JP3390150B2 - 積層fpcの防水コネクタ及びその装着方法 - Google Patents

積層fpcの防水コネクタ及びその装着方法

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JP3390150B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可撓性を有するフ
レキシブル・プリント配線板(以下、FPCという)の
終端に装着されるコネクタの技術分野に属し、特に積層
FPCを液密的及び気密的に終端する防水コネクタに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、FPCを液密的に終端する防水コ
ネクタとして、例えば図17に示すように、FPC
(イ)に端子(ロ)をピアシング、つまり係止用突起を
貫通させることにより圧着すると共に、このFPC
(イ)をシール部材(ハ)のスリット(ニ)内に挿通し
てから箱形の絶縁ハウジング(ホ)に収納し、FPC
(イ)が通過できる溝(ヘ)を有して絶縁ハウジング
(ホ)にヒンジ(ト)を介して設けられたシール部材押
圧部材(チ)を回動させて絶縁ハウジング(ホ)に係止
すると、シール部材(ハ)が圧縮されることでFPC
(イ)とシール部材(ハ)の間、シール部材(ハ)と絶
縁ハウジング(ホ)の間の液密性を得るようにしたもの
が知られている(例えば特開平6−203910号公報
を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スペース効
率を重視したFPCとして、FPCを積層してなる積層
FPCが提案されており、これによればFPCを幅方向
にコンパクトなものとしたままで多極化を果たすことが
できる(例えば特開平7−147488号公報を参
照)。しかし、上記従来の防水コネクタを用いる場合、
FPC(イ)に端子(ロ)をピアシングにより圧着する
ので、積層FPCに装着して終端することができない。
また、積層FPCの終端を各FPCに分離するとして
も、ピアシング工程が必須となるので、生産性、作業性
が悪く、自動化が極めて困難である。しかも、ピアシン
グ工程を伴う以上、最終組立現場で防水コネクタを装着
することはできず、防水コネクタをFPCに装着した形
態で最終組立現場に搬入するしかなく、納品形態の自由
度がない。
【0004】本発明はこのような点に着目してなされた
ものであり、その目的とするところは、ピアシングを用
いずに積層FPCから二枚のFPCを分離し且つ拡開さ
せ、これらのFPCの導体に雄型コネクタの端子を接触
させ、この接触部等を防水性を有する粘性流動体に封入
して液密的及び気密的に保護することにより、積層FP
Cに生産性及び作業性を高めて装着でき、また作業の自
動化ができ、さらに最終組立現場への納品形態を選択で
きる防水コネクタを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の積層FPCの防水コネクタは、絶縁層の
上側に上のFPCを、下側に下のFPCを、それぞれ
体の露出する面を絶縁層に向けて積層し、終端では絶縁
層を無くしてなる積層FPCの、上記絶縁層の無い終端
に装着される防水コネクタであって、後端に積層FPC
が挿入されるスリットが開口し、前端に雄型コネクタの
端子が挿入される受入凹部が開口し、内部にスリットを
受入凹部に連通する導入室が形成された箱形のハウジン
グと、上記導入室の上と下に配置され、導入室に向かっ
て押し込まれると積層FPCをその上と下から挟持する
位置でハウジングに対してロックする上側リテーナ及び
下側リテーナと、ハウジングの前端に設けられ、後方に
向かって押し込まれると受入凹部の前端上部との間で上
のFPCを挟持し且つ前端下部との間で下のFPCを挟
持する位置でハウジングに対してロックする前側リテー
ナとを備えたことを特徴としている。
【0006】この積層FPCの防水コネクタでは、積層
FPCの絶縁層の無い終端をスリットに挿入して、上と
下のFPCの終端を受入凹部と前側リテーナの間から出
し、上側リテーナ及び下側リテーナをロックして積層F
PCを挟持し、前側リテーナをロックしてFPCを挟持
し、受入凹部に雄型コネクタの端子を挿入すれば、積層
FPCの導体が端子に接触してFPCが雄型コネクタに
接続する。そして、雄型コネクタを防水コネクタに嵌合
し、その間に防水性を有する粘性流動体を封入すれば、
導体及び端子が防水性を有する粘性流動体により液密的
及び気密的に保護される。その場合、ピアシング工程が
ないので、生産性及び作業性がよく自動化が可能とな
る。また、最終組立現場へは、防水コネクタ、積層FP
C、雄型コネクタを別々に搬入する納品形態が選択可能
となる。
【0007】請求項2の積層FPCの防水コネクタは、
請求項1の構成において、上側リテーナ又は下側リテー
ナに、積層FPCに貫通する第1係止ピンが形成されて
いると共に、前側リテーナに、FPCに貫通する第2係
止ピンが形成されている。
【0008】このようにすれば、上側リテーナ又は下側
リテーナをロックすると第1係止ピンが積層FPCを貫
通するので、積層FPCの引き抜けが確実に防止され
る。また、前側リテーナをロックすると第2係止ピンが
FPCを貫通するので、FPCの接触部のたるみが確実
に防止される。
【0009】請求項3の積層FPCの防水コネクタの装
着方法は、受入凹部に挿入される第1治具と、第1治具
を前後方向に摺動可能に貫通し、後端が縦断面山形に形
成された第2治具と、第1治具の前端に前後方向に摺動
可能に設けられた第3治具とを用いて請求項1又は請求
項2に記載の積層FPCの防水コネクタを積層FPCの
終端に装着する方法であって、第1治具を受入凹部に挿
入し、第2治具を押し込んで後端をスリットに位置づけ
る工程と、積層FPCの絶縁層の無い終端をスリットに
挿入して、上のFPCの終端を前側リテーナと受入凹部
の前端上部との間から出すと共に下のFPCの終端を前
側リテーナと受入凹部の前端下部との間から出す工程
と、第1治具に対して第2治具を引っ込めて後端を受入
凹部まで退避させる工程と、上側リテーナ及び下側リテ
ーナをロックして積層FPCを挟持すると共に第1治具
に対して第3治具を後方に押し込んで前側リテーナをロ
ックしてFPCを挟持する工程と、第1治具を受入凹部
から引き抜く工程とを備えたことを特徴としている。
【0010】この積層FPCの防水コネクタの装着方法
では、第2治具の後端がスリットに位置することで、積
層FPCの終端が上と下のFPCの終端に分離し易くな
る。また、第2治具に沿って各FPCが受入凹部と前側
リテーナの間までスムーズに導かれる。そして、積層F
PCのスリットへの挿入、各治具の作動、上側リテー
ナ、下側リテーナ、及び前側リテーナの移動は自動化が
可能である。
【0011】請求項4の積層FPCの防水コネクタの装
着方法は、請求項3の構成において、積層FPCの幅方
向外側に、積層FPCが所定長さ挿入されるとハウジン
グにおけるスリットの側縁に当接してそれ以上の挿入を
阻止する張り出し部を形成している。
【0012】このようにすれば、積層FPCをスリット
へ挿入していくと、積層FPCの張り出し部がハウジン
グのスリット側縁に当接することで積層FPCが所定長
さ挿入された状態で仮止めされるから、積層FPCに対
する防水コネクタの相対位置の狂いがなくなり、歩留ま
りが向上する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1ないし図3は、実施形態に係
る積層FPCの防水コネクタ100を、積層FPC20
0への装着時に用いる治具と併せて示している。この積
層FPC200は、絶縁層の上側に上のFPC210
を、下側に下のFPC220を、それぞれ導体の露出す
る面を絶縁層に向けて積層されてなるものである。絶縁
層は例えば樹脂接着剤等により形成される。この積層F
PC200の終端では、例えば防水コネクタ100の内
部で各FPC210、220に分離されるべき長さにわ
たって絶縁層が無いが、これは例えば積層FPC200
の製造時に終端では絶縁層を形成しないようにするか、
一旦形成された絶縁層を除去することにより形成する。
また、必要に応じて、終端に上下から予圧をかけてFP
C210、220同士を仮止めすることで、後述するス
リット111への挿入をスムーズに行えるようにする。
【0014】図1ないし図3において、110は絶縁性
材料で形成された箱形のハウジングであって、このハウ
ジング110の後端(図では向かって右端)には積層F
PC200が挿入されるスリット111が開口してい
る。このスリット111は、左右幅が積層FPC200
の左右幅に対応し、隙間の高さが積層FPC200の厚
さに対応するように形成されている。また、ハウジング
110の前端(図では向かって左端)には後述する雄型
コネクタ300の端子320が挿入される受入凹部11
2が形成されている。この受入凹部112は、背面視で
ロ字形に形成されている。さらに、ハウジング110の
内部にはスリット111を受入凹部112に連通する導
入室113が形成されている。この導入室113は左右
幅がスリット111に一致しており、上下に開口してい
る。
【0015】上記導入室113の上には板状の上側リテ
ーナ120が、そして下には板状の下側リテーナ130
が配置されており、各リテーナ120、130は上記導
入室113の上下にあるハウジング110の開口11
4、115にそれぞれ仮嵌合している。上側リテーナ1
20及び下側リテーナ130は、導入室113に向かっ
て押し込まれると積層FPC200をその上と下から挟
持する位置でハウジング110に対してロックする。す
なわち、上側リテーナ120には、左右側端から係止片
121がそれぞれ垂下しており、上側リテーナ120が
導入室113に向かって押し込まれると、この係止片1
21の鈎形の先端がハウジング110の左右側面に形成
された突起116を乗り越えて係合し、上側リテーナ1
20が積層FPC200を挟持する位置でハウジング1
10に対してロックするようになっている。また、下側
リテーナ130には、左右側端から係止片131がそれ
ぞれ立ち上がっており、下側リテーナ130が導入室1
13に向かって押し込まれると、この係止片131の鈎
形の先端がハウジング110の左右側面に形成された突
起117を乗り越えて係合し、下側リテーナ130が積
層FPC200を挟持する位置でハウジング110に対
してロックするようになっている。
【0016】上記ハウジング110の前端には正面視が
ロ字形の前側リテーナ140が設けられている。前側リ
テーナ140には、左右側端から後方に向かって係止片
141がそれぞれ延びており、前側リテーナ140が後
方に向かって押し込まれると、この係止片141の鈎形
の先端がハウジング110の左右側面に形成された突起
118を乗り越えて係合し、受入凹部112の前端上部
112aとの間で上のFPC210を挟持し且つ前端下
部112bとの間で下のFPC220を挟持する位置で
ハウジング110に対してロックするようになってい
る。なお、各リテーナ120、130、140におい
て、係止片の突起の個数がこの実施形態により限定され
るものではない。
【0017】上側リテーナ120には、積層FPC20
0に貫通する第1係止ピン122が下方に突出して形成
され、下側リテーナ130には、積層FPC200に貫
通する第1係止ピン132が上方に突出して形成されて
いる。そして、対向するリテーナ130、120には第
1係止ピン122、132が嵌入する受け穴133、1
23が形成されている。また、前側リテーナ140に
は、FPC210、220に貫通する第2係止ピン14
2、142が形成されている。そして、ハウジング11
0には、第2係止ピン142、142が嵌入する受け穴
119、119が形成されている。
【0018】上側リテーナ120、下側リテーナ130
及び前側リテーナ140は、押し込まれる前のアンロッ
ク位置でハウジング110に対して仮組み付けされてい
る。それは各一対の係止片121、131、141の可
撓性を利用してハウジング110を挟持することによっ
てもよいし、小さな嵌合力で係止片121、131、1
41をハウジング110に嵌合させる構造によってもよ
く、またリテーナ120、130、140のいずれかの
部位を薄肉部を介してハウジング110に連結すること
によってもよい。この薄肉部は、例えばハウジング11
0、上側リテーナ120、下側リテーナ130及び前側
リテーナ140と共に同時成形するものである。このよ
うにすれば、最終組立現場へ防水コネクタ100を搬入
するときに、各リテーナ120、130、140の脱落
が防止される。そして、各リテーナを押し込めば挟持力
に抗し、或いは薄肉部が破壊されて各リテーナ120、
130、140が移動できるようになり、ロックが可能
となる。
【0019】次に、上記防水コネクタ100を積層FP
C200の終端に装着する方法を図4ないし図13によ
り説明する。図1ないし図3に示した治具について説明
すると、510は受入凹部112に挿入される第1治具
であって、この第1治具510には前後方向に貫通穴5
11が形成されており、この貫通孔511に第2治具5
20が前後方向に摺動可能に挿入されており、第2治具
520の後端521は縦断面山形に形成されている。第
1治具510の前端には第3治具530が前後方向に摺
動可能に設けられている。この第3治具530にも第2
治具520を挿通させる貫通孔531が形成されてい
る。
【0020】まず、第1工程として、第1治具510を
受入凹部112に対向させた図1及び図4の状態から、
第1治具510を受入凹部112に挿入し(図5)、さ
らに第1治具510に対して第2治具520を押し込ん
で後端521をスリット111に位置づける(図6)。
【0021】次いで、第2工程として、積層FPC20
0の絶縁層の無い終端をスリット111に挿入して、上
のFPC210の終端を前側リテーナ140と受入凹部
112の前端上部112aとの間から出すと共に下のF
PC220の終端を前側リテーナ140と受入凹部11
2の前端下部112bとの間から出す(図7ないし図
9)。その場合、積層FPC200の幅方向外側には、
積層FPC200が所定長さ挿入されるとハウジング1
10におけるスリット111の側縁に当接してそれ以上
の挿入を阻止する張り出し部230を形成している。そ
のため、積層FPC200をスリット111へ挿入して
いくと、積層FPC200の張り出し部230がハウジ
ング110のスリット側縁に当接することで積層FPC
200が所定長さ挿入された状態で仮止めされるから、
積層FPC200に対する防水コネクタ100の相対位
置の狂いがなくなり、歩留まりが向上する。
【0022】さらに、第3工程として、第1治具510
に対して第2治具520を引っ込めて後端521を受入
凹部112まで退避させる(図10)。
【0023】次に、第4工程として、上側リテーナ12
0及び下側リテーナ130をハウジング110に向かっ
て押し込むことでロックして積層FPC200を挟持す
る(図11)。また、第1治具510に対して第3治具
530を後方に押し込んで前側リテーナ140をハウジ
ング110に向かって押し込むことでロックしてFPC
210、220を挟持する(図12)。その場合、積層
FPC200には、積層FPC200が所定の位置にあ
るときに、第1係止ピン122、132が貫通する第1
貫通孔240、240と、第2係止ピン142が貫通す
る第2貫通孔250、250が形成されている。そのた
め、上側リテーナ120及び下側リテーナ130をロッ
クすると第1係止ピン122、132が積層FPC20
0を貫通するので、積層FPC200の引き抜けが確実
に防止される。また、前側リテーナ140をロックする
と第2係止ピン142がFPC210、220を貫通す
るので、FPC210、220の接触部のたるみが確実
に防止される。
【0024】そして、第5工程として、第1治具510
を受入凹部112から引き抜く(図13及び図14)。
【0025】図15に上記防水コネクタ100を接続す
る雄型コネクタ300を示す。この雄型コネクタ300
は、内部空間が隔壁311で前後に分割された筒形のハ
ウジング310と、このハウジング310の内部に隔壁
311を貫通して固定された多数の端子320とを備え
る。端子320は、上段側に上のFPC210の導体の
数に応じた数が左右方向に並び、上段に下のFPC22
0の導体の数に応じた数が左右方向に並んでいる。端子
320は導電性の棒材よりなり、隔壁311の後側から
突き出た後端が弾性により上下方向に変位できるように
なっている。図16に示すように、防水コネクタ100
を雄型コネクタ300に接続するには、防水コネクタ1
00を雄型コネクタ300の後側の内部空間に挿入す
る。そうすると、雄型コネクタ300の端子320が防
水コネクタ100の受入凹部112に入り、上段の端子
320が上のFPC210の導体に接触すると共に、下
段の端子320が下のFPC220の導体に接触して、
両コネクタ100、300が接続される。その場合、雄
型コネクタ300のハウジング310の内部に、防水性
を有する粘性流動体400が収納されている。そのた
め、この防水性を有する粘性流動体400は、雄型コネ
クタ300の後側の内部空間に入ってきた防水コネクタ
100により圧縮されて両ハウジング110、310の
内部に間に行きわたって隙間を満たし、上下のFPC2
10、220の導体及び端子320が防水性を有する粘
性流動体400により完全に覆われて液密的及び気密的
に保護される。この防水性を有する粘性流動体400に
は、シリコンジェルで例示されるようなジェル状シール
部材が含まれ、例えば直方体形に形成されて隔壁311
から端子320の先端に至るまでの範囲でハウジング3
10の内面に接触するように配置されている。防水性を
有する粘性流動体400は、このように成形してからハ
ウジング310に収納してもよいし、流動状態でハウジ
ング310の内側に充填してもよい。上記雄型コネクタ
300には雌型コネクタ(図示省略)が接続される。こ
の雌型コネクタは、例えば雄型コネクタ300の前側の
内部空間に挿入されるもので、雄型コネクタ300の各
端子320に嵌合する雌型端子を備えている。その場
合、雄型コネクタ300の前側の内部空間に防水性を有
する粘性流動体を収納したときには、この防水性を有す
る粘性流動体は、この内部空間に入ってきた雌型コネク
タにより圧縮されて雄雌両コネクタのハウジングの内部
に間に行きわたって隙間を満たし、両コネクタの端子が
防水性を有する粘性流動体により完全に覆われて液密的
及び気密的に保護される。
【0026】従って、上記実施形態においては、FPC
210、220の導体及び端子320が防水性を有する
粘性流動体400により液密的及び気密的に保護されの
で、水分、水蒸気、各種気体等による導体、端子320
の腐食等を確実に防止することができる。その場合、防
水コネクタ100の積層FPC200への装着時にピア
シング工程がないので、生産性及び作業性がよく自動化
が可能となる。また、最終組立現場へは、防水コネクタ
100、積層FPC200、雄型コネクタ300を別々
に搬入する納品形態が選択可能となる。
【0027】また、積層FPC200の防水コネクタ1
00の装着方法では、第2治具520の後端521がス
リット111に位置することで、積層FPC200の終
端が上と下のFPC210、220の終端に分離し易く
なる。また、第2治具520に沿って各FPC210、
220が受入凹部112と前側リテーナ140の間まで
スムーズに導かれる。そして、積層FPC200のスリ
ット111への挿入、各治具510、520、530の
作動、上側リテーナ120、下側リテーナ130、及び
前側リテーナ140の移動は自動化が可能である。
【0028】さらに、本発明は、いずれのリテーナにも
係止ピンを形成しない実施形態を含むが、上側リテーナ
120又は下側リテーナ130に、積層FPC200に
貫通する第1係止ピン122、132を形成したときに
は、上側リテーナ120又は下側リテーナ130をロッ
クすると第1係止ピン122、132が積層FPC20
0を貫通するので、積層FPC200の引き抜けが確実
に防止される。また、前側リテーナ140に、FPC2
10、220に貫通する第2係止ピン142を形成した
ときには、前側リテーナ140をロックすると第2係止
ピン142がFPC210、220を貫通するので、F
PC210、220の接触部のたるみが確実に防止され
る。本発明は、上側リテーナ又は下側リテーナに上記第
1係止ピンを形成すると共に前側リテーナに上記第2係
止ピンを形成しない実施形態、前側リテーナに第2係止
ピンを形成すると共に上側リテーナ又は下側リテーナに
第1係止ピンを形成しない実施形態を含む。上記実施形
態では上側リテーナ120及び下側リテーナ130の双
方に第1係止ピン122、132を形成したが、上側リ
テーナ又は下側リテーナのいずれか一方にのみ第1係止
ピンを形成すると共に、対向する他方のリテーナに受け
穴を形成してもよい。本発明は、受け穴133、12
3、119を形成しない実施形態を含むが、上記実施形
態のように受け穴133、123を形成したときには、
第1係止ピン122、132とリテーナ130、120
との間に隙間ができないので、更に確実に積層FPC2
00の引き抜けが防止される。同様に上記実施形態のよ
うに受け穴119を形成したときには、第2係止ピン1
42とハウジング110との間に隙間ができないので、
更に確実に積層FPC200の接触部のたるみが防止さ
れる。なお、係止ピンの数は実施形態により限定される
ものではない。
【0029】また、本発明は積層FPC200に張り出
し部を形成せずに防水コネクタ100を装着する実施形
態を含むが、上記実施形態のように張り出し部230を
形成したときには、積層FPC200をスリット111
へ挿入していくと、張り出し部230がハウジング11
0のスリット側縁に当接することで積層FPC200が
所定長さ挿入された状態で仮止めされるから、積層FP
C200に対する防水コネクタ100の相対位置の狂い
がななくなり、歩留まりが向上する。
【0030】本発明は、上側リテーナ、下側リテーナ及
び前側リテーナをハウジングに対して仮組み付けしない
実施形態を含むが、いずれかのリテーナ120、13
0、140をハウジング110に対して仮組み付けした
ときには、最終組立現場へ防水コネクタ100を搬入す
るときに、各リテーナ120、130、140の脱落が
防止される。そして、上記実施形態のように3つのリテ
ーナ120、130、140をハウジング110に対し
て仮組み付けしたときには、最終組立現場へ防水コネク
タ100を搬入するときに、各リテーナ120、13
0、140の脱落を確実に防止できる。そして、リテー
ナ120、130、140のいずれかの部位を薄肉部を
介してハウジング110に連結したときには、防水コネ
クタ100の製造と同時に仮組み付けが完了するので、
簡便である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の積層F
PCの防水コネクタによれば、これを積層FPCに装着
し、受入凹部に雄型コネクタの端子を挿入し、雄型コネ
クタのハウジングを防水コネクタのハウジングに嵌合さ
せ、その間に防水性を有する粘性流動体を封入すれば、
導体及び端子が防水性を有する粘性流動体により液密的
及び気密的に保護して、水分、水蒸気、各種気体等によ
る導体、端子の腐食等を確実に防止することができる。
その場合、ピアシング工程がないので、防水コネクタを
積層FPCに生産性及び作業性を高めて装着でき、また
作業の自動化ができ、さらに最終組立現場への納品形態
を選択できる。
【0032】請求項2のようにすれば、第1係止ピン及
び第2係止ピンが積層FPCを貫通するので、積層FP
Cの引き抜け、及び積層FPCの接触部のたるみを確実
に防止することができる。
【0033】請求項3の積層FPCの防水コネクタの装
着方法によれば、簡単な治具を用いて積層FPCへの防
水コネクタの装着を自動化することができる。
【0034】請求項4のようにすれば、張り出し部がハ
ウジングのスリット側縁に当接してそれ以上の挿入を阻
止し、積層FPCが所定長さ挿入された状態で仮止めさ
れるので、積層FPCに対する防水コネクタの相対位置
の狂いがななくなり、歩留まりを向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の積層FPCの防水コネクタと治具を
示す斜視図である。
【図2】上記防水コネクタと治具の各構成部材を分解し
て示す斜視図である。
【図3】図2の各構成部材を左右方向の中央で断面して
示す斜視図である。
【図4】本図から図13までは、上記防水コネクタを積
層FPCに装着する方法の実施形態における工程を順に
示す図である。各図とも左右方向の中央で断面した斜視
図を上に、その断面図を下に示す。本図は第1治具を受
入凹部に対向させた状態である。
【図5】第1治具を受入凹部に挿入した状態である。
【図6】第1治具に対して第2治具を押し込んで後端を
スリットに位置づけた状態である。
【図7】積層FPCの終端をスリットに挿入しようとし
ている状態である。
【図8】積層FPCの終端をスリットに挿入つつある状
態である。
【図9】積層FPCの終端をスリットに完全に挿入し
て、上のFPCの終端を前側リテーナと受入凹部の前端
上部との間から出すと共に下のFPCの終端を前側リテ
ーナと受入凹部の前端下部との間から出した状態であ
る。
【図10】第1治具に対して第2治具を引っ込めて後端
を受入凹部まで退避させた状態である。
【図11】上側リテーナ及び下側リテーナを押し込むこ
とでロックして積層FPCを挟持した状態である。
【図12】前側リテーナを押し込むことでロックしてF
PCを挟持した状態である。
【図13】第1治具を受入凹部から引き抜いた状態であ
る。
【図14】図13の全体斜視図である。
【図15】積層FPCに装着された上記防水コネクタ
と、これに接続される雄型コネクタを示す斜視図であ
る。
【図16】上記防水コネクタに上記雄型コネクタを接続
した状態を示す斜視図である。
【図17】従来例を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
100 防水コネクタ 110 ハウジング 111 スリット 112 受入凹部 112a 前端上部 112b 前端下部 113 導入室 120 上側リテーナ 122 第1係止ピン 130 下側リテーナ 132 第1係止ピン 140 前側リテーナ 142 第2係止ピン 200 積層FPC 210 FPC 220 FPC 230 張り出し部 240 第1貫通孔 250 第2貫通孔 300 雄型コネクタ 320 端子 400 防水性を有する粘性流動体 510 第1治具 520 第2治具 530 第3治具

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁層の上側に上のFPCを、下側に下
    のFPCを、それぞれ導体の露出する面を絶縁層に向け
    積層し、終端では絶縁層を無くしてなる積層FPC
    の、上記絶縁層の無い終端に装着される防水コネクタで
    あって、 後端に積層FPCが挿入されるスリットが開口し、前端
    に雄型コネクタの端子が挿入される受入凹部が開口し、
    内部にスリットを受入凹部に連通する導入室が形成され
    た箱形のハウジングと、 上記導入室の上と下に配置され、導入室に向かって押し
    込まれると積層FPCをその上と下から挟持する位置で
    ハウジングに対してロックする上側リテーナ及び下側リ
    テーナと、 ハウジングの前端に設けられ、後方に向かって押し込ま
    れると受入凹部の前端上部との間で上のFPCを挟持し
    且つ前端下部との間で下のFPCを挟持する位置でハウ
    ジングに対してロックする前側リテーナとを備えたこと
    を特徴とする積層FPCの防水コネクタ。
  2. 【請求項2】 上側リテーナ又は下側リテーナに、積層
    FPCに貫通する第1係止ピンが形成されていると共
    に、前側リテーナに、FPCに貫通する第2係止ピンが
    形成されている請求項1記載の積層FPCの防水コネク
    タ。
  3. 【請求項3】 受入凹部に挿入される第1治具と、第1
    治具を前後方向に摺動可能に貫通し、後端が縦断面山形
    に形成された第2治具と、第1治具の前端に前後方向に
    摺動可能に設けられた第3治具とを用いて請求項1又は
    請求項2に記載の積層FPCの防水コネクタを積層FP
    Cの終端に装着する方法であって、第1治具を受入凹部
    に挿入し、第2治具を押し込んで後端をスリットに位置
    づける工程と、積層FPCの絶縁層の無い終端をスリッ
    トに挿入して、上のFPCの終端を前側リテーナと受入
    凹部の前端上部との間から出すと共に下のFPCの終端
    を前側リテーナと受入凹部の前端下部との間から出す工
    程と、第1治具に対して第2治具を引っ込めて後端を受
    入凹部まで退避させる工程と、上側リテーナ及び下側リ
    テーナをロックして積層FPCを挟持すると共に第1治
    具に対して第3治具を後方に押し込んで前側リテーナを
    ロックしてFPCを挟持する工程と、第1治具を受入凹
    部から引き抜く工程とを備えたことを特徴とする積層F
    PCの防水コネクタの装着方法。
  4. 【請求項4】 積層FPCの幅方向外側に、積層FPC
    が所定長さ挿入されるとハウジングにおけるスリットの
    側縁に当接してそれ以上の挿入を阻止する張り出し部を
    形成した請求項3に記載の積層FPCの防水コネクタの
    装着方法。
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