現できる。したがって、寸法精度
の高い静電偏向電極を再現性良く短時間に製作すること
が可能となる。また、本発明によれば、円筒状の金属を
周方向に2N等分に区画する線で切ることにより得られ
た2N個の電極要素と、前記2N個の電極要素の軸心線
方向の両端面に取付けられ、これらの電極要素を一体化
する絶縁性のリング状治具とを具備する荷電ビーム描画
装置用静電偏向電極も提供される。前記電極要素の端面
には同心円上に所定間隔でねじ孔が配置され、前記リン
グ状治具は電極要素の端面のねじ孔に対応して設けられ
たねじ孔を有し、リング状治具のねじ孔を介して雄ねじ
を電極要素の端面のねじ孔に螺合させることにより、リ
ング状治具を電極要素に取付けてもよい。前記電極要素
の表面は導電性の膜が形成されてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施形態を説明する。図1および図2には本発明の一実
施形態に係る静電偏向電極製造方法の手順を説明するた
めの図が示されている。
【0028】電極材料によっては、表面に導電性の酸化
膜が形成されているものと、非導電性の酸化膜が形成さ
れているものとがある。前者の材料としてはチタンやチ
タン合金があり、後者の材料としてはアルミニウムやア
ルミニウム合金がある。
【0029】図1および図2には、前者の材料を使って
静電偏向電極を製造する場合の例が示されている。ま
ず、図1(a) に示すように、表面が導電性の酸化膜で覆
われたチタン材あるいはチタン合金材からなる円柱材料
を用意し、この円柱材料の軸心線上に研削加工によって
真円度の高い孔31を設けて円筒状素材32を得る。な
お、この例では、軸心線方向の両端部33が中央領域3
4より小径となる形状の円筒状素材32を得ている(第
1の工程)。
【0030】次に、円筒状素材32の外周面を周方向に
2N等分(この例でN=4で、4対の電極構成を対象に
している)に区画する線上から円筒状素材32の軸心線
に向けて円筒状素材32の半径方向中途位置、たとえば
両端部33に入り込む位置まで所定幅で延びる切り込み
35をそれぞれ設ける。なお、これら切り込み35の形
成には、ワイヤカット放電加工が適している。次に、円
筒状素材32の軸心線方向両端面に、図1(b) に示すよ
うに、ねじ孔36を規則正しく複数設ける。なお、この
ねじ孔36は、円筒状素材32の軸心線と各切り込み3
5とを結ぶ線上には位置しないようにする(以上が第2
の工程)。
【0031】次に、図2(a)、(b)に示すように、
円筒状素材32における軸心線方向の両端面で切り込み
35の設けられている領域内、この例では小径に形成さ
れた両端部33の周りにアルミナセラミック、石英、低
膨張ガラス等の絶縁材料で形成されたリング状治具37
をそれぞれ当てがう。これらリング状治具37には、前
述したねじ孔36に対向する位置に図示しない孔が設け
られている。この例では、リング状治具37に設けられ
たこれらの孔を通して図示しない雄ねじをねじ孔36に
螺合させ、締め付けて円筒状素材32とリング状軸37
とを一体化させている(第3の工程)。
【0032】次に、リング状治具37の装着されている
条件下で、リング状治具37の内側に覗いている各切り
込み35の内端部側を円筒状素材32の軸心線方向に延
長させて円筒状素材32を周方向に2N個、この例では
合計8個の電極要素38に分離させて製造工程を終了す
る。なお、各切り込み35を軸心線方向に延長させる加
工は、ワイヤカット放電加工が適している(以上が第4
の工程)。
【0033】この第4の工程が終了した時点では、各電
極要素38、つまり各偏向電極は絶縁体からなるリング
状治具37によって一体的に支持され、同時に互いに離
間されて電気的に絶縁された状態に保持されている。
【0034】このように、この例に係る製造方法による
と、周方向に2N個に分離される電極要素38は、分離
される前の時点においても、分離中においても、分離さ
れた後の時点においても相互間の位置関係が不変に保た
れる。したがって、この例にに係る製造方法によって製
造された静電偏向電極の寸法精度は、円筒状素材32の
寸法精度よって決定されることになるが、通常、円筒状
素材32を精度良く製作することは容易であり、汎用の
加工装置を用いても容易に実現できる。したがって、寸
法精度の高い静電偏向電極を再現性良く短時間に製作す
ることが可能となる。
【0035】図3から図5には本発明の別の実施形態に
係る静電偏向電極の製造方法を説明するための図が示さ
れている。この例は、アルミニウムやアルミニウム合金
のように、加工性には優れているが、表面が非導電性の
酸化膜で覆われている材料を使って静電偏向電極を製造
する場合の例である。このような材料を電極として使用
する場合には、チャージアップの虞れがあるため、加工
後に表面に導電性被膜を形成する必要がある。
【0036】まず、表面が非導電性の酸化膜で覆われた
アルミニウム材あるいはアルミニウム合金材からなる円
柱材料を用意し、図3に示すように、この円柱材料の軸
心線上に研削加工によって真円度の高い孔41を設けて
円筒状素材42を得る。なお、この例では、軸心線方向
の両端部43が中央領域44より小径となる形状の円筒
状素材42を得ている(第1の工程)。
【0037】次に、円筒状素材42の外周面を周方向に
2N等分(この例でN=4で、4対の電極構成を対象に
している)に区画する線上から円筒状素材42の軸心線
に向けて円筒状素材42の半径方向中途位置、たとえば
両端部43の円筒内に入り込む位置まで所定幅で延びる
切り込み45をそれぞれ設ける。なお、これら切り込み
45の形成には、ワイヤカット放電加工が適している。
次に、円筒状素材42の軸心線方向両端面に、先の例と
同様に図示しないねじ孔を規則正しく複数設ける。な
お、このねじ孔は、円筒状素材42の軸心線と各切り込
み45とを結ぶ線上には位置しないようにする(以上が
第2の工程)。ここまでは先の例と全く同じである。
【0038】次に、円筒状素材42における軸心線方向
の両端面で切り込み45の設けられている領域内、この
例では小径に形成された両端部43の周りに円筒状素材
42と同じ材料もしくは熱膨張係数がほぼ等しい材料で
形成された第1のリング状治具46を着脱可能に固定す
る。これら第1のリング状治具46には、先の例と同様
に、前述したねじ孔に対向する位置に図示しない孔が設
けられている。この例では、第1のリング状治具46に
設けられたこれらの孔を通して図示しない雄ねじを円筒
状素材42側に設けられたねじ孔に螺合させ、締め付け
て円筒状素材42と第1のリング状治具46とを一体化
させている(第3の工程)。
【0039】次に、第1のリング状治具46の装着され
ている条件下で、第1のリング状治具46の内側に覗い
ている各切り込み45の内端部側を円筒状素材42の軸
心線方向に延長させて円筒状素材42を周方向に2N
個、この例では合計8個の電極要素47に分離させる
(第4の工程)。なお、各切り込み45を軸心線方向に
延長させる加工は、ワイヤカット放電加工が適してい
る。
【0040】次に、放電加工時に使用された油や加工時
に付着した汚れなどを落とすために、2N個に分離され
た各電極要素47の表面を純水等で洗浄する。続いて、
図5に示すように、円筒状素材42の小径に形成された
両端部43の端面に円筒状素材42と同じ材料もしくは
熱膨張係数がほぼ等しい材料で形成された第2のリング
状治具48を着脱自在に固定する。これら第2のリング
状治具48には、前述したねじ孔に対向する位置に図示
しない孔が設けられている。この例では、第2のリング
状治具48に設けられたこれらの孔を通して図示しない
雄ねじを円筒状素材42側に設けられたねじ孔に螺合さ
せ、締め付けて円筒状素材42と第2のリング状治具4
8とを一体化させている。次に、第1のリング状治具4
6を取り外す。このように、第1のリング状治具46を
取り外しても、8個に分離された電極要素47は第2の
リング状治具48によって強固に位置保持されている。
ここで、放電加工時に使用された油や加工時に付着した
汚れなどを落とすために各電極要素47を再び純水等で
洗浄する(以上が第5の工程)。
【0041】次に、各電極要素47の表面に導電性の膜
をコーティングする。たとえば円筒状素材42がアルミ
ニウム合金の場合には、密着性をよくするために、メッ
キ等によってNiをコーテイングした後に金などをメッ
キする。そして、付着しているメッキ液を除去するため
の洗浄を行う。次に、第1のリング状治具46を再び取
り付けるとともに第2のリング状治具48を取り外し、
付着しているメッキ液を除去するための洗浄を行う。次
に、脱ガス処理のための熱処理を行う。なお、導電性の
膜が金メッキ層である場合には、磁性を有するNiが金
の表面に拡散してこないように、真空炉内の温度を20
0℃以下に維持する必要がある。また、第2のリング状
治具48は円筒状素材、つまり電極要素47と同じ材料
もしくは熱膨張係数がほぼ等しい材料で形成されている
ので、熱膨張に伴うひずみ量が同じとなり、8分割され
ている電極要素47での寸法精度を劣化させることはな
い(以上が第6の工程)。
【0042】次に、第2のリング状治具48を取り付け
た後に、第1のリング状治具46を取り外し、この第1
のリング状治具46が取り付けられていた端面に、アル
ミナセラミックス、石英ガラス、低膨張ガラス、ポリイ
ミド樹脂等、絶縁性を有し真空中での脱ガスが少なく、
経時変化がなく安定した材料で形成された第3のリング
状治具を固定し、さらに第2のリング状治具を取り外す
ことによって静電偏向電極を完成させる(第7の工
程)。
【0043】この第7の工程が終了した時点では、各電
極要素47、つまり各偏向電極は絶縁体からなる第3の
リング状治具によって一体的に支持され、同時に互いに
離間されて電気的に絶縁された状態に保持されている。
そして、全体の形状は図2と同様である。
【0044】図6にはさらに別の例が示されている。こ
の例では各電極要素61に軸心線と平行な切り込み部6
2を設け、その切り込み部62が互いに相対するように
組み合わせている。これにより電極要素61間に設けら
れた空間部分に導電性の金属板63を電極に触れないよ
うに配置するこにより、電極要素61を固定している第
3のリング状治具が散乱電子等によってチャージアップ
しても電子ビームに与える影響をなくすことが可能とな
る。
【0045】図7にはこのようにして製造された静電偏
向電極を実際に荷電ビーム描画装置の電子ビーム通路に
組み込んで、偏向電極の中心を高精度に位置合わせする
ための例が示されている。
【0046】先に説明した製造方法に従って製造された
第1の静電偏向電極装置51と第2の静電偏向電極装置
52とは、それぞれ電子ビームの偏向に要する偏向感度
にしたがって電極の軸方向の長さおよび電極面をなす8
分割された円筒内径の大きさが決められている。
【0047】まず、第1の静電偏向電極装置51と第二
の静電偏向電極装置52との間に、偏向電極をなす円筒
内径の2倍程度の内径を有する導電性を有する金属部材
53を挟み込み、この金属部材53と第1の静電偏向電
極51および第2の静電偏向電極装置52のリング状治
具54、55とを図示しないネジで着脱可能に固定す
る。なお、金属部材53は、表面に金等の導電性被膜を
コーティングしたアルミニウム合金や、導電性の酸化被
膜を有するチタン合金、もしくは導電性を有するSiC
等のセラミックス等で形成されている。また、金属部材
53と第1の静電偏向電極51と第2の静電偏向電極装
置52との間は、例えばポリカーボネイトのような樹脂
もしくはアルミナセラミックス等絶縁性の材料からなる
ネジの使用によって電気的に絶縁された状態に固定され
る。
【0048】このように組み込まれた第1の静電偏向電
極51と第2の静電偏向電極52とについて、それぞれ
8分割されている静電偏向電極の外縁部分56、57を
使って図示しない真円度測定器を使って真円度を測定す
る。
【0049】真円度測定器は測定子の先端を測定対象物
に接触させ、この状態で測定対象物を回転させることに
より、真円度測定器のステージ回転精度を参照しながら
真円度を測定するものである。
【0050】8分割されている静電偏向電極の外縁部分
56、57に真円度測定器の測定子58を接触させて第
1の静電偏向電極装置51の輪郭を測定すると、たとえ
ば図8(a) に示すような結果が得られる。また、第2の
静電偏向電極装置52の輪郭を測定すると、たとえば図
8(b) に示すような測定結果が得られる。先に説明した
製造方法では、全体の寸法精度が円筒状素材の寸歩精度
によって決まり、この円筒状素材の寸法精度を十分に高
くすることは容易である。したがって、この例のよう
に、静電偏向電極の外縁部分56、57に真円度測定器
の測定子58を接触させるという極めて簡単な手法で、
静電偏向電極の内側に存在するビーム通路の真円度を簡
単に測定できる。
【0051】したがって、これらの測定結果を元に第1
の静電偏向電極装置51の中心と第2の静電偏向電極装
置52の中心との相対位置ずれ、および電子ビームが通
過する軸回りの相対位置ずれがそれぞれ小さくなるよう
に、各電極装置の固定をやり直すことによって所望の組
立精度を得ることができる。
【0052】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、静電偏
向電極を容易に、かつ高精度に製造できる製造方法を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る静電偏向電極の製造
方法の手順を説明するための図
【図2】(a)は同製造方法によって製造された静電偏
向電極の斜視図で(b)は縦断面図
【図3】本発明の別の実施形態に係る静電偏向電極の製
造方法の手順を説明するための図
【図4】同製造方法の手順を説明するための図
【図5】同製造方法の手順を説明するための図
【図6】本発明の別の実施形態に係る静電偏向電極の概
略構成図
【図7】本発明によって製造された静電偏向電極を実際
に装置に組み込むときの位置合わせ例を説明するための
【図8】組み込み後に静電偏向電極の真円度を測定して
得られた結果の一例を示す図
【図9】荷電ビーム描画装置の概略構成図
【図10】同装置に組み込まれている従来の静電偏向電
極の代表的な例を示す図
【符号の説明】
31,42…真円度の高い孔 32,42…円筒状素材 33,43…両端部 34,44…中央領域 35,45…切り込み 36…ねじ孔 37…絶縁材で形成されたリング状治具 38,47,61…電極要素 46…第1のリング状治具 48…第2のリング状治具 51…第1の静電偏向電極装置 52…第2の静電偏向電極装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−29201(JP,A) 特開 平5−129193(JP,A) 特開 平2−100250(JP,A) 特開 平2−123651(JP,A) 特開 平9−139184(JP,A) 特開 平9−293472(JP,A) 特開 昭64−89135(JP,A) 特開 昭59−31546(JP,A) 実開 平2−54153(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/147 H01J 9/14 H01J 37/305 H01L 21/027

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸心線を挟んで互いに対向配置される一
    対の電極を基本単位とし、この基本単位を構成する電極
    を上記軸心線回りにN対(ただし、Nは2以上の整数)
    配置してなる荷電ビーム描画装置用静電偏向電極を製造
    するに当たり、 導電性金属材で形成された円筒状素材を得る第1の工程
    と、 前記円筒状素材の外周面を周方向に2N等分に区画する
    線上から上記円筒状素材の軸心線に向けて上記円筒状素
    材の半径方向中途位置まで所定幅で延びる切り込みをそ
    れぞれ設ける第2の工程と、 前記円筒状素材における軸心線方向の両端面で前記切り
    込みの設けられている領域内に絶縁性のリング状治具を
    それぞれ固定する第3の工程と、 前記リング状治具の装着されている条件下で前記各切り
    込みの内端部側を前記軸心線方向に延長させて前記円筒
    状素材を周方向に2N個の電極要素に分離させる第4の
    工程とを具備してなることを特徴とする荷電ビーム描画
    装置用静電偏向電極の製造方法。
  2. 【請求項2】 軸心線を挟んで互いに対向配置される一
    対の電極を基本単位とし、この基本単位を構成する電極
    を上記軸心線回りにN対(ただし、Nは2以上の整数)
    配置してなる荷電ビーム描画装置用静電偏向電極を製造
    するに当たり、 表面が非導電性の酸化膜で覆われた金属製の円筒状素材
    を得る第1の工程と、 前記円筒状素材の外周面を周方向に2N等分に区画する
    線上から上記円筒状素材の軸心線に向けて上記円筒状素
    材の半径方向中途位置まで所定幅で延びる切り込みをそ
    れぞれ設ける第2の工程と、 前記円筒状素材における軸心線方向の両端面で前記切り
    込みの設けられている領域内に第1のリング状治具をそ
    れぞれ固定する第3の工程と、 前記第1のリング状治具の装着されている条件下で前記
    各切り込みの内端部側を前記軸心線方向に延長させて前
    記円筒状素材を周方向に2N個の電極要素に分離させる
    第4の工程と、 2N個に分離され前記第1のリング状治具によって互い
    に連結されている各電極要素を洗浄した後、上記第1の
    リング状治具より内側位置に第2のリング状治具をそれ
    ぞれ固定し、上記第1のリング状治具を取り外した後に
    各電極要素を再び洗浄する第5の工程と、 2N個に分離され前記第2のリング状治具によって互い
    に連結されている各電極要素の露出している表面に導電
    性の膜をコーティングした後に、前記第1および第2の
    リング状治具を交互に取り付けた状態下で、洗浄および
    所定の温度でのベーキングを行う第6の工程と、 最終的に前記第1のリング状治具が固定されていた領域
    に絶縁性の第3のリング状治具をそれぞれ固定するとと
    もに前記第2のリング状治具をそれぞれ取り外す第7の
    工程とを具備してなることを特徴とする荷電ビーム描画
    装置用静電偏向電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 軸心線を挟んで互いに対向配置される一
    対の電極を基本単位とし、この基本単位を構成する電極
    を上記軸心線回りにN対(ただし、Nは2以上の整数)
    配置してなる荷電ビーム描画装置用静電偏向電極の製造
    方法において、 金属材で形成された円筒状素材を周方向に2N等分に区
    画する線上を外部から上記円筒状素材の軸心線に向けて
    上記円筒状素材の半径方向の中途位置まで切り込みを入
    れる工程と、 前記円筒状素材の軸心線方向の両端面に絶縁性のリング
    状治具を取付ける工程と、 前記リング状治具が取付けられている状態で、前記各切
    り込みの内端部側を前記軸心線方向に延長させて前記円
    筒状素材を周方向に2N個の電極要素に分離させる工程
    とを具備することを特徴とする製造方法。
  4. 【請求項4】 軸心線を挟んで互いに対向配置される一
    対の電極を基本単位とし、この基本単位を構成する電極
    を上記軸心線回りにN対(ただし、Nは2以上の整数)
    配置してなる荷電ビーム描画装置用静電偏向電極の製造
    方法において、 表面に導電性の酸化膜を有する金属製の円筒状素材を周
    方向に2N等分に区画する線上を外部から上記円筒状素
    材の軸心線に向けて上記円筒状素材の半径方向の中途位
    置まで切り込みを入れる工程と、 前記円筒状素材の軸心線方向の両端面で前記切り込みが
    設けられている領域内に絶縁性のリング状治具を取付け
    る工程と、 前記リング状治具が取付けられている状態で、前記各切
    り込みの内端部側を前記軸心線方向に延長させて前記円
    筒状素材を周方向に2N個の電極要素に分離させる工程
    とを具備することを特徴とする製造方法。
  5. 【請求項5】 軸心線を挟んで互いに対向配置される一
    対の電極を基本単位とし、この基本単位を構成する電極
    を上記軸心線回りにN対(ただし、Nは2以上の整数)
    配置してなる荷電ビーム描画装置用静電偏向電極の製造
    方法において、 表面に非導電性の酸化膜を有する金属製の円筒状素材
    この素材は軸心線方向の中心部が大径部、両端部が小径
    部となっている、を周方向に2N等分に区画する線上を
    外部から上記円筒状素材の軸心線に向けて上記円筒状素
    材の半径方向の中途位置まで切り込みを入れる工程と、 前記円筒状素材の大径部の軸心線方向の両端面に第1の
    リング状治具を取付ける工程と、 前記第1のリング状治具が取付けられている状態で、前
    記各切り込みの内端部側を前記軸心線方向に延長させて
    前記円筒状素材を周方向に2N個の電極要素に分離させ
    る工程と、 2N個に分離され、しかし前記第1のリング状治具によ
    って互いに連結されている各電極要素を洗浄した後、前
    記円筒状素材の小径部の軸心線方向の両端面に第2のリ
    ング状治具を取付けてから第1のリング状治具を取り外
    し、その後、各電極要素を洗浄する工程と、 2N個に分離され、しかし前記第2のリング状治具によ
    って互いに連結されている各電極要素の露出している表
    面に導電性の膜をコーティングし、洗浄および所定の温
    度でのベーキングを行い、前記第1のリング状治具を取
    り付けてから前記第2のリング状治具を取り外した状態
    で洗浄および所定の温度でのベーキングを行う工程と、 前記円筒状素材の大径部の軸心線方向の両端面に絶縁性
    の第3のリング状治具を取付けて、前記第2のリング状
    治具を取り外す工程とを具備することを特徴とする製造
    方法。
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