JP3399965B2 - インライン型ケーブル・タイ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、物品又は物品群を結束するために使用され
るケーブル・タイに関する。より詳細に言えば、本発明
は、平行侵入型のケーブル・タイに関し、このケーブル
・タイは、当該ケーブル・タイのストラップの平面に対
して実質的に平行な方向にケーブル・タイのヘッドを貫
通する、通路を有している。

発明の背景 一群の物品を結束したり固定するためにケーブル・タ
イを使用することは周知である。通常の構造を有する周
知のケーブル・タイは、細長い部材であって、この部材
は、その一端部に設けられるヘッドと、他端部に設けら
れるテールと、これらヘッドとテールとの間の長手方向
のストラップとを有している。このストラップは、物品
の束の周囲に巻かれ、上記テールは、ヘッドの開口又は
通路に挿入される。ケーブル・タイのヘッドは一般的
に、ストラップに係合可能なロック要素すなわち係止要
素を備えており、これにより、テールがヘッドの通路を
通して引っ張られた時に、上記ロック要素は、ストラッ
プをヘッドに固定する。

上記ロック要素は、ヘッドの通路に挿入されているス
トラップを邪魔するすなわちストラップに干渉する、固
定型の部材として形成するか、あるいは、上記通路に挿
入される際に上記ストラップから離れる方向に撓むよう
に形成することができる。固定型のロック要素は、スト
ラップをヘッドの通路に挿入するために比較的大きな挿
入力を必要とする。その理由は、そのようなロック要素
は、ストラップを挿入するために、ロック要素及びスト
ラップのいずれか一方又は両方が弾性的に変形すること
を必要とするからである。英国特許第2163707号は、ヘ
ッドの通路の中に固定型のロック要素を有するケーブル
・タイの例を示しており、上記ロック要素は、ストラッ
プをロック要素に挿入するために機械的な弾性変形を必
要とする。英国特許出願第2024918号は、ヘッドの通路
の中に多数の固定型のロック要素を有しているケーブル
・タイの別の例を示しており、上記ロック要素は、スト
ラップの挿入を阻害すると共に、ストラップがロック要
素を通過することができるようにするために弾性変形を
必要とする。人間工学的な観点から、そのようなケーブ
ル・タイは一般的に、ロック要素がストラップの挿入を
阻害するために、許容できない程度の大きな挿入力を必
要とする。

反対に、屈曲可能なロック要素が当業界で周知であ
り、そのようなロック要素は、ストラップを通路に挿入
するための挿入力を低減するように設計されている。屈
曲可能なロック要素は、ストラップを挿入する際にはス
トラップに追従し、一方、その挿入方向とは反対方向に
ストラップを引き抜こうとすると、ストラップに係合す
るように偏倚される。屈曲可能なロック要素を備えたケ
ーブル・タイは一般的に、一体形成されて可撓性をもっ
て取り付けられた爪状部を有する、いわゆる一部品型す
なわちワンピース型のケーブル・タイの形態、あるい
は、通路の中に突出するようにケーブル・タイのヘッド
の中に埋め込まれた金属製のロック用鈎状部を有する、
二部品型すなわちツーピース型のケーブル・タイの形態
を取る。米国特許第3,965,538号は、ロック要素がケー
ブル・タイのヘッドの中で一体に形成されている、ワン
ピース型のケーブル・タイを開示している。そのような
ケーブル・タイは、比較的小さな挿入力を必要とする
が、長期間にわたる環状引張強度が比較的小さい。米国
特許第5,517,727号は、挿入されたテールに対して鋭角
をなしてヘッドに埋め込まれた金属製の鈎状部を有す
る、ツーピース型のケーブル・タイを開示している。上
記金属製の鈎状部は、この鈎状部からストラップを引っ
張ろうとすると、ストラップに食い込む。上記ツーピー
ス型のケーブル・タイは一般的に、比較的大きな挿入力
を必要とするが、長期間にわたる環状引張強度が比較的
小さい。

当業界では、固定型のロック部材及び屈曲可能なロッ
ク部材の両方をヘッドに有している、複合型のケーブル
・タイも知られている。フランス特許公報第2502265号
は、ワンピース型の平行侵入式ケーブル・タイを開示し
ており、このケーブル・タイは、ケーブル・タイのヘッ
ドの中に形成されていて通路の中に突出する２つの横断
方向のロック歯を備えており、これらロック歯は、スト
ラップに形成された協働する横断方向のロック歯に係合
する。ヘッドのロック歯の中の一方のロック歯は、屈曲
可能な爪状部に形成されており、一方、他方のロック歯
は、上記一方のロック歯の付近で屈曲可能な爪状部が突
出している横断部片に形成されており、これにより、ス
トラップの挿入作業全体を通じて、通路の中に留まるよ
うになっている。欧州特許出願第0090726号は、ワンピ
ース型の平行侵入式のケーブル・タイを開示しており、
このケーブル・タイは、通路の側壁にテーパ形状の又は
三角形状の一対の止め金を有していて、これら止め金
は、ストラップの長手方向の縁部に摩擦的に係合するよ
うになっている。上述の止め金のテーパ形状の設計は、
屈曲可能な爪状部を支持してストラップの長手方向の縁
部を摩擦的に把持している横断部片から離れる方向にス
トラップを押圧する傾向を有している。従って、複合型
の設計を有する上述のケーブル・タイは各々、固定型の
ロック部材を備えており、これらロック部材は、通路の
中に突出して、該通路に挿入されているストラップの全
長にわたって摩擦的に係合し、これにより、ストラップ
の挿入に必要とされる挿入力を更に増大させる。

上述のように、従来技術の複合型の設計は、ケーブル
・タイのヘッドに固定型の歯すなわち固定歯を備えてい
るが、そのような歯は、ストラップをヘッドに挿入する
作業全体にわたって必要とされる挿入力を増大させる。
その理由は、ロック機能を発揮させるためには結局、上
記固定歯は、通路の中に突出してこの通路に挿入されて
いるストラップ全体に摩擦的に係合しなければならず、
従って、ストラップを邪魔するすなわち阻害するからで
ある。

上述のように、ワンピース型のケーブル・タイは、可
撓性をもって取り付けられた爪状部を備えており、この
爪状部は、ストラップを通路に挿入する際にストラップ
によって屈曲されるようになっている。一般的に、爪状
部、並びに、この爪状部が係合するストラップの表面は
共に、横断方向のロック歯を備えており、これらロック
歯は、ストラップに与えられた力がストラップをヘッド
の外方へ引き抜こうとする時に、互いに協働するように
作用する。そのような引き抜き力が与えられると、爪状
部に設けられた横断方向のロック歯は、ストラップに設
けられた横断方向のロック歯に係合して、ストラップが
挿入方向とは反対方向にヘッドから引き抜かれるのを阻
止する。

しかしながら、挿入力が、ケーブル・タイのテールに
与えられるか、あるいは、挿入力が、ヘッドに挿入され
ていてその時点においては通路から突出しているストラ
ップの部分に与えられると、ストラップは、ある程度ま
で伸びることになる。従って、ストラップの伸びが、ス
トラップの各々の横断方向のロック歯を更に隔置させ、
これにより、これらロック歯の爪状部の伸びていない横
断方向のロック歯との間の相互作用に悪影響を与えるこ
とがある。ストラップに作用する引き抜き力は、ストラ
ップの各歯のピッチの整合が阻害されているので、爪状
部の横断方向のロック歯にほとんど伝達されないことに
なる。爪状部がストラップを保持することができない可
能性、すなわち、引き抜き方向におけるストラップの滑
りを阻止することができない可能性が高く、従って、結
束作業の確実性は劣る。

当業界では、例えば、米国特許第3,886,630号に開示
されるように、ストラップに対して実質的に平行な方向
にヘッドを貫通する通路を備えたケーブル・タイも知ら
れている。いわゆる平行侵入型のこれらのケーブル・タ
イは一般的に、薄型であって、通路がストラップの平面
を実質的に横断する方向にヘッドを貫通しているより一
般的な直交侵入型のケーブル・タイに比較して、ケーブ
ル・タイのヘッドは、結束されている物品の上方へ大き
く突出していない。米国特許第3,965,538号は、平行侵
入型のケーブル・タイの例を示している。航空機の結束
された複数の長いケーブルが床下又は屋根裏の空間にあ
る隔壁の開口又は交差縁部あるいはコーナー部に挿通さ
れ、ケーブル・タイのヘッドが突起を捕捉して結束され
た物品と相対的に引っ張られることになるような場合
に、薄型のものが特に望ましい。

結束された物品に対して相対的に引っ張られることに
抵抗するケーブルの能力は、ストラップが結束された物
品を緊密に包むことができる機能にも関係する。ストラ
ップが取ることのできる結束半径が小さければ小さいほ
ど、ケーブル・タイが固定することのできる束の直径は
小さくなる。ケーブル・タイが、このケーブル・タイの
結束半径よりも大きな結束直径を示す多数の物品を結束
する場合には、ケーブル・タイは、そのような数の物品
を良好に固定することができ、従って、結束された物品
の長さ方向に沿うケーブル・タイの滑りを最小限にす
る。

米国特許第4,272,047号及び米国特許第4,631,782号に
開示される如き、幾つかの平行侵入型のケーブル・タイ
においては、可撓性の爪状部をヘッドの中に位置決めし
ており、従って、通路は、爪状部と結束すべき物品との
間にある。ケーブル・タイが組み立てられると、爪状部
に接近可能であり、挿入されたストラップから離脱させ
ることができる。従って、そのようなケーブル・タイ
は、爪状部に接近可能であって物品の束をケーブル・タ
イから解放することができるので、いたずら防止機能を
有していない。

当業界においては、テール及びストラップをヘッドを
通して引っ張る機能を果たす工具を提供することも知ら
れている。幾つかの工具は、ヘッドの通路から外側に出
ているテール及びストラップの一部を切断する機能も備
えている。しかしながら、そのような工具は、ヘッドか
ら出ているストラップの切断された端部すなわち切断端
部に鋭利な縁部を露出させる。ストラップの切断端部の
上述のような鋭利な縁部は、結束された物品を取り扱う
人に危害を与える。

従って、比較的小さい挿入力を示し、上述の如き従来
技術の欠点を解消する、平行侵入型の薄型ケーブル・タ
イを提供することが望ましい。

発明の概要 本発明の目的は、薄型のケーブル・タイを提供するこ
とである。

本発明の別の目的は、ヘッドの外側に出ているストラ
ップの部分がケーブル・タイの挿入方向に引っ張られた
時に、ヘッドの中のストラップの伸びを最小限にする、
ケーブル・タイを提供することである。

本発明の更に別の目的は、ワンピース型のケーブル・
タイのストラップ挿入力に概ね等しい所要ストラップ挿
入力と、ワンピース型のケーブル・タイに関して知られ
ている環状引張強度よりも高い環境引張強度とを有す
る、ケーブル・タイを提供することである。

本発明の更に別の目的は、ケーブル・タイのヘッドを
貫通する通路の中にケーブル・タイのテールを容易に挿
入することのできる、ケーブル・タイを提供することで
ある。

本発明の更に別の目的は、小さな結束直径を取ること
のできるケーブル・タイを提供することである。

本発明の更に別の目的は、結束されている物品の長さ
方向に沿う滑りに抵抗することのできる、ケーブル・タ
イを提供することである。

本発明の更に別の目的は、組み立てられた後にケーブ
ル・タイから切断される過剰のストラップを有してお
り、従って、その結果生ずるストラップの切断縁部をケ
ーブル・タイによって保護することができる、ケーブル
・タイを提供することである。

本発明の更に別の目的は、いたずら防止機能を有する
ロック機構を備えた、ケーブル・タイを提供することで
ある。

上述の並びに他の目的を効率的に達成するために、本
発明は、細長いストラップ本体と、ヘッドとを備え、該
ヘッドが、上記ストラップ本体を挿入可能に収容するよ
うに当該ヘッドを貫通する通路を有している、結束タイ
を提供する。可撓性の爪状部が、ヘッドの中に設けられ
ており、上記爪状部は、ストラップ本体を挿入方向にお
いてヘッドに挿入することができるように撓むと共に、
ストラップ本体に係合して、ストラップが挿入方向とは
反対方向にヘッドから引き抜かれるのを阻止する。上記
ヘッドはまた、通路の中に朝顔型に広がっている表面を
有しており、この表面は、ヘッドを貫通しているストラ
ップ本体の一部がストラップの挿入方向に引っ張られた
時に、その挿入されているストラップに係合して、爪状
部の付近におけるストラップの伸びを最小限にする。

本発明のケーブル・タイのヘッドはまた、該ヘッド付
近でストラップ本体の長さ方向に沿って下方に伸長する
側壁を備えており、ヘッドから出ている過剰のストラッ
プを上記側壁の間で切断することができる。

本発明のケーブル・タイのヘッドはまた、結束されて
いる物品の周囲に追従するように湾曲し、これにより、
ケーブル・タイの輪郭すなわち断面形状を最小限にする
ことができる。

ヘッドはまた、該ヘッドを貫通する通路を有してお
り、この通路は、少なくとも１つのテーパ形状の表面に
よって画成されており、これにより、通路の中へのスト
ラップの挿入を容易にすることができる。

ヘッドはまた、１又はそれ以上の固定型の歯すなわち
固定歯を有しており、この歯は、束の周囲に締め付けら
れた時にストラップ本体に係合し、ストラップが挿入方
向とは反対方向にヘッドから引き抜かれるのを阻止する
可撓性の爪状部を更に支援することができる。

ヘッドは更に、通路の一方の側に設けられていて逆回
転することのできる屈曲可能な一対のロック部材を備え
ており、これら一対のロック部材は、ストラップが緊張
された時に屈曲して、結束半径を減少させると共に、ケ
ーブル・タイの束に対する相対的な滑り抵抗を大きくす
ることができる。

図面の簡単な説明 図１は、本発明のケーブル・タイの平面図を示してお
り、 図２は、図１のケーブル・タイの側方断面図であり、 図３は、ストラップ本体がヘッドに挿入されている際
の図１のケーブル・タイの側方断面図であり、 図４は、挿入力が緩められた際の図１のケーブル・タ
イの断面図であり、 図５は、過剰のストラップが切断された後の図１のケ
ーブル・タイの断面図であり、 図６は、本発明のケーブル・タイの平面図を示してお
り、 図７は、図６のケーブル・タイの側方断面図であり、 図８は、図６のケーブル・タイの底面図であり、 図９は、ストラップ本体がヘッドに挿入されている際
の図６のケーブル・タイの側方断面図であり、 図10は、挿入力が緩められた際の図６のケーブル・タ
イの断面図であり、 図11は、過剰のストラップが切断された後の図６のケ
ーブル・タイの断面図であり、 図12は、本発明の固定歯を有するケーブル・タイの代
替的な第１の実施の形態を平面図で示しており、 図13は、図12のケーブル・タイの側方断面図であり、 図14は、ストラップ本体が最初にヘッドに挿入される
際の図12のケーブル・タイの側方断面図であり、 図15は、ストラップ本体がヘッドに挿入されて結束す
べき物品を完全に固定している際の図12のケーブル・タ
イの側方断面図であり、 図16は、挿入力が緩められた際の図12のケーブル・タ
イの断面図であり、 図17は、過剰のストラップが切断された後の図12のケ
ーブル・タイの断面図であり、 図18は、本発明のケーブル・タイを平面図で示してお
り、 図19は、線19−19を横断して取った図18のケーブル・
タイの側方断面図であり、 図20は、図18のケーブル・タイの底面図であり、 図21は、図18のケーブル・タイの正面図であり、 図22は、ストラップが挿入される際の図18のケーブル
・タイのヘッドの側方断面図であり、 図23は、ストラップが物品の束を緊密に包み始める際
の図18のケーブル・タイのヘッドの側方断面図であり、 図24は、ストラップが物品の束の周囲に緊密に固定さ
れる際の図21のアセンブリの側方断面図であり、 図25は、本発明のツーピース型ケーブル・タイ用のヘ
ッドの構造を示している。

好ましい実施の形態の詳細な説明 図１乃至図５は、本発明のケーブル・タイすなわちケ
ーブル結束具10を示している。図１及び図２を参照する
と、ケーブル・タイ10は細長い部材であって、この部材
は、ヘッド12と、反対側のテール14と、これらヘッド及
びテールの間の細長いストラップ本体16とを有してい
る。ストラップ本体16は一般的に、対向する第１及び第
２の主面18,20を有する平坦な形状を備えている。ヘッ
ド12は、このヘッドを貫通する通路22を有している。通
路22は、ストラップ入側端部24と、ストラップ出側端部
26とを有している。ヘッド12はまた、通路22に隣接して
可撓性をもって取り付けられた剛性のロックパウルすな
わちロック用爪状部28を有しており、この爪状部は、止
め金29a、29bを横断する方向の中央に位置している。図
１に示すように、ヘッド12は、爪状部28の回りに隙間す
なわちギャップ31を形成しており、これにより、通常の
成形技術によるケーブル・タイ10の製造を可能にしてい
る。隙間31はまた、可撓性のヒンジ32の横断方向の伸長
部を画成しており、ロック用爪状部28は、上記可撓性の
ヒンジによって横断方向の肩部30に接続されている。ロ
ック用爪状部28はまた、複数の横断方向のロック歯34を
有しており、これらロック歯は、ストラップ本体16がヘ
ッド12の通路22に挿入された時に、ストラップ本体16の
主面18に設けられた横断方向のロックノッチすなわちロ
ック用切欠部36に係合する。

ヘッド12は、側壁40,42及び後方のブレースすなわち
支柱44を含む境界壁38を有するものとして説明すること
ができる。側壁40,42は、ストラップ入側端部24の付近
にそれぞれ設けられた先端部40a、42aと、ストラップ出
側端部26の付近にそれぞれ設けられた基端部40b、42bと
を備えている。ストラップ本体の端部16aは、側壁40,42
の基端部40b、42bの間で伸長している。後方ブレース44
は、基端部40a、42aと縁部を面一にした関係で、これら
基端部を接続していて、通路22のストラップ入側端部24
の上限部を画定している。前方のブレースすなわち支柱
46が、側壁40,42と縁部を面一にした関係で且つ基端部4
0b、42bに隣接した状態で、上記両側壁を接続してい
る。前方ブレース46は、縁部50で終端していて朝顔型に
広がっている表面48を有している。縁部50は、通路22の
ストラップ出側端部26の上限部を画定している。端部16
aの横断方向の上縁部52は、通路22のストラップ出側端
部26の下限部を画定している。

肩部30は、先端部40a、42aの付近で側壁40,42を接続
していて、通路22の下方の伸長部を画定している。図２
に示すように、ロック用爪状部28は、可撓性のヒンジ32
によって、肩部30に可撓性をもって接続されている。可
撓性のヒンジ32は、ロック用爪状部28と肩部30との間の
垂直方向のノッチ52の閉止端を画定している。横断方向
のノッチ54は、通路22に向かって開口している。ロック
用爪状部28は、屈曲していない状態においては、通路22
の中に突出している。

図３に示すように、テール14及びストラップ本体16を
通路22の中に矢印Ａの方向へ挿入すると、ロック用爪状
部28が通路22から離れる方向に枢動し、これにより、テ
ール14及びストラップ本体16はヘッド12を通過すること
ができる。当業界で周知のように、ロック用爪状部28の
枢軸運動は実際には、ヒンジ28の回りの回転運動及び屈
曲運動の組み合わせから成っている。図４を参照する
と、矢印Ｂの方向に作用する引き抜き力がストラップ本
体16に与えられると、爪状部のロック歯34がストラップ
本体16のロックノッチ36に係合する。ロック用爪状部28
は、この爪状部の表面28aが図５に示すように肩部の表
面30aに当接するまで、挿入／枢動方向とは反対方向に
枢動することになる。ストラップ本体16は、ロック用爪
状部28によって止め金29a、29bに圧接される。

朝顔型の表面48及び縁部50が、通路22の中に若干伸長
している。ストラップ本体16が、ロック用爪状部28を越
えて通路22に挿入されると、朝顔型の表面48及び縁部50
は、ストラップ本体16の主面20を端部16aの横断方向の
頂縁部52に圧接させる。矢印Ａの方向の力が、通路22か
ら突出しているストラップ本体の部分に与えられると、
朝顔型の表面48及び縁部50は、ストラップ本体16の主面
20を摩擦的に把持する。この抵抗を与えることにより、
朝顔型の表面48は、矢印Ａの方向の挿入力が与えられる
ことに起因するヘッド12の中のストラップ本体16の伸び
を最小限にする。その結果、ストラップ本体16の主面20
のロックノッチ36の長手方向の変形も最小限になり、こ
れにより、ロックノッチ36と爪状部のロック歯34との間
の整合が良好に維持される。

図１に示すように、側壁40,42は、先端部40a、42aに
おいて互いに離れて膨張部41を形成する若干のテーパ形
状をなすような外形寸法を備えるのが好ましい。膨張部
41は、ケーブル・タイの装着者がストラップ本体16を通
路22に通す際にヘッド12を上手く握ることができるよう
にする。膨張部41はまた、装着者がヘッド12に矢印Ｂの
方向の力を与えて、矢印Ａの方向のストラップ挿入力を
相殺することができるようにする。

ケーブル・タイに関して周知の通常の作業において
は、テール14を物品の束の回りに巻き付け、ヘッド12を
貫通する通路22のストラップ入側端部24の中に矢印Ａの
方向に挿入する。テール14は、通路22を貫通し、ストラ
ップ出側端部26を通ってヘッド12から出る。同様にして
ストラップが通路22を通って引っ張られると、ロック用
爪状部28は回転し、図３に示すように、挿入されたスト
ラップ本体から離れる方向へ可撓性のヒンジ32の回りで
屈曲する。テール14は、ケーブル・タイが物品の束を緊
密に包囲するまで、ヘッド12を通って引っ張られる。物
品の束の包囲状態が緊密になると、テール14を矢印Ａの
方向へ引っ張り続けることにより、テール14及びストラ
ップ本体は、矢印Ａの方向へ長手方向に伸びる。ストラ
ップ本体16の主面18の朝顔型の表面48による係合が、テ
ール14が引き続き引っ張られることに対する抵抗を与
え、従って、ヘッド12の中におけるストラップ本体16の
長手方向の伸長を制限する。ヘッド12から突出している
ストラップ本体16の部分は、テール14の継続的な引っ張
り操作の全引張荷重を受けたままであるが、ヘッド12の
中のストラップ本体16の部分は、より小さな引張荷重を
受け、従って、爪状部のロック歯34の回りにおけるロッ
クノッチ36の長手方向の伸びは最小限になる。

ヘッド12から突出しているテール14及びストラップ本
体16の部分を、当業界で周知のようにケーブル・タイを
緊締するために使用される工具（図示せず）に係合さ
せ、該工具で引っ張ることができる。上記工具は、ケー
ブル・タイ10が物品の束の周囲に固定された後に、ヘッ
ド12から突出するストラップ本体16の部分を側壁40,42
のそれぞれの先端部40b、42bの間の位置Ｘで切断するこ
ともできる。図５に示すように、ストラップ本体16の切
断操作により、切断された周縁部58を有する切断端部56
が生ずる。基端部40b、42bは、これら基端部の間に切断
された周縁部58を保持するに十分なだけ位置Ｘを越えて
伸長することにより、ストラップ縁部を保護する一対の
バリアの役割を果たして、切断された周縁部58により与
えられる危険性を排除する。

ストラップ本体16を解放又は切断することにより、矢
印Ｂの方向に作用して、ロック用爪状部28を横断する方
向に且つ物品の束の回りでストラップ本体16を巻き戻す
力が生ずる。そのような巻き戻し力は、爪状部のロック
歯34をストラップ本体16のロックノッチ36に係合させ、
これにより、ロック用爪状部28を逆回転させると共に、
ストラップ本体16に向かって後方へ撓ませる。ロック用
爪状部28は、爪状部の表面28が肩部の表面30aに係合す
るまで、逆回転し続けることになる。ロック用爪状部28
を物品の束とストラップ本体16及び側壁40,42との間に
位置決めすることにより、ロック用爪状部28とストラッ
プ本体16との間にいたずら防止機能を有するロック係合
が生じ、従って、物品の束は、ケーブル・タイ10によっ
て結束された状態を維持する。

図６乃至図11は、本発明の別のケーブル・タイ110を
示している。図６乃至図８を参照し、また、同様の機能
を果たす同様の構成要素に同様の参照符号を用いて説明
すると、ケーブル・タイ110は、ヘッド112、反対側のテ
ール114、及び、これらヘッドとテールとの間の細長い
ストラップ本体116を有する、細長い部材である。スト
ラップ本体116は一般的に、対向する第１及び第２の主
面118,120を有する、平坦な形状を有している。テール1
14は、ある程度まで曲がって、ストラップ本体116をヘ
ッド112に挿入する作業を支援する。ヘッド112は、該ヘ
ッドを貫通する通路122を有している。通路122は、スト
ラップ入側端部124と、ストラップ出側端部126とを有し
ている。ヘッド112はまた、通路122に隣接していて止め
金129a,129bから横断している、可撓性をもって取り付
けられた剛性のロック用爪状部128を備えている。ロッ
ク用爪状部128は、可撓性のヒンジ132によって肩部130
に接続されている。ロック用爪状部128はまた、横断方
向の複数のロック歯134を備えており、これらロック歯
は、ストラップ本体116がヘッド112の通路122に挿入さ
れた時に、ストラップ本体の主面118に設けられた横断
方向のロック歯136に係合する。

ヘッド112は、側壁140,142を備えている。各々の側壁
140,142は、ストラップ入側端部124にそれぞれ隣接する
先端部140a,142aと、ストラップ出側端部126にそれぞれ
隣接する基端部140b,142bと、底面140c,142cと、中央に
配置された上面140d,142dとを備えている。結束された
１又はそれ以上の物品に対するヘッド112の輪郭を更に
低減させるために、先端部140a,142a及び基端部140b,14
2bを底面140c,142cから上面140d,142dに向かうテーパ形
状にすることができる。好ましい実施の形態において
は、底面140c,142cは、結束されている物品又は物品群
（図示せず）に関して外側方向に若干傾斜している。底
面140c,142cの概ね弧状の傾斜は、ヘッド112が物品又は
物品群の外周形状に更に追従することを可能とし、従っ
て、物品又は物品群に対するヘッドの輪郭を低減させ
る。また、底面140c,142cを傾斜させることにより、ケ
ーブル・タイ110は、比較的小さな結束半径（例えば、
約0.125インチ）を有する物品又は物品群を適宜に包囲
して係合することができる。同様に、好ましい実施の形
態においては、主面118は、先端部140b,142bの間でロッ
ク歯136からヘッド112の中に伸長している溝又は通路14
7を備えている。通路147は、ヘッド112との境界面にお
けるストラップ本体116により大きな可撓性を与え、こ
れにより、ストラップ本体116が比較的小さな結束半径
を有する物品又は物品群を包囲して係合することを可能
にする。

ストラップ本体の端部116aは、側壁140,142の基端部1
40b,142bの間で底面140c,142cと縁部を一致させた関係
で伸長し、通路122の出側端126に隣接する横断方向の縁
部152で終端している。同様に、本発明によれば、スト
ラップ本体端部116aにある主面120に横断方向の縁部152
から伸長する傾斜部121を設け、この傾斜部を通路122の
中で図７に矢印Ａで示す挿入方向に通路122から離れる
方向に傾斜させることも考えられる。これにより、横断
方向の縁部152は、通路122のストラップ出側端部126の
下限を画定する。上方ブレース146が、上面140d,142d並
びに隣接する基端部140b,142bと縁部を一致させた関係
で、側壁140,142の間で伸長している。上方ブレース146
は、朝顔型に広がり縁部150で終端している表面148を備
えている。縁部150は、通路122のストラップ出側端部12
6の上限を画定している。

本発明によれば、ケーブル・タイ110において、朝顔
型の表面148及び傾斜部121の一方又は両方を通路122の
中に若干伸長させ、これにより、ストラップの挿入作業
の間に、ストラップ本体116の主面118,120の一方又は両
方に係合させるようにすることができる。テール114が
通路122に挿入されて、矢印Ａの方向の引っ張り力が通
路122から突出しているストラップ本体の部分に与えら
れると、縁部150,152の一方又は両方がストラップ本体1
16の主面を摩擦的に把持することができ、これにより、
ヘッド112の中におけるストラップ本体116の伸びは最小
限になる。その結果、ストラップ本体116の主面120にあ
るロック歯136の長手方向の撓みも最小限になり、これ
により、ロック歯136と爪状部のロック歯134との間のピ
ッチの整合が良好に維持される。

止め金129a,129bは各々、下面138a,138bを有してお
り、これら下面は、通路122のストラップ入側端部124の
下限を画定している。下面138a,138bの部分141a,141b
は、通路122に向かって矢印Ａの方向にテーパ形状にな
っていて、テール114を通路122に挿入する操作を支援し
ている。止め金129a,129bは、ヘッド112の中で長手方向
中央に設けられるのが望ましい。中央に設けられた止め
金129a,129bは、テーパ形状の部分141a,141bと協働し、
他の周知の平行侵入型のケーブル・タイに比較した場合
に、テール114を通路122の中に案内するための図９に示
す概ね幅の広い挿入侵入角度αを提供する。

サポート肩部130が、側壁140,142の間で、好ましく
は、先端部140a,142aの間で伸長して、通路122の入側端
部124の下方の伸長部を画定している。好ましい実施の
形態においては、図７並びに図９乃至図11に示すよう
に、サポート肩部130は、通路122に向かってテーパ形状
になっている上面145を備えており、この上面は、通路1
22の中へテール114を案内する操作を更に支援すると共
に、ストラップ本体116が結束されている物品又は物品
群の周縁部すなわち外周形状に良好に一致することを可
能にしている。ロック用爪状部128は、可撓性のヒンジ1
32によって肩部130に可撓性をもって接続されている。
図９乃至図11に最も良く示すように、ヒンジ132は、ロ
ック用爪状部128とサポート肩部130との間で通路122に
向かって開口している横断方向のノッチ154の閉止端を
画定している。ロック用爪状部128はその撓んでいない
状態において、図７に最も良く示すように、通路122の
中に突出している。

図９を参照すると、テール114及びストラップ本体116
を矢印Ａの方向に通路122に挿入することにより、ロッ
ク用爪状部128は通路122から離れる方向に枢動し、これ
により、テール114及びストラップ本体116はヘッド112
を通過することができる。当業界で周知のように、ロッ
ク用爪状部128の枢軸運動は実際には、ヒンジ132の回り
における回転及び撓みを含んでいる。図10も参照する
と、矢印Ｂの方向に作用する巻き戻し力又は引き抜き力
がストラップ本体116に与えられると、爪状部のロック
歯134は、ストラップ本体116のロック歯136に係合す
る。ロック用爪状部128は、この爪状部の表面128aが図1
1に示すように肩部の表面130aに係合するまで、挿入時
の枢動方向とは反対方向に枢動する。好ましい実施の形
態においては、ロック用爪状部128は、ストラップ本体1
16の挿入操作、挿入力の解放操作並びにストラップ本体
のロック操作の全体を通じて、ストラップ本体116を止
め金129a,129bに圧接させる。

ケーブル・タイに関して知られている通常の総ての操
作と同様に、テール114は、物品の束の周囲に巻かれ、
矢印Ａの方向にヘッド112に挿入される。肩部130のテー
パ形状の表面145並びに止め金129a,129bの部分141a,141
bが、テール114をストラップ入側端部124の中に案内し
て通路122に通し、ストラップ出側端部126を通してテー
ルをヘッド112から出すことができる。ストラップ116が
同様に通路122を通して引っ張られると、ロック用爪状
部128は、図８に示すように、挿入されたストラップ本
体から離れる方向に可撓性のヒンジ132の回りで回転し
て撓む。テール114は、ケーブル・タイが物品の束を緊
密に包囲するまで、ヘッド112を通して引っ張られる。
物品の束を包囲する力が強くなるにしたがって、矢印Ａ
の方向へ引き続き作用するテール114の引っ張り力が、
テール114及びストラップ本体116を矢印Ａの方向へ長手
方向に伸長させる。ストラップ本体116の主面118の朝顔
型の表面148による上述の係合は、テール114を継続して
引っ張る操作に対して抵抗を与え、従って、ヘッド112
の中におけるストラップ本体116の長手方向の伸びを制
限する。ヘッド112から突出しているストラップ本体116
の部分は、テール114を継続的に引っ張る操作の全引張
荷重を受けたままであるが、ヘッド112の中のストラッ
プ本体116の部分は、より小さな引張荷重を受け、これ
により、爪状部のロック歯134の周囲のロック歯136の長
手方向の伸びは最小限になる。ケーブル・タイ110が束
の回りに固定されると、ヘッド112の弧状のテーパ形状
を有する側壁が、小さな輪郭すなわち薄型の形状を与え
て、ケーブル・タイに拘束されることなく比較的容易に
障害物を横断して束を引っ張ることを可能にする。

ヘッド112から突出しているテール114及びストラップ
本体116の部分は、当業界で周知のようにケーブル・タ
イを緊締するために使用される工具（図示せず）によっ
て係合されて引っ張られる。そのような工具は、ケーブ
ル・タイ110が物品の束の回りに一旦固定されると、ヘ
ッド112から突出しているストラップ本体116の部分を側
壁140,142のそれぞれの基端部140b,142bの間の位置で切
断することもできる。図11に示すように、ストラップ本
体116を切断すると、切断された周縁部158を有する切断
端部156が生ずる。基端部140b,142bは、切断された周縁
部158をその間に保持して切断された周縁部158によって
与えられる危害を排除するに十分なだけ位置Ｘを越えて
伸長することにより、一対のストラップ縁部保護材の役
割を果たす。

ストラップ本体116を解放するか切断すると、矢印Ｂ
の方向に作用する巻き戻し力が生じて、ストラップ本体
116をロック用爪状部128を横断して物品の束の回りに巻
き戻す。そのような巻き戻し力は、爪状部のロック歯13
4をストラップ本体116のロック歯136に係合させ、これ
により、ロック用爪状部128は逆回転してストラップ本
体116に向かって戻るように撓む。ロック用爪状部128
は、爪状部128の表面が肩部の表面130aに当接するま
で、逆回転を続けるのが望ましい。ロック用爪状部128
を物品の束とストラップ本体116及び側壁140,142との間
に位置決めすることにより、ロック用爪状部128とスト
ラップ本体116との間にいたずら防止機能を有するロッ
ク式の係合が生じ、これにより、物品の束は、ケーブル
・タイ110によって結束された状態を維持する。

ここで図12乃至図17を参照すると、ヘッド112は、更
に、サポート肩部130のテーパ形状の上面145に堅固に又
は一体的に取り付けられた固定歯160を備えている。こ
の固定歯160は、通常の成形技術によって形成すること
ができる。固定歯160は、固定歯160又はストラップの歯
136のいずれも撓ませることを必要とせずに、テール114
及びストラップ本体116の過剰の長さの部分をヘッド112
に挿入することができるように、通路122から離れて位
置決めされるのが望ましい。すなわち、図14及び図15を
参照すると、固定歯160は、ストラップ116が固定歯160
に係合することなく、束がストラップによってほぼ固定
されるまで、テール114及びある長さのストラップ116を
第１の挿入経路P1に沿って通路122に挿入することがで
き、その際に、束が完全に固定されるまで、ストラップ
116が第２の挿入経路P2に沿って通路122に入って固定歯
160を乗り越えるように、位置決めされるのが望まし
い。図15乃至図17に示すように、矢印Ｂの方向に作用す
る巻き戻し力が、爪状部128を通路122の中に引っ張り、
ストラップ116をヒンジ132に接近するように引っ張るこ
とによって、ロック歯160の有効性を増大させる。

従って、ロック用爪状部128は、ケーブル・タイ110の
ロック作用を開始させ、一方、固定歯160はその後に、
ストラップ160が束の周囲で緊締される際にだけ、スト
ラップ116に係合する。肩部のテーパ形状の表面145は、
緊締操作の間に巻き戻し荷重がストラップ116を爪状部
のヒンジ132に向かって確実に引っ張って固定歯160との
信頼性のある係合を確保する。従って、ケーブル・タイ
110は、ケーブル・タイを固定する最終段階の間にスト
ラップ本体116が固定歯160に着地するまで、ワンピース
型のケーブル・タイに共通する小さなストラップ挿入力
を与え、同時に、固定歯160がストラップのロック歯134
に係合することによる比較的大きな環状引張強度を与え
て、爪状部128に作用する荷重の一部を解放する。固定
されたロック歯160は、ケーブル・タイ110のロック用引
張強度を25％又はそれ以上の値だけ増大させるとものと
予想される。例えば、変形可能な爪状部だけを有するケ
ーブル・タイのロック強度が60ポンドである場合には、
固定歯を追加することにより、分割型のマンドレルの引
張強度は最低でも75ポンドまで増大することになる。

図18乃至図24は、本発明の別の特徴を示すケーブル・
タイ210を示している。ケーブル・タイ210に関する参照
符号の付し方は、可能な範囲で、本発明の上述の実施の
形態に一致させている。ケーブル・タイ210は、ヘッド2
12と、テール214と、これらヘッドとテールとの間の細
長いストラップ本体216とを備えている。ストラップ本
体216は、対向する主面218,220を有している。主面218
は、この主面に形成された複数の横断方向のロック歯23
6と、ヘッド212からほぼ伸長する細長い溝又は通路247
とを備えている。ヘッド212は、ストラップ本体216の平
面に対して実質的に平行な方向に伸長する細長い通路22
2を有している。この通路222は、ストラップ入側端部22
4と、ストラップ出側端部224とを有している。ヘッド21
2は、通路222の一方の側に水平部材246を止め金229a,22
9bとを備えている。止め金229a,229bは、表面241a,241b
をそれぞれ有しており、これら表面は、通路222に対す
るテーパ形状の入口を形成している。

ヘッド212は更に、固定的に支持された肩部230を有し
ており、この肩部から変形可能なロック用爪状部228及
び変形可能な顎部270が、通路222の反対側で水平部材24
6及び止め金229a,229bから伸長している。爪状部228
は、可撓性のヒンジ232で肩部230に接続されていて、ス
トラップ本体216の歯236とのロック係合を行う横断方向
のロック歯234を有している。ヒンジ232は、細長いノッ
チすなわち切欠部254の閉止端を画成しており、上記ノ
ッチは、通路222に向かって開口していて、爪状部の表
面228a及び肩部の表面230aによってその境界が定められ
ている。ヒンジ232は、ノッチ254とは反対側のヒンジ23
2の側で爪状部228と肩部230との間に突出する横断方向
のビード233を備えるのが好ましい。当業界で周知のよ
うに、ロック用爪状部228の枢軸運動は、実際には、ヒ
ンジ232の回りでの回転運動及び撓み運動が組み合わさ
ったものである。

変形可能な顎部270は、可撓性のヒンジ275で肩部230
に接続されていて、上記ヒンジの回りで片持ち梁式に変
形するすなわち撓む。ヒンジ275は、細長いノッチすな
わち切欠部272の閉止端を画成しており、上記ノッチ
は、束に向かって開口していて、爪状部の表面230b及び
顎部の表面274によってその境界が定められている。顎
部270がヒンジ275の回りで撓むと、顎部の表面230bに向
かう又はこれから離れる方向への顎部の表面274の相対
的な運動が生ずる。顎部270の下面は、細長い多数の滑
り防止リブ276を含むのが好ましく、これら滑り防止リ
ブは、ケーブル・タイ210とこのケーブル・タイによっ
て固定された束（図示せず）との間の滑りを防止する係
合を行う。

爪状部の上面245は、少なくとも１つの横断方向の片
持ち梁式のロック歯260を支持しており、このロック歯
は、変形可能な顎部270の一端部の範囲を形成してい
る。歯260の頂部は、顎部270の自由端270aまで伸長する
細長いストラップ係合面271によって画定されている。
歯260の係合面260aは、ノッチ272に関して肩部230を横
断する方向の中央で且つ矢印Ａで示すストラップ216の
挿入方向においてヒンジ275を越える位置に設けられる
のが望ましい。これにより、後に説明するように、歯26
0は、顎部270がヒンジ275の回りで撓む際に、肩部230の
回りで枢動する。

図22乃至図24を特に参照すると、ケーブル・タイ210
の作用は、本発明に関して上に説明した作用と同様であ
る。テール214及びストラップ216は、物品又は物品群を
含む束の回りに巻かれ、テールは、通路222のストラッ
プ入側端部224の中に矢印Ａの方向に挿入される。テー
ル214は、表面271並びに反対側のテーパ形状の表面241
a,241bによって通路222の中に案内される。テール214及
びストラップ216は、最初は経路P11に沿って通路222に
入り、これにより、ストラップ216のロック歯236は肩部
230の歯260の上を通過することができる。爪状部228
は、ストラップ216が爪状部を越えて通路222に挿入され
る際に、ヒンジ232の回りで矢印Ｃの方向に枢動して通
路222から離れる。ストラップ216が束と緊密に係合する
と、ストラップ216は、経路P12の方向から通路222に入
る。上記経路P12は、経路P11よりも通路222に対してよ
り直交方向に方向決めされていて、ストラップ216のロ
ック歯236と爪状部228のロック歯234の間の干渉を生じ
させる。ストラップ216を束の回りで更に緊締すると、
ストラップ216は束の回りで半径方向に収縮して顎部270
の表面271に圧接し、これにより、顎部270をヒンジ275
の回りで矢印Ｄの方向に撓ませる。ストラップ216は、
この時点においては、第３の経路P13に沿って通路222に
入ることになる。上記第３の経路は、経路P11,P12より
も通路222に対してより直交方向に整合されている。図2
4に示すように、顎部270が撓むと、ロック歯260が顎部
と共にんで、ストラップ216のロック歯236との信頼性の
あるロック整合を維持する。ストラップ216に矢印Ｂの
方向に作用する巻き戻し力が、爪状部228を通路222の中
に偏倚させ、これにより、ストラップ216のロック歯236
は、顎部270のロック歯260及び爪状部228のロック歯234
の両方に係合することになる。巻き戻し力はまた、爪状
部228及び顎部270の両方を矢印Ｄで示す同じ方向に回転
させる。

経路P11,P12,P13は、ストラップ本体216を通路222を
通して前進させるために、より大きな挿入力をそれぞれ
必要とすることは理解されよう。例えば、ストラップ21
6のロック歯236とロック歯260との間に間隙を形成して
いるP11の如き経路に沿ってストラップ216が通路に入る
限り、必要とされる挿入力は、屈曲可能なロック要素を
有するワンピース型のケーブル・タイに関して周知の挿
入力に概ね等しくなる。経路P12は、経路P11よりも大き
な挿入力を必要とすることが予測されるが、その理由
は、ロック歯236,260がストラップの挿入を阻害するか
らである。同様に、経路P13は、更に大きな挿入力を必
要とすることになるが、その理由は、そのような進入経
路は、ヒンジ275の回りで顎部270を屈曲させることを更
に必要とするからである。しかしながら、ストラップ本
体216が経路P12,P13に沿って挿入される場合には、ケー
ブル・タイ210の環状引張強度もかなり大きくなること
も理解されよう。

上述のように、また、図18乃至図24に示すように、ヘ
ッド212は、通路222の一方の側に逆回転可能で屈曲可能
な２つのロック部材228,270を支持している。爪状部228
及び顎部270は共に、少なくとも１つのロック歯を有し
ており、このロック歯は、ストラップ本体216が通路222
に挿入されて束を緊密に包囲した時に、ストラップ本体
のロック係合を行う。顎部270の撓みはまた、束との係
合に向かうようにリブ276を撓ませて、リブを束に対し
て更に強く保持し、これにより、組み立てられたケーブ
ル・タイに横断方向の力（図示せず）が与えられた時
に、束の長さに沿う滑り又は運動に更に抵抗する。従っ
て、顎部270は、本発明のケーブル・タイによってもた
らされる薄型の形態を更に増進させると同時に、ケーブ
ル・タイの結束半径を大幅に減少させ、これにより、よ
り小さな直径の束を信頼性をもってケーブル・タイで固
定することを可能にする。

可撓性を有する一体型の爪状部の代わりに屈曲可能な
金属製の鈎状部を備えたツーピース型の平行侵入式のケ
ーブル・タイに本発明の特徴を採用することもできる。
ここで図25を参照すると、ヘッド312,テール314及びこ
れらヘッドとテールとの間の細長いストラップ本体316
を有するケーブル・タイ310を形成し、このケーブル・
タイにストラップ本体316によって画定される平面に対
して実質的に平行な方向にヘッド312を貫通する細長い
通路を設けることができる。図25に示すヘッド312は、
図１乃至図５に示すヘッド12と同じように形成されてい
るが、ヘッド312は、図６乃至図17のヘッドと同じよう
に形成することもできる。しかしながら、ケーブル・タ
イ310の屈曲可能なロック要素は、ヒンジによって肩部
に接続された一体形成型の爪状部ではなく、肩部330の
中に鋭角をなして埋め込まれたステンレス鋼製のロック
用鈎状部332の形態を取るのが望ましい。

肩部330は、通路322の中へのテール314の案内を支援
するように通路に向かってテーパ形状になった上面330a
を備えるように形成することができる。同様に、横断部
材344は、通路322の中へのテール314の案内を更に支援
するようにこれも通路322に向かってテーパ形状になっ
た下面344aを備えるように形成することができる。ヘッ
ド310は、更に、通路322の中に朝顔型に広がっていて横
断方向の縁部350で終端している表面348を有する、水平
部材346を備えることができる。縁部350は、ストラップ
の挿入作業及び緊締作業の間にストラップ本体316に摩
擦的に係合して、鈎状部332におけるストラップ本体316
の伸びを最小限にする。図示はしていないが、結束され
る物品又は物品群に追従するように弧状に曲がった側壁
を有するように、ヘッド312を本発明によって形成する
こともできる。

従って、本発明は、ケーブル・タイのテールをヘッド
を貫通する通路の中に案内するテーパ形状の表面を提供
する、薄型のケーブル・タイを意図している。本発明
は、ストラップ本体がヘッドの通路から出る際にストラ
ップ本体に摩擦的に係合する縁部を提供することによっ
て、ロック用爪状部に隣接したときのストラップ本体の
伸びを最小限にすることができる。本発明は更に、ロッ
ク用爪状部の１又はそれ以上の歯に加えて固定されたロ
ック歯を有する、ワンピース型のケーブル・タイを提供
する。本発明の固定されたロック歯は、ヘッドの中への
テールの挿入を阻害しないように位置決めされるのが望
ましい。本発明は、ヘッドを貫通する通路の一方の側に
設けられた逆転可能な一対のロック要素を有するケーブ
ル・タイを提供することもできる。上記逆転可能なロッ
ク要素の一方は、結束される物品の表面に係合するよう
に撓んで、物品に関するケーブル・タイの滑り防止機能
を高め、これにより、ケーブル・タイの結束半径を更に
小さくすることができる。本発明のケーブル・タイはま
た、ヘッドから突出するストラップ本体の過剰な長さを
切断することにより形成される縁部を隠す。また、本発
明は、いたずら防止機能を備えたロック用爪状部を有す
るケーブル・タイを提供する。更に、本発明のケーブル
・タイは、ストラップの平面に対して実質的に平行にヘ
ッドを貫通する通路と、ヘッドと一体に形成するかある
いはヘッドの中に別個に設けることのできる屈曲可能な
ロック要素とを備えてる。

本発明の特定の好ましい実施の形態を図示して説明し
たが、本発明の教示内容から逸脱することなく、変形及
び変更を行うことができることは、当業者には明らかで
あろう。上に述べた事項並びに添付の図面は、単なる例
として示したものであって、限定的なものではない。本
発明の実際の範囲は、従来技術に基づいて適正に考慮し
た場合に、以下の請求の範囲において画定されるべきも
のである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウェルズ，ピーター，エム. アメリカ合衆国．38139 テネシー，ジ ャーマンタウン，リヴァーズ パーク ドライヴ 1805 (56)参考文献 特開 昭62−260671（ＪＰ，Ａ) 実公 昭53−30688（ＪＰ，Ｙ１) 米国特許4507828（ＵＳ，Ａ) 英国特許2308153（ＧＢ，Ｂ) 欧州特許出願公開90726（ＥＰ，Ａ１)

Claims (27)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の物品を結束するための薄型の結束タ
   イであって、 一端部に設けられるロック用ヘッド、及び、他端部に設
   けられるテールを有する細長いストラップを備えてお
   り、 ストラップは、対向する２つの主面を含んでおり、これ
   ら対向する主面の中の一方の主面は、この主面に設けら
   れた横断方向のロックノッチを有しており、 ヘッドは、ストラップを挿入可能に収容するようにヘッ
   ドを貫通するストラップ通路を有しており、 ストラップ通路は、ストラップ入側端部及びストラップ
   出側端部を含んでおり、ストラップ出側端部は、ストラ
   ップに接近して設けられており、ストラップ出側端部
   は、ストラップ通路の中に朝顔型に広がる横断方向の表
   面であって、そのストラップ通路の上側極限を画成する
   横断方向の縁部で終端する表面を有しており、 ヘッドはまた、ストラップ通路の中でヘッドによって支
   持された可撓性のロック用爪状部を含んでおり、ロック
   用爪状部は、ストラップの前記一方の主面に設けられた
   ロックノッチに係合するように形成された横断方向のロ
   ック歯を有しており、 前記朝顔型の横断方向の表面における前記横断方向の縁
   部は、ロック用爪状部を越えて挿入されたストラップの
   一部分を摩擦的に把持し、これにより、ストラップ出側
   端部を通ってヘッドから出るストラップの一部分を挿入
   方向に引っ張る力によって生ずるロック用爪状部の回り
   でのストラップの伸びを最小限にすることを特徴とする
   結束タイ。
2. 【請求項２】請求項１記載の結束タイにおいて、ロック
   用爪状部は、可撓性のヒンジを有する肩部によってヘッ
   ドに接続されており、ヒンジは、ロック用爪状部と肩部
   との間に形成されたノッチの閉止端を画成しており、ノ
   ッチは、ストラップ通路に向かう方向に開口しており、
   ロック用爪状部は、挿入方向へのストラップの運動を許
   容するように屈曲可能であり、ロック用爪状部はまた、
   ストラップをロックするように係合して挿入方向とは反
   対方向の引き抜き方向へのストラップの運動を実質的に
   阻止するような剛性を有することを特徴とする結束タ
   イ。
3. 【請求項３】請求項１記載の結束タイにおいて、ロック
   用爪状部は、ストラップがヘッドの通路に挿入された時
   に、物品とストラップとの間に位置することを特徴とす
   る結束タイ。
4. 【請求項４】請求項１記載の結束タイにおいて、更に、
   ストラップ通路のストラップ出側端部に隣接する一対の
   ストラップ縁部バリアを備えており、ストラップ出側端
   部を通ってヘッドから出るストラップの一部分を一対の
   縁部バリアの間の位置で結束タイから切除することがで
   きることを特徴とする結束タイ。
5. 【請求項５】請求項１記載の結束タイにおいて、ヘッド
   は、横断方向に隔置された対向する表面に設けられるテ
   ーパ形状の側壁を有しており、これらテーパ形状の側壁
   は、結束タイの取り扱い作業を支援する膨張部を形成す
   ることを特徴とする結束タイ。
6. 【請求項６】複数の物品を結束するための結束タイであ
   って、 一端部に設けられるヘッド、及び、他端部に設けられる
   テールを有する細長いストラップを備えており、 ヘッドは、テール及びストラップを挿入可能に収容する
   ようにヘッドを貫通するストラップ通路を含んでおり、 ストラップは、対向する２つの主面を含んでいて、これ
   ら主面の中の一方の主面は、複数の横断方向のノッチを
   有しており、 ヘッドはまた、横断方向に隔置された一対の側壁を有し
   ており、これら一対の側壁は、対向する頂縁部及び底縁
   部をそれぞれ含んでおり、各頂縁部は、第１の端部、及
   び、これに対向する第２の端部を有しており、ヘッドは
   更に、頂縁部のそれぞれの第１端部の間で伸長する第１
   の横断方向のブレースと、頂縁部のそれぞれの第２の端
   部の間で伸長する第２の横断方向のブレースとを含んで
   おり、 第２の横断方向のブレース、側壁、及び、ストラップは
   また、ストラップ通路のストラップ出側端部を画成し、
   第２の横断方向のブレースは、ストラップ通路の中心に
   向かって朝顔型に広がる表面であって、横断方向の縁部
   で終端する表面を有しており、この朝顔型表面の前記横
   断方向の縁部は、ヘッドに挿入されたストラップを摩擦
   的に把持して、ストラップ出側端部を通って外方に出て
   いるストラップの一部分が挿入方向に引っ張られたとき
   に、ヘッドの中でのストラップの長手方向の伸びを最小
   限にするようになされており、 ヘッドは更に、ヘッドの中に爪状部を支持しており、爪
   状部は、ストラップが挿入方向に挿入される際に運動可
   能であり、爪状部は、複数の横断方向の歯を有してお
   り、これら横断方向の歯は、挿入されたストラップが挿
   入方向とは反対方向に引き抜かれようとすると、ストラ
   ップの前記一方の主面に設けられたノッチにロック係合
   することを特徴とする結束タイ。
7. 【請求項７】請求項６記載の結束タイにおいて、ストラ
   ップ出側端部に隣接する側壁は、ストラップに沿って伸
   長し、これにより、ストラップ出側端部を通って外方に
   伸長するストラップの前記一部分を側壁の間の位置で切
   断することができることを特徴とする結束タイ。
8. 【請求項８】請求項６記載の結束タイにおいて、可撓性
   のロック用爪状部は、可撓性のヒンジを有する肩部によ
   って支持されており、ヒンジは、爪状部と肩部との間に
   形成されたノッチの閉止端を画成しており、ノッチは、
   ストラップ通路に向かう方向に開口しており、爪状部
   は、ストラップの挿入方向への運動を許容するように屈
   曲可能であり、爪状部はまた、ストラップにロック係合
   してストラップの挿入方向とは反対方向の引き抜き方向
   への運動を実質的に阻止するような剛性を有することを
   特徴とする結束タイ。
9. 【請求項９】請求項６記載の結束タイにおいて、爪状部
   は、ストラップがヘッドのストラップ通路に挿入される
   際に、物品とストラップとの間に位置するように、ヘッ
   ドの中で位置決めされることを特徴とする結束タイ。
10. 【請求項１０】複数の物品を結束するための薄型の結束
    タイであって、 一端部に設けられるロック用ヘッド及び他端部に設けら
    れるテールを有する細長いストラップを備えており、 ストラップは、第１の主面、及び、該第１の主面に対向
    する第２の主面を有しており、第１主面は、複数の物品
    から離れる方向に配置され、また、第２主面は、複数の
    物品に向かって配置されており、 ヘッドは、ストラップ入側端部と、ストラップ出側端部
    と、これら入側端部と出側端部との間で連通する内部ス
    トラップ通路とを形成しており、ストラップ出側端部
    は、ストラップに近接して設けられており、ストラップ
    通路は、ストラップ入側端部からストラップ出側端部に
    向かうストラップ挿入方向、及び、このストラップ挿入
    方向とは反対方向のストラップ引き抜き方向を画成して
    おり、 ヘッドは、複数の物品の周囲に追従するように、ストラ
    ップ通路とほぼ平行になるように概ね弧状に曲がった細
    長い表面を含むことを特徴とする結束タイ。
11. 【請求項１１】請求項10記載の結束タイにおいて、第２
    主面は、この主面に設けられた横断方向のロック歯を有
    しており、 ヘッドは更に、第１の横断方向の部材及び第２の横断方
    向の部材を含んでおり、 第１横断方向部材は、ストラップがストラップ通路に挿
    入されたときに、ストラップの第２主面に係合するよう
    に、ストラップ入側端部に隣接して設けられており、第
    １横断方向部材は更に、可撓性のロック用爪状部をスト
    ラップ通路の中に支持しており、ロック用爪状部は、ス
    トラップの第２主面に設けられたロック歯に係合するよ
    うに形成された横断方向のロック歯を有しており、 第２横断方向部材は、ストラップがストラップ通路に挿
    入されたときに、ストラップの第１主面に係合するよう
    に、爪状部とは反対側でストラップ通路に隣接して設け
    られることを特徴とする結束タイ。
12. 【請求項１２】請求項11記載の結束タイにおいて、第１
    及び第２横断方向部材は、ストラップ入側端部を画成す
    る対向するテーパ形状の表面を含んでいることを特徴と
    する結束タイ。
13. 【請求項１３】請求項11記載の結束タイにおいて、第２
    横断方向部材は更に、ストラップ通路に向かってテーパ
    形状になったストラップ係合面を含んでおり、ストラッ
    プ係合面は、ロック用爪状部を越えて挿入されたストラ
    ップの一部分を摩擦的に把持し、これにより、ストラッ
    プ出側端部を通ってヘッドから出ているストラップの前
    記一部分を挿入方向に引っ張る力よって生ずる爪状部の
    回りでのストラップの伸びを最小限にすることを特徴と
    する結束タイ。
14. 【請求項１４】請求項11記載の結束タイにおいて、第１
    横断方向部材は、ストラップ入側端部に隣接して固定さ
    れたロック歯を有しており、ロック歯は、ストラップが
    物品の束の回りに固定されたときに、ストラップのロッ
    ク歯に係合することを特徴とする結束タイ。
15. 【請求項１５】請求項14記載の結束タイにおいて、固定
    されたロック歯は、ストラップ入側端部から離されてい
    て、ストラップの一部が固定されたロック歯を越えてス
    トラップ通路に挿入されることを許容することを特徴と
    する結束タイ。
16. 【請求項１６】複数の物品を結束するための薄型の結束
    タイであって、 ロック用ヘッドと、 テールと、 ヘッドとテールとの間に設けられていて、第１の主面、
    これに対向する第２の主面、及び、複数の横断方向のロ
    ック歯を有する、細長いストラップとを備えており、 ヘッドは、ヘッドを貫通すると共にストラップ入側端部
    及びこれに対向するストラップ出側端部を有している、
    細長いストラップ通路と、通路の中に伸長する屈曲可能
    なロック部材とを含んでおり、ロック部材は、ストラッ
    プがストラップ通路を通って挿入方向に挿入されたとき
    に、通路から離れる方向に屈曲可能であると共に、スト
    ラップが挿入方向とは反対方向の引き抜き方向に動いた
    ときに、ストラップとロック係合を行うようになされて
    おり、 ヘッドは更に、ストラップ入側端部に隣接して固定され
    たロック部材を含んでおり、これにより、テール並びに
    ストラップの一部が固定されたロック部材を越えてスト
    ラップ通路の中に挿入されることを許容すると共に、引
    き抜き方向においてストラップとロック係合を行うこと
    を特徴とする結束タイ。
17. 【請求項１７】請求項16記載の結束タイにおいて、ヘッ
    ドは、結束すべき複数の物品に向かって弧状に曲がった
    表面を含んでいることを特徴とする結束タイ。
18. 【請求項１８】請求項16記載の結束タイにおいて、ヘッ
    ドは、対向する一対のテーパ形状の表面を有しており、
    これら表面がストラップ通路のストラップ入側端部を画
    成することを特徴とする結束タイ。
19. 【請求項１９】請求項16記載の結束タイにおいて、ヘッ
    ドは、ストラップ通路のストラップ出側端部に横断方向
    の縁部を形成しており、横断方向縁部は、挿入方向にロ
    ック部材を越えたストラップを摩擦的に係合し、これに
    より、ロック部材の位置におけるストラップの伸びを最
    小限にすることを特徴とする結束タイ。
20. 【請求項２０】請求項16記載の結束タイにおいて、ヘッ
    ドは更に、対向する一対の細長い側壁と、第１の横断方
    向の部材と、第２の横断方向の部材とによって画成され
    ており、第１横断方向部材は、屈曲可能なロック部材及
    び固定されたロック部材を含むことを特徴とする結束タ
    イ。
21. 【請求項２１】請求項20記載の結束タイにおいて、側壁
    は各々、対向する長手方向の端部を有しており、これら
    長手方向の端部は、結束すべき複数の物品に隣接する第
    １の縁部から結束すべき複数の物品とは反対側の第２の
    縁部までテーパ形状に伸長する表面によって画成されて
    いることを特徴とする結束タイ。
22. 【請求項２２】請求項20記載の結束タイにおいて、第２
    横断方向部材は、ストラップ通路のストラップ出側端部
    に設けられる横断方向の縁部を有しており、横断方向縁
    部は、挿入方向にロック部材を越えたストラップを摩擦
    的に係合し、これにより、屈曲可能なロック部材の位置
    におけるストラップの伸びを最小限にすることを特徴と
    する結束タイ。
23. 【請求項２３】請求項20記載の結束タイにおいて、第１
    横断方向部材及び第２横断方向部材は、ストラップ通路
    のストラップ入側端部を画成するように対向するテーパ
    形状の表面を有しており、これら対向するテーパ形状の
    表面は、テールをストラップ通路の中に挿入方向に案内
    することを特徴とする結束タイ。
24. 【請求項２４】請求項20記載の結束タイにおいて、屈曲
    可能なロック部材は更に、可撓性のヒンジによって第１
    横断方向部材に接続された一体型のロック用爪状部によ
    って画成されており、ロック用爪状部は、ストラップの
    横断方向のロック歯に係合する複数の横断方向のロック
    歯を含んでいることを特徴とする結束タイ。
25. 【請求項２５】請求項24記載の結束タイにおいて、ヒン
    ジは、爪状部と第１横断方向部材との間に形成されたノ
    ッチの閉止端を画成し、ノッチは、ストラップ通路に向
    かう方向に開口していることを特徴とする結束タイ。
26. 【請求項２６】複数の物品を結束するための薄型の結束
    タイであって、 ロック用ヘッドと、 テールと、 ヘッドとテールとの間に設けられていると共に、第１の
    主面、第１主面に対向する第２の主面、及び、複数の横
    断方向のロック歯を有する細長いストラップとを備えて
    おり、 ヘッドは、ストラップ入側端部並びにこれに対向するス
    トラップ出側端部を有していてヘッドを貫通している細
    長いストラップ通路と、逆転可能な一対の屈曲可能なロ
    ック部材を支持する、横断方向の肩部要素とを含んでお
    り、ロック部材は、第１の屈曲可能なロック部材と、第
    ２の屈曲可能なロック部材とを含んでおり、第１屈曲可
    能ロック部材は、ストラップ通路の中に伸長していて、
    ストラップがストラップ通路に挿入方向に挿入されたと
    きに、通路から離れる方向に屈曲可能であって、ストラ
    ップが挿入方向とは反対方向の引き抜き方向に動いたと
    きに、ストラップとロック係合を行うようになされてお
    り、また、第２屈曲可能ロック部材は、第１屈曲可能ロ
    ック部材とは反対方向に回転可能であって、ストラップ
    入側端部に隣接して設けられており、これにより、テー
    ル並びにストラップの一部が、逆転可能なロック部材を
    越えてストラップ通路の中に挿入されることを許容する
    と共に、引き抜き方向においてストラップとロック係合
    を行うことを特徴とする結束タイ。
27. 【請求項２７】請求項26記載の結束タイにおいて、第２
    屈曲可能ロック部材は、束に係合するリブを有してお
    り、これにより、第２屈曲可能ロック部材が撓むと、リ
    ブが結束すべき複数の物品の中の一つの物品の表面に向
    かって押圧されることを特徴とする結束タイ。