JP3402151B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
エアバッグ装置Info
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車衝突、特に
自車の側面に他車が衝突する、所謂側面衝突時に、瞬時
に膨張して自車の乗員を保護するエアバッグ装置に関す
る。
自車の側面に他車が衝突する、所謂側面衝突時に、瞬時
に膨張して自車の乗員を保護するエアバッグ装置に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来のかかるエアバッグ装置としては、
例えば米国特許第５５８６７８２号或いは特開平８−２
４４５５２号公報に示すようなものがある。
例えば米国特許第５５８６７８２号或いは特開平８−２
４４５５２号公報に示すようなものがある。
【０００３】前者、即ち、米国特許第５５８６７８２号
に示されている側突用エアバッグ装置(DUAL PRESSURE
SIDE IMPACT AIR BAG）は、通常時はシートバック
内のケース本体内に折り畳まれて収納されているエアバ
ッグが、自動車の側面衝突時に、衝突を検知した時にイ
ンフレータに点火用ハーネスを介して電気信号を送り、
点火されたインフレータから発生したガスをガス噴出口
から導入することで膨張し、ケース本体のリッドを押し
開いて前側に向けて膨出し、乗員と車室内側壁との間の
空間に展開し、このエアバッグによって車室内側壁へ乗
員が二次衝突する際の衝撃を吸収するようになってい
る。
に示されている側突用エアバッグ装置(DUAL PRESSURE
SIDE IMPACT AIR BAG）は、通常時はシートバック
内のケース本体内に折り畳まれて収納されているエアバ
ッグが、自動車の側面衝突時に、衝突を検知した時にイ
ンフレータに点火用ハーネスを介して電気信号を送り、
点火されたインフレータから発生したガスをガス噴出口
から導入することで膨張し、ケース本体のリッドを押し
開いて前側に向けて膨出し、乗員と車室内側壁との間の
空間に展開し、このエアバッグによって車室内側壁へ乗
員が二次衝突する際の衝撃を吸収するようになってい
る。
【０００４】エアバッグは、頭部支持部と胸部支持部と
で略Ｌ字状をなし、インフレータより噴き出されたガス
が、先ず胸部支持部へガスを供給し、次に胸部支持部と
頭部支持部とを分割しているインナーパネル（セパレー
タ）のベントカバーを押し上げて、頭部支持部へガスを
供給することで、両支持部にガスが充填するようにされ
ている。
で略Ｌ字状をなし、インフレータより噴き出されたガス
が、先ず胸部支持部へガスを供給し、次に胸部支持部と
頭部支持部とを分割しているインナーパネル（セパレー
タ）のベントカバーを押し上げて、頭部支持部へガスを
供給することで、両支持部にガスが充填するようにされ
ている。
【０００５】また、後者、即ち、特開平０８ー２４４５
５２号公報に示されている側突用エアバッグは、前者と
同様、通常時はエアバッグがシートバック内に折り畳ま
れて収納され、自動車の側面衝突時に、インフレータよ
りのガスがエアバッグ内に噴出することでエアバッグを
急激に膨張させることによって車室内側壁へ乗員が二次
衝突する際の衝撃を吸収するようになっている。
５２号公報に示されている側突用エアバッグは、前者と
同様、通常時はエアバッグがシートバック内に折り畳ま
れて収納され、自動車の側面衝突時に、インフレータよ
りのガスがエアバッグ内に噴出することでエアバッグを
急激に膨張させることによって車室内側壁へ乗員が二次
衝突する際の衝撃を吸収するようになっている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のエアバッグ装置の構造では、エアバッグ装置のエ
アバッグの口元部から供給されるガスがエアバッグそれ
自体の隙間から漏れることについての処置が施されてい
ない。この場合、ガスの漏れを予め考慮してインフレー
タのガス量を多くなるように、インフレータの大型化が
必要になり、シートバックなどエアバッグ装置の搭載場
所として小さな部位への搭載に限界があることになり、
改善が求められている。
従来のエアバッグ装置の構造では、エアバッグ装置のエ
アバッグの口元部から供給されるガスがエアバッグそれ
自体の隙間から漏れることについての処置が施されてい
ない。この場合、ガスの漏れを予め考慮してインフレー
タのガス量を多くなるように、インフレータの大型化が
必要になり、シートバックなどエアバッグ装置の搭載場
所として小さな部位への搭載に限界があることになり、
改善が求められている。
【０００７】また、エアバッグそのものの内面にコーテ
ィングしたものとして特開平３ー２０８７４５号公報に
示すような周知の技術によれば、エアバッグの適切な展
開タイミングや挙動をコントロールすることが容易でな
く、改善が求められている。
ィングしたものとして特開平３ー２０８７４５号公報に
示すような周知の技術によれば、エアバッグの適切な展
開タイミングや挙動をコントロールすることが容易でな
く、改善が求められている。
【０００８】本発明は、このように従来の問題点を考慮
してなされたものであり、エアバッグ構造の簡易化を図
ると共にインフレータの小型化を図り、またエアバッグ
の適切な展開タイミングや挙動を容易にチューニングす
ることが可能なエアバッグ装置を提供することを目的と
する。
してなされたものであり、エアバッグ構造の簡易化を図
ると共にインフレータの小型化を図り、またエアバッグ
の適切な展開タイミングや挙動を容易にチューニングす
ることが可能なエアバッグ装置を提供することを目的と
する。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１の発明は、常時は折り畳まれてなるエアバ
ッグと、該エアバッグ内にガスを供給することで前記エ
アバッグを膨張させ得るインフレータとを備えてなるエ
アバッグ装置であって、前記エアバッグは、通気性を有
する第１、第２サイドパネル双方の周端部を固設するこ
とで袋状に形成してなり、該エアバッグの第１、第２サ
イドパネル間には、貫通部を有するバッフルを架橋する
ことで該第１、第２サイドパネル間の幅寸法を所定寸法
以内とするように規制すると共に該袋内を二つの部屋に
分割してなり、前記バッフルは、前記エアバッグの一方
の部屋を構成する前記第１、第２サイドパネルの内面全
面を覆う不通気性の材料よりなることを特徴とする。
め、請求項１の発明は、常時は折り畳まれてなるエアバ
ッグと、該エアバッグ内にガスを供給することで前記エ
アバッグを膨張させ得るインフレータとを備えてなるエ
アバッグ装置であって、前記エアバッグは、通気性を有
する第１、第２サイドパネル双方の周端部を固設するこ
とで袋状に形成してなり、該エアバッグの第１、第２サ
イドパネル間には、貫通部を有するバッフルを架橋する
ことで該第１、第２サイドパネル間の幅寸法を所定寸法
以内とするように規制すると共に該袋内を二つの部屋に
分割してなり、前記バッフルは、前記エアバッグの一方
の部屋を構成する前記第１、第２サイドパネルの内面全
面を覆う不通気性の材料よりなることを特徴とする。
【００１０】請求項１の発明によれば、バッフルでもっ
て第１、第２サイドパネル間の幅寸法を規制すると共に
インフレータから供給されるガスの外部への漏れが確実
に阻止されるので、エアバッグ構造の簡易化を図ると共
にエアバッグの適切な展開タイミングや挙動を容易にチ
ューニングすることが可能となる。
て第１、第２サイドパネル間の幅寸法を規制すると共に
インフレータから供給されるガスの外部への漏れが確実
に阻止されるので、エアバッグ構造の簡易化を図ると共
にエアバッグの適切な展開タイミングや挙動を容易にチ
ューニングすることが可能となる。
【００１１】また、一方の部屋のガス通気度が他方の部
屋のそれよりも低くすることにより、ガスが他方の部屋
に達するまでに一方の部屋から抜けてしまうようなこと
が生ぜず、乗員保護性能上必要なインフレータのガス量
を抑えることができる。従って、インフレータの小型化
が可能であり、自動車への搭載の自由度が増加できるこ
とになる。
屋のそれよりも低くすることにより、ガスが他方の部屋
に達するまでに一方の部屋から抜けてしまうようなこと
が生ぜず、乗員保護性能上必要なインフレータのガス量
を抑えることができる。従って、インフレータの小型化
が可能であり、自動車への搭載の自由度が増加できるこ
とになる。
【００１２】請求項２の発明は、請求項１に記載のエア
バッグ装置であって、前記エアバッグの一方の部屋を乗
員の胸部保護部とし、他方の部屋を乗員の頭部保護部と
してなることを特徴とする。
バッグ装置であって、前記エアバッグの一方の部屋を乗
員の胸部保護部とし、他方の部屋を乗員の頭部保護部と
してなることを特徴とする。
【００１３】請求項２の発明によれば、乗員の頭部及び
胸部を確実に保護できると共に胸部保護部が一方の部屋
であるから、インフレータからのガスの供給を最初に受
ける胸部保護部で、乗員の上半身の移動をまず防止でき
る。続いて、遅れて移動する頭部に、貫通部を介して供
給されたガスによって膨張した頭部保護部によって保護
できることになる。
胸部を確実に保護できると共に胸部保護部が一方の部屋
であるから、インフレータからのガスの供給を最初に受
ける胸部保護部で、乗員の上半身の移動をまず防止でき
る。続いて、遅れて移動する頭部に、貫通部を介して供
給されたガスによって膨張した頭部保護部によって保護
できることになる。
【００１４】請求項３の発明は、請求項１又は請求項２
に記載のエアバッグ装置であって、前記バッフルの貫通
部は、前記エアバッグの第１、第２サイドパネル間を架
橋する上面部に形成された貫通孔よりなることを特徴と
する。
に記載のエアバッグ装置であって、前記バッフルの貫通
部は、前記エアバッグの第１、第２サイドパネル間を架
橋する上面部に形成された貫通孔よりなることを特徴と
する。
【００１５】請求項３の発明によれば、バッフルの上面
部に貫通孔を設けるだけで貫通部が形成されるので、簡
易な裁断で済む。
部に貫通孔を設けるだけで貫通部が形成されるので、簡
易な裁断で済む。
【００１６】請求項４の発明は、請求項１又は請求項２
に記載のエアバッグ装置であって、前記バッフルの貫通
部は、前記エアバッグの第１、第２サイドパネル間を架
橋する上面部に形成された切り欠きと、前記エアバッグ
の第１、第２サイドパネル双方或いは何れか一方による
内面との間に形成されてなることを特徴とする。
に記載のエアバッグ装置であって、前記バッフルの貫通
部は、前記エアバッグの第１、第２サイドパネル間を架
橋する上面部に形成された切り欠きと、前記エアバッグ
の第１、第２サイドパネル双方或いは何れか一方による
内面との間に形成されてなることを特徴とする。
【００１７】請求項４の発明によれば、バッフルの上面
部に切り欠きを設けて、前記エアバッグの第１、第２サ
イドパネル双方或いは何れか一方による内面に当接する
だけで貫通部が形成されるので、簡易な裁断で済む。
部に切り欠きを設けて、前記エアバッグの第１、第２サ
イドパネル双方或いは何れか一方による内面に当接する
だけで貫通部が形成されるので、簡易な裁断で済む。
【００１８】請求項５の発明は、請求項１乃至請求項４
の何れか１項に記載のエアバッグ装置であって、前記バ
ッフルは、補強機能と防炎機能とを兼ね備えてなる材料
よりなることを特徴とする。
の何れか１項に記載のエアバッグ装置であって、前記バ
ッフルは、補強機能と防炎機能とを兼ね備えてなる材料
よりなることを特徴とする。
【００１９】請求項５の発明によれば、バッフルを前記
エアバッグの第１、第２サイドパネル双方に固設するだ
けで良いので、ガスの流れの制御、通気部の形状・位置
・数量などの変更が容易であり、これらをチューニング
することによって、エアバッグの適切な展開タイミン
グ、挙動を容易にコントロールできることになる。
エアバッグの第１、第２サイドパネル双方に固設するだ
けで良いので、ガスの流れの制御、通気部の形状・位置
・数量などの変更が容易であり、これらをチューニング
することによって、エアバッグの適切な展開タイミン
グ、挙動を容易にコントロールできることになる。
【００２０】
【発明の効果】請求項１の発明によれば、バッフルでも
って第１、第２サイドパネル間の幅寸法を規制すると共
にインフレータから供給されるガスの外部への漏れが確
実に阻止されるので、エアバッグ構造の簡易化を図ると
共にエアバッグの適切な展開タイミングや挙動を容易に
チューニングすることが可能となる。
って第１、第２サイドパネル間の幅寸法を規制すると共
にインフレータから供給されるガスの外部への漏れが確
実に阻止されるので、エアバッグ構造の簡易化を図ると
共にエアバッグの適切な展開タイミングや挙動を容易に
チューニングすることが可能となる。
【００２１】また、一方の部屋のガス通気度が他方の部
屋のそれよりも低くすることにより、ガスが他方の部屋
に達するまでに一方の部屋から抜けてしまうようなこと
が生ぜず、乗員保護性能上必要なインフレータのガス量
を抑えることができる。従って、インフレータの小型化
が可能であり、自動車への搭載の自由度が増加できるこ
とになる。
屋のそれよりも低くすることにより、ガスが他方の部屋
に達するまでに一方の部屋から抜けてしまうようなこと
が生ぜず、乗員保護性能上必要なインフレータのガス量
を抑えることができる。従って、インフレータの小型化
が可能であり、自動車への搭載の自由度が増加できるこ
とになる。
【００２２】請求項２の発明によれば、乗員の頭部及び
胸部を確実に保護できると共に胸部保護部が一方の部屋
であるから、インフレータからのガスの供給を最初に受
ける胸部保護部で、乗員の上半身の移動をまず防止でき
る。続いて、遅れて移動する頭部に、貫通部を介して供
給されたガスによって膨張した頭部保護部によって保護
できることになる。
胸部を確実に保護できると共に胸部保護部が一方の部屋
であるから、インフレータからのガスの供給を最初に受
ける胸部保護部で、乗員の上半身の移動をまず防止でき
る。続いて、遅れて移動する頭部に、貫通部を介して供
給されたガスによって膨張した頭部保護部によって保護
できることになる。
【００２３】請求項３の発明によれば、バッフルの上面
部に貫通孔を設けるだけで貫通部が形成されるので、簡
易な裁断で済む。
部に貫通孔を設けるだけで貫通部が形成されるので、簡
易な裁断で済む。
【００２４】請求項４の発明によれば、バッフルの上面
部に切り欠きを設けて、前記エアバッグの第１、第２サ
イドパネル双方或いは何れか一方による内面に当接する
だけで貫通部が形成されるので、簡易な裁断で済む。
部に切り欠きを設けて、前記エアバッグの第１、第２サ
イドパネル双方或いは何れか一方による内面に当接する
だけで貫通部が形成されるので、簡易な裁断で済む。
【００２５】請求項５の発明によれば、バッフルを前記
エアバッグの第１、第２サイドパネル双方に固設するだ
けで良いので、ガスの流れの制御、通気部の形状・位置
・数量などの変更が容易であり、これらをチューニング
することによって、エアバッグの適切な展開タイミン
グ、挙動を容易にコントロールできることになる。
エアバッグの第１、第２サイドパネル双方に固設するだ
けで良いので、ガスの流れの制御、通気部の形状・位置
・数量などの変更が容易であり、これらをチューニング
することによって、エアバッグの適切な展開タイミン
グ、挙動を容易にコントロールできることになる。
【００２６】
【発明の実施の形態】図１〜図７は、本発明の一実施形
態であり、図１及び図２に示すように、シート１は、シ
ートバック２とシートクッション３とよりなり、該シー
トバック２は、ドアトリム４、センターピラーインナパ
ネル５などの車室内側壁に対向した位置に配されてな
る。符号６はヘッドレスト、符号７はラップベルト、符
号８はショルダーベルトである。
態であり、図１及び図２に示すように、シート１は、シ
ートバック２とシートクッション３とよりなり、該シー
トバック２は、ドアトリム４、センターピラーインナパ
ネル５などの車室内側壁に対向した位置に配されてな
る。符号６はヘッドレスト、符号７はラップベルト、符
号８はショルダーベルトである。
【００２７】前記シートバック２は、図２に示すよう
に、シートバックフレーム１０と、該シートバックフレ
ーム１０の前側ＦＲに配設されてなるクッションパッド
１１と、前記シートバックフレーム１０の側方（外側）
ＳＤに配設されてなるサイドクッション１２と、前記ク
ッションパッド１１の中央ＣＴの前側ＦＲに配されてな
るスラブウレタン状の第１緩衝部材１３と、該第１緩衝
部材１３を覆う第１表皮１４と、前記クッションパッド
１１の側方ＳＤの前側ＦＲに配されてなるスラブウレタ
ン状の第２緩衝部材１５と、該第２緩衝部材１５を覆う
第２表皮１６と、前記サイドクッション１２の側方ＳＤ
に配されてなるスラブウレタン状の第３緩衝部材１７
と、該第３緩衝部材１７を覆う第３表皮１８と、前記ク
ッションパッド１１の側方部及びサイドクッション１２
の内面部間に後述する手段により配されてなるエアバッ
グ装置１９と、前記第１緩衝部材１３、第１表皮１４及
び第２緩衝部材１５、第２表皮１６を保持してなる縫製
部２０と、該第２緩衝部材１５、第２表皮１６及び第３
緩衝部材１７、第３表皮１８を所定の圧力で分断される
ように縫製されてなる開裂部２１と、一方が前記開裂部
２１に縫製され且つ他方が前記シートバックフレーム１
０のワイヤ２２に保持されることで、前記サイドクッシ
ョン１２を保護する布状の保護部材２３と、前記前記サ
イドクッション１２、第３緩衝部材１７及び第３表皮１
８を保持してなる縫製部２４とよりなる。
に、シートバックフレーム１０と、該シートバックフレ
ーム１０の前側ＦＲに配設されてなるクッションパッド
１１と、前記シートバックフレーム１０の側方（外側）
ＳＤに配設されてなるサイドクッション１２と、前記ク
ッションパッド１１の中央ＣＴの前側ＦＲに配されてな
るスラブウレタン状の第１緩衝部材１３と、該第１緩衝
部材１３を覆う第１表皮１４と、前記クッションパッド
１１の側方ＳＤの前側ＦＲに配されてなるスラブウレタ
ン状の第２緩衝部材１５と、該第２緩衝部材１５を覆う
第２表皮１６と、前記サイドクッション１２の側方ＳＤ
に配されてなるスラブウレタン状の第３緩衝部材１７
と、該第３緩衝部材１７を覆う第３表皮１８と、前記ク
ッションパッド１１の側方部及びサイドクッション１２
の内面部間に後述する手段により配されてなるエアバッ
グ装置１９と、前記第１緩衝部材１３、第１表皮１４及
び第２緩衝部材１５、第２表皮１６を保持してなる縫製
部２０と、該第２緩衝部材１５、第２表皮１６及び第３
緩衝部材１７、第３表皮１８を所定の圧力で分断される
ように縫製されてなる開裂部２１と、一方が前記開裂部
２１に縫製され且つ他方が前記シートバックフレーム１
０のワイヤ２２に保持されることで、前記サイドクッシ
ョン１２を保護する布状の保護部材２３と、前記前記サ
イドクッション１２、第３緩衝部材１７及び第３表皮１
８を保持してなる縫製部２４とよりなる。
【００２８】前記エアバッグ装置１９は、図４に示すよ
うに、図示しないセンサーよりの衝突電気信号を伝達さ
れることで点火可能なるインフレータ３１と、該インフ
レータ３１の噴出し口３３に口元部３４を臨むように配
され且つ常時は折り畳まれると共に前記インフレータ３
１より噴出されたガスＧにより膨張可能なるエアバッグ
３５と、前記インフレータ３１及びエアバッグ３５を覆
うと共に前記エアバッグ３５の膨張により開裂可能なる
開口部３６を有する合成樹脂製のケース本体３７（図２
参照）とよりなる。
うに、図示しないセンサーよりの衝突電気信号を伝達さ
れることで点火可能なるインフレータ３１と、該インフ
レータ３１の噴出し口３３に口元部３４を臨むように配
され且つ常時は折り畳まれると共に前記インフレータ３
１より噴出されたガスＧにより膨張可能なるエアバッグ
３５と、前記インフレータ３１及びエアバッグ３５を覆
うと共に前記エアバッグ３５の膨張により開裂可能なる
開口部３６を有する合成樹脂製のケース本体３７（図２
参照）とよりなる。
【００２９】前記インフレータ３１には、図２、３に示
すように、ボルト部材３８が突設されてなり、該ボルト
部材３８は、前記ケース本体３７の図示しない貫通孔を
介して外部に露出し、シートバックフレーム１０の図示
しない貫通孔に挿通されたナット４０により螺合される
ことで配設されてなる。この時、該ホルダ３２の噴出し
口３３は、前側ＦＲを向き且つ下側ＤＷに配設されてな
る。
すように、ボルト部材３８が突設されてなり、該ボルト
部材３８は、前記ケース本体３７の図示しない貫通孔を
介して外部に露出し、シートバックフレーム１０の図示
しない貫通孔に挿通されたナット４０により螺合される
ことで配設されてなる。この時、該ホルダ３２の噴出し
口３３は、前側ＦＲを向き且つ下側ＤＷに配設されてな
る。
【００３０】前記エアバッグ３５は、図１に示すよう
に、前記インフレータ３１より噴出されたガスＧによ
り、「他方の部屋」としての頭部支持部４１と、「一方
の部屋」としての胸部支持部４２とで略Ｌ字状に膨張可
能なる袋状に形成されてなり、常時は折り畳まれてな
る。
に、前記インフレータ３１より噴出されたガスＧによ
り、「他方の部屋」としての頭部支持部４１と、「一方
の部屋」としての胸部支持部４２とで略Ｌ字状に膨張可
能なる袋状に形成されてなり、常時は折り畳まれてな
る。
【００３１】前記エアバッグ３５は、通気性を有する第
１サイドパネル６０、第２サイドパネル６１双方の周端
部を縫製により固設することで袋状に形成してなる。
１サイドパネル６０、第２サイドパネル６１双方の周端
部を縫製により固設することで袋状に形成してなる。
【００３２】該エアバッグ３５の第１、第２サイドパネ
ル６０、６１間には、バッフル６３を架橋することで、
該第１、第２サイドパネル６０、６１間の幅寸法を所定
寸法以内とするように規制すると共に該袋内を二つの部
屋、即ち前記頭部支持部４１と胸部支持部４２とに分割
してなる。
ル６０、６１間には、バッフル６３を架橋することで、
該第１、第２サイドパネル６０、６１間の幅寸法を所定
寸法以内とするように規制すると共に該袋内を二つの部
屋、即ち前記頭部支持部４１と胸部支持部４２とに分割
してなる。
【００３３】前記バッフル６３は、補強機能と防炎機能
とを兼ね備えてなる不通気性の材料よりなり、前記エア
バッグ３５の胸部支持部４２を構成する前記第１、第２
サイドパネル６０、６１の内面６０ａ，６１ａ全面を覆
う側面部６４、６５と、前記第１、第２サイドパネル６
０、６１間を架橋する上面部６６とよりなり、該上面部
６６に「貫通部」としての貫通孔６２が形成されてな
る。
とを兼ね備えてなる不通気性の材料よりなり、前記エア
バッグ３５の胸部支持部４２を構成する前記第１、第２
サイドパネル６０、６１の内面６０ａ，６１ａ全面を覆
う側面部６４、６５と、前記第１、第２サイドパネル６
０、６１間を架橋する上面部６６とよりなり、該上面部
６６に「貫通部」としての貫通孔６２が形成されてな
る。
【００３４】前記バッフル６３の「貫通部」は、図８に
示すように、貫通孔６２に限らず、前記上面部６６に形
成された切り欠き６７と、前記エアバッグ３５の第１、
第２サイドパネル６０、６１双方或いは何れか一方によ
る内面との間に形成されてなるものでも良い。
示すように、貫通孔６２に限らず、前記上面部６６に形
成された切り欠き６７と、前記エアバッグ３５の第１、
第２サイドパネル６０、６１双方或いは何れか一方によ
る内面との間に形成されてなるものでも良い。
【００３５】以上より、本発明の実施態様は構成されて
なるので、インフレータ３１が何らかの信号により点火
して、噴出し口３３よりガスＧが、図３に示すように、
白抜き矢印で示すように噴出すると、常時は図２に示す
ように、折り畳まれてなるエアバッグ３５、特にその胸
部支持部４２が前記インフレータ３１より噴出されたガ
スＧにより自動車の前側ＦＲに向けて速やかに膨張し、
該エアバッグ３５を覆うケース本体３７の開口部３６が
開裂した状態になり、該ケース本体３７は、略直線状に
開成し、エアバッグ３５が更に膨張する。
なるので、インフレータ３１が何らかの信号により点火
して、噴出し口３３よりガスＧが、図３に示すように、
白抜き矢印で示すように噴出すると、常時は図２に示す
ように、折り畳まれてなるエアバッグ３５、特にその胸
部支持部４２が前記インフレータ３１より噴出されたガ
スＧにより自動車の前側ＦＲに向けて速やかに膨張し、
該エアバッグ３５を覆うケース本体３７の開口部３６が
開裂した状態になり、該ケース本体３７は、略直線状に
開成し、エアバッグ３５が更に膨張する。
【００３６】つまり、常時は折り畳まれてなるエアバッ
グ３５の胸部支持部４２がまず膨張し、次いで、頭部支
持部４１側にガスＧを導くことができるので、側面衝突
時における乗員の胸部とドアトリム４、センターピラー
インナパネル５との間に胸部支持部４２が確実に入り込
み、乗員のドアトリム４、センターピラーインナパネル
５への二次衝突エネルギを十分吸収できる。
グ３５の胸部支持部４２がまず膨張し、次いで、頭部支
持部４１側にガスＧを導くことができるので、側面衝突
時における乗員の胸部とドアトリム４、センターピラー
インナパネル５との間に胸部支持部４２が確実に入り込
み、乗員のドアトリム４、センターピラーインナパネル
５への二次衝突エネルギを十分吸収できる。
【００３７】バッフル６３でもって第１、第２サイドパ
ネル６０、６１間の幅寸法を規制すると共にインフレー
タ３１から供給されるガスＧの外部への漏れが確実に阻
止されるので、エアバッグ構造の簡易化を図ると共にエ
アバッグ３５の適切な展開タイミングや挙動を容易にチ
ューニングすることが可能となる。
ネル６０、６１間の幅寸法を規制すると共にインフレー
タ３１から供給されるガスＧの外部への漏れが確実に阻
止されるので、エアバッグ構造の簡易化を図ると共にエ
アバッグ３５の適切な展開タイミングや挙動を容易にチ
ューニングすることが可能となる。
【００３８】また、胸部支持部４２のガスＧ通気度が頭
部支持部４１のそれよりも低くすることにより、ガスＧ
が頭部支持部４１に達するまでに胸部支持部４２から抜
けてしまうようなことが生ぜず、乗員保護性能上必要な
インフレータ３１のガス量Ｇを抑えることができる。従
って、インフレータ３１の小型化が可能であり、自動車
への搭載の自由度が増加できることになる。
部支持部４１のそれよりも低くすることにより、ガスＧ
が頭部支持部４１に達するまでに胸部支持部４２から抜
けてしまうようなことが生ぜず、乗員保護性能上必要な
インフレータ３１のガス量Ｇを抑えることができる。従
って、インフレータ３１の小型化が可能であり、自動車
への搭載の自由度が増加できることになる。
【００３９】頭部支持部４１と胸部支持部４２とで乗員
の頭部及び胸部を確実に保護できると共にインフレータ
３１からのガスＧの供給を最初に受ける胸部保護部４２
で、乗員の上半身の移動をまず防止できる。続いて、遅
れて移動する頭部に、貫通孔６２を介して供給されたガ
スＧによって膨張した頭部保護部４１によって保護でき
ることになる。
の頭部及び胸部を確実に保護できると共にインフレータ
３１からのガスＧの供給を最初に受ける胸部保護部４２
で、乗員の上半身の移動をまず防止できる。続いて、遅
れて移動する頭部に、貫通孔６２を介して供給されたガ
スＧによって膨張した頭部保護部４１によって保護でき
ることになる。
【００４０】バッフル６３の上面部６６に貫通孔６２を
設けるだけで、貫通部が形成されるので、簡易な裁断で
済む。これは、貫通孔６２の代わりに切り欠き６７を設
けて、前記エアバッグ３５の第１、第２サイドパネル６
０、６１双方或いは何れか一方による内面に当接するも
のであっても、簡易な裁断で済む。
設けるだけで、貫通部が形成されるので、簡易な裁断で
済む。これは、貫通孔６２の代わりに切り欠き６７を設
けて、前記エアバッグ３５の第１、第２サイドパネル６
０、６１双方或いは何れか一方による内面に当接するも
のであっても、簡易な裁断で済む。
【００４１】バッフル６３を前記エアバッグ３５の第
１、第２サイドパネル６０、６１双方に固設するだけで
良いので、ガスＧの流れの制御、通気部の形状・位置・
数量などの変更が容易であり、これらをチューニングす
ることによって、エアバッグの適切な展開タイミング、
挙動を容易にコントロールできることになる。
１、第２サイドパネル６０、６１双方に固設するだけで
良いので、ガスＧの流れの制御、通気部の形状・位置・
数量などの変更が容易であり、これらをチューニングす
ることによって、エアバッグの適切な展開タイミング、
挙動を容易にコントロールできることになる。
【図１】本発明の一実施形態のエアバッグ装置を搭載し
たシートの全体斜視図である。
たシートの全体斜視図である。
【図２】図１のＳＡ−ＳＡ線に沿った断面図である。
【図３】図２の状態からエアバッグが膨出した状態を示
す断面図である。
す断面図である。
【図４】図１のエアバッグのみの膨張時の側面図であ
る。
る。
【図５】図４のＳＢ−ＳＢ線に沿った断面図である。
【図６】図４のエアバッグの分解斜視図である。
【図７】図６のバッフルの広げた状態における平面図で
ある。
ある。
【図８】図７の他の実施例にかかるバッフルの平面図で
ある。
ある。
１ シート
２ シートバック
１０ シートバックフレーム
１９ エアバッグ装置
２１ 開裂部
３１ インフレータ
３３ 噴出し口
３４ 口元部
３５ エアバッグ
３６ 開口部
３７ ケース本体
４１ 頭部支持部（他方の部屋）
４２ 胸部支持部（一方の部屋）
６０ 第１サイドパネル
６１ 第２サイドパネル
６２ 貫通部としての貫通孔
６３ バッフル
６５ 上面部
６７ 切り欠き
Claims (5)
- 【請求項１】 常時は折り畳まれてなるエアバッグと、
該エアバッグ内にガスを供給することで前記エアバッグ
を膨張させ得るインフレータとを備えてなるエアバッグ
装置であって、 前記エアバッグは、通気性を有する第１、第２サイドパ
ネル双方の周端部を固設することで袋状に形成してな
り、 該エアバッグの第１、第２サイドパネル間には、貫通部
を有するバッフルを架橋することで該第１、第２サイド
パネル間の幅寸法を所定寸法以内とするように規制する
と共に該袋内を二つの部屋に分割してなり、 前記バッフルは、前記エアバッグの一方の部屋を構成す
る前記第１、第２サイドパネルの内面全面を覆う不通気
性の材料よりなることを特徴とするエアバッグ装置。 - 【請求項２】 請求項１に記載のエアバッグ装置であっ
て、 前記エアバッグの一方の部屋を乗員の胸部保護部とし、
他方の部屋を乗員の頭部保護部としてなることを特徴と
するエアバッグ装置。 - 【請求項３】 請求項１又は請求項２に記載のエアバッ
グ装置であって、 前記バッフルの貫通部は、前記エアバッグの第１、第２
サイドパネル間を架橋する上面部に形成された貫通孔よ
りなることを特徴とするエアバッグ装置。 - 【請求項４】 請求項１又は請求項２に記載のエアバッ
グ装置であって、 前記バッフルの貫通部は、前記エアバッグの第１、第２
サイドパネル間を架橋する上面部に形成された切り欠き
と、前記エアバッグの第１、第２サイドパネル双方或い
は何れか一方による内面との間に形成されてなることを
特徴とするエアバッグ装置。 - 【請求項５】 請求項１乃至請求項４の何れか１項に記
載のエアバッグ装置であって、 前記バッフルは、補強機能と防炎機能とを兼ね備えてな
る材料よりなることを特徴とするエアバッグ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25562997A JP3402151B2 (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | エアバッグ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25562997A JP3402151B2 (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | エアバッグ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1191493A JPH1191493A (ja) | 1999-04-06 |
| JP3402151B2 true JP3402151B2 (ja) | 2003-04-28 |
Family
ID=17281413
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25562997A Expired - Fee Related JP3402151B2 (ja) | 1997-09-19 | 1997-09-19 | エアバッグ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3402151B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10223830A1 (de) * | 2002-05-28 | 2004-01-08 | Takata Corp. | Mehrteiliger Gassackzuschnitt für einen Gassack einer Insassenschutzeinrichtung für Kraftfahrzeuge und Verfahren zur Herstellung eines Gassackes aus dem Gassackzuschnitt |
| JP4161705B2 (ja) * | 2002-12-19 | 2008-10-08 | タカタ株式会社 | サイドエアバッグ及びサイドエアバッグ装置 |
| JP2004276808A (ja) * | 2003-03-17 | 2004-10-07 | Toyoda Gosei Co Ltd | サイドエアバッグ装置 |
| ATE535424T1 (de) | 2004-11-04 | 2011-12-15 | Autoliv Dev | Seitenairbagvorrichtung für fahrzeug |
| US20080058552A1 (en) * | 2004-11-08 | 2008-03-06 | Bando Chemical Industries, Ltd. | Novel Aromatic Tertiary Amines and Use Thereof as Organic Electronic Functional Material |
| KR100751297B1 (ko) | 2006-04-24 | 2007-08-23 | 델파이코리아 주식회사 | 자동차용 에어백 쿠션 |
| JP5445083B2 (ja) | 2009-12-04 | 2014-03-19 | タカタ株式会社 | サイドエアバッグ装置 |
-
1997
- 1997-09-19 JP JP25562997A patent/JP3402151B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1191493A (ja) | 1999-04-06 |
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Legal Events
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