JP3399983B2 - 溶接性の優れた降伏比の低い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法 - Google Patents

溶接性の優れた降伏比の低い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として建築構造物に
使用される570N/mm2級以上の調質高張力鋼板に関し、詳
しくは、溶接性の優れた降伏比の低い570N/mm2級以上の
高張力鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】引張強さ570N/mm2級以上の調質高張力鋼
板は、タンク、橋梁、ペンストックなどに使用されてき
たが、焼入れ焼もどしによってマルテンサイトやベイナ
イトなどの高硬度のミクロ組織の生成を利用しているた
め、降伏比(降伏強さ/引張強さ)が通常90%以上と高
く、塑性変形能が十分でなく、大地震時に十分な安全性
を確保できないため、建築用としてはほとんど用いられ
なかった。
【0003】近年、建築構造物に対しては高層化、大ス
パン化の要求が強まり従来の 490N/mm2 級鋼板から、よ
り強度の高い570N/mm2級以上の高張力鋼板を使用しよう
とする動きが強まり、降伏比を85%程度以下に低減した
高張力鋼板が要求されるようになった。
【0004】この要求を満足する鋼板として、Ac3点以
上の温度からの再加熱焼入れ(Q)〔あるいはAr3点以
上の温度からの直接焼入れ(DQ)〕とAc1点未満の温
度での焼もどし(T)との組み合せからなる従来の熱処
理方法と異なり、この二つの熱処理の中間に、二相域温
度(Ac1点以上Ac3点未満)からの焼入れ(Q’)を施
す新たな熱処理方法(Q−Q’−TおよびDQ−Q’−
T法)が開発された。この方法によれば、Q’によって
低硬度で延性に優れるフェライトが組織中に生成するた
め、低い降伏比が得られるのである。
【0005】このような、熱処理によって得られる低降
伏比の570N/mm2級鋼板は、高層建築用として使用される
ようになったが、フェライトの生成を利用しているた
め、所定の強度を確保するためには従来の570N/mm2級鋼
板よりも炭素当量を高くする必要があり、溶接性がやや
劣るという問題があり、その改善が求められている。
【0006】一方、建築物がさらに高層化するにともな
い、溶接施工量が増大するという問題が生じ、これを防
ぐ目的から、鋼板の板厚減少を達成するために、より高
強度鋼板の使用が検討されている。すなわち、引張強さ
780N/mm2級以上で低降伏比の鋼板への開発要求が強まっ
ている。
【0007】しかしながら、前述のQ−Q’−T法によ
っても、780N/mm2級鋼板の場合には、高い強度と低降伏
比を確保するためには、フェライトを生成させると同時
に、マルテンサイトやベイナイトの硬度や分率を高めね
ばならないため、その炭素当量は従来型の780N/mm2級鋼
板よりも高める必要があり、溶接性が劣るという問題が
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、引張強さ57
0N/mm2級以上の調質高張力鋼板において、85%以下の低
い降伏比を確保すると同時に、従来のQ−T法による高
降伏比型高張力鋼板と同等以上の溶接性の優れた降伏比
の低い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、引張強さ
570N/mm2級以上の高強度を確保しつつ、85%以下の低降
伏比と良好な溶接性を確保するために、鋭意研究を行っ
た。その結果、低降伏比を実現する上で重要なQ’(二
相域からの焼入れ)に替えてModifiedQ’(二相域温度
に加熱後、所定の温度まで空冷した後、焼入れ)とする
新型熱処理の適用により、低降伏比を維持したまま、Q
−Q’−T法の場合よりも高強度を実現し得るという知
見を得て本発明に至ったものである。
【0010】このQ−ModifiedQ’−T法の活用によ
り、高強度化が可能な分だけ鋼板の炭素当量を低減する
ことができるため、低降伏比型高張力鋼板の溶接性の改
善が可能となるのである。
【0011】その第1発明は、C:0.05〜0.20%、 Si:0.
05〜0.50%、 Mn:0.30〜1.80%、Al:0.005〜0.10%を含
有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼片を熱間
圧延した後、下記の熱処理を施す溶接性の優れた降伏比
の低い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法である。 熱処理方法:焼入れ(Q)+特殊焼入れ(Modified
Q’)+焼もどし(T) ただし、焼入れ温度:Ac3点以上 980℃以下 特殊焼入れ:Ac1点以上Ac3点未満に加熱し、 400〜70
0 ℃の間の所定の温度まで空冷した後、焼入れを行う 焼もどし温度:400 ℃点以上Ac1点未満
【0012】第2発明は、C:0.05〜0.20%、 Si:0.05〜
0.50%、 Mn:0.30〜1.80%、Al:0.005〜0.10%を含有
し、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼片を圧延仕
上温度がAr3点以上の温度で熱間圧延し直接焼入れを行
った後、下記の熱処理を施す溶接性の優れた降伏比の低
い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法である。 熱処理方法:特殊焼入れ(ModifiedQ’)+焼もどし
(T) ただし、特殊焼入れ:Ac1点以上Ac3点未満に加熱し、
400〜700 ℃間の所定の温度まで空冷した後、焼入れを
行う 焼もどし温度:400 ℃点以上Ac1点未満
【0013】第3発明は、化学成分として、さらに Cu:
0.05〜1.20%、 Ni:0.05〜3.00%、Cr: 0.05〜1.20%、
Mo:0.05〜1.00%、 V:0.005〜0.08%、Nb:0.005〜0.05
%、B:0.0003〜0.0025%、Ti:0.005〜0.025 %、Ca:0.0
01〜0.010 %の内から選んだ1種または2種以上を含有
する請求項1または2記載の溶接性の優れた降伏比の低
い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法である。
【0014】
【作用】以下に、本発明の製造条件について説明する。
まず、熱処理方法の限定理由について説明する。本発明
者らは表1に示す化学成分を有する鋼板を用い、いく種
類かの熱処理を施し、強度、降伏比に及ぼす熱処理方法
の影響について調べた。熱処理としては、従来の780N/m
m2級鋼板に適用されているQ−T法、二相域熱処理であ
るQ’を含むQ−Q’−T法、これを改良したQ−Modi
fiedQ’−T法の3種類である。熱処理条件を図1に示
す。
【0015】ここで、Q:Ac3点以上の温度からの再加
熱焼入れ、 Q’:二相域温度(Ac1点以上Ac3点未満)からの再加
熱焼入れ、 ModifiedQ’:二相域温度に加熱後、所定の温度まで空
冷した後、焼入れ、 T:Ac1点未満の温度からの焼もどしである。 なお、ModifiedQ’熱処理における焼入れ開始温度は 7
00〜280 ℃の範囲で変化させた。
【0016】熱処理後の引張試験結果を図2に示す。図
から従来型のQ−T法では、降伏比は90%以上であるの
に比べ、二相域熱処理を含む他の2種類の方法では、い
ずれも85%以下の低降伏比が得られること、これらの二
相域熱処理法の中でも、ModifiedQ’の焼入れ開始温度
が 400〜700 ℃のQ−ModifiedQ’−T法の場合には、
Q−Q’−T法の場合よりも高い引張強さが得られてい
ることがわかる。
【0017】このように、Q−ModifiedQ’−T法とい
う新規な熱処理は、低い降伏比を確保しながら高強度化
する上で非常に有効である。
【0018】この理由は、図3に模式的に示すようなミ
クロ組織の相違によるものと考えられる。すなわち、第
1段の熱処理Qに引き続き二相域に加熱した段階では、
マルテンサイトや下部ベイナイトの前組織は部分的にオ
ーステナイトに逆変態する。その後の冷却においては、
Q’熱処理ではただちに焼入れを行うため、オーステナ
イトは硬さの高いマルテンサイトや下部ベイナイトに変
態する。
【0019】これに対し、ModifiedQ’熱処理では、初
期の空冷時に少量のフェライトが生成するとともにオー
ステナイト中へのC の濃縮が生じ、この段階から焼入れ
を行うため、C の濃縮したオーステナイトからはC 濃度
が高くより高硬度のマルテンサイトが生成するものと考
えられる。したがって、Q−ModifiedQ’−T法の方が
Q−Q’−T法の場合よりも高い強度が得られるのであ
る。なお、この場合にも軟質のフェライトが硬質層中に
分散するため低い降伏比が得られるのである。
【0020】
【表1】
【0021】以上の新知見を活用することにより、本発
明者らは570N/mm2級以上の低降伏比型高張力鋼板の溶接
性の改善を試みた。表2に示すように、従来のQ−Q’
−T法による低降伏比型570N/mm2級鋼板の炭素当量約0.
44%に対し、炭素当量を0.39%にまで低減した鋼に、Q
−ModifiedQ’−T法とQ−Q’−T法を適用した。そ
の機械的性質を表2に併記する。
【0022】表2から明らかなように、Q−Modified
Q’−T法を適用した場合には、低い炭素当量であるに
もかかわらず十分な強度と低い降伏比が得られている。
これに対し、Q−Q’−T法を適用すると、炭素当量が
低いため、十分な強度が確保できなかった。
【0023】以上の理由から、本発明においては熱処理
方法として、Q−ModifiedQ’−T法に限定する。な
お、Q熱処理については、完全なオーステナイト域から
の焼入れという意味では同等である圧延後の直接焼入れ
によってもよい。
【0024】
【表2】
【0025】つぎに、上記の各熱処理における温度範囲
の限定理由について説明する。焼入れ温度については、
マルテンサイトやベイナイトなどの高硬度のミクロ組織
を生成させ、十分な強度を確保するために、完全なオー
ステナイト域とする必要があり、Ac3点以上とする。し
かし、あまりに高い温度であると組織が粗大化し、延
性、靱性が劣化するため、上限を980 ℃とする。
【0026】また、直接焼入れを行う場合の圧延仕上温
度をAr3点以上とする理由は、これよりも圧延仕上温度
が低下すると、二相域熱処理の前に十分に焼きの入った
マルテンサイトやベイナイト相を確保することができず
強度確保が困難となるためである。
【0027】ModifiedQ’の焼入れ開始温度について
は、フェライトの生成にともなうオーステナイトへのC
の濃縮を利用して高C マルテンサイトを生成させ、高強
度化を図るためには、前述の図2に示されるように、焼
入れ開始温度を 400〜700 ℃の範囲とする必要がある。
【0028】焼もどし温度に関しては、靱性を向上させ
構造物の安全性を確保する上では、あまり低い温度では
好ましくないため、400 ℃以上とする。一方、Ac1点を
超えると強度の低下を生じるため、Ac1点未満とする。
【0029】つぎに、本発明における化学成分の限定理
由について説明する。C は高張力鋼板としての強度を確
保するために必要な元素であり、含有量が0.05%未満で
は引張強さ570N/mm2級以上の強度が得がたい。また、0.
20%を超えて添加すると耐溶接割れ性を害するので好ま
しくない。したがって、C 含有量は0.05〜0.20%の範囲
とする。
【0030】Siは脱酸に必要な元素であるが、含有量が
0.05%未満ではこの効果は少なく、また、0.50%を超え
て過多に添加すると、溶接性、靱性を劣化させるので好
ましくない。したがって、Si含有量は0.05〜0.50%の範
囲とする。
【0031】Mnは焼入れ性を向上させ、板厚内部の強度
を確保するために必要な元素であるが、含有量が0.30%
未満ではこのような効果が十分に得られず、また、1.80
%を超えて過多に添加すると、溶接性、靱性を劣化させ
るので好ましくない。したがって、Mn含有量は0.30〜1.
80%の範囲とする。
【0032】Alは脱酸元素であり、含有量が 0.005%未
満ではそのような効果は少なく、また、0.10%を超えて
添加すると、靱性の劣化をもたらす。したがって、Al含
有量は 0.005〜0.10%の範囲とする。
【0033】この他に、Cu、Ni、Cr、Mo、V 、Nb、B 、
Ti、Caなどを板厚、目標靱性レベルに応じて1種または
2種以上添加するものとする。
【0034】Cuは固溶強化、析出強化により強度上昇に
有効な元素であるが、含有量が0.05%未満ではこのよう
な効果を十分に発揮することができず、また、1.20%を
超えて添加すると熱間加工性が劣化し鋼板表面に割れが
生じやすい。したがって、Cu含有量は0.05〜1.20%の範
囲とする。
【0035】Niは靱性を向上させる効果があるが、含有
量が0.05%未満ではその十分な効果が得られず、また、
3.00%を超えて添加するとスケール疵が発生しやすくな
り、またコストアップにもなる。したがって、Ni含有量
は0.05〜3.00%の範囲とする。
【0036】Crは焼入れ性向上に有効な元素であるが、
含有量が0.05%未満ではこのような効果は十分に発揮さ
れず、また、1.20%を超えて添加すると溶接性を害す
る。したがって、Cr含有量は0.05〜1.20%の範囲とす
る。
【0037】Moは焼入れ性を高め、焼もどし軟化抵抗を
増す元素であるが、含有量が0.05%未満では十分な効果
が得られず、また、1.00%を超えて過剰に添加すると、
溶接性を劣化させ、コストアップにもなる。したがっ
て、Mo含有量は0.05〜1.00%の範囲とする。
【0038】V は少量の添加により、焼入れ性を増し、
焼もどし軟化抵抗を高める元素であり、その効果を得る
ためには、 0.005%以上の添加が必要であるが、0.08%
を超えて添加すると溶接性を害する。したがって、V 含
有量は 0.005〜0.08%の範囲とする。
【0039】Nbは結晶粒微細化作用を有し、また直接焼
入れ・焼もどしを行う場合には析出強化作用をもたらす
元素である。その効果を得るためには、 0.005%以上の
添加が必要であり、また、0.05%を超えて添加すると溶
接性、靱性を劣化させる傾向にある。したがって、Nb含
有量は 0.005〜0.05%の範囲とする。
【0040】B は微量で焼入れ性の向上をもたらす元素
であるが、含有量が0.0003%未満ではその効果が得られ
ず、また、0.0025%を超えて添加すると靱性が劣化す
る。したがって、B 含有量は0.0003〜0.0025%の範囲と
する。
【0041】Tiは脱酸作用、 Nの固定化による Bの焼入
れ性向上効果の促進作用を有するが、含有量が 0.005%
未満ではこれらの効果が得られず、また、 0.025%を超
えて添加すると介在物の増加により靱性が劣化する。し
たがって、Ti含有量は 0.005〜0.025 %の範囲とする。
【0042】Caは非金属介在物の球状化作用を有し、異
方性の低減に有効であるが、含有量が0.001 %未満では
その十分な効果が得られず、また、0.010 %を超えて添
加すると介在物の増加により靱性が劣化する。したがっ
て、Ca含有量は 0.001〜0.010 %の範囲とする。
【0043】
【実施例】以下に、本発明に係わる溶接性の優れた降伏
比の低い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法の実施
例について説明するが、本発明は本実施例のみに限定さ
れるものではない。
【0044】供試鋼板は表3に示す化学成分を有する鋼
片を、表4に示す板厚25〜80mmの鋼板に圧延した後、表
4に示す熱処理条件で熱処理したものである。これらの
鋼板から試験片を採取し、母材の引張試験を行った。そ
の結果を熱処理条件とともに表4に併記する。
【0045】表4から明らかなように、本発明法A〜I
は、いずれも570N/mm2級以上の引張強さと85%未満の低
降伏比を有している。
【0046】これに対して、比較例J〜Nは熱処理方法
がQ−ModifiedQ’−T法でないため強度が低すぎる
か、降伏比が高すぎる。
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の溶接性の
優れた降伏比の低い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造
方法は、化学成分を制御し、圧延後、焼入れし、さらに
二相域温度に加熱後、所定の温度まで空冷した後、焼入
れし、その後、焼もどしを行う熱処理を行っているた
め、良好な溶接性を有し、85%以下の低い降伏比を有す
る570N/mm2級以上の鋼板の製造が可能であるという優れ
た効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱処理条件を示す図である。
【図2】熱処理後の引張試験結果を示す図である。
【図3】熱処理段階ごとのミクロ組織の相違を模式的に
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡野 重雄 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭63−286517(JP,A) 特開 昭64−55335(JP,A) 特開 平4−110423(JP,A) 特開 平4−318(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 8/02 C22C 38/00 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C:0.05〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 M
    n:0.30〜1.80%、Al:0.005〜0.10%を含有し、残部Feお
    よび不可避的不純物からなる鋼片を熱間圧延した後、下
    記の熱処理を施すことを特徴とする溶接性の優れた降伏
    比の低い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法。 熱処理方法:焼入れ(Q)+特殊焼入れ(Modified
    Q’)+焼もどし(T) ただし、焼入れ温度:Ac3点以上 980℃以下 特殊焼入れ:Ac1点以上Ac3点未満に加熱し、 400〜70
    0 ℃の間の所定の温度まで空冷した後、焼入れを行う 焼もどし温度:400 ℃点以上Ac1点未満
  2. 【請求項2】 C:0.05〜0.20%、 Si:0.05〜0.50%、 M
    n:0.30〜1.80%、Al:0.005〜0.10%を含有し、残部Feお
    よび不可避的不純物からなる鋼片を圧延仕上温度がAr3
    点以上の温度で熱間圧延し直接焼入れを行った後、下記
    の熱処理を施すことを特徴とする溶接性の優れた降伏比
    の低い570N/mm2級以上の高張力鋼板の製造方法。 熱処理方法:特殊焼入れ(ModifiedQ’)+焼もどし
    (T) ただし、特殊焼入れ:Ac1点以上Ac3点未満に加熱し、
    400〜700 ℃間の所定の温度まで空冷した後、焼入れを
    行う 焼もどし温度:400 ℃点以上Ac1点未満
  3. 【請求項3】 化学成分として、さらに Cu:0.05〜1.20
    %、 Ni:0.05〜3.00%、Cr: 0.05〜1.20%、 Mo:0.05〜
    1.00%、 V:0.005〜0.08%、Nb:0.005〜0.05%、B:0.00
    03〜0.0025%、Ti:0.005〜0.025 %、Ca:0.001〜0.010
    %の内から選んだ1種または2種以上を含有する請求項
    1または2記載の溶接性の優れた降伏比の低い570N/mm2
    級以上の高張力鋼板の製造方法。
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