JP3389476B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】この発明は、使い捨ておむつ
に関し、より詳しくは、使用後のおむつを丸めておくた
めの手段を備えた前記おむつに関する。 【０００２】 【従来の技術】実公平８−１０３０５号公報に開示の使
い捨ておむつには、廃棄するおむつを丸めておくための
テープファスナがおむつの後胴周り域外面に取り付けら
れている。 【０００３】実開平５−５１３２７号公報に開示のパン
ツ型使い捨ておむつは、胴周り開口縁部を胴周り方向へ
切り裂いて、環状の帯片を作り、この帯片でおむつを丸
めることができるように構成されている。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】前記実公平８−１０３
０５号公報のおむつは、おむつを丸めるために、おむつ
とは別体のテープファスナを必要とし、そのファスナが
少なからず製品コストを上昇させる。 【０００５】前記実開平５−５１３２７号公報のおむつ
は、胴周り開口縁部を切り裂くと、体液を吸収している
コアが一部露出してしまうことがあり、露出した場合に
は、おむつを丸めて廃棄するという効果が半減する。 【０００６】そこで、この発明は、前記従来技術の問題
を解消可能なおむつの提供を課題にしている。 【０００７】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、この発明が対象とするのは、吸液性コアの内面側が
透液性シートによって被覆される一方、外面側が不透液
性プラスチックシートと該シートの外側に接合している
不織布とによって被覆されており、前後の長手方向が、
前胴周り域と、後胴周り域と、これら両域間に位置する
股下域とで構成されている使い捨ておむつである。 【０００８】かかるおむつにおいて、この発明が特徴と
するところは、前記不織布が前記長手方向へ延びる互い
に並行な二条の線分と、前記おむつの幅方向へ延びてい
て、前記線分の端部と交差している一条の線分とにおい
て切り裂き容易に形成されているとともに、これら線分
に囲まれた部位が前記プラスチックシートから剥離可能
に形成されており、前記不織布の剥離可能な部位の内面
及び該部位に対応する前記プラスチックシートの外面の
いずれかに繰り返し止着可能な粘着域が形成されている
こと、にある。 【０００９】 【発明の実施の形態】添付の図面を参照して、この発明
に係る使い捨ておむつの詳細を説明すると、以下のとお
りである。 【００１０】図１は、使い捨ておむつの一例であるパン
ツ型使い捨ておむつ１の斜視図である。おむつ１は、前
胴周り域（前身頃）６と、後胴周り域（後身頃）７と、
これら両域６，７間に位置する股下域８とからなり、図
では後胴周り域７が手前側に位置している。前後胴周り
域６，７は、側縁部どうしが合掌状に重なり合い、間欠
的に上下に並ぶ接合部位１３で接合して胴周り開口部１
１と一対の脚周り開口部１２とを形成している。各開口
部１１，１２の周縁部周り方向には、弾性伸縮部材１
４，１５が伸長状態で取り付けられている。 【００１１】おむつ１の股下域８の幅方向中央部であっ
て、後胴周り域７の近傍には、おむつ１の外面を形成し
ている第２裏面シート３Ｂが剥離可能に形成されている
部位１６がある。部位１６は、第２裏面シート３Ｂが部
分的に特に切り裂き容易に形成されていて上下方向へ互
いに平行して延びる二条の第１線分１７と、同じように
切り裂き容易に形成されていて、おむつ１の幅方向へ延
び、第１線分１７それぞれの下端部と交差している一条
の第２線分１８とによって囲まれている部位である。第
２線分１８の中央には、第２線分１８が下方へ凸となる
曲線を画くことによって摘持部１９が形成されている。 【００１２】図２は、図１のＩＩ−ＩＩ線切断面を示す
おむつ１の部分図であって、第２裏面シート３Ｂの部位
１６は、図１の状態にあるときのそれが仮想線で示さ
れ、剥離された状態にあるときのそれが実線で示されて
いる。おむつ１の厚み方向をみると、粉砕パルプ等で構
成される吸液性コア４の内面が透液性表面シート２で被
覆され、コア４の外面が不透液性の第１裏面シート３Ａ
とシート３Ａの外面にホットメルト接着剤２１を介して
接合している第２裏面シート３Ｂとで被覆されている。
第２裏面シート３Ｂの部位１６に対応する第１裏面シー
ト３Ａの外面には粘着剤２２が塗布されていて、部位１
６が粘着剤２２に対して剥離可能な状態で止着してい
る。摘持部１９は、粘着剤２２の塗布域の外にあり、こ
こを摘持して部位１６を図の上方へ引張ると、部位１６
が粘着剤２２から剥離して実線で図示した状態となる。 【００１３】図３は、丸めたおむつ１の斜視図である。
使用後のおむつ１は、それを丸めたのちに、露出してい
る粘着剤２２に胴周り開口縁部を止着すれば、***物で
汚れているおむつの内面は外に出ることがない。 【００１４】図４は、発明の実施態様の一例を示す図３
と同様の図面である。このおむつ１では、第２裏面シー
ト３Ｂにおける部位１６の内面に粘着剤２２が塗布され
ている。この態様のおむつ１でも図３と同様におむつ１
を丸めておくことができる。 【００１５】この発明は、図示例のパンツ型おむつ１の
他に、開放型のおむつで実施することもできる。第２裏
面シート３Ｂにおける剥離可能な部位１６は、股下域８
に限らず、前胴周り域６や後胴周り域７に位置していて
もよい。また、部位１６を剥離する方向は、図示例とは
反対に、おむつ１の上方から下方へ向かっていてもよ
い。摘持部１９は、それを省くこともできる。また、摘
持部１９を第２裏面シート３Ｂとは別体のシート材料で
作り、それを部位１６に取り付けてもよい。 【００１６】おむつ１において、表面シート２には、不
織布や開孔プラスチックフィルムを使用することができ
る。第１裏面シート３Ａには、プラスチックフィルムを
使用する。第２裏面シート３Ｂには、不織布を使用す
る。粘着剤２２は、第１、２裏面シート３Ａ，３Ｂのい
ずれかに塗布する他に、例えば両面粘着紙をこれらのシ
ート３Ａ，３Ｂのいずれかに貼着したものに代えること
ができる。 【００１７】第２裏面シート３Ｂにおける切り裂き容易
な第１、２線分１７，１８の一例は、シート３Ｂに形成
されたミシン目の列である。 【００１８】 【発明の効果】この発明に係る使い捨ておむつは、おむ
つを丸めるために、裏面シートの一部を剥離することに
よって露出する粘着域を利用するから、おむつとは別体
の手段を用意しておむつを丸めるという従来技術に比べ
ると、おむつ製造コストの上昇を抑えることが可能にな
る。裏面シートの一部を剥離しても、コアは露出するこ
とがないから衛生的である。

【図面の簡単な説明】 【図１】使い捨ておむつの斜視図。 【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線切断面を示す図。 【図３】丸めたおむつの斜視図。 【図４】実施態様の一例を示す図２と同様の図面。 【符号の説明】 １ おむつ ２ 透液性シート ３Ａ 不透液性プラスチックシート（第１裏面シー
ト） ３Ｂ 不織布（第２裏面シート） ４ コア ６ 前胴周り域 ７ 後胴周り域 ８ 股下域 １６ 部位 １７，１８ 線分 ２２ 粘着域（粘着剤）

フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−176051（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−82403（ＪＰ，Ａ) 特開 平８−84746（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−163505（ＪＰ，Ｕ) 実開 平５−51327（ＪＰ，Ｕ) 特公 平８−10305（ＪＰ，Ｂ２) 登録実用新案3032578（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61F 13/15 - 13/84 A61F 5/44

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 吸液性コアの内面側が透液性シートによ
   って被覆される一方、外面側が不透液性プラスチックシ
   ートと該シートの外面に接合している不織布とによって
   被覆されており、前後の長手方向が、前胴周り域と、後
   胴周り域と、これら両域間に位置する股下域とで構成さ
   れている使い捨ておむつであって、 前記不織布が前記長手方向へ延びる互いに並行な二条の
   線分と、前記おむつの幅方向へ延びていて、前記線分の
   端部と交差している一条の線分とにおいて切り裂き容易
   に形成されているとともに、これら線分に囲まれた部位
   が前記プラスチックシートから剥離可能に形成されてお
   り、前記不織布の剥離可能な部位の内面および該部位に
   対応する前記プラスチックシートの外面のいずれかに繰
   り返し止着可能な粘着域が形成されていることを特徴と
   する前記おむつ。