JP3393910B2 - 表面形状測定方法 - Google Patents

表面形状測定方法

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JP3393910B2 JP33650793A JP33650793A JP3393910B2 JP 3393910 B2 JP3393910 B2 JP 3393910B2 JP 33650793 A JP33650793 A JP 33650793A JP 33650793 A JP33650793 A JP 33650793A JP 3393910 B2 JP3393910 B2 JP 3393910B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面形状測定方法に関
するものであり、より詳しくは干渉計を用いて測定をす
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
表面の形状を精度高く測定する必要性は増々高くなって
きており、特にナノメータオーダーの保証ができる測定
法が要求されている。
【0003】干渉計を用いることによって、この程度の
精度を実現できるといわれている。こうした干渉計を用
いる測定においても、しかし、例えば基準平面の形状が
正しくなければ、上記の有用性を十分には活かせず、測
定精度を保証することはできない。それ故、例えばこの
ような基準平面を正確に測定するのに適した方法が望ま
れ、干渉計を使用する形状測定方法についての新しい技
術の開発、実用化が期待されるところである。
【0004】平面形状の絶対測定については、いくつか
の方法が提案されている。例えばCuentrer Schulz は、
被測定表面の垂線の回りにステップ状に回転したときの
干渉図形から、平面形状を求める方法を提案している
(Cuentrer Schulz: Absolute flatness tesing by an
extended rotation method using two angles of rotat
ion, Applied Optics Vol.32, No.7, 1 March 1993, pp
1055-1059.(文献1))。
【0005】別の方法として、ミヒヤエル キューヒエ
ルによる方法が公知である(ミヒヤエル キューヒエ
ル:特開平5−1909号公報(文献2))。これは、
干渉計による平面の絶対検査の方法及び装置を開示す
る。
【0006】しかし、前者の方法では、半径方向の形状
分布を求めるので、周辺での測定点の間隔が粗くなると
同時に、一つの半径での測定値から次の半径の測定値を
求めることになるので誤差が小さくならない。また、後
者の方法では、上記の問題点はないが複雑である。形状
測定にあたり、平面の正確な測定をするのに有利に用い
得て、測定回数が少ないより簡潔な方法として充分に満
足のいくものは、いまだみられない。
【0007】また、上記の公知例では形状測定用干渉計
及び補助平面を用いるが、これらの面精度を同時には知
ることはできない。干渉計と補助平面も含めて少ない測
定回数で測定する方法も、いまだみられない。
【0008】また、上記公知例では、いずれも、測定の
ために被測定面を移動あるいは回転したとき、形状が変
化しないことを前提にしている。第1の公知例(文献
1)では、3個の被測定面を二つずつ組み合わせると
き、測定面が水平面内にあるときには、重力による変形
を含んだ形で測定がなされ、形状を正確に測定している
とはいい難い。被測定面を鉛直方向にしたときには被測
定面を回転したときの形状が変化しないという保証はな
い。また、第2の公知例(文献2)では被測定面が鉛直
方向にあるときのみ正しい結果が得られるに止まる。
【0009】被測定面が鉛直以外の面内にあるときでも
適切な測定をすることができると、それだけ対応性を高
め、実際の種々の測定場面において被測定面が鉛直に立
っている場合だけでなく任意の方向を向いているような
ケースにでも応えられるようになるが、上述のような点
をも考慮した方法もいまだみられない。
【0010】本発明は、従って、干渉計を使用する場合
の表面形状測定方法として有利に用いることのできる、
測定回数が少ないより簡潔な方法を提供しようというも
のである。また、他の目的は、干渉計と補助平面も含め
て少ない測定回数で測定する方法を提供することであ
る。また、他の別の目的は、被測定面が鉛直以外の面内
にあるときでも測定できる方法を提供することである。
更に、前掲公知例ではフィゾー型のような形状測定用干
渉計を利用しているが、本発明は光路長測定用干渉計を
用いて、形状測定用干渉計が使用できない場合にでも測
定を可能とする測定方法を提供することを目的とするも
のである。そのほか、他の目的については、以下の記載
から明らかになる。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用】本発明は、形状測
定用干渉計から射出される光束に対して被測定平面を斜
めに配置し、この被測定平面で反射された光束に対して
補助平面を垂直に配置した第1の状態で、前記形状測定
用干渉計によって第1の形状分布を測定する工程と、前
記被測定平面を前記第1の状態とは異なる斜めの角度で
配置した第2の状態で、前記形状測定用干渉計によって
第2の形状分布を測定する工程と、前記第1の状態もし
くは前記第2の状態のいずれか一方の配置に対して、前
記形状測定用干渉計から射出される光束の光軸に垂直な
方向に前記光束を相対的に移動した第3の状態で、前記
形状測定用干渉計によって第3の形状分布を測定する工
程と、前記第1の形状分布と第2の形状分布と第3の形
状分布とにより前記被測定平面の形状を算出する工程と
を有することを特徴とする。
【0012】また、光路長測定用干渉計から射出される
光束に対して被測定平面を斜めに配置し、この被測定平
面で反射された光束に対して第1の補助平面を垂直に配
置し、この第1の補助平面で反射され、前記被測定面を
経由し、前記光路長測定用干渉計を透過した光束に対し
て、第2の補助平面を垂直に配置した第1の状態で、前
記光路長測定用干渉計から射出される光束を被測定平面
に対して移動させながら前記光路長測定用干渉計によっ
て第1の形状分布を測定する工程と、前記被測定平面を
前記第1の状態とは異なる斜めの角度で配置した第2の
状態で、前記光路長測定用干渉計から射出される光束を
被測定平面に対して移動させながら前記光路長測定用干
渉計によって第2の形状分布を測定する工程と、前記第
1の状態もしくは前記第2の状態のいずれか一方の配置
に対して、前記光路長測定用干渉計から射出される光束
の光軸に垂直な方向に前記光束を相対的に移動した第3
の状態で、前記光路長測定用干渉計から射出される光束
を被測定平面に対して移動させながら前記光路長測定用
干渉計によって第3の形状分布を測定する工程と、前記
第1の形状分布と第2の形状分布と第3の形状分布とに
より前記被測定平面の形状を算出する工程とを有するこ
とを特徴とする。
【0013】また、形状測定用干渉計から射出される光
束に対して第1の平面を斜めに配置し、この第1の被測
定平面で反射された光束に対して、第2の被測定平面を
垂直に配置した第1の状態で、前記形状測定用干渉計に
よって第1の形状分布を測定する工程と、前記第1の平
面を前記形状測定用干渉計から射出される光束に対して
垂直に配置した第2の状態で、前記形状測定用干渉計に
よって第2の形状分布を測定する工程と、前記第2の平
面を前記形状測定用干渉計から射出される光束に対して
垂直に配置した第3の状態で、前記形状測定用干渉計に
よって第3の形状分布を測定する工程と、前記第1の状
態、前記第2の状態もしくは前記第3の状態のいずれか
の配置に対して、前記形状測定用干渉計から射出される
光束の光軸に垂直な方向に前記光束を相対的に移動した
第4の状態で、前記形状測定用干渉計によって第4の形
状分布を測定する工程と、前記第1の形状分布と第2の
形状分布と第3の形状分布と第4の形状分布とにより前
記第1及び/又は第2の平面の形状を算出する工程とを
有することを特徴とする。
【0014】また、光路長測定用干渉計から射出される
光束に対して第1の平面を斜めに配置し、この第1の平
面で反射された光束に対して第2の平面を垂直に配置
し、この第2の平面で反射され、前記第1の平面を経由
し、前記光路長測定用干渉計を透過した光束に対して、
第3の平面を垂直に配置した第1の状態で、前記光路長
測定用干渉計から射出される光束を前記第1の平面に対
して移動させながら前記光路長測定用干渉計によって第
1の形状分布を測定する工程と、前記第1乃至第3の平
面のうちの2つの平面を前記光路長測定用干渉計から射
出される光束に対して垂直になるようにそれぞれ前記光
路長測定用干渉計に対向して配置した第2の状態で、前
記光路長測定用干渉計から射出される光束を前記2つの
平面に対して移動させながら前記光路長測定用干渉計に
よって第2の形状分布を測定する工程と、前記2つの平
面とは異なる組み合わせの2つの平面を前記光路長測定
用干渉計から射出される光束に対して垂直になるように
それぞれ前記光路長測定用干渉計に対向して配置した第
3の状態で、前記光路長測定用干渉計から射出される光
束を前記異なる組み合わせの2つの平面に対して移動さ
せながら前記光路長測定用干渉計によって第3の形状分
布を測定する工程と、前記第1の状態、前記第2の状態
もしくは前記第3の状態のいずれかの配置に対して、前
記光路長測定用干渉計から射出される光束の光軸に垂直
な方向に前記光束を相対的に移動した第4の状態で、前
記光路長測定用干渉計から射出される光束を移動させな
がら前記光路長測定用干渉計によって第4の形状分布を
測定する工程と、前記第1の形状分布と第2の形状分布
と第3の形状分布と第4の形状分布とにより前記第1乃
至第3の平面の形状を算出する工程とを有することを特
徴とする。
【0015】
【0016】
【0017】本発明方法においては、第1発明、第3発
明(請求項1、3)にあっては形状測定用干渉計を、ま
た第2発明、第4発明(請求項2、4)にあっては光路
長測定用干渉計を、それぞれ使用した表面形状の測定方
法が実現される。第1発明は形状測定用干渉計及び被測
定平面と補助平面の組み合わせをもって、第2発明は光
路長測定用干渉計及び被測定平面と2つの補助平面の組
み合わせをもって、また第3発明では形状測定用干渉計
及び2つの被測定平面の組み合わせをもって、第4発明
では光路長測定用干渉計及び3つの被測定平面の組み合
わせをもって、それぞれその組み合わせによる各対応配
置状態に応じ得られる形状分布から被測定平面の形状を
算出することにより精度よく測定をする。
【0018】特に、第1発明、第2発明では、3回の測
定により形状分布が明らかになり、測定回数は少なく簡
潔な方法であり、また、第3発明、第4発明では、同様
に、少ない測定回数で4回の測定でよく、形状分布、及
び干渉計の誤差があきらかになる方法を実現することを
可能ならしめる。
【0019】また、干渉計が光路長測定用干渉計による
ものでは、使用干渉計としてこれを用いて、形状測定用
干渉計が使用できない場合にでも測定を可能とする。
【0020】
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1、図2及び図3は、本発明の一実施例(第1の
実施例)を示す。本実施例は、形状測定用干渉計と2枚
の平面による場合の一例でもある。図中、1は公知の形
状測定用干渉計を示している。形状測定用干渉計1から
測定用の平行光束2が射出される。また、ここでは、3
は被測定面(被測定平面)である平面、4は補助平面で
ある平面をそれぞれ示す。図に示すように、1枚の被測
定面3と1枚の補助平面4を用い、それを形状測定用干
渉計1の光路に挿入し、該補助平面4に対して光束2が
垂直に反射するように配置する。
【0022】ここに、被測定面3は、図1,2のように
その角度を変えられるものとし、また補助平面4は同じ
く図1,2のようにその位置、角度を変えられるものと
し、かつ、ここでは、更に、被測定面3については、図
3の如くにその面方向に移動可能とする。
【0023】本実施例においては、下記するようにして
得られる干渉縞から測定される形状分布を求める。被測
定面3の形状を求めるにあたって上記構成で測定すべき
ものは、かかる形状分布である。形状分布は、図1,
2,3の各配置に対応してそれぞれの場合で得る。上記
形状測定用干渉計1から測定用の平行光束2が射出され
ると、干渉計1からの平行光束2は、図1においては、
入射角θ1 で被測定面3に入射し、そこで反射する。被
測定面3は、それが光路に対して斜めの角度になるよう
に配置されている。かくて、面3で反射した光束は、補
助平面4で垂直に反射した後、再び被測定面3で反射し
て干渉計1に戻る。このときの干渉計1の干渉縞から測
定される形状分布をW1(x,y)とする。
【0024】上記の測定は、被測定平面3への入射角を
変えた状態で、更にもう1回行う。例えば次に図2に示
すように被測定面3への入射角をθ2 に変更し、同じく
同図に示すように補助平面4の位置、向きを変更し当該
補助平面4で垂直に光束が反射するようにしたとき、干
渉縞から測定される形状分布を得るようにする。この場
合、干渉計1に対して各平面3,4は光軸回りには回転
することはなく、光軸は各平面の座標原点を通るものと
する。このようにして、被測定平面3への入射角を変え
たのちに得られた干渉縞から測定される形状分布を求め
るのであり、そのときの干渉縞から測定される形状分布
をW2(x,y)とする。
【0025】更にもう一種類、形状測定用干渉計1の干
渉縞から測定される形状分布を求め、被測定面3の形状
の算出の基礎とする。これは、上記図1または図2の配
置のいずれかにおいて、該被測定平面3を面方向に移動
したあとで得られた干渉縞から測定される形状分布を求
めることで行えるが、図示例では、図1の配置態様の方
でその被測定面3についての移動を行っている。即ち、
図3がその例の一つであって、図3は、入射角は上記図
1と同じθ1 で変えずに、図1において被測定面3を図
1図示位置からx方向に一定の距離Dだけ動かしたとき
の状態(図3の破線位置状態)を示し、本例では、この
ときの干渉縞から測定される形状分布をW3(x,y)とす
る。
【0026】本測定法においては、こうして、形状測定
用干渉計1を使用し、被測定面3と補助面4を組み合わ
せることにより得られる複数(ここでは3種類)の干渉
縞から測定される形状分布、即ち、被測定面3が光路に
対して斜めの角度になるように図1の如くに配置したと
きに得られた形状分布と、該角度を変えた図2の配置で
得られた形状分布、及び上記図1の配置において被測定
面3を図3の如く面方向に距離Dで移動したあとで得ら
れた形状分布から、被測定面3の形状を算出する。
【0027】被測定面3の形状の算出は、例えば、図1
のような配置にあるとき得られた干渉縞から測定される
形状分布と、被測定面3への入射角を変えたのちの図2
のような配置にあるときに得られた干渉縞から測定され
る形状分布との差、及び、図3のように被測定面3を面
方向に移動したあとで得られた干渉縞から測定される形
状分布と、当該移動前に測定された形状分布(従って、
図1の配置にあったときの形状分布)との差から、これ
を行うことができる。
【0028】以下、更に、式を参照しつつ説明すると、
今、使用形状測定用干渉計1の測定誤差をe1(x,y)、被
測定面3の形状誤差をe2(x,y)、補助平面4の形状誤差
をe 3(x,y)とすれば、図1乃至図3の各図のそれぞれの
配置に対して、次の関係が成り立つ。即ち、図1の配置
では、下記(1)式、図2の配置では、下記(2)式、
図3の配置では、下記(3)式である。
【0029】
【数1】
【0030】
【数2】
【0031】
【数3】
【0032】ここで、(1)式、(2)式及び(3)式
に関し、kxi,kyi(i=1、2または3)は、平面を
配置したとき平面の傾き誤差を表す係数でそれぞれ未知
である。上記(1)式、(2)式より、(2)式−
(1)式によって、次式が得られる。
【0033】
【数4】
【0034】上記は、図1の配置での干渉縞から測定さ
れる形状分布(W1(x,y))と図2の配置での干渉縞から
測定される形状分布(W2(x,y))の差(図1のように配
置したとき得られた干渉縞から測定される形状分布と、
被測定平面への入射角を変えたのち得られた干渉縞から
測定される形状分布との差)を意味する。また、(1)
式、(3)式より、(3)式−(1)式によって、次式
が得られる。
【0035】
【数5】
【0036】上記も同様で、図3の配置での干渉縞から
測定される形状分布(W3(x,y))と図1の配置での干渉
縞から測定される形状分布(W1(x,y))の差を意味す
る。ここに、上記(4)式は、前述のe1(x,y)分、e
3(x,y)分をともに含まず、やはり(5)式も、e1(x,y)
分、e3(x,y)分は含まない(これらの、差をとった場合
の点は、後記例での同じような手法の場合も、これに準
ずる)。ここで、e2(x,y)、W2(x,y)−W1(x,y)、W
3(x,y)−W1(x,y)を、それぞれ次のように置く。
【0037】
【数6】
【0038】
【数7】
【0039】
【数8】
【0040】このように置くと、(4)式、(6)式、
(7)式から、次式を得る。
【0041】
【数9】
【0042】ここで、e2m(y) 、W21m (y) について、
それぞれ次のように置く。
【0043】
【数10】
【0044】
【数11】
【0045】このように置くと、(9)式は、次のよう
になる。
【0046】
【数12】
【0047】これより、m=0かつn=0、m=0かつ
n=1及びm=1の場合を除き、次式により全ての係数
が求められる。
【0048】
【数13】
【0049】一方、m=1の場合は、前記(5)式、
(6)式、(8)式より、
【0050】
【数14】
【0051】上記から、m=1かつn=0の場合を除
き、係数が求められる。以上により、m=0かつn=
0、m=0かつn=1、m=1かつn=0以外の全ての
係数が求まり、被測定面3の形状を求めることができ
る。なお、求められなかった3個の係数は、常数項及び
傾きの項に関するものであり、求めようとしている形状
には関係のない項である。
【0052】上述のように、本実施例による形状測定方
法では、形状測定用干渉計1を利用し、被測定面3と補
助平面4を巧妙に組み合わせることにより得られた複数
の干渉縞から測定される形状分布から被測定面3の形状
を算出することにより表面形状の精度のよく測定をする
ことができる。測定回数が少なく、簡潔に測定をなし得
る本測定方法は、前掲文献1による方法における問題を
解消できるとともに、前掲文献2のように複雑な方法と
もならず、実用的である。形状測定用干渉計1を利用す
る形状測定方法として有利に用いることができる。な
お、本実施例では、図1の配置で被測定面3をx方向に
移動したが、図2の配置でその移動を行っていてもよい
ことはいうまでもない。従って、本測定方法は、形状測
定用干渉計と被測定平面と補助平面とを有し、前記補助
平面を前記被測定平面から反射される光束に対して垂直
に配置し、前記形状測定用干渉計からの射出される光束
に対して第1の状態である斜めの角度に前記被測定平面
を配置した際に得られる第1の形状分布と、前記第1の
状態とは異なる角度である第2の状態で前記被測定平面
を配置した際に得られる第2の形状分布と、前記第1の
状態もしくは前記第2の状態のいずれかから前記被測定
平面を1つの面方向に移動した際に得られる第3の形状
分布とから、前記被測定平面の形状を算出する態様で実
施できる。
【0053】次に、本発明による他の方法の実施例(第
2の実施例)を図4、図5及び図6により説明する。前
記第1実施例が、形状測定用干渉計を用い、1枚の被測
定平面と1枚の補助平面を形状測定用干渉計の光路に挿
入し、該補助平面に対して光束が垂直に反射するように
配置し、このとき得られた干渉縞から測定される形状分
布と、該被測定平面への入射角を変えたのちに得られた
干渉縞から測定される形状分布との差、及び上記配置の
いずれかにおいて該被測定平面の一つを面方向に移動し
たあとで得られた干渉縞から測定される形状分布と、移
動前に測定された上記形状分布のいずれか一つとの差か
ら上記被測定平面の形状を算出する表面形状測定方法の
場合の一例であったのに対し、本実施例は、光路長測定
用干渉計と3枚の平面とを使用する方法による場合のも
のである。
【0054】本実施例方法に従うときは、補助平面は2
枚使用される。一本の直線が1枚の補助平面の座標原点
において垂直に交わり、かつ該直線が被測定平面と垂直
以外の角度で座標原点において交わり、該直線を被測定
平面に対する入射光線としたときに、その反射光線が他
の1枚の補助平面とその座標原点において垂直になるよ
うに、被測定平面及び補助平面のそれぞれは、配置され
る。しかして、このように配置し、2枚の補助平面のい
ずれか一方と該被測定平面との間に光路長測定用干渉計
を挿入し、かつxy平面内で移動して測定される光路長
分布、該測定平面への入射角を変えたのちに測定される
光路長分布との差、及び該被測定平面を面方向に移動し
たあとで測定される光路長分布と当該移動前に測定され
た上記光路長分布のいずれか一つとの差から、上記被測
定平面の形状を算出する。
【0055】以下、要部を述べると、本実施例を示す図
4、図5及び図6において、前記第1実施例との比較で
いえば、図1、図2及び図3と異なる主な点は、第1実
施例による場合の形状測定用干渉計1の位置に、図4乃
至図6に示すように、平面5が第2の補助平面として配
置され、更に、その第2の補助平面5、被測定面3及び
補助平面4の3個の平面で作る光路の長さを測定する光
路長測定用干渉計6が配置されていることである。
【0056】ここに、光路長測定用干渉計6は、図示例
では、上記の第2の補助平面5と被測定面3との間に配
してある。また、第2の補助平面5を含む各平面の配置
については、上述した関係に配置してある。即ち、光束
が補助平面5の座標原点において垂直に交わるように、
かつ被測定平面3と垂直以外の角度で座標原点において
交わるように、また、被測定平面3からの光束が補助平
面4の座標原点において垂直に反射するように、それぞ
れは配置される。被測定平面3と補助平面4の相互配置
などの関係は、前記第1実施例のものと同様である。ま
た、その他も、基本的には、第1実施例と同様であって
よい。例えば、被測定面3の移動については、図4の配
置態様で、図6の破線の如くに面方向に移動させるよう
な方法をとるものであってよく、本実施例はそうしてあ
る。
【0057】本実施例では、上記光路長測定用干渉計6
を光路に垂直な平面内で動かし(走査し)、各点の光路
長分布を測定する。今、x,y点における測定値を、図
4、図5及び図6の各配置に対応して、それぞれL1(x,
y),L2(x,y),L3(x,y)とする。また、本例で導入した
平面5(第2の補助平面)の形状誤差をe4(x,y)とす
る。ここで座標系は他の平面と同じように設定するもの
とする。
【0058】本実施例においては、前記(1)式、
(2)式、(3)式と同様、それぞれ図4、図5、図6
の配置に対して、次の関係が成り立つ。即ち、図4の配
置では、下記(15)式、図5の配置では、下記(1
6)式、図6の配置では、下記(17)式である。
【0059】
【数15】
【0060】
【数16】
【0061】
【数17】
【0062】これらの関係は、前記第1実施例における
場合の関係と同じであり、従って、前述したのと同様
に、被測定面3の形状に関しそれを算出するのに必要な
係数を見いだすことができる。ここに、図7は、光路長
測定用干渉計を使用する場合の測定経路の例を示してあ
る。測定は、この図7に一例を示すように、光路長測定
用干渉計6を図中aからa′の経路に沿って行うことが
できるが、形状が求められるのはx軸に平行な経路上の
みで、y軸に平行な経路上では値を算出することはでき
ない。しかし、測定点(サンプル点)をどのようにとる
かは、通常行われているように目標とする精度を勘案し
て決定すればよいので後者の経路で値が求まらなくても
差し支えないものである。
【0063】本実施例方法によっても、図4の配置で光
路長測定用干渉計6を移動して測定される測定値L1(x,
y)による光路長分布と、被測定面3への入射角をθ1
らθ 2 変えたのちの図5の配置で測定される測定値L
2(x,y)による光路長分布との差(L2(x,y)−L1(x,
y))、及び例えば図6のように被測定面3を面方向に距
離Dで移動したあとで測定される測定値L3(x,y)による
光路長分布と、移動前に測定された測定値L1(x,y)(図
4の配置での光路長測定値)による光路長分布との差
(L3(x,y)−L1(x,y))から被測定面3の形状を算出す
ることができる。
【0064】本実施例は、干渉計として光路長測定用干
渉計6を用いて、前記第1実施例の場合のものと同様の
作用効果を奏することができる。また、形状測定用干渉
計が使用できない場合にでも測定を可能とする。なお、
光路長測定用干渉計6は、補助平面4と被測定面3との
間に挿入し、xy平面内で移動して光路長分布を測定し
てもよい。また、被測定面3を図5で面方向に移動した
あとで測定される光路長分布とその移動前に図5で測定
された光路長分布との差を求めることもでき、これを適
用するようにしてもよい。本方法は、光路長測定用干渉
計を用い、これと被測定平面と2枚の補助平面とを有
し、前記補助平面のうち第1の補助平面を前記被測定平
面から反射される光束に対して垂直に配置し、前記補助
平面のうち第2の補助平面を前記光路長測定用干渉計か
ら射出される光束に対して垂直に配置し、前記光路長測
定用干渉計からの射出される光束に対して第1の状態で
ある斜めの角度に前記被測定平面を配置した際に得られ
る第1の形状分布と、前記第1の状態とは異なる角度で
ある第2の状態で前記被測定平面を配置した際に得られ
る第2の形状分布と、前記第1の状態もしくは前記第2
の状態のいずれかから前記被測定平面を1つの面方向に
移動した際に得られる第3の形状分布とから、前記被測
定平面の形状を算出する測定方法として好適である。
【0065】次に、上記第2実施例、及びその他光路長
測定用干渉計を使用する例において用いることのでき
る、好適な光路長測定用干渉計の構成例を示す。図8
は、光路長を測定する干渉計の一実施例であり、本発明
者の案出に係るものであるが、他の形式の干渉計を用い
得ることはいうまでもない。ここに、図では、平面4と
平面5は図中対向する状態で示してある(第2実施例の
態様であれば、この図のものは、途中の被測定面3部分
の図示を省略したものに相当する)。
【0066】以下、図8に示す構成に従って、その光路
長測定用干渉計6の作用を併せて説明する。同図におい
て、干渉計6は、光源(不図示)、偏光プリズム60
1、1/4波長板602,603、偏光板604、受光
素子605等から構成される。1個の偏光プリズム60
1、受光素子605は、それぞれこの順で光源側から図
示の如くに配置してある。
【0067】偏光プリズム601は、ここでは、例えば
図示の如くの偏光膜601aを1面有するとともに、平
面4,平面5と対向する各面側には偏光面を回転するた
めの1/4波長板602,603が、また受光素子60
5と対向する面側には偏光板604が、それぞれ偏光プ
リズム601と一体に設けてある。1/4波長板60
2,603は、偏光プリズム601と平面4,5の間の
位置にあり、偏光板604は、偏光プリズム601から
受光素子605に至る光路中にある。各1/4波長板6
02,603は、それぞれ透過する偏光成分の偏光面を
回転させるよう、平面4と対向する1/4波長板602
は結晶軸が紙面に対して45度の方位に、また平面5と
対向する1/4波長板603は結晶軸が紙面に対して4
5度の方位に、それぞれ選定され、偏光板604につい
ては、その偏光軸が紙面とそれに垂直な面以外の面内に
選定されている。
【0068】偏光プリズム601には、光源側から細径
のレーザ光束が入射する。この場合、好ましくは、測定
の分解能は光束の大きさで決まるので、光束はでき得る
限り小さい方がよい。ここに、レーザ光束は紙面内に周
波数f1で振動するp偏光と紙面に垂直に周波数f2で
振動するs偏光を有する2周波数レーザからの光束であ
る。
【0069】上記構成において、2周波数レーザからの
p偏光及びs偏光のうちのs偏光成分を、平面5及び平
面4の間(前記図4乃至図6の例では、実際には、その
間に被測定面3での入反射が介在する)の光路を往復さ
せる測定光束として、またp偏光成分を参照光束として
使用し、下記するようにして測定を行う。この場合にお
いて、分割されるs偏光成分の測定光束の方は、測定点
での平面5と平面4の間の間隔に対応する光路長差をも
って、p偏光成分の参照光束と結合し、その間隔の長さ
がこの光路差に反映することになる。
【0070】今、上述のレーザから光束が入射すると、
偏光プリズム601への入射s偏光成分は、偏光プリズ
ム601の偏光膜601aで反射し、1/4波長板60
2を通って平面4に至り、平面4で反射される。かくし
て反射した光は、偏光プリズム601へ向かい、再び1
/4波長板602を透過する。ここで偏光はp偏光に変
わるので、今度は偏光プリズム601の偏光膜601a
を透過して平面5側へ向かい、もう一つの1/4波長板
603を通ってその平面5で反射する。そして、これは
反射した後、再び1/4波長板603を通るが、上記の
過程でs偏光になる結果、偏光プリズム601の偏光膜
601aで反射し、偏光軸が紙面とそれに垂直な面以外
の面内にある偏光板604を通って受光素子605に入
る。このようにして、測定光束のs偏光成分が両平面の
間の光路を往復するようなす。
【0071】一方、参照光束のp偏光の方は、同光路を
通らないで受光素子605に至る。即ち、入射p偏光
は、偏光プリズム601と偏光板604を透過して受光
素子605に入り、平面4と平面5の間を往復した上述
のs偏光と干渉し、2つの周波数f1,f2の差に等し
いビート信号を得る。本干渉計6を予め定められた経路
(例えば図7)に沿ってxy面内で動かしたとき、良く
知られているように、このビート信号の位相変化を測定
することにより移動に伴う光路長変化を測定することが
できる。この測定法はヘテロダイン干渉測定法として公
知であるのでこれ以上の説明は省略するが、上述のよう
な走査時のビート信号の位相変化を2つの平面4,5間
の間隔変化として測定することができる。
【0072】このように平面4と5の両面間にわたる光
路を往復する測定光束と同光路を通らない参照光束を有
する本構成の干渉計6により光路長を精度よく測定する
ことができる。従って、かかる干渉計6を使用するとき
は、前述の3種類の各測定値のL1(x,y),L2(x,y),L
3(x,y)もそれだけ正確なものとして得られ、結果、形状
をより高精度で測定できる作用効果がある。また、干渉
計自体も小型であり、製作も容易である。本発明者の先
の開発に係る上記の光路長測定用干渉計6は、走査によ
って各点の光路長分布を測定するのに好適な干渉計を提
供し得、精密測定の実用化に大いに効果を発揮する。既
述のように、形状を精度高く測定する必要性は高くなっ
てきており、ナノメータオーダーの保証が測定法が要求
されているが、上記光路長測定用干渉計6を利用する形
状測定方法は、そのような精度で正確に測定をする方法
を容易に実現させることもできる。小型な干渉計は、こ
れを動かし走査して測定をする場合も、小型であるほど
有利で、容易に適切な走査を可能とするのにも役立つ。
【0073】なお、測定にはレーザの部分及びその他の
干渉計構成部分を一体にして動かすか、またはレーザは
固定してその他の干渉計構成部分のみを動かすかの二つ
の方法が考えられ、そのどちらであってもよい。いずれ
にせよ、測定系をどのように構成するかは、必要に応じ
当業者には容易にできるところである。
【0074】以上のように、光路長を光路長測定用干渉
計で測定することで形状分布を求めて実施することもで
き、本発明は本第2実施例に従う態様で実施してもよ
い。
【0075】上記の各図を参照して説明してきた第1実
施例と第2実施例によるものは、3測定の例である。2
枚の平面と形状測定用干渉計による方法、3枚の平面と
光路長測定用干渉計による方法のそれぞれの例である。
本発明に従うと、2枚の被測定平面と形状測定用干渉計
または1枚の補助平面と光路長測定用干渉計から構成さ
れ、該被測定平面の一つと、また該補助平面を使うとき
は該補助平面を光路に対して垂直に配置するとともに、
他の該被測定平面が光路に対して斜めになるように配置
したときに得られた形状分布と、該角度を変えた配置で
得られた形状分布、及び上記いずれかの配置において該
被測定平面の一つを面方向に移動したあとで得られた形
状分布から上記被測定平面の形状を算出する表面形状測
定方法として使用することもできる。
【0076】下記にそれぞれ示すものは、4測定の例で
ある。組み合わせは、形状測定用干渉計と2枚の平面に
よるもの、光路長測定用干渉計と3枚の平面によるもの
であり、使用平面のその一つまたは全てを測定の対象
と、あるいは干渉計を被測定物とすることも可能であ
る。4回の測定による方法では、形状測定用干渉計を用
いる場合の好適方法として、形状測定用干渉計と第1と
第2の被測定平面とを有し、第1の被測定平面を形状測
定用干渉計から射出される光束に対して第1の状態であ
る斜めの角度に配置し、第2の被測定平面を第1の被測
定平面から反射される光束に対して垂直に配置した際に
得られる第1の形状分布と、第1の被測定平面を前記形
状測定用干渉計から射出される光束に対して垂直になる
ように配置した第2の状態で得られる第2の形状分布
と、第2の被測定平面を形状測定用干渉計から射出され
る光束に対して垂直になるように配置した第3の状態で
得られる第3の形状分布と、前記第1、第2、もしくは
第3の状態のいずれか1つの状態における、前記形状測
定用干渉計を該形状測定用干渉計から射出される光束に
対して垂直な方向に移動し配置した、または、前記第1
もしくは第2の被測定平面を1つの面方向に移動し配置
した、第4の状態で得られる第4の形状分布とから、第
1、第2の被測定平面の形状及び前記形状測定用干渉計
の誤差を算出する方法が提供される。形状測定用干渉計
を用いる場合は、光路長測定用干渉計と第1、第2と第
3の被測定平面とを有し、第1の被測定平面を光路長測
定用干渉計から射出される光束に対して第1の状態であ
る斜めの角度に配置し、第2の被測定平面を第1の被測
定平面から反射される光束に対して垂直に配置し、第3
の被測定平面を光路長測定用干渉計に対して第1及び第
2の被測定平面が配置された方向とは対向する方向に、
該光路長測定用干渉計から射出される光束に対して垂直
に配置された際に得られる第1の形状分布と、第1乃至
第3の被測定平面のうち2つの被測定平面を選択し、そ
の2つの被測定平面を光路長測定用干渉計から射出され
る光束に対して垂直になるようにそれぞれ前記光路長測
定用干渉計に対向して配置した第2の状態で得られる第
2の形状分布と、前記2つの選択された被測定平面以外
の被測定平面と、その2つの選択された被測定平面のう
ちから1つを選択した被測定平面とを光路長測定用干渉
計から射出される光束に対して垂直になるようにそれぞ
れ前記光路長測定用干渉計に対向して配置した第3の状
態で得られる第3の形状分布と、前記第1、第2、もし
くは第3の状態のいずれか1つの状態における、前記光
路長測定用干渉計を該光路長測定用干渉計から射出され
る光束に対して垂直な方向に移動し配置した、または、
前記第1、第2もしくは第3の被測定平面を1つの面方
向に移動し配置した、第4の状態で得られる第4の形状
分布とから、第1乃至第3の被測定平面の形状を算出す
る方法が提供される。まず、図9、図10及び図11
は、本発明による更に他の方法の実施例(第3の実施
例)を示すものである。本実施例では、形状測定用干渉
計を用い、4回の測定で被測定平面の形状ばかりでなく
干渉計の誤差及び補助平面の形状誤差も同時に測定する
ことができる。被測定面と補助面を巧妙に組み合わせる
ことにより得られた複数(この場合は、4種類)の干渉
縞から測定される形状分布(あるいは光路長分布)から
被測定面の形状を算出することにより表面形状及び形状
測定用干渉計の誤差を精度よく測定する例である。本実
施例はまた、形状測定用干渉計と2枚の平面による方法
の他の例でもある。従って、第1実施例のものが、その
基本とされる。
【0077】以下、要部を説明するに、図9に示す配置
は、前記図1または図2と基本的に同じ配置である。こ
こに、被測定面3への入射角はθとする。図10の場合
は、形状測定用干渉計1と被測定面3とを対向させ、被
測定面3を干渉計1の光束2に対し垂直になるように配
置した状態を、図11の場合は、形状測定用干渉計1と
補助平面4とを対向させ、補助平面4を干渉計1の光束
2に対し垂直になるように配置した状態を、それぞれ示
す。
【0078】本実施例においては、これら図9、図1
0、図11の各配置に対して、前記第1実施例の場合と
同様に、次の関係が成り立つ。即ち、図9の配置では、
下記(18)式、図10の配置では、下記(19)式、
図11の配置では、下記(20)式である。
【0079】
【数18】
【0080】
【数19】
【0081】
【数20】
【0082】これより、次が得られる。
【0083】
【数21】
【0084】ただし、
【0085】
【数22】
【0086】ここで、被測定面3の形状誤差のe2(x,y)
を第1実施例の場合と同様、級数展開すれば次の形にま
とめることができる。
【0087】
【数23】
【0088】従って、m=1、m=0かつn=0、及び
m=0かつn=1の場合を除き、次式により係数が求め
られる。
【0089】
【数24】
【0090】一方、前記第1実施例と同様にして、平面
の移動を行う。例えば、図9における被測定面3をx軸
方向に距離Dだけ移動した後での測定値をW4(x,y)とす
れば、前記(18)式を参照して次のように書くことが
できる。なお、その移動の態様は、前記図3に破線で示
されるものに準ずるものでよく、本実施例では、その移
動の様子の図示は省略してある。
【0091】
【数25】
【0092】これと(18)式との差((25)式−
(18)式)をとり、xの1次成分のみをとれば、次が
成り立つ。
【0093】
【数26】
【0094】かくて、上記が成り立ち、n=0を除き、
係数e21n を求めることができる。このようにして被測
定面3の形状に関する全係数を決定するこことができ
る。
【0095】本実施例においては、被測定面3と補助平
面4を形状測定用干渉計1の光路に挿入し、被測定面3
に対して垂直以外の角度で干渉計1からの光束が反射す
るように配置したその被測定面3と、該面3からの反射
光束に対して垂直に配置した補助平面4を組み合わせる
ことにより得られる図9の配置での干渉縞から測定され
る形状分布(W1(x,y))と、被測定面3を干渉計1の光
束に対して垂直になるように図10の配置としたときに
得られる干渉縞から測定される形状分布(W2(x,y))
と、補助平面4を干渉計1の光束に対して垂直になるよ
うに図11の配置としたときに得られる干渉縞から測定
される形状分布(W3(x,y))と、及び例えば上記配置の
一つである図9の配置で前述のように被測定面3を面方
向に移動したあとで得られる干渉縞から測定される形状
分布(W4(x,y))から、被測定面3の形状を算出するこ
とができる。なお、本実施例では図9の配置で被測定面
3をx軸方向に移動させると説明したが、図10の配置
でその移動を行ってもよいことはいうまでもない。ある
いは、形状測定用干渉計1の方を光軸に垂直な方向に移
動させるような態様でもよい。
【0096】本実施例によると、前記第1実施例の場合
のものと同様の作用効果を得られるに加え、測定に使用
の干渉計1と補助平面4をも含めて少ない測定回数で測
定が可能で、その面精度を同時に知ることもできる。こ
れは、次のように説明することができる。即ち、以上の
ごとく第1実施例と同様、必要な係数が求まり、被測定
面3の形状を求めることができると、本実施例方法で用
いたその被測定面3の形状が分かったこととなる。ここ
で、前記(19)式、(20)式に着目すれば、被測定
面3の形状が分かったので、同(19)式から使用形状
測定用干渉計1の誤差を求めることができる。また、同
じように、(20)式より使用補助平面4の形状誤差も
求められることとなる。かくして、各配置の4回の測定
をもって、被測定面3の形状のほか、干渉計1の誤差、
補助平面4の形状誤差も同時に測定できる方法が実現さ
れる。なお、詳細な説明は省略するが、m=1の係数
は、図11において干渉計1と補助平面4をx軸方向に
移動して干渉縞を測定することに求めることもできる。
【0097】更に、本実施例方法に従うと、このように
全ての誤差が分かるので、この方法は、図9〜図11に
係る図示例では、平面3を被測定面としたが、平面4を
(もしくは平面4をも)被測定面と考えてもよいし、ま
た、干渉計1が被測定の対象であると考えてもよい。従
って、本方法によるときは、例えば、第1及び第2の平
面からなる2枚の被測定平面を形状測定用干渉計の光路
に挿入し、第1の平面に対して垂直以外の角度で該干渉
計からの光束が反射するように配置した当該第1の平面
と、該第1の平面からの反射光束に対して垂直に配置し
た第2の平面を組み合わせることにより得られた干渉縞
から測定される形状分布と、上記第1の平面を上記干渉
計の光束に対して垂直になるように配置したときに得ら
れた干渉縞から測定される形状分布と、上記第2の平面
を上記干渉計の光束に対して垂直になるように配置した
ときに得られた干渉縞から測定される形状分布と、及び
上記配置の一つにおいて上記干渉計を光軸に垂直な方向
にあるいは上記2つの被測定平面の一つを面方向に移動
したあとで得られた干渉縞から測定される形状分布から
上記被測定平面の形状及び/又は上記干渉計の誤差を算
出する表面形状測定方法として使用することもできる。
【0098】第1及び第2の平面をとも被測定平面とし
て測定をしようとする態様、第1及び第2の平面のうち
いずれか一方を被測定平面として測定をしようとする態
様、これらとともにまたはこれらに代えて、使用形状測
定用干渉計を被測定対象としその誤差を測定しようとす
る態様といった、多様な測定法が提供でき、本発明はそ
のようにして実施することもできる。
【0099】次に、本発明による更に他の方法の実施例
(第4の実施例)を、図12に示す。これは、上記第3
実施例によるものと同様のことを実現しようとする場合
の例であり、また本実施例は光路長測定用干渉計と3枚
の平面による方法の他の例でもあって、従って、4回の
測定の点に関しては上記第3実施例のものが、光路長測
定用干渉計を使用する点では前記第2実施例のものが、
それぞれその基本とされるものである。
【0100】以下、要部を説明するに、図12(a)〜
(c)に示すように、本実施例は、図9〜図11のもの
が形状測定用干渉計1を用いたものであったのに対し、
光路長測定用干渉計6を用いる場合の例である。ここ
に、光路長測定用干渉計6は、好ましくは前記図8で構
成を説明したものを使用するのがよいが、その他の形式
の干渉計であってもよい。
【0101】図12(a)は、被測定面3(被測定平
面)と補助平面4,5を組み合わせた配置を示し、かか
る配置で光路長測定用干渉計6によって補助平面4と補
助平面5間に形成される光路の光路長を測定する。ここ
に、これら3枚の平面3,4及び5の配置は、2枚の平
面4,5を平面3に対して同じ角度になるように、かつ
それぞれの座標原点を結ぶ線が上記2枚の平面4,5に
対して直交するように配置してある。光路長測定用干渉
計6は、ここでは、平面4と平面3間にあり、測定はそ
の平面4に平行な面内で移動(走査)させることによ
り、これを行う。
【0102】また、同図(b)は、図示のように、被測
定面3と補助平面4を組み合わせた配置を示す。この配
置では、同様に光路長測定用干渉計6で被測定面3と補
助平面4の間の光路長を測定する。2枚の平面3,4
は、互いに平行になるよう対向させてあり、光路長測定
用干渉計6を該平面に平行な面内で移動させることによ
り測定を行うものである。同図(c)は、例えば図示の
ように、補助平面4,5同士を組み合わせた配置を示
す。この場合も、同図(b)での配置のときに準じ光路
長測定用干渉計6で測定を行う。
【0103】更に、本例では、それら3種類の配置のほ
か、例えば同図(a)または図(b)の配置においてそ
の被測定面3をx軸方向に移動した場合の配置で光路長
間隔を測定する。
【0104】こうして、本実施例では、光路長測定用干
渉計6を用い、4回の測定を行うものであり、それぞれ
において、光路長測定用干渉計6を走査し、各点の光路
長分布を測定する。しかして、以上の4測定の結果か
ら、同様に4回の測定をもってする前記第3実施例で示
した計算方法により表面形状を求めることができる。な
お、図12(c)においては、補助平面4,5同士を組
み合わせたが、これは補助平面5と被測定面3を組み合
わせても同様な結果が得られる。
【0105】本実施例も、前記第3実施例と同様の作用
効果を奏し得る。また、光路長測定用干渉計6を用いる
点では、前記第2実施例と同様の作用効果を得られる。
【0106】本実施例方法でも、第3実施例方法に準じ
て、図12の平面4及び/又は平面5を被測定面と考え
てもよい。従って、例えば、光路長測定用干渉計6と組
み合わせる3枚の平面のいずれをも被測定平面とし、そ
の3枚の被測定平面から2枚の平面を選び出し、それら
を互いに平行になるよう対向させて光路長測定用干渉計
を該平面に平行な面内で移動させることにより測定した
二組の光路長分布と、更に2枚の被測定平面を残る1枚
の被測定平面に対して同じ角度になるように、かつそれ
ぞれの座標原点を結ぶ線が上記2枚の被測定平面に対し
て直交するように配置したときの光路長分布、及び上記
配置のいずれか一つにおいていずれか1枚の平面を面内
に移動させたあとで測定した光路長分布から上記3枚の
被測定平面それぞれの形状を算出する表面形状測定方法
として使用することもできる。
【0107】また、本実施例の場合も、上記の態様のほ
か、例えばその3枚のうち2枚を被測定平面として(1
枚は補助平面として)測定をしようとする態様でもよ
く、多様な測定法が提供できる。この点は、前記第3実
施例に照らし理解できるところであり、本発明はそのよ
うにして実施することもできる。
【0108】上記した第3実施例及び第4実施例による
ものは、いずれも4測定の例である。これらはまた、第
1、第2の被測定平面及び形状測定用干渉計または光路
長測定用干渉計と第3の被測定平面から成り、第1の被
測定平面を垂直以外の角度で光束が反射するように配置
するとともに、第2の被測定平面を該第1の被測定平面
からの反射光束に対して垂直に配置したときに得られた
形状分布(例えば図9または図12(a)のケース)
と、上記第1の平面を上記干渉計の光束に対してまたは
上記第3の被測定平面に対して垂直になるように配置し
たときに得られた形状分布(例えば図10または図12
(b)のケース)と、上記第2の平面を上記干渉計の光
束に対してまたは上記第3の被測定平面に対して垂直に
なるように配置したときに得られた形状分布(例えば図
11または図12(c)のケース)と、上記配置の一つ
において上記干渉計を光軸に垂直な方向にあるいは上記
被測定平面の一つを面方向に移動したあとで得られた形
状分布(例えば図9もしくは図10での面3の移動、ま
たは図12(a)もしくは(b)での面3の移動のケー
ス)から上記被測定平面の形状及び/又は上記形状測定
用干渉計の誤差を算出する表面形状測定方法の例でもあ
る。
【0109】次に、図13以下のものについて説明す
る。以上の測定方法では、平面同士の配置換えが必要で
ある。このとき注意すべきことは配置換えによる平面の
変形がないということである。特に、重力の影響を受け
ないように細心の注意を払うべきである。全ての平面板
が充分に厚く、どのように動かしても、あるいはどの方
位に保持しても変形しないような場合、及び平面の法線
が水平面内にあり、平面の平行移動と鉛直軸の回りの回
転だけで測定のため必要な配置ができる場合には、重力
の影響を無視することができる。そのような場合におい
て、本発明に従う測定方法は、充分に実用的でもあり、
形状測定において従来のものに比し大なる効果を発揮し
得ることは、既に述べた通りである。
【0110】しかして、変形しやすいものの場合、変形
しにくいものに比し、重力の影響を受けやすく、また、
実際の測定器あるいは被測定物では被測定平面が鉛直に
立っている場合だけでなく任意の方位を向いている場合
も多いので、重力の影響も含めて測定できることが必要
である。
【0111】そこで、図13以下のものによる方法は、
有用である。以下で例に従って述べるいくつかの測定法
は、法線が水平面内にある形状既知の平面、及び/又は
光軸が水平面内にある誤差既知の形状測定用干渉計と法
線が水平面内にない複数枚の被測定平面を組み合わせた
配置で測定された形状分布と、上記形状既知の平面及び
/又は誤差既知の形状測定用干渉計を鉛直面内で同じ角
度傾けた配置で上記被測定平面を鉛直面に対する傾きを
変えることなく組み合わせたとき測定された少なくとも
二つの形状分布から法線が水平面内にない平面の形状及
び/又は上記形状測定用干渉計の誤差を算出する表面形
状測定方法、あるいは、水平面内にある形状既知の平面
及び/又は任意の方向を向いた平面と被測定平面を組み
合わせて測定される複数の光路長分布または得られた干
渉縞から測定される形状分布から法線が水平面内にない
平面の形状及び/又は干渉計の誤差を算出する表面形状
測定方法の例である。
【0112】それらは、たとえ被測定面が鉛直以外の面
内にあるときでも適切に測定できる測定法であり、ここ
では、水平面内にある平面と45度の方向を向く平面の
測定法の場合、水平面に対して任意の方向を向く平面の
測定法の場合、水平面に対して60度の方向を向く平面
の測定法の場合、水平面に対して22.5度の方向を向
く平面の測定法の場合、及び水平面に対して67.5度
の方向を向く平面の測定法の場合のそれぞれの態様を図
で例示し、以下、この順で、その方法の要部を説明す
る。
【0113】まず、図13は、本発明による更に他の方
法の実施例(第5の実施例)で、測定対象の平面が鉛直
線g(図示矢印)に対して45度あるいは0度の方向
(鉛直方向)を向いている場合の実施例である。本実施
例は、形状測定用干渉計と2枚の平面による方法の更に
他の例でもある。同図(a),(b)は、形状測定用干
渉計1と45度に向いた平面3と鉛直方向を向いている
平面4の組み合わせ配置を示す。また、同図(c)は、
形状測定用干渉計1と平面3を組み合わせた場合である
が、ここでは、平面3は上記図(b)の状態のものから
鉛直軸の回りに180度回転した状態になっている。従
って、図(c)の組み合わせ配置では、図(a),
(b)の場合とは異なり、平面3を裏(裏面3′)から
測定する。
【0114】ここで、図13における配置につき、より
詳しくみると、同図(a)は、図示の如く、光軸が水平
面内にある形状測定用干渉計1と、法線が水平面内にな
い複数枚(本例では2枚)の平面3,4を組み合わせた
配置である。なお、ここに形状測定用干渉計1は、後記
のように誤差既知の干渉計とできる。同図(b),
(c)の場合は、かかる形状測定用干渉計1を図示の如
くに鉛直面内で同じ角度傾けた状態であり、そのように
同じ角度傾けた配置で被測定面を鉛直面に対する傾きを
変えることなく組み合わせたときのものに相当する。
【0115】さて、上記図(a)〜(c)において、こ
れらの配置では前の実施例と同様に次の関係が成り立
つ。
【0116】
【数27】
【0117】
【数28】
【0118】
【数29】
【0119】ここで、それぞれの左辺のΔがついていな
い項は、平面を鉛直に立てた場合の形状誤差であり、こ
れまでに示した実施例の方法により、測定可能な量であ
る。換言すれば既知な量である。なお、e2 ′(x,y)
は、平面3の裏面3′の形状を表す。一方、Δのついて
いる項は、重力による変形量で本測定法によって決定す
べき量である。
【0120】上記(28)式、(29)式から、
【0121】
【数30】
【0122】一方、(27)式から、
【0123】
【数31】
【0124】これを(30)式に代入して整理すると、
【0125】
【数32】
【0126】故に、m=0かつn=偶数の場合を除き、
次式により係数を求めることができる。
【0127】
【数33】
【0128】m=0に対応する係数は、図13(a)に
おいて平面4を鉛直軸の回りに90度回転した状態で測
定を行うことにより決定することができる。即ち、この
状態(90度回転後の状態)におけるy=0の線上(x
軸上)の形状分布が、90度の回転前における、x=0
の線上(y軸上)の形状分布になるので、これから係数
を決定することができる。このようにしてΔe3(x,y)が
求められたので、(31)式からΔe2(x,y)を求めるこ
とができる。このようにして45度及び鉛直方向に向い
た平面3,4の形状、即ち法線が水平面内にない平面の
形状を正しく測定することができる。
【0129】本実施例によると、光軸が水平面内にある
誤差既知の形状測定用干渉計1と法線が水平面内にない
2枚の被測定面3,4とを組み合わせた配置で測定され
た形状分布(図13(a)のケース)と、誤差既知の形
状測定用干渉計1を鉛直面内で同じ角度傾けた配置で被
測定面3を鉛直面に対する傾きを変えることなく組み合
わせたとき測定された少なくとも二つの形状分布(図1
3(b),(c)のケース)からその被測定面3,4の
形状を算出する表面形状測定方法が実現される。
【0130】図14は、他の実施例(第6の実施例)
で、水平面に対して任意の方向を向く平面の測定法の例
である。ここでは、水平面に対して任意の角度θの方向
を向いた平面3と鉛直面からθの方向を向いた平面4の
形状を同時に測定する方法を示す。本実施例は、形状測
定用干渉計と3枚の平面による方法の例でもあり、形状
既知の平面との組み合わせに係る測定法の例でもある。
【0131】同図(a)は、図示のように、形状測定用
干渉計1の光軸と補助平面5の法線が水平面内にある配
置を示す。また、同図(b)は、図示のように、形状測
定用干渉計1の光軸と補助平面5の法線が、被測定面3
(被測定平面)の法線に対してθ′の方向を向いてお
り、被測定面3と4は同図(a)におけるのと同じ向き
になっている配置を示す。更に同図(c)の配置では、
図示のように、干渉計1と補助平面5の向きは同図
(b)におけるのと同じあり、一方、平面3′は鉛直面
内に、また平面4′は水平面内にある配置を示す。ここ
で、これら平面3′、平面4′の2つの平面の形状誤差
は、これまで述べた方法により既知であるとする。
【0132】今、干渉計1、平面5が鉛直面内にあると
き(図(a)の配置)の形状誤差をそれぞれe1(x,y)、
4(x,y)とし、図(b),(c)のように傾けた場合の
形状誤差をそれぞれe1 ′(x,y) 、Δe4 ′(x,y) とす
る。また、平面3と平面4の形状誤差をそれぞれe2(x,
y)、e3(x,y)とする。図(c)によりe1 ′(x,y) +Δ
4 ′(x,y) は測定できる。図(a),(b)に対する
形状誤差の測定値をそれぞれW1(x,y)、W2(x,y)とすれ
ば、次の関係が成り立つ。即ち、
【0133】
【数34】
【0134】
【数35】
【0135】
【数36】
【0136】
【数37】
【0137】従って、m=1の場合を除き、係数を次式
によって決定することができる。
【0138】
【数38】
【0139】m=1の係数は、これまでの実施例と同様
に平面をx軸方向にずらすことにより求めることができ
る。
【0140】図15は、更に他の実施例(第7の実施
例)で、被測定面3が水平面に対し60度の傾きを有す
る場合の測定方法を示す。本実施例は、形状測定用干渉
計と3枚の平面による方法の他の例でもある。また、形
状既知の平面との組み合わせに係る測定法の他の例でも
ある。
【0141】図15(a)は、図示のように、形状測定
用干渉計1と被測定面3及び水平の補助平面4を組み合
わせた場合を示す。ここで、水平面内にある平面4の形
状は既知であるとする。また、同図(b)は、図示のよ
うに、干渉計1と被測定面3を組み合わせた場合である
が、上記図(a)の場合と比較すると、被測定面3は鉛
直軸の回りに180度回転した状態になっている。更
に、同図(c)の配置は、図示のように、干渉計1、被
測定面3、水平の平面4及び垂直の平面5を組み合わせ
た場合で、前記図14(c)に相当する配置である。
【0142】これらの配置に基づく測定値から次の関係
式が得られる。ただし、詳細な説明は省略し結果だけを
まとめて示す。被測定面の変形量をΔe2(x,y)とする
と、図(a)と(b)から下記(39)式が得られる。
また、図(b)と(c)から下記(40)式が得られ
る。
【0143】
【数39】
【0144】
【数40】
【0145】両式を加えて、次が得られる。
【数41】
【0146】従って、次式により係数を定めることがで
きる。
【数42】
【0147】本実施例によると、こうして水平面に対し
60度の方向を向く平面の測定法が実現される。
【0148】図16は、更に他の実施例(第8の実施
例)で、水平面に対して22.5度の方向を向く平面の
測定法の場合の測定方法を示す。本実施例は、形状測定
用干渉計と2枚の平面による方法の更に他の例でもあ
る。また、形状既知の平面との組み合わせに係る測定法
の更に他の例でもある。
【0149】同図に示すように、平面3は水平面に対し
て22.5度の傾きになっている。補助平面4は、例え
ば45度の方向を向いた平面で、前記図13の方法(第
5実施例)で形状誤差は既知とする。また、形状測定用
干渉計1は、光軸が図示のように水平面内にあるから、
この誤差も既知であるとする。故に、干渉縞の計測結果
から被測定面3の形状誤差を求めることができる。
【0150】このように、形状誤差が既知の干渉計及び
平面と組み合わせることにより被測定平面の形状誤差を
測定することができるが、組み合わせ方は本発明の範囲
内でも実施例以外に多くの方法が考えられるものであ
る。
【0151】例えば、図17をみると、同図に示す実施
例(第9の実施例)は、水平面に対して67.5度の方
向を向く平面の測定法の例である。本実施例は、形状測
定用干渉計と2枚の平面による方法の更に他の例でもあ
る。本実施例では、上記第8実施例による図16の場合
と同じく、水平の干渉計1と45度の補助平面4を用い
て、水平面に対して67.5度の被測定面3を測定する
ものである。なお、同様な方法により水平の干渉計と6
0度の補助平面を用いて30度の被測定平面の形状を求
めることができる。
【0152】上述のように、図13〜図17を参照して
その要部を述べた第5実施例乃至第9実施例によるもの
は、被測定面が鉛直以外の面内にあるときでも測定でき
る方法である。従来は、測定のために被測定面を移動あ
るいは回転したとき、形状が変化しないことを前提にし
ており、重力による変形がある場合は、その変形を含ん
だ形で測定がなされ、これを考えるときは、形状を正確
に測定しているとはいい難いこととなり、そのような点
に対する効果的な考慮はみられないが、本測定法に従え
ば、被測定面が鉛直以外の面内にあるときでも適切な測
定をすることができ、それだけ対応性を高め、実際の種
々の測定場面等において被測定面が鉛直に立っている場
合以外のケースにでも応えられる測定方法が提供され
る。
【0153】以上のうち形状測定用干渉計を用いた実施
例において、形状測定用干渉計を補助平面で置き換え、
光路長測定用干渉計で平面によってできる光路長を測定
することにより形状を測定できることは、既に述べた前
記第2実施例等の説明から容易に理解できるところであ
る。
【0154】従って、法線が水平面内にない平面を測定
対象とする場合において、本測定法は、法線が水平面内
にある形状既知の平面、及び/又は光軸が水平面内にあ
る誤差既知の形状測定用干渉計と法線が水平面内にない
複数枚の被測定平面を組み合わせて測定される一つの光
路長分布または得られた干渉縞から測定される形状分布
と、上記形状既知の平面及び/又は誤差既知の干渉計を
鉛直面内で同じ角度傾けた状態で上記被測定平面を鉛直
面に対する傾きを変えることなく組み合わせたとき測定
される少なくとも二つの光路長分布または得られた干渉
縞から測定される形状分布から、法線が水平面内にない
平面の形状を算出する表面形状測定方法として実施する
こともできる。好適例では、複数の被測定平面と、補助
平面と、形状測定用干渉計とを有し、前記複数の被測定
平面の法線が水平面内になく、補助平面の法線が水平面
内にあり、形状測定用干渉計の光軸が水平面内にあるよ
うに配置され測定された形状分布と、補助平面及び/又
は形状測定用干渉計を鉛直面内で同じ角度傾けて配置す
る一方、被測定平面を鉛直面に対する傾きを変化させる
ことなく配置された、少なくとも2つの状態を測定した
形状分布とから、被測定平面の形状及び/又は形状測定
用干渉計の誤差を算出する。本発明に従えば、そのよう
にして被測定面が鉛直以外の面内にあるときの測定を行
うこともできるものである。また、形状測定用干渉計1
を用いる場合、あるいは光路長測定用干渉計6を用いる
場合でも、前記第1実施例〜第4実施例の手法を基本と
することから、それら対応する実施例による作用効果を
併せ有する測定方法とすることができる。
【0155】次に、本発明の参考例について図18を参
照して述べる。本参考例は、形状測定用干渉計と光路長
測定用干渉計を用いて行う、大きい平面の測定法の例で
あり、具体的には、形状測定用干渉計の測定可能範囲に
比べて面積が大きい平面でも、これを被測定平面として
測定する測定法を示す。以下、要部を説明すると、本測
定法による測定の内容、手順等の一例は、次のようであ
る。
【0156】図18において、符号ABCDで囲まれる
部分の大きさは、使用しようとする形状測定用干渉計、
例えば前記図1〜図3等で用いた形状測定用干渉計1の
測定可能範囲を示す。一方、符号a−b−c−d−e−
f−g−h−i−jは光路長測定用干渉計の測定経路を
示す。ここに、使用光路長測定用干渉計は、前記図8で
示した光路長測定用干渉計6でもよく、あるいは他の形
式の干渉計を用いることもできる。
【0157】本参考例では、光路長測定用干渉計6を用
いて、上記の設定経路上で形状誤差をまず測定する。こ
の場合、横経路の間隔(図中、例えば一番上の経路線と
その下の経路線との間隔であって即ちbcであり、同様
に、cf、fg等である)は、図示のように、使用形状
測定用干渉計1の測定可能範囲(図中のA−D間、B−
C間)より小さくとる。なお、かかる光路長測定用干渉
計6による測定自体については、いままで述べてきた光
路長測定用干渉計を使用する実施例方法、その変形例等
のいずれをも適用して実施できる。このように、光路長
測定用干渉計6では、予め定められた経路上の形状分布
が測定の対象とされる。
【0158】次に、経路の横線と点線(図中の縦の点
線)で囲まれる矩形部分をカバーするように、形状測定
用干渉計1を設置してその部分の形状を測定する。図示
の状態なら、その図中のABCDの測定範囲をもって、
図中、経路線c−d,e−fで、かつ縦の隣接する2本
の点線で囲まれた、上から2段目で左から2列目に当た
るその領域部分を対象として形状の測定をする。この測
定を、全ての矩形部分について行う。
【0159】図示例では、この大きな面積の被測定面に
は、かかる矩形部分が16領域分設定されており、従っ
て、その16領域個々に形状測定を行うことになる。こ
のように、形状測定用干渉計1では、異なる領域のそれ
ぞれの2次元形状分布が測定の対象となる。なお、この
場合も、その測定自体については、いままで述べてきた
形状測定用干渉計を使用する実施例方法、その変形例等
を適用して実施してよい。
【0160】しかして、上述のような光路長測定用干渉
計6による所定経路上の形状分布と形状測定用干渉計1
による異なる領域の複数の2次元形状分布を該経路上で
合致させるよう、傾き補正をなす。これは、次のような
点に基づく。
【0161】本測定法においては、上記の如く複数の矩
形部分に被測定面を分割することを基本とするところ、
干渉計と被測定面を完全に平行に保ちながら測定するこ
とは難しく、常にそれを期待することができないケース
もあり、このような点からは、通常、その矩形部分の測
定毎に異なる傾きで測定することになる。しかも傾きの
方向も大きさも分からないのが普通である。ところが、
図18中で上と下の経路(例えば、図示の状態でのdc
とef)に相当する部分の被測定面の形状と、その部分
における形状測定用干渉計1による形状測定値を、例え
ば最小自乗法を利用して合致させるように傾き補正を加
えれば、測定値は被測定平面の形状を正しく表現したも
のになる。よって、この手続きを全ての矩形領域につい
て行えば、大きな平面の形状をも精度高く求めることが
できる。たとえ、矩形部分毎のその測定毎に異なる傾き
で測定することとなったとしても、これを達成し得る。
【0162】本参考例方法によれば、このように、光路
長測定用干渉計6を用いて、予め定められた経路a−b
−c−d−e−f−g−h−i−j上で測定された形状
分布と形状測定用干渉計1で求められた異なる領域の複
数の2次元形状分布を該経路上で合致させるよう傾き補
正することにより形状測定用干渉計1で求められた全て
の領域において正しい形状分布を算出することができ、
光路長測定用干渉計6による測定と形状測定用干渉計1
による測定を組み合わせて形状測定用干渉計1の開口を
超える大きさの被測定面を精度よく測定する表面形状測
定方法が実現できる。
【0163】次に図19、図20、及び図21のそれぞ
れをもって示すものは、形状測定の分解能向上の好適
例、光路長測定用干渉計の他の好適構成例である。
【0164】まず、図19は、形状測定の分解能を上げ
るための実施例で、光路長測定用干渉計を使用する場合
の測定装置の構成を示している。本例は、光路長測定用
干渉計と3枚の平面による測定方法の場合のものであ
る。使用平面は、被測定面3(被測定平面)、補助平面
4、補助平面4′であり、これらは図示のような位置関
係にある。装置は、図示のように、光路長測定用干渉計
6のほか、概略、移動台7、レンズ8,9,10,1
1、及び移動台12,13を有して構成される。
【0165】移動台7は、被測定面3の面方向に移動可
能な移動台で、この移動台7の上に、図示のように干渉
計6の光束をそれぞれの平面上に集光するためのレンズ
8,9が固定されている。レンズ10、11は、図示の
ようにそれぞれ移動台12、移動台13の上に固定され
ている。
【0166】移動台12の方は、これに固定された例え
ば2本のガイドピン14,15とガイド溝16により補
助平面4′に立てた垂線の方向に移動可能になってい
る。図中下側のガイドピン15は、補助平面4′と平行
なガイド面17と常に接触するように適宜の押圧手段
(図示せず)で押圧されているので、上記移動台7が移
動したときでも、移動台12上のレンズ10と補助平面
の間隔は一定に保たれ、光束は補助平面4′上に集光さ
れる。一方、補助平面4側の移動台13の方も、同様に
補助平面4に立てた垂線の方向に移動可能であり、レン
ズ11により補助平面4上に光束が集光した状態が保た
れるようになっている。このような移動機構について詳
細な説明を省略するが、通常の設計手法により容易に実
現することができる。
【0167】本例では、以上の如き構成により、形状測
定に際し、上記のようにしてレンズにより集光された光
束の大きさまで分解能を高めることができる。即ち、光
路長測定用干渉計を使用する測定方法の場合における既
述の作用効果に加え、更に光束が集光されるために集光
された光スポットの大きさに対応した高い分解能を得る
ことができ、形状測定の分解能向上が図れる。本発明に
従う測定方法は、このような装置でも実施できる。な
お、ここでは詳細な説明は省略するが、2つの平面が平
行に向き合っているときには、それぞれの平面上に光束
を集光させる集光レンズと干渉計を一体にして被測定平
面に平行な面内で定められた経路上を動かせばよい。
【0168】図20は、形状測定の分解能向上の他の例
で、具体的には、ここでは、前記図12のものにおいて
平面4を高い分解能で測定する実施例である。図20
(a),(b),(c)は、それぞれ図12(a),
(b),(c)に相当ものであるが、本例においては、
いずれの配置でも、図示のように光路長測定干渉計6か
らの光束はレンズ10によって平面4の上に収束され
る。本例では、干渉計6とレンズ10は一体で平面4に
平行な方向に予め定められた経路上を移動し光路長を測
定する。
【0169】本例では、このようにして被測定面を高い
分解能で測定でき、形状測定の分解能向上を図ることが
できる。なお、この場合、移動中に干渉計6が傾くと波
面が傾き干渉縞のコントラスト、従ってヘテロダイン干
渉法の場合にはビート信号の振幅が低下するという面が
あるので、この点からは、充分に精度の高い移動機構を
用いるのは好ましい態様であるが、そのような移動機構
が必要とされることとなっても、前記実施例に比べる
と、移動機構は一平面内のみで動かせばよいので、極め
て簡単であるという特徴を有するものである。
【0170】図21は、光路長測定用干渉計を使用する
場合に用いることのできる、好適な干渉計の他の構成例
で、改良された光路長測定用干渉計の実施例を示すもの
であり、1個のレンズが光束中に配置された構成を示し
ている。このものにおいて、前記図8の実施例と比べて
異なる主な点は、図21のように、2枚の面間の往復路
に係る光路中に1個のレンズ10が配され、かつそれが
図示の如くに軸外れで挿入されていることである。以
下、測定光束の光路につきその要部を説明すると、光源
(図示せず)から入射した平行光束は、そのうちの所望
の偏光成分の測定光束が偏光プリズム601の偏光膜で
反射し、1/4波長板602を透過し、平面5で反射し
て再び1/4波長板602を透過し、偏光プリズム60
1の偏光膜、1/4波長板603をこの順で透過する。
【0171】その後、軸外れで挿入されているレンズ1
0で平面4の上に集光され、ここで反射して図示のよう
に再びそのレンズ10を通り、平行光束となって、本例
では再度、平面5に向かい当該平面5に入射する。この
ようにすることによって、平面5,4間には、2つの往
復光路が形成されることとなる。即ち、平面5に向かっ
た光束はそこで反射し、光路を逆行して偏光プリズム6
01に戻り、ここでその偏光膜で反射し、かくして偏光
板604(偏光子)を透過し受光素子605に入るもの
である。
【0172】本例によると、平行で等間隔離れた光路を
往復する測定光束と、同光路を通らない参照光束を有す
る光路長測定用干渉計6を得ることができ、これにより
光路長を精度よく測定することができるなど、前記例と
同様の作用効果を奏するほか、更に次のような作用効果
がある。即ち、測定光束は平面4と平面5の間を2往復
するので感度は2倍になり、光路長がより正確に測れ、
かつ干渉計が傾いても干渉計から出る波面は傾かないの
で、干渉縞のコントラストあるいはビート信号の振幅が
低下することはない。
【0173】また、表面形状の測定についても、本例に
従う干渉計で走査をすることにより、開口によって制約
を受けるということなく大きな面でも形状の測定が可能
であることも前記実施例と同様であるのに加え、次のよ
うなこともいえる。面5に対しては大きい直径の光束で
表面を走査することができるので、直径に比べて非常に
細かい凹凸が面5にあっても、測定に際し、それが検出
されることはない。従って、例えば、面4のみを測定し
たいときには、細かい凹凸はあってもうねりがない精度
の低い面を基準として用いることができるという利点も
ある。
【0174】なお、レンズ10も含めて干渉計を一体で
動かすとき、平面4とレンズ10の間隔が変化すると、
干渉計を出る波面が彎曲して干渉縞のコントラストある
いはビート信号の振幅が低下するので、走査用の移動機
構(図示せず)として、間隔は一定になるよう真直度の
高い移動機構を用いる必要がある。この場合、詳細な説
明は省略するが、干渉縞のコントラストあるいはビート
信号の振幅から、間隔を知ることができるので、間隔を
一定に制御することは可能である。例えば、レンズ10
を光軸方向に一定振幅で振動させたときのビート信号の
振幅変化を同期検波することにより制御信号を得ること
ができるので、間隔を一定に制御することができる。
【0175】上記図21で示した光路長測定用干渉計6
は、本発明に従って光路長測定用干渉計を用いる表面形
状測定方法に利用することができ、本発明はそのように
して実施することもできる。
【0176】
【発明の効果】本発明によれば、形状測定用干渉計、光
路長測定用干渉計を使用した表面形状の測定方法を得る
ことができ、干渉計を使用する場合の表面形状測定方法
として有利に用いることのできる測定方法を実現され
る。特に、第1発明、第2発明の場合は3回の測定でよ
く測定回数は少なく簡潔な方法であり、第3発明、第4
発明では4回の測定で可能であり、少ない測定回数で精
度のよい測定をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示すもので、形状測定用干
渉計と2枚の平面による方法の場合におけるそれら要素
の配置の一例の説明に供する図である。
【図2】 同じく、配置の一例の説明に供する図であ
る。
【図3】 同じく、配置の一例の説明に供する図であ
る。
【図4】 本発明の他の実施例を示すもので、光路長測
定用干渉計と3枚の平面による方法の場合におけるそれ
ら要素の配置の一例の説明に供する図である。
【図5】 同じく、配置の一例の説明に供する図であ
る。
【図6】 同じく、配置の一例の説明に供する図であ
る。
【図7】 光路長測定用干渉計を用いる場合のその測定
経路の一例を示す図である。
【図8】 適用できる光路長測定用干渉計の構成の一例
を示す図である。
【図9】 本発明の更に他の実施例を示すもので、形状
測定用干渉計と2枚の平面による他の方法の場合におけ
るそれら要素の配置の一例の説明に供する図である。
【図10】 同じく、配置の一例の説明に供する図であ
る。
【図11】 同じく、配置の一例の説明に供する図であ
る。
【図12】 本発明の更に他の実施例を示すもので、光
路長測定用干渉計と3枚の平面による他の方法の一例の
説明に供する図である。
【図13】 本発明の更に他の実施例を示すもので、水
平面内にある平面と45度の方向を向く平面の測定法の
一例の説明に供する図である。
【図14】 同じく、他の実施例を示すもので、水平面
に対して任意の方向を向く平面の測定法の一例の説明に
供する図である。
【図15】 同じく、他の実施例を示すもので、水平面
に対して60度の方向を向く平面の測定法の一例の説明
に供する図である。
【図16】 同じく、他の実施例を示すもので、水平面
に対して22.5度の方向を向く平面の測定法の一例の
説明に供する図である。
【図17】 同じく、他の実施例を示すもので、水平面
に対して67.5度の方向を向く平面の測定法の一例の
説明に供する図である。
【図18】 本発明の参考例を示すもので、形状測定用
干渉計と光路長測定用干渉計を用いた、大きい平面の測
定法の一例の説明に供する図である。
【図19】 形状測定の分解能向上の構成例を示す図で
ある。
【図20】 形状測定の分解能向上の他の構成例を示す
図である。
【図21】 光路長測定用干渉計の他の構成の一例を示
す図である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状測定用干渉計から射出される光束に
    対して被測定平面を斜めに配置し、この被測定平面で反
    射された光束に対して補助平面を垂直に配置した第1の
    状態で、前記形状測定用干渉計によって第1の形状分布
    を測定する工程と、前記被測定平面を前記第1の状態と
    は異なる斜めの角度で配置した第2の状態で、前記形状
    測定用干渉計によって第2の形状分布を測定する工程
    と、前記第1の状態もしくは前記第2の状態のいずれか
    一方の配置に対して、前記形状測定用干渉計から射出さ
    れる光束の光軸に垂直な方向に前記光束を相対的に移動
    した第3の状態で、前記形状測定用干渉計によって第3
    の形状分布を測定する工程と、前記第1の形状分布と第
    2の形状分布と第3の形状分布とにより前記被測定平面
    の形状を算出する工程とを有することを特徴とする表面
    形状測定方法。
  2. 【請求項2】 光路長測定用干渉計から射出される光束
    に対して被測定平面を斜めに配置し、この被測定平面で
    反射された光束に対して第1の補助平面を垂直に配置
    し、この第1の補助平面で反射され、前記被測定面を経
    由し、前記光路長測定用干渉計を透過した光束に対し
    て、第2の補助平面を垂直に配置した第1の状態で、前
    記光路長測定用干渉計から射出される光束を被測定平面
    に対して移動させながら前記光路長測定用干渉計によっ
    て第1の形状分布を測定する工程と、前記被測定平面を
    前記第1の状態とは異なる斜めの角度で配置した第2の
    状態で、前記光路長測定用干渉計から射出される光束を
    被測定平面に対して移動させながら前記光路長測定用干
    渉計によって第2の形状分布を測定する工程と、前記第
    1の状態もしくは前記第2の状態のいずれか一方の配置
    に対して、前記光路長測定用干渉計から射出される光束
    の光軸に垂直な方向に前記光束を相対的に移動した第3
    の状態で、前記光路長測定用干渉計から射出される光束
    を被測定平面に対して移動させながら前記光路長測定用
    干渉計によって第3の形状分布を測定する工程と、前記
    第1の形状分布と第2の形状分布と第3の形状分布とに
    より前記被測定平面の形状を算出する工程とを有するこ
    とを特徴とする表面形状測定方法。
  3. 【請求項3】 形状測定用干渉計から射出される光束に
    対して第1の平面を斜めに配置し、この第1の被測定平
    面で反射された光束に対して、第2の被測定平面を垂直
    に配置した第1の状態で、前記形状測定用干渉計によっ
    て第1の形状分布を測定する工程と、前記第1の平面を
    前記形状測定用干渉計から射出される光束に対して垂直
    に配置した第2の状態で、前記形状測定用干渉計によっ
    て第2の形状分布を測定する工程と、前記第2の平面を
    前記形状測定用干渉計から射出される光束に対して垂直
    に配置した第3の状態で、前記形状測定用干渉計によっ
    て第3の形状分布を測定する工程と、前記第1の状態、
    前記第2の状態もしくは前記第3の状態のいずれかの配
    置に対して、前記形状測定用干渉計から射出される光束
    の光軸に垂直な方向に前記光束を相対的に移動した第4
    の状態で、前記形状測定用干渉計によって第4の形状分
    布を測定する工程と、前記第1の形状分布と第2の形状
    分布と第3の形状分布と第4の形状分布とにより前記第
    1及び/又は第2の平面の形状を算出する工程とを有す
    ることを特徴とする表面形状測定方法。
  4. 【請求項4】 光路長測定用干渉計から射出される光束
    に対して第1の平面を斜めに配置し、この第1の平面で
    反射された光束に対して第2の平面を垂直に配置し、こ
    の第2の平面で反射され、前記第1の平面を経由し、前
    記光路長測定用干渉計を透過した光束に対して、第3の
    平面を垂直に配置した第1の状態で、前記光路長測定用
    干渉計から射出される光束を前記第1の平面に対して移
    動させながら前記光路長測定用干渉計によって第1の形
    状分布を測定する工程と、前記第1乃至第3の平面のう
    ちの2つの平面を前記光路長測定用干渉計から射出され
    る光束に対して垂直になるようにそれぞれ前記光路長測
    定用干渉計に対向して配置した第2の状態で、前記光路
    長測定用干渉計から射出される光束を前記2つの平面に
    対して移動させながら前記光路長測定用干渉計によって
    第2の形状分布を測定する工程と、前記2つの平面とは
    異なる組み合わせの2つの平面を前記光路長測定用干渉
    計から射出される光束に対して垂直になるようにそれぞ
    れ前記光路長測定用干渉計に対向して配置した第3の状
    態で、前記光路長測定用干渉計から射出される光束を前
    記異なる組み合わせの2つの平面に対して移動させなが
    ら前記光路長測定用干渉計によって第3の形状分布を測
    定する工程と、前記第1の状態、前記第2の状態もしく
    は前記第3の状態のいずれかの配置に対して、前記光路
    長測定用干渉計から射出される光束の光軸に垂直な方向
    に前記光束を相対的に移動した第4の状態で、前記光路
    長測定用干渉計から射出される光束を移動させながら前
    記光路長測定用干渉計によって第4の形状分布を測定す
    る工程と、前記第1の形状分布と第2の形状分布と第3
    の形状分布と第4の形状分布とにより前記第1乃至第3
    の平面の形状を算出する工程とを有することを特徴とす
    る表面形状測定方法。
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