JP3384385B2 - プリンタの記録媒体搬送装置およびこれを備えたプリンタ - Google Patents

プリンタの記録媒体搬送装置およびこれを備えたプリンタ

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JP3384385B2 JP2000159791A JP2000159791A JP3384385B2 JP 3384385 B2 JP3384385 B2 JP 3384385B2 JP 2000159791 A JP2000159791 A JP 2000159791A JP 2000159791 A JP2000159791 A JP 2000159791A JP 3384385 B2 JP3384385 B2 JP 3384385B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体を吸引し
て搬送するプリンタの記録媒体搬送装置およびこれを備
えたプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の記録媒体搬送装置とし
て、例えば、電子写真方式の複写機やプリンタに適用し
た特開平10−167516号公報に記載のものが知ら
れている。この記録媒体搬送装置(シート搬送装置)
は、トナー画像が転写されたシートを吸引した状態で、
画像形成装置の転写部から定着部へとシートを搬送する
ものであり、経路上に転写部から定着部にシートを搬送
する吸着搬送手段と、定着部に設けられ吸着搬送手段か
らシートを受け取ってこれを排紙する排紙手段とを備え
ている。吸着搬送手段は、複数の吸引孔をもつ搬送ベル
トと、搬送ベルト間に位置する円弧形状の搬送ガイド
と、シート搬送装置の内部に配置された吸引ファンとで
構成されている。また、吸着搬送手段は、ヒートロール
と、ヒートロールの下部に複数のロールによって回転可
能に支持されたベルトとで構成されている。
【0003】転写部にて未定着トナー像が転写されたシ
ートは、吸引ファンによる圧力差により、搬送ベルト及
び搬送ガイドの円弧状の搬送面に吸着された状態で、画
像形成装置の定着部に搬送される。そして、吸引ファン
の吸引作用を先端部から徐々に解除されながら送られて
いくシートが、定着部のヒートロールとベルトにニップ
されると、シートは、ヒートロールとベルトに受け渡さ
れ、その搬送力により排紙される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の記録
媒体搬送装置では、搬送ベルトによる搬送過程で、シー
トをその先端から徐々に吸引を解除しながら、これを排
紙手段に受け渡すようにしている。このため、吸着搬送
手段によるシートの送りと、排紙手段によるシートの送
りとを同一の送り速度とする必要があった。一方、バル
ブ開放によりシートを排紙手段に受け渡した瞬間にその
吸引を解けば、両手段の送り速度を合致させる必要がな
くなる。しかし、このようにすると、有効断面積の小さ
なバルブでは、負圧が大気圧に戻るまでに時間が長くな
り、一方、有効断面積を大きくすると、スペースを占領
してしまうこととなる。また、シートを排紙する際に、
吸引ファンを遮断して大気圧に戻る前に、定着装置のロ
ーラを駆動させると記録媒体をローラで擦るなどの不具
合が生ずる。もっとも、大気圧に戻ったのを確認してか
ら定着装置のローラを駆動させると、かかる不具合は生
じないが、吸引ファンを遮断してから大気圧に戻る時間
および大気圧に戻ったことを確認してから定着装置のロ
ーラを駆動させるまでの時間の分だけ時間がかかり、シ
ートを定着して排紙するまでに要する時間が長くなって
しまうおそれがある。
【0005】本発明は、記録媒体を吸引して搬送し、排
出する際に、吸着搬送手段から媒体排出手段への記録媒
体の移行を円滑に行い、排出処理時間を短時間にするこ
とができるプリンタの記録媒体搬送装置およびこれを備
えたプリンタを提供することをその目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、印刷後の記録
媒体をフラットベッド上に水平に吸着した状態で、かつ
搬送路に沿って搬送する吸着搬送手段と、搬送路の終端
部において吸着搬送手段から記録媒体を受け取り、これ
を搬送路の外部に排出する媒体排出手段とを備え、吸着
搬送手段による記録媒体の搬送高さレベルに対し、媒体
排出手段による記録媒体の受け取り高さレベルがわずか
に高く設定されていることを特徴とするプリンタの記録
媒体搬送装置である。
【0007】この構成によれば、印刷後の記録媒体は、
フラットベッド上に水平に吸着され、吸着搬送手段によ
り搬送路に沿って送られ、搬送路の終端において媒体排
出手段に受け渡される。この場合、吸着搬送手段による
記録媒体の搬送高さレベルに対し、媒体排出手段による
記録媒体の受け取り高さレベルがわずかに高く設定され
ているため、記録媒体が吸着搬送手段から媒体排出手段
に受け渡されるときには、その送り方向の先端が媒体排
出手段によりわずかに持ち上げられる。すなわち、記録
媒体は、媒体排出手段により、フラットベッドからはが
されるように傾動する。これにより、記録媒体の媒体排
出手段への受け渡しで、記録媒体の吸引を停止するしな
いに関わらず、記録媒体の吸着搬送手段への吸着は、記
録媒体の先端を持ち上げることで、フラットベッドの吸
引孔が大気に開放されるため、記録媒体の吸着状態は、
瞬時に解除される。
【0008】この場合、媒体排出手段が、記録媒体を挟
んで回転送りする上ローラおよび下ローラからなり、上
下両ローラは、記録媒体に直接転接する複数のローラ本
体と、複数のローラ本体を固着したローラ軸とをそれぞ
れ有し、上ローラの各ローラ本体と下ローラの各ローラ
本体とは、軸方向に相互に位置ずれしかつ径方向にわず
かにオーバーラップして配設されていることが、好まし
い。
【0009】この構成によれば、記録媒体の先端は、下
ローラに接触し、その摩擦力により下ローラ上に乗り上
げ、つづいて上ローラとの間に挟持されるようにして、
回転送りされる。この場合、上ローラの本体と下ローラ
の本体とが軸方向に相互に位置ずれしかつ径方向にわず
かにオーバーラップしているため、上下両ローラは、記
録媒体を上下から強く挟持して回転送りすることにな
り、記録媒体を良好に排出することができると共に、記
録媒体をフラットベッドから強く引き剥がすことができ
る。
【0010】この場合、記録媒体は、その印刷面を上に
して搬送され、上ローラは星形ローラで構成されている
ことが、好ましい。
【0011】この構成によれば、上ローラの記録媒体の
印字面への接触面積を一段と減らして、印字面の汚れを
有効に防止することができると共に、すべりを生ずるこ
となく、記録媒体を安定に送ることができる。
【0012】これらの場合、吸着搬送手段および媒体排
出手段の駆動を制御する制御手段を更に備え、制御手段
は、吸着搬送手段から記録媒体を受け取る前に媒体排出
手段の駆動を開始させることが、好ましい。
【0013】この構成によれば、媒体排出手段は、吸着
搬送手段で記録媒体が送られてくる前にあらかじめ駆動
が開始されている。これにより、吸着搬送手段で搬送さ
れる記録媒体を受け取ってから媒体排出手段を駆動させ
ることに比べて、媒体排出手段に連結された駆動モータ
の立ち上がり時間の分だけ排出処理に要する時間を短縮
することができる。
【0014】これらの場合、吸着搬送手段は、搬送路に
沿って延在するガイドレールと、上面に多数の吸引孔を
形成しガイドレールにスライド自在に支持されるフラッ
トベッドと、ガイドレールに案内させてフラットベッド
を移動させるベッド駆動機構と、多数の吸引孔に連通す
る吸引機構とを有し、吸引機構は、フラットベッドに搭
載されていることが、好ましい。
【0015】この構成によれば、吸引機構は、記録媒体
を載置したフラットベッドと一体となって、走行する。
このため、吸着搬送手段の構造を単純化することができ
る。
【0016】本発明のプリンタは、請求項1ないし5の
いずれかに記載のプリンタの記録媒体搬送装置を備えた
ことを特徴とする。
【0017】この構成によれば、記録媒体を供給して、
これに印刷を行い、その後、排出するプリンタにおいて
も、本発明の記録媒体搬送装置を適用することで、印刷
後の記録媒体を排出する際に、排出処理時間を短縮でき
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の一実施形態に係る記録媒体搬送装置について説明す
る。図1は、この発明に係る記録媒体搬送装置を適用し
たプリンタの一実施形態を表した断面図である。図2
は、プリンタの主要部を表した平面図である。このプリ
ンタは、供給された記録媒体を吸引した状態で搬送しな
がら、これにインクジェット方式で印刷を行うものであ
る。
【0019】図1において、プリンタ1は、各種の構成
装置を収容した箱型の装置ケース3と、記録媒体Pを供
給するための供給手段4と、往復動するヘッドユニット
13により記録媒体Pに印刷を行う印刷手段5と、供給
手段4から受け取った記録媒体Pを吸着して印刷手段5
に臨ませるべくこれを搬送路Rに沿って搬送する吸着搬
送手段6と、吸着搬送手段6により搬送される記録媒体
Pを搬送路Rから受け取って送り出す媒体排出手段7
と、搬送路Rから排出された記録媒体Pを集積する集積
手段8とを備え、且つこれら各手段4,5,6,7の駆
動を統括制御するコントローラ9とを備えている。
【0020】供給手段4は、装置ケース3に着脱自在に
装着した用紙カセット10と、用紙カセット10から記
録媒体Pを吸着搬送手段6に向かって送る給紙機構11
と、記録媒体Pを吸着搬送手段6に適切にセットするセ
ット機構12とを有している。給紙機構11は、駆動源
となる給紙モータ31と、給紙モータ31により回転す
る給紙ローラ32および重送防止ローラ33とを有して
いる。
【0021】給紙ローラ32は、用紙カセット10の前
部下側に配置されており、積層した記録媒体Pの最下位
のものの被印字面に転接して、これを用紙カセット10
から1枚ずつ吸着搬送手段6に向かって送り込む。重送
防止ローラ33は、給紙ローラ32の下流側であって記
録媒体Pを挟んでその上側に配置され、給紙ローラ32
と逆回転する。給紙ローラ32により用紙カセット10
から複数枚の記録媒体Pが重なって送り出された場合
に、重送防止ローラ33がその複数枚の記録媒体Pの印
字面に上側から転接して、重なって送り出された記録媒
体Pの先方への送り出しを阻止する。これにより、記録
媒体Pは、1枚ずつ確実に送り出される。
【0022】セット機構12は、搬送路Rの終端部に移
動した後述するフラットベッド17の直上部に位置し、
ストッパープレート38と一対のサイドプレート39,
39とで構成されている。給紙機構11から送り出され
てきた記録媒体Pは、両サイドプレート39,39で左
右を位置決めされながら、ストッパープレート38に当
たって落下する。そして、落下した記録媒体Pは、フラ
ットベッド17に吸着される。なお、この場合、記録媒
体Pは、その尾端Paがフラットベッド17からはみ出
すような状態で吸着される。
【0023】印刷手段5は、ヘッドユニット13と、駆
動源となるとなるキャリッジモータ14と、キャリッジ
モータ14の回転を受けてヘッドユニット13を往復動
させる往復動機構15とを備えている。ヘッドユニット
13は、インクジェットヘッド50と、インクジェット
ヘッド50にインクを供給するインクカートリッジ51
と、インクジェットヘッド50及びインクカートリッジ
51を搭載したキャリッジ34とで構成されている。な
お、カラープリンタでは、インクカートリッジ51に、
イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のインク
を充填したものを用いることが好ましい。
【0024】往復動機構15は、両端をフレーム2に支
持されたキャリッジガイド軸35とボールねじ36とを
有している。キャリッジガイド軸35は、キャリッジ3
4に形成した貫通孔に挿入され、ボールねじ36は、キ
ャリッジ34に組み込んだ雌ねじ部に螺合している。キ
ャリッジモータ14が正逆回転すると、歯車列を介して
ボールねじ36が回転し、キャリッジガイド軸35に案
内されてヘッドユニット13が往復動する。そして、こ
の往復動の際に、インクジェットヘッド50から適宜イ
ンクが吐出されて、記録媒体Pへの印刷が行われる。
【0025】吸着搬送手段6は、記録媒体Pを吸着載置
するフラットベッド17と、フラットベッド17に形成
した多数の吸引孔43に連なる吸引機構16と、駆動源
となるフラットベッド駆動モータ18と、フラットベッ
ド駆動モータ18の回転を受けてフラットベッド17を
往復させるベッド移動機構19とで構成されている。
【0026】フラットベッド17は、図3及び図4で表
すように、その上面に多数の吸引孔43を形成すると共
に、内部に多数の吸引孔43に連なるチャンバ42を形
成したベッド本体25と、ベッド本体25の下部に取り
付けた前後各一対のスライダ44とで構成されている。
多数の吸引孔43は、ベッド本体25の上面淵部に沿っ
て環状に配設されており、これらの多数の吸引孔43は
チャンバ42を介して吸引機構16に連通している。
【0027】吸引機構16は、チャンバ42内のエアー
を吸引してこれを負圧にする吸引ブロワ40と、吸引ブ
ロワ40とチャンバ42とを接続するホース41と、ホ
ース41に介設した切替バルブ52とを有している。切
替バルブ52は、大気開放口を有する電磁三方弁で構成
され、上記のコントローラ9に接続されている。このよ
うに構成された吸引機構16は、フラットベッド17に
搭載され、フラットベッド17と共に移動する。吸引ブ
ロワ40を駆動すると、チャンバ42の圧力が下がり、
フラットベッド17に載置した記録媒体Pは、多数の吸
引孔43を介して吸引される。また、この状態で切替バ
ルブ52を切り替えることで、チャンバ42内は、大気
開放状態となる。なお、吸引ブロワ40に代えて、真空
ポンプで記録媒体Pを吸引するようにしてもよい。
【0028】ベッド移動機構19は、機台27に立設し
た支持部材45、45と、支持部材45、45に支持さ
れた左右一対のガイドレール46、46と、ガイドレー
ル46、46と平行に延在するフラットベッド駆動ベル
ト47と、フラットベッド駆動ベルト47を掛け渡した
一対のプーリ48,48とを有している。一方、フラッ
トベッド17は、その下面に設けた計4つのスライダ4
4を介してガイドレール46、46上にスライド自在に
支持されている。また、フラットベッド17は、固定片
26を介してフラットベッド駆動ベルト47の一部に固
定されている。フラットベッド駆動モータ18により、
一方のプーリ(駆動プーリ)48を介してフラットベッ
ド駆動ベルト47が正逆走行することで、ガイドレール
46に案内されてフラットベッド17が搬送路Rに沿っ
て往復動する。
【0029】図2で表すように、尾端Paをはみ出して
フラットベッド17上に水平に吸着された記録媒体P
は、フラットベッド17の移動に伴って、印刷手段5へ
と移動する。記録媒体Pがインクジェットヘッド50の
位置に達すると、図外のセンサにより記録媒体Pの先端
Pbが検出され、コントローラ9は、上記のヘッドユニ
ット13および往復動機構15を駆動させる。これによ
り、ヘッドユニット13が往復動し、記録媒体Pへの印
刷が行われる。そして、記録媒体Pへの印刷が完了する
と、フラットベッド17は、記録媒体Pを吸着載置した
まま、搬送路Rを逆方向に走行して印刷手段5を通過
し、記録媒体Pをその尾端Paから媒体排出手段7に送
り込む。
【0030】図5に媒体排出手段7を示す。媒体排出手
段7は、駆動源となる排出モータ20と、排出モータ2
0により回転駆動する排出ローラ21とで構成されてい
る。排出ローラ21は、記録媒体Pの被印字面に転接す
る下排出ローラ60と、記録媒体Pの印字面に摺接する
上排出ローラ61とで構成されている。下排出ローラ6
0は、記録媒体Pに対し直接転接する複数の下排出ロー
ラ本体62と、フレーム2に回転可能に支持された下排
出ローラ軸63とを有し、複数の下排出ローラ本体62
は、下排出ローラ軸63に軸着している。同様に、上排
出ローラ61は、記録媒体Pに対し直接転接する複数の
上排出ローラ本体64と、フレーム2に回転可能に支持
された上排出ローラ軸65とを有し、複数の上排出ロー
ラ本体64は、上排出ローラ軸65に軸着している。
【0031】そして、下排出ローラ本体62と上排出ロ
ーラ本体64とは、ローラ軸方向に相互に位置ずれし、
かつローラ径方向にわずかにオーバーラップして配設さ
れ、排出モータ20に連結された下排出ローラ60は、
コントローラ9に制御されて駆動回転して、記録媒体P
を上排出ローラ61とで挟持して回転送りする。なお、
上排出ローラ61も駆動させることが好ましい。また、
図2及び図5では、媒体排出手段7が、一つの上排出ロ
ーラ本体64と二つの下排出ローラ本体62とで2組形
成されているが、2組に限らず複数組形成してもよい。
【0032】上排出ローラ61は、上排出ローラ本体6
4がギザギザの星形(薄板状のスターホイール)で構成
されている。また、上排出ローラ軸65は、上下方向に
移動自在に構成され、かつばねにより下排出ローラ60
側に付勢されている。これにより、上排出ローラ61
は、記録媒体Pの厚さに応じて上下し、記録媒体Pの厚
みが変化した場合であっても、所定の範囲の力で、記録
媒体Pを下排出ローラ60とで挟持することができる。
【0033】下排出ローラ60は、下排出ローラ本体6
2がゴム等の高摩擦材料からなり、フラットベッド17
の表面の高さ位置よりも、高くなるように配置されてい
る。すなわち、下排出ローラ60は、下排出ローラ60
の外周の頂部位置(受け取り高さレベル)が、フラット
ベッド17に吸着した記録媒体Pの位置(搬送高さレベ
ル)よりも高い位置に配置されている。
【0034】ここで、図6及び図7を参照して、記録媒
体Pの受け渡し形態について説明する。図6は、フラッ
トベッド17で搬送される記録媒体Pが、媒体排出手段
7に受け渡されていくときの記録媒体Pの様子で、図7
は、そのときの記録媒体とフラットベッド17との間に
ある負圧(以下、吸引負圧)の時間別変化を示した一例
である。印刷手段5による印刷の終了後であって、記録
媒体Pが排出ローラ21に達する前に下排出ローラ60
の駆動を開始するようにする。記録媒体Pは、フラット
ベッド17が媒体排出手段7へ移動を開始するT1の時
の吸引負圧P1を保って、媒体排出手段7に搬送されて
いく。そして、記録媒体Pを吸着しながら搬送するフラ
ットベッド17が媒体排出手段7に到着すると、記録媒
体Pのはみ出た尾端Paは、回転している下排出ローラ
60に接触し、下排出ローラ60との摩擦により搬送力
を付与されて下排出ローラ60上に乗り上げを開始する
(同図T2)。記録媒体Pがフラットベッド17から水
平方向よりもやや上方に向かうかたちとなるため、記録
媒体Pとフラットベッド17尾端部との間に、わずかな
空隙ができ、フラットベッド17の吸引孔43が大気に
開放され、吸引負圧はP2となる。これにより、記録媒
体Pのフラットベッド17への吸着が瞬時に解除され、
フラットベッド17に対する記録媒体Pの吸着状態が解
除される(同図T3)。すなわち、記録媒体Pが下排出
ローラ60と上排出ローラ61とで挟持されるT3の時
の吸引負圧は、P3となり、大気圧P4に急激に近づい
ていく。そして、記録媒体Pが、下排出ローラ60と上
排出ローラ61とに十分かつ確実に送り込まれるT4の
時には、フラットベッド17の移動は停止し、吸引負圧
は、大気圧P4となり、完全に開放される。そして、記
録媒体Pは、下排出ローラ60の搬送力により前方に送
られて、下排出ローラ60と上排出ローラ61に挟持さ
れつつ、スタッカ22を有する集積手段8に送り出され
る。
【0035】これにより、フラットベッド17と記録媒
体Pとの負圧は、記録媒体Pが媒体排出手段7に受け取
られたときに、吸引機構16を停止しなくとも自動的に
解除されるため、記録媒体Pは、フラットベッド17か
ら完全に解放される。したがって、記録媒体Pは、吸着
搬送手段6から媒体排出手段7へと円滑に受け渡され
る。
【0036】このとき、媒体排出手段7の下排出ローラ
60の周速度を、媒体排出手段7に向かう吸着搬送手段
6のフラットベッド17の搬送速度よりも速くすること
が好ましい。このようにすることで、フラットベッド1
7から下排出ローラ60へと記録媒体Pを適切に送り渡
すことができ、かつ印刷におけるタクトタイムを短縮す
ることができる。
【0037】なお、記録媒体Pが媒体排出手段7に到着
したからといって、連続印刷をおこう場合には、吸引ブ
ロワ40の駆動を停止させないように制御してもよい。
また、図6では、フラットベッド17の移動停止時を記
録媒体が媒体排出手段7に十分かつ確実に送り込まれる
T4の時としているが、フラットベッド17上の記録媒
体Pの位置決め精度を高め得る場合には、フラットベッ
ド17の移動が停止する時を、T2あるいはT3の時と
してもよい。
【0038】次に、本実施形態のプリンタ1における各
手段の、他の複数の実施形態について、順を追って説明
する。図8は、第2実施形態に係る媒体排出手段7であ
り、この実施形態では、下排出ローラ軸63に軸着する
複数の下排出ローラ本体62の具体的な例の一部を示し
ている。図8(a)は、複数の下排出ローラ本体62
は、それぞれが、所定の間隙70を存して近接して配置
されている。そして、上排出ローラ61は、下排出ロー
ラ本体62の間隙70に配置され、そのローラ軸方向か
ら見て上排出ローラ本体64の外周が下排出ローラ本体
62の外周と部分的にオーバーラップする星形ローラで
構成されている。
【0039】図8(b)および(c)は、複数の下排出
ローラ本体62は、下排出ローラ本体62の外周の軸方
向中央が周方向にわたって環状溝78を有している。こ
れに対し、上排出ローラ61は、下排出ローラ本体62
の環状溝78に配置され、そのローラ軸方向から見て上
排出ローラ本体64の外周が下排出ローラ本体62の外
周と部分的にオーバーラップする星形ローラで構成され
ている。
【0040】図9は、第3実施形態に係る吸着搬送手段
6であり、この実施形態では、フラットベッド17は、
上面にて網目状に形成された吸引孔43と、内部を3つ
に分割されたチャンバ42とを有している。すなわち、
チャンバ42は、フラットベッド17の幅方向に分割さ
れ、中央に位置する第1チャンバ71と、第1チャンバ7
1の外側にそれぞれ位置する第2チャンバ72および第
3チャンバ73とで構成されている。これら各チャンバ
71,72,73は、それぞれホース41を介して吸引
ブロワ40に接続されており、ホース41には、それぞ
れ開閉バルブ55,56,57および切替バルブ52が
介設されている。
【0041】一方、図示しないが、上記供給手段4に
は、用紙カセット10の装着に伴って、記録媒体Pのサ
イズを検出する検出手段が設けられており、コントロー
ラ9は、記録媒体Pのサイズに応じて、上記の開閉バル
ブ55,56,57を制御する。
【0042】すなわち、実施形態のプリンタ1が、A4
サイズおよびカードサイズの記録媒体Pに印刷可能であ
る場合に、A4サイズの記録媒体Pに対しては、開閉バ
ルブ55,56,57を「開」として、第1ないし第3
の全チャンバ71,72,73で吸引を行う。また、カ
ードサイズの記録媒体Pに対しては、開閉バルブ56を
「開」とし、かつ開閉バルブ55,57を「閉」とし
て、第2チャンバ72のみで吸引を行うようにする。こ
のようにすることで、サイズの異なる記録媒体Pの吸着
搬送が可能になる。なお、同図示では、幅方向のほぼ1
/3にチャンバ42を分割しているが、1/4あるいは
1/2にチャンバ42を分割とするなど、適宜変更可能
である。
【0043】図10は、第4実施形態に係る供給手段4
であり、この実施形態では、上記の記録媒体Pのサイズ
に関連して構成したセット機構12の具体的な例の一部
を示す。セット機構12は、供給されて給紙ローラ32
で送り出された記録媒体Pの先端Pbが衝突するための
案内部材53を有して、検出された記録媒体Pのサイズ
に基づいて、案内部材53の位置をモータなどのアクチ
ュエータ(図示省略)を介してコントローラ9で制御す
るものである。案内部材53は、L字型に形成された第
1部材74と第2部材75とで構成され、リンク機構等
により、記録媒体Pの搬送方向および幅方向に移動可能
に形成されている。
【0044】したがって、給紙ローラ32で送り出され
た記録媒体Pは、その先端Pbが衝突壁77に衝突し
て、前方への送りが阻止され、案内部材53の内側壁7
6に沿って、かつ左右を位置決めされながら真下に落下
する。すなわち、上記の検出手段で、記録媒体Pのサイ
ズを検出すると、案内部材53が所定の位置に移動し、
記録媒体Pは、その余白部分の尾端Paがはみ出るよう
に、フラットベッド17上に載置される。これにより、
サイズの異なる記録媒体Pであっても、適切に位置決め
されてフラットベッド17上に載置される。
【0045】なお、本発明の記録媒体搬送装置は、イン
クジェットプリンタのみに適用されるわけでなく、レー
ザープリンタや複写機等においても、記録媒体Pを搬送
する搬送路Rに適用することもできる。また、媒体搬出
手段7がベルトニップ方式の場合であってもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明のプリンタの記録媒体搬送装置お
よびこれを備えたプリンタによれば、媒体排出手段の高
さレベルが吸着搬送手段の高さレベルよりも高く設定さ
れているため、記録媒体の媒体排出手段への受け渡し
で、吸引機構を停止するしないに関わらず、記録媒体の
吸着搬送手段への吸着は、瞬時に解放される。したがっ
て、吸着搬送手段から媒体排出手段への記録媒体の受け
渡しを円滑に行うことができるので、記録媒体が媒体排
出手段に受け渡される前に媒体排出手段の駆動を開始す
ることができ、記録媒体の排出処理にかかる時間を短縮
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリンタの内部構造
を示す断面図である。
【図2】プリンタの主要部を表した平面図である。
【図3】フラットベッドの斜視図である。
【図4】吸着搬送手段の正面図である。
【図5】媒体排出手段の正面図および断面図である。
【図6】記録媒体の受け渡しの流れ図である。
【図7】吸引負圧の時間変化を示した一実施例の図であ
る。
【図8】第2実施形態に係る媒体排出手段の正面図であ
る。
【図9】第3実施形態に係る吸着搬送手段の断面図であ
る。
【図10】第4実施形態に係る供給手段の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 フレーム 4 供給手段 5 印刷手段 6 吸着搬送手段 7 媒体排出手段 8 集積手段 10 用紙カセット 11 給紙機構 12 セット機構 13 ヘッドユニット 16 吸引機構 17 フラットベッド 21 排出ローラ 32 給紙ローラ 33 重送防止ローラ 42 チャンバ 43 吸引孔 46 ガイドレール 60 下排出ローラ 61 上排出ローラ P 記録媒体 Pa 尾端 Pb 先端
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 5/04 B65H 29/20

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷後の記録媒体をフラットベッド上に
    水平に吸着した状態で、かつ搬送路に沿って搬送する吸
    着搬送手段と、 前記搬送路の終端部において前記吸着搬送手段から前記
    記録媒体を受け取り、これを前記搬送路の外部に排出す
    る媒体排出手段とを備え、 前記吸着搬送手段による前記記録媒体の搬送高さレベル
    に対し、前記媒体排出手段による前記記録媒体の受け取
    り高さレベルがわずかに高く設定されていることを特徴
    とするプリンタの記録媒体搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記媒体排出手段が、前記記録媒体を挟
    んで回転送りする上ローラおよび下ローラからなり、 前記上下両ローラは、前記記録媒体に直接転接する複数
    のローラ本体と、当該複数のローラ本体を固着したロー
    ラ軸とをそれぞれ有し、 前記上ローラの各ローラ本体と前記下ローラの各ローラ
    本体とは、軸方向に相互に位置ずれしかつ径方向にわず
    かにオーバーラップして配設されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のプリンタの記録媒体搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記記録媒体は、その印刷面を上にして
    搬送され、前記上ローラは星形ローラで構成されている
    ことを特徴とする請求項2に記載のプリンタの記録媒体
    搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記吸着搬送手段および前記媒体排出手
    段の駆動を制御する制御手段を更に備え、 前記制御手段は、前記吸着搬送手段から前記記録媒体を
    受け取る前に前記媒体排出手段の駆動を開始させること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のプリ
    ンタの記録媒体搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記吸着搬送手段は、前記搬送路に沿っ
    て延在するガイドレールと、上面に多数の吸引孔を形成
    し前記ガイドレールにスライド自在に支持される前記フ
    ラットベッドと、前記ガイドレールに案内させて前記フ
    ラットベッドを移動させるベッド駆動機構と、前記多数
    の吸引孔に連通する吸引機構とを有し、 前記吸引機構は、前記フラットベッドに搭載されている
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の
    プリンタの記録媒体搬送装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のプ
    リンタの記録媒体搬送装置を備えたことを特徴とするプ
    リンタ。
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