JP4731496B2 - 荷電粒子レンズを備えたビーム光学コンポーネント - Google Patents

荷電粒子レンズを備えたビーム光学コンポーネント Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子ビームを集束させる荷電粒子レンズを備えたビーム光学コンポーネントに関する。本発明は又、このビーム光学コンポーネントを含む荷電粒子ビーム装置及びこのビーム光学コンポーネントを位置合わせ(アライメント)する方法に関する。
電子顕微鏡、電子又はイオンビーム検査又はパターン生成又は発生ツール、例えば、集束イオンビーム装置(FIB)のような荷電粒子ビーム装置を改良できるかどうかは、これらのビーム光学コンポーネントを更に改良できるかどうかにかかっている。例えば、ビーム光学コンポーネントは、静電又は磁気荷電粒子レンズ、デフレクタ、ビームアパーチュア、荷電粒子ビーム源等を含む。
荷電粒子レンズは、試料を検査し又は構造観察(structure)する際に可能な限り最も高い空間分解能を得る上での前提条件である可能な限り最も小さいサイズのフォーカススポットを得るために、高い機械的精度を必要とする。高精度集束荷電粒子ビームは、電子顕微鏡、半導体業界におけるリソグラフィープロセス用のパターン生成器又は集束イオンビーム装置(FIB)のような荷電粒子ビーム装置に用いられている。
荷電粒子レンズは通常、荷電粒子ビームを集束させるために静電場又は磁場を用いている。静電場を備えた荷電粒子レンズは通常、各々が荷電粒子ビームを通過させることができる開口部を備えた2つ又は3つ以上の電極で構成されている。適当な電圧をそれぞれの電極に印加することにより、電極の幾何学的形状及び電位は、到来する荷電粒子ビームを集束させるために用いることができる静電場を生じさせる。
これとは対照的に、磁場を備えた荷電粒子レンズは、荷電粒子ビームを通過させることができる開口部を備えた2つの磁極片で構成されている。適当な磁束をそれぞれの磁極片に与えることにより、磁極片の幾何学的形状及び磁束は、到来する荷電粒子ビームを集束させるために用いることができる磁場を決定する。
高い集束品質を得るためには、多数の電極又は磁極片の開口部を互いに良好に整列させると共に荷電粒子ビーム軸線に対して良好に整列させることが重要である。例えば、サイズが100nmよりも小さい電子又はイオンビームフォーカス(焦点)を得るためには、電極(又はポールシュー又は磁極片)の開口部をマイクロメートル規模の精度で互いに整列させる必要がある。さらに、開口部が小さければ小さいほどそれだけ一層、位置合わせ(アライメント)の公差が厳しくなる。
高い位置合わせ精度を備えた荷電粒子レンズを製造する方法が、例えば、エス・プランク(S. Planck)及びアール・スペア(R. Spehr)の論文,『コンストラクション・アンド・ファブリケーション・オブ・エレクトロスタティック・フィールド・レンジズ・フォー・ザ・スマート・プロジェクト(Construction and Fabrication of electrostatic field lenses for the SMART project)』,「“リッヒト−・ウント・テイルシェノプティク”・インスティト・フューア・アンゲバンドテ・フィジクス,テクニーシェ・ウンベルシタット・ダルムシュタット,プロフェッソァ・ドクトル・テオ・チューディ(“Licht- und Teilchenoptik”,Institut fur angewandte physik, Technische Universitat Darmstadt, Prof. Dr. Theo Tschudi)」の年報1996/1997,第114頁に開示されている。このエス・プランク及びアール・スペア論文は、電極の開口部を互いに対して位置決めするために電極相互間に絶縁高精度球体を用いている。
エス・プランク(S. Planck)及びアール・スペア(R. Spehr)の論文,『コンストラクション・アンド・ファブリケーション・オブ・エレクトロスタティック・フィールド・レンジズ・フォー・ザ・スマート・プロジェクト(Construction and Fabrication of electrostatic field lenses for the SMART project)』,「"リッヒト−・ウント・テイルシェノプティク"・インスティト・フューア・アンゲバンドテ・フィジクス,テクニーシェ・ウンベルシタット・ダルムシュタット,プロフェッソァ・ドクトル・テオ・チューディ("Licht- und Teilchenoptik",Institut fur angewandte physik, Technische Universitat Darmstadt, Prof. Dr. Theo Tschudi)」の年報1996/1997,第114頁
しかしながら、荷電粒子ビームの集束におけるそれ以上の技術的進歩を得るためには、互いに対する且つ荷電粒子ビームに対する開口部の位置合わせは、十分ではない場合が多い。
したがって、本発明の第1の特徴は、荷電粒子ビームを顕著に集束させることができるビーム光学コンポーネントを提供することにある。
本発明の別の特徴は、空間分解能を向上させるためにビーム光学コンポーネントの要素の位置合わせ不良(ミスアライメント)に起因するビーム光学収差を減少させるビーム光学コンポーネントを提供することにある。
本発明の更に別の特徴は、ビーム光学コンポーネントの容易且つ正確な位置合わせを容易にする方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、可能な限り最も高い空間分解能で試料を検査し又は構造観察することができ、それと同時に、種々の用途について高い融通性をもたらす荷電粒子ビーム装置を提供することにある。
上記利点及び他の利点は、請求項1記載のビーム光学コンポーネント、請求項34記載の荷電粒子ビーム装置及び請求項39記載の方法によって達成される。
本発明の別の利点、特徴、観点及び細部は、従属形式の請求項、明細書及び添付の図面から明らかである。特許請求の範囲は、本発明を一般的な用語で特定する第1の非限定的なやり方として理解されることを意図している。
請求項1記載のビーム光学コンポーネントは、荷電粒子レンズを有し、この荷電粒子レンズは、第1の開口部を備えた第1の要素と、第2の開口部を備えた第2の要素と、第1の要素及び第2の要素のうち少なくとも一方に結合されていて、第1の開口部を第2の開口部に対して整列させる第1の駆動手段とを有する。
第1の駆動手段を用いると、荷電粒子ビームの検査又は構造観察作業中に第1の開口部を第2の開口部に対して整列させることができる。また、荷電粒子ビームの検査又は構造観察作業中、第1の開口部及び第2の開口部のうち少なくとも一方を共通の対称軸線に整列させることができる。このようにすると、位置合わせを荷電粒子ビームにより得られた試料の像に対する位置合わせ調整の効果を観察しながら実施できる。かかる整列は、レンズの製造中、開口部の位置が固定される荷電粒子レンズの位置合わせよりも非常に高くすることができる精度に合わせて繰り返し実施できる。さらに、第1の駆動手段を用いると、ビーム光学コンポーネントの製作の際に避けられない荷電粒子レンズの幾何学的不正確さを補償することができる。
位置合わせの向上により、ビームの収差によるディストーションが減少する。さらに、位置合わせ精度が高ければ高いほどそれだけ一層所与の位置合わせ誤差の見積りで得ることができる電極の開口部がそれだけ一層小さくなる。さらに、優れた位置合わせ精度は、小さな第1、第2及び(又は)第3の開口部を用いてこれらのうち少なくとも1つをビームアパーチュアとして使用することができるようにする可能性を開く。このようにすると、追加のビームアパーチュア要素を省くことができ、それにより荷電粒子ビームの操作が単純化される。
本発明の第1の好ましい実施形態では、第1及び(又は)第2の要素は、それぞれ第1及び(又は)第2の磁極片である。この場合、荷電粒子レンズは、荷電粒子ビームを磁場によって集束させる。
本発明の第2の好ましい実施形態では、第1及び(又は)第2の要素は、それぞれ第1及び(又は)第2の電極である。この場合、荷電粒子レンズは、荷電粒子ビームを静電場によって集束させる。さらに、この場合、ビーム光学コンポーネントの荷電粒子レンズは、荷電粒子ビームを集束させる第3の開口部を備えた第3の要素を有するのが好ましい。このようにすると、ビーム光学コンポーネントは、レンズの外部の領域の妨害電場を最小限に抑えるアインゼルレンズ(Einzel-lens)として使用できる。
アインゼルレンズは、3つの電極を有することを特徴とし、この場合、外側の2つの電極は、同一電圧状態にある(V1=V3)。この場合、アインゼルレンズの集束特性は、第2の電圧V2の状態にある中間電極とそれぞれ第1の電圧V1及び第3の電圧V3の状態にある外側の2つの電極との電圧差によって定められる。差V2−V3が正であれば、アインゼルレンズは、例えば電子で作られた到来する負に帯電している粒子ビームを加速する。この場合、アインゼルレンズは、アクセルレンズ(Accel-lens)とも呼ばれる。差V2−V3が負であれば、アインゼルレンズは、電子で作られている到来する負に帯電している粒子ビームを減速する。この場合、アインゼルレンズは、デセルレンズ(Decel-lens)とも呼ばれる。しかしながら、本願の発明は、外側の2つの電極の第1の電圧V1と第3の電圧V3が同一ではない荷電粒子レンズにも当てはまる。この場合、荷電粒子レンズは、浸漬レンズ(immersion-lens)と呼ばれている。
好ましくは、ビーム光学コンポーネントは、第1及び第2の要素を共通の対称軸線に整列させることができる。この場合、例えば、第1の駆動手段は、第1の要素を第2の要素に対して、第1の要素が第2の要素に平行であり、且つ第1の開口部が第2の開口部と同一の対称軸線を持つ箇所まで動かすことができるのがよい。かかる位置合わせにより、荷電粒子ビームの集束品質が向上する。好ましくは、第1、第2及び(又は)第3の電極の位置合わせは、第1、第2及び(又は)第3の電極を互いに平行するよう移動させることを含む。
さらに好ましい実施形態では、荷電粒子レンズは、第2の要素及び第3の要素のうち少なくとも一方に結合されていて、第2の開口部を第3の開口部に対して整列させる第2の駆動手段を有する。この場合、第1、第2及び第3の要素を最良の集束の可能性が得られるよう互いに独立に現場で位置合わせするのがよい。
好ましくは、ビーム光学コンポーネントは、荷電粒子ビーム源を含む。この場合、第1、第2及び第3の要素のうちの1つを抽出電極として役立たせるよう位置決めするのがよい。かかる設計により別個の抽出電極が使われなくなるので、互いに対して位置合わせされる必要のある電極の個数が減少する。さらに、第1及び(又は)第2の駆動手段を用いると、第1、第2及び(又は)第3の電極の開口部を荷電粒子ビーム源に対して現場で位置合わせすることができる。このようにすると、位置合わせ誤差を始めから無くすことができる。
さらに好ましい実施形態では、第1、第2及び(又は)第3の要素のうち少なくとも一方は、荷電粒子ビームのビームアパーチュアとして役立つように荷電粒子ビーム源に対して寸法決めされると共に位置決めされている。この場合、第1及び(又は)第2の駆動手段を用いてビームアパーチュアと荷電粒子レンズの両方を一度に位置合わせすることができる。これにより、位置合わせされる必要のある要素の個数が一段と減少し、それにより位置合わせ不良に起因するビーム光学欠陥が一段と減少する。さらに、第1、第2及び(又は)第3の要素が荷電粒子ビーム源の近くでビームアパーチュアとして作用する状態では、荷電粒子ビームの電流を高い電流密度に起因するビームの広がりを減少させるのに役立つ所要の電流に早期に調節することができる(ボーエルシェ効果(Boersch-Effect)。
荷電粒子レンズは、第2及び(又は)第3の開口部に対する第1及び(又は)第2の開口部のそれぞれの存在場所を測定する第1、第2及び(又は)第3の測定手段を有することが更に好ましい。このようにすることにより、第1及び(又は)第2の測定手段の測定した存在場所についての情報をそれぞれの第1及び(又は)第2の駆動手段に送り戻すことにより、第1、第2及び(又は)第3の要素を互いに対して位置合わせする精度を劇的に向上させることができる。
一実施形態では、第1、第2及び(又は)第3の開口部は、回転対称、即ち、円形である。この場合、ビーム光学コンポーネントは、丸レンズとして働く。
別の実施形態では、第1、第2及び(又は)第3の開口部は、矩形である。この場合、ビーム光学コンポーネントは、シリンダーレンズとして働く。
本発明の他の実施形態によれば、第1、第2及び(又は)第3の要素のうち少なくとも1つは、少なくとも2つの開口部を有する。この場合、第1及び(又は)第2の駆動手段を用いると、所与の要素の一開口部に代えて現場で同一要素の別の開口部を用いることができる。2つの開口部が互いに異なる寸法又は幾何学的形状を有している場合、開口部の交換を利用することにより別のビームアパーチュア及び(又は)別の集束レンズを提供することができる。したがって、第1、第2及び(又は)第3の要素のうちの少なくとも1つに多数の開口部を設けることにより、所与の用途の要望に応じて、ビーム光学コンポーネントの光学挙動を現場で調節する可能性が開かれる。当然のことながら、荷電粒子レンズの第3の電極又は4つ以上の電極のうちの1つが少なくとも2つの開口部を有することも又可能である。このようにすると、第1、第2及び第3の電極の種々の開口部を自由に組み合わせて大きな組をなす種々のビーム光学レンズ及び開口角を得ることが可能である。
例えば、所与の第1又は第2の要素の小さな開口部に代えて大きな開口部を用いると、ビーム電流を増大させるが空間分解能を減少させることができる。他方、所与の第1又は第2の要素の大きな開口部に代えて小さな開口部を用いると、ビーム電流を減少させるが、空間分解能を増大させると共に(或いは)集束状態を変化させることができる。
さらに、第1、第2及び(又は)第3の電極のうちの少なくとも1つの多数の開口部のうちの少なくとも2つの開口部が、同一の寸法及び幾何学的形状を有することが好ましい。このようにすると、ビームアパーチュアとして働いている間に荷電粒子ビームへの過度の暴露に起因して変形した開口部を、ビーム光学系を変更しないで、同一寸法及び幾何学的形状の別の開口部で現場において置き換えることができる。この方法により、時間を節約する現場ビームアパーチュア交換が効果的に可能になる。というのは、交換のために真空を破る必要がないからである。当然のことながら、電極に設けられる同一寸法及び幾何学的形状の開口部が多ければ多いほど、真空を破る必要なく行うことができるビームアパーチュアの交換がそれだけ一層多くなる。
本発明は又、荷電粒子ビームを試料上に集束させる荷電粒子ビーム装置であって、請求項1〜33のうちいずれか一に記載のビーム光学コンポーネントを有する荷電粒子ビーム装置に関する。荷電粒子ビーム装置を用いると、電子ビーム、イオンビーム又は任意他の荷電粒子ビームを集束させることができる。これは、例えば、電子顕微鏡、電子又はイオンビーム検査又はパターン生成ツール、又は集束イオンビーム装置(FIB)であるのがよい。
第1の好ましい実施形態では、ビーム光学コンポーネントは、荷電粒子ビームを試料上に集束させる対物レンズとして使用できる。第1及び(又は)第2の駆動手段を用いると、試料を画像化しながら対物レンズを荷電粒子ビームに正確に位置合わせすることができ、それにより位置合せを容易且つ高精度にする。
第2の好ましい実施形態では、ビーム光学コンポーネントは、荷電粒子ビーム装置の対物レンズと、荷電粒子ビーム装置の荷電粒子ビーム源との間に位置決めされる。この場合、ビーム光学コンポーネントは、荷電粒子ビーム装置のビーム電流及び空間分解能を定めるビームアパーチュア及び(又は)コンデンサーとして使用できる。さらに、ビーム光学コンポーネントはコンデンサーとして用いられる場合、コンデンサーは、荷電粒子ビーム源の一部であることが好ましい。
別の好ましい実施形態では、第1又は第2の駆動手段は、第1、第2及び第3の電極のうちの少なくとも2つに剛結される。この場合、駆動手段のうちの一方だけを用いて少なくとも2つの電極の開口部を共通の対称軸線(ビーム軸線)に位置合わせするのがよい。 本発明は又、請求項38記載の方法に関する。この方法では、ビーム光学コンポーネントを現場で位置合わせすると共に調節して所与の用途に関し、荷電粒子ビームのフォーカスを最適化することが可能である。さらに、第1、第2及び第3の要素のうちの少なくとも1つがビームアパーチュアとして作用するよう位置決めされると共に形作られる場合、ビームアパーチュアを現場で位置合わせして荷電粒子ビームの開口角を最適化することができる。
本発明の上述の指示した特徴及び別の詳細な特徴のうちの幾つかは、以下の説明に記載されると共に図面を参照して部分的に説明される。
本発明のビーム光学コンポーネントは、荷電粒子ビームを集束させる荷電粒子レンズを含む。かかるビーム光学コンポーネントは、試料をプローブで調べる荷電粒子ビーム顕微鏡、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査透過型顕微鏡(STEM)のような荷電粒子ビーム装置又は荷電粒子ビームを用いて試料等を構造観察する装置、例えば、リソグラフィーマスクを構造観察する電子ビームパターン生成器に用いられる場合がある。さらに、ビーム光学部品は、試料をスライスし、粉砕し又は検査する集束イオンビーム装置(FIB)にも利用できる。
ビーム光学コンポーネントの荷電粒子レンズが磁気レンズである場合、第1及び(又は第2の要素は好ましくは、第1及び(又は)第2の開口部をそれぞれ備えた第1及び(又は)第2の磁極片である。ビーム光学コンポーネントの荷電粒子レンズが静電レンズである場合、第1、第2及び(又は)第3の要素は好ましくは、第1、第2及び(又は)第3の開口部をそれぞれ備えた第1、第2及び(又は)第3の電極である。
本発明は主として、第1、第2及び(又は)第3の駆動手段に用いられる駆動手段がどのような種類であるかどうかは無関係である。一般に、駆動手段の選択は、荷電粒子ビーム装置の所望の空間分解能、荷電粒子ビームエネルギー、ビーム電流、試料のサイズ及び他のパラメータで決まる。これらパラメータは、駆動手段が適合しなければならない所要の位置合わせ精度、所要の真空能力、荷電粒子ビーム等との許容電磁干渉を定める。
代表的には、本発明の駆動手段は、荷電粒子ビームの操作が行われる場としての真空を破ることなく、位置合わせを実施することができるようにするために遠隔制御可能である。このようにすると、位置合わせを現場で、即ち、ビーム操作中に実施することができる。これにより、位置合わせを各位置合わせ位置について得られる試料の像に基づいて繰り返し実施することが可能になる。このようにすると、1マイクロメートルよりも良好な、好ましくは100nmよりも良好な精度で第1、第2及び(又は)第3の開口部の互いに対する位置合わせが可能である。かかる位置合わせは一般的には、荷電粒子レンズの製作中に実施される位置合わせよりも精度が高い。
さらに、代表的には、第1及び(又は)第2の駆動手段は、それぞれの第1、第2及び(又は)第3の要素のうちの少なくとも1つで剛結される。このようにすると、駆動手段は、それぞれの開口部の空間位置を完全に特定する。
さらに、代表的には、駆動手段は、電気的に制御可能である。この場合、駆動手段は、ステッピングモータ、圧電駆動装置、DCモータ又は他の手段であってよい。マイクロメートルレベルよりも短い集束スポットサイズを必要とする用途に関し、駆動手段は、サブミクロン範囲、好ましくは、100nm未満、より好ましくは20nm未満の空間分解能で電極及び(又は)磁極片を互いに対して動かすことができることが好ましい。
一般に、非常に高い位置合わせ精度を得るためには、圧電駆動装置が、第1、第2及び(又は)第3の開口部を互いに対して位置合わせする好ましい手段である。代表的には、3つの軸線(x−y−z軸)の各々について20nm未満の位置決め精度をもたらすことができ、最高20mm以上までの移動距離をもたらすことができ、超高真空適合性があり、荷電粒子ビームに対する磁気干渉を500ナノテスラ未満の維持する市販の圧電駆動装置が採用される。かかる圧電駆動装置を真空チャンバ内のそれぞれの電極又は磁極片に直接取り付けるのがよい。
優れた空間分解能を得るためには、圧電駆動装置は、第2及び(又は)第3の開口部に対するそれぞれの第1及び(又は)第2の開口部の実際の位置を測定するエンコーダを有するのがよい。すると、測定した場所に関する情報が、それぞれの駆動手段に送られて実際の位置を所望の場所に調節する。さらに好ましくは、駆動手段及び測定手段、例えば、DCモータ及びエンコーダ又は圧電駆動装置及びエンコーダは、一ユニット内に収納される。
以下の図は、本発明の幾つかの実施形態を開示している。これら図は、非限定的な例を示しているに過ぎない。しかしながら、当業者であれば、これら実施形態の特徴を種々の仕方で組み合わせることは、本発明の範囲に十分に含まれることは明らかであろう。
図1a及び図1bは、2つの互いに異なる位置合わせ状態にある静電型荷電粒子レンズ1を有する本発明のビーム光学コンポーネントを示している。荷電粒子レンズ1は、荷電粒子ビーム3を試料又は試験片17上に集束させるために第1の開口部7を備えた第1の電極5及び第2の開口部11を備えた第2の電極9を有している。図1a及び図1bの荷電粒子レンズ1は、荷電粒子ビーム3を試料17上に集束させる対物レンズとして役立つ。
図1a及び図1bの設計では、試料ホルダ19に接続された試料電圧V0、第1の電極5に接続された第1の電圧V1及び第2の電極9に接続された第2の電圧V2並びに第1及び第2の開口部7,11の形状及び位置は、荷電粒子ビーム3を集束させる電場の形状を定める。図1a及び図1bでは、第1の開口部7及び第2の開口部11は、高い回転対称性の集束電場をもたらすために円形である。高い回転対称性の場は通常、最も小さな集束スポットサイズをもたらす。第1の電圧V1及び第2の電圧V2の値並びに試料電圧V0の値は、用途に強く依存している。しかしながら、当業者であれば、所与の用途についてどのような値を選択すべきかを知っている。
図1aでは、第1の開口部7は、第2の開口部11に対して位置合わせされておらず、即ち、第1の開口部7の第1の中心軸線47は、第2の開口部11の第2の中心軸線48と整列していない。この場合、対称軸線15に関する静電型集束レンズ1の回転対称性には狂いが生じている。したがって、荷電粒子ビーム3は、第1の開口部7及び第2の開口部11を通過する間に歪んだ状態になり、その結果、試料17上への荷電粒子ビーム3のフォーカススポットサイズ4は、増大して軸外れとなる。かかる位置合わせ不良により、かかる荷電粒子レンズ1を用いる荷電粒子ビーム装置の空間分解能が劣化する。
位置合わせ不良を是正するため、第1の駆動手段13は、図1bに示すように、第1の開口部7が第2の開口部11に対して位置合わせされるまで第1の電極5を第2の電極9に対して側方に移動させる。図1bでは、第1の開口部7及び第2の開口部11、即ち、第1の中心軸線47及び第2の中心軸線48は、共通の対称軸線15と整列している。さらに、共通対称軸線15は、荷電粒子ビーム3の軸線と整列している。この場合、集束電場は、荷電粒子ビーム3に関して回転対称であり、これにより、軸上に位置し、試料上のフォーカススポットサイズ4が最小のフォーカスが得られる。
図1a及び図1bでは、駆動手段13は、第1の電極をビーム方向(z方向)に対して側方のx方向に動かすことができるx駆動装置13x及び第1の電極をビーム方向に対して側方の且つx方向に垂直なy方向に動かすことができるy駆動装置13yを含む。これら2つの駆動装置の独立運動により、第1の電極5を2つの駆動装置のそれぞれの最大運動範囲内で任意の側方の方向に動かすことができる。図1bで分かるように、第1の開口部7及び第2の開口部11の位置合わせ不良を是正するために、第1の電極5は、右側にシフトされている。
図1a及び図1bでは、第1の駆動手段13は、第1の電極5及び第2の電極9に剛結されている。しかしながら、当業者には明らかなように、2つの電極5,9の位置合わせを第1の駆動手段13が第1の電極5に連結されていて第2の電極9には連結されていない場合でも達成できる。この場合、第1の駆動手段13は、一方の側が第1の電極5に連結され、他方の側が、例えばビームコラム又は試料ホルダ9に対して固定された他の或る構造体に連結される。
図1a及び図1bの駆動手段13が真空内でガスを放出する傾向がある材料で作られている場合、通常荷電粒子ビームを操作するのに必要な高品質真空を維持することは困難である。この場合、駆動手段とそれぞれの電極又は磁極片との間に可撓性真空壁を設けることが好ましい。可撓性真空壁を用いた場合、駆動手段を通常の大気環境内で動作させることができる一方で、それぞれの要素(即ち、電極又は磁極片)を真空内で動作させることができる。この場合、第2の開口部に対する第1の開口部の位置合わせは、駆動手段が可撓性真空壁を移動させ、それによりそれぞれの電極又は磁極片を移動させることによって実施できる。多くの場合、可撓性真空壁は、鋼又は他の真空適合性のある材料で作られたベローとして具体化される。当業者であれば、真空チャンバ内の電極又は磁極片を真空の外部に設置された駆動手段によって位置合わせするシステムのセットアップの仕方を知っている。
図2a及び図2bは、本発明のビーム光学コンポーネントが磁気型荷電粒子レンズ1000を示す一例を示している。静電型荷電粒子レンズ1の場合と同様、図2a及び図2bの磁気型荷電粒子レンズ1000は、荷電粒子ビーム3を試料17上に集束させる対物レンズとして役立つ。荷電粒子レンズ1000は、対称軸線15に関して回転対称であるコイル23を含む。コイル23は、ヨーク21によって包囲され、このヨークは、第1の要素1005(「第1の磁極片」)と第2の要素1009(「第2の磁極片」)との間で荷電粒子ビーム3の付近に強い回転対称性の磁場をもたらすよう磁束を集中させる。磁束が第1の磁極片1005に到達するようにするためには、磁場は、ヨーク21と第1の磁極片1005との間の空隙22を横切らなければならないに注目されたい。空隙22は、対称軸線15に対して側方のあらゆる方向における第2の磁極片1009に対する第1の磁極片1005の運動を可能にする。当然のことながら、空隙22は、磁束の損失を最小限に抑えるためにできるだけ小さいことが好ましい。それどころか、空隙22は、第1の磁極片1005がヨーク21の下で自由に摺動できるように保たれていることを条件として、空隙距離が全く無くてもよい。
図2a及び図2bの第1の駆動手段13は、図1a及び図1bに記載したものと同一であってよい。これら駆動手段は、第1の磁極片1005の第1の開口部7を第2の磁極片1009の第2の開口部11に対して位置合わせするのに役立つ。図1a及び図1bの場合と同様、第1の駆動手段13は、第1の磁極片1005が第2の磁極片1009に対してx方向及びy方向において自由に側方に運動することができるようにx駆動装置13x及びy駆動装置13yを有するのがよい。
図2aは、第1の磁極片1005の開口部7が第2の磁極片1009の開口部11に対して位置合わせ不良状態にある状況で磁気集束レンズ1000を示している。この場合、荷電粒子ビーム3を可能な限り最も小さいフォーカススポットサイズ4に集束させることができない。図2bは、第1の駆動手段13が第1の磁極片1005を、第1の開口部7が第2の磁極片1009に対して位置合わせされた位置に移動させた後の同じ磁気集束レンズ1000を示している。したがって、第1の駆動手段13を用いると、例えば製作上の許容誤差に起因する磁極片開口部の位置合わせ不良を補償することが可能である。
図3は、本発明の第3の実施形態を示している。図3は、静電型荷電粒子レンズ1を有するビーム光学コンポーネントを示しており、この静電型荷電粒子レンズは、各々が第1、第2及び第3の開口部7,11,27をそれぞれ備えた第1、第2及び第3の電極5,9,25を有している。第1の電極5は、第3の電圧V3に接続され、第2の電極9は、第2の電圧V2に接続され、第3の電極25は、第1の電圧V1に接続されている。多くの用途に関し、外側の2つの電極、即ち、第1の電極5及び第3の電極25は、同一電圧で動作される。この場合、レンズ内の静電場は、荷電粒子レンズ1の周りの領域をほとんど妨害しない。この場合、荷電粒子レンズ1は、「アインゼルレンズ(Einzel-lens)として動作する。第1の電圧V1と第3の電圧V3が同一でない場合、荷電粒子レンズ1は通常、浸漬レンズ(immersion-lens)と呼ばれる。
図3の例では、第1の駆動手段13は、第1の電極5の第1の開口部7を第2の開口部11及び第3の開口部27に位置合わせするために用いられる。図1a及び図1bとは異なり、駆動手段13の一方の側は、第1の電極5に連結され、駆動手段13の他方の側は、好ましくは或る構造体、例えば、ビームコラムに固定された第1のベースプレート36に連結されている。
第1の駆動手段13は、図1a及び図1b又は図2a及び図2bに示す駆動手段とほぼ同じであるのがよく、相違点は、この場合、第1の駆動手段13が第1の電極5を2つ又は3つの互いに異なる位置でz方向に、即ち、ビーム方向(図9参照)に移動させる2つ又は3つのz駆動装置13zを有していることにある。3つのz駆動装置を互いに独立して動作させることができるので、対称軸線15に対する第1の開口部7の中心軸線47(図示せず)の向きを変化させることが可能である。このようにすると、x駆動装置13x及びy駆動装置13yによるx−y平面内における側方位置合わせに加えて、第1の電極5を第2の電極9及び(又は)第3の電極25に対して完全に平行になるように位置合わせすることができる。
図3の荷電粒子レンズ1は、第1の開口部7の実際の存在場所を測定する第1の測定手段30を更に有する。好ましくは、測定手段30は、x方向内の存在場所を測定するxセンサ30x、y方向内の存在場所を測定するyセンサ30y、及びz方向内の存在場所を測定するzセンサ30zを有する。測定された値をケーブル38a経由でx−y−zエンコーダに差し向け、このエンコーダは、測定値を位置に変え、ここからケーブル38b経由でx−y−zコントローラ34に送り、このコントローラは、測定された存在場所と所望の存在場所を比較する。x−y−zコントローラ34が測定された存在場所と所望の存在場所との差を求める場合、このコントローラは、ケーブル38c経由で指令をx駆動装置13x、y駆動装置13y及び(又は)z駆動装置13zに送って第1の電極5をその差を無くすような仕方で動かす。第1の測定手段30、ケーブル38a,38b,38c、x−y−zエンコーダ32及びx−y−zコントローラは、位置合わせ精度を劇的に向上させるのに役立つフィードバックシステムを表しており、位置合わせ精度は、駆動手段又は測定手段のタイプに応じて、500nmよりも良好であるほど良好であるのがよい。
図3では、第1の電極5だけが、駆動手段によって移動可能である。これとは対照的に、第2の電極9及び第3の電極25は、少なくとも3つのディスタンス(間隔保持)ピース40によって互いに対して位置合わせされる。ディスタンスピース40は、ほぼ完全に丸形の絶縁性球体であり、これら球体は、完全な球体から約1又は2マイクロメートルの最大偏差を有するのがよい。電極の位置合わせのためのかかる球体の使用方法は、例えば、エス・プランク(S. Planck)及びアール・スペア(R. Spehr)の論文,『コンストラクション・アンド・ファブリケーション・オブ・エレクトロスタティック・フィールド・レンジズ・フォー・ザ・スマート・プロジェクト(Construction and Fabrication of electrostatic field lenses for the SMART project)』,「“リッヒト−・ウント・テイルシェノプティク”・インスティト・フューア・アンゲバンドテ・フィジクス,テクニーシェ・ウンベルシタット・ダルムシュタット,プロフェッソァ・ドクトル・テオ・チューディ(“Licht- und Teilchenoptik”,Institut fur angewandte physik, Technische Universitat Darmstadt, Prof. Dr. Theo Tschudi)」の年報1996/1997,第114頁に記載されており、この非特許文献を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。
球体の非常に高い精度に起因して、第2の開口部11を第3の開口部17に対して代表的には1マイクロメートルの精度で位置合わせすることが可能である。しかしながら、エス・プランク及びアール・スペアの設計では、隣り合う電極の位置合わせは、2つの電極を互いに保持するねじが電極に及ぼす圧力に起因する電極の変形によって妨げられる場合が多い。
したがって、図3及び図5〜図7の設計において、電極9及び第3の電極25を図示のように、そして図9a〜図9cに関する説明において詳細に説明するように切欠き付きピン57及びばね53によって球形ディスタンスピース40に締結することが本発明の別の特徴である。
3つの電極5,9,25のうちの1つ又は2つの電極についてのみ駆動手段を用いることにより、全ての電極が駆動手段に連結されている設計と比較して、セットアップがかなり単純化される。さらに、多くの用途の場合、3つの電極のうち1つ又は2つだけを位置合わせすれば十分である。というのは、位置合わせがレンズ性能にとって特に重要であるのは1つ又は2つの電極だけである場合が多いからである。例えば、一般的に言って、電極の開口部半径が小さければ小さいほどそれだけ一層集束性能に関するその位置合わせの重要度が高くなる。したがって、アインゼルレンズに関し、中間の電極は通常最も大きな開口部を有するので、駆動手段は、外側の電極を動かす場合にのみ良好な集束に寄与する場合が多い。さらに、外側電極のうち一方が荷電粒子ビーム装置のためのビームアパーチュアとして用いられる場合、集束品質にとって重要なのは、主として、その電極の開口部の空間精度である場合が多い。したがって、1つの電極についてのみ駆動手段を用いることにより、達成可能な集束品質とビーム光学コンポーネントの複雑さとの間に最良のバランスが取れることが分かる。
図4は、本発明の第4の実施形態を開示している。図4のビーム光学コンポーネントの荷電粒子レンズ1は、図3の荷電粒子レンズとほぼ同じであり、相違点は、この荷電粒子レンズが第2の開口部11を第3の電極25の第3の開口部27に対して位置合わせするための第2の駆動手段42を有していることにある。図4では、第2の電極9が第1の電圧V1に接続され、第3の電極25が第2の電圧V2に接続され、第1の電極5が第3の電圧V3に接続されていることに注目されたい。さらに、第2の駆動手段42は、一方の側が第2の電極9に連結され、他方の側が第2のベースプレート46に連結され、この第2のベースプレートの位置は、対称軸線15に対して固定されている。第1の駆動手段13及び第2の駆動手段42を用いることにより、第1の開口部7及び第2の開口部11を別個独立に対称軸線15に位置合わせすることができる。これにより、第1及び第2の開口部7,11を通常は対称軸線15と一致したビーム軸線3に別個独立に位置合わせすることが可能になる。図4の外側の電極、即ち、第1の電極5及び第2の電極9は、最も小さな開口部を有しているので、これら2つを特に良好に位置合わせすることが必要である。一般的に言って、アインゼルレンズの場合、外側の電極は、レンズの静電場の良好な遮蔽を得るためには中央の電極よりも小さな開口部を有する傾向がある。例えば、開口部の直径が1ミリメートルの場合、位置合わせ誤差を集束にとって関係が無いようにするためには、典型的には1マイクロメートルよりも良好な位置合わせ精度が必要である。第1の駆動手段13と第2の駆動手段42の両方は、第1及び第2の駆動手段の空間分解能を向上させるためのフィードバックループ(第2の駆動手段42については図示せず)を提供するために第1の測定手段30及び第2の測定手段43をそれぞれ備えていることに注目されたい。
図5は、本発明の第5の実施形態を開示している。図5では、ビーム光学コンポーネントは、図3に示すような形式の静電型荷電粒子レンズ1及び荷電粒子ビーム源62を有している。図5の荷電粒子ビーム源62は、エミッタ61及びエミッタ61からの電圧Vextを真空中へ抽出して荷電粒子ビーム3を形成する手段により荷電粒子を抽出する抽出電極60を含む。図5のビーム光学コンポーネントは、荷電粒子ビームを集束させることができる装置のコンパクトな設計を表している。
図5では、第1の電極5は、第1の開口部7がビームアパーチュア50として役立つようにするために荷電粒子ビーム源62に対して形作られると共に位置決めされていることに注目されたい。したがって、この開口部の壁のところでの荷電粒子ビーム3の散乱を最小限に抑えるためには、ビームアパーチュア50は、開口部7のサイズを定めるナイフ状縁部を備えていることを特徴としている。第1の電極5がレンズとして且つアパーチュアとして働く場合、互いに対して位置合わせする必要のあるビーム光学要素の数を減少させることができる。この場合、第1の駆動手段13は、集束レンズ位置及びビームアパーチュア50を同時に荷電粒子ビーム源62に位置合わせするのに役立つ。
また、図5では、ライナ用管52が、対称軸線15に対して同軸状に位置合わせされていることに注目されたい。ライナ用管52は、ビーム光学コンポーネントの一部であってもよく、そうでなくてもよい。ライナ管52は、ライナ管52を通って試料に向かってドリフトしながら荷電粒子ビーム3にとってライナ管内にゼロ(無)電界領域を生じさせるためにライナ管電圧(図示せず)の状態に保たれる導電性管である。ライナ管52は、荷電粒子ビーム3を、通常は荷電粒子ビーム装置の一部である全ての種類の電子部品に起因して生じる電気的ディストーション(ゆがみ)から保護し、かかるディストーションとしては、駆動手段13及び測定手段30により生じるディストーションが挙げられる。
第1の電極5の第1の開口部7を第2の電極9の第2の開口部11に対して位置合わせする方法は好ましくは、以下のステップによって実施される。
(a)検査されるべき又は荷電粒子ビーム3によって構造観察され又は検査されるべき試料を用意するステップ。
(b)第1の組をなす電圧を第1の要素5及び第2の要素9に印加した状態で、荷電粒子ビーム3を試料17全体にわたって走査して試料17の第1の像を生じさせるステップ。好ましくは、第1の像は、荷電粒子ビーム3を試料の第1の領域全体にわって走査し、荷電粒子ビームと試料との任意の走査位置における相互作用に起因して試料上に発生する粒子を検出することによって生成される。
(c)第2の組をなす電圧を第1の要素5及び第2の要素9に印加した状態で、荷電粒子ビーム3を試料17全体にわたって走査して試料17の第2の像を生成するステップ。好ましくは、荷電粒子ビーム装置の動作パラメータは、第1の組をなす電圧及び第2の組をなす電圧を除き、第1の画像化及び第2の画像化について同一である。好ましくは、第1の組をなす電圧と第2の組をなす電圧は、1つの電極についてのみ異なる。静電型集束レンズ1が少なくとも3つの電極を含む場合、第1の組をなす電圧と第2の組をなす電圧は、中間の電極、即ち、第2の電圧V2に接続された電極の電圧だけ異なっているに過ぎないことが好ましい。これは、第2の電圧V2の変化が外側の2つの電極の第1の電圧V1及び第3の電圧V3と比較して、静電型集束レンズ1の外部の静電場に与える影響が最小限であるからである。
(d)第1の電極5を第2の電極9に対して運動させるステップ。この運動により、第2の開口部11に対する第1の開口部7の位置合わせが変化する。この運動は好ましくは、第1の駆動手段13によって実施される。
(e)第1の像中に識別された試料の少なくとも1つの構造要素が第2の像中に識別されるのでステップ)、ステップ)、ステップ)を繰り返すステップ。このステップは、第1の電極5の運動が多ければ、第1の開口部7と第2の開口部11の位置合わせの具合が向上し、又、第1の像中に識別されるより多くの試験構造要素が第2の像中に識別できるという認識に基づいている。完全な位置合わせは、第1の像が空間分解能を除き、第2の像と同一である場合に相当している。他方、第1の電極5の運動が第1の開口部7と第2の開口部11の位置合わせを悪化させる場合、第1の像中に識別され、そして第2の像中に識別できる試料構造要素が少なくなる。これは、通常、位置合わせ不良が大きければ大きいほど、第1の画像化中に走査される領域が第2の画像化中に走査される領域から一層大きく逸脱するからである。
好ましくは、荷電粒子ビーム3は、荷電粒子ビーム源62をオンに切り換えることにより、例えば、電圧部位をエミッタ61と抽出電極60との間に印加することにより生じる(V=Vext−Vemit)。荷電粒子ビーム源62が熱電子ビーム銃、熱電界エミッターカソード、液体金属イオン源又は当該技術分野において知られている任意他の電子又はイオンビーム源である場合、荷電粒子ビーム3の生成は、それに従って進む。
3つの電極5,9,25を備えた荷電粒子レンズ1を有するビーム光学コンポーネントを備えた荷電粒子ビーム装置を作動させる場合、外側の2つの電極に接続された第1の電圧V1と第3の電圧V3は、同一の値を持つことが好ましい(V1=V3)。このようにすると、集束静電場と、静電型集束レンズ1の領域(「アインゼンルレンズ」)の外部に位置する加速又は偏向場の静電干渉が最小限に抑えられる。この場合、静電型集束レンズ1の性能の集束長さは本質的に、第1の電圧V1及び第3の電圧V3に対する第2の電圧V2、即ち、中間電極の電圧によって制御される。さらに、ライナ用管電圧が第3の電圧V3に等しく、この第3の電圧がライナ用管52の最も近くに位置する電極の電圧であることが好ましい。このようにすると、ライナ用管52と第3の電圧V3により定められる集束場の静電干渉が、最小限に抑えられる。
図6は、本発明の第6の実施形態を開示している。図6では、ビーム光学コンポーネントは、図5の場合と同様、図3に示すような形式の静電型荷電粒子レンズ1及び荷電粒子ビーム源62を有している。しかしながら、図5の設計とは異なり、荷電粒子レンズ1の第3の電極25は、抽出電極としても集束連続1の第3のレンズとしても役立つようにするために、エミッタ61の近くに位置決めされていて、抽出電圧Vextに接続されている。これにより、互いに対して位置合わせする必要のある要素の数が一段と減少する。したがって、図6の設計は、ビーム光学部品の要素の位置合わせ不良に起因するビームの光学的ディストーションを最小限に抑えるのに役立つコンパクトなビーム光学コンポーネントを提供する。
図7a及び図7bは、本発明の第7及び第8の実施形態を開示している。両方の実施形態は、図3の設計とほぼ同じであるが、多数の開口部7a,7b,7cを備えた第1の電極5を有する荷電粒子レンズ1を開示している。かくして、第1の駆動手段13が第1の電極5をx方向に移動させる場合、ビームの操作中、第1の電極5のアクティブな開口部に代えて他の開口部7a,7b,7cのうちの1つを用いることが可能である。「アクティブな」という用語は、荷電粒子ビーム3と一線をなすよう動かされた開口部を意味する。この置き換えは、第1の電極5のアクティブな開口部5を動かしてアクティブな位置から外すと共に電極の他の開口部7a,7b,7cのうちの1つをアクティブな位置に動かすまで第1の電極5を他の電極に対して動かすことによって実施される。
例えば、図7aでは、第1の電極5を左側へx方向に動かすことにより、荷電粒子ビームの操作中、第1の開口部7aを動かしてアクティブな位置から離脱させ、第2の開口部7bをアクティブな位置に動かすことが可能である。このようにすると、例えば、大きなサイズ及び厚いリム8aに備えた開口部7aを小さな開口部及び薄い厚さのリム8bを有する開口部7bで置き換えることにより、真空を破る必要なく、荷電粒子レンズ1の光学的性質を改変することが可能である。例えば、用途に応じて、大きな開口部7aから小さな開口部7bに変えることにより、集束長さを変化させると共に(或いは)ビーム収差を減少させることができる。さらに、厚いリム8aを有する開口部7aから薄いリム8bを有する開口部7bに変えることにより、荷電粒子レンズ1の主平面を効果的に変え、それにより、ビーム光学系の倍率を変化させることができる。このようにすると、ズーム光学系を実現できる。好ましくは、アクティブな開口部7a,7b,7cを多数の開口部のうちの別のもので置き換えることにより、リム厚さ8a,8b,8cを2倍以上、好ましくは、4倍以上、更に好ましくは10倍以上変化させることができる。
図7bは、図7aの場合のように多数の開口部7a,7b,7cを備えた可動第1電極5を有する別の荷電粒子レンズ1を開示している。しかしながら、図7bでは、第1電極5は、開口部7bから開口部11までの軸方向距離が開口部7c又は開口部7aから第2の電極9の開口部11までの軸方向距離よりも短いものであるように軸方向に延びる要素構造体5aを有している。このようにすると、開口部7bを側方に動かしてアクティブな位置から離脱させ、開口部7cをアクティブな位置に側方に動かすことにより、開口部7bの薄いリム厚さ8bが開口部7cの厚いリム厚さ8cで置き換えられるだけでなく、第1の電極及び第2の電極9のそれぞれのアクティブな開口部相互間の距離が変えられ、例えば、第1の電極5を第2の電極に対し共通対称軸線15まで側方に動かすことにより、z駆動手段13zを用いる必要なく、隣り合う電極のアクティブな開口部相互間の距離を変化させることが可能である。好ましくは、このようにして、アクティブな開口部相互間の距離を10%以上、好ましくは50%以上、更に好ましくは100%以上変化させることができる。
図7a及び図7bの第1の電極5の形状は、多数の開口部7a,7b,7cを備えた第1及び(又は)第2の電極をより融通性の高いビーム光学系を提供するために形作ることができる他の多くの方法の単なる例示に過ぎない。一般的に言って、第1及び(又は)第2の電極は、リム厚さ、開口部サイズ及び(又は)隣り合う開口部相互間の距離の「現場」置き換えを容易にする多数の開口部を有するのがよい。電極を有する互いに異なる幾何学的形状の多数の開口部が多ければ多いほど、種々の用途について所望のビーム光学的性能に合わせてビーム光学コンポーネントが働く上での融通性がそれだけ一層高くなる。特に、ビーム光学コンポーネントの2つ以上の電極が互いに異なる幾何学的形状の多数の開口部を有している場合、考えられる開口部の組合せの数が急増する。この場合、当業者は、電極の多数の開口部がどれぐらい多くの種類の開口部を有するべきであるか及びこれら開口部が所望の性能を満たすためにどのような形状に及びどのような材料で作られるべきであるかを知っているであろう。
さらに、多数の開口部7a,7b,7cを備えた電極5がビームアパーチュアを構成するよう位置決めされる場合、電極5の多数の開口部を用いると、ビーム強度及び空間分解能を決定することができる。例えば、大きな開口部7aを荷電粒子ビーム3中へ移動させることにより、荷電粒子ビームの強度は高いが、スポットが大きくなる。これとは逆に小さな開口部7bを荷電粒子ビーム3中へ移動させることにより、荷電粒子ビームの強度は低いが、スポットを小さくすることができる。したがって、駆動手段及び多数の開口部を有する電極を用いることにより、ビーム光学コンポーネントは、荷電粒子ビーム装置を多種多様な応用分野について使用可能にする融通性を提供することができる。
さらに、電極5の多数の開口部のうち少なくとも2つ7a,7bが同一の寸法を有している場合、駆動手段13による同一サイズの別の開口部によるアクティブな開口部の置き換えを行って、摩耗し又は損耗した開口部7a,7bに代えて新しい開口部7a,7bを用いることができる。ビームアパーチュアとして用いられる開口部は、荷電粒子ビームへの強烈な暴露に起因して摩耗又は損耗する傾向がある。例えば、電子ビーム装置では、電子ビームへの暴露により、開口部リムの汚染が生じる場合があり、この汚染により、開口部サイズが小さくなる場合がある。これとは対照的に、イオンビーム装置では、イオンビームへの暴露が原因となって、開口部リムから材料を取り去るイオンビームスパッタリング効果に起因して開口部サイズが増大する場合がある。両方の場合において、一開口部を同一サイズの新たな開口部で定期的に置き換えることにより、アパーチュア角度又は開口角が、より安定した状態を保つようになる。
図8a及び図8bは、本発明のビーム光学コンポーネントに使用できる2つの種類の電極5を示している。図8aでは、電極5は、回転対称フォーカスをもたらす円形開口部7を有する。電極5の中心軸線47は、開口部7の対称軸線により定められる。
これとは対照的に、図8bでは、電極5は、一寸法方向にのみスリット状フォーカスを提供する矩形開口部7を有している。図8bの電極5の中心軸線47は、開口部7の中心によって定められる。
図9aは、本発明の第9の実施形態を示している。この場合、荷電粒子レンズ1は、図3に示す荷電粒子レンズと同一であり、相違点は、(a)第1の駆動手段13が第1の電極5をz方向ではなくx方向及びy方向に動かすことができ、(b)第1の測定手段30が、第1の電極5の位置をz方向ではなくx方向及びy方向に測定でき、(c)第1及び第2の電極5,9に連結されていて、第2の電極7及び第3の電極25に対する第1の電極5の平行度を調節する3つのz駆動装置13zを有する第2の駆動手段42が設けられていることにある。図9bは、一例として、第2の電極9及びその開口部11に対する3つのz駆動装置13zの考えられる位置を示している。3つのz駆動装置13zを第1の電極5と第2の電極9との間の3つの互いに異なる場所に位置決めすることにより、第2の電極9に対する第1の電極5の向きを3つ全ての空間軸線に関して高い精度で定めることが可能である。このようにすると、高い平行度を得ることができる。
隣り合う電極の平行な位置合わせが得られるよう3つのz駆動装置13zを3つの互いに異なる位置に設けることが有用であることに注目されたい。というのは、これにより、3軸位置合わせにより平行な向きを得ることができるからである。しかしながら、原理的には、たった2つのz駆動装置13zを3軸位置合わせが得られるよう2つの互いに異なる位置で用いても可能であり、その条件としては、隣り合う電極相互間の距離を第3の距離で一定に保つディスタンス要素が設けられていることである。
図10a〜図10cは、駆動手段が用いられない場合に荷電粒子レンズ1の隣り合う電極5,9を高精度で互いに対して位置合わせできる方法を示している。この位置合わせについては、図3及び図5〜図7の球形ディスタンスピース40を参照して既に言及した。
図10a〜図10cは、2つの切欠き付きピン57、即ち、切欠き55が刻み付けられたピンを有する球形のディスタンスピース40の互いに異なる図である。切欠き付きピン57は、例えば膠着又はろう付けにより球形ディスタンスピース40に取り付けられている。図10a〜図10cから理解できるように、切欠き付きピン57は、ばね53を第3の電極25によりばね53に及ぼされる圧力下で切欠き57内へ挿入することにより第3の電極25を球形ディスタンスピース40に当接させるために用いられる。このようにすると、第3の電極25は、本質的にはばねの種類により与えられる圧力で球形ディスタンスピース40上に押し下げられる。図10cは、上から見た場合のばね53を備えた切欠き付きピン57を詳細に示している。
同様に、荷電粒子レンズ1の第2の電極を、球体の反対側、即ち、他方の切欠き付きピン57が締結されているところで、球形ディスタンスピース40に当接させることが可能である。球体の高い幾何学的精度に起因して且つ少なくとも3つの球形ディスタンスピース40を用いて2つの電極をそれぞれの球体に当接させることにより、2つの隣り合う電極を互いに膠着させる必要なく、2つの隣り合う電極を高精度で互いに位置合わせすることが可能である。隣り合う電極を位置合わせするための球体の用い方は、元々、エス・プランク(S. Planck)及びアール・スペア(R. Spehr)の論文,『コンストラクション・アンド・ファブリケーション・オブ・エレクトロスタティック・フィールド・レンジズ・フォー・ザ・スマート・プロジェクト(Construction and Fabrication of electrostatic field lenses for the SMART project)』,「“リッヒト−・ウント・テイルシェノプティク”・インスティト・フューア・アンゲバンドテ・フィジクス,テクニーシェ・ウンベルシタット・ダルムシュタット,プロフェッソァ・ドクトル・テオ・チューディ(“Licht- und Teilchenoptik”,Institut fur angewandte physik, Technische Universitat Darmstadt, Prof. Dr. Theo Tschudi)」の年報1996/1997,第114頁に記載されている。
2つの隣り合う電極を位置合わせする本発明の設計は、第1の電極5と第2の電極9との間の最小距離を得るために第1の開口部7を備えた第1の電極5、第2の開口部11を備えた第2の電極9及び第1の電極5と少なくとも第2の電極9との間に位置決めされた少なくとも1つの球形ディスタンスピース40に加えて、ビーム光学コンポーネントが、この球形ディスタンスピース40に取り付けられたばね53付きの第1のホールディング(保持)ピース、例えば切欠き付きピン57を更に有する点において、エス・プランク及びアール・スペア論文の設計と比べて技術改良されている。第1のホールディングピース53,57が少なくとも1つのディスタンスピースに取り付けられた状態で、第1の電極5を球形ディスタンスピース40の位置によって定められる機械的支持箇所で少なくとも1つの球形ディスタンスピース40に対して保持することができる。したがって、第1のホールディングピース53,57により第1の電極5に及ぼされる圧力は、第1のホールディングピース53,57がその力を第1の電極5に及ぼす位置では、球形ディスタンスピース40により相殺できる。これにより、第1の電極5に対する歪曲又は傾動力が無くなり、もし上述のように構成していない場合には、かかる力により、荷電粒子ビームの集束品質が劣化する。
球形ディスタンスピース40は好ましくは、Al23で作られる。代表的には1マイクロメートルの幾何学的精度を備え、Al23のような材料で作られる球体の製作は、当該技術分野においては周知である。球体の直径は、極めて自由に選択できる。荷電粒子ビーム装置への用途の場合、球体の直径は代表的には、1mm〜100mmである。高エネルギービームにおける用途の場合、球体の直径は、かかる高エネルギーにより必要とされる電極相互間の高電圧に耐えるために、100mmを超えなければならない場合さえある。
図10a〜図10cに示すような種類の球形ディスタンスピース40は又、(a)材料が絶縁性であり、(b)材料を高い幾何学的精度を持つ球体の状態に形作ることができること、(c)材料がホールディングピースにより球体に押し付けられる電極により及ぼされる圧力に耐えるのに十分硬いことを条件として、Al23以外の材料からも製作可能である。例えば、球形ディスタンスピース40を絶縁セラミック、ガラス、サファイア等のような材料で作ってもよい。
図10a〜図10cの切欠き付きピン57は、例えば、ステンレス鋼で作られ、又はピンを球形ディスタンスピース内へろう付けすることにより、チタン又はベーコン(vacon:登録商標)で作られる。しかしながら、他の導電性又は非導電性材料も同様に使用できる。図10a〜図10cでは、切欠き付きピン57は、膠着により球形ディスタンスピース40に取り付けられている。これを行うため、2つの穴が、球体の同一軸線に沿って、球形ディスタンスピース40の互いに反対側の側部に設けられる。次に、幾分かのグルーをこれらの穴に充填した後、2つの切欠き付きピン57を各々それぞれの穴の中に挿入する。
本明細書に開示したビーム光学コンポーネントは、電極又は磁極片のような要素に連結された駆動手段を用いてビーム光学コンポーネントの集束品質、ビーム電流制御及び空間分解能を向上させることができる多くの方法の1つを説明するための特定の非限定的な例であるに過ぎない。当業者であれば、他の所与のビーム集束用途に関する特定の要件を満たすために、本発明の種々の実施形態の組み合わせの仕方及びこれら実施形態の調節の仕方を知っている。これら組み合わせ及び調節された実施形態は、本発明の範囲に含まれる。
第1及び第2の要素が電極である荷電粒子レンズを有する本発明の第1のビーム光学コンポーネントを示しており、電極の開口部が、位置合わせ不良状態にある図である。 第1及び第2の要素が電極である荷電粒子レンズを有する本発明の第1のビーム光学コンポーネントを示しており、電極の開口部が、位置合わせされている状態にある図である。 第1及び第2の要素が磁極片である荷電粒子レンズを有する本発明の第1のビーム光学コンポーネントを示しており、磁極片の開口部が、位置合わせ不良状態にある図である。 第1及び第2の要素が磁極片である荷電粒子レンズを有する本発明の第1のビーム光学コンポーネントを示しており、磁極片の開口部が、位置合わせされている状態にある図である。 第1、第2及び第3の電極並びに第1の駆動手段を備えた荷電粒子レンズを有する本発明の第3のビーム光学コンポーネントを示す図である。 第1、第2及び第3の電極並びに第1及び第2の駆動手段を備えた荷電粒子レンズを有する本発明の第4のビーム光学コンポーネントを示す図である。 荷電粒子レンズ及び荷電粒子ビーム源を有する本発明の第5のビーム光学コンポーネントを示す図である。 荷電粒子レンズ及び荷電粒子ビーム源を有する本発明の第6のビーム光学コンポーネントを示す図であり、荷電粒子レンズの第3の電極が抽出電極として役立っている状態を示す図である。 多数の開口部及び種々のリム厚さを備えた荷電粒子ビームを有する本発明の第7のビーム光学コンポーネントを示す図である。 交換可能なリム厚さ、交換可能な開口部寸法及び交換可能な開口部距離を提供するよう多数の開口部を備えた第1の電極を有する本発明の第8のビーム光学コンポーネントを示す図である。 円形開口部を備えた荷電粒子レンズの第1の電極を示す図である。 矩形開口部を備えた荷電粒子レンズの第1の電極を示す図である。 第1及び第2の電極に連結されていて、第2の電極に対する第1の電極の平行度を調節する3つのz駆動装置を備えた荷電粒子レンズを有する本発明の第9のビーム光学部品を示す図である。 上から見た場合の図9aの第2の電極を示す図である。 部分図a、b、cにおいて、荷電粒子レンズの第1の要素を第2の要素に対して位置決めする要素を示す図である。

Claims (15)

  1. 荷電粒子ビーム(3)を集束させる荷電粒子レンズ(1;1000)を有するビーム光学コンポーネントであって、前記荷電粒子レンズ(1;1000)は、
    前記荷電粒子ビーム(3)を通過伝搬させることができる第1のスペースを画定する第1の開口部(7)を備えた第1の電極(5;1005)と、
    前記荷電粒子ビーム(3)を通過伝搬させることができる第2のスペースを画定する第2の開口部(11)を備えた第2の電極(9;1009)と、
    前記第1の電極(5;1005)及び前記第2の電極(9;1009)のうちの少なくとも一方に結合されていて、前記第1の開口部(7)を前記第2の開口部(11)に対して整列させる第1の駆動手段(13)とを有し、
    前記第1及び前記第2の電極(5;9)のうち少なくとも一方は、前記荷電粒子ビーム(3)を集束させる多数の開口部(7a,7b,7c)を有し、これらの多数の開口部(7a,7b,7c)は、何れか1つが前記荷電粒子ビーム(3)と一線をなすように動かされる、ビーム光学コンポーネント。
  2. 前記荷電粒子レンズ(1;1000)は、前記荷電粒子ビーム(3)を集束させる第3の開口部(27)を備えた第3の電極(25)を有している、請求項1記載のビーム光学コンポーネント。
  3. 前記第1、前記第2又は前記第3の開口部(7;11;27)の幾何学的形状は、それぞれの第1、第2又は第3の中心軸線(47)を定め
    前記第1の駆動手段(13;13x;13y;13z)は、前記第1及び前記第2の中心軸線(47)を共通の対称軸線(15)に整列させることができる、請求項1又は2記載のビーム光学コンポーネント。
  4. 前記荷電粒子レンズ(1;1000)は、前記第2の電極(9)及び前記第3の電極(25)のうち少なくとも一方に結合されていて、前記第2の開口部(11)を前記第3の開口部(27)に対して整列させる第2の駆動手段(42)を有し、
    前記第2の駆動手段(42)は、前記第2及び前記第3の中心軸線(47)を共通の対称軸線(15)に整列させることができる、請求項1〜3のうちいずれか一に記載のビーム光学コンポーネント
  5. 荷電粒子ビーム源(62)を有し、
    前記荷電粒子ビーム源(62)は、荷電粒子を真空中へ抽出する抽出電極(60)を有する、請求項1〜4のうちいずれか一に記載のビーム光学コンポーネント
  6. 前記第1及び前記第2の駆動手段(13;13x,13y;13z;42)のうち少なくとも一方は、
    前記それぞれの前記第1又は第2の電極(5;9)を該電極のそれぞれの前記第1又は前記第2の中心軸線(47)に対して側方へ向いた第1の方向に動かすこと
    それぞれの前記第1又は前記第2の電極(5;9)をそれぞれの前記第1又は前記第2の中心軸線(47)に対して垂直な第2の方向に動かすこと、
    それぞれの前記第1又は前記第2の電極(5;9)をそれぞれの前記第1又は前記第2の中心軸線(47)の方向に動かすこと、及び
    それぞれの前記第1又は前記第2の電極(5;9)を10マイクロメートルよりも良好な空間分解能で動かすこと、
    から選択された少なくとも1つができる、請求項1〜のうちいずれか一に記載のビーム光学コンポーネント。
  7. 前記荷電粒子レンズ(1;1000)は、前記第2又は前記第3の開口部(11;27)に対するそれぞれの前記第1又は第2の開口部(7;11)の実際の存在場所を測定する第1及び第2の測定手段(30;70)のうち少なくとも一方を有する、請求項1〜のうちいずれか一に記載のビーム光学コンポーネント。
  8. 前記第1及び前記第2の電極(5;9)のうち少なくとも一方は、軸方向における隣りの第2又は第3の電極(9;25)の開口部(11;27)までの多数の開口部(7a;7b;7c)のうち少なくとも1つの距離が前記開口部(11;27)までの前記多数の開口部(7a;7b;7c)の他のもののうちの少なくとも一方の軸方向における距離と比較して、少なくとも10パーセント長くなるように形作られると共に位置決めされている、請求項1〜のうちいずれか一に記載のビーム光学コンポーネント。
  9. 前記第1及び前記第2の電極(5;9)のうち少なくとも一方は、前記多数の開口部(7a;7b;7c)のうち少なくとも1つのリム(8;8a;8b;8c)の厚さが前記電極の前記他の多数の開口部(7a;7b;7c)のうち少なくとも1つのリム(8;8a;8b;8c)の厚さと比較して少なくとも2倍であるように形作られている、請求項1又は記載のビーム光学コンポーネント。
  10. 前記荷電粒子レンズ(1;1000)は、前記第2の電極(9)と前記第3の電極(25)との間に設けられていて、前記第2の電極(9)と前記第3の電極(25)との間に最小距離をもたらす少なくとも1つのディスタンスピース(40)を有し、
    前記荷電粒子レンズ(1;1000)は、前記第2の電極(9)を前記少なくとも1つのディスタンスピース(40)に押し付ける少なくとも1つのホールディングピース(53;57)を有し、前記第1のホールディングピースは、前記少なくとも1つのディスタンスピースに取り付けられている、請求項2〜のうちいずれか一に記載のビーム光学コンポーネント。
  11. 荷電粒子ビームを試料(17)上に集束させる荷電粒子ビーム装置であって、請求項1〜10のうちいずれか一に記載のビーム光学コンポーネント(1;1000)を有する、荷電粒子ビーム装置。
  12. 対物レンズ
    前記ビーム光学コンポーネントは、前記対物レンズと前記荷電粒子ビーム源との間に位置決めされている、請求項11記載の荷電粒子ビーム装置。
  13. 請求項1〜10のうちいずれか一に記載のビーム光学コンポーネントを使用して、荷電粒子ビーム(3)を試料(17)上に集束させるために第1の電極(5)の第1の開口部(7)を第2の電極(9)の第2の開口部(11)に対して整列させる方法であって、
    )第1の組をなす電圧が、前記ビーム光学コンポーネントの前記第1の電極(5)及び前記第2の電極(9)に印加された状態で、前記荷電粒子ビーム(3)を前記試料(17)全体にわたって走査して前記試料(17)の第1の像を生じさせるステップと、
    )第2の組をなす電圧が前記ビーム光学コンポーネントの前記第1の電極(5)及び前記第2の電極(9)のうち少なくとも一方に印加された状態で、前記荷電粒子ビーム(3)を前記試料(17)全体にわたり走査して前記試料(17)の第2の像を生じさせるステップと、
    )前記第1の電極(5)を前記第2の電極(9)に対して動かすステップと、
    )前記ステップ)、前記ステップ)及び前記ステップ)を繰り返し実施し、ついには前記第1の像中に識別された前記試料(17)の少なくとも1つの構造要素が前記第2の像中で識別されるようにするステップとを有する、方法。
  14. 前記第1の像中に識別された前記試料(17)の少なくとも1つの構造要素が前記第2の像中に識別されるようになるまで前記第2の電極(9)を第3の電極(25)に対して動かすステップを有する、請求項13記載の方法。
  15. 前記第1の組をなす電圧と前記第2の組をなす電圧は、前記第1、前記第2及び前記第3の電極のうち少なくとも1つに関して同一である、請求項13又は14記載の方法。
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