JP3382634B2 - ストロボ - Google Patents

ストロボ

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JP3382634B2
JP3382634B2 JP13077192A JP13077192A JP3382634B2 JP 3382634 B2 JP3382634 B2 JP 3382634B2 JP 13077192 A JP13077192 A JP 13077192A JP 13077192 A JP13077192 A JP 13077192A JP 3382634 B2 JP3382634 B2 JP 3382634B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ用ストロボが傾
斜して設置される場合の特別屈折力を付与された発光窓
を有するストロボに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ストロボはカメラに対して技術
的な理由で、縦位置または横位置に配置されていた。従
来、ストロボの発光窓の主な役割は、光を拡散させた
り、照射不足の範囲を補ったりする微調整であった。そ
のため発光窓の形状は、円形のフレネルレンズ又は縦、
横のフレネル帯などであって、これより複雑な形状を与
えなくてもフィルム面に対しては正常な配光が得られて
いた。そのためカメラのデザインに関してはストロボの
配置は実用的な理由の方ばかりを優先したのでデザイン
的な自由度は比較的に低かった。
【0003】またポップアップの方法については一般的
に垂直にアップする方法より斜めにアップする方が構造
的に簡単であるが、ポップアップ後にストロボが縦また
は横に配置されるような形にすると、ストロボ部におい
て多くのスペースを要することになり、カメラのコンパ
クト化に関しては不利であった。そこでストロボが斜め
に配置されるなら上記問題点を解決できるが、ストロボ
が傾いて配置された場合、配光はストロボの光源部材
(発光部)と反射鏡の形が変わらない限り、ストロボの
傾いた角度に応じて傾いた形になってしまい、所望の正
常な配光が得られないと云う問題が残る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の実情
に鑑み、ストロボを傾斜して配置した場合であっても、
フィルム面の配光にずれが生じることがなく、常に正常
な状態に補正されて配光されるカメラ用ストロボを提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】例として、コンパクトカ
メラの概略構成を図23に示す。撮像素子として銀塩フ
ィルムを用い、ファインダー部aと撮影用対物レンズb
とストロボSとを有している。また、内部構造の説明の
ため透視穴eを仮設してある。内部にはフィルムf面が
パトローネgからフィルム巻取り部cによって矢印の長
辺h方向に沿って巻取られる。本発明の水平面dは、こ
の長辺h方向に平行な面であり、この面dを基準にスト
ロボSの有する光源部材(発光管等)1の長手方向が任
意の角度φだけ傾斜して設けられたカメラ用のストロボ
機構に関する。
【0006】ストロボSが水平配置から或る角度φ傾い
た場合の発光窓について図1、図2および図3、図4
(イ)、(ロ)、(ハ)に基づいて、種々の条件を満た
す発光窓を考えてみる。先ず、図3と図4(イ)、
(ロ)、(ハ)において、ストロボSの光源部材である
発光管(発光部)1に平行な方向を持ち傾斜時高位置に
あたる方向をx軸、またストロボS正面から見てx軸を
反時計回りの方向に90°回転させた軸をy軸とする。
先ず、光源部材1より射出した光線が反射鏡2に反射し
た後、発光窓3に到達した光線(以下反射光と云う)に
ついて、発光窓3の入射面上の任意点Aと、A点に対し
x軸に対象な点をBとする。
【0007】発光窓3に屈折力の変化も与えない時、或
る点より発光し、点Aを通る光線が物体面上の点A1に、
点B を通る光線は点B1に到達するとする。この状態であ
ると配光は図4(イ)に示す如く傾いたままである。線
分A1-B1 を含む平面 Cを想定し、この時の平面をC1とす
る。今A1-B1 線を平行移動してA1-B1 線の中点がx軸上
に来るように移動できるような屈折力を発光窓に与え
る。これを説明上条件とする。
【0008】即ち、条件とは、『+x領域(第1象限
と第4象限)においては−y方向の屈折力を与え、−x
領域(第2象限と第3象限)においては+y方向の屈折
力を与えることである。』 なお、x=0ではその屈折力を0とし、xが0より遠ざ
かるほど、即ち、xの絶対値が大きくなるにつれてその
屈折力は大きくなっていく。
【0009】この時には、図4(ロ)に示す如く点A を
通る光線はA2に、点B を通る光線はB2に到達する。この
状態では配光平面C2は未だ平行四辺形の形をしているの
で、更に矩形の形に直すような屈折力を与える。これを
条件とする。
【0010】即ち、条件とは、『y=0では屈折力を
0として、+y領域(第1象限と第2象限)には−x方
向の屈折力を与え、−y領域(第3象限と第4象限)に
は+x方向の屈折力をそれぞれ微妙に調整して与え
る。』 この時、図4(ハ)に示す如く点A を通る光線はA3に、
点B を通る光線はB3に到達する。即ちこの状態の配光は
理想に近い状態となる。
【0011】上記説明では、矩形は正常配光、平行四辺
形は歪んだ配光を表し、鋭角を持つ平行四辺形ほど歪み
が大きいものとする。一方、光源部材1より直接発光窓
3に到達した光線(以後直接光と云う)については、点
A を通る光線はB1、B2に、点B を通る光線はA1、A2に到
達したと考えるのと同じである。然し、+x、−x方向
の屈折力は逆に与えないとB3、A3には到達しない。この
ままであれば平行四辺形が横に延びた形になる。ところ
が、直接発光窓に到達した直接光は、反射光より量が少
ないので反射光の方を優先して屈折力を与えている。
【0012】次に、他の要因によって配光特性が変わ
り、それによって採光窓に与える屈折力変化が変わるこ
とについて述べる。先に述べた例では、光源部材(発光
部)は楕円の焦点の位置に配置されていた。ここで述べ
ることは、反射傘の形状の違いと、光源部材の位置変化
により配光が変化し、それにより発光窓の屈折力が前記
とは異なる場合について示す。
【0013】ここで、前記、 条件:『x=0ではその屈折力を0とし、xが0より
遠ざかるほど、即ち、xの絶対値が大きくなるにつれて
その屈折力は大きくなる』については、そのまま変化は
無く、以下全て、この条件を満たすものとする。
【0014】また前記、 条件 『y=0では屈折力を0として、+y領域には−x方向
の屈折力を与え、−y領域には+x方向の屈折力をそれ
ぞれ微妙に調整して与える』の違いが生じてくる。
【0015】図5のようにストロボSが傾いて配置され
た時、光源部材1を含む面に平行な方向をx軸、このx
軸と直交する方向をy軸と定める。条件を満足させつ
つ、光が平行四辺形の形になっているものを矩形に直す
ような条件は、反射光ベクトルのy方向成分によって変
化してくる。+y領域でそれぞれ+y方向、−y方向の
成分を持つベクトルと、−y領域でそれぞれ+y方向、
−y方向の成分を持つ4種類のベクトルについて考えて
みる。
【0016】図6に示すように、+y領域の或る点Aよ
り射出し、y成分がそれぞれ (+),(−) である光線を
(イ),(ロ) 、−y領域の或る点Bより射出し、y成分がそ
れぞれ (+), (−) である光線を(ハ),(ニ) とする。図6
において、ストロボSによる配光を矩形にするために
は、(イ) 〜(ニ) の光線に屈折力を与える必要があるが、
それは、それぞれ+y領域の光線(イ),(ロ) には、光線
(イ) に対しては+x方向の屈折力を、光線(ロ) に対して
は−x方向の屈折力を与え、また、−y領域の光線(ハ),
(ニ) には、光線(ハ) に対しては+x方向の屈折力を、光
線(ニ) に対しては−x方向の屈折力を与えればよい。
【0017】条件を図9(1) のグラフによって示す。
縦軸に発光窓上のy座標を、横軸に発光窓に与えるべき
x方向の屈折力をとる。ここで条件と全く方向が逆の
場合を条件とする。即ち、条件とは、『y=0では
屈折力を0として+y領域には+x方向の屈折力を与え
る。また−y領域には−x方向の屈折力を微妙に調節し
て与える』である。この条件を同様に図9(2) のグラ
フによって示す。
【0018】これらの例として反射傘が楕円の場合に
は、光線は(ロ),(ハ) のみであって、条件を満たす必要
がある。また反射傘が双曲線の場合には、光線は(イ),
(ニ) のみであって、条件を満たす必要がある。
【0019】さて、今までは、光源部材1が2次曲線の
焦点の位置に配置されていると考えていたが、焦点Fの
位置より離れた処に配置された場合には、条件、条件
で満たされる場合もあるが、これでは調整出来ない場
合が生じてくる。
【0020】例えば楕円の焦点F位置より反射傘方向に
移動した位置に光源部材1を配置したストロボSの反射
光の概略配光は図7に示すようになる。この図では、反
射光光線のうち、水平になる光線を3本で表しており、
それを境にして発散または収束する方向ベクトルを持つ
配光となる。この配光においては、前記光線(イ) 〜(ニ)
が含まれて、それぞれ屈折力を与える時, 次の条件が
必要となる。
【0021】条件とは、『y=0では屈折力を0とし
て、+y領域では或る点ya において屈折力が0にな
り、ya より小さい位置yでは+x方向の屈折力を与
え、ya より大きい位置yでは、−x方向の屈折力を与
える。−y領域では或る点yb において屈折力が0にな
り、yb より大きい位置yでは−x方向の屈折力を与え
b より小さいyでは、+x方向の屈折力を与える』で
ある。
【0022】ここで、|ya |, |yb |は反射傘が2
次曲線の形状であれば一致するが、その他の位置や反射
傘の特殊な形状によって一致しない時もある。条件を
グラフにすると図9(3) のグラフになる。即ち光線(ロ),
(ハ) の如く, 反射光のうち、光束の中心軸を横切る光線
は、図9(3) のグラフに示すように、ya,b 間では逆
方向の屈折力を持つものである。猶、図7の水平な反射
光線3本の内,両端の2本の光線が発光窓と交わる位置
が、上記条件のya 及びyb に該当する。
【0023】同様にして、双曲線の焦点位置Fより、発
光窓方向に移動した位置に光源部材1を配置したストロ
ボSの反射光の概略配光は図8に示すようになる。この
場合も前述の楕円型反射傘の場合と同様に、反射光光線
のうち、水平になる光線を3本で表わされ、それを境に
して発散または収束する方向ベクトルを持つ配光とな
る。然し、このような配光には、条件とは全く逆方向
である条件が必要となる。
【0024】即ち、条件とは、『y=0では屈折力を
0として、+y領域では或る点ya において屈折力が0
になり、ya より小さい位置yでは−x方向の屈折力を
与え、ya より大きいyでは、+x方向の屈折力を与え
る。−y領域では或る点yb において屈折力が0にな
り、yb より大きい位置yでは+x方向の屈折力を与
え、yb より小さい位置yでは、−x方向の屈折力を与
える』である。
【0025】ya,b は条件と同様の条件である。こ
の条件は図9(4) グラフに示される。このように反射
傘の形状や光源部材の位置によって、発光窓に与えるべ
き屈折力も変化してしまう。条件はどのような場合に
も満足させる必要があるが、更に、様々な要因によって
条件〜のうち、いずれか1つを満足した発光窓であ
れば、傾いた状態から自然に配光変換される。猶、上記
条件と同様、図8の水平な反射光線3本の内,両端の
2本の光線が発光窓と交わる位置が、上記条件のya
及びyb に該当する。
【0026】ストロボSの場合、反射傘は発光窓が無い
時には、正常配置時に必要な広がりや、光強度を持って
いると考えられている。しかし、この時、発光窓に十分
な広がりや光強度を持たせるような役割を同時に満たす
ようにすることもできる。つまり光を斜めにする屈折力
と同時に光を収束又は発散、縦方向、横方向の一定の方
向変化をする屈折力を持った発光窓でもよい。光を収
束、発散させる従来の形状を図20と図21に、縦方
向、横方向の一定方向変化をする従来の形状を図22に
示す。上段はそれぞれ縦断面図、下段はそれぞれ正面図
である。
【0027】また、ストロボSを例えば図1と正反対の
傾きを持たせた時、発光窓の形状は前記条件及び条件
〜のうち少なくとも1つを満たした構造となる。こ
の場合も考え方は同様である。これと同時に縦位置から
傾いた時も、それぞれの単位面において前記の諸条件
〜等を満たす発光窓を作ると良いことになる。
【0028】更に前記諸条件を満たす連続的な曲面を常
に作れるとは限らない。このような場合は、他の方法を
用いて、分割して多数の単位面を作っていく。尚、この
曲面のために発光窓が厚くなってしまうことがあるが、
この様な場合には、小プリズム化に分割することにより
薄くすることができる。要するに、発光窓の面の法線ベ
クトルを調整することで光の屈折度合いを替えて配光を
調整すればよい。
【0029】本発明は、以上の考察から、カメラの水平
面に対し、長手方向が傾斜するように配置されたストロ
ボ用光源部材と、上記光源部材の前方に配置されたスト
ロボ用発光部材とを有し、上記発光窓が、上記光源部材
の長手方向に平行な方向をx軸、上記x軸と直交する方
向をy軸、x,y軸の交点を前記ストロボSの発光窓3
の原点とした時、第1象限及び第4象限内ではxの増大
に伴ってy軸方向の屈折力が増大し、第2象限及び第3
象限内では、xの減少に伴って上記とは逆向きのy軸方
向の屈折力が増大することを特徴とする。
【0030】また、y軸方向の屈折力については条件
を満たし、かつx軸方向の屈折力については、 条件:『y=0では屈折力を0として、+y領域(第
1象限と第2象限)には−x方向の屈折力を与え、−y
領域(第3象限と第4象限)には+x方向の屈折力をそ
れぞれ微妙に調整して与える。』 条件:『y=0では屈折力を0として、+y領域には
+x方向の屈折力を与える。また−y領域には−x方向
の屈折力を微妙に調節して与える。』
【0031】条件:『y=0では屈折力を0として、
+y領域では或る点ya において屈折力が0になり、y
a より小さい位置yでは+x方向の屈折力を与え、ya
より大きい位置yでは、−x方向の屈折力を与える。−
y領域では或る点yb において屈折力が0になり、yb
より大きい位置yでは−x方向の屈折力を与えyb より
小さい位置yでは、+x方向の屈折力を与える』
【0032】条件:『y=0では屈折力を0として、
+y領域では或る点ya において屈折力が0になり、y
a より小さい位置yでは−x方向の屈折力を与え、ya
より大きい位置yでは、+x方向の屈折力を与える。−
y領域では或る点yb において屈折力が0になり、yb
より大きい位置yでは+x方向の屈折力を与え、yb
り小さい位置yでは、−x方向の屈折力を与える。』 の以上の諸条件のうち少なくとも1つを満足するものと
する。
【0033】また、カメラの水平面に対して、ストロボ
用光源部材の長手方向が上記とは逆方向( 負の方向) に
傾斜するように設けられた場合には、第1象限及び第4
象限内ではxの増大に伴ってy軸方向の屈折力が増大
し、第2象限及び第3象限内では、xの減少に伴って上
記とは逆向きのy軸方向の屈折力が増大するように構成
したことである。
【0034】更に、発光窓面(片面または両面)を全部
連続的曲面に形成したり、あるいはx軸またはy軸に平
行な直線、曲線によって適宜数に分割された単位帯状区
間において、それぞれ前記象限内での諸条件を満足また
は近似的に満たす小プリズムの集合体等で構成したもの
である。
【0035】
【作用】本発明による発光窓の面(片面または両面)
を、部位的に厚さの異なるものや小プリズムの集合体に
形成して、ストロボの傾きによる配光の傾斜と正反対の
屈折力を付与してこれを是正したので、ストロボのカメ
ラ設置が自由となり、ストロボ自体を斬新なデザインに
することができる。
【0036】
【実施例】図1、図2は一般的なストロボSの配置と基
本構造を示す。1はXe放電による発光管等の光源部材、
2は楕円形状の反射鏡、3は光拡散をさせる発光窓であ
って、本発明はこの発光窓3において種々配光を変化さ
せるものである。図1、図2の状態ではストロボSが傾
いている時も変化は加えてない。
【0037】本実施例の場合、ストロボSは図1のよう
に前方から見て右側の位置が高くなるような傾き角度φ
を採っている場合を想定し、配光を発光窓3で変化させ
る手段を創案した。即ち、発光窓3での屈折力に変化を
つければよいことになるが、この屈折力の変化は、発光
窓3の厚さの変化によって屈折角度をつけることによ
り、ストロボSが水平に対し角度φだけ傾斜している場
合に対応して発光窓3を形成したものである。
【0038】発光窓3に入射する光線は、任意の点4を
通過し発光窓3の片面3A(光源部材側)上の点5に入射
した時、発光窓3の屈折率の方が大きいので、図10、
図11(点5に入射する光線に対応して面3Aを傾斜させ
た例)に示す如く光線は点5で屈折して出口側の面3B上
の点6に到達する。この点6においては空気の屈折率の
方が小さいので光線は点6で屈折して出射する。発光窓
3の入射角度と出射の角度を比べると角度は異なってい
て、光線は発光窓3において屈折、変化している。よっ
て面の形を変化させていく。
【0039】ストロボSの傾き角φが大きくなれば前記
平行四辺形の配光の形状の歪みが目立ってくるため配光
調整が必要になってくる。この配光の形状を平行四辺形
から長方形の形に変えるような屈折力を面3Aに同時に与
える。図2のように発光窓3の一点4を通る光線を考え
ると、発行部1から出た光線が反射鏡2に反射した後、
発光窓3に到達する光線(以下反射光と呼ぶ)は平行四
辺形の配光の下部を照らし、光源部材1から直接発光窓
3に入射する光即ち、直接光は平行四辺形の配光の上部
を照らす。よって、お互い逆方向の屈折力を与える必要
がある。この反射光と直接光との量は反射鏡2の形状に
よって異なるのが当然であるが、一般的には直接光より
反射光の割合が多いので、反射光の方を優先してこれに
適応する屈折角度を付与する。
【0040】前述の+x領域(第1象限と第4象限)に
おいては−y方向の屈折力を与え、−x領域(第2象限
と第3象限)においては+y方向の屈折力を与えること
である。なお、x=0ではその屈折力を0とし、xが0
より遠ざかる程、即ちxの絶対値が大きくなるに伴い、
その屈折力は大きくなって行く、と云う条件と、y=
0では屈折力を0として、+y領域(第1象限と第2象
限)には−x方向の屈折力を与え、−y領域(第3象限
と第4象限)には+x方向の屈折力をそれぞれ微妙に調
整して与える、と云う条件を満たすような曲面31を作
ると、第1の実施例を示す図12のようになる。この曲
面31は連続的であるので、光線も略自然に配光変換され
る。曲面31には不連続な面はないが、特に滑らかである
必要はなく、配光の微調整のため曲面を変化させること
も可能である。
【0041】ストロボSの傾きφが比較的小さい場合に
適合する第2の実施例を図13で示す。即ち、本実施例
は条件を満足するものであり、ストロボSの発光窓3
において光源部材1として設けられた発光管に平行な方
向の屈折力を0として近似してもよい。図13のように
発光窓3を縦線(図においては縦平面)7で分割し、そ
の分割された区間において図3、4に示したように面3A
に傾斜を付けてプリズム化させる。
【0042】この縦線7で分割された単位面は、分割数
が多い程、前記第1実施例の上記条件を満たすものと
なる。要するに、第1実施例の曲面31に対し、この曲
面31のかなり荒い近似的な平面32、つまり小さい平
面32の集合形となっており、発光窓3の製作上最も簡
単に製作出来ると云う長所がある。従って、ストロボS
傾き角φが小さい時には、充分近似し得るので、簡易な
ものとして汎用性が極めて高い。
【0043】第3の実施例を図14に示す。これは前記
第2実施例と同様に縦線(縦平面)7で複数分割したも
のであるが、その区間において、更に、前記分割平面3
2に代えてそれぞれ上記、の諸条件を満たした曲面
33を形成したものである。この場合も第1実施例と全
く同一の効果が挙がるものである。しかも若し第1実施
例の条件を満たす連続的な曲面31が製作できない時、
このようにして分割して、近似することが好ましい。第
3の実施例は第1の実施例に比べて、発光窓3を薄状化
できると云う別の利点が生ずるものである。
【0044】第4の実施例を図15に示す。これはスト
ロボ発光窓3上において光源部材1に対して垂直または
平行な縦と横の線、7、8( 図では垂直平面、平行平
面)によって分割してそれぞれの区間を、平面で囲まれ
た小プリズム34に形成したものである。この場合、第
1の実施例の曲面31を小プリズム34の平面によって近
似可能な程度に分割してあることは申すまでも無い。
【0045】この実施例は、第1の実施例の条件を満た
す連続的な曲面が製作困難な時に、適応して実施しプリ
ズム化分割により近似することができる。この場合、分
割数を増せば増す程、前記諸条件に対して正確さが増す
と同時に発光窓3の薄状化も合わせて達成できる効果が
ある。尚この内の極小部位に、不連続面による条件あ
るいは条件を満たす逆方向の屈折力を持たせることも
自由になる。
【0046】第5の実施例を図16(イ)、(ロ)に示
す。これはストロボ発光窓3上において、任意の線( 図
では平面7、8または曲面7’、8’) によって分割さ
れた状態を示し、前記第4の実施例と同じ効果を挙げる
ものである。
【0047】以上本実施例では、ストロボ発光窓の発光
面片面について説明したが、これに限定されるものでな
いことは当然であり、図17に示す第6の実施例の如
く、ストロボ発光窓3の表裏両面に分担して実施しても
良く、この場合は、単面における複雑加工度が緩和され
ることになり、製作し易くなると云う利点があると共
に、更に強い屈折度が得られることになる。
【0048】更に、図18に示す第7の実施例の如く、
前述の樹脂成形加工に換えて、感光性樹脂皮膜に干渉縞
照射してAl蒸着等によりポログラフツ イ ク格子を利用し
たり、回析格子35を加工したり、屈折率分布光学系の
ものを利用して屈折力を付与するようにしてもよい。
【0049】また図19に示す第8の実施例の如く、上
下左右の各部位に、前記諸条件を満たす屈折力が付与さ
れた屈折率の異なる平行平面板36などの部材を複数組
み込んだものとすれば、外面に凹凸の無い平面が保持で
きるので、ストロボ配置が極めて安易となる。図中、斜
線の縞模様の密度が細かい部位ほど屈折力が高い部位で
ある。
【0050】また面分割は、直線、曲線、平面、曲面等
の如何なる方法で分割したものであっても、上記諸条件
を満足する面を持てばよいが、製作し易いように分割す
ることが好ましい。この実施例は発光窓の薄状化は勿論
のこと、デザイン性の向上にも大いに期待できる。
【0051】更に、本実施例は前記諸条件を満足する単
位面として、平面、連続曲面、不連続曲面、その曲面に
近似する平面、近似平面を持つ小プリズムの集合体な
ど、面形状を変化させて屈折力の増減を構成している
が、特にそれに限定されるものではなく、屈折率分布光
学系やホログラム光学系を用いても同様の効果が得られ
る発光窓としてもよく、この場合には、組立や塵等の拭
き取りが容易となると云う新規の効果がある。
【0052】
【発明の効果】上述したように本発明は、ストロボをカ
メラに対し斜めに配置したものでありながら、フィルム
に対して正常な配光が得られる発光窓を設けたので、ス
トロボ配置範囲が広くなり、カメラ使用時にうっかりし
て手で発光窓を隠してしまう心配もなくなり、併せて近
接撮影時の赤目現象発生の予防にも役立ち、またストロ
ボをレンズ部分より遠ざけることもできるなど、カメラ
撮影に便利となる。また従来のように、ストロボを縦、
横位置に拘泥されることなく比較的に自由な位置にスト
ロボを設置できるので、カメラの総体的なデザインが自
由となり、斬新化が望まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるストロボの構成と配置を示す概略
正面図である。
【図2】本発明によるストロボの構成を示す概略側断面
図である。
【図3】発光窓を通過する光線の配光状態図である。
【図4】(イ),(ロ),(ハ) はそれぞれ発光窓に屈折力を付与
した場合の説明用に分割した配光状態図である。
【図5】発光窓を通過する光線の配光状態図である。
【図6】発光窓を通過する光線の種類を示す説明図であ
る。
【図7】楕円型反射傘での反射光線図である。
【図8】双曲線型反射傘での反射光線図である。
【図9】座標y位置とx方向の屈折力との関係を示すグ
ラフであり、(1),(2),(3),(4)はそれぞれ条件、、
、に於ける関係図である。
【図10】発光窓を通過する光線の配光状態図である。
【図11】発光窓を通過する光線の配光状態図である。
【図12】第1の実施例によるストロボ発光窓の斜視図
である。
【図13】第2の実施例によるストロボ発光窓の斜視図
である。
【図14】第3の実施例によるストロボ発光窓の斜視図
である。
【図15】第4の実施例によるストロボ発光窓の斜視図
である。
【図16】(イ),(ロ) は第5の実施例によるストロボの発
光窓の正面図である。
【図17】第6の実施例によるストロボ発光窓の斜視図
である。
【図18】第7の実施例によるストロボ発光窓の斜視図
である。
【図19】第8の実施例によるストロボの発光窓の正面
図である。
【図20】従来の発光窓の1例を示す断面図と正面図で
ある。
【図21】従来の発光窓の他例を示す断面図と正面図で
ある。
【図22】従来の発光窓の別例を示す断面図と正面図で
ある。
【図23】従来のコンパクトカメラの概略構成を示す正
面図である。
【符号の説明】
1 光源部材 2 反射鏡 3 発光窓 3A 入射面 3B 射出面 4,5,6 点 7,7',8,8' 割面 31 連続曲面 32 分割平面 33 分割曲面 34 プリズム φ 傾斜角度 F 焦点 G 発光窓の原点 S ストロボ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−110126(JP,A) 特開 平1−205136(JP,A) 特開 昭58−169701(JP,A) 特開 平4−126301(JP,A) 特開 平3−64740(JP,A) 特開 平3−282525(JP,A) 実開 平1−142928(JP,U) 実開 昭54−102020(JP,U) 実公 昭51−29653(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 15/05

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カメラの水平面に対して、長手方向が傾
    斜するように設けられたストロボ用光源部材と、上記光
    源部材の前方に配置されたストロボ用発光窓とを有し、
    上記発光窓が、上記光源部材の長手方向に平行な方向を
    x軸、上記x軸と直交する方向をy軸とした時、下記条
    件を満たすことを特徴とするストロボ。 条件:第1象限及び第4象限内ではxの増大に伴って
    y軸方向の屈折力が増大し、第2象限及び第3象限内で
    は、xの減少に伴って上記とは逆向きのy軸方向の屈折
    力が増大する。
  2. 【請求項2】 カメラの水平面に対して、長手方向が傾
    斜するように設けられたストロボ用光源部材と、上記光
    源部材の前方に配置されたストロボ用発光窓とを有し、
    上記発光窓が、上記光源部材の長手方向に平行な方向を
    x軸、上記x軸と直交する方向をy軸とした時、前記条
    件を満たすと共に、反射鏡形状が楕円、光源がその焦
    点、あるいは焦点位置より離れた処に配置され、x軸方
    向の屈折力が下記条件を満たす、 条件: y=0では屈折力を0として、+y領域(第
    1象限と第2象限)には−x方向の屈折力を与え、−y
    領域(第3象限と第4象限)には+x方向の屈折力をそ
    れぞれ調整して与える。あるいは、反射鏡形状が双曲
    線、光源がその焦点、あるいは焦点位置より離れた処に
    配置され、下記条件を満たす、 条件: y=0では屈折力を0として、+y領域には
    +x方向の屈折力を与える。また−y領域には−x方向
    の屈折力を調整して与える。あるいは、反射鏡形状が楕
    円、光源がその焦点よりも反射傘方向に移動した位置に
    配置され、下記条件を満たす、 条件: y=0では屈折力を0として、+y領域では
    或る点yaにおいて屈折力が0になり、yaより小さい位
    置yでは+x方向の屈折力を与え、yaより大きい位置
    yでは、−x方向の屈折力を与える。−y領域では或る
    点ybにおいて屈折力が0になり、ybより大きい位置y
    では−x方向の屈折力を与え、ybより小さい位置yで
    は、+x方向の屈折力を与える。あるいは、反射鏡形状
    が双曲線、光源がその焦点よりも発光窓方向に移動した
    位置に配置され、下記条件を満たす、 条件: y=0では屈折力を0として、+y領域では
    或る点yaにおいて屈折力が0になり、yaより小さい位
    置yでは−x方向の屈折力を与え、yaより大きい位置
    yでは、+x方向の屈折力を与える。−y領域では或る
    点ybにおいて屈折力が0になり、ybより大きい位置y
    では+x方向の屈折力を与え、ybより小さい位置yで
    は、−x方向の屈折力を与える。ことを特徴とする請求
    項1に記載のストロボ。
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