JP3390725B2 - ワークの異径部成形方法及び装置 - Google Patents

ワークの異径部成形方法及び装置

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JP3390725B2 JP2000134099A JP2000134099A JP3390725B2 JP 3390725 B2 JP3390725 B2 JP 3390725B2 JP 2000134099 A JP2000134099 A JP 2000134099A JP 2000134099 A JP2000134099 A JP 2000134099A JP 3390725 B2 JP3390725 B2 JP 3390725B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワークの異径部成形
方法及び装置に関し、例えば、円筒状の金属管素材の端
部に縮径部を一体的に形成する異径部成形方法及び装置
に係る。
【0002】
【従来の技術】例えば、円筒状の金属管素材(以下管素
材という)の端部に縮径部を形成する異径部成形方法と
して、例えば実開昭61−110823号公報には、少
くとも一方のコーン部と本体とを、管材を拡管又は縮管
して一体に形成した触媒担体の保持ケースが開示され、
筒部の開口端側の部分をケース本体部分を残してスピニ
ング加工により縮管して他方のコーン部と更にこれに連
なる導管とを一体に形成する方法が開示されている。ま
た、特開平3−226327号公報には、パイプ素材を
プレス型により軸方向に加圧して略円錐状に成形し、つ
いでパイプ素材を回転支持してその円錐状成形部分の外
周面にスピニングロールを押し当ててスピニング加工す
る圧力容器等の口部成形方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動車の消
音器の排気系における触媒コンバータや消音器の外筒に
関し、製造の容易さと車両搭載性の向上が企図され、こ
れらを金属管素材から一体的に形成することが望まれて
いる。このような状況下で、例えば管素材の端部に形成
する縮径部を、管素材の中心軸に対し偏心(偏芯)ある
いは傾斜させる等、特殊な形状に形成し得るようにする
ことが要請されている。このような管素材をはじめ、種
々のワークに異径部を形成することが要請されている。
【0004】然し乍ら、従来のスピニング加工による成
形方法では、例えば管素材のワークに対し、非加工部で
ある本体部と同軸に、異径部となる縮径部を形成するに
留まり、本体部と縮径部が同軸でないときには、前掲の
実開昭61−110823号公報の第1図の右側のコー
ン部(縮径部)のようにプレス加工で成形し、これをケ
ース本体に溶接接合することとしていた。しかし、この
ような方法によって形成された管体は一体成形ほどの強
度は望めず、また接合という異種作業を必要とすること
から、製造が困難であり、スピニング加工によって成形
された同軸型の管体に比し製造コストの上昇は不可避と
なる。
【0005】そこで、本発明は、管素材等のワークに、
容易且つ適切に異径部を一体的に形成し得るワークの異
径部成形方法及び装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のワークの異径部成形方法は、請求項1に記
載のように、ワークの非加工部から、該非加工部の中心
軸に対して少くとも偏心、傾斜及び捩れの何れか一つの
関係にある中心軸を有する最終目標加工部に至るまでに
複数の目標加工部を設定し、該複数の目標加工部に基づ
き複数の加工目標軸を設定し、該複数の加工目標軸のう
ちの一つと前記ワークの加工対象部の中心軸が略同軸と
なるように前記ワークを支持し、前記加工対象部の中心
軸を前記複数の加工目標軸のうちの各加工目標軸と一致
させると共に、各加工目標軸における前記加工対象部の
径を変化させるようにスピニング加工を行なって前記加
工対象部を成形し、前記最終目標加工部形状に形成する
こととしたものである。
【0007】前記スピニング加工は、請求項2に記載の
ように、少くとも一つのローラと前記ワークを、前記各
加工目標軸を中心に相対的に回転駆動すると共に、前記
少くとも一つのローラを、前記加工対象部の外周面に当
接するように前記各加工目標軸に対して相対的に径方向
に駆動して、前記加工対象部の中心軸を前記各加工目標
軸と一致させると共に、前記各加工目標軸における前記
加工対象部の径を変化させることとするとよい。
【0008】更に、前記スピニング加工は、請求項3に
記載のように、複数のサイクルで行ない、各サイクルの
開始時に、前記各加工目標軸と前記ワークの加工対象部
の中心軸を相対的に駆動して前記ワークの加工対象部の
中心軸を前記各加工目標軸と一致させることとするとよ
い。これに加え、請求項4に記載のように、前記スピニ
ング加工を、前記少くとも一つのローラが前記加工対象
部の外周面に当接している間、前記ワークを駆動するこ
ととするとよい。
【0009】また、請求項5に記載のように、前記ワー
クの一端部を加工して最終目標加工部形状に形成した
後、前記ワークに対して垂直な軸を中心に前記ワークを
回転して前記ワークを支持し、前記ワークの他端部に対
しスピニング加工を行なうこととしてもよい。これに加
え、請求項6に記載のように、前記ワークの一端部を加
工して最終目標加工部形状に形成した後、前記ワークの
非加工部の中心軸を中心に前記ワークを回転し、前記ワ
ークの他端部を前記ワークの一端部に対して所定の関係
となるように位置決めすることとしてもよい。
【0010】更に、請求項7に記載のように、前記スピ
ニング加工の終了後、前記スピニング加工に連続して、
前記少くとも一つのローラに支持した少くとも一つのト
リミング部材によって前記ワークの異径部をトリミング
処理することとしてもよい。尚、請求項8に記載のよう
に、前記ローラ3個を、前記ワークに対して相対的に回
転駆動すると共に、前記各加工目標軸に対して相対的に
径方向に駆動することが望ましい。
【0011】上記のワークの異径部成形方法の一例とし
て、例えば管素材のワークに対する端部成形方法があ
り、これは、主軸に対し径方向に移動可能に少くとも一
つのローラを支持し、前記主軸を含む面上に管素材の中
心軸が位置するように管素材を支持し、前記管素材の端
部形状から最終目標端部形状に至るまで複数の加工目標
端部形状を設定し、該複数の加工目標端部形状の各々の
中心軸を加工目標軸として、前記管素材の端部形状から
最終目標端部形状に至るまで順次、前記主軸が前記加工
目標軸と略同軸となるように前記主軸と前記管素材を相
対的に駆動し、且つ前記加工目標軸を中心に前記少くと
も一つのローラと前記管素材を相対的に回転駆動すると
共に前記ローラが前記管素材の端部の外周面に当接する
ように前記少くとも一つのローラを前記主軸に向かって
径方向に駆動して前記管素材に対しスピニング加工を行
ない、前記管素材に縮径部を形成するように構成するこ
とができる。
【0012】また、本発明のワークの異径部成形装置
は、請求項9に記載のように、主軸と、該主軸に回転可
能に支持する回転部材と、前記主軸に対して径方向に移
動可能に且つワークの加工対象部の外周面に当接するよ
うに前記回転部材に支持する少くとも一つのローラと、
前記ワークの非加工部から、該非加工部の中心軸に対し
て少くとも偏心、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にあ
る中心軸を有する最終目標加工部に至るまでに複数の目
標加工部を設定し、該複数の目標加工部に基づき複数の
加工目標軸を設定し、該複数の加工目標軸のうちの一つ
と前記ワークの加工対象部の中心軸が略同軸となるよう
に、前記ワークと前記少くとも一つのローラの少くとも
一方を相互に相対的に駆動する第1の駆動手段と、前記
少くとも一つのローラを前記複数の加工目標軸のうちの
各加工目標軸に対し径方向に駆動すると共に、前記少く
とも一つのローラが前記加工対象部の外周面に当接した
状態で、前記少くとも一つのローラを前記主軸回りに前
記ワークに対して相対的に回転駆動する第2の駆動手段
と、前記加工対象部を前記最終目標加工部形状に形成す
るように前記第1の駆動手段及び第2の駆動手段を制御
する制御手段とを備えることとしたものである。
【0013】そして、請求項10に記載のように、前記
第1の駆動手段は、前記ワークと前記少くとも一つのロ
ーラの少くとも一方を相互に相対的に駆動し、前記少く
とも一つのローラが前記加工対象部の外周面に当接した
状態で、前記少くとも一つのローラを前記各加工目標軸
方向に径方向に駆動するように構成し、前記第2の駆動
手段は、前記ワークと前記少くとも一つのローラの少く
とも一方を回転駆動し、前記加工対象部を前記最終目標
加工部形状に形成するように構成するとよい。更に、請
求項11に記載のように、前記第1の駆動手段は、前記
ワークと前記少くとも一つのローラの少くとも一方を相
互に相対的に駆動し、複数のサイクルに基づき前記加工
対象部の中心軸と前記各加工目標軸が相互に漸近するよ
うに駆動し、前記第2の駆動手段は、各サイクル毎に前
記少くとも一つのローラを前記ワークに対して前記主軸
回りに回転駆動する構成とするとよい。
【0014】また、請求項12に記載のように、前記ワ
ークの一端部を加工して前記最終目標加工部形状に形成
した後、前記ワークに対して垂直な軸を中心に前記ワー
クを回転し、前記ワークの他端部を前記少くとも一つの
ローラによって加工するように前記ワークを支持する手
段を備えたものとしてもよい。これに加え、請求項13
に記載のように、前記ワークの一端部を加工して前記最
終目標加工部形状に形成した後、前記ワークの非加工部
の中心軸を中心に前記ワークを回転し、前記ワークの他
端部を前記ワークの一端部に対して所定の関係となるよ
うに位置決めする手段を備えたものとしてもよい。
【0015】更に、請求項14に記載のように、前記少
くとも一つのローラに支持し、前記ワークの異径部をト
リミング処理する少くとも一つのトリミング部材を備え
たものとしてもよい。尚、前記第2の駆動手段は、請求
項15に記載のように、前記主軸に対して径方向に駆動
すると共に前記主軸回りに回転駆動する3個のローラを
具備したものとするとよい。
【0016】上記のワークの異径部成形装置の一例とし
て、例えば管素材のワークに対する端部成形装置があ
り、これは、主軸と、該主軸に対し径方向に移動可能に
支持する少くとも一つのローラと、前記主軸を含む面上
に管素材の中心軸が位置するように管素材を支持し、前
記管素材の端部形状から最終目標端部形状に至るまで複
数の加工目標端部形状を設定し、該複数の加工目標端部
形状の各々の中心軸を加工目標軸として、前記管素材の
端部形状から最終目標端部形状に至るまで順次、前記主
軸が前記加工目標軸と略同軸となるように前記主軸と前
記管素材を相対的に駆動する第1の駆動手段と、前記管
素材の端部形状から最終目標端部形状に至るまで順次、
前記加工目標軸を中心に前記少くとも一つのローラと前
記管素材を相対的に回転駆動すると共に前記ローラが前
記管素材の端部の外周面に当接するように前記少くとも
一つのローラを前記主軸に向かって径方向に駆動する第
2の駆動手段とを備え、該第2の駆動手段及び前記第1
の駆動手段を制御し、前記管素材の端部に縮径部を形成
するように構成することができる。
【0017】而して、前記第1の駆動手段によって、前
記主軸が前記加工目標軸と略同軸となるように前記主軸
と前記管素材が相対的に駆動され、前記第2の駆動手段
によって、前記ローラと前記管素材が前記加工目標軸を
中心に相対的に回転駆動されると共に、前記ローラが前
記管素材の端部の外周面に当接するように前記主軸に向
かって径方向に駆動され、前記加工目標軸を中心とする
縮径部が順次形成され、最終目標端部形状に形成され
る。尚、上記の例における第1の駆動手段は、前記管素
材に対し前記主軸(及びローラ)を駆動する機構、前記
主軸(及びローラ)に対し前記管素材を駆動する機構、
及び前記管素材及び前記主軸(及びローラ)の両者を駆
動する機構の何れかとすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】上記の構成になるワークの異径部
成形方法及び装置の実施形態を図面を参照して説明す
る。図1乃至図4は本発明の一実施形態に供するスピニ
ング加工装置を示し、本実施形態では、加工対象のワー
クとして管素材を用い、ワークに異径部を形成する装置
として、管素材の端部に縮径部を形成する管素材の端部
成形装置を構成している。本実施形態の最終製品は、例
えば自動車用の消音器の外筒(図示せず)及び触媒コン
バータ、並びに各種圧力容器に供される。本実施形態に
おいて加工対象とするワークはステンレススティール管
であるが、これに限らず、他の金属管を用いることとし
てもよい。
【0019】先ず、本発明の一実施形態に係るスピニン
グ加工装置の構成を図1乃至図4を参照して説明する。
図2に示すように、ベースBS上に、本発明の第1の駆
動手段たる第1の駆動機構1及び第2の駆動手段たる第
2の駆動機構2が構成されている。第1の駆動機構1に
おいては、図2及び図3に示すように管素材4の端部の
加工目標中心軸Xeが中心軸Xtとなるように(図2で
は管素材4の中心軸Xtと加工目標中心軸Xeは同一面
上にあるので一致している)、これと平行に一対のX軸
ガイドレール5がベ−スBS上の一方側(図2の右側)
に固定され、このX軸ガイドレール5に沿って筐体20
が移動可能に配置されている。この筐体20の下部には
ボールソケット7が固定され、これに螺合する螺子軸
(ボールスクリュー)8が、ベ−スBS上にX軸ガイド
レール5と平行に配置され、サーボモータ9によって回
動可能に支持されている。而して、サーボモータ9によ
って螺子軸8が回転駆動されると、筐体20はX軸に沿
って移動するように構成されている。
【0020】一方、ベ−スBSの他方側(図2の左側)
には台1aが形成されており、X軸ガイドレール5と直
交する一対のY軸ガイドレール10が台1a上に固定さ
れている。これらのY軸ガイドレール10には一対のス
ライダ11が移動可能に配置され、これらのスライダ1
1上にテーブル6及びクランプ装置12が支持されてい
る。クランプ装置12は、スライダ11に固定される下
側クランプ13と、その上方に配置される上側クランプ
17を備え、これら下側クランプ13と上側クランプ1
7との間に管素材4が挟持される。テーブル6の下部に
はボールソケット14(図3)が固定されており、これ
に螺合する螺子軸15が、台1a上にY軸ガイドレール
10と平行に配置され、サーボモータ16によって回動
可能に支持されている。而して、サーボモータ16によ
って螺子軸15が回転駆動されると、テーブル6及びク
ランプ装置12はケース20に対して相対的にY軸に沿
って移動するように構成されている。
【0021】上側クランプ17の上部には駆動手段とし
て、例えば油圧駆動のシリンダ18が配置され、これに
よって上側クランプ17が昇降駆動可能に支持されてお
り、管素材4の装着及び取り外し時には上側クランプ1
7が上昇駆動される。そして、下側クランプ13の上面
には半円筒のクランプ面が形成され、上側クランプ17
の下面にも半円筒のクランプ面が形成されており、これ
らのクランプ面の間に管素材4が挟持されたときには、
回転及び移動不能に保持されるように構成されている。
また、クランプ装置12の筐体20と反対側にはストッ
パ19が配設されており、このストッパ19に一端部が
衝合するように管素材4が配置される。ストッパ19は
クランプ装置12と共に移動し得るように、下側クラン
プ13に装着されている。尚、ストッパ19を下側クラ
ンプ13に対しX軸方向に位置調節可能に構成すれば、
管素材4の軸方向の位置決めを適切且つ容易に行なうこ
とができる。
【0022】而して、管素材4が下側クランプ13のク
ランプ面上で、ストッパ19に一端部が衝合するように
配置された後、上側クランプ17が油圧シリンダ18に
よって下降駆動されると、管素材4は上側クランプ17
と下側クランプ13の間の所定位置に保持される。この
とき、図1に示すように、管素材4の中心軸Xtが後述
する主軸21の中心軸Xrに対し、ベースBSと平行な
同一平面上(ベースBSから同一の高さ)に位置するよ
うに構成されている。
【0023】更に、図2の左側のテーブル6には例えば
モータ31から成る回転駆動手段が埋設されており、こ
のモータ31の出力軸31aが図1の上方、即ちベース
BSに対し垂直方向に延出して下側クランプ13に係合
し、この下側クランプ13を出力軸31aを中心に回転
駆動し得るように構成されている。テーブル6の上面に
は、出力軸31aを中心とする円弧状の案内溝32が形
成されており、この案内溝32に嵌合するガイドローラ
33が下側クランプ13の下面に回動自在に支持されて
いる。而して、下側クランプ13は案内溝32に沿って
回動し、出力軸31aを中心として回転駆動される。
【0024】次に、第2の駆動機構2について説明する
と、図2の右側に、主軸21が、管素材4の中心軸Xt
に対してベースBSと平行な同一平面上に位置し、管素
材4の加工目標中心軸Xeと略同軸上で管素材4に対向
するように配置され、主軸21(中心軸Xr)を中心に
ベアリング20a,20bを介して回動自在に筐体20
に支持されている。主軸21は中空の円筒状の部材で形
成され、その中空部に円筒状のカム軸23が収容され、
後述する変速機構50に連結されている。更に、カム軸
23の中空部を貫通するようにマンドレル40の連結棒
41が軸方向に進退可能に支持されている。マンドレル
40は管素材4の開口端内側の形状に合致するように形
成されている。連結棒41の基端部は進退駆動用のシリ
ンダ42に支持され、シリンダ42はブラケット1cを
介してベースBSに支持されている。
【0025】主軸21は歯車列22aを介してプーリ2
2bに連結され、このプーリ22bがベルト(図示せ
ず)を介して回転駆動手段のモータ等(図示せず)等に
連結されており、主軸21はこのモータ等によって回転
駆動される。一方、主軸21の先端にはフランジ24が
固定されており、主軸21が回転駆動されるとフランジ
24が中心軸Xrを中心に回転する。そして、このフラ
ンジ24に対して回動可能にカム軸23の先端部が支持
されている。カム軸23の先端部にはカム板25が固定
されており、カム板25はカム軸23と共に中心軸Xr
を中心に回転駆動される。
【0026】図4に示すように、カム板25には3条の
螺旋状の案内溝25aが形成されており、これらの案内
溝25aの各々に、カム板25の回転に伴い径方向に移
動する案内ピン26が配置されている。これらの案内ピ
ン26は3個の支持部材27に夫々保持されており、各
支持部材27には、図2及び図3に示すようにローラ2
8が回動自在に支持されている。而して、主軸21が回
転駆動されると、ローラ28が中心軸Xrを中心に回動
すると共に、カム板25の回転に応じて支持部材27が
径方向に駆動され、ローラ28が管素材4の中心軸Xr
に対して近接、離隔するように駆動される。
【0027】上記のカム軸23が連結される変速機構5
0は、撓み噛み合い式駆動装置を用いたもので、主軸2
1とカム軸23に夫々係合される一対の外輪51,52
と、これらの内面に形成された同一の歯数の歯溝に噛合
し、これらと異なる歯数の歯形が形成された可撓性の歯
車輪53と、この歯車輪53を回動可能に支持し外輪5
1,52の歯溝と相対する2箇所で噛合するように配置
するウェーブ形成輪54が設けられている。このウェー
ブ形成輪54は駆動用減速モータ55によって回転駆動
される。外輪51,52は夫々支持歯車56,57に支
持され、支持歯車56と噛合する駆動歯車58が主軸2
1に取付けられ、支持歯車57と噛合する従動歯車59
がカム軸23に取付けられている。
【0028】上記の撓み噛み合い式駆動装置は、例えば
ハーモニックドライブ(Harmonic Drive Systems, Inc.
の登録商標。インターネット情報http://www.hds.co.jp
/hdss.htm に記載)として知られているので、作動原理
の説明は省略するが、主軸21の回転駆動に応じて外輪
51,52間に相対速度差が生ずる差動機構が構成され
ている。而して、主軸21が回転駆動されると、外輪5
1,52間の差動によりカム軸23を介してカム板25
が回転駆動され、各支持部材27、ひいては各ローラ2
8が主軸21の中心軸Xrに対し径方向移動するように
構成されている。
【0029】尚、ローラ28は複数でなく一個としても
よいが、断続的な衝撃を和らげるためには複数とするこ
とが望ましく、本実施形態のように三個のローラ28を
等間隔に配置するのが理想的である。また、ローラ28
は径方向に変位可能であればどのような移動経路として
もよい。ローラ28の駆動手段としては遊星歯車機構
等、他の手段を用いることとしてもよい。
【0030】上記モータ9,16,31等及びシリンダ
18等の各駆動手段は図1のコントローラCTに電気的
に接続され、このコントローラCTから各駆動手段に対
し制御信号が出力され、数値制御されるように構成され
ている。コントローラCTは、図1に示すように、バス
バーを介して相互に接続されたマイクロプロセッサM
P、メモリME、入力インターフェースIT及び出力イ
ンターフェースOTを備えている。マイクロプロセッサ
MPは本実施形態のスピニング加工のプログラムを実行
し、メモリMEはこのプログラムを記憶すると共に、そ
の実行に必要な変数データを一時的に記憶するように構
成されている。
【0031】入力装置IPは例えばキーボード等の手入
力操作によって各駆動手段の初期条件、作動条件等をマ
イクロプロセッサMPに入力するもので、入力インター
フェースITに接続されている。また、必要に応じ種々
のセンサ(図示せず)が設けられ、これらの検出信号が
コントローラCTに供給され、増幅回路AD等を介して
入力インターフェースITからマイクロプロセッサMP
に入力されるように構成されている。一方、出力インタ
ーフェースOTからは駆動回路AC1等を介してモータ
9,16,31,55及びシリンダ18等の各駆動手段
に制御信号が出力されるように構成されている。尚、コ
ントローラCTに代えて、各装置に対し夫々制御回路を
設け個別に所定の制御を行なうように構成してもよい。
【0032】上記スピニング加工装置により管素材の端
部に対しスピニング加工を行なう場合の一例を図5を参
照して説明する。図5の太い実線は加工後の管素材4を
想定した外形,即ち最終加工目標端部形状を示し、本体
部(胴部)4aと、縮径部4dを構成するテーパ部4b
及び首部4cが表れている。同図のCtは管素材4を回
転駆動するときの回転中心を表し、クランプ装置12の
出力軸31aが位置する。Ceは管素材4の端部に対す
る加工開始位置の中心を表し、回転中心Ctと共に管素
材4の中心軸Xt上にある。最終加工目標の首部4cの
中心をSで表し、最終加工目標のテーパ部4bの最小径
部で首部4cとの境界面の中心をRで表す。そして、S
−R間のX軸方向の距離をL1で表し、R−Ce間のX
軸方向の距離をL2で表し、Ce−Ct間のX軸方向の
距離をL3で表す。上記の中心S,Rを含む軸が首部4
cの加工目標中心軸Xecとなり、この中心軸Xecと管素
材4の中心軸Xtがなす角、即ち最終曲げ角度をθで表
す。また、中心Rの管素材4の中心軸Xtからの距離、
即ち最終偏心量をGrで示す。尚、図5では上記の加工
開始中心Ceが中心軸Xec上にあるが、中心軸Xecは必
ずしも加工開始中心Ceを通るものではなく、最終曲げ
角度θが更に大きい場合には加工開始中心Ceを通らな
い。
【0033】図5において、Dは管素材4の本体部4a
の直径を表し、Dkは加工目標のテーパ部4bの最小直
径であって、加工目標の首部4cの直径を表す。Pyは
管素材4に対する加工量の多い側(図5の上方)の縮径
量をX軸−Y軸平面上におけるY軸方向(径方向)の距
離で表し、Qyは加工量の少ない側(図5の下方)の縮
径量をY軸方向の距離で表す。テーパ部4bを加工する
際には、縮径量Py及びQyが夫々所定の加工サイクル
回数N(図5の例では8回)で分割されるが、この間の
Y軸方向の1サイクル毎の移動量、即ちY軸方向のピッ
チを夫々Pys及びQysで表し、X軸方向の1サイクル毎
の移動量、即ちX軸方向のピッチを夫々Pxs及びQxsで
表している。また、θpはX軸−Y軸平面上において最
終加工目標端部形状の加工量の多い側(角度が大きい
側)の陵線が中心軸Xtに対してなす角を表し、θqは
加工量の少ない側(角度が小さい側)の陵線が中心軸X
tに対してなす角を表す。
【0034】X軸−Y軸平面上において、テーパ部4b
に対する加工サイクルn回目における加工目標端部の直
径を2点鎖線で示し、これと加工量の多い側(図5の上
方)の縮径部の陵線との交点をPnで表し、加工量の少
ない側(図5の下方)の縮径部の陵線との交点をQnで
表し、これらの点PnとQnを結ぶ線分の中点をVnで
表す。この中点Vnを通り点Pn−Qnの線分に垂直な
直線Xenが、加工目標中心軸とされる。従って、点Pn
及びQnの位置に応じて複数の加工目標中心軸Xenが設
定されることになる(n=1〜8)。また、点Pn−Q
n間の距離(これは、各ローラの径方向移動距離の2倍
に相当)をDnで表し、そのX軸方向成分をDxnで表
し、Y軸方向成分をDynで表す。そして、2点鎖線で示
した点Pn−Qnの線分と鉛直線とが成す角をθnで表
す。尚、加工目標中心軸Xen(本実施形態ではn=1〜
8)及び加工目標中心軸Xecを総称して加工目標中心軸
Xeで表す。
【0035】而して、縮径距離Pyは下記数1式で示す
ように表すことができる。
【数1】 また、縮径距離Qyは下記数2式で示すように表すこと
ができる。
【数2】 そして、角度θp,θqは下記の数3式及び数4式に基
づいて求めることができる。
【数3】
【数4】
【0036】更に、N回のスピニング加工を行なう場合
の1回当りの移動量(ピッチ)のY軸成分Pys及びQys
は、夫々Py/N及びQy/Nであり、これらのX軸成
分Pxs及びQxsは、夫々Pys/(tanθp)及びQys
/(tanθq)に基づいて求めることができる。そし
て、加工サイクルn回目の点Pn−Qn間の距離Dnの
X軸方向成分Dxn及びY軸方向成分Dynは、夫々Dxn=
(Pxs−Qxs)・n、及びDyn=D−(Pys+Qys)・
nと表すことができる。従って、点Pn−Qn間の距離
DnはDn=Dyn/(cosθn)となり、θnはta
nθn=Dxn/Dynを充足する値として演算することが
できる。
【0037】一方、加工開始中心Ceを原点(0,0)
としX軸及びY軸に平行なx軸及びy軸を想定し、その
ときの点Pn及びQnの中点Vnのx座標及びy座標を
夫々Vxn及びVynとすると、下記の数5式及び数6式で
示すように求めることができる。
【数5】
【数6】
【0038】上記の中点Vnを通りPn−Qnの線分に
垂直な直線(即ち、加工目標中心軸Xen)は、x軸−y
軸座標上でy=a・x+bと表すことができる。この直
線の傾きaは−Dxn/Dynであり、この直線が点Vn、
即ち座標(Vxn,Vyn)を通ることから、bの値は下記
の数7式に基づいて演算することができる。
【数7】 結局、中点Vnを通りPn−Qnの線分に垂直な直線
(加工目標中心軸Xen)は、下記の数8式に示すように
表すことができる。
【数8】
【0039】従って、中心軸Xtに対して垂直で回転中
心Ctを通る線と上記数8式の直線(加工目標中心軸X
en)との交点Knは、そのx座標(座標中心はCe)が
−L3であるから、回転中心Ctから交点Knまでの距
離Gkは交点Knのy座標の値として求められ、下記の
数9式に示すように表すことができる。
【数9】
【0040】そして、中点Vnを通りPn−Qnの線分
に垂直な直線(即ち、加工目標中心軸Xen)と、Pn−
Qnの線分に平行で回転中心Ctを通る線との交点をT
nとすると、Ct−Tn間の距離GnはGk・cosθ
nとして求めることができ、Vn−Tn間の距離Lnは
下記の数10式に示すように求めることができる。
【数10】
【0041】而して、点Pn,Qnを含むテーパ部を加
工する場合には、図5において回転中心Ctを中心に管
素材4を反時計方向に角度θn回転させれば、そのとき
の加工目標中心軸Xenは、初期位置で管素材4の中心軸
Xtと同軸の主軸21(中心軸Xrを図2及び図3に示
す)に平行になり、更にその状態でY軸方向に(図5の
上方に)距離Gn平行移動させれば主軸21と同軸とな
る。このようにして加工目標中心軸Xenを設定し、ロー
ラの径方向の移動距離をDn/2に設定すると共に、回
転中心Ctからの距離をLnに設定すれば、点Pn,Q
nを含むテーパ部を適切にスピニング加工することがで
きる。
【0042】以上のように、本実施形態においては、最
終加工目標形状を予め設定すると共に、N回(本実施形
態では8回)の加工サイクルにおける夫々の加工目標形
状を予め設定しておき、各々の加工目標形状における距
離Ln,Gnを演算し、その演算結果に基づき加工目標
中心軸Xen(但し、n=1〜8)及びXecを予め設定し
ておき、これらの加工目標中心軸を中心に第1回の加工
サイクルから順次スピニング加工を行なうように構成さ
れている。従って、N回の演算の結果、Dn=Dk,θ
n=θ,Ln=L2/(cosθ)+L3・cosθ,
Gn=L3・sinθとなって、テーパ部4bが形成さ
れる。そして、第8回の加工サイクルにおける加工目標
中心軸Xen(n=8であるからXe8)は前述の首部4c
の加工目標中心軸Xecと同一となり、この加工目標中心
軸Xecを中心にスピニング加工が行なわれ、首部4cが
形成される。
【0043】尚、本実施形態では図5に示すように1回
当りの加工量を等しく設定したが、要求される加工方法
に応じて1回当りの加工量を異ならせることとしてもよ
い。例えば、加工初期のサイクル間の移動量を大きくし
て加工時間を短縮したり、加工終期のサイクル間の移動
量を小さくして仕上げ精度を向上させることができる。
また、加工サイクル回数Nは適宜設定されるが、1サイ
クル当りの加工量が管素材4の縮径加工限界を越えない
値に設定する必要がある。この縮径加工限界は、管素材
4の材質に起因して塑性加工を適切に行なうことができ
なくなる限界であり、これを越えて縮径加工を行なうと
材料の薄肉化や破損を惹起することになる。
【0044】而して、図2において、先ずクランプ装置
12の上側クランプ17が上昇した状態で、下側クラン
プ13のクランプ面上に加工対象の管素材4が配置さ
れ、ストッパ19に当接した状態の所定位置でシリンダ
18が駆動される。これにより、上側クランプ17が下
降し、管素材4は下側クランプ13と上側クランプ17
の間に挟持され、回転不能の状態で保持される。このと
き、管素材4の中心軸Xtが主軸21の中心軸Xrと同
軸となるように位置決めされる(図3の状態とは異な
る)。また、各ローラ28は管素材4の外径よりも外側
に退避している。
【0045】次に、筐体20がX軸ガイドレール5に沿
って前進駆動され(図2及び図3の左方向に移動)、ク
ランプ装置12の出力軸31aの中心(図5の回転中心
Ct)から所定距離(L3)の点に各ローラ28が位置
した状態で停止される。第1回の加工サイクル(n=
1)では、図6に示すように加工目標中心軸としてXe1
が用いられ、クランプ装置12を角度θ1回転駆動する
と共にY軸方向に距離G1移動させれば、加工目標中心
軸Xe1は主軸21(図6に中心軸Xrで表す)と重合す
る。そして、マンドレル40が管素材4の先端部開口内
に位置するように前進駆動される。
【0046】この状態から、主軸21が中心軸Xr(=
加工目標中心軸Xe1)を中心に回転駆動され、各ローラ
28が中心軸Xe1(=Xr)を中心に回動すると共に、
変速機構50を介してカム板25が回転駆動され、各ロ
ーラ28が中心軸Xe1(=Xr)方向に移動する。同時
に、各ローラ28がX軸ガイドレール5に沿って後退駆
動される(図2及び図3の右方向に移動)。これによ
り、各ローラ28は、管素材4の端部の外周面に圧接さ
れた状態で、それ自体回転すると共に中心軸Xe1(=X
r)を中心に回転しながら、中心軸Xe1(=Xr)方向
に径方向駆動され、スピニング加工が行なわれる。この
結果、図6に示すようにテーパ部4b1及び首部4c1が形
成される。
【0047】同様にして、第3回の加工サイクル(n=
3)が行なわれ、図7及び図10に示すようにテーパ部
4b3及び首部4c3が形成される。そして、例えば第6回
の加工サイクル(n=6)では、図8に示すようにテー
パ部4b6及び首部4c6が形成される。このようにして第
8回の加工サイクル(n=8)が行なわれると、図9及
び図11に示すように最終形状のテーパ部4b及び首部
4cとなり、縮径部が完成する。尚、第2回、第4回、
第5回の加工サイクルにおける中間加工品については図
示を省略した。
【0048】上述の図5乃至図11を参照して説明した
スピニング加工は、コントローラCTにより図12乃至
図14のフローチャートに基づいて行なわれる。先ず、
ステップ101において入力装置IPによって各種パラ
メータが入力される。具体的には、管素材4の直径D、
加工目標のテーパ部4bの最小直径、即ち首部4cの直
径Dk、テーパ部4bの最小径部の中心Rの最終偏心量
Gr、最終曲げ角度θ、S−R間のX軸方向の距離L
1、R−Ce間のX軸方向の距離L2、Ce−Ct間の
X軸方向の距離L3、加工回数(N)が入力される。
【0049】そして、ステップ102,103に進み、
縮径量Py及びQyに基づき夫々Y軸方向のピッチPys
及びQysが演算される。次に、ステップ104にてカウ
ンタの値nがインクリメントされた後、ステップ10
5,106に進み、夫々テーパ部上方の加工目標位置P
n座標(Pxn,Pyn)及びテーパ部下方の加工目標位置
Qnの座標(Qxn,Qyn)が演算される。
【0050】続いて、図13のステップ107,10
8,109,110に進み、夫々ローラ28の径方向移
動量(即ち、図5の距離Dnの1/2)、クランプ装置
12の回転角度(即ち、図5の角度θn)、クランプ装
置12のY軸方向移動量(即ち、図5の距離Gn)、及
びローラ28のX軸方向移動量(即ち、図5の距離L
n)が演算される。そして、これらの演算結果はステッ
プ111にてメモリMEに格納される。上記のステップ
105乃至111の演算処理は、ステップ112におい
てカウンタの値nがN(本実施形態では8)となるまで
繰り返され、演算処理が終了するとステップ113にて
カウンタの値nがクリア(n=0)された後加工手順が
記憶される。
【0051】次に、上記の加工手順に基づく加工処理に
ついて、図14に示すフローチャートを参照して説明す
る。先ず、ステップ201にてカウンタの値nがインク
リメントされた後、ステップ202乃至206にて夫々
ローラ28の径方向移動量(Dn/2)、ローラ28の
X軸方向移動量(Ln)、クランプ装置12の回転角度
(θn)、クランプ装置12のY軸方向移動量(G
n)、及びスピニング加工に関するその他のデータがメ
モリMEから読み出され、これらに基づき、ステップ2
07において管素材4及びローラ28が移動すると共
に、ローラ28が主軸21(中心軸Xr)回りに回転駆
動されて第1回のスピニング加工が行なわれる。尚、こ
れらの作動は四軸協調動作によって行なうこととしても
よい。即ち、ステップ202乃至205に基づく各装置
の作動を同時に行なうものであり、これによって加工時
間を短縮することができる。また、これにより連続的な
加工となるため、加工度が一定となり形状精度を一層向
上させることができ、更には加工形状の自由度を向上さ
せることも可能となる。
【0052】同様に、上記のステップ201乃至206
にて読み出された移動量等に応じてステップ207にお
いて第2回以降のスピニング加工が行なわれ、ステップ
208においてカウンタの値nがN(=8)となるまで
順次スピニング加工が行なわれる。これにより、図6乃
至図9に示すように管素材4の端部に縮径部が形成され
る。スピニング加工が終了するとステップ209に進み
後処理(各種メモリ値のクリア等)が行なわれ、ステッ
プ210にてローラ28等が原位置に復帰する。尚、図
5の態様では管素材4に対し傾斜軸を中心とするスピニ
ング加工(曲げ)と偏心軸を中心とするスピニング加工
を組み合わせた加工が行なわれることになるが、最終曲
げ角度θが0であるときには偏心加工となり、最終曲げ
角度θが0であり且つ最終偏心量Grが0であるときに
は同軸加工となる。
【0053】而して、本実施形態の縮径加工によれば複
数の加工目標中心軸(Xe1〜Xe8,Xec)の各々を中心
として、ローラ28が常に管素材4の被加工面(テーパ
部4b、首部4c)に接した状態で順次スピニング加工
が行なわれるので、所望の形状の端部が容易に形成さ
れ、滑らかな加工面が得られるだけでなく、加工部の肉
厚減少や偏肉が最小限に抑えられ、所望の強度が確保さ
れる。また、加工に無理がないので総合的な加工限界が
向上する。しかも、ローラ28等に対する負荷が過大と
なることがないので、円滑に加工作業を行なうことがで
きる。また、マンドレル40の直径は、管素材4の加工
後の首部4cの内径と等しい値に設定されており、仕上
げ加工時には、首部4cがマンドレル40とローラ28
に挟持された状態でスピニング加工が行なわれるので、
首部4cを容易に滑らかな面に形成することができる。
【0054】更に、上記の実施形態において管素材4の
両端部にスピニング加工を行なう場合には、一方の端部
にスピニング加工を行なった後、管素材4を反転させる
必要がある。この反転作業を、一旦機械を停止した後、
手作業によって行なうこととすると、作業が煩雑になる
だけでなく、加工時間が増加する。更に、管素材4の両
端部相互の関係が三次元的な製品を製造する際には、管
素材4の反転作業と同時に、円周方向にも所定の角度回
転させて調整する必要があり、調整作業が容易ではな
い。そこで、図15乃至図21に示し以下に説明する実
施形態においては、クランプ装置12の駆動機構に若干
変更を加えると共に、チャック装置60を付設すること
としている。
【0055】先ず、本実施形態におけるクランプ装置1
2に対する駆動機構は、図15に示すように、モータ3
1の出力軸31a(図2)に連動するように配置された
歯車34と、この歯車34に噛合する歯車35を備え、
この歯車35によってクランプ装置12の下側クランプ
13が台1aに平行な面上で360度回転駆動可能に構
成されている。そして、クランプ装置12を中心にロー
ラ28と反対側に、チャック装置60が配設されてい
る。このチャック装置60は、図15及び図21に示す
ように、主軸21の中心軸Xrと同軸の中心に向かって
径方向に移動可能な一対のチャック61を備え、図21
に示すようにチャック61によって管素材4を保持した
状態で、中心軸Xr(図15)回りに回転させて割り出
し(インデックス)を行ない得るように構成されてい
る。そして、チャック装置60は主軸21の中心軸Xr
に平行に配置されたレール62に沿って、クランプ装置
12に対し進退可能に配設されている。尚、このときの
駆動手段は、図示を省略したが電動モータが用いられ、
コントローラCTによってスピニング加工の一環として
制御される。
【0056】図15は、前述の実施形態と同様に管素材
4の一端部にスピニング加工が行なわれた後、チャック
61が外方に移動して管素材4の保持が解除され、チャ
ック装置60がレール62に沿って後退した状態を示し
ている。この状態から、クランプ装置12が歯車35の
中心を軸に回転駆動され、図16に示すように管素材4
が中心軸Xrと同軸の原位置に復帰する。そして、ロー
ラ28が中心軸Xrにそって、図16の右方の原位置に
復帰する。続いて、クランプ装置12の上側クランプ1
7(図2)が上昇駆動され、アンクランプ状態とされ
る。
【0057】次に、図17に示すように、チャック装置
60がレール62に沿って前進駆動され、管素材4の他
端部がチャック61によって保持される。そして、チャ
ック装置60が管素材4と共に中心軸Xr回りに回転駆
動され、割り出しが行なわれる。即ち、図18に矢印で
示すように回転駆動され、管素材4が所定の回転角度回
転すると上側クランプ17が下降駆動され、管素材4は
上側クランプ17と下側クランプ13の間に保持され
る。この後、チャック装置60は図18の左方に後退駆
動される。尚、管素材4の両端部が同一の平面内にある
場合には、割り出しは行なわれず、反転作動のみが行な
われる。
【0058】上記の状態から、クランプ装置12が管素
材4を保持した状態で歯車35の中心を軸に180°回
転駆動されると管素材4は図19に示すように反転す
る。このとき、必要に応じ、図19に二点鎖線で示すロ
ボットアームRAを介して、レーザ切断装置(図示省
略)によって首部4bのトリム処理が行なわれる。そし
て、管素材4の他端部(図19の右方側)がスピニング
加工されて、図20に示す状態となる。この後、クラン
プ装置12による保持状態が解除され、加工後の管素材
4が取り出される。
【0059】而して、本実施形態によれば管素材4の両
端部に対するスピニング加工を一工程中で連続して行な
うことができるので、前述の実施形態より加工時間を短
縮することができる。更に、チャック装置60を管素材
4に伴って回動(移動)自在としておけば、原位置復帰
(図16)を行うことなくそのまま割り出しが可能とな
るので、加工時間を一層短縮することができる。尚、ク
ランプ装置12にチャック装置60のような割出し機構
を設ければ、別途チャック装置60を設ける必要がな
く、装置の簡略化及び加工時間の一層の短縮が可能であ
る。
【0060】尚、前述の図19に示す実施形態において
は、レーザ切断装置(図示省略)によって首部4bのト
リム処理を行なうように構成されているが、スピンニン
グ加工後に別途行なうこととなる。これに対し、図22
に示すように各ローラ28の先端に夫々、各ローラ28
より小径の円板状刃具70を設けることとすれば、スピ
ンニング加工後に連続してトリム処理を行なうことがで
きる。このとき、刃具70は各ローラ28の先端に固定
しローラ28と一体的に回動するように構成すればよい
が、各ローラ28に対して回動自在に装着し、ローラ2
8とは独立して回動し得るように構成してもよい。ある
いは、駆動機構は複雑になるが、刃具70を各ローラ2
8間に配設し、ローラ28とは別にフランジ24に回動
自在に装着することもできる。而して、図22の実施形
態によれば、二点鎖線で示すようにローラ28によるス
ピニング加工が行なわれた後、連続して首部4bの先端
に対し刃具70によるトリム処理が行なわれ、中心軸に
垂直な開口端面が形成される。
【0061】上記の実施形態においては筐体20がX軸
に沿って駆動されると共に、管素材4がY軸に沿って駆
動されることによって、両者が相対的に移動するように
構成されているが、筐体20をベ一スBS上に固定し、
管素材4をX軸及びY軸に沿って駆動するように構成し
てもよい。即ち、本発明の第1の駆動手段たる第1の駆
動機構1を図2の左側に集中して配置することとしても
よい。また、上記の実施形態においては、管素材4の中
心軸Xtが主軸21の中心軸Xrに対し、ベースBSと
平行な同一平面上に位置するように、ベースBSからの
高さが固定されているが、管素材4の中心軸Xtのベー
スBSからの高さを可変とし、主軸21の中心軸Xrに
対し鉛直方向にも調整可能に構成してもよい。例えば、
図23及び図24を参照して以下に説明するように、管
素材4を鉛直方向に駆動する駆動機構を付加することと
すれば、調整が一層容易となる。
【0062】図23及び図24において、台1aはZ軸
ガイド柱38に移動可能に支持され、管素材4の中心軸
Xtが主軸21の中心軸Xrに対してZ軸方向にも調整
可能に構成されている。具体的には、本実施形態の第1
の駆動機構2は、台1aとベースBSとの間に配置され
る歯車機構35を備えており、この歯車機構35は螺子
軸34に係合し、更にこの螺子軸34は台1aに形成さ
れた孔に係合するように構成されている。また、歯車機
構35は、ベースBSに固定されたサーボモータ37に
連結軸36を介して連結されている。
【0063】このように構成されているので、サーボモ
ータ37によって連結軸36が回転駆動されると、歯車
機構35を介して螺子軸34が回転駆動され、台1aが
Z軸方向に駆動される。従って、管素材4の中心軸Xt
はベースBSに対して所定の位置に調整され、中心軸X
tは主軸21の中心軸Xrに対して所定の位置関係に調
整される。この結果、管素材4の中心軸XtはX軸に対
して偏心するだけでなく、Z軸に対しても偏心するよう
に配置することができるので、スピニング加工時には正
確な調整を容易に行なうことができる。尚、図23及び
図24には示していないが、サーボモータ37は図1の
コントローラCTにより駆動回路を介して制御される。
【0064】上述の図23及び図24に示す装置によっ
て製造される管素材4は、その中心軸Xtが、Z軸に沿
って偏心距離Hだけ主軸21の中心軸Xrに対して偏心
するだけでなく、主軸21の中心軸Xrに対して角度θ
を成すように形成することができる。このとき、中心軸
Xtと中心軸Xrは同一の面上にはなく、また相互に交
差することもないので、これらは捩れ(skew)の関
係にある。図25乃至図27には、管素材4の非加工部
UPの中心軸Xtに対して捩れの関係にある中心軸Xpp
を有する異径部PP(図25及び図26の左側に示す加
工部であり、この例では縮径部となる)を備えた管素材
4の一例を示している。尚、図25乃至図27に示した
管素材4は、図25及び図26の右側に示すように、一
端側に非加工部UPの中心軸Xtと同軸の中心軸を有す
る異径部PN(この例では縮径部)が形成されているの
に対し、他端側には、非加工部UPの中心軸Xtに対し
て距離H偏心すると共に、中心軸Xtに対して角度θを
成す中心軸Xppを有する異径部PPが形成されている。
【0065】上記の実施形態は何れも管素材4の端部を
縮径する縮径方法に係るものであるが、スピニング加工
時にローラ28を管素材4の内側面に当接するように配
置して加工することにより、図28に示すように、端部
を拡径した異径部PPを形成することができる。このよ
うに、図23及び図24に記載の装置によれば、ワーク
の一例である管素材4には、異径部として、縮径部に限
らず拡径部も形成することができ、その軸も非加工部に
対し同軸に限るものではなく、偏心、傾斜、及び捩れの
少くとも一つの非同軸に形成することができる。
【0066】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項1乃至4及
び請求項9乃至11に記載のワークの異径部成形方法及
び装置においては、ワークの非加工部から、非加工部の
中心軸に対して少くとも偏心、傾斜及び捩れの何れか一
つの関係にある中心軸を有する最終目標加工部に至るま
でに複数の目標加工部を設定し、この複数の目標加工部
に基づき複数の加工目標軸を設定し、複数の加工目標軸
のうちの一つとワークの加工対象部の中心軸が略同軸と
なるようにワークを支持し、加工対象部の中心軸を各加
工目標軸と一致させると共に、各加工目標軸における加
工対象部の径を変化させるようにスピニング加工を行な
って加工対象部を成形し、最終目標加工部形状に形成す
るように構成されており、円滑且つ効率的にスピニング
加工が行なわれるので、ワークに対し異径部を迅速且つ
容易に一体的に形成することができ、滑らかな加工面を
確保しつつ、ワークの加工対象部を高精度で所望の形状
に形成することができる。勿論、従来のような溶接等の
接合作業が不要であるので、製造が容易であり製造コス
トを低減することができる。
【0067】また、請求項5乃至6及び請求項12乃至
13に記載の成形方法及び装置によれば、ワークの一端
部を加工して最終目標加工部形状に形成した後、連続し
てワークの他端部に対しスピニング加工を行なうことが
できるので、迅速にスピニング加工を行なうことがで
き、良好な生産性を得ることができる。
【0068】更に、請求項7及び請求項14に記載の成
形方法及び装置によれば、スピニング加工に連続してワ
ークの異径部をトリミング処理することができるので、
最終製品まで連続した処理が可能となり、一層良好な生
産性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るスピニング加工装置
の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスピニング加工装置
の一部を破断した状態を示す側面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るスピニング加工装置
の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図4】本発明の一実施形態におけるカム板及び支持部
材を示す正面図である。
【図5】本発明の一実施形態のスピニング加工装置によ
り管素材の端部に対し加工目標軸を中心に縮径を行なう
場合の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態のスピニング加工装置によ
り管素材の端部に対し加工目標軸を中心に縮径を行なう
際の工程毎の管素材の端部形状を示す正面図である。
【図7】本発明の一実施形態のスピニング加工装置によ
り管素材の端部に対し加工目標軸を中心に縮径を行なう
際の工程毎の管素材の端部形状を示す正面図である。
【図8】本発明の一実施形態のスピニング加工装置によ
り管素材の端部に対し加工目標軸を中心に縮径を行なう
際の工程毎の管素材の端部形状を示す正面図である。
【図9】本発明の一実施形態のスピニング加工装置によ
り管素材の端部に対し加工目標軸を中心に縮径を行なう
際の工程毎の管素材の端部形状を示す正面図である。
【図10】図7の工程の管素材の端部形状を示す側面図
である。
【図11】図9の工程の管素材の端部形状を示す側面図
である。
【図12】本発明の一実施形態に係るスピニング加工装
置の作動を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態に係るスピニング加工装
置の作動を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態における加工処理のルー
チンを示すフローチャートである。
【図15】本発明の他の実施形態に係るスピニング加工
装置の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図16】本発明の他の実施形態に係るスピニング加工
装置の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図17】本発明の他の実施形態に係るスピニング加工
装置の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図18】本発明の他の実施形態に係るスピニング加工
装置の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図19】本発明の他の実施形態に係るスピニング加工
装置の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図20】本発明の他の実施形態に係るスピニング加工
装置の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図21】本発明の他の実施形態におけるチャック装置
の正面図である。
【図22】本発明の更に他の実施形態に係るスピニング
加工装置の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図23】本発明の別の実施形態に係るスピニング加工
装置の一部を破断した状態を示す側面図である。
【図24】本発明の別の実施形態に係るスピニング加工
装置の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図25】本発明の別の実施形態に係るスピニング加工
装置によってスピニング加工を行なった管素材の正面図
である。
【図26】本発明の別の実施形態に係るスピニング加工
装置によってスピニング加工を行なった管素材の平面図
である。
【図27】本発明の別の実施形態に係るスピニング加工
装置によってスピニング加工を行なった管素材の側面図
である。
【図28】管素材の端部を拡径して異径部を形成する状
態を示すスピニング加工装置の一部の平面図である。
【符号の説明】
1 第1の駆動機構, 2 第2の駆動機構, 4 管
素材,4b テーパ部, 4c 首部,9,16,3
1,55 モータ, 18 シリンダ,12 クランプ
装置, 21 主軸, 28 ローラ,32 案内溝,
33 ガイドローラ, 50 変速機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−190031(JP,A) 特開2000−254734(JP,A) 特開 平3−226327(JP,A) 特開2000−288639(JP,A) 特開2000−246353(JP,A) 特開2000−94050(JP,A) 実開 昭61−110823(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21D 22/14 - 22/18 B21D 41/04

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークの非加工部から、該非加工部の中
    心軸に対して少くとも偏心、傾斜及び捩れの何れか一つ
    の関係にある中心軸を有する最終目標加工部に至るまで
    に複数の目標加工部を設定し、該複数の目標加工部に基
    づき複数の加工目標軸を設定し、該複数の加工目標軸の
    うちの一つと前記ワークの加工対象部の中心軸が略同軸
    となるように前記ワークを支持し、前記加工対象部の中
    心軸を前記複数の加工目標軸のうちの各加工目標軸と一
    致させると共に、各加工目標軸における前記加工対象部
    の径を変化させるようにスピニング加工を行なって前記
    加工対象部を成形し、前記最終目標加工部形状に形成す
    ることを特徴とするワークの異径部成形方法。
  2. 【請求項2】 前記スピニング加工は、少くとも一つの
    ローラと前記ワークを、前記各加工目標軸を中心に相対
    的に回転駆動すると共に、前記少くとも一つのローラ
    を、前記加工対象部の外周面に当接するように前記各加
    工目標軸に対して相対的に径方向に駆動して、前記加工
    対象部の中心軸を前記各加工目標軸と一致させると共
    に、前記各加工目標軸における前記加工対象部の径を変
    化させることを特徴とする請求項1記載のワークの異径
    部成形方法。
  3. 【請求項3】 前記スピニング加工は、複数のサイクル
    で行ない、各サイクルの開始時に、前記各加工目標軸と
    前記ワークの加工対象部の中心軸を相対的に駆動して前
    記ワークの加工対象部の中心軸を前記各加工目標軸と一
    致させることを特徴とする請求項2記載のワークの異径
    部成形方法。
  4. 【請求項4】 前記スピニング加工は、前記少くとも一
    つのローラが前記加工対象部の外周面に当接している
    間、前記ワークを駆動することを特徴とする請求項3記
    載のワークの異径部成形方法。
  5. 【請求項5】 前記ワークの一端部を加工して最終目標
    加工部形状に形成した後、前記ワークに対して垂直な軸
    を中心に前記ワークを回転して前記ワークを支持し、前
    記ワークの他端部に対しスピニング加工を行なうことを
    特徴とする請求項1記載のワークの異径部成形方法。
  6. 【請求項6】 前記ワークの一端部を加工して最終目標
    加工部形状に形成した後、前記ワークの非加工部の中心
    軸を中心に前記ワークを回転し、前記ワークの他端部を
    前記ワークの一端部に対して所定の関係となるように位
    置決めすることを特徴とする請求項5記載のワークの異
    径部成形方法。
  7. 【請求項7】 前記スピニング加工の終了後、前記スピ
    ニング加工に連続して、前記少くとも一つのローラに支
    持した少くとも一つのトリミング部材によって前記ワー
    クの異径部をトリミング処理することを特徴とする請求
    項2記載のワークの異径部成形方法。
  8. 【請求項8】 前記ローラ3個を、前記ワークに対して
    相対的に回転駆動すると共に、前記各加工目標軸に対し
    て相対的に径方向に駆動することを特徴とする請求項2
    記載のワークの異径部成形方法。
  9. 【請求項9】 主軸と、該主軸に回転可能に支持する回
    転部材と、前記主軸に対して径方向に移動可能に且つワ
    ークの加工対象部の外周面に当接するように前記回転部
    材に支持する少くとも一つのローラと、前記ワークの非
    加工部から、該非加工部の中心軸に対して少くとも偏
    心、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸を有
    する最終目標加工部に至るまでに複数の目標加工部を設
    定し、該複数の目標加工部に基づき複数の加工目標軸を
    設定し、該複数の加工目標軸のうちの一つと前記ワーク
    の加工対象部の中心軸が略同軸となるように、前記ワー
    クと前記少くとも一つのローラの少くとも一方を相互に
    相対的に駆動する第1の駆動手段と、前記少くとも一つ
    のローラを前記複数の加工目標軸のうちの各加工目標軸
    に対し径方向に駆動すると共に、前記少くとも一つのロ
    ーラが前記加工対象部の外周面に当接した状態で、前記
    少くとも一つのローラを前記主軸回りに前記ワークに対
    して相対的に回転駆動する第2の駆動手段と、前記加工
    対象部を前記最終目標加工部形状に形成するように前記
    第1の駆動手段及び第2の駆動手段を制御する制御手段
    とを備えたことを特徴とするワークの異径部成形装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の駆動手段は、前記ワークと
    前記少くとも一つのローラの少くとも一方を相互に相対
    的に駆動し、前記少くとも一つのローラが前記加工対象
    部の外周面に当接した状態で、前記少くとも一つのロー
    ラを前記各加工目標軸方向に径方向に駆動し、前記第2
    の駆動手段は、前記ワークと前記少くとも一つのローラ
    の少くとも一方を回転駆動し、前記加工対象部を前記最
    終目標加工部形状に形成することを特徴とする請求項9
    記載のワークの異径部成形装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の駆動手段は、前記ワークと
    前記少くとも一つのローラの少くとも一方を相互に相対
    的に駆動し、複数のサイクルに基づき前記加工対象部の
    中心軸と前記各加工目標軸が相互に漸近するように駆動
    し、前記第2の駆動手段は、各サイクル毎に前記少くと
    も一つのローラを前記ワークに対して前記主軸回りに回
    転駆動することを特徴とする請求項10記載のワークの
    異径部成形装置。
  12. 【請求項12】 前記ワークの一端部を加工して前記最
    終目標加工部形状に形成した後、前記ワークに対して垂
    直な軸を中心に前記ワークを回転し、前記ワークの他端
    部を前記少くとも一つのローラによって加工するように
    前記ワークを支持する手段を備えたことを特徴とする請
    求項9記載のワークの異径部成形装置。
  13. 【請求項13】 前記ワークの一端部を加工して前記最
    終目標加工部形状に形成した後、前記ワークの非加工部
    の中心軸を中心に前記ワークを回転し、前記ワークの他
    端部を前記ワークの一端部に対して所定の関係となるよ
    うに位置決めする手段を備えたことを特徴とする請求項
    12記載のワークの異径部成形装置。
  14. 【請求項14】 前記少くとも一つのローラに支持し、
    前記ワークの異径部をトリミング処理する少くとも一つ
    のトリミング部材を備えたことを特徴とする請求項9記
    載のワークの異径部成形装置。
  15. 【請求項15】 前記第2の駆動手段が、前記主軸に対
    して径方向に駆動すると共に前記主軸回りに回転駆動す
    る3個のローラを具備したことを特徴とする請求項9記
    載のワークの異径部成形装置。
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