JP3379810B2 - ポリオレフィン系ポリマーアロイ - Google Patents

ポリオレフィン系ポリマーアロイ

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JP3379810B2 JP06356694A JP6356694A JP3379810B2 JP 3379810 B2 JP3379810 B2 JP 3379810B2 JP 06356694 A JP06356694 A JP 06356694A JP 6356694 A JP6356694 A JP 6356694A JP 3379810 B2 JP3379810 B2 JP 3379810B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形等によりIC
トレー成形品等として、又押出成形等によりシートある
いは、フィルム等として利用できる新規なポリオレフィ
ン系ポリマーアロイに関するものである。更に詳しくは
特定の非晶性ポリオレフィンと結晶性ポリオレフィンと
を組み合わせ、更にラジカル開始剤を添加し溶融混練し
て相溶性を著しく改善することにより得られる、物性バ
ランス及び外観、成形性、防湿性、透明性、耐衝撃性、
耐熱性に優れた新規なポリオレフィン系ポリマーアロイ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非晶性ポリオレフィンは、耐熱性、電気
的性質、機械的強度、成形性、透明性、防湿性、寸法安
定性に優れた特性を持っているが、非常に脆く、射出成
形等により作製した成形品や押出成形等により作製した
シートあるいはフィルムは、実用的には耐衝撃性が不足
しており、非晶性ポリオレフィンの特性を損なわず強靭
化することが望まれている。又、非晶性ポリオレフィン
は、非晶性であるが故に耐油性が悪く、耐油性を要求さ
れる食品等の用途に用いるには改良が必要である。これ
らの欠点を改良の為、結晶性ポリマーとガラス転移点の
高いジシクロペンタジエンの開環重合体の水素化物とを
組み合わせた複合シートにする方法が特開平4−272
937に例示されているが、この発明の複合シートは耐
衝撃性については改善効果を有しているものの、単に二
種のポリマーをブレンドしただけのものであり機械特
性、透明性等の面で不十分なものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性、成
形性、防湿性、透明性、寸法安定性良好な非晶性ポリオ
レフィンと耐衝撃性良好な結晶性ポリオレフィンにラジ
カル開始剤を添加し、更に溶融混練して両ポリマーの相
溶性を著しく改善することにより、耐熱性、電気的性
質、機械的強度、成形性、透明性、防湿性、寸法安定性
等の物性のバランスに優れた新規なポリオレフィン系ポ
リマーアロイを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、不飽和基及び
二重結合を有さない非晶性ポリオレフィン(A)と結晶
性ポリオレフィン(B)にラジカル開始剤を添加し、更
に溶融混練して両ポリマーの相溶性を著しく改善するこ
とにより得られる耐熱性、電気的性質、機械的強度、成
形性、透明性、防湿性、寸法安定性等の物性のバランス
に優れた新規なポリオレフィン系ポリマーアロイに関す
るものである。即ち本発明は、不飽和基及び二重結合を
有さない非晶性ポリオレフィン(A)90重量%〜10
重量%と結晶性ポリオレフィン(B)10重量%〜90
重量%からなる混合物100重量部に対してラジカル開
始剤を0.01〜10重量部を添加し、溶融混練されて
なることを特徴とするポリオレフィン系ポリマーアロイ
であり、好ましくはラジカル開始剤が有機系過酸化物で
あり、結晶性ポリオレフィン(B)が、ポリエチレンで
あり、不飽和基及び二重結合を有さない非晶性ポリオレ
フィン(A)が、シクロペンタジエンないしその誘導体
とノルボルナジエンないしその誘導体との付加反応物
と、エチレン、ブタジエン、又はスチレン誘導体から選
ばれた1種以上の不飽和単量体との共重合体又は、その
水素添加物、あるいはジシクロペンタジエンないしその
誘導体とエチレンとの付加反応物と、エチレン、ブタジ
エン、又はスチレン誘導体から選ばれた1種以上の不飽
和単量体との共重合体、又はその水素添加物、あるいは
テトラシクロ−3−ドデセンないしその誘導体とビシク
ロヘプト−2−エンないしその誘導体からなる開環重合
体の水素添加物であるポリマーアロイである。
【0005】一般に、二種以上の樹脂を組み合わせた場
合に互いに相溶し合う場合はまれであり、ほとんどの場
合得られたブレンド物はいずれのポリマーよりも特性が
劣るケースが大多数であるが、本発明の場合は、同じポ
リオレフィン系樹脂を用いているためかなり相溶性は良
好であるが、単にブレンドしただけでは両ポリマーの界
面接着が不十分であるため、機械特性、透明性などの面
で不十分なものであった。この欠点を改良するには、両
ポリマーの相溶性を改善し、界面での密着性を向上する
必要があるため種々検討した結果、両ポリマーにラジカ
ル開始剤を添加し、更に溶融混練することにより、界面
の接着性が著しく向上し、耐熱性、電気的性質、機械的
強度、成形性、防湿性、透明性、寸法安定性等の物性の
バランスに優れた新規なポリオレフィン系ポリマーアロ
イが得られることを見いだし本発明を完成するに至っ
た。
【0006】本発明に、用いられる不飽和基及び二重結
合を有さない非晶性ポリオレフィン(A)とは、環状オ
レフィン構造を有する重合体であり、その構造及び性質
より非晶性ポリオレフィンと言える。非晶性ポリオレフ
ィンの例としては、以下の様な物が挙げられる。例え
ば、下記の一般式で表される非晶性重合体である。 (ただし、式中nは1以上の正の整数、mは1以上の正
の整数、R1 は水素原子、ハロゲン原子、CH3CH
2基、又はC642基を表し、R2 は水素原子、炭化水
素基、アルコキシ基、ハロゲン化炭化水素基又はハロゲ
ン原子を示す。また、Xはシクロペンタジエンないしそ
の誘導体とノルボルナジエンないしその誘導体との付加
反応物もしくはその水素添加物、又はジシクロペンタジ
エンないしその誘導体とエチレンとの付加反応物を表
す。)
【0007】シクロペンタジエンないしその誘導体とノ
ルボルナジエンないしその誘導体との付加反応物の水素
添加物、又はジシクロペンタジエンないしその誘導体と
エチレンとの付加反応物の一般式は下記に示すものであ
る。
【化1】 (ただし、式中nは1以上の正の整数であり、R1 〜R
12はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、及び炭
化水素基より選ばれる原子もしくは基を示し、R9 〜R
12は、互いに結合して単環又は多環を形成していてもよ
い。)
【0008】上記、シクロペンタジエンないしその誘導
体とノルボルナジエンないしその誘導体との付加反応物
の水素添加物、又はジシクロペンタジエンないしその誘
導体とエチレンとの付加反応物としては、例えば、テト
ラシクロ−3−ドデセン、8−メチルテトラシクロ−3
−ドデセン、8−エチルテトラシクロ−3−ドデセン、
8−プロピルテトラシクロ−3−ドデセン、8−ブチル
テトラシクロ−3−ドデセン、8−イソブチルテトラシ
クロ−3−ドデセン、8−ヘキシルテトラシクロ−3−
ドデセン、8−ステアリルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、5,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、
2,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8,
9−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチル
−9−メチルテトラシクロ−3−ドデセン、11,12
−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、2,7,9−
トリメチルテトラシクロ−3−ドデセン、9−エチル−
2,7−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、9−イ
ソブチル−2,7−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、9,11,12−トリメチルテトラシクロ−3−ド
デセン、9−エチル−11,12−ジメチルテトラシク
ロ−3−ドデセン、9−イソブチル−11,12−ジメ
チルテトラシクロ−3−ドデセン、5,8,9,10−
テトラメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−クロロ
テトラシクロ−3−ドデセン、8−ブロモテトラシクロ
−3−ドデセン、8−フルオロテトラシクロ−3−ドデ
セン、8,9−ジクロロテトラシクロ−3−ドデセン、
ヘキサシクロ−4−ヘプタデセン、12−メチルヘキサ
シクロ−4−ヘプタデセン、12−エチルヘキサシクロ
−4−ヘプタデセン、12−イソブチルヘキサシクロ−
4−ヘプタデセン、1,6,10−トリメチル−12−
イソブチルヘキサシクロ−4−ヘプタデセン、オクタシ
クロ−5−ドコセン、15−メチルオクタシクロ−5−
ドコセン、15−エチルオクタシクロ−5−ドコセン、
ペンタシクロ−4−ヘキサデセン、1,3−ジメチルペ
ンタシクロ−4−ヘキサデセン、1,6−ジメチルペン
タシクロ−4−ヘキサデセン、15,16−ジメチルペ
ンタシクロ−4−ヘキサデセン、ヘプタシクロ−5−エ
イコセン、ヘプタシクロ−5−ヘンエイコセン、ペンタ
シクロ−4−ペンタデセン、1,3−ジメチルペンタシ
クロ−4−ペンタデセン、1,6−ジメチルペンタシク
ロ−4−ペンタデセン、14,15−ジメチルペンタシ
クロ−4−ペンタデセン、等が挙げられる。
【0009】また、スチレン誘導体としては、例えばス
チレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−クロルス
チレン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、o
−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルス
チレン、p−メトキシスチレン、p−クロロエチルスチ
レン、p−メチル−α−メチルスチレンなどが用いられ
る。なお、これらは2種類以上の混合物としても使用で
きる。
【0010】また、不飽和基及び二重結合を有さない
晶性ポリオレフィン(A)の他の例としては、下記の一
般式の様なものも挙げられる。
【化2】 (ただし、式中nは0又は1以上の正の整数、mは1以
上の正の整数であり、R1 〜R4 は、水素原子、又は炭
化水素基である。)
【0011】上記、テトラシクロ−3−ドデセンないし
その誘導体の例としては、テトラシクロ−3−ドデセ
ン、5,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、
2,10−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、1
1,12−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、2,
7,9−トリメチルテトラシクロ−3−ドデセン、9−
エチル−2,7−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセ
ン、9−イソブチル−2,7−ジメチルテトラシクロ−
3−ドデセン、9,11,12−トリメチルテトラシク
ロ−3−ドデセン、9−エチル−11,12−ジメチル
テトラシクロ−3−ドデセン、9−イソブチル−11,
12−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、5,8,
9,10−テトラメチルテトラシクロ−3−ドデセン、
8−メチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−エチルテ
トラシクロ−3−ドデセン、8−プロピルテトラシクロ
−3−ドデセン、8−ヘキシルテトラシクロ−3−ドデ
セン、8−ステアリルテトラシクロ−3−ドデセン、
8,9−ジメチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−メ
チル−9−エチルテトラシクロ−3−ドデセン、8−シ
クロヘキシルテトラシクロ−3−ドデセン、8−イソブ
チルテトラシクロ−3−ドデセン、8−ブチルテトラシ
クロ−3−ドデセン、等が挙げられる。また、ビシクロ
ヘプト−2−エンないしその誘導体の例としては、ビシ
クロヘプト−2−エン、6−メチルビシクロヘプト−2
−エン、5,6−ジメチルビシクロヘプト−2−エン、
1−メチルビシクロヘプト−2−エン、6−エチルビシ
クロヘプト−2−エン、6−n−ブチルビシクロヘプト
−2−エン、6−イソブチルビシクロヘプト−2−エ
ン、7−メチルビシクロヘプト−2−エン等が挙げられ
る。なお、これらは2種類以上の混合物としても使用で
きる。
【0012】不飽和基及び二重結合を有さない非晶性ポ
リオレフィン(A)は、70〜170℃の範囲の熱変形
温度を有しているが、耐熱性を要求される用途には、熱
変形温度が100℃以上のものを用いることが好まし
い。本発明に用いられる結晶性ポリオレフィン(B)
は、特に限定するものでなく、一般に用いられるもの
で、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等が上げられ
るが、これらの中でも耐衝撃性に優れるポリエチレンが
より好ましい。本発明に用いられるラジカル開始剤は、
不飽和基及び二重結合を有さない非晶性ポリオレフィン
(A)と結晶性ポリオレフィン(B)間の相溶性を著し
く改善する作用を有している重要な成分である。本発明
のラジカル開始剤は、特に限定するものでなく市販され
ているものであり、有機ペルオキシド、有機ペルエステ
ル、アゾ化合物などがあるが、これらの中でも非芳香族
系有機ペルオキシドが透明性の面で好ましい。本発明の
ポリオレフィン系ポリマーアロイは、不飽和基及び二重
結合を有さない非晶性ポリオレフィン(A)と結晶性ポ
リオレフィン(B)を所定の比率で配合した混合物に上
記のラジカル開始剤を添加し、二軸混練機などで溶融混
練することにより得られる。本発明のポリオレフィン系
ポリマーアロイにおいて、不飽和基及び二重結合を有さ
ない非晶性ポリオレフィン(A)90〜10重量%、結
晶性ポリオレフィン(B)10〜90重量%の範囲で配
合しなければならない。(A)成分の含量が10重量%
より少ない場合は、成形加工性、寸法安定性、剛性が十
分でなく、90重量%より多い場合は、耐衝撃性におい
て好ましい性質が得られない。耐熱性を重要視する場合
は、不飽和基及び二重結合を有さない非晶性ポリオレフ
ィン(A)と結晶性ポリオレフィン(B)の配合比率
が、90重量%:10重量%〜30重量%:70重量%
が好ましく、更に好ましくは90重量%:10重量%〜
60重量%:40重量%である。又、ラジカル開始剤
は、不飽和基及び二重結合を有さない非晶性ポリオレフ
ィン(A)と結晶性ポリオレフィン(B)の混合物10
0重量部に対し0.01〜10重量部の範囲で配合され
なければならない。 ラジカル開始剤の配合量が0.0
1重量部を下回ると、相溶性の改善効果が不十分とな
り、又10重量部を上回ると両ポリマーの架橋反応が進
行し過ぎ、耐衝撃性が低下する。
【0013】このように不飽和基及び二重結合を有さな
非晶性ポリオレフィン(A)と結晶性ポリオレフィン
(B)の混合物100重量部に対しラジカル開始剤を
0.01〜10重量部の範囲で配合し、更に溶融混練す
ることにより、両ポリマーの相溶性が向上し、界面での
接着性、機械特性、透明性などが著しく向上したが、こ
の理由は、ラジカル開始剤を添加し、溶融混練する際、
両ポリマー間にカップリング反応が生じ、同一分子内に
両ポリマーの成分を有する反応生成物が生成し、これが
界面活性剤的な働きをすることにより、界面での密着性
良好なミクロ相分離構造をとることが可能になったため
と考えられる。更に、必要に応じて基本的性質を損なわ
ない範囲で相溶化剤、添加剤、例えば染顔料、安定剤、
可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑
剤、充填剤及び柔軟性を付与するエラストマー等も添加
することもできる。本発明のポリオレフィン系ポリマー
アロイは、通常の熱可塑性樹脂成形品に用いられている
加工方法、例えば射出成形や押し出し成形等により、容
易に成形品あるいはフィルム、シート等に加工される。
【0014】
【実施例】以下実施例により、本発明を説明するが、こ
れは単なる例示であり、本発明はこれに限定されるもの
ではない。まず成形材料用として検討した実施例及び比
較例を以下示す。引張試験はASTM−D638、曲げ
試験はASTM−D790、アイゾット衝撃試験はAS
TM−D256によって測定した結果である。又,成形
品のソリについては、縦150mm、横300mm、厚
み1mmの平板をハイトマスターで測定評価した。配合
組成及び各特性値の結果は、表1に示した。 (実施例1〜2) (A)成分としては、化式1の環状オレフィン構造を有
する、アペル150R[APO;熱変形温度 150
℃(ASTM D648 18.6Kg/cm2)三井石
油化学工業(株)製]を使用し、(B)成分としては、エ
ースポリエチHDF6080V[PO;昭和電工(株)
製]を、又ラジカル開始剤としてジクミルペルオキシド
[過酸化物;パークミルD 日本油脂(株)]を使用し
た。 (実施例3〜4) (A)成分としては、化式1の環状オレフィン構造を有
する、アペルAPL6011[APO;熱変形温度9
5℃(ASTM D648 18.6Kg/cm2)三井
石油化学工業(株)製]を使用し、(B)成分としては、
エースポリエチHD S6002[PO;昭和電工
(株)製]を、又ラジカル開始剤として2,5−ジメチル
−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン[過酸
化物;パーヘキサ25B 日本油脂(株)]を使用し
た。 (比較例1) (A)成分として、アペル150R[APO;熱変形
温度 150℃ 三井石油化学工業(株)製]を使用した。 (比較例2) (A)成分としては、アペルAPL6011[APO
;熱変形温度95℃(ASTM D648 18.6K
g/cm2)三井石油化学工業(株)製]を使用した。 (比較例3) (A)成分としては、アペル150R[APO;熱変
形温度150℃(ASTM D648 18.6Kg/c
2)三井石油化学工業(株)製]を使用し、(B)成分
としては、エースポリエチHD F6080V(PO
;昭和電工(株)製)を使用した。
【0015】
【0016】次に、シート材料用として検討した実施例
及び比較例を以下示す。 なお、シートの特性測定には
0.25mmのT−ダイシートを使用し、光線透過率、
及びHAZEはASTM−D1003により、防湿性し
ては透湿度(単位:g/m2・24hr/0.25mm)についてJI
S−Z0208に基づいて条件A、即ち温度25℃、相
対湿度90%での測定値であり、外観は目視により判定
した。耐油性については、5mm角で厚さ約250μの
シートをn−ヘプタン中に浸漬し、23℃で3日間放置
後の外観変化(膨潤等)、軟化の程度、透明性の変化等
を評価し、変化のない物を○、やや変化した物を△、変
化した物を×とした。また引張試験はASTM−D63
8、曲げ試験はASTM−D790、アイゾット衝撃試
験はASTM−D256によって測定した結果である。
配合組成及び各特性値の結果は、表2に示した。 (実施例5〜6) (A)成分としては、アペルAPL6509[APO
;熱変形温度72℃(ASTM D648 18.6
Kg/cm2)三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD F6080
V[HDPE;密度0.961g/cm3(JIS
K6760)昭和電工(株)製]、又ラジカル開始剤とし
て2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキ
シ)ヘキサン[過酸化物;パーヘキサ25B 日本油
脂(株)]を使用した。 (実施例7〜8) (A)成分としては、アペルAPL6011[APO
;熱変形温度95℃(ASTM D648 18.6
Kg/cm2)三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD S6002
[HDPE;密度0.954g/cm3(JIS K
6760) 昭和電工(株)製]を、又ラジカル開始剤と
してジクミルペルオキシド[過酸化物;パークミルD
日本油脂(株)]を使用した。 (比較例4) (A)成分として、アペルAPL6509[APO;
三井石油化学工業(株)製]を使用した。 (比較例5) (A)成分としては、アペルAPL6509[APO
;熱変形温度72℃(ASTM D648 18.6
Kg/cm2)三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD F6080
V[HDPE;密度0.961g/cm3(JIS
K6760)昭和電工(株)製]を使用した。 (比較例6) (A)成分としては、アペルAPL6515[APO
;熱変形温度125℃(ASTM D648 18.
6Kg/cm2)三井石油化学工業(株)製]を使用し、
(B)成分としては、エースポリエチHD F6080
V[HDPE;密度0.961g/cm3(JIS
K6760)昭和電工(株)製]を使用した。
【0017】
【0018】
【発明の効果】本発明によるポリオレフィン系ポリマー
アロイは、通常の熱可塑性成形材料に用いられている加
工方法、例えば射出成形、押し出し成形等により、容易
に成形品やフィルム、シートに加工され、耐熱性、電気
的性質、機械的強度、成形性、、防湿性、透明性、寸法
安定性等の物性のバランスに優れた製品を与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08L 3/24

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和基及び二重結合を有さない非晶性ポ
    リオレフィン(A)と結晶性ポリオレフィン(B)の配
    合比率が、90重量%:10重量%〜10重量%:90
    重量%からなる混合物に対してラジカル開始剤を0.0
    1〜10重量部添加し、溶融混練されてなることを特徴
    とするポリオレフィン系ポリマーアロイ。
  2. 【請求項2】 ラジカル開始剤が有機系過酸化物である
    請求項1記載のポリオレフィン系ポリマーアロイ。
  3. 【請求項3】 結晶性ポリオレフィン(B)が、ポリエ
    チレンである請求項1又は2記載のポリオレフィン系ポ
    リマーアロイ。
  4. 【請求項4】 不飽和基及び二重結合を有さない非晶性
    ポリオレフィン(A)が、シクロペンタジエンないしそ
    の誘導体とノルボルナジエンないしその誘導体との付加
    反応物と、エチレン、ブタジエン、又はスチレン誘導体
    から選ばれた1種以上の不飽和単量体との共重合体、又
    はその水素添加物である請求項1、2、又は3記載のポ
    リオレフィン系ポリマーアロイ。
  5. 【請求項5】 不飽和基及び二重結合を有さない非晶性
    ポリオレフィン(A)が、ジシクロペンタジエンないし
    その誘導体とエチレンとの付加反応物と、エチレン、ブ
    タジエン、又はスチレン誘導体から選ばれた1種以上の
    不飽和単量体との共重合体である請求項1、2、又は3
    記載のポリオレフィン系ポリマーアロイ。
  6. 【請求項6】 不飽和基及び二重結合を有さない非晶性
    ポリオレフィン(A)が、テトラシクロ−3−ドデセン
    ないしその誘導体とビシクロヘプト−2−エンないしそ
    の誘導体からなる開環重合体の水素添加物である請求項
    1、2、又は3記載のポリオレフィン系ポリマーアロ
    イ。
JP06356694A 1993-04-05 1994-03-31 ポリオレフィン系ポリマーアロイ Expired - Fee Related JP3379810B2 (ja)

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