JP3377334B2 - 光ヘッド装置 - Google Patents

光ヘッド装置

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JP3377334B2
JP3377334B2 JP16121495A JP16121495A JP3377334B2 JP 3377334 B2 JP3377334 B2 JP 3377334B2 JP 16121495 A JP16121495 A JP 16121495A JP 16121495 A JP16121495 A JP 16121495A JP 3377334 B2 JP3377334 B2 JP 3377334B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクあるいは光
カードなど、光媒体もしくは光磁気媒体上に情報の記録
・再生あるいは消去を行う光ヘッド装置に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】高密度・大容量の記憶媒体として、ピッ
ト状パターンを有する光ディスクを用いる光メモリ技術
は、ディジタルオーディオディスク、ビデオディスク、
文書ファイルディスク、さらにはデータファイルなどそ
の応用が拡大しつつある。この光メモリ技術では、情報
は微小に絞られた光ビームを介して光ディスクへ高い精
度と信頼性を持って記録再生される。この記録再生動作
は、ひとえにその光学系に依存している。 【0003】その光学系の主要部である光ヘッド装置の
基本的な機能は、回折限界の微小スポットを形成する集
光、前記光学系の焦点制御とトラッキング制御、及びピ
ット信号の検出、に大別される。これらの機能は、その
目的と用途に応じて各種の光学系と光電変換検出方式の
組合せによって実現されている。 【0004】特に近年、光ヘッド装置を小型化、薄型化
するために、ホログラムを用いた光ヘッド装置が開示さ
れている。 【0005】以下、上述した光ヘッド装置の第1の従来
例について図18及び図19を用いて説明する。なお、
各図の左下部に表示したxyz座標において、同一座標
軸が図面上で同一方向を示す。 【0006】図18は第1の従来例の光ヘッド装置の側
面図である。この光ヘッド装置は、半導体レーザ10
1、光検出器190、コリメーティングレンズ102、
ホログラム素子170、対物レンズ103、光ディスク
105から構成されている。 【0007】半導体レーザ101からの出射光L0はコ
リメーティングレンズ102で集光され、ホログラム素
子170を透過して対物レンズ103に入射する。そし
て対物レンズ103によって光ディスク105上に集光
される。光ディスク105で反射した光ビ−ムは、もと
の光路を逆にたどってホログラム素子170に入射す
る。ホログラム素子170で生じる復路の回折光L1
は、光検出器190に入射して検出される。この光検出
器190の出力を演算することによって、サーボ信号及
び情報信号が得られる。 【0008】ホログラム素子170および光検出器19
0の詳細な構成と、両者の相互配置を図19に示す。図
19は、z軸の負の方向(紙面上で光ディスク105か
ら半導体レーザ101へ向かう方向)におけるホログラ
ム素子170と光検出器190の平面図を示す。図19
ではその図内の上部と下部に並べて示したが、実際に
は、y軸上の位置関係では、ホログラム素子170の中
心は光検出器190の中心と一致しており、z軸方向か
ら見ると両者は重なるはずである。しかし詳細な構造を
理解しやすくするために、図19ではホログラム素子1
70をy軸方向に所定の距離だけずらして図示してい
る。また同じ理由でホログラム素子170の寸法に対す
る光検出器190の寸法が拡大されている。ホログラム
素子170はホログラムパターンの異なる3つの領域1
70a、170b、170cから構成されている。また
光検出器190の検出領域は領域S2a、S1b、S1
a、S1c、S1b’、S1a’、S1c’及びS2b
に分割されている。 【0009】領域170aは、ホログラム素子170を
透過する復路の+1次回折光が曲率の異なる2種類の球
面波となるように設計されている。第1及び第2の種類
のそれぞれの球面波は光検出器190の面の前側(z軸
上で紙面の上方、すなわち光検出器190の検出面から
離れたホログラム素子170に近い位置であり、以後単
に「前側」と表記する)と後ろ側(z軸上で紙面の下
方、すなわち光検出器190の検出面から離れたホログ
ラム素子170から遠い位置であり、以後単に「後ろ
側」と表記する)に焦点を持っており、両球面波は、図
19に示す光検出器190の表面上のそれぞれの光ビー
ムのスポットを示す断面L1a、L1a’に入射してい
る。 【0010】フォーカスエラー信号FEは、この焦点位
置の違いを利用する公知のSSD(スポットサイズ検出
法)法により検出する。つまりフォーカスエラー信号F
Eは、各検出領域の符号でその出力値を表記すると、
(式1)の演算によって得られる。 FE=(S1a−S1b−S1c)−(S1a'−S1b'−S1c') ・・・・(式1) ホログラム素子170の領域170bおよび領域170
cを透過する光は、それぞれ光検出器190の領域S2
a、S2bに入射するように設計されている。トラッキ
ングエラー信号TEはプッシュプル法によって検出す
る。トラッキング信号TEは、光検出器190の各検出
領域の符号でその出力値を表記すると、(式2)の演算
によって得られる。 TE=S2a−S2b ・・・・(式2) 以上の第1の従来例の構成では、半導体レーザ101と
光検出器190が接近して配置されており、小型の光ヘ
ッドが実現できる。 【0011】第2の従来例を図20および図21を参照
しながら説明する。なお、各図の左下部に表示したxy
z座標において、同一座標軸は同一方向を示す。 【0012】図20において、この光ヘッド装置は回折
格子111、コリメーティングレンズ102、ホログラ
ム素子170、対物レンズ103、光ディスク105を
有する。 【0013】この光ヘッド装置はさらに本発明の光ヘッ
ド装置と共通に用いられる図2に構造を示すLD−PD
モジュール(レーザーダイオード・ホトディテクタ・モ
ジュール)114を有する。図2においてLD−PDモ
ジュール114はシリコン基板204、シリコン基板2
04に固定された半導体レーザ101及びシリコン基板
204の表面に形成された光検出器191、192を有
する。 【0014】また、シリコン基板204にはエッチング
ミラー205が形成されており、半導体レーザ101か
らy軸方向に放射される出射光をエッチングミラー20
5で反射させてシリコン基板204のz軸方向に光ビー
ムL0として出射させる。従って光ビームL0はz軸方
向で見かけの発光点101Aから出射される。 【0015】図20において出射光L0は、回折格子1
11を透過することによりトラッキングエラー信号検出
用の1対のサブビーム(図示省略)が形成される。次
に、これらの光はホログラム素子170を透過して対物
レンズ103に入射し、光ディスク105上に集光され
る。 【0016】光ディスク105で反射した光ビ−ムは、
もとの光路を逆にたどってホログラム素子170に入射
する。ホログラム素子170から生じる復路の±1次回
折光(L1、L2)は、それぞれLD−PDモジュール
114内の光検出器191および192に入射して検出
される。光検出器191および192の出力を演算する
ことによって、フォーカスエラー信号FEとトラッキン
グエラー信号TEを含むサーボ信号及び情報信号が得ら
れる。 【0017】ホログラム素子170およびLD−PDモ
ジュール114の詳細な構成を、図21に示す。図21
は、図20において、z軸の負の方向(紙面上で光ディ
スク105からLD−PDモジュール114へ向かう方
向)におけるホログラム素子170とLD−PDモジュ
ール114の平面図を示す。図21ではその図内の上部
と下部に並べて示したが、実際には、y軸上の位置関係
では、ホログラム素子170の中心はLD−PDモジュ
ール114の中心と一致しており、z軸方向から見ると
両者は重なるはずであるが、詳細な構造を理解しやすく
するために、図21ではホログラム素子170をy軸方
向で所定の距離だけずらして図示している。また同じ理
由で、ホログラム素子170の寸法に対してLD−PD
モジュール114の寸法が拡大されている。 【0018】ホログラム素子170は、図21に示すホ
ログラムパターンを有する単一の領域からなるフレネル
ゾーンプレートである。図21はLD−PDモジュール
114の半導体レーザ101の見かけの発光点101A
と、光検出器191および192との位置関係を示して
いる。光検出器191の検出面は領域S1a、S1b、
S1c、S3a及びS3bに分割されている。光検出器
192の検出面は領域S2a、S2b、S2c、S4a
及びS4bに分割されている。 【0019】図20においてホログラム素子170によ
る回折光L1、L2は、それぞれ光検出器191および
192に入射する。その光検出器191、192の表面
における光ビームの断面が図中の円L1a、L1b、L
1c、L2a、L2b、L2cによって示されている。
ここで断面L1a,L2aは、主ビームによるスポット
を表している。また、断面L1b、L1c、L2b及び
L2cは、副ビームによるスポットを表している。 【0020】ホログラム素子170がフレネルゾーンプ
レートであるので、回折光L1は半導体レーザ101の
見かけの発光点101Aに対して前方(z軸の正方向、
紙面垂直上方)に収束する。また、回折光L2は後方
(z軸の負方向)に収束する。 【0021】フォーカスエラー信号FEは、この収束位
置の違いを利用する公知のSSD法により検出する。つ
まりフォーカスエラー信号FEは、光検出器191、1
92の各検出領域の符号でその出力値を表記すると、下
記(式3)の演算によって得られる。 FE=(S1a−S1b−S1c)−(S2a−S2b−S2c) ・・・・(式3) 一方、トラッキングエラー信号TEは、公知の3ビーム
法によって検出する。つまりトラッキング信号TEは、
各検出領域の符号でその出力値を表すと、下記(式4)
の演算によって得られる。 TE=(S3a+S4a)−(S3b+S4b) ・・・・(式4) 【0022】 【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来例の構
成は、ホログラム素子170から発生する+1次回折光
を分割してフォーカスエラー信号とトラッキングエラー
信号の両方を得ている。従って、−1次回折光を利用し
ていないため、光の利用効率が低い。 【0023】例えば光源出力が小さい場合や、情報媒体
の反射率が低い場合、また、光学系の光の伝送効率が低
い場合、さらには、情報の消去が可能な情報媒体から信
号の読み出しを行うため、情報媒体上の光出力を低く抑
えなければならないときなどには、光の利用効率が低い
と、雑音と信号の比(S/N比)が低くなる。 【0024】また、回路系のオフセット(例えば演算増
幅器のオフセット)が温度変化や経時変化などによって
変化したときには、サーボ信号に大きなオフセットが発
生する可能性があるという、課題があった。 【0025】さらに、この構成では断面L1a及びL1
a’に入射するフォーカスエラー信号FEの検出のため
の光ビームには、トラッキングエラー信号TEを検出す
るための領域170b、170cの光が欠け落ちてい
る。そのため、フォーカスエラー信号の直線性が乱れサ
ーボ特性の劣化を招くという課題があった。 【0026】また、トラッキングエラー信号TEをホロ
グラム素子170の一部の領域の光ビームのみで検出し
ているため、ディスク上に傷が存在した場合不安定にな
るという課題もあった。 【0027】また第2の従来例では、図2のような構成
のLD−PDモジュール114を用いているため、本質
的にフォーカスエラー信号FEにフォーカスオフセット
が存在する。 【0028】これは、エッチングミラー205を形成す
るため、シリコン基板204に凹部を設けて、エッチン
グミラー205によって半導体レーザ101の出射光が
折り曲げられているので、見かけの発光点101Aはシ
リコン基板204表面、つまり光検出器191および1
92の面に対して後方(z軸の負の方向)にずれること
となる。 【0029】一方、ホログラム素子170によって発生
する回折光L1,L2は、ほぼ見かけの発光点から+z
方向及び−z方向に等しい距離だけ離れて焦点を持つ光
となる。従って、前述の発光点のずれにより、光検出器
191および192面では、光ビームL1およびL2の
スポットサイズが異なり、(式1)によって得られるフ
ォーカスエラー信号は合焦点時には零にはならない。 【0030】この様に、この構成の光ヘッドは、オフセ
ットを持ちフォーカスサーボの安定性、ひいては信号の
劣化を招くという課題がある。 【0031】また、トラッキングエラー信号TE検出の
ため往路において副ビームを生成しているために、ディ
スク面上での光強度が要求される録再ヘッドには十分な
光強度が確保できないという課題もある。 【0032】さらに、この第2の従来例では3ビーム法
によりトラッキングエラー信号TEを検出しているた
め、1対の副ビームを必要としている。このため、光デ
ィスク面上での主ビームの光強度が低下してしまう。特
に、録再用光ヘッドはディスク面上で大きな光強度が必
要であり、この構成の光ヘッドは使用困難である。 【0033】本発明は、サーボ特性が安定で、光の利用
効率の良い光ヘッドを提供するものである。 【0034】 【課題を解決するための手段】本発明の光ヘッド装置
は、光ビームを放射する放射光源と、前記放射光源から
の光ビームを受け情報媒体上へ微小スポットに収束する
集光光学系と、前記情報媒体で反射した光を回折して+
n次回折光と−n次回折光(n:自然数)を同時に発生
するホログラム素子と、前記ホログラム素子により回折
した光を検出する複数の検出領域からなる光検出器を有
し、前記放射光源が前記光検出器に固定されており、前
記放射光源の発光点が前記光検出器の面外にあり、前記
ホログラム素子は、互に異なる第1のパターンの領域と
第2のパターンの領域が交互に配置された部分と、前記
第1及び第2のパターンとは異なり、かつ互に異なる第
3のパターンの領域と第4のパターンの領域が交互に配
置された部分を有し、 前記光検出器は、前記ホログラム
素子の前記複数のパターンの領域で回折したそれぞれの
+n次回折光を受けてフォーカスエラー信号を検出する
フォーカシングエラー検出器、及び前記複数のパターン
の領域で回折したそれぞれの−n次回折光を受けて、ト
ラッキングエラー信号を検出するトラッキングエラー検
出器を有し、 前記第1のパターンの領域から発する+n
次の回折光が、フォーカスエラー検出器の面から離れた
ホログラム素子から遠い位置(以下後方の位置)に収束
し、前記第1のパターンの領域から発する−n次の回折
光は前記トラッキングエラー検出器の第1の領域に入射
し、 前記第2のパターンの領域から発する+n次の回折
光は、フォーカスエラー検出器の面から離れたホログラ
ム素子に近い位置(以下、前方の位置)に収束し、前記
第2のパターンの領域から発する−n次の回折光は、ト
ラッキングエラー検出器の前記第1の領域に入射し、
記第3のパターンの領域から発する+n次の回折光は、
フォーカスエラー検出器の後方の位置に収束し、前記第
3のパターンの領域から発する−n次の回折光はトラッ
キングエラー検出器の第2の領域に入射し、及び 前記第
4のパターンの領域から発する+n次の回折光は、フォ
ーカスエラー検出器の前方の位置に収束し、前記第4の
パターンの領域から発する−n次の回折光はトラッキン
グエラー検出器の前記第2の領域に入射し、前記+n次
(n:自然数)の全ての回折光のみを用いてフォーカス
エラー信号を検出し、前記−n次(n:自然数)の全て
の回折光のみを用いてトラッキングエラー信号を検出す
ることを特徴とする。 【0035】 【0036】 【0037】 【0038】 【0039】 【作用】 (1)+n次回折光の光束のすべて用いてフォーカスエ
ラー信号を得るので、信号強度が大きく信号対雑音比
(S/N)の高いフォーカスエラー信号を得ることがで
きる。また、同様の理由で、フォーカスエラー信号検出
用回折光に強度むらがなく、感度の高いフォーカスエラ
ー信号を得ることができる。 【0040】また、本発明では、−n次回折光の光束を
すべて用いてトラッキングエラー信号を得るので、信号
強度が大きく信号対信号比(S/N)の高いトラッキン
グエラー信号を得ることができる。また、同様に理由
で、ディスク上に傷が存在した場合にも安定に信号検出
ができる。 【0041】 【0042】 【0043】(3)+n次の回折光のみに基づいてフォ
ーカスエラー信号をとるため、ホログラム素子の設計に
よりLD−PDモジュールの発光点101Bと光検出面
とのずれの問題が解決される。従ってLD−PDモジュ
ールがフォーカスオフセットのない状態で使用可能とな
る。 【0044】このため、光ヘッド装置の小型軽量化と低
コスト化し、安定性が改善される。 【0045】 【実施例】以下の各図面の左下部に示されたxyz座標
において、各図で同一座標軸は同一方向を示す。 【0046】[第1実施例]先ず、本発明の第1の実施
例の光ヘッド装置について、図面を参照しながら説明す
る。 【0047】図1は本発明の第1実施例の光ヘッド装置
の側面図を示すものである。図1において、LD−PD
モジュール114は、図の左下に図示したxyz座標の
x軸方向に偏光した光L0を出射するように配置されて
いる。コリメーティングレンズ102は出射光L0を平
行光線にする。特定の方向の偏光を透過し、これと直交
する方向の偏光を回折する機能を有する偏光異方性ホロ
グラム181は、x軸方向の偏光を透過するように配置
されている。1/4波長板115、対物レンズ103、
偏光異方性ホログラム181は保持手段106によって
所定の位置関係で保持されている。光ディスク105は
光ビーム照射点における接線方向が、y方向に一致する
ように配置されている。保持手段116は駆動手段11
2によって駆動される。 【0048】まず、LD−PDモジュール114および
偏光異方性ホログラム181について、以下に説明す
る。 【0049】図2は、一般的なLD−PDモジュール1
14の構造を表す斜視図である。図2において、LD−
PDモジュール114は、シリコン基板204、シリコ
ン基板204の凹部に固定された半導体レーザ101、
シリコン基板204の表面に形成された光検出器19
1、192を有している。また、シリコン基板204の
凹部の壁面に形成されたエッチングミラー205を有
し、半導体レーザ101からy軸方向に放射された出射
光をエッチングミラー205によってシリコン基板20
4の面の上方に反射させ、光ビームL0が出射される。 【0050】このような構成のLD−PDモジュール1
14では、発光源である半導体レーザ101が、光検出
器191と192が形成されたシリコン基板204に直
接固定されているため、その位置関係の変化は温度変化
や振動等の影響を受け難く、安定である。さらに、半導
体レーザ101をシリコン基板204の表面の凹部に表
面実装しているため、その取り付け精度もよく、量産し
やすい構造となっている。 【0051】図3は、偏光異方性ホログラム181を構
成する素子の断面図である。x面のニオブ酸リチウム基
板207の表面に一定間隔で、深さdaの溝209がエ
ッチングにより形成されている。この溝209中にプロ
トン交換領域208が形成されている。 【0052】以上のような構成の素子による偏光異方性
ホログラム181の動作について以下説明する。偏光異
方性ホログラム181に入射した光は一部が、プロトン
交換領域208および溝209を透過し、他の光はニオ
ブ酸リチウム基板207を透過する。その結果、プロト
ン交換領域208を透過する光の位相はニオブ酸リチウ
ム基板207を透過する光の位相に対してずれる。 【0053】常光が入射した場合、プロトン交換領域2
08ではその屈折率が0.04だけ下がるため、プロト
ン交換領域208で位相が進み、且つ溝209でさらに
位相が進む。一方、異常光が入射した場合は、プロトン
交換領域208は屈折率が0.145だけ増加し位相の
遅れが生じる。しかし溝209では位相の進みが生じ位
相のずれを相殺し合う。このようにプロトン交換領域2
08および溝209の深さを適当に選択することによ
り、常光が回折され、異常光が回折されない偏光分離機
能が実現できる。 【0054】例えば、入射波長が0.78μmの光の場
合、偏光分離機能を実現するには、溝209の深さda
を0.25μmとし、プロトン交換領域208の深さdp
を2.22μmとすれば良い。なお、溝209は任意の
領域に分割可能であり、且つ面内で任意パターンをとる
ことができる。その結果回折光の任意の波面を得ること
ができる。 【0055】以上のような構成の光ヘッド装置の動作に
ついて説明する。LD−PDモジュール114からの出
射光L0は、コリメーティングレンズ102により平行
光束に変換される。この光はx軸方向の偏光であるた
め、偏光異方性ホログラム181を回折をすることなく
透過する。 【0056】この光は1/4波長板115により円偏光
に変換され、対物レンズ103に入射、光ディスク10
5上に集光される。光ディスク105で反射した光ビ−
ムは、もとの光路を逆にたどって1/4波長板115に
入射し、y方向の偏光に変換され、偏光異方性ホログラ
ム181に入射する。 【0057】偏光異方性ホログラム181から生じる復
路の+1次回折光(L1)および−1次回折光(L2)
は、LD−PDモジュール114内の光検出器191お
よび192にそれぞれ入射する。この光を複数の領域に
分割した光検出器191および192により検出し、検
出された信号を演算することによって、サーボ信号及
び、情報信号を得る。 【0058】この偏光異方性ホログラム181とLD−
PDモジュール114の関係について、図4を用いて説
明する。図4は、図1においてz軸の負の方向(紙面上
で光ディスク105からLD−PDモジュール114へ
向かう方向)における偏光異方性ホログラム181とL
D−PDモジュール114の平面図を示す。図4ではそ
の図内の上部と下部に並べて示したが、実際には、y軸
上の位置関係では、偏光異方性ホログラム181の中心
はLD−PDモジュール114の中心と一致しており、
z軸方向から見ると両者は重なるはずであるが、詳細な
構造を理解しやすくするために、y軸方向で所定の距離
だけずらして図示している。また同じ理由で、偏光異方
性ホログラム181の寸法に対してLD−PDモジュー
ル114の寸法が拡大されている。偏光異方性ホログラ
ム181は図に示すパターンを有している。また、図4
はLD−PDモジュール114の半導体レーザ101の
見かけの発光点101Aと、光検出器191および光検
出器192との位置関係を示している。LD−PDモジ
ュール114の光検出器191の検出面はx軸に平行な
帯状の領域S1b、S1a、S1c、S1b’、S1
a’、S1c’に分割されている。また光検出器192
の検出面はy軸に平行な線により2つの領域S2a、S
2bに分割されている。 【0059】図4に示すように、偏光異方性ホログラム
181は、y軸に平行な複数の帯状の領域に分割されて
いる。この領域は、基本的には4つのパターンによって
構成され、図中ではこの各パターンの配置をハッチング
の種類により表示している。 【0060】領域181aの第1のパターンは、この領
域181aに入射した光が+1次の回折光としてコリメ
ーティングレンズ102を通過後、光検出器191の面
から離れた偏光異方性ホログラム181から遠い位置
(z軸の負方向、以後「後方の位置」と表記する)に収
束し、かつ光ビームの断面L1aで示す位置に入射する
ように設計されている。この時、同時に発生する−1次
の回折光は光ビームの断面L2aで示される位置へ光検
出器192の面から離れた偏光異方性ホログラム181
に近い位置(z軸の正方向、以後「前方の位置」と表記
する)で収束しながら入射する。すなわち光ビームは光
検出器191又は192の面上の半円形の領域に当た
る。 【0061】領域181bの第2のパターンは、この領
域181bに入射した光が+1次の回折光としてコリメ
ーティングレンズ102を通過後、光検出器191の面
の前方の位置(z軸の正方向)に収束し、かつ断面L1
bで示す位置に入射するように設計されている。この
時、同時に発生する−1次の回折光は、断面L2bで示
される位置へ光検出器192の面の後方の位置(z軸の
負方向)で収束しながら入射する。 【0062】領域181cの第3のパターンは、この領
域181cに入射した光が+1次の回折光としてコリメ
ーティングレンズ102を通過後、光検出器191の面
の後方の位置(z軸の負方向)に収束し、かつ領域L1
cで示す位置に入射するように設計されている。この
時、同時に発生する−1次の回折光は、領域L2cで示
される位置へ光検出器192の面の前方の位置(z軸の
正方向)で収束しながら入射する。 【0063】領域181dの第4のパターンは、この領
域181に入射した光が+1次の回折光としてコリメ
ーティングレンズ102を通過後、光検出器191の面
の前方の位置(z軸の正方向)に収束し、かつ断面L1
dで示す位置に入射するように設計されている。この
時、同時に発生する−1次の回折光は、領域L2dで示
される位置へ光検出器192の面の後方の位置(z軸の
負方向)で収束しながら入射する。 【0064】情報信号、トラッキングエラー信号、フォ
ーカスエラー信号、の検出を以下に説明する。 【0065】情報信号は、光検出器191および192
の検出出力の総和により求めることができる。また、情
報信号は光検出器191の検出出力の総和もしくは光検
出器192の検出出力の総和のみにより求めることも可
能である。後者の方法は、LD−PDモジュール114
の出力数が限られているときに有効である。 【0066】次に、トラッキングエラー信号の検出方法
について説明する。この構成では、偏光異方性ホログラ
ム181は、領域181a、181bで回折された−1
次の回折光が、光検出器192の領域S2bへ入射する
ように設計されている。また、領域181c、181d
で回折された−1次の回折光は、領域S2aへ入射する
ように設計されている。偏光異方性ホログラム181の
設計は、ニオブ酸リチウム基板の溝209の深さdaと
プロトン交換領域の深さdpを適切に設定することによ
って行われる。 【0067】トラッキングエラー信号TEは、プッシュ
プル法により検出することができる。トラッキングエラ
ー信号TEは、光検出器192の各検出領域の符号でそ
の出力値を表記すると、次の(式5)の演算によって得
ることができる。 TE=S2a−S2b ・・・・(式5) 次に、フォーカスエラー信号FEの検出方法を説明す
る。フォーカスエラー信号FEは、光検出器191上で
の各光スポットのサイズを検出する公知のSSD法によ
り検出する。フォーカスエラー信号FEは、光検出器1
91の各検出領域の符号でその出力値を表記すると、次
の(式6)の演算によって得られる。 FE=(S1a−S1b−S1c)−(S1a'−S1b'−S1c') ・・・・(式6) またフォーカスエラー信号FEは次の(式7)により、
領域S1aとS1a’の出力値のみによる演算によって
も得られる。 FE=S1a−S1a' ・・・・(式7) 式(7)の演算は、LD−PDモジュール114の出力
数が限られているときや、ピット列の信号がフォーカス
エラー信号へ与える影響を小さくしたい場合に有効であ
る。以下その詳細な動作について図5を用いて説明す
る。図5は光検出器191の平面図である。 【0068】図5(a)は、光ディスク105上(図
1)に光ビームが集束している合焦点状態における光検
出器191の平面図である。半円の断面L1a,L1c
は光検出器191の検出面の後方に(z軸のマイナス方
向、紙面下方)に集束するべき光ビームが光検出器19
1の検出面に当たるときの光ビームの断面を示す。断面
L1aとL1cの断面積はほぼ等しい。また断面L1
b、L1dは光検出器191の前方に各々集束して光検
出器191の検出面に当たる光ビームの断面を示してい
る。断面L1bとL1dの断面積はほぼ等しい。従っ
て、(式6)または(式7)で得られるフォーカスエラ
ー信号FEは実質的に零となる。 【0069】図1において、光ディスク105が対物レ
ンズ103に近づきデフォーカス状態になったとき、図
5(b)に示すように光検出器191上の光ビームの断
面L1a、L1cは、その集束位置が光検出器191か
ら遠ざかるので、光検出器191上では大きくなる。そ
の結果、領域S1aの出力値が減少し、領域S1b、S
1cの出力値が増加する。逆に、断面L1b、L1d
は、その集束位置が光検出器191に近づくので、光検
出器191上では小さくなる。その結果、領域S1a’
の出力値が増加し、領域S1b’、S1c’の出力値が
減少する。従って、(式6)又は(式7)で得られるフ
ォーカスエラー信号FEは負となる。 【0070】図5(c)は、光ディスク105が、対物
レンズ103から遠ざかったデフォーカス状態を示す光
検出器191の平面図である。断面L1a、L1cは、
光ビームの集束位置が光検出器191に近づくので、光
検出器191上では小さくなる。その結果、領域S1a
の出力値が増加、領域S1b、S1cの出力値が減少す
る。逆に、断面L1b、L1dは、光ビームの集束位置
が光検出器191から遠ざかり、光検出器191上では
大きくなる。その結果、領域S1a’の出力値が減少、
領域S1b’、S1c’の出力値が増加する。従って、
(式6)(式7)で得られるフォーカスエラー信号FE
は正となる。 【0071】以上のように、本構成でフォーカスエラー
信号を得ることが可能となる。なお本構成は、トラッキ
ングエラー信号を得るために光ビームをx軸方向に分割
している。しかし分割方向と偏光異方性ホログラム18
1の主たる回折方向(図4でx軸方向)を一致させてい
るので、フォーカスエラー信号への影響は無視できる。 【0072】また、本実施例では光検出器191の検出
面は、x軸に平行に分割されている。さらに、光検出器
192の検出面上で、トラッキングエラー信号を得るた
めの断面L2c、L2a間及び断面L2d、L2b間の
x軸方向の距離を十分に大きくしている。また、光検出
器191および192のx軸方向の長さを各断面L1a
〜L1d、L2a〜L2dのx軸方向の長さより十分大
きくしている。従って半導体レーザ101の波長変動に
より各スポットがx軸方向に移動しても、光ビームのス
ポットが検出領域からはみ出すおそれはない。 【0073】さらに、この構成は半導体レーザ101の
発光点101Bがx軸方向にずれても検出信号は影響を
うけないようにすることも目的としている。 【0074】図2に示すLD−PDモジュール114を
作製する工程では、シリコン基板204へ半導体レーザ
101を固定する必要がある。この固定工程では半導体
レーザ101を上方(z軸)方向から観察しながら位置
決めする。このとき、半導体レーザ101の発光点10
1Bは、y軸に垂直な面上にある。従ってこの面をy軸
上で所定位置に位置決めすれば、発光点101Bはy軸
上では正しく位置決めできる。しかし、発光点101B
は必ずしも半導体レーザチップの中心にはなく、チップ
のカッティングによりずれている。従ってチップの外形
に基づいてx軸方向における正確な位置決めをすること
は出来ない。そのため、x軸方向では必然的に多少のず
れが生じる。 【0075】本実施例では、前記のように光検出器19
2のx軸方向の長さを各断面の長さより十分大きくして
いるので、このx軸方向の発光点101Bのずれは、前
述の波長変動による光ビームスポットのずれと同様にサ
ーボ信号には影響を与えない。 【0076】以上のように、本実施例は、+1次回折光
の光束をすべて用いてフォーカスエラー信号を得ること
ができ、かつ−1次回折光の光束すべてを用いてトラッ
キングエラー信号を得ることができるので、信号強度が
大きくかつ信号対雑音比(S/N)の高いサーボ信号を
得ることができる。 【0077】また、+1次回折光の光束すべて用いてフ
ォーカスエラー信号を得ることができるので、フォーカ
スエラー信号検出用の回折光にy軸方向(光検出器19
1の分割線に垂直な方向)の光強度のむらがなく、直線
性の良いフォーカスエラー信号を得ることができる。 【0078】さらに、−1次回折光の光量をすべて用い
てトラッキングエラー信号を得ることができるので、例
えばディスク上に傷が存在した場合にも、安定に信号検
出ができる。 【0079】以上のように本実施例では、第1の従来例
の課題をすべて解決できる。 【0080】また、本実施例では、従来問題であったL
D−PDモジュール114のフォーカスオフセットの課
題解決にも効果がある。 【0081】このオフセットの課題は、ホログラム素子
170の回折角度を適当に大きくとり、コリメーティン
グレンズ102の主平面が球面になることを利用して解
決する方法もとられている。しかしながら、この方法に
用いるホログラム素子170の格子ピッチは数μm以下
となり、量産性に問題がある。 【0082】さらに、本発明の第1実施例に用いている
ような偏光異方性ホログラム181では、このような細
かい格子ピッチは実現できず、この方法による問題解決
は不可能である。 【0083】このため、第1実施例では、+1次の回折
光として異なる位置へ収束する2つの波面が、光検出器
191から等距離に、且つ逆方向(z軸上で)に独立に
形成されるような偏光異方性ホログラム181を用いて
いる。また発光点101Bと光検出器面とのz軸上の位
置が異なるLD−PDモジュールをフォーカスオフセッ
トの無い状態で使用可能としている。その結果、安定な
フォーカスサーボが可能となる。 【0084】さらに、第1実施例の構成では、第2の従
来例と異なり、トラッキングエラー信号検出のための副
ビームは必要ない。従って、ディスク面上での光強度を
十分確保できるという効果もある。このように第1実施
例によれば、第2の従来例の課題もすべて解決できる。 【0085】なお、第一実施例では上記のようにLD−
PDモジュール114を用いているので、安定性の良い
光学系を安価に作製できる。 【0086】一般にホログラム素子を利用した光ヘッド
は、LD(レーザーダイオード)とPD(ホトディテク
タ)を一体化したモジュールを用いる。このモジュール
では半導体レーザと光検出器が近接、且つ強固に固定さ
れているため、例えば熱膨張、振動などによる位置ずれ
が発生し難く、安定な動作が実現できる。反面、これら
素子間の位置関係を特別に調整したモジュールを得るこ
とは難しく、また製作コストが高いものとなっていた。 【0087】しかし、第1実施例のLD−PDモジュー
ル114では、光検出器191及び192を同一のシリ
コン基板204に形成するので、光検出器191と光検
出器192の相対位置を、集積回路の作製工程によって
容易に例えばサブミクロンオーダーの高精度に設定でき
る。 【0088】さらに、半導体レーザ101の実装もシリ
コン基板204の表面から実装可能である。すなわち1
軸方向からできる。従って例えばワークの持ち換え時の
ずれ等の誤差もなく、精度良く実装できる。 【0089】第1実施例では、例えばフォーカスオフセ
ットなどのLD−PDモジュール114の課題が解決さ
れるとともに、LD−PDモジュール114を用いてい
るために、安価に安定性の良い光学系が得られる。 【0090】さらに、第1実施例によれば前述のよう
に、半導体レーザ101の発光点101Bのx軸方向の
ずれの許容度が大きくなり、さらに安価で安定性の良い
光学系が得らることとなる。 【0091】さらに、第1実施例では、偏光異方性ホロ
グラム181と1/4波長板115を組み合わせて用い
るため、往路においては不要な回折が起こらない。復路
においてはサーボ信号等を得るための回折光を発生す
る。従って、光の利用効率が高くて信号振幅が大きい。
さらに、不要な回折光によるノイズもなく、非常にS/
N比の高い信号を得ることができる。特に、コンパクト
ディスクなどに比べて、より高密度の光ディスクなどに
用いる光ヘッド装置においては、不要な回折光を減らし
て零に近づけることにより、一層高精度のサーボ信号や
情報信号を得ることできるという顕著な効果がある。 【0092】さらに、復路の+1次と−1次の回折効率
を高くし、0次の回折効率(透過率)を低くすることが
できるため、半導体レーザ101への戻り光量を低くす
る事ができる。従って、放射光源として半導体レーザー
を用いる場合、戻り光と放射光の干渉によって生じるス
クープノイズの発生を回避することができる。 【0093】さらに、第1実施例では、偏光異方性ホロ
グラム181、1/4波長板115及び対物レンズ10
3を、保持手段106によって一定の相対位置を保って
支持している。従ってトラッキング制御のために対物レ
ンズ103が移動するとき、偏光異方性ホログラム18
1も一体になって動き、光ディスク105から反射した
光ビ−ムは偏光異方性ホログラム181上でほとんど移
動しない。従って、対物レンズ103の移動にもかかわ
らず、光検出器191および光検出器192から得られ
る信号は全く劣化せず安定なサーボ制御が可能となる。 【0094】第1実施例の偏光異方性ホログラム181
は、図4に示されるようにy軸に平行な帯状の多数の領
域に分割した構成になっている。この構成では1箇所に
1種の格子しか存在しないので、格子間の干渉から不要
な回折光が発生することがなく、迷光が少なくなる。ま
た雑音が少なくなる上、光の利用効率が高い。 【0095】さらにこの偏光異方性ホログラム181の
パターンは、フォーカスエラー信号へのトラッキングエ
ラー信号の漏れ込みを最小限に抑えるための配慮がなさ
れている。つまり、光検出器191の面の後ろ側に焦点
を結ぶ領域(181aと181c)と前側に焦点を結ぶ
領域(181bと181d)とを交互に十分な回数だけ
繰り返して配置して偏光異方性ホログラム181の面内
における光ビームの強度分布のむらが検出信号に与える
影響を緩和している。すなわち、各断面L1a、L1
b、L1c又はL1dに到達する光ビームは、偏光異方
性ホログラム181の複数の帯状領域からくる複数の光
ビームの集合体である。従って偏光異方性ホログラム1
81の面内に入射する光ビームの強度の分布が一様でな
く、部分的にむらを生じた場合でも、断面L1a、L1
b、L1c及びL1d間の平均光強度のむらは少なくな
る。その結果、断面L1a、L1b、L1c及びL1d
の光ビームに混入する−1次の回折光の強度はほぼ等し
くなり、混入した−1次の回折光による出力値は(式
6)又は(式7)の減算によって相殺される。その結果
上記のトラッキング信号の漏れ込みが減少する。 【0096】なお、第1実施例に於いて偏光異方性ホロ
グラム181は、図3で示すものを用いている。偏光異
方性ホログラム181としては偏光方向に対する回折効
率の違うホログラム素子であればよい。例えば特開昭6
3−314502に開示された構造のホログラム素子で
も良い。液晶を用いたホログラム素子としてもよい。 【0097】また、LD−PDモジュール114は、図
4で示される構造のLD−PDモジュールに限るもので
はなく、半導体レーザと光検出器が一体化されているL
D−PDモジュールであれば良い。例えば図6や図7に
示されるLD−PDモジュールでも良い。図6のLD−
PDモジュールはシリコン基板204、シリコン基板2
04の表面両端部に設けられた光検出器191、19
2、シリコン基板204の表面の中央部に設けられた表
面放射型の半導体レーザ117を有している。表面放射
型の半導体レーザ117は、内蔵された反射ミラーによ
りy軸方向に放射されたレーザ光をシリコン基板204
の表面に垂直な方向に反射してレーザビームL0として
出射する。図7のLD−PDモジュールは、表面放射型
の半導体レーザ118のみが図6のLD−PDモジュー
ルと異なっている。表面放射半導体レーザ118は、シ
リコン基板204に垂直な方向にレーザ光L0を出射す
る。本実施例では±1次の回折光による各信号の検出方
法について説明した。しかし、回折光は±1次の回折光
に限られるものではなく、±n次(nは自然数)の回折
光によって各信号を検出することもできる。 【0098】[第2実施例]第2の実施例の光ヘッド装
置について説明する。第1の実施例の光ヘッド装置に比
べ、さらにフォーカスエラー信号へのトラッキングエラ
ー信号の漏れ込みの抑圧が必要な場合は、この構成の光
ヘッドが有効である。 【0099】第2実施例の光ヘッド装置の基本的構成は
図1に示す第1の実施例と同じである。第1の実施例と
第2実施例との違いは、図8で示すホログラムパターン
を有する偏光異方性ホログラム182を、偏光異方性ホ
ログラム181の替わりに使用することである。また動
作も実質的に第1実施例と同じである。 【0100】偏光異方性ホログラム182は、182a
と182bの2領域を持つ。領域182aは図4の断面
L1aとL2bをそれぞれ有する光に対応する光を同時
に発生するように設計されている。また、領域182b
は図4の断面L1cとL2dをそれぞれ有する光に対応
する光を同時に発生するように設計されている。 【0101】これらの領域182a、182bは基本的
には、2つの異なるフレネルゾーンプレートの重ね合わ
せにより構成されている。このような構成の光ヘッドで
は、光検出器191の面の前側に焦点を持つ回折光も、
後ろ側に焦点を持つ回折光も、共にホログラムのほぼ全
面から発生する。従って、光ディスク105のトラック
による回折光は領域182a、182bの回折光に均等
に混入する。しかし、領域182a,182bの回折光
に均等に混入された回折光による検出値は式(6)に示
す減算によってほぼ相殺される。 【0102】このため、得られるフォーカスエラー信号
は、トラッキングエラー信号の漏れ込みなどのノイズが
少く、安定なフォーカスサーボが実現できる。特にフォ
ーカスエラー信号へのトラッキング信号の漏れ込みの抑
圧が重要な場合等には有効な構成である。 【0103】第2実施例では、格子間の干渉による不要
な回折光が発生するが、それを除けば第1の実施例の特
長をすべて備えている。 【0104】第2実施例において、図8に示す偏光異方
性ホログラム182は図3で示す偏光異方性ホログラム
を用いているが、偏光方向に対する回折効率の違うホロ
グラム素子であればよい。例えば特開昭63−3145
02に開示された構造のホログラム素子でも良く、液晶
を用いたホログラム素子としてもよい。 【0105】また、LD−PDモジュール114は、図
2で示される構造のLD−PDモジュールを用いたがこ
の限りではない。半導体レーザと光検出器が一体化され
ているLD−PDモジュールであれば良く、例えば図6
や図7に示されるLD−PDモジュールでも良い。 【0106】[第3実施例]本発明の第3実施例の光ヘ
ッド装置は、第1の実施例の光ヘッド装置に比べ、半導
体レーザ101のy軸方向の位置の調整に精度が必要で
あるが、フォーカスエラー信号の検出感度が良いという
特長を持つ。従って第3実施例はフォーカスサーボ制御
を厳密に行う必要のある場合、例えば対物レンズの焦点
深度が浅い場合などに有効である。 【0107】第3実施例の基本的構成および動作は、第
1の実施例と同じである。図9は、図1において、z軸
の負の方向(紙面上で光ディスク105からLD−PD
モジュール114へ向かう方向)における偏光異方性ホ
ログラム183とLD−PDモジュール114の平面図
を示す。図9ではその図内の上部と下部に並べて示した
が、実際には、y軸上の位置関係では、偏光異方性ホロ
グラム183の中心はLD−PDモジュール114の中
心と一致しており、z軸方向から見ると両者は重なるは
ずであるが、詳細な構造を理解しやすくするために、y
軸方向で所定の距離だけずらして図示している。また同
じ理由で偏光異方性ホログラム183の寸法に対するL
D−PDモジュール114の寸法が拡大されている。第
1の実施例と本実施例の違いは、図9で示すホログラム
パターンを有する偏光異方性ホログラム183を、偏光
異方性ホログラム181の替わりに使用している。また
LD−PDモジュール114の光検出器191および1
92を、図9に示す領域に分割するものである。 【0108】図9に示すように、偏光異方性ホログラム
183は、ホログラム素子中心を通りx軸とy軸とにそ
れぞれ平行な二つの直線により、4つの領域183a、
183b、183c、183dに分割されている。各領
域183a、183b、183c、183dを透過する
光は、それぞれ断面L1a、L1b、L1c、L1dに
よって示す位置に入射する。偏光異方性ホログラム18
3は、光ディスク105上で光ビームが集束している場
合には、各光は光検出器191上で焦点を結ぶように設
計されている。また、偏光異方性ホログラム183は、
断面L2a、L2bで表す−1次の回折光は光検出器1
92の領域S3bへ入射し、断面L2c、L2dで表す
−1次の回折光は光検出器192の領域S3aに入射す
るように設計されている。 【0109】情報信号は、光検出器191および192
の検出値の総和により求めることができる。また、光検
出器191の検出出力の総和、もしくは光検出器192
の検出値の総和のみにより情報信号を得ることも可能で
ある。後者は、LD−PDモジュール114の出力数が
限られているときに有効である。 【0110】次に、この構成によるトラッキングエラー
信号の検出方法について説明する。偏光異方性ホログラ
ム183は、領域183a、183bで回折された−1
次の回折光が光検出器192の領域S3bへ入射し、領
域183c、183dで回折された−1次の回折光は、
領域S3aへ入射するように設計されている。このた
め、トラッキングエラー信号TEは、プッシュプル法に
より検出することができる。 【0111】このトラッキングエラー信号TEは、各検
出領域S3a、S3bの符号でその出力値を表記する
と、次の(式8)の演算によって得ることができる。 TE=S3a−S3b ・・・・(式8) 次に、フォーカスエラー信号FEの検出方法を説明す
る。フォーカスエラー信号は、光検出器191上で公知
のナイフエッジ法により検出する(図示省略)。フォー
カスエラー信号FEの各検出領域S1a、S1b、S2
a、S2bの符号でその出力値を表記すると、次の(式
9)の演算によって得られる。 FE=(S1a+S2a)−(S1b+S2b) ・・・・(式9) (式9)によりフォーカスエラー信号FEを検出する場
合、領域S1aとS2aは隣接しているので、一つの領
域として分割せずに使用可能である。 【0112】またフォーカスエラー信号FEは、次の
(式10)あるいは(式11)による領域S1aとS1
b、または領域S2aとS2bによる演算によっても得
られる。 FE=S1a−S1b ・・・・(式10) FE=S2a−S2b ・・・・(式11) この演算は、LD−PDモジュール114の出力数が限
られている場合に有効である。以下、その詳細な動作に
ついて図10を用いて説明する。 【0113】図10は、光検出器191上の光の分布状
態を説明するための平面図である。図10(a)は、光
ディスク105上に光ビームが集束している合焦点状態
の場合の光の分布状態を示す図である。断面L1a、L
1cは領域S1aとS1bの境界線上にあり、光はその
上に集光している。断面L1b、L1dは領域S2aと
S2bの境界線上にあり、光はその上に集光する。従っ
て、(式9)、(式10)又は(式11)で得られるフ
ォーカスエラー信号FEは実質的に零となる。 【0114】図10(b)は、例えば光ディスク105
が対物レンズ103に近づきすぎてデフォーカス状態に
なったときの光検出器191の平面図である。断面L1
a、L1cは領域S1bにあり領域S1aには存在しな
い。すなわち、光は領域S1bに入射し領域S1aには
入射しない。また断面L1b、L1dは領域S2bにあ
り領域S2aにはない。すなわち、光は領域S2bに入
射し、領域S2aに入射しない。従って、(式9)、
(式10)又は(式11)で得られるフォーカスエラー
信号FEは負となる。 【0115】図10(c)は、例えば光ディスク105
が対物レンズ103から遠ざかりデフォーカス状態にな
った場合の光検出器191の平面図である。断面L1
a、L1cは領域S1aにあり領域S1bにはない。す
なわち、光は領域S1aに入射し、領域S1bには入射
しない。また、断面L1b、L1dは領域S2aにあ
り、領域S2bにはない。すなわち、光は領域S2aに
入射し、領域S2bに入射しない。従って、(式9)、
(式10)又は(式11)で得られるフォーカスエラー
信号FEは正となる。 【0116】以上のように、第3実施例の構成でフォー
カスエラー信号を得ることが可能となる。なお、本構成
は、トラッキングエラー信号を得るために光ビームをx
軸方向に分割しているが、光ビームの分割方向と偏光異
方性ホログラム183の主たる回折方向を一致させてい
るのでフォーカスエラー信号への影響は無視できる。 【0117】また、第3実施例では光ビームを検出する
ための光検出器191は、x軸に平行な帯状領域に分割
されている。さらに、図19の光検出器192の検出面
において、各光ビームの断面L2bとL2d間及び断面
L2aとL2c間の距離を十分大くしてある。また光検
出器191および192のx軸方向の長さを光ビームの
断面のサイズより十分大きくしている。従って半導体レ
ーザ101の波長変動により光ビームの位置がx軸方向
で移動しても各信号の検出に影響を与えることはない。 【0118】さらに、この構成は半導体レーザ101の
発光点101Bのx軸方向のずれの影響もなくすことも
目的としている。 【0119】前記第一実施例において詳細に説明したよ
うに、LD−PDモジュール114を作製するには、シ
リコン基板204へ半導体レーザ101を固定する必要
がある。この固定工程で、半導体レーザ101はy軸方
向では端面を観察することにより精度良く位置決めがで
きる。しかしx軸方向では半導体レーザ101の外形を
観察しても高精度の位置決めは困難である。従って小さ
な位置誤差は避けられない。 【0120】本実施例では光検出器192のx軸方向の
長さを光ビームの断面L2a、L2b、L2c及びL2
dより大きくしているので、上記のx軸方向の発光点の
ずれは、前述の波長変動によるずれ同様サーボ信号には
影響を与えない。 【0121】以上のように本実施例は、+1次回折光の
光束をすべて用いてフォーカスエラー信号を得ることが
できる。また、−1次回折光の光束すべてを用いてトラ
ッキング信号を得ることができるので、信号強度が大き
く信号対雑音比(S/N)の高いサーボ信号を得ること
ができる。 【0122】さらに、−1次回折光の光束をすべて用い
てトラッキングエラー信号を得ることができるので、光
ディスク上に傷が存在した場合にも安定に信号検出がで
きるという効果もある。以上のように第3実施例では、
第1の従来例の課題をすべて解決できその効果は大き
い。 【0123】また、本実施例では、従来問題であったL
D−PDモジュール114のフォーカスオフセットの課
題の解決にも効果がある。 【0124】このオフセットの課題は、ホログラム素子
170の回折角度を適当に大きくとり、コリメーティン
グレンズ102の主平面が球面になることを利用して解
決する方法もとられている。 【0125】しかしながら、この方法に用いるホログラ
ム素子170の格子ピッチは数μm以下となり量産性に
問題がある。 【0126】さらに本実施例に用いているような偏光異
方性ホログラムでは、このような格子ピッチは実現でき
ず、この方法による問題解決は不可能である。 【0127】このため、本実施例では+1次回折光とし
て光検出器191上に収束する複数の波面を形成する偏
光異方性ホログラム183を用い、発光点と光検出面の
異なるLD−PDモジュールがフォーカスオフセットの
無い状態で使用可能となるようにしている。このことに
より安定なフォーカスサーボが可能となる。 【0128】さらに、本実施例の構成は、第2の従来例
と異なり、トラッキングエラー信号検出のための副ビー
ムが必要なく、光ディスク面上での光強度を十分確保で
きるという効果もある。このように本実施例によれば第
2の従来例の課題もすべて解決できる。 【0129】なお、本実施例で上記のようにLD−PD
モジュール114を用いることができるので、安定性の
良い光学系を安価に作製できる。 【0130】一般にホログラム素子を利用した光ヘッド
は、LDとPDを一体化したモジュールを用いる。この
モジュールでは半導体レーザと光検出器が近接、且つ強
固に固定されており、熱膨張、振動などによる位置ずれ
が発生し難く、安定な動作が実現できる。反面、これら
素子を特定の位置関係を調整しモジュール化することは
難しく、製作コストが高いものとなっていた。 【0131】しかし、LD−PDモジュール114は、
光検出器191と光検出器192とを同一のシリコン基
板204に形成するので、光検出器191と光検出器1
92との相対位置を、集積回路の作製工程によって容易
に例えばサブミクロンオーダーの高精度に設定できる。 【0132】さらに、半導体レーザ101の実装も表面
実装可能で、1軸方向からできるため、例えばワークの
持ち換え時のずれ等の誤差もなく、精度良く実装できる
といいう特長を有する。 【0133】本実施例では、フォーカスオフセットなど
のLD−PDモジュール114の課題を解決しこれを用
いているため、安価に安定性の良い光学系が得らること
となる。さらに、本実施例によれば、前述のように半導
体レーザ発光点のx軸方向のずれ許容度が大きく、さら
に安価で安定性の良い光学系が得られる。 【0134】さらに、本実施例では偏光異方性ホログラ
ム183と1/4波長板115を組み合わせて用いるた
め、往路においては不要な回折が起こらない。復路にお
いてはサーボ信号等を得るための回折光を発生する。従
って、光の利用効率が高くて信号振幅が大きい上に、不
要な回折光によるノイズもなく、非常にS/N比の高い
信号を得ることができる。特に、コンパクトディスクな
どに比べて、より高密度の光ディスクなどのための光ヘ
ッド装置においては、不要な回折をより減らして0に近
づけることにより、一層高品質のサーボ信号や情報信号
を得ることできるという顕著な効果がある。 【0135】さらに、本実施例の構成では、復路の+1
次と−1次との回折効率を高くし、0次の回折効率(透
過率)を低くすることができるため、半導体レーザ10
1への戻り光量を低くする事ができる。従って、放射光
源として半導体レーザーを用いる場合、戻り光と出射光
の干渉によるスクープノイズの発生を回避することがで
きる効果がある。 【0136】さらに、本実施例では偏光異方性ホログラ
ム183、1/4波長板115及び対物レンズ103
を、保持手段106によって一定の相対位置を保持して
設けている。従って、例えばトラッキング制御のために
対物レンズ103が移動すると、偏光異方性ホログラム
183も一体になって動き、光ディスク105から反射
した光ビ−ムは偏光異方性ホログラム183上でほとん
ど移動しない。従って、対物レンズ103の移動によっ
て、光検出器191および192から得られる信号は全
く劣化せず安定なサーボが可能となる。 【0137】第3実施例の偏光異方性ホログラム183
は、1箇所に1種の格子しか存在しない。従って格子間
の干渉により不要な回折光が発生することがなく、迷光
が少なくなり、雑音が少なくなる上、光の利用効率が高
いという効果がある。 【0138】なお、本実施例に於いて偏光異方性ホログ
ラム183は、図3で示す偏光異方性ホログラムとした
が、偏光異方性ホログラム183は、偏光方向に対する
回折効率の違うホログラム素子であればよい。例えば特
開昭63−314502に開示された構造のホログラム
素子でも良く、液晶を用いたホログラム素子でもよい。 【0139】また、LD−PDモジュール114は、図
4で示される構造のLD−PDモジュールとしたがこれ
に限るものではなく、半導体レーザと光検出器が一体化
されているLD−PDモジュールであれば良く、例えば
図6や図7に示されるLD−PDモジュールとしても良
い。本実施例では±1次の回折光による各信号の検出方
法について説明した。しかし、回折光は±1次の回折光
に限られるものではなく、±n次(nは自然数)の回折
光によって各信号を検出することもできる。 【0140】[第4実施例]第4実施例の光ヘッド装置
について図11を用いて説明する。第1〜第3実施例に
おいては、情報信号は光検出器191、192の検出出
力の総和から得ている。第4実施例は、情報信号を光検
出器192の1つの領域により検出することができる。
従って、情報信号検出のためのヘッドアンプが一つで良
いという特長がある。この構成の光ヘッド装置は、例え
ばヘッドアンプのノイズが問題となる場合や、コスト上
高価な広帯域のヘッドアンプが使用できない場合に有効
である。 【0141】第4実施例の基本的構成および動作は、第
1の実施例と同じである。図11は、図1において、z
軸の負の方向(紙面上で光ディスク105からLD−P
Dモジュール114へ向かう方向)における偏光異方性
ホログラム181とLD−PDモジュール114の平面
図を示す。図11ではその図内の上部と下部に並べて示
したが、実際には、y軸上の位置関係では、偏光異方性
ホログラム181の中心はLD−PDモジュール114
の中心と一致しており、z軸方向から見ると両者は重な
るはずであるが、詳細な構造を理解しやすくするため
に、y軸方向で所定の距離だけずらして図示している。
また同じ理由で、偏光異方性ホログラム181の寸法に
対するLD−PDモジュール114の寸法が拡大されて
いる。第1実施例と本実施例の違いは、LD−PDモジ
ュール114の光検出器191は、図11に示すように
くし型の領域S1a、S1b、S1c、S1dに分割さ
れている。くし型の領域S1a、S1cはそれぞれくし
型の領域S1b、S1dと噛み合っている。光検出器1
92は分割されていない。 【0142】先ず、偏光異方性ホログラム181とLD
−PDモジュール114との関係について、図11を用
いて説明する。図11は、偏光異方性ホログラム181
のパターンを表すとともに、LD−PDモジュール11
4の半導体レーザ101と、光検出器191および19
2との位置関係を示している。図に示すように、偏光異
方性ホログラム181は、第1の実施例で用いたものと
同じものである。 【0143】この構成によるトラッキングエラー信号の
検出は、プッシュプル法により行う。トラッキング信号
TEは、各検出領域の符号でその出力値を表すと、下記
(式12)の演算によって得られる。 TE=(S1a+S1b)−(S1c+S1d) ・・・・(式12) フォーカスエラー信号FEは、SSD法により検出す
る。フォーカスエラー信号FEは、各検出領域の符号で
その出力値を表すと、下記(式13)の演算によって得
られる。 FE=(S1a+S1c)−(S1b+S1d) ・・・・(式13) 第4実施例の特徴は、情報信号検出が単一の領域の光検
出器192で行われることである。このため、光検出器
192の検出信号を一つのヘッドアンプで増幅するだけ
でよく、ヘッドアンプのノイズの累積の問題もなく良好
な情報信号の検出が可能となる。上記のノイズの累積と
は以下に説明する現象をいう。すなわち複数の検出領域
からの検出信号を複数のヘッドアンプでそれぞれ増幅
し、増幅された複数の信号を加算して1つの出力信号と
すると、各ヘッドアンプのノイズが出力信号中に累積さ
れS/N比が悪化する。また上記のように情報信号の光
検出器192が独立しているため、ヘッドアンプは情報
信号帯域のみを増幅するものでよく、従来のサーボ帯域
まで増幅できるヘッドアンプにくらべ安価で低ノイズの
ものが使用できる。 【0144】なお、第4実施例は、第1実施例の光ヘッ
ド装置の特長も兼ね備えたものである。 【0145】第4実施例に於いて偏光異方性ホログラム
181は、図3で示す偏光異方性ホログラムとしたが、
偏光異方性ホログラム181は、偏光方向に対する回折
効率の違うホログラム素子であればよい。例えば特開昭
63−314502に開示された構造のホログラム素子
でも良く、液晶を用いたホログラム素子としてもよい。 【0146】また、LD−PDモジュール114は、図
2で示される構造のLD−PDモジュールとしたがこの
限りではなく、半導体レーザと光検出器が一体化されて
いるLD−PDモジュールであれば良く、例えば図6や
図7に示されるLD−PDモジュールとしても良い。 【0147】また、偏光異方性ホログラム181の代わ
りに、例えば第2実施例で用いた偏光異方性ホログラム
182を用いても良い。 【0148】[第5実施例]第5の実施例の光ヘッド装
置は、情報信号を1つの領域により検出することができ
る。従って、情報信号検出のためのヘッドアンプが一つ
で良いという特長がある。この構成の光ヘッド装置は、
例えばヘッドアンプのノイズが問題となる場合や、コス
ト上高価な広帯域のヘッドアンプが使用できない場合に
有効である。 【0149】また、第5実施例は、第4実施例の光ヘッ
ド装置に比べ、y軸方向の調整精度が必要である。しか
しフォーカスエラー信号の検出感度が良いという特長を
持ち、フォーカスサーボを厳密に行う必要のある場合、
例えば対物レンズの焦点深度が浅い場合などに有効であ
る。 【0150】本実施例の基本的構成および動作は、第3
実施例と同じである。図12は、図1において、z軸に
おいて負の方向(紙面上で光ディスク105からLD−
PDモジュール114へ向かう方向)における偏光異方
性ホログラム181とLD−PDモジュール114の平
面図を示す。図12ではその図内の上部と下部に並べて
示したが、実際には、y軸上の位置関係では、偏光異方
性ホログラム181の中心はLD−PDモジュール11
4の中心と一致しており、x軸方向から見ると両者は重
なるはずであるが、詳細な構造を理解しやすくするため
に、y軸方向で所定の距離だけずらして図示している。
また同じ理由で偏光異方性ホログラム181の寸法に対
するLD−PDモジュール114の寸法が拡大されてい
る。第3実施例と本実施例の違いは、LD−PDモジュ
ール114の光検出器191を、図12に示すような領
域に分割するものである。光検出器191は、四角形の
検出領域S1aとそれを囲むU字型の領域S1b、及び
四角形の領域S1cとそれを囲むU字型の領域S1dに
分割されている。光検出器192は分割されていない。 【0151】先ず、偏光異方性ホログラム183と、L
D−PDモジュール114との関係について、図12を
用いて説明する。図12は、偏光異方性ホログラム18
3のパターンを表すとともに、LD−PDモジュール1
14の半導体レーザ101の発光点と、光検出器191
および光検出器192との位置関係を示した図である。
図に示すように、偏光異方性ホログラム183は、第3
の実施例で用いた偏光方性ホログラムと同じものであ
る。 【0152】この構成によるトラッキングエラー信号の
検出は、プッシュプル法により行う。トラッキング信号
TEは、各検出領域の符号でその出力値を表すと、下記
の(式14)の演算によって得られる。 TE=(S1a+S1b)−(S1c+S1d) ・・・・(式14) フォーカスエラー信号FEは、ナイフエッジ法により検
出する。フォーカスエラー信号FEは、各検出領域の符
号でその出力値を表記すると、下記の(式15)の演算
によって得られる。 FE=(S1a+S1c)−(S1b+S1d) ・・・・(式15) 第5実施例の特徴は、情報信号検出が単一の領域の光検
出器192で行われることである。このため、光検出器
192の検出信号を一つのヘッドアンプで増幅するだけ
でよく、ヘッドアンプのノイズの積算の問題もなく、良
好な情報信号の検出が可能となる。また、情報信号の検
出器が独立しているため、ヘッドアンプは情報信号帯域
の周波数のみを増幅するものでよく、従来の広いサーボ
帯域の周波数まで増幅できるヘッドアンプにくらべ安価
で低ノイズのものが使用できる。 【0153】なお、第5実施例は、第3実施例の光ヘッ
ドの特長も兼ね備えたものである。本実施例に於いて偏
光異方性ホログラム183は、図3で示す偏光異方性ホ
ログラムとしたが、偏光異方性ホログラム183は、偏
光方向に対する回折効率の違うホログラム素子であれば
よい。例えば特開昭63−314502に開示された構
造のホログラム素子でも良く、液晶を用いたホログラム
素子としてもよい。また、LD−PDモジュール114
は、図2で示される構造のLD−PDモジュールとした
がこの限りではなく、半導体レーザと光検出器が一体化
されているLD−PDモジュールであれば良く、例えば
図6や図7に示されるLD−PDモジュールとしても良
い。 【0154】[第6実施例]図13は、第6実施例の光
ヘッド装置の構成を表す側面図である。本実施例の光ヘ
ッド装置は、1/4波長板115と偏光異方性ホログラ
ム素子181とを、対物レンズ103から分離してい
る。但し、偏光異方性ホログラム181、LD−PDモ
ジュール114等の各要素部自体は、上記第1〜第5実
施例で説明したものが適用できる。 【0155】従って、本実施例の構成においても、トラ
ッキングエラー信号TE及びフォーカスエラー信号FE
の検出は、上記第1〜第5実施例と同様に得られること
は勿論である。 【0156】第6実施例の構成は、対物レンズ103の
厚さを薄くする必要があるとき、例えば光ヘッドの薄型
化が必要な場合に有効である。 【0157】なお、ホログラム素子として、偏光異方性
ホログラム181を用いた場合について示したがこのか
ぎりではない。偏光異方性ホログラム181〜183を
用いる場合でも、これに対応して光検出器191および
光検出器192を領域分割すればよい。 【0158】第6実施例において、偏光異方性ホログラ
ム181は図3で示す偏光異方性ホログラムを用いてい
る。しかし偏光異方性ホログラム181は、偏光方向に
対する回折効率の違うホログラム素子であればよい。例
えば特開昭63−314502に開示された構造のホロ
グラム素子でも良く、液晶を用いたホログラム素子でも
よい。また、LD−PDモジュール114は図4で示さ
れる構造のLD−PDモジュールを用いたが、半導体レ
ーザと光検出器が一体化されているLD−PDモジュー
ルであれば良く、例えば図6や図7に示すLD−PDモ
ジュールとしても良い。 【0159】[第7実施例]図14は第7実施例の光ヘ
ッド装置の構成を示す側面図である。第7実施例は第6
実施例のLD−PDモジュール114、コリメーティン
グレンズ102、偏光異方性ホログラム181及び1/
4波長板115を一体化した構成である。光学系が一つ
のモジュールとなっていることから相互の位置関係は正
しく保たれ、安定な光学系が実現できる。 【0160】また、このモジュールは種々の形状の光ヘ
ッドの共通部品として使用可能で、量産効果による光ヘ
ッド装置の低コスト化も実現できる。 【0161】なお、本実施例ではホログラム素子として
偏光異方性ホログラム181を用いた場合について示し
たがこのかぎりではなく、偏光異方性ホログラム181
〜183でもこれに対応して光検出器191および19
2を所定の領域に分割すればよい。 【0162】なお、本実施例に於いて偏光異方性ホログ
ラム181は、図3で示す偏光異方性ホログラムとした
が、偏光異方性ホログラム181は、偏光方向に対する
回折効率の違うホログラム素子であればよい。例えば特
開昭63−314502に開示された構造のホログラム
素子でも良く、液晶を用いたホログラム素子としてもよ
い。また、LD−PDモジュール114は、図4で示さ
れる構造のLD−PDモジュールとしたがこの限りでは
なく、半導体レーザと光検出器が一体化されているLD
−PDモジュールであれば良く、例えば図6や図7に示
されるLD−PDモジュールとしても良い。 【0163】[第8実施例]図15は第8実施例の光ヘ
ッド装置の構成を示す側面図である。本実施例の光ヘッ
ドは、上記第6の実施例の偏光異方性ホログラム181
を、LD−PDモジュール114とコリメーティングレ
ンズ102との間に配置したものである。 【0164】この構成では、偏光異方性ホログラム18
1が、LD−PDモジュール114に接近して配置して
いるため、光ヘッドのさらなる安定化が実現できる。さ
らに、偏光異方性ホログラム181の直径も小さいもの
で良く、低コスト化が実現できる。 【0165】なお、本実施例では、ホログラム素子とし
て偏光異方性ホログラム181を用いた場合について示
したがこのかぎりではない。例えば偏光異方性ホログラ
ム181〜183でも、各々に対応して光検出器191
および光検出器192を領域分割すればよい。また、本
実施例の構成では1/4波長板115は、例えばコリメ
ーティングレンズ102と偏光異方性ホログラム181
との間に配置することも可能である。 【0166】但し、本実施例に於いて偏光異方性ホログ
ラム181は、図3で示す偏光異方性ホログラムとした
が、偏光異方性ホログラム181は、偏光方向に対する
回折効率の違うホログラム素子であればよい。例えば特
開昭63−314502に開示された構造のホログラム
素子でも良く、液晶を用いたホログラム素子としてもよ
い。また、LD−PDモジュール114は、図4で示さ
れる構造のLD−PDモジュールとしたがこの限りでは
なく、半導体レーザと光検出器が一体化されているLD
−PDモジュールであれば良く、例えば図6や図7に示
されるLD−PDモジュールとしても良い。 【0167】[第9実施例]図16は、本実施例の光ヘ
ッド装置の構成を示す側面図である。本実施例は、第8
実施例のLD−PDモジュール114と偏光異方性ホロ
グラム181とをフレーム部材141Aで一体化した一
つのモジュールとなっている。従って、安定な光学系を
実現できる。また、このモジュールは種々の形状の光ヘ
ッドの共通部品として使用可能で、量産効果による光ヘ
ッドの低コスト化も実現できる。 【0168】なお、本実施例では、ホログラム素子とし
て偏光異方性ホログラム181を用いた場合について示
したがこのかぎりではなく、偏光異方性ホログラム18
1〜183を用いることもできる。この場合には、各々
に対応して光検出器191および192の領域を分割す
ればよい。また、この構成では1/4波長板115は、
コリメーティングレンズ102と偏光異方性ホログラム
181との間に配置することも可能である。さらに、こ
の構成では、コリメーティングレンズ102または1/
4波長板115を含めて一体化することも可能である。
また、コリメーティングレンズ102及び1/4波長板
115を含めて一体化することも可能である。この構成
でコリメーティングレンズ102と対物レンズ103を
一つのレンズに置き換えることも可能である。 【0169】第9実施例に於いて偏光異方性ホログラム
181は、図3で示す偏光異方性ホログラムを用いた
が、偏光方向に対する回折効率の違うホログラム素子で
あればよい。例えば特開昭63−314502に開示さ
れた構造のホログラム素子でも良く、液晶を用いたホロ
グラム素子としてもよい。また、LD−PDモジュール
114は、図2で示される構造のLD−PDモジュール
を用いたがこの限りではない。半導体レーザと光検出器
が一体化されているLD−PDモジュールであれば良
く、例えば図6や図7に示されるLD−PDモジュール
としても良い。 【0170】以上本発明の各実施例について説明した
が、これらすべての構成において、偏光異方性ホログラ
ムと1/4波長板を、例えば図17で示す素子で置き換
えることも可能で、小型軽量化に効果がある。 【0171】図17は、1/4波長板と偏光異方性ホロ
グラムとの機能を有する、複合機能素子である。構成
は、偏光異方性ホログラム機能を有する部分の裏面に、
複屈折膜である例えば五酸化タンタル(Ta25)の斜
め蒸着膜を形成したものである。偏光異方性ホログラム
部の回折方向の偏光と45度の角度をなす2つの直交す
る偏光とが透過するときに、1/4波長の位相差が生じ
るように厚さを決めている。以上の様な複合機能素子を
使用することにより、光ヘッド装置の小型軽量化が実現
できる。 【0172】さらに、上記の実施例のすべてにおいて偏
光異方性ホログラムの代わりに、一部を透過し、一部を
回折する無偏光もしくは偏光異方性の小さいホログラム
素子を使用し、1/4波長板を省略した構成も実施可能
である。 【0173】 【発明の効果】以上のように本発明の光ヘッド装置によ
れば、主に次のような効果がある。 【0174】(1)+1次回折光の光束をすべて用いて
フォーカスエラー信号を得ることができるので、信号強
度が大きく、信号対雑音比(S/N)の高いフォーカス
エラー信号を得ることができる。 【0175】また同様の理由で、フォーカスエラー信号
検出用の回折光の強度分布が一様であり、感度の高いフ
ォーカスエラー信号を得ることができる。 【0176】また本発明の光ヘッド装置では、−1次回
折光の光量をすべて用いてトラッキングエラー信号を得
ることができるので、信号強度が大きく、信号対雑音比
(S/N)の高いトラッキングエラー信号を得ることが
できる。 【0177】また上記と同様の理由で、ディスク上に傷
が存在した場合にも、安定に信号検出ができる。 【0178】(2)本発明の光ヘッド装置では、情報信
号検出が単一の領域の光検出器で行われるため、光検出
器の検出信号を一つのヘッドアンプで増幅するだけでよ
い。多数のヘッドアンプを用いる場合のノイズの累積の
問題もなく、良好な情報信号の検出が可能となる。 【0179】また、情報信号の検出器が独立しているた
め、ヘッドアンプは情報信号帯域のみを増幅するもので
よく、ヘッドアンプの帯域幅を限定できる。従って従来
のサーボ帯域まで増幅できるヘッドアンプにくらべ安価
で、低ノイズのものが使用できる。 【0180】(3)本発明の光ヘッド装置は、+1次の
回折光のみでフォーカスエラー信号を得るため、ホログ
ラム素子の設計により、LD−PDモジュールの発光点
と光検出面との間にずれがあっても、フォーカスオフセ
ットの無い状態で使用可能となる。このため、光ヘッド
装置の小型軽量化と低コスト化、安定化が実現できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第1の実施例の光ヘッド装置の側面図 【図2】LD−PDモジュールの斜視図 【図3】偏光異方性ホログラムの断面図 【図4】第1実施例の偏光異方性ホログラムとLD−P
Dモジュールの位置関係を示す平面図 【図5】(a)は、第1実施例において、光ディスク上
に光ビームが合焦している状態における光検出器191
の平面図 (b)は、第1実施例において、光ディスクに対物レン
ズが近づいたデフォーカス状態における光検出器191
の平面図 (c)は、第1実施例の光ディスクにおいて、対物レン
ズが遠ざかったデフォーカス状態における光検出器19
1の平面図 【図6】他の例のLD−PDモジュールの斜視図 【図7】他の例のLD−PDモジュールの斜視図 【図8】本発明の第2実施例の光ヘッド装置の偏光異方
性ホログラムの平面図 【図9】本発明の第3実施例の偏光異方性ホログラムと
LD−PDモジュールとの位置関係を示す平面図 【図10】(a)は、第3実施例において、光ディスク
上に光ビームが合焦している状態における光検出器19
1の平面図 (b)は、第3実施例において、光ディスクに対物レン
ズが近づいたデフォーカス状態における光検出器191
の平面図 (c)は、第3実施例において、光ディスクから対物レ
ンズが遠ざかったデフォーカス状態における光検出器1
91の平面図 【図11】本発明の第4実施例の光ヘッド装置の偏光異
方性ホログラムとLD−PDモジュールの位置関係を示
す平面図 【図12】本発明の第5実施例の光ヘッド装置の偏光異
方性ホログラムとLD−PDモジュールの位置関係を示
す平面図 【図13】本発明の第6実施例の光ヘッド装置の側面図 【図14】本発明の第7実施例の光ヘッド装置の側面図 【図15】本発明の第8実施例の光ヘッド装置の側面図 【図16】本発明の第9実施例の光ヘッド装置の側面図 【図17】偏光異方性ホログラム複合素子の断面図 【図18】第1の従来例の光ヘッド装置の側面図 【図19】第1の従来例の光ヘッド装置のホログラム素
子と光検出器の位置関係を示す平面図 【図20】第2の従来例の光ヘッド装置の側面図 【図21】第2の従来例の光ヘッド装置のホログラム素
子と光検出器との位置関係を示す平面図。 【符号の説明】 101 半導体レーザ 102 コリメーティングレンズ 103 対物レンズ 105 光ディスク 111 回折格子 114 LD−PDモジュール 115 1/4波長板 116 保持手段 117 面発光レーザ 170 ホログラム素子 181 偏光異方性ホログラム 182 偏光異方性ホログラム 183 偏光異方性ホログラム 190 光検出器 191 光検出器 192 光検出器 204 シリコン基板 205 エッチングミラー 207 ニオブ酸リチウム基板 208 プロトン交換領域 209 溝 210 五酸化タンタル(Ta25)膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金馬 慶明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 和田 秀彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−58738(JP,A) 特開 平4−53031(JP,A) 特開 平3−178064(JP,A) 特開 平8−22624(JP,A) 国際公開93/9535(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/09 - 7/22

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 光ビームを放射する放射光源と、前記放
    射光源からの光ビームを受け情報媒体上へ微小スポット
    に収束する集光光学系と、前記情報媒体で反射した光を
    回折して+n次回折光と−n次回折光(n:自然数)を
    同時に発生するホログラム素子と、前記ホログラム素子
    により回折した光を検出する複数の検出領域からなる光
    検出器を有し、 前記放射光源が前記光検出器に固定されており、前記放
    射光源の発光点が前記光検出器の面外にあり、前記ホログラム素子は、互に異なる第1のパターンの領
    域と第2のパターンの領域が交互に配置された部分と、
    前記第1及び第2のパターンとは異なり、かつ互に異な
    る第3のパターンの領域と第4のパターンの領域が交互
    に配置された部分を有し、 前記光検出器は、前記ホログラム素子の前記複数のパタ
    ーンの領域で回折したそれぞれの+n次回折光を受けて
    フォーカスエラー信号を検出するフォーカシングエラー
    検出器、及び前記複数のパターンの領域で回折したそれ
    ぞれの−n次回折光を受けて、トラッキングエラー信号
    を検出するトラッキングエラー検出器を有し、 前記第1のパターンの領域から発する+n次の回折光
    が、フォーカスエラー検出器の面から離れたホログラム
    素子から遠い位置(以下後方の位置)に収束し、前記第
    1のパターンの領域から発する−n次の回折光は前記ト
    ラッキングエラー検出器の第1の領域に入射し、 前記第2のパターンの領域から発する+n次の回折光
    は、フォーカスエラー検出器の面から離れたホログラム
    素子に近い位置(以下、前方の位置)に収束し、前記第
    2のパターンの領域から発する−n次の回折光は、トラ
    ッキングエラー検出器の前記第1の領域に入射し、 前記第3のパターンの領域から発する+n次の回折光
    は、フォーカスエラー検出器の後方の位置に収束し、前
    記第3のパターンの領域から発する−n次の回折光はト
    ラッキングエラー検出器の第2の領域に入射し、及び
    記第4のパターンの領域から発する+n次の回折光は、
    フォーカスエラー検 出器の前方の位置に収束し、前記第
    4のパターンの領域から発する−n次の回折光はトラッ
    キングエラー検出器の前記第2の領域に入射し、 前記+n次(n:自然数)の全ての回折光のみを用いて
    フォーカスエラー信号を検出し、前記−n次(n:自然
    数)の全ての回折光のみを用いてトラッキングエラー信
    号を検出することを特徴とする光ヘッド装置。
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