JP3386542B2 - 内燃エンジンの冷却装置 - Google Patents

内燃エンジンの冷却装置

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JP3386542B2
JP3386542B2 JP34375993A JP34375993A JP3386542B2 JP 3386542 B2 JP3386542 B2 JP 3386542B2 JP 34375993 A JP34375993 A JP 34375993A JP 34375993 A JP34375993 A JP 34375993A JP 3386542 B2 JP3386542 B2 JP 3386542B2
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幾朗 原
秀光 小野
薫 中川
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Fuji Bellows Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
Fuji Bellows Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃エンジンの冷却装置
に関し、より詳しくは内燃エンジンを冷却させる冷却水
温度の温度制御をサーモスタットを使用して行う内燃エ
ンジンの冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃エンジンにおいては、エンジン運転
中の温度上昇によりエンジンが過熱して燃料が異常燃焼
するのを防止すべく冷却装置が必要とされるが、従来よ
り、この種の内燃エンジンの冷却装置としては、図8に
示すように、ラジエータを通過する冷却水通路51と前
記ラジエータをバイパスするバイパス通路52との合流
点にその軸心方向が冷却水の水流方向と一致するように
ワックス型サーモスタット53を配設したものが知られ
ている(例えば、特開昭58−30413号公報)。
【0003】上記従来例では、サーモスタット53のピ
ストン54を支持部材55に螺着させて固定する一方、
弁体56は前記サーモスタット53のサーモエレメント
57に嵌着されると共に弁座58に当接可能とされ、さ
らに該弁座58は弁座駆動軸59に接続されるアクチュ
エータ(図示せず)を介しエンジン負荷に応じた位置を
とるように可動式とされている。
【0004】上記従来例においては、吸気負圧が比較的
小さいエンジンの高負荷運転領域にあるときは弁座58
の支持部材55への当接状態が保持され、冷却水の温度
上昇によりサーモエレメント57が下方に移動して弁体
56が開弁する。一方、吸気負圧が比較的大きいエンジ
ンの低負荷運転領域にあるときは弁座58が支持部材5
5から離反して下方に移動する結果、前記高負荷運転領
域の開弁温度よりも高い開弁温度で開弁する。
【0005】このように上記従来例においては、高負荷
運転領域では、内燃エンジンの信頼性を確保すべく冷却
水温度を比較的低温域に保つ一方、前記低負荷運転状態
では、冷却水温度を比較的高温にすることにより排気ガ
ス中の有害成分の減少を図ると共に燃費を良好に維持し
ている。
【0006】また、他の従来例としては、上述した従来
例と同様、ラジエータを通過する冷却水通路と前記ラジ
エータをバイパスするバイパス通路との合流点にその軸
心方向が冷却水の水流方向と一致するようにワックス型
サーモスタットを配設し、冷却水通路をシリンダブロッ
クとシリンダヘッドに別々に設け、エンジンの運転状態
に応じて上記シリンダブロック及びシリンダヘッドに好
適した冷却作用を与えるように構成された内燃エンジン
の冷却装置も提案されている(例えば、特開昭57−9
7014号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の冷却装置においては、例えば、図8において、弁体
56の全閉時又は開度が微小のときは、サーモスタット
57の前後の差圧が可動式弁座58の受圧面58aに直
接負荷されるされるため、高負荷運転時における弁座5
8の保持力を確保するためにはそれ相応のアクチュエー
タが必要になる。すなわち、弁体56の全閉時又は開度
が微小のときはサーモスタット57の前後の差圧が最大
0.12kPa程度となるが、上記従来例では上記差圧
がそのまま弁座58を下方に移動させる方向に作用する
ため、高負荷運転時における冷却特性を確保するため、
前記弁座58が下方に移動しないようにアクチュエータ
を大型化しなければならないという問題点があった。
た、上記従来の冷却装置では、弁座の位置を変えること
で、高負荷運転時と低負荷運転時とで開弁温度を切り換
えているため、温度設定の切換によってバイパス通路と
ラジエータからの冷却水通路との流量バランスが崩れ、
温度ハンチングを起こすおぞれがあるという問題があっ
た。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あって、運転状態に応じた最適な冷却水をエンジンに供
給して未燃焼ガス成分の低減化や燃費の向上(燃費の低
減)を図ることができると共に、サーモエレメント自体
を可動させることで、バイパス通路とラジエータからの
冷却水通路との流量バランスを温度設定の切換後におい
てもそのまま維持して温度ハンチングを防止することが
できる内燃エンジンの冷却装置を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、内燃エンジンを冷却する冷却水が通過する
冷却水通路と、該冷却水通路に介装されたラジエータ
と、該ラジエータをバイパスするバイパス通路と、該バ
イパス通路下流側の前記冷却水通路との合流点に配設さ
れた制御弁とを有し、該制御弁により前記冷却水通路を
通過する冷却水の流量制御を行う内燃エンジンの冷却装
置において、前記制御弁が、サーモエレメントと該サー
モエレメントに挿通されたピストンとからなるサーモス
タット部と、前記ピストンに接続され、サーモハウジン
グに収納された弁体部とを具備しさらに、前記エンジ
ンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、該運転状
態検出手段の検出結果に応じて前記サーモエレメントを
可動させて、前記弁体部が前記制御弁の軸芯方向に可動
することで、前記サーモハウジングにそれぞれ配設され
た、前記ラジエータからの冷却水導入口及び前記バイパ
ス通路からの冷却水導入口の各開口面積を可変にする可
変手段とを備えていることを特徴としている。
【0010】また、前記可変手段は、前記サーモエレメ
ントの可動を制御するアクチュエータと、該アクチュエ
ータとサーモエレメントとを接続するリンク機構とから
なることを特徴としている。
【0011】さらに、前記運転状態検出手段は、エンジ
ン回転数を検出する回転数検出手段、エンジン負荷の状
態を検出する負荷状態検出手段及び前記エンジンの冷却
水温を検出する水温検出手段の少なくとも1つを含み、
前記回転数検出手段、前記負荷状態検出手段及び前記水
温検出手段の少なくとも1つの検出結果に基づいて前記
弁体部の駆動を制御する弁体部制御手段を有しているこ
とを特徴としている。
【0012】また、本発明は好ましくは、前記弁体部が
円筒形形状に形成されると共に、該弁体部の外周部が冷
却水の受圧面とされていることを特徴としている。
【0013】
【作用】本発明によれば、前記サーモエレメントを可動
させて、弁体部が制御弁の軸芯方向に可動することで、
サーモハウジングにそれぞれ配設された、ラジエータか
らの冷却水導入口及びバイパス通路からの冷却水導入口
の各開口面積を可変にするので、サーモエレメント自体
を可動させることで、バイパス通路とラジエータからの
冷却水通路との流量バランスを温度設定の切換後におい
てもそのまま維持して温度ハンチングを防止することが
できる。
【0014】また、可変手段により、運転状態検出手段
の検出結果に応じてサーモエレメントを可動させている
ので、エンジンの運転状態に応じた冷却水の流量制御が
可能となる。
【0015】さらに、可変手段がリンク機構により可動
することにより、サーモエレメントの可動ストロークや
荷重が任意に設定可能となる。
【0016】また、弁体部が円筒形形状に形成されると
共に、該弁体部の外周部が冷却水の受圧面とされること
により、該受圧面に水圧が負荷され、サーモエレメント
に直接水圧が負荷されることはない。
【0017】また、回転数検出手段、負荷状態検出手段
及び水温検出手段の少なくとも1つの検出結果に基づい
て弁体部が駆動制御される。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳説す
る。
【0019】図1は、本発明に係る内燃エンジンの冷却
装置の一実施例を模式的に示した全体構成図である。
【0020】図中、1は各シリンダに吸気弁と排気弁
(図示せず)とを各1対宛設けたDOHC直列4気筒の
内燃エンジン(以下、「エンジン」という)であって、
エンジン1の周壁にはウォタージャケット2が設けら
れ、該ウォタージャケット2には環状の冷却水通路3が
接続されている。そして、ウォータージャケット2の入
口側の冷却水通路3にはウォータポンプ4が配設され、
該ウォーターポンプ4によりウォータージャケット2に
は冷却水が循環するように構成されている。さらに、ウ
ォータージャケット2の出口側の冷却水通路3にはラジ
エータ5が介装され、該ラジエータ5によりウォーター
ジャケット2から流出する冷却水が放熱される。
【0021】また、前記ウォータージャケット2の出口
側にはラジエータ5をバイパスするバイパス通路6が設
けられ、さらに、該バイパス通路6下流側の前記冷却水
通路3との合流点には制御弁7が冷却水の水流方向(矢
印Aで示す)に対してその軸心方向が直交するように配
設されている。該制御弁7はアクチュエータ8を介して
後述する制御系に接続され、該制御系からの制御信号に
基づき制御される。
【0022】このように構成された内燃エンジンの冷却
装置においては、内燃エンジンのシリンダブロック周壁
からシリンダヘッド周壁に亘って循環した冷却水が、バ
イパス通路6又はラジエータ5側を通過して制御弁7に
流入可能とされている。そして、エンジンの運転状態に
応じて制御弁7の開弁状態が制御され、エンジンの運転
状態に応じた所望の冷却水温を有する冷却水がウォータ
ージャケット2に供給され、エンジン1が冷却される。
【0023】図2は上記制御弁7の詳細と該制御弁7を
制御する制御系9を模式的に示した図である。
【0024】図中、制御弁7は、高回転高負荷運転状態
のように冷却水温を比較的低温度に保持したいときの状
態を示している。
【0025】すなわち、該制御弁7は、ウォーターポン
プ4に接続される開口部10が形成された第1の弁ボデ
ィ11とラジエータ5及びバイパス通路6からの冷却水
導入口12、13が形成された第2の弁ボディ14とを
有し、さらに前記第1の弁ボディ11にはサーモスタッ
ト部15が収納され、前記第2の弁ボディ14には弁体
部16が収納されている。
【0026】サーモスタット部15は、具体的には、固
形ワックスと弾性体のゴムとが装入されたサーモエレメ
ント17と、該サーモエレメント17に挿通されて該サ
ーモエレメント17内部を摺動するピストン18と、前
記サーモエレメント17の鍔部17aと第1の弁ボディ
11の底部との間に着座されたサーモスプリング19と
からなり、さらに前記サーモエレメント17の基端は第
1のボディ11から突出している。
【0027】また、弁体部16は、円筒形形状に形成さ
れて前記ピストン18の外周部に固着されると共に第2
の弁ボディ14の内壁に摺接可能に配された弁本体20
と、該弁本体20と第2の弁ボディ14の底部との間に
着座された弁スプリング21とからなり、また前記弁本
体20の底部には適数個の孔22…が貫設されている。
【0028】さらに、第1のボディ11から突出したサ
ーモエレメント17の基端は、夫々互いに枢着された第
1〜第3のリンク部材23〜25からなるリンク機構2
6を介してアクチュエータ8を構成する連接棒28に接
続されている。
【0029】しかして、アクチュエータ8は、下部ケー
シング29に収納されたダイアフラム30と、該ダイア
フラム30に連接された前記連接棒28と、前記ダイア
フラム30と上部ケーシング31との間に着座されたア
クチュエータスプリング32とを備えると共に、前記上
部ケーシング31の上部には吸気負圧導入孔33が形成
され、制御系9に接続されている。
【0030】また、制御系9は、吸気負圧を蓄積する真
空タンク34と、エンジン制御を行う電子コントロール
ユニット(以下、「ECU」という)35と、ECU3
5からの指令により、オン・オフ制御して吸気負圧のア
クチュエータ8への導入を制御する電磁弁36とを備え
ている。
【0031】また、前記ECU35にはエンジン回転数
NEを検出するNEセンサ37、吸気負圧PBを検出す
るPBセンサ38、エンジン冷却水温TWを検出するT
Wセンサ39、スロットル弁の弁開度θTHを検出する
θTHセンサ40、アクセルペダルの開度θACCを検
出するθACCセンサ41の各センサ出力値が供給さ
れ、これら各センサの出力値によりエンジンの運転状態
が検出される。
【0032】このように構成された制御弁7において
は、冷却水温度を比較的低温度に保ちたい高回転高負荷
運転時には電磁弁36が閉弁され、その結果、アクチュ
エータ8のダイアフラム30はアクチュエータスプリン
グ32の弾発付勢力により下方に押し下げられた状態を
維持する。したがって、この場合、サーモエレメント1
7はサーモスプリング19の弾発付勢力により保持され
ることとなる。そして、冷却水温が低いときは弁体20
は閉弁状態となり、ラジエータ5からの制御弁7への冷
却水の流入が阻止される一方、バイパス通路6からの比
較的高温の水が制御弁20に供給され、孔22から第1
の弁ボディ11の開口部10を通過してウォータポンプ
4へと流出していく。そして、冷却水温が上昇すると、
サーモエレメント17の固形ワックスが融解して膨張
し、図3に示すように、ピストン18がサーモエンレメ
ント17から押し出されて該ピストン18に固着された
弁体20が弁スプリング21の弾発付勢力に抗して開弁
すると共にバイパス通路6からの導入口13が閉成さ
れ、ラジエータ5からの冷却水が制御弁7に流入して第
1の弁ボディ11の開口部10からウォーターポンプ4
に流出してゆく。
【0033】また、冷却水温を比較的高温度に保ちたい
ときは、図4に示すように、電磁弁36が全開状態とさ
れてアクチュエータ8内には吸気負圧が導入され、該ア
クチュエータ8内のダイアフラム30がアクチュエータ
スプリング32の弾発付勢力に抗して上方に押し上げら
れ、その結果、リンク機構26を介してサーモエレメン
ト17はサーモスプリング19の弾発付勢力に抗して矢
印B方向に可動し、所定位置に保持される。そして、冷
却水温が低いときは、上述と同様、弁体20は閉弁状態
となりバイパス通路6からの水が導入口13から流入
し、ウォーターポンプ4側へと流出していく。次いで、
冷却水温が上昇すると、サーモエレメント17の固形ワ
ックスが融解して膨張し、図5に示すように、ピストン
18がサーモエレメント17から押し出され、該ピスト
ン18に固着された弁体20が弁スプリング21の弾発
付勢力に抗して開弁すると共に、バイパス通路6からの
導入口13が閉成され、ラジエータ5からの冷却水が制
御弁7を通過してウォーターポンプ4側に流出してゆ
く。
【0034】図6は冷却温度TWと弁体20の開弁量
(リフト量)との関係を示した特性図である。図中、曲
線Cは冷却水温を低温設定したときの弁リフト特性を示
し、曲線Dは冷却水温を高温設定したときの弁リフト特
性を示している。
【0035】すなわち、冷却水温TWを比較的低温に保
持したい高回転高負荷時においては、サーモエレメント
17の特性に基づき比較的温度の低い点Pで弁体20の
開弁が開始し、その後の温度上昇により曲線Cに示すよ
うにピストン18の突出距離に応じてリフト量が増大
し、全開状態となる。一方、冷却水温TWを比較的高温
に保持したいときは、サーモエレメント17が図4に示
す状態を保持するため、弁体20の開弁温度も高くなっ
て点Qで弁体20の開弁が開始し、その後の温度上昇に
より曲線Dに示すようにピストン18の突出距離に応じ
てリフト量が増大し、全開状態となる。図中、点線(E
で示す)は、低温時にはサーモエレメント17が図4に
示すような状態を保持するため、温度上昇によりピスト
ン18が突出しても弁体20が開弁しない無効リフト部
を示している。このように、電磁弁36をオン・オフ制
御することによりエンジンの運転状態に応じた制御弁7
の制御が可能となる。
【0036】図7は冷却水温の低温設定域と高温設定域
との関係を示した図である。エンジン回転数NE及び吸
気負圧PBに応じて電磁弁36のオン・オフ制御により
サーモエレメント17の位置を可動させて冷却水温が高
温領域又は低温領域に設定される。図中、斜線領域が高
温領域である。すなわち、図7(a)に示すように吸気
負圧が所定圧より低いとき、図7(b)に示すようにエ
ンジン回転数が所定回転数より低いとき、図7(c)に
示すように吸気負圧及びエンジン回転数が共に所定値よ
り低いときに高温領域に設定される。つまり、高負荷高
回転運転領域以外の運転領域、すなわち中・低負荷、中
・低回転運転領域のときはいずれも冷却水温が高負荷高
回転運転領域のときよりも高く設定される。すなわち、
エンジン回転数とエンジン負荷の出力値を受けたECU
5が適宜電磁弁36にオン・オフ制御指令を発すること
により、高負荷高回転運転領域においてはエンジン1の
信頼性、耐久性等を確保すべく冷却水温を比較的低温域
に保つ一方、燃焼温度の低く燃焼性の劣る中・低負荷、
中・低回転運転領域においてエンジンを所望の高温状態
に保持することができ、排気ガス中のHC等未燃焼ガス
成分の低減化や燃費の向上を図ることができ、エンジン
の耐久性や信頼性向上を図ることができる。
【0037】尚、図7においてはエンジン負荷を検出す
るパラメータとして吸気負圧を採用しているが、θTH
センサ40やθACCセンサ41の検出値よりエンジン
負荷を評価してもよいことはいうまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、内燃エン
ジンを冷却する冷却水が通過する冷却水通路と、該冷却
水通路に介装されたラジエータと、該ラジエータをバイ
パスするバイパス通路と、該バイパス通路下流側の前記
冷却水通路との合流点に配設された制御弁とを有し、該
制御弁により前記冷却水通路を通過する冷却水の流量制
御を行う内燃エンジンの冷却装置において、前記制御弁
が、サーモエレメントと該サーモエレメントに挿通され
たピストンとからなるサーモスタット部と、前記ピスト
ンに接続され、サーモハウジングに収納された弁体部と
を具備しさらに、前記エンジンの運転状態を検出する
運転状態検出手段と、該運転状態検出手段の検出結果に
応じて前記サーモエレメントを可動させて、前記弁体部
が前記制御弁の軸芯方向に可動することで、前記サーモ
ハウジングにそれぞれ配設された、前記ラジエータから
の冷却水導入口及び前記バイパス通路からの冷却水導入
口の各開口面積を可変にする可変手段とを備えているの
で、任意の運転状態に応じてエンジン制御に適した所望
温度の冷却水を内燃エンジンに供給することができ、排
気ガス中のHC等未燃焼ガス成分の低減化や燃費の低減
を図ることができる。また、サーモエレメント自体が可
動するため、バイパス通路とラジエータからの冷却水通
路との流量バランスは温度設定の切換後においてもその
まま維持され、温度ハンチングを防止することができ
る。
【0039】前記可変手段は、前記サーモエレメントの
可動を制御するアクチュエータと、該アクチュエータと
サーモエレメントとを接続するリンク機構とからなるこ
とにより、該リンク機構のレバー比を変更することによ
り、設置箇所に応じたアクチュエータの選定自由度が増
す。
【0040】また、前記運転状態検出手段は、エンジン
回転数を検出する回転数検出手段、エンジン負荷の状態
を検出する負荷状態検出手段及び前記エンジンの冷却水
温を検出する水温検出手段の少なくとも1つを含み、前
記回転数検出手段、前記負荷状態検出手段及び前記水温
検出手段の少なくとも1つの検出結果に基づいて前記弁
体部の駆動を制御する弁体部制御手段を有することによ
り、冷却水温をエンジンの運転状態に応じた所望温度に
容易に維持することができる。
【0041】さらに、前記弁体部が円筒形形状に形成さ
れると共に、該弁体部の外周部が冷却水の受圧面とされ
ていることにより、弁体を効率よく作動させることがで
き、本発明の目的を首尾よく達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃エンジンの冷却装置の一実施
例を模式的に示した全体構成図である。
【図2】図1に示した制御弁の詳細と該制御弁を制御す
る制御系9を模式的に示した図である。
【図3】冷却水温を比較的低温に保持したいときの水温
が上昇したときの状態を示す制御弁断面図である。
【図4】冷却水温を比較的高温に保持したいときの弁体
全閉時の制御弁断面図である。
【図5】図4において水温が上昇したときの状態を示す
制御弁断面図である。
【図6】冷却温度TWと弁体の開弁量(リフト量)との
関係を示した特性図である。
【図7】冷却水温の低温設定域と高温設定域との関係を
示した図である。
【図8】従来例の制御弁の断面図である。
【符号の説明】
1 内燃機関 3 冷却水通路 6 バイパス通路 7 制御弁 8 アクチュエータ 15 サーモスタット部 17 サーモエレメント 18 ピストン 20 弁体(弁体部) 26 リンク機構 37 NEセンサ(回転数検出手段) 38 PBセンサ(負荷状態検出手段) 39 TWセンサ(水温検出手段) 40 θTHセンサ(負荷状態検出手段) 41 θACCセンサ(負荷状態検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 薫 神奈川県厚木市中依知85−1 (56)参考文献 特開 昭60−128924(JP,A) 特開 昭57−2418(JP,A) 実開 昭61−132431(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 7/16 502

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃エンジンを冷却する冷却水が通過す
    る冷却水通路と、該冷却水通路に介装されたラジエータ
    と、該ラジエータをバイパスするバイパス通路と、該バ
    イパス通路下流側の前記冷却水通路との合流点に配設さ
    れた制御弁とを有し、該制御弁により前記冷却水通路を
    通過する冷却水の流量制御を行う内燃エンジンの冷却装
    置において、 前記制御弁が、サーモエレメントと該サーモエレメント
    に挿通されたピストンとからなるサーモスタット部と、
    前記ピストンに接続され、サーモハウジングに収納され
    弁体部とを具備し さらに、前記エンジンの運転状態を検出する運転状態検
    出手段と、 該運転状態検出手段の検出結果に応じて前記サーモエレ
    メントを可動させて、前記弁体部が前記制御弁の軸芯方
    向に可動することで、前記サーモハウジングにそれぞれ
    配設された、前記ラジエータからの冷却水導入口及び前
    記バイパス通路からの冷却水導入口の各開口面積を可変
    にする可変手段とを備えていることを特徴とする内燃エ
    ンジンの冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記可変手段は、前記サーモエレメント
    の可動を制御するアクチュエータと、該アクチュエータ
    とサーモエレメントとを接続するリンク機構とからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃エンジンの冷却装
    置。
  3. 【請求項3】 前記運転状態検出手段は、エンジン回転
    数を検出する回転数検出手段、エンジン負荷の状態を検
    出する負荷状態検出手段及び前記エンジンの冷却水温を
    検出する水温検出手段の少なくとも1つを含み、前記回
    転数検出手段、前記負荷状態検出手段及び前記水温検出
    手段の少なくとも1つの検出結果に基づいて前記弁体部
    の駆動を制御する弁体部制御手段を有していることを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃エンジンの冷
    却装置。
  4. 【請求項4】 前記弁体部が円筒形形状に形成されると
    共に、該弁体部の外周部が冷却水の受圧面とされている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記
    載の内燃エンジンの冷却装置。
JP34375993A 1993-12-16 1993-12-16 内燃エンジンの冷却装置 Expired - Fee Related JP3386542B2 (ja)

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