JP3386203B2 - 画情報の処理方法及び画情報処理装置 - Google Patents

画情報の処理方法及び画情報処理装置

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JP3386203B2
JP3386203B2 JP25102693A JP25102693A JP3386203B2 JP 3386203 B2 JP3386203 B2 JP 3386203B2 JP 25102693 A JP25102693 A JP 25102693A JP 25102693 A JP25102693 A JP 25102693A JP 3386203 B2 JP3386203 B2 JP 3386203B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種画像処理装置にお
いて、多階調の画情報を必要に応じて変倍した後、MT
F(Modulation Transfer Fun
ction)補正あるいは平滑化処理を実行する場合の
画情報の処理方法及び画情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種画像処理装置では、原稿画像を一定
の解像度で読み取って、得られた多階調の画情報を必要
に応じて変倍し、その変倍した画情報を補正した後、2
値化するという一連の画像処理がよく実行される。変倍
というのは、画情報の主走査および副走査方向の画素数
を増減して画像を拡大あるいは縮小する処理である。
【0003】この変倍処理の方式として、最近傍法と線
形補間法とがよく知られている。そして、これらの処理
方式を、画情報の主走査方向と副走査方向の内の一方に
適用したものは、1次元最近傍法あるいは1次元線形補
間法と呼ばれ、両方向に適用したものは、2次元最近傍
法あるいは2次元線形補間法と呼ばれている。
【0004】最近傍法では、変倍後の各画素濃度は、変
倍前の画情報上の最も近い1画素の濃度に設定する。こ
のため、最近傍法は、処理が簡単で高速処理が容易であ
る反面、得られる画情報の隣接画素間の濃度変化が急峻
になり、やや不自然な画像になる。
【0005】また、線形補間法では、変倍後の各画素濃
度は、変倍前の画情報上の近い位置にある複数画素の濃
度に基ずいて算出した新しい別の濃度に設定する。この
ため、線形補間法は、上記と反対に、処理が複雑で処理
時間がかかる反面、得られる画情報は、隣接画素間の濃
度変化が緩やかで、自然な画像が得られる。
【0006】このような変倍処理の方式とは別に、一般
に、画情報を拡大する場合には、倍率が大きくなるほ
ど、一定領域を多数の画素で表現するようになるので、
隣接画素間の濃度変化が緩やかになる。
【0007】このように、変倍方式の違いや変倍率によ
り、画素間の濃度変化が急峻になったり緩やかになった
りする。
【0008】一方、前記一連の画像処理内の画情報の補
正方法には、例えば、MTF補正と平滑化とがある。ま
た、補正した画情報を2値化する方法には、画素濃度を
一定のしきい値と比較して2値化する単純な2値化と、
ディザ処理や誤差拡散処理のような擬似中間調の2値化
とがある。
【0009】一般に、文字原稿を読み取って得た画情報
は、MTF補正を実行した後、単純に2値化する。MT
F補正は、画素間の濃度差がより大きくなるように画素
濃度を補正し、画像の濃淡を強調する処理である。この
処理により、文字画像の輪郭を明瞭化することができ
る。
【0010】また、絵や写真のような濃淡原稿を読み取
って得た画情報は、平滑化した後、擬似中間調で2値化
する。平滑化は、上記MTF補正とは反対に、画素間の
濃度差がより小さくなるように濃度変化を抑制する補正
処理である。この処理により、擬似中間調で2値化した
画像に、モアレが発生して画質が劣化することを防止す
ることができる。
【0011】ところで、画情報の変倍処理を実行する際
に、例えば、画質よりも高速処理を優先するときには、
最近傍法を使用し、処理時間よりも画質を優先するとき
には、線形補間法を使用するというように、2つの変倍
処理方式を使い分ける場合がある。
【0012】この場合、従来は、使用した変倍処理方式
や変倍率に拘らず、変倍処理した画情報を、MTF補正
や平滑化により補正する際に、常に一定の補正度で補正
していた。なお、これは、変倍率が「1」、すなわち、
変倍しない場合も同様であった。
【0013】このため、例えば、最近傍法で変倍処理し
た画情報をMTF補正する場合、変倍処理によって濃度
変化が急峻になっている画情報を、さらにMTF補正で
強調するので、過補正になって画質が劣化することがあ
った。また、線形補間法により高倍率で拡大した画情報
をMTF補正する場合、変倍処理によって画素間の濃度
変化が緩やかになっているで、MTF補正による強調が
不足し、明瞭な画像が得られないことがあった。
【0014】さらに、例えば、最近傍法で変倍処理した
画情報を平滑化する場合、変倍処理によって濃度変化が
急峻になっているので、平滑化によって濃度変化を充分
抑制することができず、得られる画像にモアレが発生し
てしまうことがあった。また。線形補間法により高倍率
で拡大した画情報を平滑化する場合、濃度変化が緩やか
になっている画情報を、さらに緩やかな濃度変化にする
ことになり、明瞭な画像が得られなくなっていた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来は、
画情報の性質に合った適度な補正処理を実行することが
できず、処理した画像の画質が劣化することがあるとい
う問題があった。
【0016】本発明は、上記の問題を解決し、常に適度
な補正処理を実行して良好な画像を得ることができる画
情報の処理方法及び画情報処理装置を提供することを目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】このために、本願の1つ
の発明では、変倍した画情報の隣接画素間の濃度変化が
急峻な場合には、MTF補正の補正度を低く設定する一
方、上記濃度変化が緩やかな場合には、その補正度を高
く設定する。
【0018】また、別の発明では、変倍した画情報の隣
接画素間の濃度変化が急峻な場合には、平滑化処理の補
正度を低く設定する一方、上記濃度変化が緩やかな場合
には、その補正度を高く設定する。
【0019】
【作用】これにより、画情報のMTF補正または平滑化
を常に適度に実行して良好な画像を得ることができるよ
うになる。
【0020】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明の第1の実施例に係る画像
処理装置のブロック構成図を示したものである。図にお
いて、スキャナ部1は、原稿画像を読み取って多階調の
画情報を取り出すものである。変倍部2は、2次元最近
傍法と2次元線形補間法との2つの変倍処理機能を有
し、いずれか一方の変倍処理機能により画情報を変倍す
るものである。MTF補正部3は、画情報に対して画素
間の濃度差をより大きくして濃淡を強調するMTF補正
を実行するものである。2値化部4は、多階調の画情報
を白黒の画情報に2値化するものである。プロッタ部5
は、画像を記録出力するものである。送信部6は、ファ
クシミリ通信手順で他の装置に画像送信するものであ
る。
【0022】以上の構成で、本実施例の画像処理装置を
動作させる場合、オペレータは、スキャナ部1に原稿を
セットし、図示せぬ操作部で変倍処理方式を指定して、
装置を起動する。変倍処理方式は、2次元最近傍法と2
次元線形補間法の内の一方を選択することにより指定す
る。この指定情報は、変倍部2とMTF補正部3とに入
力される。
【0023】いま、この画像処理装置が起動したとす
る。すると、スキャナ部1は、セットされた原稿に対し
て主走査と副走査とを順次実行して画情報を読み取る。
この画情報は、原稿画像の濃淡を表す多階調の画情報で
ある。変倍部2は、スキャナ部1で読み取られた画情報
の画素数を主走査方向と副走査方向とに増減して画像サ
イズを一定倍率で変倍する。このとき、変倍した画情報
の各画素濃度は、変倍処理方式に応じた所定の方法で設
定する。なお、本実施例では、変倍率は、予め設定され
ているものとする。
【0024】ここで、いま、図2に示すように、変倍前
の画情報において、隣接する4つの画素をf(m,
n)、f(m+1,n)、f(m+1,n)およびf
(m+1,n+1)とし、これらの4画素で囲まれた2
次元座標領域を考える。そして、変倍後の注目する1画
素をg(x,y)としたとき、その注目画素g(x,
y)が、上記2次元座標領域の座標i,jに位置したと
する。なお、この座標i,jは、上記座標領域の縦横方
向の距離をそれぞれ「1」とし、「0〜1」で表すもの
とする。
【0025】2次元最近傍法が指定されている場合に
は、各画素濃度を次のように設定する。すなわち、変倍
部2は、変倍後の1画素に注目すると、図3に示すよう
に、その注目画素g(x,y)の座標i,jを判定する
(処理101)。そして、座標i,jが共に「0.5」
以下の場合(処理101のY)、注目画素g(x,y)
の濃度を、変倍前の元の画情報の画素f(m,n)の濃
度に設定する(処理102)。
【0026】また、座標iが「0.5」を越え、座標j
が「0.5」以下の場合(処理101のNより処理10
3、処理103のY)、注目画素g(x,y)の濃度を
画素f(m+1,n)の濃度に設定する(処理10
4)。
【0027】また、座標iが「0.5」以下で、座標j
が「0.5」を越える場合(処理103のNより処理1
05、処理105のY)、注目画素g(x,y)の濃度
を画素f(m,n+1)の濃度に設定する(処理10
6)。
【0028】さらに、座標i,jとも、「0.5」を越
える場合(処理105のNより処理107、処理107
のY)、注目画素g(x,y)の濃度を画素f(m+
1,n+1)の濃度に設定する(処理108)。
【0029】なお、画情報を変倍する方法として、主走
査方向と副走査方向の各方向に対して、一定画素数おき
に画素を単純に間引いて縮小したり、隣接画素と同一濃
度の画素を補間して拡大したりする方法がある。これら
の処理も、2次元最近傍法に含まれるものである。
【0030】一方、2次元線形補間法が指定されている
場合には、変倍部2は、変倍後の注目画素g(x,y)
の濃度を次式により設定する。 g(x,y)=(1−i)・(1−j)・f(m,n) +i・(1−j)・f(m+1,n) +(1−i)・j・f(m,n+1) +i・j・f(m+1,n+1)
【0031】変倍部2は、以上のような各種変倍処理方
式で変倍した画情報を出力する。MTF補正部3は、そ
の画情報に対してMTF補正を実行する。
【0032】このMTF補正は、画情報の縦横3画素の
各領域に順次注目し、注目領域内の一定位置の各画素に
補正係数を設定して、その補正係数に基ずいて中央画素
を濃度補正する処理である。
【0033】すなわち、ここで、図4に示すように、注
目領域の各画素をA〜Iすると、その内の5つの画素
B,D,E,F,Hに対して、図5に示すように、補正
係数b,d,e,f,hをそれぞれ設定する。そして、
注目領域の中央画素Eを、次式により濃度E’に補正す
る。 E’=e・E−b・B−d・D−f・F−h・H
【0034】本実施例では、上記補正係数b,d,f,
hは、図6に示すように、変倍処理方式が、2次元最近
傍法の場合「−0.5」、2次元線形補間法の場合「−
1」にそれぞれ設定する。また、補正係数eは、前者の
場合「3」、後者の場合「5」に設定する。なお、5つ
の補正係数の合計値は常に「+1」になるように設定す
る必要がある。
【0035】MTF補正部3は、指定された変倍処理方
式に応じて、このような濃度補正を実行する。これによ
り、注目領域の中央画素Eは、4つの隣接画素に対し
て、濃度差がより大きくなるように補正され、中央画素
Eが強調されるようになる。
【0036】2値化部4は、このように補正された画情
報の各画素濃度を一定のしきい値と比較する単純な2値
化方法により、白黒画情報に2値化する。
【0037】プロッタ部5と送信部6は、どちらか一方
だけ動作させるのか、両方動作させるのかが、予め設定
されているものとする。プロッタ部5が動作するように
設定されている場合、プロッタ部5は、2値化された画
情報を記録出力する。送信部6が動作するように設定さ
れている場合、送信部6は、その画情報を他の装置に送
信する。
【0038】以上のように、本実施例では、MTF補正
の補正係数b,d,f,hは、変倍処理方式が2次元最
近傍法の場合、負の小さい値に設定し、2次元線形補間
法の場合、負の大きい値に設定するようにしている。な
お、補正係数eは、それらの補正係数b,d,f,hに
より定まる一定値に設定することになる。
【0039】補正係数b,d,f,hは、負方向に値が
大きくなるほど、補正度が高くなり、画素Eがより強調
されるようになる。
【0040】2次元最近傍法の場合、図3で説明したよ
うに、変倍前の元の画情報の画素濃度を、そのまま変倍
後の新たな画情報の画素濃度に設定するので、隣接素間
の濃度変化が急峻になる。本実施例では、この場合、補
正係数b,d,f,hが小さい値に設定されるので、補
正度が低くなる。これにより、元々濃度変化の急峻な画
情報を強調し過ぎることがなく、適度に強調された良好
な画像を得ることができる。
【0041】一方、2次元線形補間法の場合、元の画情
報の4つの画素の濃度から新たな濃度を算出するので、
隣接画素間の濃度変化が緩やかになる。この場合、補正
係数b,d,f,hが大きい値に設定されるので、補正
度が高くなる。これにより、画像の輪郭部を適度に明瞭
化することができ、良好な画像が得られる。
【0042】次に、本発明の第2の実施例に係る画像処
理装置について説明する。
【0043】本実施例の画像処理装置は、図1と同一構
成である。但し、オペレータは、装置を起動する際に、
変倍処理方式と変倍率とを指定する。変倍処理方式と変
倍率の指定情報は、図7に示すように、変倍部2とMT
F補正部3に入力される。
【0044】いま、この画像処理装置が起動したとす
る。すると、スキャナ部1は原稿画像を読み取って画情
報を取り出し、変倍部2は、その画情報を設定された条
件で変倍する。そして、MTF補正部3は、変倍された
画情報に対してMTF補正を実行する。
【0045】本実施例では、このMTF補正の際、補正
係数を図8に示すように設定する。すなわち、設定され
た変倍率が150%未満で、2次元最近傍法が指定され
ている場合には、補正係数b,d,f,hを「−0.
5」、補正係数eを「3」にそれぞれ設定する。また、
同様の変倍率で、2次元線形補間法が指定されている場
合には、補正係数b,d,f,hを「−1」、補正係数
eを「5」に設定する。一方、変倍率が150%以上
で、2次元最近傍法の場合は、上記と同一値に設定し、
2次元線形補間法の場合には、補正係数b,d,f,h
を「−1.5」、補正係数eを「7」にそれぞれ設定す
る。
【0046】MTF補正部3は、このような補正係数で
画情報をMTF補正する。そして、前記実施例と同様
に、補正された画情報を2値化して、得られた画像を記
録したり送信したりする。
【0047】以上のように、本実施例では、変倍処理方
式が同一の場合、変倍率が大きいとき、補正係数b,
d,f,hを負の大きい値に設定している。
【0048】変倍率が大きくなると、画像の一定領域を
多数の画素で表現するようになるので、隣接画素間の濃
度変化が緩やかになる。従って、この場合、上記補正係
数を大きくしてMTF補正の補正度を高くするので、画
像の輪郭部がより強調され、明瞭な画像が得られるよう
になる。
【0049】また、補正係数b,d,f,hは、変倍率
が同一の場合、前述の実施例と同様に、2次元最近傍法
のとき小さい値に、2次元線形補間法のとき大きい値に
それぞれ設定している。これにより、変倍処理方式の相
違による過補正や補正不足が防止され、常に良好な画像
が得られるようになる。
【0050】次に、本発明の第3の実施例に係る画像処
理装置について説明する。
【0051】図9は、本実施例の画像処理装置のブロッ
ク構成図を示したもので、図1と同一符号は同一部分を
示している。図において、主走査方向変倍部7は、一次
元線形補間法により画情報を主走査方向に変倍するもの
である。副走査方向変倍部8は、一次元最近傍法により
画情報を副走査方向に変倍するものである。スイッチ9
は、変倍処理を実行する場合としない場合とで信号経路
を切り換えるものである。
【0052】以上の構成で、本実施例では、オペレータ
は、装置を起動する際に、変倍処理を実行するかしない
かを任意に指定するものとする。
【0053】その指定情報は、スイッチ9とMTF補正
部3とに入力される。変倍処理を実行しない場合、スキ
ャナ部1で読み取られた画情報は、スイッチ9を介して
直接MTF補正部3に入力される。また、変倍処理を実
行する場合、主走査方向変倍部7は、一次元線形補間法
により、スキャナ部1から出力された画情報を主走査方
向に一定倍率で変倍する。
【0054】ここで、図10に示すように、変倍前の元
の画情報の隣接する2つの画素をf(m)およびf(m
+1)とする。また、変倍後の注目する1画素をg
(x)とし、その注目画素g(x,y)の座標をiとす
る。なお、この座標iは、上記2つの画素f(m)とf
(m+1)間の距離を「1」とし、「0〜1」で表わす
ものとする。
【0055】この場合、主走査方向変倍部7は、変倍後
の注目画素g(x)の濃度を次式により設定する。 g(x)=(1−i)・f(m,n)+i・f(m+
1)
【0056】主走査方向変倍部7は、画情報を主走査方
向に変倍する際に、このように濃度設定する。
【0057】副走査方向変倍部8は、その画情報を一次
元最近傍法により副走査方向に変倍する。図11は、こ
の場合の注目画素g(x)の濃度の設定方法を示してい
る。すなわち、副走査方向変倍部8は、座標iを判定し
(処理201)、座標iが0.5以下であれば(処理2
01のY)、画素f(m)の濃度を注目画素g(x)の
濃度に設定する(処理202)。一方、座標iが0.5
を越えていると(処理203のY)、画素f(m+1)
の濃度を注目画素g(x)の濃度に設定する(処理20
4)。副走査方向変倍部8では、画情報を副走査方向に
変倍する際に、このように濃度設定する。
【0058】画情報の変倍が指示されている場合、上記
変倍された画情報がスイッチ9を介してMTF補正部3
に入力される。
【0059】MTF補正部3は、入力された画情報に対
してMTF補正を実行する。本実施例では、このMTF
補正の際、補正係数を図12に示すように設定する。す
なわち、変倍処理が指定されていない場合、補正係数
b,d,f,hを「−0.5」、補正係数eを「3」に
それぞれ設定する。一方、変倍処理が指定されている場
合、補正係数b,hを「−0.5」、補正係数d,fを
「−1」、補正係数eを「4」にそれぞれ設定する。
【0060】MTF補正部3は、このような補正係数で
画情報をMTF補正する。そして、前述の実施例と同様
に、補正された画情報を2値化して、得られた画像を記
録したり送信したりする。
【0061】以上のように、本実施例では、変倍処理を
実行しない場合、補正係数b,d,f,hをいずれも
「−0.5」という同一値に設定しているのに対して、
変倍処理を実行する場合、補正係数d,fだけ「−1」
という負の大きい値に変更している。
【0062】変倍処理を実行する場合、主走査方向変倍
部7では、一次元線形補間法により変倍処理を実行して
いるので、主走査方向の画素間の濃度変化が緩やかにな
る。これに対して、副走査方向変倍部8では、一次元最
近傍法により変倍処理を実行しているので、副走査方向
の画素間の濃度変化が急峻になる。
【0063】この場合、主走査方向に対応する補正係数
d,fが、負の大きい値に設定され、主走査方向の補正
度がより高くなるので、主走査方向と副走査方向の方向
別にそれぞれ適度に強調され、良好な画像が得られる。
【0064】また、本実施例では、副走査方向変倍部8
は、一次元最近傍法により変倍処理を実行するようにし
ている。副走査方向の変倍を一次元線形補間法で実行す
る場合、少なくとも3ライン分の画情報を一時格納する
メモリが必要になる。これに対して、一次元最近傍法で
変倍する場合、最低1ライン分のメモリがあれば実行す
ることができるので、ハードウェア回路を簡単に構成す
ることができる。
【0065】次に、本発明の第4の実施例に係る画像処
理装置について説明する。
【0066】本実施例の画像処理装置は、図9の構成に
おけるスイッチ9を削除し、図13に示すように、スキ
ャナ部1から出力される画情報を、常に主走査方向変倍
部7と副走査方向変倍部8で処理して、MTF補正部3
に入力するようにしている。
【0067】本実施例では、オペレータは、装置を起動
する際に、変倍率を任意に指定する。その指定情報は、
主走査方向変倍部7と副走査方向変倍部8とMTF補正
部3とに入力される。
【0068】装置が起動した場合、スキャナ部1は原稿
画像を読み取り、主走査方向変倍部7および副走査方向
変倍部8は、設定された変倍率で画情報を変倍する。
【0069】そして、MTF補正部3は、変倍された画
情報に対してMTF補正を実行する。本実施例では、M
TF補正の補正係数を図14に示すように設定する。す
なわち、設定された変倍率が150%未満の場合、補正
係数b,hを「−0.5」、補正係数d,fを「−
1」、補正係数eを「4」にそれぞれ設定する。一方、
変倍率が150%以上の場合、補正係数b,hを「−
1」、補正係数d,fを「−1.5」、補正係数eを
「6」にそれぞれ設定する。
【0070】MTF補正部3は、このような補正係数で
画情報をMTF補正する。そして、補正された画情報を
2値化した後、得られた画像を記録したり送信したりす
る。
【0071】このように、本実施例では、前述の実施例
と同様に、主走査方向の補正係数d,fを副走査方向の
補正係数b,hよりも負の大きい値に設定すると共に、
変倍率が大きい場合、それらの補正係数を全体的に大き
く設定するようにしている。
【0072】これにより、主走査方向と副走査方向の各
方向別に画像を適度に強調することができると共に、変
倍率が変化しても、その強調の度合いを維持することが
でき、常に良好な画像が得られるようになる。
【0073】次に、本発明の第5の実施例に係る画像処
理装置について説明する。
【0074】図15は、本実施例の画像処理装置を示し
たもので、図9と同一符号は同一部分を示している。図
において、スキャナ部10は、原稿画像を読み取る際に
副走査ピッチを変更して、取り出す画情報を副走査方向
に変倍する機能を有している。
【0075】本実施例では、オペレータは、装置を起動
する際に、変倍処理を実行するかしないかを任意に指定
するものとする。この指定情報は、スキャナ部10、主
走査方向変倍部7およびMTF補正部3に入力される。
なお、変倍処理を実行する際の変倍率は予め固定的に設
定されているものとする。
【0076】スキャナ部10は、変倍処理を実行しない
場合、所定の標準ピッチで副走査して原稿画像を読み取
る。また、変倍処理の実行が指定された場合、予め設定
されている一定ピッチで副走査して原稿画像を読み取
る。この一定ピッチは、例えば、変倍率が200%の場
合、標準ピッチの1/2に設定され、変倍率が50%の
場合、標準ピッチの2倍に設定される。
【0077】主走査方向変倍部7は、変倍処理を実行し
ない場合、スキャナ部10で読み取られた画情報をその
ままMTF補正部3に入力する。また、変倍処理を実行
する場合、設定されている変倍率で画情報を主走査方向
に変倍してMTF補正部3に入力する。
【0078】MTF補正部3は、入力した画情報に対し
てMTF補正を実行する。本実施例では、補正係数を図
16に示すように設定する。すなわち、変倍処理を実行
しない場合、補正係数b,d,f,hを「−0.5」、
補正係数eを「3」にそれぞれ設定する。一方、変倍処
理を実行する場合、補正係数b,hを「−1」、補正係
数d,fを「−0.5」、補正係数eを「4」にそれぞ
れ設定する。
【0079】MTF補正部3は、このような補正係数で
画情報をMTF補正する。そして、前述の各実施例と同
様に、画情報を2値化し、得られた画像を記録したり送
信したりする。
【0080】以上のように本実施例では、変倍処理を実
行する場合、副走査方向の補正係数b,hを主走査方向
の補正係数d,fよりも負の大きい値に設定するように
している。
【0081】本実施例では、スキャナ部10の副走査ピ
ッチを変えることにより、画情報を副走査方向に変倍し
ている。一般に、走査ピッチを変えて変倍した画情報
は、上述の各種変倍処理方式で変倍した画情報と比較す
ると、変倍率の大小に拘らず、画素間の濃度変化は、常
に緩やかなものとなる。
【0082】本実施例では、変倍処理を実行する場合、
副走査方向の補正係数b,hを負の大きい値に設定し
て、より強調するので、常に明瞭な画像が得られるよう
になる。
【0083】次に、本発明の第6の実施例に係る画像処
理装置について説明する。
【0084】本実施例の画像処理装置は、図15と同一
構成であるものとする。そして、装置を起動する際に、
オペレータは、所望の変倍率を指定する。この指定情報
は、図17に示すように、スキャナ部10、主走査方向
変倍部7およびMTF補正部3に入力される。
【0085】スキャナ部10は、指定された変倍率に応
じた副走査ピッチで原稿画像を読み取って所定サイズの
画情報を出力する。主走査方向変倍部7は、その画情報
を指定の変倍率で主走査方向に変倍する。そして、MT
F補正部3は、変倍された画情報に対してMTF補正を
実行する。
【0086】本実施例では、補正係数を図18に示すよ
うに設定する。すなわち、設定された変倍率が150%
未満の場合、補正係数b,hを「−1」、補正係数d,
fを「−0.5」、補正係数eを「4」にそれぞれ設定
する。一方、変倍率が150%以上の場合、補正係数
b,hを「−1.5」、補正係数d,fを「−1」、補
正係数eを「6」にそれぞれ設定する。
【0087】MTF補正部3は、このような補正係数で
画情報をMTF補正する。そして、補正した画情報を2
値化して、得られた画像を記録したり送信したりする。
【0088】このように、本実施例では、画情報を変倍
する際には、前記実施例と同様に副走査方向の補正度を
主走査方向よりも高くする一方、変倍率が大きくなる
と、副走査方向と主走査方向ともに、さらに補正度を高
くするようにしている。
【0089】これにより、変倍率が大きくなって画素間
の濃度変化から緩やかになると、より強調するので、常
に明瞭な画像が得られるようになる。
【0090】次に、本発明の第7の実施例に係る画像処
理装置について説明する。
【0091】図19は、本実施例の画像処理装置を示し
ている。図中、図1と異なる点は、MTF補正部3と2
値化部4の代わりに、平滑部11と中間調2値化部12
が配設されている点である。
【0092】平滑部11は、画情報の濃度変化を抑制す
る平滑化処理を実行するものである。中間調2値化部1
2は、擬似中間調処理により多値画情報を2値化するも
のである。
【0093】この構成で、本実施例では、図1の実施例
と同様に、オペレータは、画像処理装置を起動する際
に、変倍処理方式を指定する。その指定情報は、変倍部
2と平滑部11に入力される。
【0094】装置が起動すると、スキャナ部1は画情報
を読み取り、変倍部2は指定された変倍処理方式で画情
報を変倍する。平滑部11は、変倍された画情報を平滑
化する。
【0095】この平滑化処理は、画情報の縦横3画素の
各領域に順次注目し、注目領域内の一定位置の各画素に
補正係数を設定して、その補正係数に基ずいて中央画素
を濃度補正する処理である。
【0096】すなわち、ここで前述のMTF補正の場合
と同様に、図4に示したように、注目領域の各画素をA
〜Iすると、その内の5つの画素B,D,E,F,Hに
対して、図5に示すように、補正係数b,d,e,f,
hをそれぞれ設定する。そして、注目領域の中央画素E
を、次式により濃度E’に補正する。 E’=(e・E+b・B+d・D+f・F+h・H)/
【0097】本実施例では、上記補正係数b,d,f,
hは、図20に示すように、変倍処理方式が、2次元最
近傍法の場合「1.5」、2次元線形補間法の場合
「1.25」にそれぞれ設定する。また、補正係数e
は、前者の場合「2」、後者の場合「3」に設定する。
なお、5つの補正係数の合計値は常に「8」になるよう
に設定する必要がある。
【0098】平滑部11は、指定された変倍処理方式に
応じて、このような濃度補正を実行する。これにより、
注目領域の中央画素Eは、4つの隣接画素に対して、濃
度差がより小さくなるように補正される。
【0099】中間調2値化部12は、このように補正さ
れた画情報の各画素濃度を、ディザ法あるいは誤差拡散
法などの既知の擬似中間調処理により白黒画情報に2値
化する。
【0100】そして、2値化した画情報をプロッタ部5
で記録出力したり、送信部6により他の装置に送信した
りする。
【0101】以上のように、本実施例では、平滑化処理
の補正係数b,d,f,hは、使用した変倍処理方式が
2次元最近傍法の場合、大きい値に設定し、2次元線形
補間法の場合、小さい値に設定するようにしている。
【0102】補正係数b,d,f,hは、設定値が大き
いほど、画像の濃淡変化を小さくする平滑化の度合いが
強くなる。
【0103】2次元最近傍法の場合、隣接素間の濃度変
化が急峻になるので、この場合に、補正係数b,d,
f,hを大きく設定することにより、急峻な濃度変化を
適度な変化に抑制することができる。一般に、濃度変化
の大きい画情報を擬似中間調処理で2値化すると、画像
にモアレが生じて画質が劣化するが、本実施例では、濃
度変化を適度に抑制することにより、このような画質劣
化を防止することができる。
【0104】一方、2次元線形補間法の場合、隣接画素
間の濃度変化が緩やかになるので、補正係数b,d,
f,hを小さい値に設定することにより、必要以上に濃
度変化がなくなって、画像が不明瞭になることを防止す
ることができる。
【0105】次に、本発明の第8の実施例に係る画像処
理装置について説明する。
【0106】本実施例の画像処理装置は、図19と同一
構成である。但し、オペレータは、装置を起動する際
に、変倍処理方式と変倍率とを指定する。変倍処理方式
と変倍率の指定情報は、図21に示すように、変倍部2
と平滑部11とに入力される。
【0107】この装置が起動すると、スキャナ部1は原
稿画像を読み取って画情報を出力する。変倍部2は、そ
の画情報を指定された条件で変倍する。そして、平滑部
11は、変倍された画情報を平滑化する。
【0108】本実施例では、この平滑化処理の補正係数
を図22に示すように設定する。すなわち、設定された
変倍率が150%未満で、変倍処理方式が2次元最近傍
法の場合には、補正係数b,d,f,hを「1.5」、
補正係数eを「2」にそれぞれ設定する。また、同様の
変倍率で、2次元線形補間法の場合には、補正係数b,
d,f,hを「1.25」、補正係数eを「3」に設定
する。一方、変倍率が150%以上で、2次元最近傍法
の場合は、上記と同一値に設定し、2次元線形補間法の
場合には、補正係数b,d,f,hを「1」、補正係数
eを「4」にそれぞれ設定する。
【0109】平滑部11は、このような補正係数で画情
報を平滑化する。そして、前記実施例と同様に、補正さ
れた画情報を2値化して、得られた画像を記録したり送
信したりする。
【0110】以上のように、本実施例では、変倍処理方
式が同一の場合、変倍率が大きいとき、補正係数b,
d,f,hを小さい値に設定している。
【0111】変倍率が大きくなると、隣接画素間の濃度
変化が緩やかになる。この場合、上記補正係数を小さく
して平滑化の度合いを低くするので、画像の濃淡が必要
以上に小さくなり、不明瞭な画像になってしまうことが
防止される。
【0112】また、補正係数b,d,f,hは、変倍率
が同一の場合、前述の実施例と同様に、2次元最近傍法
のとき大きい値、2次元線形補間法のとき小さい値に設
定している。これにより、どちらの変倍処理方式でも同
程度に適度な平滑化を実行し、常に良好な画像が得られ
るようになる。
【0113】次に、本発明の第9の実施例に係る画像処
理装置について説明する。
【0114】図23は、本実施例の画像処理装置のブロ
ック構成図を示したもので、図9または図19図と同一
符号は同一部分を示している。
【0115】この構成で、本実施例では、オペレータ
は、装置を起動する際に、変倍処理を実行するかしない
かを任意に指定する。
【0116】その指定情報は、スイッチ9と平滑部11
とに入力される。変倍処理を実行しない場合、スキャナ
部1で読み取られた画情報は、スイッチ9を介して直接
平滑部11に入力される。
【0117】また、変倍処理を実行する場合、主走査方
向変倍部7は、一次元線形補間法により、スキャナ部1
から出力された画情報を主走査方向に一定倍率で変倍す
る。また、副走査方向変倍部8は、その主走査方向に変
倍された画情報を、さらに一次元最近傍法により副走査
方向に一定倍率で変倍する。このように変倍された画情
報が平滑部11に入力される。
【0118】平滑部11は、入力された画情報を平滑化
をする。本実施例では、このとき、平滑化処理の補正係
数を図24に示すように設定する。すなわち、変倍処理
を実行しない場合、補正係数b,d,f,hを「1.
5」、補正係数eを「2」にそれぞれ設定する。一方、
変倍処理を実行する場合、補正係数b,hを「1.
5」、補正係数d,fを「1.25」、補正係数eを
「2.5」にそれぞれ設定する。
【0119】平滑部11は、このような補正係数で画情
報を平滑化する。そして、前述の実施例と同様に、補正
された画情報を2値化して、得られた画像を記録したり
送信したりする。
【0120】以上のように、本実施例では、変倍処理を
実行しない場合、補正係数b,d,f,hをいずれも
「1.5」という同一値に設定しているのに対して、変
倍処理を実行する場合、補正係数d,fだけ「1.2
5」という低い値に変更している。
【0121】変倍処理を実行する場合、主走査方向変倍
部7では、一次元線形補間法により変倍処理を実行して
いるので、主走査方向の画素間の濃度変化が緩やかにな
る。これに対して、副走査方向変倍部8では、一次元最
近傍法により変倍処理を実行しているので、副走査方向
の画素間の濃度変化が急峻になる。
【0122】この場合、主走査方向に対応する補正係数
d,fが小さい値に設定され、主走査方向の平滑化の度
合いが低くなるので、主走査方向と副走査方向の方向別
にそれぞれ適度に濃度変化が抑制され、常に良好な画像
が得られる。
【0123】次に、本発明の第10の実施例に係る画像
処理装置について説明する。
【0124】本実施例の画像処理装置は、図23の構成
のスイッチ9を削除し、図25に示すように、スキャナ
部1から出力される画情報を、常に主走査方向変倍部7
と副走査方向変倍部8で処理して、中間調2値化部12
に入力するようにしている。
【0125】本実施例では、オペレータは、装置を起動
する際に、変倍率を任意に指定する。その指定情報は、
主走査方向変倍部7と副走査方向変倍部8と平滑部11
とに入力される。
【0126】装置が起動した場合、スキャナ部1は原稿
画像を読み取り、主走査方向変倍部7および副走査方向
変倍部8は、設定された変倍率で画情報を変倍する。
【0127】そして、平滑部11は、変倍された画情報
を平滑化する。本実施例では、平滑化処理の補正係数を
図26に示すように設定する。すなわち、変倍率が15
0%未満の場合、補正係数b,hを「1.5」、補正係
数d,fを「1.25」、補正係数eを「2.5」にそ
れぞれ設定する。一方、変倍率が150%以上の場合、
補正係数b,hを「1.25」、補正係数d,fを
「1」、補正係数eを「3.5」にそれぞれ設定する。
【0128】中間調2値化部12は、このような補正係
数で画情報を平滑化する。そして、平滑化された画情報
を2値化した後、得られた画像を記録したり送信したり
する。
【0129】このように、本実施例では、前述の実施例
と同様に、主走査方向の補正係数d,fを副走査方向の
補正係数b,hよりも小さい値に設定すると共に、変倍
率が大きくなると、それらの補正係数を全体的に小さい
値に設定するようにしている。
【0130】これにより、主走査方向と副走査方向の各
方向別に適度に濃度変化が抑制されると共に、変倍率が
変化しても、その濃度変化の抑制の度合いを維持するこ
とができるので、常に良好な画像が得られる。
【0131】次に、本発明の第11の実施例に係る画像
処理装置について説明する。
【0132】図27は、本実施例の画像処理装置を示し
たもので、図15または図19と同一符号は同一部分を
示している。
【0133】本実施例では、オペレータは、装置を起動
する際に、変倍処理を実行するかしないかを任意に指定
する。この指定情報は、スキャナ部10、主走査方向変
倍部7および平滑部11に入力される。なお、変倍処理
を実行する際の変倍率は予め固定的に設定されているも
のとする。
【0134】スキャナ部10は、変倍処理を実行しない
場合、所定の標準ピッチで副走査して原稿画像を読み取
る。また、変倍処理の実行が指定された場合、予め設定
されている一定ピッチで副走査して原稿画像を読み取
る。
【0135】主走査方向変倍部7は、変倍処理を実行し
ない場合、スキャナ部10で読み取られた画情報をその
まま平滑部11に入力する。また、変倍処理を実行する
場合、設定されている変倍率で画情報を主走査方向に変
倍して平滑部11に入力する。
【0136】平滑部11は、入力した画情報を平滑化す
る。本実施例では、この場合の補正係数を図28に示す
ように設定する。すなわち、変倍処理を実行しない場
合、補正係数b,d,f,hを「1.5」、補正係数e
を「2」にそれぞれ設定する。一方、変倍処理を実行す
る場合、補正係数b,hを「1.25」、補正係数d,
fを「1.5」、補正係数eを「2.5」にそれぞれ設
定する。
【0137】平滑部11は、このような補正係数で画情
報を平滑化する。そして、前述の各実施例と同様に、平
滑化した画情報を2値化し、得られた画像を記録したり
送信したりする。
【0138】以上のように本実施例では、変倍処理を実
行する場合、副走査方向の補正係数b,hを主走査方向
の補正係数d,fよりも小さい値に設定するようにして
いる。
【0139】スキャナ部10は、副走査ピッチを変えて
画情報を副走査方向に変倍するので、得られる画情報
は、上述の各種変倍処理方式で変倍する画情報と比較
し、画素間の濃度変化が、常に緩やかなものとなる。
【0140】本実施例では、変倍処理を実行する場合、
副走査方向の補正係数b,hを小さくして、濃度変化の
抑制の度合いを低くするので、主走査方向と副走査方向
の各方向に適度に濃度を抑制して、常に良好な画像が得
られるようになる。
【0141】次に、本発明の第12の実施例に係る画像
処理装置について説明する。
【0142】本実施例の画像処理装置は、図27と同一
構成であるものとする。そして、装置を起動する際に、
オペレータは、所望の変倍率を指定する。この指定情報
は、図29に示すように、スキャナ部10、主走査方向
変倍部7および平滑部11に入力される。
【0143】装置が起動すると、スキャナ部10は、指
定された条件で原稿画像を読み取って画情報を出力す
る。主走査方向変倍部7は、その画情報を指定の変倍率
で主走査方向に変倍する。そして、平滑部11は、変倍
された画情報を平滑化する。
【0144】本実施例では、この場合の補正係数を図3
0に示すように設定する。すなわち、変倍率が150%
未満の場合、補正係数b,hを「1.25」、補正係数
d,fを「1.5」、補正係数eを「2.5」にそれぞ
れ設定する。一方、変倍率が150%以上の場合、補正
係数b,hを「1」、補正係数d,fを「1.25」、
補正係数eを「3.5」にそれぞれ設定する。
【0145】平滑部11は、このような補正係数で画情
報を平滑化する。そして、平滑化した画情報を2値化し
て、得られた画像を記録したり送信したりする。
【0146】このように、本実施例では、画情報を変倍
する場合に、前記実施例と同様に副走査方向の濃度変化
の抑制の度合いを主走査方向よりも低くする一方、変倍
率が大きくなると、さらに、全体的に抑制の度合いを低
くするようにしている。
【0147】これにより、変倍率に拘らず適度に濃度変
化を抑制し、常に良好な画像が得られるようになる。
【0148】なお、以上の各実施例では、変倍処理の要
否、変倍処理方式、および変倍率などを、オペレータが
任意に指定するようにしたが、装置が動作条件に応じて
自動設定するようにしてもよい。例えば、既知のファク
シミリ通信手順のように、相手先の装置機能に応じて自
動設定することも可能である。
【0149】また、MTF補正や平滑化処理の補正係数
は、1つの条件に対して2段階に変更するようにした
が、3段階以上に変更するようにしてもよい。
【0150】また、画情報の変倍は、線形補間法と最近
傍法、および画像読み取り時に副走査ピッチを変える方
法により実行するようにしたが、他の方法で変倍する場
合でも、本発明を同様に適用することができる。その場
合には、得られる画情報の性質に応じて、MTF補正や
平滑化処理の補正度を同様に変えればよい。
【0151】
【発明の効果】以上ように、本願の1つの発明によれ
ば、変倍した画情報の隣接画素間の濃度変化が急峻な場
合には、MTF補正の補正度を低く設定し、濃度変化が
緩やかな場合には、補正度を高く設定するようにしたの
で、画情報の濃度変化を常に適度に強調して良好な画像
を得ることができるようになる。
【0152】また、別の発明では、変倍した画情報の隣
接画素間の濃度変化が急峻な場合には、平滑化処理の補
正度を低く設定する一方、濃度変化が緩やかな場合に
は、その補正度を高く設定するようにしたので、画情報
の濃度変化を常に適度に抑制して良好な画像を得ること
ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る画像処理装置のブ
ロック構成図である。
【図2】2次元変倍処理における変倍前後の画素位置を
示す説明図である。
【図3】2次元最近傍法による画像濃度設定動作のフロ
ーチャートである。
【図4】MTF補正および平滑化処理処理において注目
する画像領域の説明図である。
【図5】MTF補正および平滑化処理の補正係数の説明
図である。
【図6】上記補正係数の設定方法を示す説明図である。
【図7】第2の実施例の画像処理装置において図1と異
なる部分のブロック構成図である。
【図8】上記実施例におけるMTF補正の補正係数の設
定方法を示す説明図である。
【図9】第3の実施例の画像処理装置のブロック構成図
である。
【図10】1次元変倍処理における変倍前後の画素位置
を示す説明図である
【図11】1次元最近傍法による画像濃度設定動作のフ
ローチャートである。
【図12】上記実施例におけるMTF補正の補正係数の
設定方法を示す説明図である。
【図13】第4の実施例の画像処理装置において図9と
異なる部分のブロック構成図である。
【図14】上記実施例におけるMTF補正の補正係数の
設定方法を示す説明図である。
【図15】第5の実施例の画像処理装置のブロック構成
図である。
【図16】上記実施例におけるMTF補正の補正係数の
設定方法を示す説明図である。
【図17】第6の実施例の画像処理装置において図15
と異なる部分のブロック構成図である。
【図18】上記実施例におけるMTF補正の補正係数の
設定方法を示す説明図である。
【図19】本発明の第7の実施例の画像処理装置のブロ
ック構成図である。
【図20】上記実施例における平滑化処理の補正係数の
設定方法を示す説明図である。
【図21】第8の実施例の画像処理装置において図19
と異なる部分のブロック構成図である。
【図22】上記実施例における平滑化処理の補正係数の
設定方法を示す説明図である。
【図23】第9の実施例の画像処理装置のブロック構成
図である。
【図24】上記実施例における平滑化処理の補正係数の
設定方法を示す説明図である。
【図25】第10の実施例の画像処理装置において図2
3と異なる部分のブロック構成図である。
【図26】上記実施例における平滑処理の補正係数の設
定方法を示す説明図である。
【図27】第11の実施例の画像処理装置のブロック構
成図である。
【図28】上記実施例における平滑化処理の補正係数の
設定方法を示す説明図である。
【図29】第12の実施例の画像処理装置において図2
7と異なる部分のブロック構成図である。
【図30】上記実施例における平滑化処理の補正係数の
設定方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1,10 スキャナ部 2 変倍部 3 MTF補正部 4 2値化部 5 プロッタ部 6 送信部 7 主走査方向変倍部 8 副走査方向変倍部 9 スイッチ 11 平滑部 12 中間調2値化部

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像の濃淡を表す多階調の画情報に対し
    て画素数を増減する変倍処理を実行した後、濃淡を強調
    するMTF補正を実行する画情報の処理方法において、 前記変倍処理の方式の違いにより、上記濃度変化に緩急
    が生じた場合には、当該変倍処理の方式に応じて上記M
    TF補正の補正度を設定することを特徴とする画情報の
    処理方法。
  2. 【請求項2】 上記変倍処理方式として最近傍法を採用
    した場合に上記補正度を低く設定する一方、線形補間法
    を採用した場合に上記補正度を高く設定することを特徴
    とする請求項1記載の画情報の処理方法。
  3. 【請求項3】 上記変倍処理方式が画情報の主走査方向
    と副走査方向とで異なる場合には、各方向別に上記補正
    度をそれぞれ設定することを特徴とする請求項1記載の
    画情報の処理方法。
  4. 【請求項4】 画像の濃淡を表す多階調の画情報に対し
    て画素数を増減する変倍処理を実行した後、濃淡を強調
    するMTF補正を実行する画情報の処理方法において、 画情報の副走査方向の変倍処理を、原稿を読み取る際の
    副走査ピッチを変えることにより行い、主走査方向の変
    倍処理を画素数の増減により行う場合には、副走査方向
    における上記MTF補正の補正度を高くし、主走査方向
    における上記MTF補正の補正度を低く設定することを
    特徴とする画情報の処理方法。
  5. 【請求項5】 画像の濃淡を表す多階調の画情報に対し
    て画素数を増減する変倍処理を実行した後、濃淡を緩や
    かに補正する平滑化処理を実行する画情報の処理方法に
    おいて、 前記変倍処理の方式の違いにより、上記濃度変化に緩急
    が生じた場合には、当該変倍処理の方式に応じて上記平
    滑化処理の補正度を設定することを特徴とする画情報の
    処理方法。
  6. 【請求項6】 上記変倍処理方式として最近傍法を採用
    した場合に上記補正度を高く設定する一方、線形補間法
    を採用した場合に上記補正度を低く設定することを特徴
    とする請求項5記載の画情報の処理方法。
  7. 【請求項7】 上記変倍処理方式が画情報の主走査方向
    と副走査方向とで異なる場合には、各方向別に上記補正
    度をそれぞれ設定することを特徴とする請求項5記載の
    画情報の処理方法。
  8. 【請求項8】 画像の濃淡を表す多階調の画情報に対し
    て画素数を増減する変倍処理を実行した後、濃淡を緩や
    かに補正する平滑化処理を実行する画情報の処理方法に
    おいて、 画情報の副走査方向の変倍処理を、原稿を読み取る際の
    副走査ピッチを変えることにより行い、主走査方向の変
    倍処理を画素数の増減により行う場合には、副走査方向
    における上記平滑化処理の補正度を低くし、主走査方向
    における上記平滑化処理の補正度を高く設定することを
    特徴とする画情報の処理方法。
  9. 【請求項9】 画像の濃淡を表す多階調の画情報に対し
    て画素数を増減する変倍処理を実行した後、濃淡を強調
    するMTF補正を実行する画情報処理装置において、 前記変倍処理の方式の違いにより、上記濃度変化に緩急
    が生じた場合には、当該変倍処理の方式に応じて上記M
    TF補正の補正度を設定することを特徴とする画情報処
    理装置。
  10. 【請求項10】 画像の濃淡を表す多階調の画情報に対
    して画素数を増減する変倍処理を実行した後、濃淡を強
    調するMTF補正を実行する画情報処理装置において、 画情報の副走査方向の変倍処理を、原稿を読み取る際の
    副走査ピッチを変えることにより行い、主走査方向の変
    倍処理を画素数の増減により行う場合には、副走査方向
    における上記MTF補正の補正度を高くし、主走査方向
    における上記MTF補正の補正度を低く設定することを
    特徴とする画情報処理装置。
  11. 【請求項11】 画像の濃淡を表す多階調の画情報に対
    して画素数を増減する変倍処理を実行した後、濃淡を緩
    やかに補正する平滑化処理を実行する画情報処理装置に
    おいて、 前記変倍処理の方式の違いにより、上記濃度変化に緩急
    が生じた場合には、当該変倍処理の方式に応じて上記平
    滑化処理の補正度を設定することを特徴とする画情報処
    理装置。
  12. 【請求項12】 画像の濃淡を表す多階調の画情報に対
    して画素数を増減する変倍処理を実行した後、濃淡を緩
    やかに補正する平滑化処理を実行する画情報処理装置に
    おいて、 画情報の副走査方向の変倍処理を、原稿を読み取る際の
    副走査ピッチを変えることにより行い、主走査方向の変
    倍処理を画素数の増減により行う場合には、副走査方向
    における上記平滑化処理の補正度を低くし、主走査方向
    における上記平滑化処理の補正度を高く設定することを
    特徴とする画情報処理装置。
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