JP3384173B2 - 高分子固体電解質 - Google Patents

高分子固体電解質

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JP3384173B2
JP3384173B2 JP04624895A JP4624895A JP3384173B2 JP 3384173 B2 JP3384173 B2 JP 3384173B2 JP 04624895 A JP04624895 A JP 04624895A JP 4624895 A JP4624895 A JP 4624895A JP 3384173 B2 JP3384173 B2 JP 3384173B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイオン導電性の高分子固
体電解質に関する。さらに詳しくは、本発明は、有機高
分子を構造材とした高分子固体電解質であって、リチウ
ムイオンをはじめとするアルカリ金属イオン系の導電性
キャリアを含有することにより、高いイオン導電性を発
揮し、成膜性、柔軟性及び機械的強度に優れた高分子固
体電解質に関する。
【0002】
【従来の技術】固体電解質を用いて全固体系の電池を構
成した場合、従来型電池の問題点の一つである電池内の
内容物の漏液がなくなり、電池の安全性および信頼性が
向上する。また、電池の薄型化、積層化も可能になる。
そのため、固体電解質は電池その他の電気化学的デバイ
ス材料として注目されている。
【0003】ところで、固体電解質に要求される特性と
しては、一般的に(a)イオン導電性が高く、電子導電
性がないこと、(b)薄く成形できるように成膜性が優
れていること、(c)可撓性に優れていること、等が挙
げられる。
【0004】また、固体電解質の種類としては、無機材
料からなるものと有機材料からなるものとの大きく二種
類に分けられる。このうち無機材料からなる固体電解質
は比較的イオン導電性は高いが、結晶体であるために機
械的強度が乏しく、可撓性を有する膜に加工することが
困難であり、そのために電池デバイスに応用する場合に
は著しく不利となっている。
【0005】これに対して、有機高分子からなる高分子
固体電解質は可撓性を有する薄膜に成膜することが可能
であり、また成形した薄膜には高分子固有の可撓性によ
り優れた機械的性質を付与することが可能となる。その
ため、高分子固体電解質から成る薄膜は、無機系の固体
電解質に比べて、電極−高分子固体電解質間のイオン電
子交換反応過程で生じる体積変化に柔軟に適応させるこ
とが可能となる。このような理由から、高分子固体電解
質は、高エネルギー密度電池、特に薄型の高エネルギー
密度電池の固体電解質材料として、有望視されている。
【0006】これまでにこのような高分子固体電解質と
しては、ポリエーテル構造を有するポリエチレンオキサ
イド[(−CHCHO−):以下PEOと略す]
とLi塩やNa塩等のアルカリ金属塩との複合体が、比
較的高いアルカリ金属イオン導電性を示すものとして知
られている。また、この複合体をはじめとして種々の高
分子固体電解質について、イオン導電機構や分子構造等
の理論的研究、あるいは電池等の電気化学デバイスへの
応用研究が活発に進められている。
【0007】ところで、高分子固体電解質におけるイオ
ン導電は、高分子マトリックス中のアルカリ金属イオン
が高分子マトリックス中の無定形部分において選択的に
イオン化し、高分子中の配位性原子と相互作用しながら
マトリックス内を電界に沿って拡散移動することによっ
て達成されると考えられている。例えば、PEOとアル
カリ金属塩からなる複合体膜においては、アルカリ金属
イオンがPEO主鎖中の誘電率の高いエーテル結合部の
酸素と相互作用しながら、熱による分子鎖のセグメント
運動によってイオン導電すると考えられている。そこ
で、高分子固体電解質のイオン導電率を向上させるため
には、高分子固体電解質の結晶性を抑制することが有効
であると考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高分子固体電解質は、結晶性を抑制することによりイオ
ン導電率を向上させようとすると、成膜性や可撓性が低
下するという問題点を有している。また、一般的に無機
材料からなる固体電解質に比べて室温近傍でのイオン導
電率が小さいという問題点を有している。
【0009】例えば、PEOとアルカリ金属塩との複合
体膜の場合、そのPEOの分子量が10000程度のと
きは、成膜性に優れ、イオン導電率も100℃以上では
10−3〜10−4S/cm程度の比較的高い値を有す
る。しかし、この複合体膜は結晶性であるために60℃
以下の温度では急激に導電率が低下し、室温では、10
−7S/cm程度以下という非常に低い値を示す。この
ため、室温を使用温度領域とする通常の電池の材料とし
て組み入れることが不可能となっている。
【0010】そこで、式(i)
【0011】
【化2】 (式中、nは任意の整数である)に示すようにPEOの
末端水酸基にジイソシアネートを反応させてウレタン架
橋を形成させたり、あるいはエステル架橋を形成させる
ことによって複合体膜の結晶性を抑制させる試みがなさ
れている。この架橋構造は無定形高分子のイオン導電率
を大きく低下させることなく機械的特性を向上させるた
めの手段として有効である。しかしながら、このような
手段でも十分な成果を得られるには至っていない。
【0012】一方、複合体膜を構成する有機高分子であ
るPEOの分子量を10000以下にすることによって
室温近傍でのイオン導電率を向上させることができる
が、この場合には成膜性が著しく低下し、フィルム化が
困難となる。
【0013】また、イオン導電率を向上させるためにア
ルカリ金属塩の含有濃度を高くした場合には、複合体膜
のガラス転移点Tgも上昇してしまい、そのためにかえ
ってイオン導電率が低下してしまう。このようにキャリ
ア体の密度の増加と導電率の増加を同時に達成すること
はできない。
【0014】他の高分子固体電解質の例としては、上述
のPEOとアルカリ金属塩とから構成される複合体の類
似化合物で、式(ii)
【0015】
【化3】 (式中、RはH又はCHであり、m及びnはそれぞれ
任意の整数である)で表されるように、側鎖にPEO構
造を有するアクリル系又はメタクリル系の有機高分子が
知られている。また、式(iii)
【0016】
【化4】 (式中、m及びnはそれぞれ任意の整数である)で表さ
れるように、側鎖にPEO構造を有し、主鎖が(−P=
N−)からなるポリホスファゼン系の有機高分子や、
式(iv)
【0017】
【化5】 (式中、m及びnはそれぞれ任意の整数である)で表さ
れるように、側鎖にPEO構造を有し、主鎖が(−Si
O−)からなるシロキサン系の有機高分子が知られて
いる。
【0018】これらの有機高分子とアルカリ金属塩から
なる高分子固体電解質のイオン導電率は〜10−5S/
cm程度であり、PEOとアルカリ金属塩からなる複合
体膜に比べてやや改善されているが、実用上はまだ不十
分であり、また、成膜性や可撓性も十分なものとはなっ
ていない。そのため、従来の高分子固体電解質を使用し
た電池で、実用上十分な電池性能を有するものは得られ
ていない。
【0019】一方、上述のような有機高分子と金属塩の
他に、さらにこれら有機高分子及び金属塩と相溶性の有
機溶媒を含有させた高分子固体電解質が開発されてい
る。この高分子固体電解質においては、有機高分子が有
機溶媒に膨潤したゲル状となっており、有機溶媒を使用
しないそれまでの高分子固体電解質に比して非常に高い
〜10−3S/cm程度の導電率を得ることが可能とな
る。
【0020】このように有機溶媒を含有させた高分子固
体電解質を構成する有機高分子に関しては、前述の式(i
i)〜(iv)等の有機高分子を使用する他に、これらを活性
放射線照射、光照射、電子線照射、加熱等によって架橋
させたものを使用することが試みられている。さらに、
架橋剤を用いて有機高分子をフッ素ゴム系架橋体、アク
リル−ニトリル−ブタジエン系架橋体、ウレンタン架橋
体としたものを使用することも試みられている。このよ
うに有機高分子を架橋することにより、その有機高分子
が有機溶媒に膨潤してゲル状となっているにもかかわら
ず、この高分子固体電解質に圧力をかけた場合の有機溶
媒の染み出しを抑制することができ、機械的強度を向上
させることが可能となる。
【0021】しかしながら、有機溶媒を含有させた高分
子固体電解質においても、通常の電解液に比べるとその
導電率は低く、さらに導電率を向上させることが望まれ
ており、また機械的強度も向上させることが望まれてい
た。
【0022】本発明はこのような従来技術の課題を解決
しようとするものであり、室温付近でも電解液に匹敵す
る高いイオン導電性を有し、かつ優れた成膜性、可撓性
及び機械的強度を有する新たな高分子固体電解質を得る
ことを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カーボネ
ート基とメチレン鎖とが結合したポリアルキレンカーボ
ネートユニットを主鎖に有する有機高分子が、キャリア
イオンと適度な相互作用する官能基を含むために、従来
の有機高分子に比べて高密度にキャリアイオンを含有さ
せることが可能であり、また低温状態でも結晶化しにく
く、そのため無定形状態の保持による十分なセグメント
運動を確保することができ、かつ電子伝導が生じること
がないという特性を有することを知見した。さらに、こ
のカーボネート基とメチレン鎖とが結合したユニットを
主鎖に有する有機高分子を有機溶媒に膨潤させることに
より、従来の電解液に匹敵する高いイオン導電性が得ら
れることを知見し、これを高分子固体電解質の構造材と
することにより上述の目的が達成できることを見出し、
本発明を完成させるに至った。
【0024】即ち、本発明は、次式(1)
【0025】
【化6】 (式中、nは整数)のユニットを有する有機高分子、金
属塩並びにこれら有機高分子及び金属塩と相溶性の有機
溶媒を含有してなることを特徴とする高分子固体電解質
を提供する。
【0026】以下、本発明を詳細に説明する。
【0027】本発明の高分子固体電解質は、その構造材
となる有機高分子として、主鎖に、上記式(1)のポリ
アルキレンカーボネートユニットを有するものを使用す
る。この式(1)のユニット中、メチレン鎖(CH
は直鎖状あるいは分岐鎖状のいずれでもよい。また、
メチレン鎖(CHのnについては特に制限はない
が、分子安定性の点から2以上が好ましい。しかし、メ
チレン鎖が過度に長くなると合成が困難となり、また、
誘電率が低下して金属塩との相溶性が低くなるので、n
は10以下が好ましく、特に6以下が好ましい。したが
って、式(1)のユニットの好ましい具体例としては、
例えば表1に示したものをあげることができる。
【0028】
【表1】 このようなユニットを有する有機高分子としては、単一
種類のユニットを有するものでもよく、複数種を有する
ものでもよい。
【0029】また、この場合の有機高分子の平均分子量
は、当該有機高分子が有するユニットの構造によって異
なるが、平均分子量が低すぎると成膜性が低下して有機
溶媒に膨潤させた際にフィルム化することが困難とな
り、反対に高過ぎると有機溶媒に溶解あるいは膨潤しに
くくなるので、通常は1×10〜1×10程度が好
ましい。
【0030】このような有機高分子の製造方法に特に制
限はない。例えば、ポリエチレンカーボネート(PE
C)ユニット(式(1)においてn=2)、ポリプロピ
レンカーボネート(PPC)ユニット(式(1)におい
てn=3)又はポリイソプロピレンカーボネート(Pi
PC)ユニット(式(1)においてn=3)を有する有
機高分子は、F.J.Van Natta らの手法(J.Am.Chem.So
c.,52,314(1930) )やT.Tsuruta らの手法(Die Makrom
olekulare Chemie,130,210,(1969) )を用いることによ
り容易に得ることができる。また、同様の手法により、
nが6以下の他の有機高分子を容易に得ることができ
る。
【0031】なお、本発明の高分子固体電解質が使用す
る有機高分子としては、上記式(1)のユニットの一種
又は複数種を有しているものを使用することができ、さ
らに他のユニットを有しているものも使用することがで
きる。
【0032】また、本発明の高分子固体電解質において
は、その構造材となる有機高分子を、上記式(1)のユ
ニットを有する有機高分子のみから構成することができ
るが、上記式(1)のユニットを有する有機高分子の他
に、これと相溶性の他の高分子をブレンドしたポリマー
ブレンドから構成することもできる。この場合、他の高
分子としては、例えば、PEOや前述の式(i) 〜(iv)
の高分子をあげることができる。また、ブレンドの割合
は、高分子固体電解質フィルムに必要とされる導電率や
柔軟性等に応じて適宜定めることができる。
【0033】本発明においては、以上のような有機高分
子を相互に架橋することが好ましい。これにより、高分
子固体電解質に圧力をかけた場合の有機溶媒の染みだし
を防止することができ、また、機械的強度を向上させる
ことも可能となる。架橋方法については特に制限はない
が、例えば、活性放射線照射、光照射、電子線照射、加
熱により架橋することができる。またこの場合、必要に
応じてトリメチルシリルベンゾフェノン、ベンゾイン、
2−メチルベンゾイン等の光重合開始剤、過酸化ベンゾ
イル、過酸化メチルエチルケトン、アゾイソビスブチロ
ニトリル等の重合開始剤、トルエン−2,4−ジイソシ
アネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト等の架橋剤を添加することができる。
【0034】一方、本発明の高分子固体電解質に含有さ
せる金属塩としては、従来の高分子固体電解質に用いら
れているものを使用することができる。例えば、LiB
r、LiCl、LiI、LiSCN、LiBF、Li
AsF、LiClO、CHCOOLi、CF
OOLi、LiCFSO、LiPF、LiN(C
SO、LiC(CFSOなどのリチ
ウム塩を使用することができる。
【0035】また、金属塩としては、上述のリチウム塩
のアニオンと、リチウム以外のアルカリ金属、例えばカ
リウム、ナトリウムなどとの塩を使用することもでき
る。この場合、金属塩としては単独種を使用してもよ
く、複数種の塩を同時に使用してもよい。
【0036】金属塩の好ましい濃度は、当該金属塩の種
類や、金属塩と共に高分子固体電解質に含有させる有機
高分子や有機溶媒の種類等に応じて異なり、有機溶媒に
対する金属塩の比率が低すぎても高すぎても導電率が低
下するが、通常、金属塩が有機溶媒1リットルに対して
0.2〜2モル程度含まれるようにすることが好まし
く、0.5〜1.5モルとすることがより好ましい。
【0037】また、本発明の高分子固体電解質に含有さ
せる有機溶媒としては、上述の有機高分子と金属塩と相
溶性のものを適宜使用することができるが、その分子中
に酸素原子又は窒素原子を少なくとも一つ有するものが
特に好ましい。このような有機溶媒としては、例えば、
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメ
チルカーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカ
ーボネート、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、
ジオキソラン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、ジメ
チルホルムアミド等をあげることができる。これらは単
独で使用してもよく、複数種を併せて使用してもよい。
【0038】高分子固体電解質における有機溶媒の好ま
しい使用量は、微量であっても有機溶媒を使用しない場
合に比して高い導電率を得ることができるので特に制限
はないが、好ましくは有機溶媒で高分子固体電解質に含
有させる有機高分子を十分に膨潤させることができ、か
つ高分子固体電解質から染み出てこない程度の量とす
る。通常は、有機高分子100重量部に対して50〜9
00重量部程度とすることが好ましい。
【0039】以上のような有機高分子、金属塩及び有機
溶媒を含有する本発明の高分子固体電解質の製造方法と
しては特に制限はなく、種々の方法により任意の形態に
得ることができる。例えば、一般に高分子固体電解質は
膜の形態で使用されることが多いが、このための成膜方
法としては、上述の有機高分子と金属塩とを有機溶媒に
溶解させ、この溶液を平坦な基板に広げ、溶媒を蒸発さ
せることによりフィルムを得るというキャスト法により
成膜することができる。この場合、溶媒の蒸発の程度と
しては、溶媒が基板上の溶液から完全に消失するまで行
うのではなく、基板上に形成される高分子固体電解質が
フィルム状の形態を保持できる程度に、溶媒がその高分
子固体電解質中に残留するように蒸発させる。
【0040】あるいは、基板上の溶液から溶媒を完全に
蒸発させて有機溶媒を含有しない高分子固体電解質フィ
ルムを形成した後、得られた高分子固体電解質フィルム
を有機溶媒に浸漬するなどして膨潤させ、次いで余分な
有機溶媒を拭き取ってもよい。この場合、基板上に広げ
る溶液を調製するために使用する有機溶媒としては、前
述したような本発明の高分子固体電解質に含有させる上
で好ましい有機溶媒だけでなく、適度な極性を有するキ
ャスト溶媒を広く使用することができる。また、フィル
ム上に形成した高分子固体電解質を有機溶媒に浸漬させ
る時間、余分な有機溶媒の拭き取り方等により膨潤のた
めに使用する有機溶媒の量を制御することができる。ま
た、浸漬に使用する有機溶媒には、必要に応じて金属塩
を含有させてもよい。
【0041】以上のようなキャスト法により高分子固体
電解質を成膜する場合に、基板上に広げる溶液の調製に
際して、有機溶媒の使用量や、有機高分子、金属塩及び
有機溶媒の混合順序等に特に制限はない。
【0042】また、高分子固体電解質に有機高分子とし
て架橋体を含有させる場合、上述のキャスト法におい
て、有機高分子として既に架橋反応したものを使用して
もよく、あるいは、高分子固体電解質の成膜時に未架橋
の有機高分子と金属塩と有機溶媒とが所定の濃度となる
溶液を調製し、この溶液を窒素雰囲気下で架橋反応させ
てもよい。
【0043】本発明の高分子固体電解質の用途として
は、リチウム電池等の高エネルギー密度電池をはじめと
する種々の電気化学的デバイス材料として使用すること
ができる。
【0044】
【作用】本発明の高分子固体電解質が含有する、式
(1)のポリアルキレンカーボネートユニットを有する
有機高分子は、キャリアイオンとなる金属塩を高濃度で
含有させても良好な成膜性と可撓性及び機械的強度を維
持することができるので、式(1)のポリアルキレンカ
ーボネートユニットを有する有機高分子と金属塩とから
なる高分子固体電解質は高い導電性を発揮するが、本発
明においてはさらに高分子固体電解質に有機溶媒を含有
させ、有機高分子を膨潤させているので、高分子固体電
解質は極めて高い導電性を発揮するものとなる。
【0045】したがって、本発明の高分子固体電解質に
よれば、高いイオン導電性と良好な成膜性、可撓性及び
機械的強度を同時に実現することが可能となる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。但し、実施例1〜20は、有機高分子として非
架橋体を使用した例であるので、本願発明の具体例では
なく、参考例である。実施例21〜26が、有機高分子
として架橋体を使用した本願発明の具体例である。
【0047】実施例1 [ポリイソプロピレンカーボネート(PiPC)の合
成]約200mlのオートクレーブ用反応容器に0.5
M−EtZnのベンゼン溶液100mlをはかりと
り、これに1,3−ジヒドロキシベンゼンを1g加え、
3時間窒素ガスでバブリングした。次いで、これにプロ
ピレンオキサイドを11.6g加え、これを撹拌装置付
きのオートクレーブ中、20atmのCO雰囲気下で
1週間反応させた。その後、数滴のアルコールを滴下し
て反応を終了させ、そこへベンゼン500mlを加え
た。そしてこの溶液を1M−HCl水溶液で洗浄し、さ
らに水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムを用いて乾燥さ
せ、濃縮し、メタノール中に撹拌しながら注ぎ入れた。
これにより白色の繊維状の固体が得られた。この白色の
固体を濾取し、メタノールで十分に洗浄し、THF−メ
タノール系にて再沈操作を2〜3回繰り返して精製し、
その後、得られた固体を減圧下において乾燥させた。こ
うして、収率20〜40%で有機高分子を得た。この有
機高分子をFT−IR及びCDCl 1H−NMRで
同定し、所期のポリイソプロピレンカーボネートである
ことが確認できた。また、この有機高分子の融点は14
0〜150℃であり、平均分子量はゲルパーミエショー
ションクロマトグラフィ(GPC)により1×10
1×10であった。
【0048】[高分子固体電解質フィルム(未架橋フィ
ルム)の作製]上記で得た有機高分子(ポリイソプロピ
レンカーボネート)を、十分に脱水したTHFに添加
し、十分に撹拌して均一溶液とし、その後、孔径0.4
5μmのフィルタを通して不溶物を除去し、キャスト法
により成膜した。即ち、溶液を底面が平滑なテフロン製
シャーレに入れ、窒素雰囲気下40〜60℃の温度範囲
に設定した恒温器中で溶媒を蒸発させ、さらに真空加熱
して溶媒を完全に除去することにより乾燥させ、フィル
ム状の高分子固体電解質を得た。
【0049】次に、得られたフィルム状の高分子固体電
解質を、プロピレンカーボネート(以下、PCと略す
る)にLiClOを1M濃度溶解させた溶液中に室温
で3時間浸漬し、高分子固体電解質を膨潤させた。その
後これを溶液から取り出し、余分な溶液を拭き取り、実
施例の高分子固体電解質を得た。
【0050】こうして得られた高分子固体電解質は可撓
性に富んだ無色〜淡黄色のフィルムであった。このフィ
ルムの厚さについては、目的に応じて所定の厚さに適宜
作製することができるが、ここでは後述するように導電
率を評価するため、厚さ50〜150μmのものを作製
した。
【0051】[イオン導電率の評価]得られた高分子固
体電解質フィルムのイオン導電率を次のようにして評価
した。即ち、高分子固体電解質フィルムを白金電極又は
リチウム金属電極で圧着し、これを80℃で数時間加熱
保存して電極/フィルム/電極の各接触が十分に保たれ
るようにすることにより評価用セルを作製した。その
後、温度可変式の恒温装置を所定温度に設定してその中
に評価用セルを入れ、評価用セルがその温度で定常状態
となるように約1時間放置した。そして、定電圧複素数
インピーダンス法(交流振幅電圧30〜100mV、交
流の周波数帯域10−2〜10、温度−40〜80
℃)により得られた半円弧部から導電率を解析的に算出
した。この場合、電極を白金、リチウム金属と変え、ま
た、電極面積を変えることにより、複数個の疑似半円弧
成分をイオン導電に寄与する抵抗部に帰属させた。
【0052】このようにして得たイオン導電率の温度依
存性を図1に示した。また、比較のため、有機高分子を
膨潤させるために用いた1M−LiClO/PC溶液
のイオン導電率を同様に求め、その結果を図1に比較例
として示した。なお、この1M−LiClO/PC溶
液は、従来より非水電解液として使用されているもので
ある。
【0053】図1から、実施例1の高分子固体電解質フ
ィルムは、固体電解質であるにもかかわらず、室温近傍
の温度領域における導電率が、非水電解液と同等程度に
高いことがわかる。
【0054】[引張強度の評価]得られた高分子固体電
解質フィルムを10mm×40mm×厚さ150μmの
短冊状にカットして試験片とし、その引張強度を、汎用
のインストロン試験機及びこれに類した試験機を用いて
測定した。この場合、試験片をつかむチャックの一方を
ひずみ計に固定し、他方を電動で定速に上下させること
によって引張り続け、試験片が破断した時点でひずみ計
に示された極限応力を引張強度(kgf/cm)とし
た。この結果を表2に示す。
【0055】
【表2】 実施例2〜5 有機高分子を膨潤させるために用いたLiClO/P
C溶液の濃度を図2に示したように変える以外は実施例
1を繰り返して高分子固体電解質フィルムを作製し、そ
の25℃におけるイオン導電率を求めた。この結果を図
2に示す。なお、図2には、実施例1の30℃における
導電率の結果も合わせて記載した。
【0056】図2から、LiClO/PC溶液の塩濃
度が1M付近で導電率は極大となるが、0.2〜2.0
Mの範囲で導電率は大きく低下することなく、高い値を
保持することがわかる。
【0057】実施例6〜15 LiClO/PC溶液に代えて、図2に示すようにL
iBF/PC溶液又はLiPF/PC溶液を使用す
る以外は実施例1を繰り返して高分子固体電解質フィル
ムを作製し、その25℃におけるイオン導電率を求め
た。この結果を図2に示す。
【0058】図2から、LiClO/PC溶液に代え
て、LiBF/PC溶液又はLiPF/PC溶液を
使用しても、LiClO/PC溶液を使用した場合と
同様に高い導電率が得られることがわかる。
【0059】実施例16〜20 実施例1のポリイソプロピレンカーボネート(PiP
C)の合成に準じて、式(1)
【0060】
【化7】 のユニット中のメチレン鎖が直鎖状でn=2〜6の有機
高分子を合成し、各有機高分子を、実施例1と同様に1
M−LiClOで膨潤させた高分子固体電解質フィル
ムを作製した。この場合のnの値、それに対応する有機
高分子の略号及び実施例番号との対応関係を表3に示
す。
【0061】
【表3】 得られた各高分子固体電解質フィルムについて、その3
0℃におけるイオン導電率を実施例1と同様にして求め
た。この結果を図3に示す。図3から、式(1)のユニ
ットのメチレン鎖が直鎖状の有機高分子を用いた高分子
固体電解質の場合、メチレン鎖がn=5の場合に導電率
は極大を示すが、n=2〜6の範囲で導電率は大きく低
下することなく、いずれも高い値を達成することがわか
る。
【0062】また、各高分子固体電解質フィルムの引張
強度を実施例1と同様にして求めた。この結果を表2に
示す。
【0063】実施例21[高分子固体電解質フィルム
(架橋フィルム)の作製] 実施例1と同様にして、1M−LiClO/PC溶液
で膨潤させた高分子固体電解質フィルムを得、これを不
活性ガス雰囲気中、加速電圧250kV、電子線量8M
radの電子線を照射することにより、高分子固体電解
質フィルムを形成していた有機高分子(ポリイソプロピ
レンカーボネート)を架橋させた。
【0064】そして得られた高分子固体電解質フィルム
の温度−40〜80℃における導電率を実施例1と同様
にして求めた。この結果を図4に示す。
【0065】さらに、得られた高分子固体電解質フィル
ムの引張強度を実施例1と同様にして求めた。この結果
を表2に示す。
【0066】図4及び表2の結果を、実施例1の対応す
る結果と対比することにより、有機高分子を架橋しても
イオン導電率にはほぼ変化がなく、引張強度が向上する
ことがわかる。したがって、有機高分子を架橋すること
によりイオン導電率を損なうことなく機械的強度を向上
させられることが確認できた。
【0067】実施例22〜26 実施例16〜20と同様にして、式(1)のユニット中
のメチレン鎖が直鎖状でn=2〜6の有機高分子を合成
し、各有機高分子を、実施例1と同様に1M−LiCl
で膨潤させたを高分子固体電解質フィルムを作製
し、さらに実施例21と同様にして各高分子固体電解質
フィルムの有機高分子を架橋した。
【0068】得られた高分子固体電解質フィルムの導電
率を実施例1と同様に求めた。この結果を図5に示す。
【0069】また、得られた高分子固体電解質フィルム
の引張強度を実施例1と同様にして求めた。この結果を
表2に示す。
【0070】これにより、有機高分子のメチレン鎖のn
が2〜6のいずれであっても、有機高分子を架橋するこ
とにより、イオン導電率を損なわせることなく引張強度
を向上させられることがわかる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、室温付近でも電解液に
匹敵する高いイオン導電性を有し、かつ優れた成膜性、
可撓性及び機械的強度を有する高分子固体電解質を得る
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の高分子固体電解質フィルムの温度と導
電率の関係図である。
【図2】実施例の高分子固体電解質フィルムの金属塩の
種類又は濃度と導電率との関係図である。
【図3】実施例の高分子固体電解質フィルムの有機高分
子のメチレン鎖の長さと導電率との関係図である。
【図4】実施例の高分子固体電解質フィルムの温度と導
電率との関係図である。
【図5】実施例の高分子固体電解質フィルムの有機高分
子のメチレン鎖の長さと導電率との関係図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−30147(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(1) 【化1】 (式中、nは整数)のユニットを有する有機高分子、金
    属塩並びにこれら有機高分子及び金属塩と相溶性の有機
    溶媒を含有してなり、該有機高分子が相互に架橋されて
    いることを特徴とする高分子固体電解質。
  2. 【請求項2】 式(1)のユニットにおいて、n=2〜
    6である請求項1記載の高分子固体電解質。
  3. 【請求項3】 金属塩が有機溶媒1リットルに対して
    0.2〜2モル含まれる請求項1記載の高分子固体電解
    質。
  4. 【請求項4】 有機溶媒が、1分子中に酸素原子又は窒
    素原子を少なくとも一つ有するものからなる請求項1記
    載の高分子固体電解質。
  5. 【請求項5】 有機溶媒が、有機高分子100重量部に
    対して50〜900重量部含まれる請求項記載の高分
    子固体電解質。
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