JP3390066B2 - ラップ形成装置においてフリースの始端部をボビンに巻き付ける方法、及びその装置 - Google Patents

ラップ形成装置においてフリースの始端部をボビンに巻き付ける方法、及びその装置

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JP3390066B2
JP3390066B2 JP30597293A JP30597293A JP3390066B2 JP 3390066 B2 JP3390066 B2 JP 3390066B2 JP 30597293 A JP30597293 A JP 30597293A JP 30597293 A JP30597293 A JP 30597293A JP 3390066 B2 JP3390066 B2 JP 3390066B2
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政樹 粟野
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株式会社原織機製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラップ形成装置におい
て、ラップの巻始め時にフリースの始端部をボビンに巻
き付ける方法、及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ラップ形成装置は、スライバーラップマ
シン、リボンラップマシンに装備されていて、帯状のフ
リースをボビンに巻き付けてラップを形成するための装
置である。このラップ形成装置Aは、図9に示されるよ
うに、フロントドラム1とこのフロントドラム1の後方
に配置されるバックドラム2とから成る前後一対の巻取
ドラムと、該一対の巻取ドラム1,2の側方に配置され
る一対のラッププレート3と、該一対の巻取ドラム1,
2の間に配置されたボビン4に所定長のフリ−スが巻き
取られて満管になった場合に、この満ラップを前方に蹴
り出すための蹴出しレバー5とから成る。そして、一対
の巻取ドラム1,2の間に配置されたボビン4を該巻取
ドラム1,2の側方に配設された一対のラッププレート
3で把持して、該一対の巻取ドラム1,2の駆動回転に
よって、バックドラム2の上流側に配置されているカレ
ンダーローラ6から供給されるフリ−スFをボビン4に
巻取って、ラップとしている。
【0003】そして、所定長のフリースFが巻き取られ
てラップが満ラップLになると、一対の巻取ドラム1,
2を回転させた状態でカレンダーローラ6を停止させ、
これによりバックドラム2とカレンダーローラ6との間
でフリースFを切断している。フリース切断後に満ラッ
プLは、ラップ形成装置Aの上方に配置されている蹴出
しレバー5をバックドラム2側からフロントドラム1側
に回動させ、該レバー5の下端部に配設されている蹴出
しローラ7によって前方に蹴り出され、ラップガイドプ
レート8の上を転動して、ラップ形成装置Aから排出さ
れる。
【0004】また、蹴出しレバー5の先端部(下端部)
には、半リング状となった一対のボビンキャッチャー部
9が取付けられ、該ボビンキャッチャー部9は、蹴出し
レバー5が略水平の停止位置において次のラップ形成の
ためのボビン4を抱持し、満ラップLをラップ形成装置
Aの外へ押し出すために蹴出しレバー5が回動されて、
該蹴出しレバー5に取付けられた前記蹴出しローラ7が
満ラップLを押し出すと同時に、該ボビン4はボビンキ
ャッチャー部9に抱持されたまま回動されて、その両側
面が一対のラッププレート3によって挟持され、該ラッ
ププレート3がボビン4を挟持したまま下方に移動して
一対の巻取ドラム1,2間に載置される。ラップ形成装
置Aが起動されると、フリースFは、カレンダーローラ
6で圧縮されて、ラップ形成装置Aに流入し、ボビン4
に所定長だけ巻き付けられて、ラップが形成される。こ
の蹴出しレバー5は、一対のラッププレート3によって
ボビン4が挟持された後に、後方に回動して略水平な停
止位置に戻る。なお、図9に示されるように、蹴出しレ
バー5の上端部は、水平な回動軸11に一体に固着さ
れ、この回動軸11は、エアーシリンダー12のロッド
13の出入りによって正逆回動させられるため、該エア
ーシリンダー12のロッド13の出入りによって、蹴出
しレバー5は前後方向に回動するようになっている。
【0005】従来、ラップ形成装置Aにおいてフリース
Fの始端部をボビン4に巻き付ける方法としては、機
台を低速運転でスタートし、所定時間経過後に高速運転
に入る方法と、機台を低速で起動させて、フリースF
が一定長紡出された後に、機台のモータにブレーキをか
けて停止させ、該モータを停止させてから所定時間経過
後に、機台を低速で再起動させる方法とがある。しか
し、いずれの方法においても、該フリースFの始端部が
直ちにボビン4に巻き付くことが少なく、またフリース
Fが折れ曲がって二重になって巻き付く場合を生じさせ
ていたので、本出願人は、これらを解消するための技術
を特願平1-253604号( 特開平3-115046号)において提案
した。
【0006】この特開平3-115046号公報において開示し
た技術は、満ラップLを排出させるためにフロントドラ
ム1の直前にほぼ水平に配置されているラップガイドプ
レート8の上面に吹き付けて機台の後方に向けて跳ね返
った空気流(図9において、ブローノズル14から噴出
されてラップガイドプレート8に吹き付けられた後に、
機台の後方に向けて跳ね返った空気流)、またはフロン
トドラム1の上方外周面に機台の前方から後方に向けて
吹き付けた空気流によって、フロントドラム1とボビン
4との間から繰り出されるフリースFをバックドラム2
側に付勢して、フリースFが該バックドラム2とボビン
4との間に把持されてフロントドラム1側に送るのを容
易にすると共に、フロントドラム1とボビン4との間か
ら繰り出されるフリースFの始端部を起こして、ボビン
4にフリースFを巻き付け易くするものである。
【0007】この技術によってバックドラム2とボビン
4の間にフリースFの始端部が把持され易くなったが、
該フリースFの始端部がボビン4の上方に達する程度ま
で圧縮空気を噴出させると、図10に示されるように、
カレンダーローラ6とバックドラム2との間からフリ−
スFが繰り出されて、該フリースFが該バックドラム2
とボビン4との間に入り込み、その後にフロントドラム
1とボビン4との間から繰り出されたフリースFの始端
部が高く持ち上げられた後に、ボビン4の上方外周面に
フリースFが載置されるので、該始端部が折れ曲がって
しまう(図11)。また、バックドラム2とボビン4と
の間からフリ−スFが繰り出されずに、該フリ−スFが
一対の巻取ドラム1,2の間に溜ったり(図12)、更
には一対の巻取ドラム1,2の間の隙間からフリ−スF
が下方に垂れ下がったり(図13)する各種不具合を生
じていた。そして、噴出空気流によってフリースFの始
端部が高く持ち上げられるのを防ぐため、上記空気流の
噴出力を大きくすると、フリースFの始端部が乱され
て、次工程の紡出で悪影響を及ぼすことがあった。
【0008】更に、実開平4-127269号公報には、ボビン
にフリースの始端部を巻き付けるための別の技術が開示
されている。この技術は、ボビンにその中心孔に連通す
る多数の孔を穿設し、該ボビンを把持するためのラップ
プレートを移動させるクランプシリンダーのピストンロ
ッドに該ボビンの中心孔と連通する孔を設け、この連通
孔の先端をリングブローに接続したものである。この技
術は、フリースの始端部をボビンに巻き付けることにお
いて、該始端部をボビンに吸着させた状態で巻き付ける
ことができるので、二重巻になることが少ない。また、
一対の巻取ドラムの間の隙間からフリ−スが垂れ下がる
こともないが、使用する全てのボビンに多数の孔を穿設
しなければならないのみならず、ピストンロッドにもボ
ビンの中心孔に連通する孔を設けなくてはならず、採用
するためには多大の費用が必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ラップの巻
始め時において、フリ−スの始端部をボビンに巻き付け
る際に生ずる上記各不具合に鑑み、実施容易な簡単な手
段によって、フリースの始端部をボビンに確実に巻き付
けられるようにすることを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の採用した方法は、駆動モータによって同一方向
に回転される前後一対の巻取ドラム上に載せられて、両
端面を一対のラッププレートで挟持された空ボビンにフ
リースを所定長だけ巻き取って満ラップとして、機台の
停止後にフリースを切断して、先端部がバックドラムの
上方に位置している蹴出しレバーを前方に回動させて、
前記満ラップを蹴り出すと共に、該蹴出しレバーの先端
のボビンキャッチャー部で把持されていたボビンを前記
一対の巻取ドラムの間に供給し、その後にフロントドラ
ムの上部外周面にその前方から後方に向けて空気を吹き
付けて、該機台が再起動してフロントドラムとボビンと
の間から繰り出されるフリースの始端部を起こして、該
ボビンに巻き付ける方法において、前記一対の巻取ドラ
ムの間から空気流を下方から上方に向けて吹き付けて、
バックドラムとボビンの間から繰り出されるフリースの
先端部を該ボビンの下部外周面に付勢して巻き付けるよ
うにしたことであり、必要に応じて、フリースの始端部
がボビンの上面側に移送された後に、先端部がフロント
ドラムの上方に位置して待機している蹴出しレバーを停
止位置である機台後方に向けて回動させて、該蹴出しレ
バーのボビンキャッチャー部の下面に取付けられたフリ
ース擦り付け部材を、ボビンの上部に移送されて、これ
に巻き取られつつあるフリースの上面を擦って、該フリ
−スの始端部を該ボビンに密着させるようにする。
【0011】
【発明の作用】機台の起動と同時に、一対の巻取ドラム
の隣接部分の下方に配設された空気噴出装置が作動し
て、一対の巻取ドラムの間から空気流が下方から上方に
向けて噴出しており、この状態でバックドラムとボビン
との間からフリ−スが繰り出されると、該空気流によっ
て該フリ−スの始端部はボビンの側に付勢されて密着さ
せられる。この結果、一対の巻取ドラムの間にフリ−ス
が溜まったり、その隙間からフリ−スが垂れ下がったり
することなく、フリースの先端部は、フロントドラムと
ボビンとの間にスムーズに入り込む。そして、このフリ
−スの始端部が、フロントドラムとボビンとの間から繰
り出されてラップガイドプレートとほぼ同じ高さに達す
ると、別の空気噴出装置が設定時間だけ作動して、フロ
ントドラムの上部外周面において、その前方から後方に
向けて空気流を吹き付けて、この空気流によって、フロ
ントドラムとボビンとの間から繰り出されたフリ−スの
始端部は、ボビンの側面から上面に至る部分に付勢され
て密着させられる。フロントドラムの上部外周面におい
て前方から後方に向けて空気流を噴出する空気噴出装置
の作動と同時に、機台前方の待機位置で一旦停止してい
た蹴出しレバーが停止位置である機台後方に向けて回動
し、その回動途中において、該レバーのボビンキャッチ
ャー部の下面に取付けられたフリ−ス擦り付け部材によ
ってフリ−スの始端部がボビンの上面に擦り付けられ
て、該フリ−スの始端部のボビンへの巻取けを確実にす
る。
【0012】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。なお、上記した「従来の技術」の項目で説明した部
分と同一部分には同一符号を付し、重複説明を避けて、
本発明の特徴的部分についてのみ説明する。図1は、フ
リ−スの始端部をボビンに巻き付けるための本発明に係
る装置の正面図であり、図2は、該蹴出しレバー5の下
端部のボビンキャッチャー部9とフリ−ス擦り付け部材
Bの部分の斜視図であり、図3ないし図8は、本発明の
作用説明図である。本発明においては、前記特開平3-11
5046号公報に開示されているラップガイドプレート8の
直上に取り付けられたブローノズル14に加えて、図3
に示されるように一対の巻取ドラム1,2の隣接部分の
下方に配設されて、該一対の巻取ドラム1,2の間から
下方から上方に向けて空気流を噴出させるためのブロー
ノズル15が配設されている。
【0013】また、本発明においては、蹴出しレバー5
の下端部に設けられた一対のボビンキャッチャー部9の
下面にフリ−ス擦り付け部材Bが取付けられる。このフ
リ−ス擦り付け部材Bは、ベルト支持板16の下面にフ
リ−ス擦り付けベルト17が所定の弛みを有して配置さ
れて、該ベルト支持板16の前後端において止着された
構造であって、ベルト支持板16の長手方向の中央部に
取付けられたブラケット18と、一対のボビンキャッチ
ャー部9に取付けられたブラケット19とが螺着されて
いる。両ブラケット18,19の螺着位置を変更するこ
とにより、一対のボビンキャッチャー部9に対するフリ
−ス擦り付け部材Bの高さ方向に沿った位置、及び傾斜
角度を調整できるようになっている。
【0014】そして、前述の如くフリースFが所定長だ
けボビン4に巻かれて満ラップLとなると、機台を停止
させて、一対の巻取ドラム1,2とカレンダーローラ6
との双方を停止させ、その後に一対の巻取ドラム1,2
のみを回転させてフリースFをバックドラム2とカレン
ダーローラ6との間で切断する。このようにして、フリ
ースFを切断した後に、エアーシリンダー12のロッド
13の突出によって、蹴出しレバー5は、図3及び図4
に示されるように、その下端部の一対のボビンキャッチ
ャー部9でボビン4を抱持した状態で、機台後方の停止
位置からその前方の待機位置まで回動させられる。これ
により、一対の巻取ドラム1,2に載置されていた満ラ
ップLは、蹴出しレバー5の前方に設けられた蹴出しロ
ーラ7によって前方に押し出され、ラップガイドプレー
ト8の上を転動して、ラップリフター21に載置される
(図9も参照)と共に、該蹴出しレバー5の下端部のボ
ビンキャッチャー部9で抱持されているボビン4は、そ
の両側端面が一対のラッププレート3で挟持された状態
となる。その後に、一対のラッププレート3が下降し
て、これに挟持されているボビン4は、そのままの状態
で該一対の巻取ドラム1,2の側に加圧される。なお、
蹴出しレバー5は、機台前方の回動端の待機位置でその
まま待機している。
【0015】引き続いて、新たな紡出のための機台が低
速で起動されると、図5に示されるように、一対の巻取
ドラム1,2が低速で回転して、前記したようにして切
断されたフリースFの始端部は、バックドラム2の回転
により該ドラム2の上を移送され、一対の巻取ドラム
1,2間において該ドラム1,2側に加圧されるボビン
4とバックドラム2との間からボビン4の下方に移送さ
れる。機台起動と同時に、一対の巻取ドラム1,2との
隣接部の下方に配設されたブローノズル15から圧縮空
気が下方から上方に向けて噴出されており、該圧縮空気
によってボビン4とバックドラム2との間から繰り出さ
れたフリ−スFの始端部を該ボビン4の下面に付勢して
密着させる。このように、フリースFの始端部はブロー
ノズル15からの圧縮空気によってボビン4の側に付勢
されるから、一対の巻取ドラム1,2の間にフリースF
が溜まったり、該一対の巻取ドラム1,2間からフリー
スFが垂れ下がったりすることなく、該フリースFの始
端部は、フロントドラム1とボビン4の間にスムーズに
入り込む。
【0016】そして、図6に示されるように、バックド
ラム2の側においてフロントドラム1とボビン4の間に
スムーズに入り込んだフリ−スFの先端部が該フロント
ドラム1とボビン4の間から繰り出されて、その始端部
がラップガイドプレート8と略同じ高さまで移送される
と(機台起動後におけるフリ−スFの紡出長をフロント
ドラム1の回転数で換算して計測することにより、フリ
−スFの始端部がラップガイドプレート8と略同じ高さ
まで移送されたことが自動的に分かる)、ブローノズル
14から0.5 秒間だけ圧縮空気が下方のラップガイドプ
レート8に向けて噴出される。この圧縮空気は、特開平
3-115046号公報に開示されているように、その一部が該
プレート8に当たって上流側(機台後方)に向かって跳
ね返り、この跳ね返った空気流によって、フリースFの
始端部をボビン4に付勢する。このブローノズル14か
ら噴出される圧縮空気は2.5kgf/m2 であって、一対の巻
取ドラム1,2の隣接部の下方に配設されたブローノズ
ル15から噴出される圧縮空気5kgf/m2と比較して弱
く、フリースFの始端部を乱すことはない。なお、ブロ
ーノズル15から圧縮空気が噴出されるのは機台起動後
6秒間であり、フリースFの始端部がボビン4とバック
ドラム2との間に把持されて、フリ−スFがボビン4に
完全に巻き付くまで噴出される。
【0017】そして、ブローノズル14から圧縮空気が
噴出されると同時に、エアーシリンダー12のロッド1
3が引っ込んで、蹴出しレバー5が機台前方の待機位置
から後方停止位置に向かって回動する。図7及び図8に
示されるように、この蹴出しレバー5が後方に回動する
際に、その下端部に装着されたフリ−ス擦り付けベルト
17が、ボビン4の上面側に移送されたフリ−スFの始
端部の上面を擦り付けて該ボビン4の側に押圧して、該
フリ−スFの始端部をボビン4に密着させ、これにより
ボビン4に対するフリ−スFの始端部の巻き付けを確実
にする。なお、フリ−ス擦り付けベルト17の表面はフ
リースFに接して滑ることのないように適度に粗にして
あり、また連続して押圧してもフリースFが乱れること
のないように、ボビン4の表面速度より蹴出しレバー5
の回動速度を速くしてあるので、フリースFの始端部は
ボビン4に確実に巻き付けられる。
【0018】このように、蹴出しレバー5の下端部にフ
リ−ス擦り付け部材Bを装着して、該蹴出しレバー5が
停止位置に向けて回動する際に、ボビン4の上面側に移
送されたフリ−スFの上面を擦り付けることにより、フ
リ−スFの始端部をボビン4に確実に密着させることが
できるが、このフリ−ス擦り付け部材Bを使用せずに、
一対の巻取ドラム1,2の間から空気流を下方から上方
に向けて噴出させるのみの方法も、本発明に含まれるも
のである。
【0019】
【発明の効果】本発明は、フロントドラムの上部外周面
にその前方から後方に向けて空気流を吹き付けて、フロ
ントドラムとボビンとの間から繰り出されるフリ−スの
始端部を起こして、該ボビンに巻き付ける方法におい
て、一対の巻取ドラムの間から空気流を下方から上方に
向けて吹き付けると共に、必要に応じて蹴出しレバーの
下端部にフリ−ス擦り付け部材を装着してあるので、バ
ックドラムとボビンとの間から繰り出されたフリ−スの
始端部は、この部分に吹き付けられる空気流によって該
ボビンの下側においてこれに付勢されて密着され、その
後に該フリ−スの始端部がフロントドラムとボビンとの
間から繰り出されると、フロントドラムの前方から後方
に吹き付けられる空気流によって該フリースの先端部が
起こされて、ボビンに巻き付き易くされ、更に必要に応
じて、蹴出しレバーが後方に回動する際において、その
下端部に装着されたフリ−ス擦り付け部材によってボビ
ンの上面に移送されてきたフリ−スの始端部を擦り付け
て該ボビンの側に押圧して、該フリースの始端部をボビ
ンに密着させる。このように、フリースの始端部を常に
ボビン側に付勢して移送するようにしたので、該フリー
スは乱れることなく、ボビンに沿うようにして移送され
て該ボビンに確実に巻き付けられる。また、本発明は、
空気流とフリ−ス擦り付け部材との作用によってフリ−
スをボビンに付勢しつつ、ボビンに沿うように移送して
フリースを該ボビンに巻き付けるので、実開平4-127269
号公報で開示されている技術のように、多数の穿設孔を
ボビンに設ける必要もなく、従来使用されている起毛材
を貼着したボビンを使用することもなく、フリースの始
端部をボビンに確実に巻き付けることが可能となって、
低コストで実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】フリ−スの始端部をボビンに巻き付けるための
本発明に係る装置の正面図である。
【図2】蹴出しレバー5の下端部のボビンキャッチャー
部9とフリ−ス擦り付け部材Bの部分の斜視図である。
【図3】一対の巻取ドラム1,2の上に載置されている
満ラップLが蹴り出される前の作用説明図である。
【図4】蹴出しレバー5が機台前方に向けて回動して満
ラップLが蹴り出された状態の作用説明図である。
【図5】フリ−スFの始端部がバックドラム2とボビン
4との間から繰り出されて、下方から噴出されている空
気流の作用によってボビン4の側に付勢されている状態
の作用説明図である。
【図6】フリ−スFの始端部がフロントドラム1とボビ
ン4との間から繰り出されて、前方から噴出されている
空気流の作用によってボビン4の側に付勢されている状
態の作用説明図である。
【図7】蹴出しレバー5が機台後方に回動する途中にお
いて、その下端部に装着したフリ−ス擦り付け部材Bに
よってボビンの上面側に移送されてきたフリ−スFの始
端部が擦り付けられている状態の作用説明図である。
【図8】蹴出しレバー5が停止位置に戻った状態の作用
説明図である。
【図9】ラップ形成装置Aの全体斜視図である。
【図10】切断されたフリ−スFがカレンダーローラ6
から繰り出される前の作用説明図である。
【図11】フロントドラム1とボビン4との間から繰り
出されたフリ−スFの始端部が前方から吹き付けられる
空気流によって折れ曲がった状態を示す作用説明図であ
る。
【図12】一対の巻取ドラム1,2の間にフリ−スFが
溜まって、その始端部がフロントドラム1とボビン4と
の間から繰り出されない状態の作用説明図である。
【図13】一対の巻取ドラム1,2の間の隙間からフリ
−スFが垂れ下がって、その始端部がフロントドラム1
とボビン4との間から繰り出されない状態の作用説明図
である。
【符号の説明】
A:ラップ形成装置 B:フリ−ス擦り付け部材 F:フリ−ス L:満ラップ 1:フロントドラム(巻取ドラム) 2:バックドラム(巻取ドラム) 4:ボビン 5:蹴出しレバー 9:ボビンキャッチャー部 14:ブローノズル(空気噴出装置) 15:ブローノズル(空気噴出装置) 16:ベルト支持板(フリ−ス擦り付け部材) 17:フリ−ス擦り付けベルト(フリ−ス擦り付け部
材)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動モータによって同一方向に回転され
    る前後一対の巻取ドラム上に載せられて、両端面を一対
    のラッププレートで挟持された空ボビンにフリースを所
    定長だけ巻き取って満ラップとして、機台の停止後にフ
    リースを切断して、先端部がバックドラムの上方に位置
    している蹴出しレバーを前方に回動させて、前記満ラッ
    プを蹴り出すと共に、該蹴出しレバーの先端のボビンキ
    ャッチャー部で把持されていたボビンを前記一対の巻取
    ドラムの間に供給し、その後にフロントドラムの上部外
    周面にその前方から後方に向けて空気を吹き付けて、該
    機台が再起動してフロントドラムとボビンとの間から繰
    り出されるフリースの始端部を起こして、該ボビンに巻
    き付ける方法において、前記一対の巻取ドラムの間から
    空気流を下方から上方に向けて吹き付けて、バックドラ
    ムとボビンの間から繰り出されるフリースの先端部を該
    ボビンの下部外周面に巻き付けるようにしたことを特徴
    とするラップ形成装置においてフリースの始端部をボビ
    ンに巻き付ける方法。
  2. 【請求項2】 フリースの始端部がボビンの上面側に移
    送された後に、先端部がフロントドラムの上方に位置し
    て待機している蹴出しレバーを停止位置である機台後方
    に向けて回動させて、該蹴出しレバーのボビンキャッチ
    ャー部の下面に取付けられたフリース擦り付け部材を、
    ボビンの上部に移送されて、これに巻き取られつつある
    フリースの上面を擦って、該フリ−スの始端部を該ボビ
    ンに密着させるようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載のラップ形成装置においてフリースの始端部をボビ
    ンに巻き付ける方法。
  3. 【請求項3】 駆動モータによって同一方向に回転され
    る一対の巻取ドラムと、該一対の巻取ドラムに載せられ
    たボビンの両端面を挟持するための一対のラッププレー
    トと、下端部にボビンを把持するためのボビンキャッチ
    ャー部が取付けられて、前記一対の巻取ドラムの上方部
    を支点として前後方向に回動可能に支持された蹴出しレ
    バーと、フロントドラムの上部外周面に前方から後方に
    向けて空気を吹き付けるための空気噴出装置とを有して
    いて、機台の再起動後において該空気噴出装置からフロ
    ントドラムの上部外周面において前方から後方に向けて
    空気を吹き付けることにより、一対の巻取ドラムの間に
    載せられているボビンとフロントドラムとの間から繰り
    出されるフリースの始端部を起こして、該ボビンに巻取
    るための機台において、前記一対の巻取ドラムの間から
    空気流を下方から上方に向けて吹き付けるための別の空
    気噴出装置を設けたことを特徴とするラップ形成装置に
    おいてフリースの始端部をボビンに巻き付けるための装
    置。
  4. 【請求項4】 前記蹴出しレバーのボビンキャッチャー
    部の下面に、ボビンの上部に移送されて、これに巻き取
    られつつあるフリースの上面を擦って、該フリ−スの始
    端部を該ボビンに密着させるためのフリ−ス擦り付け部
    材を取付けたことを特徴とする請求項3に記載のラップ
    形成装置においてフリースの始端部をボビンに巻き付け
    るための装置。
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