JP3387661B2 - よこ入れ制御方法 - Google Patents

よこ入れ制御方法

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JP3387661B2 JP27855894A JP27855894A JP3387661B2 JP 3387661 B2 JP3387661 B2 JP 3387661B2 JP 27855894 A JP27855894 A JP 27855894A JP 27855894 A JP27855894 A JP 27855894A JP 3387661 B2 JP3387661 B2 JP 3387661B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、接触式またはニップ式
のよこ糸牽引装置において、よこ糸牽引装置とよこ入れ
ノズルとの間でのよこ糸の過大なゆるみを抑えて、安定
なよこ入れを実現するための方法に関する。 【0002】 【従来の技術】実開平3−70279号公報には、測長
貯留装置とよこ入れノズルとの間に連続回転する接触式
の回転ローラが設けられており、この回転ローラの周面
に対してよこ糸をよこ入れ期間中に接触させて、よこ糸
をよこ入れ方向に牽引することにより、よこ入れを補助
するよこ入れ補助装置(よこ糸牽引装置)が開示されて
いる。 【0003】また、特開昭51−58563号公報で
は、測長貯留装置とよこ入れノズルとの間に連続回転す
る一対の回転ローラすなわちニップ式の回転ローラが設
けられており、よこ入れ期間中に一対の回転ローラの間
へよこ糸を積極的に送り案内しよこ糸をよこ入れ方向に
牽引することによって、よこ入れを補助することが開示
されている。 【0004】 【従来技術の問題点】上記の両技術によると、回転ロー
ラの回転速度は、よこ糸の牽引速度に関連するが、よこ
入れノズルから噴射されるよこ糸の飛走速度との関連に
おいて決定され、製織中一定の値となっている。 【0005】しかし、製織中には、同一種類のよこ糸で
あっても、1つの給糸体の中での糸の物性が変化するこ
ともあり、回転ローラの回転速度やよこ入れノズルの圧
力が一定であっても、実際のよこ糸の繰り出し速度や、
飛走速度が変動することもある。このとき、繰り出し速
度が増大したり、あるいは飛走速度が減少すると、よこ
糸の牽引動作中に、よこ糸牽引装置とよこ入れノズルと
の間で、よこ糸に過大なゆるみや蛇行が生じ、ゆるみや
蛇行部分の脈動の発生に伴う飛走抵抗の増大、すなわ
ち、よこ入れノズルを通過するときの抵抗の増大によっ
て、よこ糸の飛走が不安定になり、よこ入れ不良が発生
しやすくなる。 【0006】 【発明の目的】したがって、本発明の目的は、接触式ま
たはニップ式のよこ糸牽引装置とよこ入れノズルとの間
でのよこ糸の過大なゆるみの発生を抑えることによっ
て、安定なよこ入れを実現することである。 【0007】 【発明の解決手段】上記目的の下に、本発明は、測長貯
留装置とよこ入れノズルとの間に回転ローラを設置し
て、よこ入れ時によこ糸を回転ローラの回転によって牽
引するよこ糸牽引装置において、反給糸側に設けられた
到達センサにより、よこ糸の到達タイミングθ1を製織
中に検出するとともに、よこ入れ位置から到達センサの
検出位置までのよこ糸の飛走距離に相当する長さL0の
よこ糸がよこ糸牽引装置から繰り出されたときの繰り出
しタイミングθ2を製織中に求め、到達タイミングθ
1、繰り出しタイミングθ2および予め設定された許容
タイミング差Δθ0が製織中に所定の関係(θ1−θ
2)≦Δθ0を維持するように、よこ糸牽引装置の牽引
力を製織中に制御し、もって製織中でのよこ糸の過大な
ゆるみを抑えている。 【0008】ここで、到達センサの取り付け位置は、た
て糸列よりも反給糸側のたて糸列近傍あるいはたて糸開
口内に設定される。また繰り出しタイミングθ2は、測
長貯留装置に設けられた解舒センサが長さL0のよこ糸
の解舒を検出したときのタイミングを繰り出しタイミン
グとして求めるか、または解舒センサからの検出パルス
の時間間隔から、長さL0のよこ糸が繰り出されるタイ
ミングを演算することによって求められる。さらに、牽
引力の制御は、到達タイミングθ1と繰り出しタイミン
グθ2との差Δθが、許容タイミング差Δθ0より大き
くなったとき、よこ糸牽引装置の牽引力を減少させ、よ
こ糸の繰り出し速度を減少させるものである。牽引力を
減少させるための具体的な方法は、接触式のよこ糸牽引
装置であれば、回転ローラの回転速度を下げたり、また
は回転ローラに対するよこ糸の接触長を牽引力が減少す
る方向へ変更することによって、またニップ式のよこ糸
牽引装置であれば、回転ローラの回転速度を下げたり、
または一対の回転ローラの間隔を大きくすることによっ
て実行される。 【0009】 【実施例1】この実施例は、接触式のよこ糸牽引装置を
用い、連続回転する回転ローラの回転速度を一定としな
がら、回転ローラに対するよこ糸の接触長の変更によっ
て、到達タイミングθ1、繰り出しタイミングθ2、お
よび許容タイミング差Δθ0を所定の関係(θ1−θ
2)≦Δθ0となるように、牽引力を減少させる例であ
る。ここで、牽引期間は、よこ入れ開始から長さL0の
よこ糸が測長貯留装置のドラムから解舒されるまでであ
る。そして、到達タイミングθ1は、経糸列の反給糸側
端部近傍の到達センサによって検出され、またよこ糸の
到達位置までの飛走距離に相当する長さL0のよこ糸が
よこ糸牽引装置から繰り出されたタイミングすなわち繰
り出しタイミングθ2は、測長貯留装置側において解舒
センサによって検出される。 【0010】図1は、本発明のよこ入れ制御方法を実施
するためのよこ入れ制御装置1およびその要部としての
よこ糸牽引装置2を示す。よこ糸3は、給糸体4から供
給され、測長貯留装置5の回転ヤーンガイド6の回転運
動によって、進出状態の係止ピン8により係止された状
態で、ドラム7の外周面に巻き付けられていく。係止状
態のよこ糸3は、固定ヤーンガイド12、よこ糸牽引装
置2の回転ローラ10の近くのよこ糸案内部材9の案内
孔91、固定ヤーンガイド13を経て、よこ入れノズル
11に導かれている。ここで、回転ローラ10は、モー
タ14の出力軸に連結されており、駆動増幅器16によ
って所定の速度で駆動されるようになっている。 【0011】また、図2、3に示すように、よこ糸案内
部材9は、例えばL字形で、水平方向の回転ローラ10
の軸に対して回転式の駆動器17の軸に連結されてお
り、駆動増幅器18によって、図2の待機位置から指定
された回動角度αだけ反時計方向に回転することによ
り、回転ローラ10に接触していないよこ糸3を、回転
ローラ10の外周面に対して回転角度αに対応する長さ
にわたって接触させる。なお、駆動器17の回転角度を
変化させることによって、回転ローラ10の外周面に対
するよこ糸3の接触長を変化させることができる。した
がって、回転ローラ10のよこ入れ方向の回転力は、接
触(巻き掛け)長に応じて、よこ糸3に対しよこ入れ方
向の牽引力として作用する。なお、駆動器17は、サー
ボモータ、パルスモータ、ロータリアクチュエータなど
によって構成するものとする。 【0012】よこ入れの開始時期に、係止ピン8は、ド
ラム7の外周面から後退する。これと同時に、または少
し遅れてよこ入れノズル11は、よこ入れ用の流体をよ
こ糸3の飛走方向に向けて噴射することによって、1ピ
ックのよこ入れに必要な巻数例えば4巻のよこ糸3をド
ラム7の外周面で解舒しながらよこ糸3を噴射流体とと
もに、筬19の溝に沿って、よこ糸飛走経路の方向によ
こ入れする。 【0013】よこ入れ期間中に、駆動器17は、図1で
反時計方向に回動することにより、よこ糸3を回転ロー
ラ10の外周面に対して所定の接触長のもとに接触させ
る。このため、よこ糸3は、回転ローラ10から摩擦的
によこ入れ方向の牽引力を受けて、測長貯留装置5のド
ラム7の外周面から牽引され、よこ入れノズル11の方
向に送り込まれる。 【0014】よこ入れ期間中に、よこ糸3の到達位置
で、到達センサ15は、飛走中のよこ糸3の先端を検出
することによって、飛走距離に対応する到達時点を検出
する。この到達時点の信号は、センサ増幅器25によっ
て増幅され、よこ糸到達タイミング検出器20の入力と
なる。よこ糸到達タイミング検出器20は、織機の回転
角度θと到達時点とを比較し、よこ糸3の到達タイミン
グθ1の信号を発生し、比較器21の一方の入力端に送
り込む。なお、織機の回転角度θは、織機の主軸23に
連結された回転検出器24によって検出され、後述のド
ライバ28や繰り出しタイミング検出器29の入力とも
なっている。 【0015】一方、測長貯留装置5のドラム7の外周位
置で、よこ糸3の解舒状態は、図4の投受光式の解舒セ
ンサ30によって図5に示すように、1巻解舒ごとに2
パルスの信号として検出され、そのセンサ出力は、増幅
器31によって増幅され、解舒の完了状態すなわち牽引
完了時点を決定するための信号として、駆動増幅器18
のほか繰り出しタイミング検出器29に送り込まれてい
る。繰り出しタイミング検出器29は、上記解舒センサ
30からの例えば8個目のパルス信号と回転角度θとを
比較して、繰り出しタイミングθ2を検出し、比較器2
1の他方の入力端に送り込む。 【0016】ここで、比較器21は、(θ1−θ2)=
Δθの計算からタイミング差Δθに対応する信号を発生
し、補正操作量計算器26に送り込む。なお、糸切れな
どがないならば、常に、θ1>θ2であるから、Δθ>
0である。そこで、補正操作量計算器26は、設定器2
2からの許容タイミング差Δθ0の信号を取り込み、
(Δθ)>Δθ0のとき、Δθの大きさに対応した補正
操作量Δfの信号を発生し、駆動増幅器17によって、
よこ糸案内部材9の回動角度αを減少させ、接触長を初
期の設定値である標準接触長に対して減少させる。これ
によって繰り出し速度を下げて、タイミング差Δθを減
少させ、Δθ≦Δθ0となるように調整する。ちなみ
に、上記補正操作量Δfは、例えば式Δθ、またはΔθ
−Δθ0の関数として与えられる。なお、ドライバ28
は、動作タイミング設定器27によって設定された動作
タイミングに基づいて、駆動器17の牽引開始指令を与
えるとともに、係止ピン8の後退タイミングを規制し、
またよこ入れノズル11の流体を制御するために、図示
しないメインバルブの開閉を制御する。 【0017】試織段階で、回転ローラ10の回転速度、
回転ローラ10に対するよこ糸3の標準接触長(この接
触長を与えるよこ糸案内部材9の回動角度α)およびよ
こ入れノズル11のよこ入れ用流体の圧力が適宜設定さ
れる。上記の回転速度、接触長(回動角度α)および圧
力は、所望の到達タイミングでよこ糸3が到達センサ1
5の位置に到達し、かつ牽引中、よこ糸牽引装置2とよ
こ入れノズル11との間で、よこ糸3が適度なゆるみδ
0を維持する値に設定される。なお、よこ糸3の適度な
ゆるみδ0は、ストロボ観察によって調整される。設定
の結果、回転ローラ10の周速度は、一般的によこ入れ
ノズル11からのよこ糸3の飛走速度よりも若干大きな
値に設定されるものである。 【0018】図6は、よこ糸3の理想的な飛走特性を示
している。よこ糸牽引装置2からのよこ糸3の繰り出し
特性は、測長貯留装置5の側で時間の経過と共によこ糸
3の解舒長Lとして検出され、繰り出し線S2として表
され、加速期間と等速期間とに分けられる。よこ入れノ
ズル11からのよこ糸3の飛走特性も、上記と同様であ
り、加速期間と、等速期間とに分けられ、常に、ある程
度のゆるみδを伴っているため、解舒長さよりも常に遅
れた関係となって飛走線S1として表される。よこ糸牽
引装置2とよこ入れノズル11との間のよこ糸3のゆる
みδ(適度なゆるみδ0)は、2つの線の縦軸方向のず
れ量として現れる。 【0019】前述の通り、到達センサ15は、反給糸側
で、よこ入れノズル11の先端から長さL0だけ離れた
位置に設けられている。したがって到達タイミングθ1
は、よこ糸3の先端を到達センサ15で検出したときの
タイミングである。また、繰り出しタイミングθ2は、
よこ入れノズル11の先端から到達センサ15までの距
離に相当する長さL0のよこ糸3がよこ糸牽引装置2か
ら繰り出されたことを示すタイミングとなる。よこ糸牽
引装置2からのよこ糸3の繰り出し量と、よこ入れノズ
ル11からの繰り出し量とがバランスしておれば、すな
わち、よこ糸3の牽引中に、よこ糸牽引装置2とよこ入
れノズル11との間で、よこ糸3が適度なゆるみδ0の
状態にあるときには、到達タイミングθ1と、繰り出し
タイミングθ2とが前述の所定の関係(θ1−θ2)≦
Δθ0にある。 【0020】次に、一連の動作を図5、7を参照しなが
ら具体的に説明する。よこ入れノズル11の噴射開始と
ともに、駆動器17がドライバ28から駆動開始指令を
受けて、よこ糸案内部材9を図2で反時計方向に回転さ
せる。これによって、よこ糸3は、回転ローラ10の外
周面に接触し、摩擦的回転を受けて、よこ入れ方向に牽
引される。図5に示すように、係止ピン8がよこ糸3を
ドラム7の外周面で解舒した後、よこ入れノズル11が
よこ入れを開始し、これと同時に、よこ糸牽引装置2が
牽引動作を開始する。 【0021】なお、係止ピン8の後退は、ドライバ28
によるタイミング制御によって行われるが、その進出
は、解舒センサ30によって、所定数のパルス(所定の
解舒巻数)を検出された時点で、終了するように設定さ
れている。もちろん、よこ入れノズル11の噴射開始、
噴射終了の動作は、回転角度に応じて、タイミングによ
って制御される。 【0022】製織中に、到達センサ15は、飛走中のよ
こ糸3の先端の到達を飛走距離に対応する長さL0の位
置で検出する。よこ糸到達タイミング検出器20が到達
タイミングθ1を検出し、比較器21へ出力する。一
方、解舒センサ30は、図4の配置関係から、解舒され
たよこ糸3を検出し、1巻につき2つの検知パルスを発
生している。そこで、繰り出しタイミング検出器29
は、例えば8個目の検知パルスが出力されたタイミング
を検出し、繰り出しタイミングθ2として比較器21へ
出力している。このときまでに、よこ糸牽引装置2から
繰り出されたよこ糸3は、長さL0であるとする。 【0023】8個目の検知パルスが出力されたときに、
駆動増幅器18は、駆動器17を逆方向つまり図2で時
計方向に回動させ、よこ糸案内部材9を元の位置へ復帰
させる。この時点で、回転ローラ10によるよこ糸3の
牽引動作が終了する。一方、比較器21は、到達タイミ
ングθ1と、繰り出しタイミングθ2とを比較し、タイ
ミング差Δθの信号を補正操作量計算器26へ出力す
る。ここで、Δθ≦Δθ0であれば、よこ糸3は、よこ
糸牽引装置2とよこ入れノズル11との間で適度なゆる
みδ0の状態にあることになるから、補正操作量計算器
26は、補正操作量Δfを出力しない。 【0024】よこ糸3の物性などが変化することによ
り、よこ入れのための圧力が一定であるにもかかわら
ず、例えばよこ糸3の飛走速度だけが減少して、図7の
飛走線S1’で示すように、よこ糸3の到達が遅れる
と、Δθ>Δθ0となる。このときよこ糸牽引装置2と
よこ入れノズル11との間のよこ糸3のゆるみδが適度
なゆるみδ0よりも増大していることになる。図7によ
れば、よこ糸牽引装置2とよこ入れノズル11との間の
よこ糸3のゆるみδは、牽引期間の終了直前で最大とな
っている。そこで、補正操作量計算器26は、Δθ≦Δ
θ0とすべく、駆動器17の回動角度αを減少させるた
めの補正操作量Δfの信号を演算して駆動増幅器16に
出力する。 【0025】この結果、回転ローラ10に対するよこ糸
3の接触長が減少して、よこ糸牽引装置2の牽引力すな
わち繰り出し速度が低下し、繰り出しタイミングがθ2
からθ2’へと大きくなる。したがって、飛走特性は、
図7の繰り出し線S2’で表せる直線となる。なお、よ
こ糸3の物性の変化により、牽引装置からのよこ糸の繰
り出し速度のみが増大した場合も、Δθ>Δθ0となる
から、同様の制御が行われる。また、繰り出し速度およ
び飛走速度の両方が変化して、Δθ>Δθ0となったと
きも同様である。 【0026】許容タイミング差Δθ0は、よこ入れ中に
おいて、図8で示すように、測長貯留装置5とよこ糸牽
引装置2との間に必然的に存在するゆるみδaおよび飛
走中のよこ糸3に必然的に存在するゆるみδbを考慮し
て設定することが望ましい。よこ入れ時には、毎回ほぼ
同様のゆるみδa、δbが生じるから、必然的にこれら
のゆるみ量を繰り出す時間ΔθXだけ繰り出しタイミン
グθ2と到達タイミングθ1との間に定常的なタイミン
グ差(定常偏差)が生じていることになる。したがっ
て、許容タイミング差Δθ0は、上記時間ΔθXと、上
記適度なゆるみδ0を繰り出す時間との和として設定さ
れる。 【0027】上記実施例のものは、以下のように変形し
て実施することもできる。すなわち牽引力の変更は、接
触長を変更することに代えて、回転ローラ10の回転速
度を変更することによっても対応できる。すなわち、牽
引時の接触長は、常時一定としておき、Δθ>Δθ0と
なったときに、回転ローラ10の回転速度の減少によっ
て、牽引力を減少させてもよい。このため、補正操作量
計算器26は、図1で点線で示すように、回転速度の変
更のために、駆動増幅器16に必要に応じて接続され
る。 【0028】また、よこ糸牽引装置2は、接触式に限ら
ず、測長貯留装置5とよこ入れノズル11との間に配置
された一対の回転ローラで、一方の回転ローラを強制的
に回転させ、他方の回転ローラを従動的に回転させるも
のと、牽引時に一対の回転ローラの間へよこ糸3を案内
する可動式のよこ糸案内部材9とで構成することもでき
る。このとき、よこ糸牽引装置2の牽引力を減少させる
方法は、駆動側の回転ローラの回転速度を低下させるこ
とにより、または回転速度を一定として、一対の回転ロ
ーラの隙間を大きくすることによって行える。 【0029】また、到達センサ15は、たて糸開口中の
筬羽間つまり飛走経路の途中に設けてもよく、このと
き、解舒センサ30は、よこ糸3が到達センサ15に到
達するまでの飛走距離に相当する長さL0のよこ糸3が
解舒されたことを検知可能なドラム7の周面位置に設定
される。 【0030】 【実施例2】この実施例は、前記実施例1と同様に、よ
こ糸牽引装置を接触式のものとして構成し、回転ローラ
の回転速度を一定としながら、回転ローラに対するよこ
糸の接触長の変更によって、牽引力を調整する例であ
る。なお、牽引期間は、よこ入れ期間の初期と終期を除
いた期間として設定されている。 【0031】図9ないし図11に示すように、牽引期間
は、開始、終了ともに、よこ入れ期間内で、織機の回転
角度θで設定される。ドライバ28は、織機の回転角度
θが牽引開始のタイミングθsとなったときに駆動増幅
器18へ作動指令を出力し、牽引終了のタイミングθe
となったときに復帰指令を出力するものである。よこ糸
到達タイミング検出器20は、反給糸側の到達センサ1
5によって、よこ糸3の到達タイミングθ1を検出し、
これを比較器21の一方の入力端に送り込む。一方、繰
り出しタイミング算出器32は、例えば1巻解舒後に、
よこ糸3の牽引中における解舒センサ30からの検出パ
ルスの時間間隔Tに基づいて、よこ糸3の到達位置まで
の飛走距離に相当する長さL0のよこ糸3がよこ糸牽引
装置2から繰り出されるであろうタイミングθ2を式T
×5×kから算出し、比較器21の他方の入力端に送り
込んでいる。ちなみに、牽引を終了した後は、ドラム7
から解舒される速度は、牽引中の速度よりも若干低下す
るから、算出された繰り出しタイミングθ2は、8個目
のパルス信号の出力タイミングよりも早くなる(図1
1)。 【0032】ここで比較器21は、計算式(θ1−θ
2)=Δθからタイミング差Δθを計算し、補正量計算
器26は、許容タイミング差Δθ0を考慮してΔθ>Δ
θ0のときに、補正操作量Δfを求める。駆動増幅器1
6は、この補正操作量Δfに基づいてよこ糸案内部材9
の回動角度αを減少させることによって、回転ローラ1
0に対するよこ糸3の接触長を減少させて、偏差を解消
する。この制御の結果、Δθ≦Δθ0の状態が維持され
る。なお、このときのよこ糸牽引装置2とよこ入れノズ
ル11との間に生じているゆるみδの変化を図10を用
いて説明する。ゆるみは、一般的には牽引期間の終了時
点θeで最大となる。したがって、Δθ>Δθ0となっ
ているとき、上記終了時点θeでのゆるみは適度な量δ
0を越えていることになる。これに対し、牽引力を減少
させてΔθ≦Δθ0とすれば、上記終了時点θeでのゆ
るみが減少して適度な量δ0におさまることになる。 【0033】 【他の実施例】なお、上記のように接触式よこ糸牽引装
置2では、よこ糸3に対する牽引力を変更するために、
回転ローラ10の回転速度を一定にして、よこ糸牽引時
の回転ローラ10に対するよこ糸3の接触長を標準接触
長から変更したり、あるいは、上記接触長を一定にし
て、回転ローラ10の回転速度を変更したりしている。 【0034】しかし、いずれにしても、よこ糸牽引時の
回転ローラ10に対するよこ糸3の接触長(前者の場合
は標準接触長)は、回転ローラ10の回転が最もよこ糸
3に伝わるような最適な値とすることが望ましい。なぜ
なら、必要な繰り出し速度を得るために設定される回転
ローラ10の回転速度を必要以上に大きく設定しなくて
もよくなるから、回転ローラ10の周面との摺動により
生じるよこ糸3のダメージが少なくて済むし、また、省
エネの点でも好ましい。上記接触長の最適な値の決定方
法は、次のようにして行うことが望ましい。 【0035】(1)試織段階で、回転ローラ10を一定
の速度で回転させながら接触長を変更可能な範囲内で順
次変化させて行き、各接触長に対応する牽引速度を、測
長貯留装置5側に設けられた、解舒センサ30を用いて
検出する。 【0036】(2)牽引速度は、よこ糸3の牽引中に、
解舒センサ30からのよこ糸解舒検出パルスの時間間隔
によって算出するか、または所定巻数のよこ糸3が検出
されるのに要する時間によっても算出可能である。 【0037】(3)複数の接触長のうち、最も牽引速度
の大きい接触長を選択する。なお、速度が最大となる接
触長が複数あれば、その中で最も短い接触長を選択する
と有利である。なぜなら、接触長が短いほど、よこ糸案
内部材9におけるよこ糸3の屈曲抵抗が小さいから、そ
れだけよこ糸3に対するダメージを与えにくいからであ
る。 【0038】上記のような方法で決定された接触長を設
定することにより、高い効率でよこ糸を牽引することが
可能となる。なお、上記方法で選択するのは、次の理由
による。すなわちよこ糸3への牽引力は、必ずしも接触
長に比例するとは言えない。なぜなら、接触長を増大さ
せるほど、よこ糸案内部材9におけるよこ糸3の屈曲抵
抗が大きくなるからである。詳説すれば、いずれかの接
触長の領域においては現在の接触長を増大させるべくよ
こ糸案内部材9を移動させたとき、よこ糸3の屈曲抵抗
による牽引力の減少度合いが、接触長の増大による牽引
力の増加度合いを上回る場合があるからである。したが
って、実施例1では、Δθ>Δθ0のとき、接触長を減
少させることによって牽引力を減少させていたが、上記
のような領域において標準接触長が設定されているとき
は、逆に接触長を増大させることによって牽引力を減少
させる場合もある。もちろん、牽引力を減少させるため
にいずれの方向に接触長を変更すべきかは、試織の段階
で決定される。 【0039】 【発明の効果】本発明では、よこ糸牽引装置において、
よこ糸の到達位置での到達タイミングとよこ入れ側の位
置での繰り出しタイミングとから、飛走状態のよこ糸の
ゆるみ状態が検出され、よこ糸牽引装置の牽引力の制御
によって、過大なゆるみの発生を抑えることができるか
ら、飛走中によこ糸のゆるみのない状態で安定なよこ入
れが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例1のよこ入れ制御方法を実施するための
よこ入れ制御装置のブロック線図である。 【図2】よこ糸牽引装置の拡大側面図である。 【図3】よこ糸牽引装置の拡大正面図である。 【図4】測長貯留装置での解舒センサの取り付け位置の
正面図である。 【図5】各種の信号および動作状態のタイムチャート図
である。 【図6】よこ糸の理想的な飛走特性のグラフである。 【図7】よこ糸の飛走特性のグラフである。 【図8】よこ糸の牽引状態での側面図である。 【図9】実施例2のよこ入れ制御方法を実施するための
よこ入れ制御装置のブロック線図である。 【図10】よこ糸の飛走特性のグラフである。 【図11】各種の信号および動作状態のタイムチャート
図である。 【符号の説明】 1 よこ入れ制御装置 2 よこ糸牽引装置 3 よこ糸 9 よこ糸案内部材 10 回転ローラ 11 よこ入れノズル 14 モータ 15 到達センサ 17 駆動器 18 駆動増幅器 20 よこ糸到達タイミング検出器 21 比較器 25 偏差計算器 26 補正操作量計算器 29 繰り出しタイミング検出器 30 解舒センサ

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 測長貯留装置とよこ入れノズルとの間に
    回転ローラを設置して、よこ入れ時によこ糸を回転ロー
    ラの回転によってよこ入れノズル側へ牽引するよこ糸牽
    引装置において、 給糸側に設けられた到達センサによりよこ糸の到達タ
    イミングθ1を製織中に検出するとともに、よこ入れ位
    置から到達センサの検出位置までの長さL0のよこ糸が
    よこ糸牽引装置から繰り出されたときの繰り出しタイミ
    ングθ2を製織中に求め、到達タイミングθ1、繰り出
    しタイミングθ2および許容タイミング差Δθ0が製織
    中に所定の関係(θ1−θ2)≦Δθ0を維持するよう
    に、よこ糸牽引装置の牽引力を製織中に制御することを
    特徴とするよこ入れ制御方法。
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