JP3389056B2 - 排水処理装置 - Google Patents

排水処理装置

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JP3389056B2 JP12351597A JP12351597A JP3389056B2 JP 3389056 B2 JP3389056 B2 JP 3389056B2 JP 12351597 A JP12351597 A JP 12351597A JP 12351597 A JP12351597 A JP 12351597A JP 3389056 B2 JP3389056 B2 JP 3389056B2
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
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  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚れた水を浄化す
る排水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工場排水や家庭排水により河川や海の汚
染は進行し、河川や海に生息する生物の生存を脅かして
いる。このままの状態を放置すると河川や海から魚等の
食物を得られなくなり、最終的には人間の生存まで危う
くすることとなる。このようなことから人間が汚した水
は、浄化してから放流しようとする機運が高まり、下水
や河川あるいは海には浄化してから放流しなければなら
なくなった。法律や条例によりCOD、BOD、浮遊物
質(SS)の規制値が定まり、放流する水はこれらをク
リアしなければならない。
【0003】水を浄化する排水処理技術には、物理的、
生物化学的、化学的な様々な方法があるが、どの方法に
も長所があると共に短所も合わせ持っていおり、どの方
法を採用するかは排水に含まれている汚染物質の種類に
応じて決定している。この中でも化学的な浄化方法に含
まれる凝集剤を使用した浄化方法は、短時間に大量の排
水を浄化することができることから注目を集めている。
排水中に含まれているSSはプラスかマイナスに帯電し
ており、排水に溶けたときにSSと反対の電荷を有する
物質(凝集剤)をここに送り込めば、電荷は打ち消され
てファンデルワールス力によりSSは集まって塊である
フロックを形成する。このフロックが水よりも比重が重
ければ沈殿するし、水よりも軽ければ浮上し、水と分離
することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】凝集剤を使用した浄化
方法は、排水中に汚染物質がSSとして存在する場合に
は非常に有効な方法である。しかし、汚染物質が排水中
に溶けている場合には、凝集剤を使用してもフロックを
形成することができない。このような場合には、排水を
酸性かアルカリ性にpHを調整し、溶けている汚染物質
を析出させてから凝集剤を使用してフロックを形成させ
ることとしている。析出させるためにはpH調整槽が必
要であり、放流する際にもpH調整を行わなければなら
ない。またpHを調整しても、汚染物質が析出しない場
合もある。このような場合には凝集剤を使用した浄化は
出来ないこととなる。凝集剤を使用した浄化方法は他の
方法と比較し短時間に行えるという優れた点を生かすた
めには、排水中に溶出している汚染物質でもpH調整を
行うことなく析出させ凝集することができるようにした
いと考え、本発明はなされたのである。
【0005】
【課題を達成するための手段】本発明は前記課題を達成
するために、少なくとも活性酸素供給装置、渦流ポン
プ、振動板を有する攪拌機を備えた攪拌槽及び分離槽を
有する廃水処理装置において、 前記活性酸素供給装置に
おいて、184nmの波長を含む紫外線を照射して酸素
分子Oを***させた酸素原子Oが、酸素分子Oと結
合してオゾンOが生成され、このオゾンOに254
nmの波長を含む紫外線を照射することにより分解させ
て一重項の遊離酸素を生成し、これら酸素分子O
、酸素原子O、一重項の遊離酸素、一重項の遊
離酸素同士が結合して生成されたスーパーオキシ
ドO が含まれている気体を生成し、 前記渦流ポンプ
によって排水又は水とを混合して加圧し、凝集剤と排水
とを混合する前記攪拌槽において、これら混合物に加え
た圧力を開放して、微小な気泡として放出すると共に前
記振動板を有する攪拌機により攪拌して、排水中に溶解
している汚染物質を析出させ、さらに、 前記分離槽にお
いて、前記微小な気泡が付着して水より軽くなった汚染
物質を浮上させて分離すると共に、水よりも重い汚染物
質をスラッジとして沈殿させて分離する、ようになす
ととし、また、前記活性酸素供給装置において、酸素を
含む気体に高電圧を加えて放電させて、酸素分子O
***させた酸素原子Oが酸素分子Oと結合してオゾン
が生成され、このオゾンOが分解されて一重項の
遊離酸素が生成し、これら酸素分子O、酸素原
子O、一重項の遊離酸素、一重項の遊離酸素
同士が結合して生成されたスーパーオキシドO
含まれている気体を生成し、 前記渦流ポンプによって前
記気体と排水又は水とを混合して加圧し、凝集剤と排水
とを混合する前記攪拌槽において、これら混合物に加え
た圧力を開放して、微小な気泡として放出すると共に前
記振動板を有する攪拌機により攪拌して、排水中に溶解
している汚染物質を析出させ、さらに、 前記分離槽にお
いて、前記微小な気泡が付着して水より軽くなった汚染
物質を浮上させて分離すると共に、水よりも重い汚染物
質をスラッジとして沈殿させて分離する、ようになす
ととしている。
【0006】
【発明の実施の態様】本発明の実施例を説明をする前に
酸素について若干の解説をする。酸素分子O2 は窒素分
子N2 や水素分子H2 と比較すると活性は高く、周囲の
物を容易に酸化させるが、それでも割合と安定して大気
中に存在している。同じ酸素ではあっても酸素原子Oや
オゾンO3 になると、酸素分子O2 と比較すると活性は
高くなり、周囲の物をすぐに酸化させることとなる。こ
れがオゾンO3 を分解させた一重項の遊離酸素12
これと水とが反応して生成されたヒドロキシラジカルO
Hとなると、オゾンO3 よりもはるかに活性が高く、周
囲の物を即座に酸化させる。
【0007】大気中の酸素分子O2 は太陽光の中の紫外
線が照射されることにより酸素原子Oとなり、これが酸
素分子O2 と結合してオゾンO3 が生成され、このオゾ
ンO3 が紫外線を遮断することが明らかになった。この
オゾンO3 がフロンにより破壊され、紫外線が地上に降
り注いで癌の発生が高まることが心配されている。この
研究から酸素分子O2 に紫外線を照射したり、高電圧を
加えて放電させたりと活性化した酸素原子O、オゾンO
3 、一重項の遊離酸素12 等が生成されることが明ら
かになり、この排水処理装置はこれらの研究から生まれ
たものである。
【0008】以下、本発明を図面に示す実施例に基づき
詳細に説明をする。この排水処理装置は大きく分けて、
汚れた水である排水をこの装置に送り込む水中ポンプ
2、排水と凝集剤とを混合する攪拌槽1、前記攪拌槽1
に活性化した酸素を送る活性酸素供給装置60、凝集剤
により出来たスラッジと水とを分ける分離槽20、処理
した水を放流する放流槽40から構成されている。
【0009】攪拌槽1には水中ポンプ2から排水が送り
込まれる排水投入口4、凝集剤を攪拌槽に投入する凝集
剤供給装置7、凝集剤と排水とを混合する攪拌装置9が
設けられている。なお、この攪拌槽1には、大気中の空
気を攪拌槽1の底辺部に送り込むためのエアーポンプA
P、取り込む空気に紫外線を照射するための照射室15
等により構成されている活性酸素供給装置60が取付け
られている。
【0010】分離槽20には、攪拌槽1から凝集剤と排
水との混合物を取り込むための吸上ポンプ21が上部に
設けられ、この底辺部にはスラッジ24を外部に取り出
すためのバルブ28が取り付けられている。また、網皿
30は取り出したスラッジ29を受けるために、水受皿
31はスラッジ29に含まれている水分を受けるために
設けられている。ポンプ32は水受皿31に溜まった水
を再び分離槽20に送るために取付けられている。
【0011】放流槽40には分離槽20の上澄み水を取
り込む分離吸上ポンプ41が取付けられており、この槽
40は第1放流槽44、第2放流槽45、第3放流槽4
6と三つに区分されている。第3放流槽46から浄化さ
れた水は、外部に取り出される。
【0012】以上のように構成された排水処理装置の動
作について説明をする。袋5から凝集剤6を凝集剤供給
装置7に送り込み、水中ポンプ2を駆動して汚れている
水である排水をホース3を介して排水投入口4からこの
攪拌槽1に送り込む。下限フロートスイッチ12がオン
となり、上限フロートスイッチ11がオフの状態のとき
に、凝集剤供給装置7から凝集剤6がこの攪拌槽1に投
入される。この排水処理装置では凝集剤としてすでに市
場で販売されている登録商標『エコナイト』を使用して
いる。『エコナイト』は貝化石を主成分としており、中
性で凝集が早く、水切れが良いという特徴がある。凝集
剤6が投入された後に攪拌機9の運転が開始される。こ
の攪拌機9は振動板10を振動させることにより凝集剤
6と排水とを攪拌する事としている。通常凝集剤6と排
水とを攪拌するにはスクリュウやプロペラを使用して行
っているが、これらの方法は攪拌槽1内で渦流を作るが
意外と、凝集剤6と排水との攪拌が充分に行われないこ
とがあった。振動させることによる攪拌は渦流を作らな
いために、攪拌が余り行われていないように見えても充
分行われているのである。また、凝集剤6の効果により
汚染物質の塊であるフロックが形成された場合、渦流が
生じていないためにすぐに沈殿すると共に、渦流により
破壊されることがないと言う長所がある。攪拌時間があ
る程度経過した時に攪拌槽1の底辺に設けられているバ
ルブ13を開き、分離槽20に上部に設けられている吸
上ポンプ21を駆動させると、凝集剤6と排水とが充分
に攪拌された混合物がパイプ17を介して、投入口22
から分離槽20に送り込まれる。
【0013】攪拌槽1で凝集剤6が排水と充分に攪拌さ
れていると、凝集剤6の作用により排水中の汚染物質の
電荷は打ち消され、ファンデルワールス力により相互に
引き合い、汚染物質の塊であるフロックが形成されて沈
殿する。排水中から汚染物質の塊であるフロックが沈殿
すると、分離槽20内の上澄み水は浄化されたこととな
る。沈殿したフロックはスラッジ24として分離槽20
の底辺部に溜まる。ある程度スラッジ24が溜まった時
センサー27でこれを検知し、バルブ28を開くとスラ
ッジ24が網皿30上に落ちる。このときスラッジ29
には水分を多く含んでおり、この水分は網皿30を通過
して水受皿31に溜まる。ある程度溜まった時点でポン
プ32を駆動し、溜まった水をホース34を介して再び
分離槽20へと送る事としている。スラッジ29から雫
として落ちた水は浄化されてはおらず、これをそのまま
放流することはできない。なお、上限フロートスイッチ
26は分離槽20でオーバーフローを避けるために、吸
上ポンプ21を停止させるために設けられている。
【0014】分離槽20の上部に設けられているバルブ
33を開き、放流槽40の上部に取り付けられている分
離吸上ポンプ41を駆動すると、分離槽20内の浄化さ
れた上澄み水が吸入口23から、ホース35を介して放
流槽40へと送られる。尚、分離槽20内の吸入口23
は、時間の経過によりスラッジ24の高さが異なるため
に矢印36で示すように上下するように構成されてお
り、浄化された上澄み水のみを放流槽40へ送る事とし
ている。
【0015】放流槽40は図面で示すようにこの排水処
理装置では三つに区分されている。分離槽20から送ら
れてきた浄化された水は、最初第1放流槽44に投入さ
れ、ここでオーバーフローとなった水が第2放流槽45
に送られ、ここでオーバーフローとなった水が第3放流
槽46へ送られることとなっている。これは通常放流槽
40に送られてくる水は、分離槽20内で排水中の汚染
物質がフロックとなって沈殿し、この上澄み水であるか
ら汚染物質は含まれてはいないのであるが、時として汚
染物質であるフロックが紛れ込んで来る場合がある。そ
こで、放流槽40を三つに区分し、ここにフロックが流
れ込んだ場合には、第1放流槽44のオーバーフローし
た水を第2放流槽45に送ることとすれば、第1放流槽
44の底に沈殿してここでくい止めることが出来る。第
2放流槽45も第1放流槽44と同様にここまできたフ
ロックをくい止める働きがある。第1放流槽44、第2
放流槽45の底には、ここにスラッジが溜まった場合に
外部に取り出すためのバルブ49、50がそれぞれ設け
られている。
【0016】以上のような働きを有する排水処理装置に
ついて、注目すべきことは攪拌槽1には、大気中の空気
を紫外線を照射し、これを攪拌槽1内に気泡として送り
込む活性酸素供給装置60が設けられていることであ
る。以下、この動作について説明をする。エアーポンプ
APを運転すると大気中の空気が、照射室15へと送ら
れる。照射室15内には180〜310nmの波長の紫
外線を照射する紫外線ランプ16が内蔵されている。通
常酸素は大気中に酸素分子O2 として存在するが、これ
に184nm近辺の波長の紫外線が照射されると、その
一部は***して酸素原子Oとなる。この酸素原子Oは活
性が高くなり、そばの酸素分子O2 と結合してオゾンO
3 となる。このオゾンO3 に254nm近辺の紫外線が
照射されると、オゾンO3 は分解して一重項の遊離酸素
12 となる。この一重項の遊離酸素12は気体中で
はスーパーオキシドO2 - となり、水と反応すると非常
に活性の高いヒドロキシラジカルOHとなる。エアーポ
ンプAPから送られてきた空気は、紫外線が照射される
ことにより、酸素分子O2 、酸素原子O、一重項の遊離
酸素12 、スーパーオキシドO2 - を含むこととな
り、これらが細かい無数の穴が設けられている散気管1
4から攪拌槽1内に気泡として送り込まれる。攪拌槽1
内に送り込まれた気泡に含まれる一重項の遊離酸素1
2 は水と反応してヒドロキシラジカルOHが生成され
る。この照射室15では180〜310nmの波長を照
射する紫外線ランプ16を使用しているが、180nm
近くの波長の紫外線を照射する紫外線ランプと、254
nmの波長の紫外線ランプを照射する紫外線ランプとを
別にしても良い
【0017】排水中の汚染物質は単一の物質であること
は極めてまれで、通常は多数の物質が含まれている。ま
た、汚染物質の形態も粒子状、コロイド状、あるいは溶
出しているものと様々である。このような排水に凝集剤
6だけを使用して排水中の汚染物質のフロックを形成し
ようとしても、汚染物質が排水中に溶け込んでいる場合
にはフロックは形成されない。例えば鉄は水にイオンと
して溶けているが、これはいくら凝集剤6を使用しても
鉄のフロックを形成することはできない。鉄だけではな
く、イオン状態で排水に溶けているものは、凝集剤6を
いくら使用してもこれを除去することはできないのであ
る。蛋白にしてもこれが溶出しているときには凝集剤6
を使用しても意味がない。従来はこのような時、排水を
酸性かアルカリ性にpHを調整し、溶出している物質を
析出させて凝集剤6を使用することとしたのである。
【0018】この排水処理装置ではpH調整をすること
なく、攪拌槽1の底から活性化した酸素を活性酸素供給
装置60により送り込み、これら活性酸素の酸化作用に
より溶出しているイオンや蛋白等を析出することとした
のである。散気管14から送り込まれる気泡には、酸素
分子O2 、酸素原子O、一重項の遊離酸素12 、スー
パーオキシドO2 - が含まれており、一重項の遊離酸素
12 が排水と反応してヒドロキシラジカルOHも生成
される。酸素原子Oは酸素分子O2 よりも活性が高く、
これよりも一層活性の高い一重項の遊離酸素12 、ス
ーパーオキシドO2 - 、ヒドロキシラジカルOHも含ま
れている。原子酸素Oは近くの有機物を酸化させたり、
水と結合して過酸化水素H22 を生成する。過酸化水
素H22 は酸素原子Oを放出して水に戻ろうとし、こ
の時放出する酸素原子Oが有機物を酸化させる。イオン
で溶出しているものはこの原子酸素Oにより酸化されて
析出される。排水中に溶出している鉄のイオンも酸化さ
れることにより酸化鉄となって析出される。一重項の遊
離酸素12 も活性が高いために、近くの蛋白等の有機
物を酸化させて析出させる。
【0019】この排水処理装置は溶出している汚染物質
の総てを析出させようとしているのではない。有機物は
酸化させると最終的には炭酸ガスCO2 と水H2 O及び
残りの僅かな物質となる。原子酸素Oや一重項の遊離酸
12 等の酸化作用により汚染物質である有機物が炭
酸ガスCO2 になった場合には、気体となってこの排水
から自然に除去される。水になったものについては排水
と混合されることとなる。残りの僅かな物質が水素や窒
素の場合には、これも気体となって自然にこの排水から
除去される。
【0020】ヒドロキシラジカルOHは前記したように
非常に活性の高い物質であり、近くの有機物から水素H
を奪って水になろうとする。この時の脱水素反応、即ち
酸化作用により溶出している有機物を分解する。
【0021】スーパーオキシドO2 - は酸素分子O2
電子が一つ足りない状態であり、周囲の物質から電子を
奪って酸素分子O2 に戻ろうとする。電子を奪う、即ち
スーパーオキシドO2 - にも酸化作用があり、溶存して
いる物質を酸化させて析出させる働きがある。
【0022】攪拌槽1内では活性化された酸素類例えば
オゾンO3 やヒドロキシラジカルOH等が気泡と送り込
まれることにより、排水中に溶けている汚染物質は酸化
されて析出され、あるいは炭酸ガスCO2 や水H2 Oと
なる。析出した汚染物質については凝集剤6の作用によ
りフロックとなって、分離槽20で沈殿しスラッジ24
となる。
【0023】前記実施例では、酸素分子O2 に紫外線を
照射することにより、原子酸素O、オゾンO3 、一重項
の遊離酸素12 を生成したが、酸素分子O2 に高電圧
を加えて放電させることでも原子酸素O、オゾンO3
生成することができる。図2に示すように円筒の内壁に
電極板66を取付け、中心部に電極線65を設ける。こ
の電極板66と、電極線65の間に配線67、68で接
続して電源70から高電圧を加える。この放電部70を
図3に示すようにエアーポンプAPと攪拌槽1の間に設
ければ、放電により生成された原子酸素O、オゾンO3
等が攪拌槽1の下から送られ、紫外線を照射した時と同
様の効果を得ることができる。
【0024】図4は酸素分子O2 に紫外線を照射して、
酸素原子O、オゾンO3 、一重項の遊離酸素12 等を
生成した気体と、排水の水とを混合して渦流ポンプ80
で圧力を加えた後にこの圧力を開放して、これらの混合
物を攪拌槽1の底に送り込んでいる。3〜4Kg/cm
2 位の圧力を加えた後にこの圧力を開放すると、酸素原
子O等の気体が微小な気泡として発生し、これが攪拌槽
1の底に送り込まれる。これが排水中に溶出している汚
染物質を酸化させて析出させたり、炭酸ガス等の気体ま
で分解させるのは前記した通りである。しかし、攪拌槽
1の底に微小な気泡が送り込まれることにより新たな効
果が生まれる。析出した、あるいは元々ある汚染物質の
中には凝集剤6を使用しても凝集せず、中々沈殿しない
ものもある。このような汚染物質がある排水中に微小な
気泡が放出されると、この気泡が汚染物質に付着してこ
れに浮力を与えて水面まで浮上させる。気泡が付着した
汚染物質は、分離槽20に送られても沈殿はせずに水面
に浮上する。水面に気泡が付着した汚染物質が溜まった
ら、バルブ39を開放してこれを除去することにする。
【0025】図4に示す紫外線を照射する代わりに図2
に示す放電部70を設けることでも前記実施例と同様な
効果を得ることができる。
【0026】分離槽20で水よりも重い汚染物質はスラ
ッジとして沈殿し、気泡が付着して水よりも軽くなった
汚染物質は浮上する。これにより放流槽40に送られる
水には完全と言っていい程汚染物質は除去されている。
これによりこの排水処理装置により処理された水は法律
や条例により定められたCOD、BODあるいはSSの
規制値を容易にクリアすることができる。さらに、放流
槽40から排出された水を254nmの波長を含む紫外
線ランプ55を照射室56で照射すれば、病原菌等のD
NAを破壊することで殺菌し、安全な飲料水として利用
することが可能となる。
【0027】通常凝集剤を使用して排水処理をした場
合、酸化が伴うことから排水中の溶存酸素が消費される
ことが多い。しかし、この排水処理装置ではスーパーオ
キシドO2 - が生じていることから、これが水に溶け込
み処理した水には豊富な溶存酸素が存在する。
【0028】
【効果】本発明による排水処理装置はは前記実施例に示
すように構成することにより、粒子状の汚染物質だけで
はなく溶出している汚染物質であっても、これをほぼ完
全に除去することのできる排水処理装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排水処理装置の全体概略を示した図である。
【図2】高電圧加えて活性酸素を生成する放電部を示し
た図である。
【図3】放電部を攪拌槽に接続した図である。
【図4】紫外線を照射することにより生成した活性酸素
を渦流ポンプで加圧し、攪拌槽に送り込む時を示した図
である。
【符号の説明】
1・・攪拌槽 2・・水中ポンプ 3・・凝集剤
7・・凝集剤供給装置 9・・攪拌機 12・・
吸上ポンプ 15・・照射室 16・・紫外線ラン
プ 20・・分離槽 24・・スラッジ 30・
・網皿 40・・放流槽 44・・第1放流槽
45・・第2放流槽 46・・第3放流槽 AP・
・エアーポンプ 60・・活性酸素供給装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも活性酸素供給装置、渦流ポン
    プ、振動板を有する攪拌機を備えた攪拌槽及び分離槽を
    有する廃水処理装置において、 前記活性酸素供給装置において、 184nmの波長を含
    む紫外線を照射して酸素分子Oを***させた酸素原子
    Oが、酸素分子Oと結合してオゾンOが生成され、
    このオゾンOに254nmの波長を含む紫外線を照射
    することにより分解させて一重項の遊離酸素を生
    成し、これら酸素分子O、酸素原子O、一重項の遊離
    酸素、一重項の遊離酸素同士が結合して生
    成されたスーパーオキシドO が含まれている気体
    生成し、 前記渦流ポンプによって前記気体 と排水又は水とを混合
    して加圧し、凝集剤と排水とを混合する前記攪拌槽において、これら
    混合物に加えた圧力を開放して、微小な気泡として放出
    すると共に前記振動板を有する攪拌機により攪拌して
    排水中に溶解している汚染物質を析出させ、さらに、 前記分離槽において、前記微小な気泡が付着して水より
    軽くなった汚染物質を浮上させて分離すると共に、水よ
    りも重い汚染物質をスラッジとして沈殿させて分離す
    る、 ようになした ことを特徴する排水処理装置。
  2. 【請求項2】少なくとも活性酸素供給装置、渦流ポン
    プ、振動板を有する攪拌機を備えた攪拌槽及び分離槽を
    有する廃水処理装置において、 前記活性酸素供給装置において、 酸素を含む気体に高電
    圧を加えて放電させて、酸素分子Oを***させた酸素
    原子Oが酸素分子Oと結合してオゾンOが生成さ
    れ、このオゾンOが分解されて一重項の遊離酸素
    が生成され、これら酸素分子O、酸素原子O、一重
    項の遊離酸素、一重項の遊離酸素同士が結
    合して生成されたスーパーオキシドO が含まれてい
    る気体を生成し、 前記渦流ポンプによって前記気体 と排水又は水とを混合
    して加圧し、凝集剤と排水とを混合する前記攪拌槽において、これら
    混合物に加えた圧力を 開放して、微小な気泡として放出
    すると共に前記振動板を有する攪拌機により攪拌して
    排水中に溶解している汚染物質を析出させ、さらに、 前記分離槽において、前記微小な気泡が付着して水より
    軽くなった汚染物質を浮上させて分離すると共に、水よ
    りも重い汚染物質をスラッジとして沈殿させて分離す
    る、 ようになした ことを特徴する排水処理装置。
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