JP3379793B2 - 改質オレフィン重合体粒子の製造法 - Google Patents

改質オレフィン重合体粒子の製造法

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JP3379793B2
JP3379793B2 JP15383593A JP15383593A JP3379793B2 JP 3379793 B2 JP3379793 B2 JP 3379793B2 JP 15383593 A JP15383593 A JP 15383593A JP 15383593 A JP15383593 A JP 15383593A JP 3379793 B2 JP3379793 B2 JP 3379793B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オレフィン重合体と、
アミノ基、水酸基、エポキシ基およびカルボキシル基
(酸無水物基を含む)よりなる群から選ばれる少なくと
も1種の官能基を有するビニル単量体をグラフト反応条
件に付して得られる改質オレフィン重合体粒子の製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】オレフィン重合体は安価で各種成
形加工性に優れ、かつ品質的にも硬度、クリープ特性、
耐摩耗性等の機械的性質、および耐水性、ガソリン等の
耐溶剤性、耐薬品性などに優れることから広範囲な用途
に利用されている。しかしながら、一方では剛性、耐衝
撃性、接着性や印刷特性等に難点を有している。一方、
アミノ基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基(酸無
水物基を含む)といった官能基を有する重合体は、オレ
フィン重合体と異なり、極性が大で、かつ官能基のイオ
ン的特性から、界面化学的に活性な素材として、例えば
イオン結合性接着剤、分散剤、凝集剤、あるいは高分子
電解質、吸着材など広範囲に適用可能なものである。そ
こで、双方の重合体の特長を併せ持つ重合体が得られる
ならば、幅広い分野への応用が期待できる。しかしなが
ら、これら両重合体の相溶性が悪いため、単に両重合体
をブレンドしても、均質な組成物を得ることはできな
い。
【0003】これを改善する方法としては、オレフィン
と上記官能基を有するビニル単量体を共重合する方法が
考えられる。しかし、この方法は、一般に高温あるいは
高圧で重合する必要があるので、簡易な装置で容易に実
施できるものではなく、また得られる共重合体は、各モ
ノマーの単独重合体の特性を失っている可能性が大き
く、期待する特性を有する重合体が得られるとはいえな
い。他の改善法としては、グラフト反応がある。その一
つの方法として、高エネルギー照射の影響下にオレフィ
ン重合体と官能基を有するビニル単量体とをグラフト共
重合する方法があるが、これは照射グラフト重合反応を
行うための特定の装置を必要とすることから実用性価値
のある方法とは言い難い。また、オレフィン重合体をラ
ジカル重合開始剤の存在下に溶融した状態でグラフト重
合させることも知られている(特開昭58-109505号公
報)。しかしながら、この方法は、溶融状態においてオ
レフィン重合体の分解または架橋反応を引き起こし、所
望の特性が得られるとは必ずしもいえない。
【0004】オレフィン重合体のグラフト重合を、キシ
レン等の芳香族炭化水素溶媒を使用する溶液中で行うこ
とも知られているが、オレフィン重合体の該溶媒への溶
解性が乏しいために、重合反応は希薄な溶液中で行わね
ばならないので、モノマーを多量に導入することが容易
でなく、且つ官能基を有するビニル単量体の重合度も高
くならないという欠点がある。更に、官能基を有するビ
ニル単量体を水性分散媒体中でグラフト共重合する方法
も知られている(特開昭57-23614号及び特開昭52-32990
号公報)。即ち、オレフィン重合体を膨潤しうる溶媒も
しくは芳香族ビニルモノマーに溶解させ、水性分散媒体
中でグラフト共重合する方法であるが、官能基を有する
ビニル単量体は一般的に水溶性であり、該溶媒または芳
香族ビニルモノマーへの低い溶解性のために、生成重合
体中に多量の官能基を有するビニル単量体を導入するこ
とができないという欠点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の欠点を
解決することを目的とし、特定の製造方法を用いること
によって、この目的が達成されるとの知見を得て本発明
を完成するに至ったものである。即ち、本発明は、水1
00重量部、オレフィン重合体粒子5〜100重量部、
アミノ基、水酸基、エポキシ基およびカルボキシル基
(酸無水物を含む)よりなる群から得られる少なくとも
1種の官能基を有するビニル単量体0.05〜50重量
部、10時間の半減期を得るための分解温度が40〜1
30℃であるラジカル重合開始剤0.0005〜5重量
部、および該ビニル単量体の水への溶解抑制剤0.1〜
10重量部を含有する水性懸濁液を昇温させて、該ビニ
ル単量体の重合を完結させることを特徴とする改質オレ
フィン重合体粒子の製造法である。
【0006】本発明の方法は、一般的に水溶性であるア
ミノ基、水酸基、エポキシ基またはカルボキシル基(酸
無水物を含む)の官能基を有するビニル単量体をオレフ
ィン重合体に効率よく工業的に満足する条件で導入する
ことができ、得られた改質重合体はオレフィン重合体と
該官能基を有する重合体両者の長所を併せ持つことがで
きるので、例えば印刷性、接着性、塗装性の良好なフィ
ルム、シート、成形品等の用途への展開が期待し得るも
のである。
【0007】[発明の具体的説明] (1)原材料 1)オレフィン重合体粒子 本発明で使用されるオレフィン重合体としては、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン
−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1−ペンテ
ン等の炭素数2〜12、好ましくは2〜8程度のオレフ
ィンの単独または2種以上の共重合体、ないしはこれら
オレフィンと非共役ジエン、ビニルエステル、不飽和有
機酸またはその誘導体、ビニル有機シラン等とからなる
共重合体などを挙げることができる。共重合体はランダ
ム、ブロックあるいはグラフトのいずれの結合様式のも
のでも構わない。これらのオレフィン重合体は、2種以
上を混合して用いることもできる。
【0008】オレフィン重合体の具体例を挙げれば、
高、中、及び低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体(ランダム体およびブロック体)、プロピレン−ブテ
ン−1ランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテ
ン−1ランダム共重合体、プロピレンと炭素数5〜12
のα−オレフィンと場合によりエチレンまたはブテン−
1とからなる共重合体、エチレン−非共役ジエン共重合
体、プロピレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−プ
ロピレン−非共役ジエン共重合体、エチレン−ブテン−
1−非共役ジエン共重合体(非共役ジエンの具体例とし
ては、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、
5−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,
6−オクタジエン、1,9−デカジエン等が挙げられ
る)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニ
ルトリメトキシシラン共重合体、無水マレイン酸グラフ
トポリエチレン、無水マレイン酸グラフトポリプロピレ
ン、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−
アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メ
チル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレ
ン−メタクリル酸共重合体等が代表的なものである。中
でも特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重
合体などが好ましい。
【0009】オレフィン重合体粒子は、ビニル単量体と
の親和性、即ちビニル単量体をオレフィン重合体に付着
または含浸させる観点から、粒径分布が狭く、かつ平均
粒径が50〜500μm、より好ましくは100〜25
0μmのパウダ−状であることが好ましい。粒径が過度
に大きいと、重合時の分散が困難なばかりでなく、ビニ
ル単量体の親和される量が制限されるという欠点があ
る。また、粒径が過度に小さいと、オレフィン重合体粒
子が凝集し易くなり、改質オレフィン重合体粒子の生産
性が低下するという欠点がある。オレフィン重合体粒子
の使用量は、水100重量部に対して5〜100重量
部、好ましくは10〜80重量部である。この範囲未満
では、ビニル単量体のオレフィン重合体への親和が効率
的に行われず、またこの範囲過超では、安定な分散状態
を維持することが困難となる。
【0010】2)官能基を有するビニル単量体 本発明に用いられる官能基含有ビニル単量体としては、
アミノ基、水酸基、エポキシ基またはカルボキシル基
(酸無水物基を含む)を有しているビニル単量体であれ
ば、通常市販のものを用いることができる。アミノ基含
有ビニル単量体としては、例えば、アミノメチルアクリ
レート、アミノメチルメタクリレート、およびアミノエ
チルメタクリレート等の第1級アミノ基を有するビニル
単量体;N−メチルアミノエチルアクリレート、N−エ
チルアミノエチルメタクリレート、N−エチルアミノイ
ソプロピルメタクリレート、およびN−エチルアミノブ
チルメタクリレート等の第2級アミノ基を有するビニル
単量体;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、および
N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート等の第3
級アミノ基を有するビニル単量体等をあげることができ
る。なかでも、改質重合体の機能性、例えば塗装性の発
現の点で、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、およびN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
トが好ましい。
【0011】水酸基含有ビニル単量体としては、例え
ば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3
−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプ
ロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジエチレ
ングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールモノメタクリレート等の(メタ)アクリレート類;
アリルアルコール、9−デセン−1−オール、10−ウ
ンデセン−1−オール等の不飽和アルコール類;2−ヒ
ドロキシビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビ
ニルエーテル等のビニルエーテル類;2−ヒドロキシエ
チルアリルエーテル等のアリルエーテル類などを挙げる
ことができる。なかでも、得られる改質重合体の機能
性、例えば印刷性の発現といった面からは、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレートが好ましい。
【0012】エポキシ基含有ビニル単量体としては、例
えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられる。なか
でもグリシジルメタクリレートが好ましい。カルボキシ
ル基またはその無水物基含有ビニル単量体としては、例
えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ブテン
酸、ペンテン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、ノネン酸、
デセン酸、ウンデセン酸等の不飽和モノカルボン酸;マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、ノルボルネン−5,6−ジカルボン
酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸;マレイン酸無水
物、フマル酸無水物、イタコン酸無水物、シトラコン酸
無水物等のα,β−不飽和ジカルボン酸無水物が挙げら
れる。なかでも、得られる改質重合体の機能性、例えば
接着性の発現の観点から、メタクリル酸またはマレイン
酸無水物が好ましい。
【0013】このような官能基を有するビニル単量体
に、これ以外の共重合可能なビニル単量体を混合して用
いてもよい。ここで他のビニル単量体としては、例えば
スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、
4−メチルスチレン、ジメチルスチレン、クロロスチレ
ン等の不飽和芳香族単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル等のビニルエステル類;メチルアクリレ−ト、エ
チルアクリレート、メチルメタクリレート、マレイン酸
ジメチル、マレイン酸ジ(2−エチルヘキシル)等の不
飽和有機酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリル等の不飽和ニトリル類;塩化ビニル、塩化ビニ
リデン等の不飽和モノないしジハライド等が挙げられ
る。これら単量体のうちスチレン等の不飽和芳香族ビニ
ル単量体は、官能基含有ビニル単量体とオレフィン重合
体の親和性を増加させる作用があり、同時に使用するこ
とが好ましい。
【0014】上記の官能基含有ビニル単量体の量は、水
100重量部に対して0.05〜50重量部、好ましく
は0.1〜30重量部である。50重量部を越えると、
オレフィン重合体粒子と親和しないビニル単量体が多く
なって、オレフィン重合体粒子と独立のビニル重合体
が、懸濁重合中に生成し、改質重合体の均質性が阻害さ
れる。また、0.05重量部未満では有効に改質重合体
の特性を発現させることができない。上記他の単量体を
用いる場合には、通常官能基含有ビニル単量体100重
量部に対して10〜1000重量部の範囲で使用するこ
とができる。
【0015】3)ラジカル重合開始剤 前記改質重合体を製造する際に使用されるラジカル重合
開始剤としては、汎用のものを使用することができる
が、後に記載する好ましいグラフト反応効率の観点か
ら、分解温度が40〜130℃であって、かつ油溶性で
あるものが好ましい。ここで「分解温度」とは、ベンゼ
ン1リットル中にラジカル発生剤0.1モルを添加して
ある温度で10時間放置したときにラジカル発生剤の分
解率が50%となるときの温度である。いわゆる「10
時間の半減期を得るための分解温度」を意味する。この
分解温度が40℃より低いものを用いると、ビニル単量
体の重合が異常に進行してしまうことがあり、均質な改
質重合体が得られない欠点があり、分解温度が130℃
を越える場合は、オレフィン重合体の分子切断反応また
は分子架橋反応が顕著となり、好ましくない。
【0016】このようなラジカル重合開始剤としては、
例えば2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t
−ブチルパーオキシピバレ−ト、o−メチルベンゾイル
パーオキサイド、ビス−3,5,5−トリメチルヘキサ
ノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート、シクロヘキサノンパーオキサ
イド、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオ
キシヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエ−ト、ジ
−t−ブチル−ジパーオキシフタレート、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−
t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)等のアゾ化合物等を挙げることができる。
これらの開始剤は単独で、または2種以上を組み合わせ
て用いることができる。開始剤を併用する場合には、例
えば分解温度が高いものと低いものを適宜組み合わせる
ことにより、段階的ないし連続的に分解を行わせ、効率
よくグラフト反応させることができる。ラジカル重合開
始剤の使用量は、水100重量部に対して0.0005
〜5重量部、好ましくは0.001〜2重量部の範囲内
で、ラジカル重合開始剤の種類、反応条件により適宜加
減する。使用量がこの量未満では反応が円滑に進まず、
一方、この量超過では改質重合体中にゲルが生成しやす
く本発明の効果が発現され難くなる。
【0017】4)溶解抑制用無機塩 本発明に用いられる溶解抑制用の無機塩、即ち官能基を
有するビニル単量体の水への溶解抑制用の無機塩として
は、単位重量当たりのイオン濃度が高く、溶媒である水
の活量を減少させ、ビニル単量体の水への溶解度を低下
させる働きが大きい無機塩を用いることができる。これ
ら無機塩は、水に易溶性である無機酸のアルカリ金属塩
またはアルカリ土類金属塩であり、例えば塩化ナトリウ
ム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化カリウム、
リン酸カリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、硝酸カ
ルシウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、塩化リチウ
ム、硝酸リチウム、硫酸リチウムを挙げることができ
る。なかでも塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸
ナトリウムが好ましく、溶解抑制効果の点で、塩化ナト
リウムが特に好ましい。なお、水性媒体を使用する関係
から、溶解抑制用の無機塩の水への溶解度も考慮する必
要がある。かかる観点では、上記無機塩の中で、リン酸
ナトリウムが好ましい。従って、ビニル単量体の水への
溶解抑制効果、溶解抑制用の無機塩自体の水への溶解度
を総合的に勘案すれば、例えば塩化ナトリウムとリン酸
ナトリウムの組み合わせのように、溶解抑制用の無機塩
を併用することが好ましい。溶解抑制用無機塩の使用量
は、水100重量部に対して0.1〜10重量部、好ま
しくは0.5〜5重量部の範囲で選ばれる。使用量がこ
の量未満では、ビニル単量体の水への溶解抑制効果を十
分に発現することができず、一方この量超過では、懸濁
系が不安定となり重合中に粒子の凝結、塊状化を引き起
こす。
【0018】(2)改質重合体の製造 本発明の改質重合体は、上記した各原料成分を以下に説
明する水性懸濁グラフト手法によって製造することがで
きる。即ち、オレフィン重合体粒子、官能基を有するビ
ニル単量体、ラジカル重合開始剤および該ビニル単量体
の水への溶解抑制剤を含む水性懸濁液を、該開始剤の分
解が実質的に起こらない温度に昇温し、該単量体を該オ
レフィン重合体粒子に親和させた後、この水性懸濁液の
温度を該開始剤の分解温度以上に昇温させてビニル単量
体の重合を完結させる方法が好ましく、この方法につい
て以下に詳しく説明する。
【0019】1) 水性懸濁液の調製 オレフィン重合体粒子、好ましくはラジカル重合開始剤
を予め溶存させたビニル単量体を、溶解抑制剤を溶解し
た水性媒体中に分散させる。このような水性分散液は、
単に撹拌を十分に行うだけでも安定な分散状態を維持す
ることができるが、より容易でかつ安定な懸濁分散液を
調製するには適当な懸濁安定剤を使用することが好まし
い。この場合の懸濁安定剤としては、例えばポリビニル
アルコール、メチルセルロース、ヒドロキシセルロース
等の水溶性高分子;アルキルベンゼンスルホネート等の
ような陰イオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアル
キルエーテル等の非イオン性界面活性剤;あるいは酸化
マグネシウム、リン酸カルシウム等の水不溶性の無機塩
等が、単独あるいは混合して、水に対して0.01〜1
0重量%程度の量で使用される。
【0020】2) オレフィン重合体粒子と官能基を有す
るビニル単量体の親和 上記のようにして調製された水性懸濁液を、ラジカル重
合開始剤が実質的に分解しない温度に昇温して、オレフ
ィン重合体粒子と官能基を有するビニル単量体を親和さ
せる。親和は、ビニル単量体の過半重量、好ましくは8
0重量%以上がオレフィン重合体粒子に付着または含浸
されるまで、水性懸濁液を好ましくは撹拌下に放置して
行う。その際、水性懸濁液の温度は、親和促進の点から
は高い方がよいが、ラジカル重合開始剤の過早分解によ
って未親和のビニル単量体が単独で重合するので、これ
を防止する点からは低い方がよい。一般的には、室温か
ら100℃、特に50〜90℃で操作するのが好まし
い。時間は1〜8時間程度が普通である。水性懸濁液中
のオレフィン重合体及び官能基含有ビニル単量体の含量
は、水100重量部に対して5〜100重量部程度であ
るのが普通である。オレフィン重合体粒子に該ビニル単
量体(及びラジカル重合開始剤等)を親和させる際に、
可塑剤、滑剤、酸化防止剤等の補助資材を同時に含浸さ
せることができる(これらの補助資材はオレフィン重合
体に既に添加されている場合もあり、またグラフト重合
反応後に配合することもできる)。
【0021】3) 重合 このようにして調製された水性懸濁液を昇温して、使用
したラジカル重合開始剤が適当な速度で分解する温度以
上にすれば、親和された官能基含有ビニル単量体はグラ
フト重合して改質重合体粒子が生成する。グラフト重合
進行中の水性懸濁液は、適当に撹拌することが好まし
い。重合温度は、一般的に50〜150℃の範囲で適宜
選択すべきであるが、グラフト重合工程を通じて一定で
ある必要はない。重合時間は2〜10時間程度であるの
が普通である。重合圧力は常圧〜10kg/cm2程度が普通
である。また、該ビニル単量体の重合の結果生じる重合
体の分子量調節のために、n−ブチルメルカプタン、n
−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン等
の連鎖移動剤を添加するとよい。重合後、通常のビニル
単量体(例えばスチレン)の水性懸濁重合の後処理と同
様の後処理を行えば、使用したオレフィン重合体の形状
がほぼそのまま保持されていて直ちに成形用材料として
使用することができる改質重合体粒子が得られる。
【0022】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに具体的に
説明する。なお、改質オレフィン重合体粒子中の官能基
を有するビニル単量体の含量は、赤外分光光度計(日本
分光社製赤外分光光度計IR−810型)を使用し、KBr
法により赤外線吸収スペクトルから求めた。
【0023】[実施例1]50リットル容量のオートク
レーブに水20kg、懸濁剤の第三リン酸カルシウム8
0g、ポリビニルアルコール(重合度1700、鹸化度
86%)8gおよび溶解抑制剤の塩化ナトリウム0.4
kgを混入して水性媒質とし、これにポリエチレンパウ
ダー(チュウセイワックスポリマー製ポリレッツ250
0,平均粒径:150〜200μ)7.2kgを撹拌して懸濁
させた。別にt−ブチルパーオキシピバレート80g、
ベンゾイルパーオキサイド80gをN,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート0.8kgに溶解し、これを
先の懸濁系に添加し水性懸濁液を調製した。次に、オー
トクレーブ内を50℃に昇温し、この温度で撹拌しなが
ら1時間放置してラジカル重合開始剤を含むビニル単量
体を全量ポリエチレンパウダーと親和させた。次にこの
懸濁液を75℃に昇温し、この温度で撹拌しながら4時
間放置して重合を行い、更に85℃に昇温して2時間維
持して重合を完結した。冷却後、内容固形物を取り出し
て水洗し、改質ポリエチレン粒子7.8kgを得た。得
られた改質重合体粒子中のジメチルアミノエチルメタク
リレ−ト重合体の含量を赤外線吸収スペクトルから求め
たところ、8重量%であった。
【0024】[実施例2]実施例1のポリエチレンの代
わりにポリプロピレンパウダー(三菱油化製SPX86
00Q,平均粒径:450μ)、N,N−ジメチルアミノ
エチルメタクリレートの代わりにN,N−ジエチルアミ
ノエチルメタクリレートを用いた以外は同様にして改質
ポリプロピレン粒子7.9kgを得た。得られた改質重
合体粒子中のジエチルアミノエチルメタクリレート重合
体の含量を赤外線吸収スペクトルから求めたところ、9
重量%であった。
【0025】[実施例3]50リットル容量のオートク
レーブに水20kg、懸濁剤の第三リン酸カルシウム8
0g、ポリビニルアルコール(重合度1700、鹸化度
86%)8g、溶解抑制剤の塩化ナトリウム0.2kg
およびリン酸二ナトリウム0.2kgを混入して水性媒
質とし、これにポリエチレンパウダー(チュウセイワッ
クスポリマー製ポリレッツ2500,平均粒径:100〜1
50μ)4kgを撹拌して懸濁させた。別にt−ブチルパ
ーオキシピバレート80g、アゾビスイソブチロニトリ
ル40gをN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレ−
ト0.4kgおよびスチレン3.6kgに溶解し、これ
を先の懸濁系に添加し水性懸濁液を調製した。次に、オ
−トクレ−ブ内を50℃に昇温し、この温度で撹拌しな
がら1時間放置して重合開始剤を含むビニル単量体を全
量ポリエチレンパウダーと親和させた。次にこの懸濁液
を75℃に昇温し、この温度で撹拌しながら4時間放置
して重合を行い、更に85℃に昇温して2時間維持して
重合を完結した。冷却後、内容固形物を取り出して水洗
し、改質ポリエチレン粒子8kgを得た。得られた改質
重合体粒子中のジメチルアミノエチルメタクリレート重
合体の含量を赤外線吸収スペクトルから求めたところ、
5重量%であった。
【0026】[実施例4]50リットル容量のオートク
レーブに水20kg、懸濁剤の第三リン酸カルシウム8
0g、ポリビニルアルコール(重合度1700、鹸化度
86%)8gおよび溶解抑制剤のリン酸二ナトリウム
0.4kgを混入して水性媒質とし、これにポリプロピ
レンパウダー(三菱油化製SPX8600Q,平均粒
径:450μ)4.8kgを撹拌して懸濁させた。別にt
−ブチルパーオキシピバレート120g、ベンゾイルパ
ーオキサイド120gをN,N−ジメチルアミノエチル
メタクリレート1.6kgおよびスチレン1.6kgに
溶解し、これを先の懸濁系に添加し水性懸濁液を調製し
た。次に、オートクレーブ内を50℃に昇温し、この温
度で撹拌しながら1時間放置して重合開始剤を含むビニ
ル単量体を全量ポリプロピレンパウダーと親和させた。
次にこの懸濁液を70℃に昇温し、この温度で撹拌しな
がら4時間放置して重合を行い、更に85℃に昇温して
2時間維持して重合を完結した。冷却後、内容固形物を
取り出して水洗し、改質ポリプロピレン粒子7.5kg
を得た。得られた改質重合体粒子中のジメチルアミノエ
チルメタクリレ−ト重合体の含量を赤外線吸収スペクト
ルから求めたところ、15重量%であった。
【0027】[比較例1]実施例1において溶解抑制剤
の塩化ナトリウムを用いない以外は実施例1と同様にし
て改質ポリエチレン粒子を得た。得られた改質重合体粒
子中のジメチルアミノエチルメタクリレ−ト重合体の含
量を赤外線吸収スペクトルより求めたところ、2重量%
であった。
【0028】[比較例2]実施例1において溶解抑制剤
の塩化ナトリウムを3kg用いた以外は実施例1と同様
にして重合を行ったところ、重合中に粒子の凝結が起こ
り重合体を粒子の形状で得ることはできなかった。
【0029】[比較例3]実施例2において溶解抑制剤
の塩化ナトリウムの代わりにラウリル硫酸ナトリウム
0.4kgを用いた以外は実施例1と同様にして改質ポ
リプロピレン粒子を得た。得られた改質重合体粒子中の
ジエチルアミノエチルメタクリレ−ト重合体の含量を赤
外線吸収スペクトルから求めたところ該重合体は測定さ
れなかった。
【0030】[実施例5]50リットル容量のオートク
レーブに水20kg、懸濁剤の第三リン酸カルシウム8
0g、ポリビニルアルコール(重合度1700、鹸化度
86%)8gおよび溶解抑制剤の塩化ナトリウム0.2
kgおよびリン酸二ナトリウム0.2kgを混入して水
性媒質とし、これにポリエチレンパウダー(チュウセイ
ワックスポリマー製ポリレッツ2500,平均粒径:10
0〜150μ)4.8kgを撹拌して懸濁させた。別にt−
ブチルパーオキシピバレート80g、ベンゾイルパーオ
キサイド80gを2−ヒドロキシエチルメタクリレート
3.2kgに溶解し、これを先の懸濁系に添加し水性懸
濁液を調製した。次に、オートクレーブ内を50℃に昇
温し、この温度で撹拌しながら1時間放置してラジカル
重合開始剤を含むビニル単量体を全量ポリエチレンパウ
ダーと親和させた。次にこの懸濁液を75℃に昇温し、
この温度で撹拌しながら4時間放置して重合を行い、更
に85℃に昇温して2時間維持して重合を完結した。冷
却後、内容固形物を取り出して水洗し、改質ポリエチレ
ン粒子7.65kgを得た。得られた改質重合体粒子中
の2−ヒドロキシエチルメタクリレート重合体の含量を
赤外線吸収スペクトルから求めたところ、37.2重量
%であった。
【0031】[実施例6]50リットル容量のオートク
レーブに水20kg、懸濁剤の第三リン酸カルシウム8
0g、ポリビニルアルコール(重合度1700、鹸化度
86%)8gおよび溶解抑制剤の塩化ナトリウム0.4
kgを混入して水性媒質とし、これにポリエチレンパウ
ダー(チュウセイワックスポリマー製ポリレッツ250
0,平均粒径:100〜150μ)3kgを撹拌して懸濁させ
た。別にベンゾイルパーオキサイド160gを2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート4kgおよびスチレン1k
gに溶解し、これを先の懸濁系に添加し水性懸濁液を調
製した。次に、オートクレーブ内を60℃に昇温し、こ
の温度で撹拌しながら1時間放置してラジカル重合開始
剤を含むビニル単量体を全量ポリエチレンパウダーと親
和させた。次にこの懸濁液を75℃に昇温し、この温度
で撹拌しながら4時間放置して重合を行い、更に85℃
に昇温して2時間維持して重合を完結した。冷却後、内
容固形物を取り出して水洗し、改質ポリエチレン粒子
6.9kgを得た。得られた改質重合体粒子中の2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート重合体の含量を赤外線吸
収スペクトルから求めたところ、42重量%であった。
【0032】[実施例7]実施例5のポリエチレンのか
わりにポリプロピレンパウダー(三菱油化製SPX86
00Q,平均粒径:450μ)を用いた以外は同様にして
改質ポリプロピレン重合体粒子7.5kgを得た。得ら
れた改質重合体粒子中の2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート重合体の含量を赤外線吸収スペクトルから求めた
ところ、36重量%であった。
【0033】[実施例8]実施例5の2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートのかわりにグリシジルメタクリレー
トを用いた以外は同様にして改質ポリエチレン重合体粒
子7.4kgを得た。得られた改質重合体粒子中のグリ
シジルメタクリレート重合体の含量を赤外線吸収スペク
トルから求めたところ、35重量%であった。
【0034】[実施例9]50リットル容量のオートク
レーブに水20kg、懸濁剤の第三リン酸カルシウム8
0g、ポリビニルアルコール(重合度1700、鹸化度
86%)8gおよび溶解抑制剤の塩化ナトリウム0.4
kgを混入して水性媒質とし、これにポリプロピレンパ
ウダー(三菱油化製SPX8600Q,平均粒径:450
μ)4.8kgを撹拌して懸濁させた。別にt−ブチル
パーオキシピバレート12.8g、アゾビスイソブチロ
ニトリル9.6gをグリシジルメタクリレート0.8k
gおよびスチレン2.4kgに溶解し、これを先の懸濁
系に添加し水性懸濁液を調製した。次に、オートクレー
ブ内を60℃に昇温し、この温度で撹拌しながら1時間
放置してラジカル重合開始剤を含むビニル単量体を全量
ポリプロピレンパウダーと親和させた。次にこの懸濁液
を75℃に昇温し、この温度で撹拌しながら4時間放置
して重合を行い、更に85℃に昇温して2時間維持して
重合を完結した。冷却後、内容固形物を取り出して水洗
し、改質ポリプロピレン粒子7.95kgを得た。得ら
れた改質重合体粒子中のグリシジルメタクリレート重合
体の含量を赤外線吸収スペクトルから求めたところ、
9.5重量%であった。
【0035】[実施例10]実施例9のグリシジルメタ
クリレートのかわりにメタクリル酸を用いた以外は同様
にして改質ポリプロピレン重合体粒子7.9kgを得
た。得られた改質重合体粒子中のメタクリル酸重合体の
含量を赤外線吸収スペクトルから求めたところ、8.8
重量%であった。
【0036】[実施例11]実施例9のグリシジルメタ
クリレートのかわりに無水マレイン酸を用いた以外は同
様にして改質ポリプロピレン重合体粒子7.3kgを得
た。得られた改質重合体粒子中の無水マレイン酸重合体
の含量を赤外線吸収スペクトルから求めたところ、3重
量%であった。
【0037】[比較例4]実施例5において溶解抑制剤
の塩化ナトリウムおよびリン酸二ナトリウムを用いない
以外は実施例5と同様にして改質ポリエチレン粒子を得
た。得られた改質重合体粒子中の2−ヒドロキシエチル
メタクリレ−ト重合体の含量を赤外線吸収スペクトルか
ら求めたところ、9重量%であった。
【0038】[比較例5]実施例5において溶解抑制剤
として塩化ナトリウム単独を3kg用いた以外は実施例
5と同様にして重合を行ったところ、重合中に粒子の凝
結が起こり重合体を粒子の形状で得ることができなかっ
た。
【0039】[比較例6]実施例8において溶解抑制剤
の塩化ナトリウムおよびリン酸二ナトリウムを用いない
以外は実施例8と同様にして改質ポリエチレン粒子を得
た。得られた改質重合体粒子中のグリシジルメタクリレ
−ト重合体の含量を赤外線吸収スペクトルから求めたと
ころ、5重量%であった。
【0040】[比較例7]実施例10において溶解抑制
剤の塩化ナトリウムを用いない以外は実施例10と同様
にして改質ポリプロピレン粒子を得た。得られた改質重
合体粒子中のメタクリル酸重合体の含量を赤外線吸収ス
ペクトルから求めたところ、該重合体は観察されなかっ
た。
【0041】[比較例8]実施例11において溶解抑制
剤の塩化ナトリウムを用いない以外は実施例11と同様
にして改質ポリプロピレン粒子を得た。得られた改質重
合体粒子中の無水マレイン酸重合体の含量を赤外線吸収
スペクトルから求めたところ、該重合体は観察されなか
った。
【0042】[比較例9]実施例6において溶解抑制剤
の塩化ナトリウムのかわりにラウリル硫酸ナトリウム
0.4kgを用いた以外は実施例6と同様にして改質ポ
リエチレン粒子を得た。得られた改質重合体粒子中の2
−ヒドロキシエチルメタクリレート重合体の含量を赤外
線吸収スペクトルから求めたところ、該重合体は観察さ
れなかった。
【0043】[実施例12]50リットル容量のオート
クレーブに水20kg、懸濁剤の第三リン酸カルシウム
200g、溶解抑制剤の塩化ナトリウム0.25kgを
混入して水性媒質とし、これにポリエチレンパウダー
(チュウセイワックスポリマー製ポリレッツ2500,
平均粒径:150〜200μ)5.6kgを撹拌して懸濁させ
た。別にt−ブチルパーオキシピバレート24g、アゾ
ビスイソブチロニトリル18gをN,N−ジメチルアミ
ノエチルメタクリレート2.4kgに溶解し、これを先
の懸濁系に添加し水性懸濁液を調製した。次に、オート
クレーブ内を65℃に昇温し、この温度で撹拌しながら
1時間放置してラジカル重合開始剤を含むビニル単量体
を全量ポリエチレンパウダーと親和させた。次にこの懸
濁液を75℃に昇温し、この温度で撹拌しながら4時間
放置して重合を行い、更に85℃に昇温して2時間維持
して重合を完結した。冷却後、内容固形物を取り出して
水洗し、改質ポリエチレン粒子6.4kgを得た。得ら
れた改質重合体粒子中のジメチルアミノエチルメタクリ
レ−ト重合体の含量を赤外線吸収スペクトルから求めた
ところ、13重量%であった。
【0044】[実施例13]50リットル容量のオート
クレーブに水20kg、懸濁剤の第三リン酸カルシウム
200g、溶解抑制剤の塩化ナトリウム0.25kgを
混入して水性媒質とし、これにポリエチレン小粒径ペレ
ット(三菱油化製 三菱ポリエチZC30(平均粒径3m
m)を平均粒径1mmに小粒径化したもの)6.1kgを
撹拌して懸濁させた。別にt−ブチルパーオキシピバレ
ート24g、アゾビスイソブチロニトリル18gをN,
N−ジメチルアミノエチルメタクリレート2.4kgに
溶解し、これを先の懸濁系に添加し水性懸濁液を調製し
た。次に、オートクレーブ内を65℃に昇温し、この温
度で撹拌しながら1時間放置してラジカル重合開始剤を
含むビニル単量体を全量ポリエチレンパウダーと親和さ
せた。次にこの懸濁液を75℃に昇温し、この温度で撹
拌しながら4時間放置して重合を行い、更に85℃に昇
温して2時間維持して重合を完結した。冷却後、内容固
形物を取り出して水洗し、改質ポリエチレン粒子6.1
kgを得た。得られた改質重合体粒子中のジメチルアミ
ノエチルメタクリレ−ト重合体の含量を赤外線吸収スペ
クトルから求めたところ、8重量%であった。
【0045】[実施例14]50リットル容量のオート
クレーブに水20kg、懸濁剤の第三リン酸カルシウム
200g、溶解抑制剤の塩化ナトリウム0.25kgを
混入して水性媒質とし、これにポリエチレンペレット
(三菱油化製 三菱ポリエチZC30,平均粒径:3mm)
5.6kgを撹拌して懸濁させた。別にt−ブチルパー
オキシピバレート24g、アゾビスイソブチロニトリル
18gをN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート
2.4kgに溶解し、これを先の懸濁系に添加し水性懸
濁液を調製した。次に、オートクレーブ内を65℃に昇
温し、この温度で撹拌しながら1時間放置してラジカル
重合開始剤を含むビニル単量体を全量ポリエチレンパウ
ダーと親和させた。次にこの懸濁液を75℃に昇温し、
この温度で撹拌しながら4時間放置して重合を行い、更
に85℃に昇温して2時間維持して重合を完結した。冷
却後、内容固形物を取り出して水洗し、改質ポリエチレ
ン粒子5.8kgを得た。得られた改質重合体粒子中の
ジメチルアミノエチルメタクリレ−ト重合体の含量を赤
外線吸収スペクトルから求めたところ、3重量%であっ
た。
【0046】上記実施例および比較例の結果をまとめて
表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明の方法によれば、一般的に水溶性
でるアミノ基、水酸基、エポキシ基またはカルボキシル
基(酸無水物基を含む)の官能基を有するビニル単量体
を、従来極めて困難であった水性媒体中で、工業的に満
足する条件でオレフィン重合体に導入することができる
ようになり、その結果、前記した溶融グラフト法、溶液
グラフト法等でグラフトしたものの欠点がなく、かつ、
ブレンドのような不均質な生成物でない、極めて実用性
のある改質オレフィン重合体が得られる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水100重量部、オレフィン重合体粒子
    5〜100重量部、アミノ基、水酸基、エポキシ基およ
    びカルボキシル基(酸無水物基を含む)よりなる群から
    選ばれる少なくとも1種の官能基を有するビニル単量体
    0.05〜50重量部、10時間の半減期を得るための
    分解温度が40〜130℃であるラジカル重合開始剤
    0.0005〜5重量部、および該ビニル単量体の水へ
    溶解抑制用の無機塩0.1〜10重量部を含有する水
    性懸濁液を昇温させて、該ビニル単量体の重合を完結さ
    せることを特徴とする改質オレフィン重合体粒子の製造
    法。
  2. 【請求項2】 オレフィン重合体粒子が50〜500μ
    mの平均粒径を有するものである請求項1記載の方法。
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