JP3402209B2 - 無段変速機用変速制御装置の初期化装置 - Google Patents

無段変速機用変速制御装置の初期化装置

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JP3402209B2
JP3402209B2 JP20978498A JP20978498A JP3402209B2 JP 3402209 B2 JP3402209 B2 JP 3402209B2 JP 20978498 A JP20978498 A JP 20978498A JP 20978498 A JP20978498 A JP 20978498A JP 3402209 B2 JP3402209 B2 JP 3402209B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、Vベルト式やト
ロイダル型等の無段変速機用の変速制御装置の初期化装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Vベルト式やトロイダル型等の無段変速
機の変速制御装置は通常、運転状態に適応した好適な目
標変速比を演算し、これに対応した変速比指令によりス
テップモータやサーボモータ等のモータを作動させて、
変速制御弁を目標変速比に対応したストローク位置に操
作するよう構成されており、その操作により変速制御弁
は、目標変速比に対応した変速制御圧を創成して出力
し、無段変速機は、その変速制御圧に応動して目標変速
比に向けて無段階に変速される。
【0003】ところで、上記モータへの指令値は、実際
のモータ作動位置に対してずれる場合があり、かかる場
合には正確な変速制御を期しがたい。これがため、無段
変速機の変速制御装置にあっては、モータ指令値を実際
のモータ作動位置に対応させるための初期化(イニシャ
ライズ)を行うのが常套であり、その初期化を行う装置
としては従来、本願出願人が特開平8-178063号公報にて
開示したものが知られている。
【0004】この初期化装置は、モータで操作される変
速制御弁により変速制御される無段変速機を搭載した車
両の電源投入時に車両が停車中であれば、その変速制御
弁を操作するモータを所定の一方向へ機械的な作動限界
位置まで一旦作動させた後に他方向へ基準位置まで戻し
作動させることで初期化を行い、その車両の電源投入時
に車両が走行中の場合は、車速と無段変速機の入力回転
速度とから演算した実変速比からモータの現在位置を推
定してモータ指令値をその推定現在位置とすることで初
期化を行うものであり、かかる装置によれば、モータの
作動位置が基準位置になったことを検出する初期化用ス
イッチを不要とすることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の初期化装置にあっては、車両が停車中であるか否かを
車速センサの出力のみに基づいて判断し、その車速セン
サの出力がなければ停車中と判断してモータを機械的な
作動限界位置まで一旦作動させる初期化を行っており、
その一方で、車両が走行中であっても、車速センサ自体
の故障や車速センサからの配線の接触不良あるいは断線
が発生すれば、車速センサの出力がなくなる可能性があ
る。
【0006】しかして車両の走行中に上述の如き要因で
車速センサの出力がなくなって停車中であると初期化装
置が誤認し、モータを機械的な作動限界位置まで一旦作
動させた後直ちに戻した場合でも、通常の変速制御装置
およびそれによって変速比を油圧制御される無段変速機
では、応答性がそれほど高くないことから、実際の変速
比の変化が運転者に大きな違和感を与える前にモータの
作動位置が適正位置に戻されるので、多少の違和感があ
る程度で済むが、変速制御装置およびそれによって変速
比を油圧制御される無段変速機の応答性を高めた場合に
は、上記のように車両の走行中にモータを機械的な作動
限界位置まで一旦作動させた後直ちに戻した場合に、モ
ータの作動位置が適正位置に戻されるまでの間に実際の
変速比の変化が運転者に大きな違和感を与える可能性が
あるため、そのままでは不都合である。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】こ
の発明は上記課題を有利に解決した初期化装置を提供す
ることを目的とするものであり、この発明の無段変速機
用変速制御装置の初期化装置は、目標変速比に対応した
指令値によりモータを作動させることで変速制御弁を操
作し、その操作に応じて前記変速制御弁が出力する変速
制御圧により無段変速機を変速させる変速制御装置にお
いて、前記無段変速機を搭載した車両の車速を検知する
車速センサと、前記無段変速機の入力回転速度を検知す
る入力回転センサとの両方の出力信号が停車中を示す信
号である場合に停車中と判断する停車検知手段と、前記
停車検知手段により車両が停車中と判断される時、前記
モータを一方向の機械的な作動限界位置まで一旦作動さ
せた後に他方向へ基準位置まで戻し作動させるモータ初
期化動作手段と、前記モータ初期化動作手段によるモー
タの初期化動作の終了時に前記モータへの指令値を前記
基準位置として初期化する停車時モータ指令値初期化手
段と、を具えることを特徴としている。
【0008】かかる初期化装置にあっては、停車検知手
段が、無段変速機を搭載した車両の車速を検知する車速
センサとその無段変速機の入力回転速度を検知する入力
回転センサとの両方の出力信号が停車中を示す信号であ
る場合に停車中と判断し、その停車検知手段により車両
が停車中と判断される時、モータ初期化動作手段が、前
記無段変速機を変速させる変速制御圧を出力する変速制
御弁を操作するモータを一方向の機械的な作動限界位置
まで一旦作動させた後に他方向へ基準位置まで戻し作動
させ、そのモータの初期化動作の終了時に、停車時モー
タ指令値初期化手段が、モータへの指令値を前記基準位
置として初期化する。
【0009】従って、この発明の初期化装置によれば、
モータ指令値をモータ作動位置に良く符合させることが
できるとともに、変速制御弁を操作するモータの作動位
置が基準位置になったことを検出する初期化用スイッチ
を不要とすることができ、しかも、停車検知手段が車速
センサと入力回転センサとの両方の出力信号に基づき停
車中であることを判断する二重系であることから、車速
センサのみの出力信号で停車中を検知する一重系の場合
と比較してセンサ故障等による誤検知の可能性が極めて
低いので、変速制御装置およびそれによって変速比を油
圧制御される無段変速機の応答性を高めた場合でも、走
行中に停車中と誤検知してモータの初期化動作を行って
運転者に大きな違和感を与えてしまうという不都合を有
効に防止することができる。
【0010】なお、この発明の変速制御装置の初期化装
置は、前記各手段に加えて、前記車両の車速と前記無段
変速機の入力回転速度とから実変速比を演算する実変速
比演算手段と、前記実変速比演算手段が演算した実変速
比から前記モータの作動位置を推定するモータ作動位置
推定手段と、前記停車検知手段により車両が停車中と判
断されない走行時に前記モータへの指令値を前記モータ
作動位置推定手段が推定したモータ作動位置として初期
化する走行時モータ指令値初期化手段と、をさらに具え
ていても良く、かかる装置によれば、車両の走行中も変
速制御装置の初期化を行うことができるので、初期化回
数がその分多くなってモータ指令値を常に、モータ作動
位置に良く符合させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここ
に、図1は、この発明の初期化装置の一実施例を有する
変速制御装置の構成を、その変速制御装置を具えるトロ
イダル型無段変速機の軸線に対し直角方向の断面ととも
に示す構成図、また図2は、上記無段変速機の軸線方向
断面を示す断面図である。
【0012】先ず、上記無段変速機の主要部であるトロ
イダル伝動ユニットを説明するに、このトロイダル伝動
ユニットは、図示しないエンジンからの回転を伝達され
る入力軸20を具え、この入力軸20は、図2に明示す
るように、エンジンから遠い端部を変速機ケース21内
に軸受22を介して回転自在に支持されるとともに、中
央部を変速機ケース21の中間壁23内に軸受24およ
び中空出力軸25を介して回転自在に支持されている。
入力軸20上には入出力コーンディスク1,2がそれぞ
れ回転自在に支持され、これら入出力コーンディスク
は、トロイド曲面1a,2aが相互に対向するよう配置
されている。そして入出力コーンディスク1,2の対向
するトロイド曲面間には、入力軸20を挟んでその両側
に配置された一対のパワーローラ3が介在し、これらの
パワーローラ3を入出力コーンディスク1,2間に挟圧
するために、以下の構成が採用されている。
【0013】すなわち、入力軸20の軸受け22で支持
された端部に、ローディングナット26が螺合され、こ
のローディングナット26により抜け止めされて入力軸
20上に回転係合されたカムディスク27と、入力コー
ンディスク1のトロイド曲面1aから遠い方の端面との
間にローディングカム28が介在し、このローディング
カムを介して、入力軸20からカムディスク27への回
転が入力コーンディスク1に伝達されるようになってい
る。ここで、入力コーンディスク1の回転は両パワーロ
ーラ3の回転を介して出力コーンディスク2に伝わり、
この伝動中ローディングカム28は伝達トルクに比例し
たスラストを発生して、パワーローラ3を入出力コーン
ディスク1,2間に挟圧し、パワーローラ3を介しての
入出力コーンディスク1,2間の動力伝達を可能ならし
める。
【0014】出力コーンディスク2は出力軸25に楔着
され、この出力軸25の軸上には出力歯車29が一体回
転するよう嵌着されている。出力軸25はさらに、ラジ
アル兼スラスト軸受30を介して変速機ケース21の端
蓋31内に回転自在に支持され、この端蓋31内には別
にラジアル兼スラスト軸受32を介して入力軸20が回
転自在に支持されている。ここで、ラジアル兼スラスト
軸受30,32はスペーサ33を介して相互に接近し得
ないよう突き合わされ、また相互に遠去かる方向へも相
対変位不能になるよう、対応する出力歯車29および入
力軸20に対し軸線方向に衝接されている。従って、ロ
ーディングカム28によって入出力コーンディスク1,
2間に作用するスラストは、ここではスペーサ33を挟
むような内力となり、変速機ケース21に作用すること
がない。
【0015】各パワーローラ3は、図1にも示すよう
に、トラニオン41に回転自在に支持されており、該ト
ラニオン41は各々、上端を球面継手42によりアッパ
リンク43の両端に回転自在および揺動自在に、また下
端を球面継手44によりロアリンク45の両端に回転自
在および揺動自在に連結されている。そしてアッパリン
ク43およびロアリンク45は、両トラニオン41を相
互逆向きに同期して上下動させ得るように、中央部を球
面継手46,47により変速機ケース21に上下方向揺
動可能に支持されている。
【0016】このように両トラニオン41を相互逆向き
に同期して上下動させることにより変速を行う変速制御
装置を、図1に基づいて次に説明する。各トラニオン4
1には、これらを個々に上下方向へストロークさせるた
めのピストン6が設けられ、両ピストン6の両側には、
それぞれ上方室51,52および下方室53,54が画
成され、そして両ピストン6を相互逆向きにストローク
制御するために、変速制御弁5が設置されている。ここ
で、変速制御弁5は、スプール型の内弁体5aとスリー
ブ型の外弁体5bとを相互に摺動自在に嵌合して具え、
外弁体5bを弁外筐5cに摺動自在に嵌合して構成され
ている。
【0017】上記の変速制御弁5は、入力ポート5dが
圧力源55に接続され、一方の連絡ポート5eがピスト
ン室51,54に、また他方の連絡ポート5fがピスト
ン室52,53にそれぞれ接続されている。そして内弁
体5aが、一方のトラニオン41の下端に固着されたプ
リセスカム7のカム面に、ベルクランク型の変速レバー
8を介して共働し、外弁体5bが、変速アクチュエータ
としてのステップモータ4に、ラックアンドピニオン型
式で駆動係合されている。
【0018】変速制御弁5の操作指令は、アクチュエー
タ駆動位置指令Astep(ステップ位置指令)に応動
するアクチュエータ(ステップモータ)4から、ラック
アンドピニオンを介し外弁体5bにストロークとして与
えられる。この操作指令により、変速制御弁5の外弁体
5bが内弁体5aに対し相対的に中立位置から例えば図
1の位置に変位されて変速制御弁5が開く時、圧力源5
5からの流体圧(ライン圧PL )が室52,53に供給
される一方、他の室51,54がドレンされ、また変速
制御弁5の外弁体5bが内弁体5aに対し相対的に中立
位置から上記と逆方向に変位されて変速制御弁5が開く
時、圧力源55からの流体圧が室51,54に供給され
る一方、他の室52,53がドレンされ、これにより、
両トラニオン41は流体圧でピストン6を介して図中、
対応した上下方向へ相互逆向きに変位される。
【0019】この両トラニオン41の変位により両パワ
ーローラ3は、回転軸線O1 が入出力コーンディスク
1,2の回転軸線O2 と交差する図示位置からオフセッ
ト(オフセット量y)されることになり、該オフセット
によりパワーローラ3は、入出力コーンディスク1,2
からの首振り分力で、自己の回転軸線O1 と直行する首
振り軸線O3 の周りに傾転(傾転角φ)されて無段変速
を行うことができる。
【0020】かかる変速中、一方のトラニオン41の下
端に結合したプリセスカム7は、変速リンク8を介し
て、トラニオン41およびパワーローラ3の上述した上
下動(オフセット量y)および傾転角φを変速制御弁5
の内弁体5aに機械的にxで示す如くフィードバックす
る。そして上記の無段変速により、ステップモータ4へ
のアクチュエータ駆動位置指令Astepに対応した変
速比指令値が達成される時、上記のプリセスカム7を介
した機械的フィードバックが、変速制御弁5の内弁体5
aをして外弁体5bに対し相対的に初期の中立位置に復
帰させ、それと同時に、両パワーローラ3が、回転軸線
1 が入出力コーンディスク1,2の回転軸線O2 と交
差する図示位置に戻ることで、上記変速比指令値の達成
状態を維持する。
【0021】なお、パワーローラ傾転角φを変速比指令
値に対応した値にすることが制御の狙いであるから、基
本的にプリセスカム7はパワーローラ傾転角φのみをフ
ィードバックすればよいことになるが、ここでパワーロ
ーラオフセット量yをもフィードバックする理由は、変
速制御が振動的になるのを防止するダンピング効果を与
えて、変速制御のハンチング現象を回避するためであ
る。
【0022】ステップモータ4へのアクチュエータ駆動
位置指令Astepは、コントローラ61により決定す
る。これがためコントローラ61には図1に示すよう
に、エンジンスロットル開度TVOを検出するスロット
ル開度センサ62からの信号、車速VSPを検出する車
速センサ63からの信号、入力コーンディスク1の回転
数Ni (エンジン回転数Ne でもよい)を検出する入力
回転センサ64からの信号、出力コーンディスク2の回
転数No を検出する出力回転センサ65からの信号、変
速機作動油温TMPを検出する油温センサ66からの信
号、前記油圧源55からのライン圧PL を検出する(通
常は、ライン圧PL をコントローラ61で制御するから
コントローラ61の内部信号から検知する)ライン圧セ
ンサ67からの信号、およびエンジン回転数Ne を検出
するエンジン回転センサ68からの信号がそれぞれ入力
される。
【0023】コントローラ61は、上記の各種入力情報
をもとに、変速機作動油温TMP等の各種条件に基づき
選択した変速マップを用いて、エンジンスロットル開度
TVOと車速VSPとに基づき到達入力回転数を算出
し、その到達入力回転数と変速機出力回転数(出力コー
ンディスク回転数)No とに基づき到達変速比を演算で
求める。そしてコントローラ61は、選択レンジ(前進
通常走行レンジや前進スポーツ走行レンジ等)やエンジ
ンスロットル開度TVOおよび車速VSPやアクセルペ
ダル操作速度等に基づき決定した時定数で定めた変速応
答を持って上記到達変速比を実現するための過渡的な時
々刻々の目標変速比を算出する。
【0024】さらにコントローラ61は、変速機入力回
転数(入力コーンディスク回転数)Ni と変速機出力回
転数(出力コーンディスク回転数)No とに基づき実変
速比を算出し、その実変速比と上記目標変速比との偏差
である変速比偏差を演算するとともに、変速機入力回転
数Ni と車速VSPと変速機作動油温TMPとライン圧
L とに基づきフィードバックゲインを算出し、それら
変速比偏差やフィードバックゲイン等に基づきPID
(比例積分微分)制御のためのフィードバック補正量を
演算して、上記目標変速比をそのフィードバック補正量
で補正し、その補正後の目標変速比を実現するためのス
テップモータ(アクチュエータ)4の目標ステップ数
(アクチュエータ目標駆動位置)をマップ検索により求
め、それをステップモータ4へのアクチュエータ駆動位
置指令Astep(変速指令値)として出力する。
【0025】これにより、ステップモータ4は駆動位置
指令Astepに対応する方向および位置に作動してラ
ックアンドピニオンを介し変速制御弁5を操作し、トロ
イダル型無段変速機を上述したように所定通り変速させ
ることができる。なお、上記のアクチュエータ駆動位置
指令Astep(変速指令値)を求める処理は、通常の
ものであり、この発明とは直接関係がないのでこれ以上
の説明は省略する。
【0026】ところでコントローラ61は、この実施例
の初期化装置としても機能すべく、図3に示す処理を実
行する。この処理は、コントローラ61の電源ONの度
毎に実行するものであり、先ずステップS1で、ステッ
プモータ(S/M)4のイニシャライズ(初期化)を開
始し、次のステップS2で、車速センサ63からの信号
により求めた現時点の車速VSPがあらかじめ定めたス
テップモータ初期化基準車速SMIVSP以上(SMI
VSP≦VSP)であるか否かを判断し、車速VSPが
ステップモータ初期化基準車速SMIVSP未満(SM
IVSP>VSP)の場合に、次のステップS3で、入
力回転センサ64からの信号により求めた現時点の上記
無段変速機の入力回転速度である入力コーンディスク回
転数Niがあらかじめ定めたステップモータ初期化基準
回転数SMIREV以上(SMIREV≦Ni )である
か否かを判断し、入力コーンディスク回転数Ni がステ
ップモータ初期化基準回転数SMIREV未満(SMI
REV>Ni )の場合に、車速VSPと入力コーンディ
スク回転数Ni とが何れも基準値以下であることから車
両が停車中であると判断して、ステップS4で、以下の
通常イニシャライズ処理を実行する。従って上記ステッ
プS2およびS3は、停車検知手段に相当する。
【0027】この通常イニシャライズ処理は、先の先行
技術文献(特開平8-178063号公報)にて開示した従来技
術における図2のステップ33〜46と同様のものであ
り、先ず、ステップモータ4に駆動信号を送ってステッ
プモータ4を、上記トロイダル伝動ユニットを最低速変
速比(走行時最大変速比)側に変速させる方向に変速制
御弁5の外弁体5bをストロークさせる方向の機械的な
作動限界位置まで一旦作動させ、その作動限界位置に到
達した後も短時間ステップモータに駆動信号を送ってス
テップモータ4を完全に脱調させた後、ステップモータ
4に上記と逆方向の駆動信号を送ってステップモータ4
を上記と逆の方向へ、最低速変速比に対応する基準位置
まで戻し作動させ、その基準位置に到達した時点で上記
駆動位置指令Astepを、最低速変速比に対応させて
0にする初期化を行う。従ってこのステップS4の通常
イニシャライズ処理は、モータ初期化動作手段および停
車時モータ指令値初期化手段に相当する。
【0028】この一方、上記ステップS2で車速VSP
がステップモータ初期化基準車速SMIVSP以上(S
MIVSP≦VSP)の場合および、上記ステップS3
で入力コーンディスク回転数Ni がステップモータ初期
化基準回転数SMIREV以上(SMIREV≦Ni
の場合には、それらのステップからステップS5へ進ん
で、以下の高車速イニシャライズ処理を実行する。
【0029】この高車速イニシャライズ処理は、上記従
来技術における図2のステップ53〜55と同様のもの
であり、先ず、車速センサ63からの信号により求めた
現時点の車速VSP(出力回転センサ65からの信号に
より求めた出力コーンディスク2の回転数No を用いて
も良い)と入力回転センサ64からの信号により求めた
現時点の入力コーンディスク回転数Ni とから上記トロ
イダル伝動ユニットの現時点の実変速比を演算し、その
実変速比から変速制御弁5の外弁体5bのストローク位
置を推定し、上記駆動位置指令Astepをそのストロ
ーク位置に対応させる初期化を行う。従ってこのステッ
プS5の高車速イニシャライズ処理は、実変速比演算手
段、モータ作動位置推定手段および走行時モータ指令値
初期化手段に相当する。
【0030】かくしてこの実施例の初期化装置によれ
ば、モータ指令値である駆動位置指令Astepをステ
ップモータ4の作動位置に良く符合させることができる
とともに、変速制御弁を操作するモータの作動位置が基
準位置になったことを検出する初期化用スイッチを不要
とすることができ、しかも、車速センサと入力回転セン
サとの両方の出力信号に基づき停車中を検知する二重系
であることから、車速センサのみの出力信号で停車中を
検知する一重系の場合と比較してセンサ故障等による誤
検知の可能性が極めて低いので、上記のように、変速制
御装置によって変速比を油圧制御されて高い応答性で変
速作動するトロイダル型無段変速機に適用した場合で
も、走行中に停車中と誤検知してモータの初期化動作を
行って運転者に大きな違和感を与えてしまうという不都
合を有効に防止することができる。また停車中に車速セ
ンサの故障等により走行中を示す信号が出力された場合
でも、同様に二重系により、誤検知による不都合を有効
に防止することができる。
【0031】さらにこの実施例の初期化装置によれば、
車両の走行中に運転者のイグニッションキー操作等で電
源が断接した場合でも変速制御装置の初期化を行うこと
ができるので、初期化回数がその分多くなって、モータ
指令値である駆動位置指令Astepをステップモータ
4の作動位置に常に良く符合させることができる。
【0032】以上、図示例に基づき説明したが、この発
明は上述の例に限定されるものでなく、例えば、上記実
施例ではトロイダル型無段変速機用の変速制御装置に適
用したが、Vベルト式無段変速機等にも適用し得て、上
述した作用効果をもたらすことができる。また、上記実
施例では回転作動型ステップモータに適用したが、直線
作動型(リニアタイプ)ステップモータや、パルスエン
コーダを持つ通常のサーボモータにも適用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の初期化装置の一実施例を有する変速
制御装置の構成を、その変速制御装置を具えるトロイダ
ル型無段変速機の軸線に対し直角方向の断面とともに示
す構成図である。
【図2】上記無段変速機の軸線方向断面を示す断面図で
ある。
【図3】上記実施例の初期化装置として上記変速制御装
置のコントローラが実施する初期化処理を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 入力コーンディスク 2 出力コーンディスク 3 パワーローラ 4 ステップモータ(変速アクチュエータ) 5 変速制御弁 6 ピストン 7 プリセスカム 8 変速リンク 20 入力軸 28 ローディングカム 41 トラニオン 43 アッパリンク 45 ロアリンク 61 コントローラ 62 スロットル開度センサ 63 車速センサ 64 入力回転センサ 65 出力回転センサ 66 油温センサ 67 ライン圧センサ 68 エンジン回転センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 皆川 裕介 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 渡辺 充 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−178063(JP,A) 特開 平4−151068(JP,A) 特開 昭60−11753(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 F16H 15/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標変速比に対応した指令値によりモー
    タを作動させることで変速制御弁を操作し、その操作に
    応じて前記変速制御弁が出力する変速制御圧により無段
    変速機を変速させる変速制御装置において、 前記無段変速機を搭載した車両の車速を検知する車速セ
    ンサと、前記無段変速機の入力回転速度を検知する入力
    回転センサとの両方の出力信号が停車中を示す信号であ
    る場合に停車中と判断する停車検知手段と、 前記停車検知手段により車両停車中と判断される時、
    前記モータを一方向の機械的な作動限界位置まで一旦作
    動させた後に他方向へ基準位置まで戻し作動させるモー
    タ初期化動作手段と、 前記モータ初期化動作手段によるモータの初期化動作の
    終了時に前記モータへの指令値を前記基準位置として初
    期化する停車時モータ指令値初期化手段と、 を具えることを特徴とする、無段変速機用変速制御装置
    の初期化装置。
  2. 【請求項2】 前記車両の車速と前記無段変速機の入力
    回転速度とから実変速比を演算する実変速比演算手段
    と、 前記実変速比演算手段が演算した実変速比から前記モー
    タの作動位置を推定するモータ作動位置推定手段と、 前記停車検知手段により車両停車中と判断されない走
    行時に前記モータへの指令値を前記モータ作動位置推定
    手段が推定したモータ作動位置として初期化する走行時
    モータ指令値初期化手段と、 をさらに具えることを特徴とする、請求項1記載の無段
    変速機用変速制御装置の初期化装置。
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