JP3371991B2 - 誘導無線通信装置 - Google Patents
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H04—ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
- H04B—TRANSMISSION
- H04B5/00—Near-field transmission systems, e.g. inductive or capacitive transmission systems
- H04B5/20—Near-field transmission systems, e.g. inductive or capacitive transmission systems characterised by the transmission technique; characterised by the transmission medium
- H04B5/24—Inductive coupling
- H04B5/26—Inductive coupling using coils
-
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- H04B—TRANSMISSION
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- H04B5/26—Inductive coupling using coils
- H04B5/266—One coil at each side, e.g. with primary and secondary coils
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
- Signal Processing (AREA)
- Near-Field Transmission Systems (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導無線通信装置に関
し、特に移動体と地上局との間で音声データや映像デー
タ等の信号の送受信を行う誘導無線通信装置に関する。
し、特に移動体と地上局との間で音声データや映像デー
タ等の信号の送受信を行う誘導無線通信装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の誘導無線通信装置として
は、図５に示すように、移動体５１の軌道に沿って平行
線路５２を誘導無線ケーブルとして敷設する一方、移動
体５１に取り付けたアンテナ５３を平行線路５２の近傍
に配置し、移動体５１側から地上局側へ送信すべき信号
を送信機５４で変調してアンテナ５３に送り、さらに電
磁結合によってアンテナ５３から平行線路５２に伝え、
トランス５５を介して地上局側の受信機５６で復調し、
信号として取り出す構成のものが知られている。図６
に、平行線路５２の一例の外観を示す。
は、図５に示すように、移動体５１の軌道に沿って平行
線路５２を誘導無線ケーブルとして敷設する一方、移動
体５１に取り付けたアンテナ５３を平行線路５２の近傍
に配置し、移動体５１側から地上局側へ送信すべき信号
を送信機５４で変調してアンテナ５３に送り、さらに電
磁結合によってアンテナ５３から平行線路５２に伝え、
トランス５５を介して地上局側の受信機５６で復調し、
信号として取り出す構成のものが知られている。図６
に、平行線路５２の一例の外観を示す。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の従来の誘導
無線通信装置では、移動体５１上のアンテナ５３が地上
側の平行線路５２と対向しつつ移動するようになってい
るため、移動体５１の移動の際の振動に伴ってアンテナ
５３が上下動することによって平行線路５２との間の離
間距離が変動し、当該距離が広がる方向に変化すると、
一般的に電磁結合による結合レベルも低下するという問
題がある。この問題を解決するには、上記離間距離の変
動分を見込んで送信側の出力のパワーをある程度大きめ
に設定したり、放射効率の良いアンテナを用いれば良い
が、それにより外部への不要輻射ノイズが増大すること
になり好ましくない。
無線通信装置では、移動体５１上のアンテナ５３が地上
側の平行線路５２と対向しつつ移動するようになってい
るため、移動体５１の移動の際の振動に伴ってアンテナ
５３が上下動することによって平行線路５２との間の離
間距離が変動し、当該距離が広がる方向に変化すると、
一般的に電磁結合による結合レベルも低下するという問
題がある。この問題を解決するには、上記離間距離の変
動分を見込んで送信側の出力のパワーをある程度大きめ
に設定したり、放射効率の良いアンテナを用いれば良い
が、それにより外部への不要輻射ノイズが増大すること
になり好ましくない。
【０００４】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、外部への不要輻射ノ
イズを増大させることなくアンテナと平行線路との電磁
結合による結合レベルの低下を抑えることができる誘導
無線通信装置を提供することにある。
であり、その目的とするところは、外部への不要輻射ノ
イズを増大させることなくアンテナと平行線路との電磁
結合による結合レベルの低下を抑えることができる誘導
無線通信装置を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の誘導無線通信装置は、互いに所定の
距離を隔てて移動体の軌道に沿って設けられた２組の平
行線路と、移動体に取り付けられかつ前記２組の平行線
路間に配置されたループアンテナと、地上局と２組の平
行線路との間で信号の伝達を行う信号伝達手段とを備え
た構成となっている。
に、請求項１記載の誘導無線通信装置は、互いに所定の
距離を隔てて移動体の軌道に沿って設けられた２組の平
行線路と、移動体に取り付けられかつ前記２組の平行線
路間に配置されたループアンテナと、地上局と２組の平
行線路との間で信号の伝達を行う信号伝達手段とを備え
た構成となっている。
【０００６】請求項２記載の誘導無線通信装置は、請求
項１記載の誘導無線通信装置において、ループアンテナ
はそのループ長が信号の波長に比べて十分小さく、かつ
２重のループ構造になっており、ある瞬間での各ループ
に流れる電流の方向が互いに反対になるように構成され
ている。請求項３記載の誘導無線通信装置は、請求項１
又は２記載の誘導無線通信装置において、２組の平行線
路側から地上局側へ信号を伝達するとき、信号伝達手段
が２組の平行線路の各信号レベルを加え合わせて伝達す
る構成となっている。
項１記載の誘導無線通信装置において、ループアンテナ
はそのループ長が信号の波長に比べて十分小さく、かつ
２重のループ構造になっており、ある瞬間での各ループ
に流れる電流の方向が互いに反対になるように構成され
ている。請求項３記載の誘導無線通信装置は、請求項１
又は２記載の誘導無線通信装置において、２組の平行線
路側から地上局側へ信号を伝達するとき、信号伝達手段
が２組の平行線路の各信号レベルを加え合わせて伝達す
る構成となっている。
【０００７】
【作用】請求項１記載の誘導無線通信装置において、移
動体に取り付けられたループアンテナが２組の平行線路
間に位置していることで、移動体の動きに伴う振動でル
ープアンテナが上下に揺れたとき、一方の平行線路から
離れても、もう一方の平行線路に対しては近づく。これ
により、電磁結合による結合レベルが、一方の平行線路
側で下がっても、他方の平行線路側で上がる。したがっ
て、トータル的に見た場合、移動体の振動に伴う結合レ
ベルの低下が抑えられる。
動体に取り付けられたループアンテナが２組の平行線路
間に位置していることで、移動体の動きに伴う振動でル
ープアンテナが上下に揺れたとき、一方の平行線路から
離れても、もう一方の平行線路に対しては近づく。これ
により、電磁結合による結合レベルが、一方の平行線路
側で下がっても、他方の平行線路側で上がる。したがっ
て、トータル的に見た場合、移動体の振動に伴う結合レ
ベルの低下が抑えられる。
【０００８】請求項２記載の誘導無線通信装置におい
て、ループアンテナはそのループ長が信号の波長に比べ
て十分小さいことで、アンテナの近くでは磁界が強く、
遠ざかるにしたがって急激に弱くなる特性を持ってい
る。そして、ある瞬間にループアンテナの各ループに流
れる電流の方向が互いに反対になることで、２組の平行
線路にはある瞬間に互いに逆方向の電流が流れる。これ
により、２組の平行線路の外側から見ると、各線路に流
れる電流によって線路の周りに発生する磁界の方向が打
ち消し合うようになる。したがって、外部への放射磁界
が平行線路が１組の場合よりも弱められる。また、外か
らの磁界変化に対しても打ち消し合う方向に働くので、
外部からのノイズの影響も受けにくくなる。
て、ループアンテナはそのループ長が信号の波長に比べ
て十分小さいことで、アンテナの近くでは磁界が強く、
遠ざかるにしたがって急激に弱くなる特性を持ってい
る。そして、ある瞬間にループアンテナの各ループに流
れる電流の方向が互いに反対になることで、２組の平行
線路にはある瞬間に互いに逆方向の電流が流れる。これ
により、２組の平行線路の外側から見ると、各線路に流
れる電流によって線路の周りに発生する磁界の方向が打
ち消し合うようになる。したがって、外部への放射磁界
が平行線路が１組の場合よりも弱められる。また、外か
らの磁界変化に対しても打ち消し合う方向に働くので、
外部からのノイズの影響も受けにくくなる。
【０００９】請求項３記載の誘導無線通信装置におい
て、例えば移動体側から地上局側へ信号を伝送する場合
に、電磁結合によってループアンテナから２組の平行線
路に伝えられた各信号レベルを加え合わせることで、平
行線路側の信号レベルを平行線路が１組の場合よりも大
きな信号レベルとして導出できる。
て、例えば移動体側から地上局側へ信号を伝送する場合
に、電磁結合によってループアンテナから２組の平行線
路に伝えられた各信号レベルを加え合わせることで、平
行線路側の信号レベルを平行線路が１組の場合よりも大
きな信号レベルとして導出できる。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図１は、本発明による誘導無線通信装置の
一実施例を示す概略構成図である。図１において、移動
体１の軌道に沿って２組の平行線路２，３が、誘導無線
ケーブルとして互いに所定の距離を隔てて設けられてい
る。一方、移動体１上にはループアンテナ４が取り付け
られている。このループアンテナ４は、２組の平行線路
２，３間のほぼ中間位置に挿入される形で配置されてい
る。
に説明する。図１は、本発明による誘導無線通信装置の
一実施例を示す概略構成図である。図１において、移動
体１の軌道に沿って２組の平行線路２，３が、誘導無線
ケーブルとして互いに所定の距離を隔てて設けられてい
る。一方、移動体１上にはループアンテナ４が取り付け
られている。このループアンテナ４は、２組の平行線路
２，３間のほぼ中間位置に挿入される形で配置されてい
る。
【００１１】ループアンテナ４は、移動体１の移動に伴
い２組の平行線路２，３間に位置したままの状態で平行
線路２，３に沿って移動する。この移動の際、移動体１
は平行線路２，３とループアンテナ４とが接触しない程
度の位置決め能力を持っているものとする。ループアン
テナ４は、図２に示すように、そのループ長が信号の波
長に比べて十分小さく、かつ２重のループ構造になって
おり、ある瞬間に各ループに流れる電流の方向が上側と
下側で互いに反対になるように構成されている。ループ
アンテナ４の入力端は、移動体１に搭載された送信機５
の出力端に接続されている。
い２組の平行線路２，３間に位置したままの状態で平行
線路２，３に沿って移動する。この移動の際、移動体１
は平行線路２，３とループアンテナ４とが接触しない程
度の位置決め能力を持っているものとする。ループアン
テナ４は、図２に示すように、そのループ長が信号の波
長に比べて十分小さく、かつ２重のループ構造になって
おり、ある瞬間に各ループに流れる電流の方向が上側と
下側で互いに反対になるように構成されている。ループ
アンテナ４の入力端は、移動体１に搭載された送信機５
の出力端に接続されている。
【００１２】平行線路２において、一方の端部２ａ，２
ｂ間に抵抗Ｒ１が接続されている。平行線路３側も同様
に、一方の端部３ａ，３ｂ間に抵抗Ｒ２が接続されてい
る。また、平行線路２の他方の端部２ｃ，２ｄはレベル
変換用トランス６の１次側の一方の巻線６ａの両端にそ
のまま接続され、平行線路３の他方の端部３ｃ，３ｄは
レベル変換用トランス６の１次側の他方の巻線６ｂの両
端に交叉状態で接続されている。レベル変換用トランス
６は、平行線路２，３の信号レベルを変換して地上局側
へ伝達する信号伝達手段としての作用をなす。このレベ
ル変換用トランス６の２次側巻線６ｃの両端に導出され
た信号は地上局側の受信機７に供給される。
ｂ間に抵抗Ｒ１が接続されている。平行線路３側も同様
に、一方の端部３ａ，３ｂ間に抵抗Ｒ２が接続されてい
る。また、平行線路２の他方の端部２ｃ，２ｄはレベル
変換用トランス６の１次側の一方の巻線６ａの両端にそ
のまま接続され、平行線路３の他方の端部３ｃ，３ｄは
レベル変換用トランス６の１次側の他方の巻線６ｂの両
端に交叉状態で接続されている。レベル変換用トランス
６は、平行線路２，３の信号レベルを変換して地上局側
へ伝達する信号伝達手段としての作用をなす。このレベ
ル変換用トランス６の２次側巻線６ｃの両端に導出され
た信号は地上局側の受信機７に供給される。
【００１３】次に、上記構成の誘導無線通信装置の動作
原理について説明する。移動体１は図示せぬ駆動源によ
って駆動されることにより、所定の軌道（本例では、直
線状の軌道）に沿って移動する。この移動体１の移動に
伴い、ループアンテナ４は２組の平行線路２，３のほぼ
中間に位置したまま図の左右方向に移動する。この移動
の過程において、移動体１側から地上局側へ送信すべき
信号が送信機５で変調され、ループアンテナ４に供給さ
れる。
原理について説明する。移動体１は図示せぬ駆動源によ
って駆動されることにより、所定の軌道（本例では、直
線状の軌道）に沿って移動する。この移動体１の移動に
伴い、ループアンテナ４は２組の平行線路２，３のほぼ
中間に位置したまま図の左右方向に移動する。この移動
の過程において、移動体１側から地上局側へ送信すべき
信号が送信機５で変調され、ループアンテナ４に供給さ
れる。
【００１４】ループアンテナ４において、そのループ長
が信号の波長より十分小さいため、ループ上を流れる電
流分布はほぼ一定となる。ここで、ある瞬間に、ループ
アンテナ４の上下のループに図２に示す方向の電流が流
れたものと仮定する。すると、電磁結合により、２組の
平行線路２，３にはそれぞれ、図１に示す方向の電流が
流れることになる。図３は、２組の平行線路２，３及び
ループアンテナ４に流れる電流の方向を断面状態で示し
た図である。なお、ある瞬間の電流の方向を「・」印と
「×」印で表している。
が信号の波長より十分小さいため、ループ上を流れる電
流分布はほぼ一定となる。ここで、ある瞬間に、ループ
アンテナ４の上下のループに図２に示す方向の電流が流
れたものと仮定する。すると、電磁結合により、２組の
平行線路２，３にはそれぞれ、図１に示す方向の電流が
流れることになる。図３は、２組の平行線路２，３及び
ループアンテナ４に流れる電流の方向を断面状態で示し
た図である。なお、ある瞬間の電流の方向を「・」印と
「×」印で表している。
【００１５】図３において、ループアンテナ４の「・」
印の方向の電流変化で平行線路２，３の「×」印の方向
の電流変化が誘起され、ループアンテナ４の「×」印の
方向の電流変化で平行線路２，３の「・」印の方向の電
流変化が誘起される。このときの電流の方向は図１及び
図２の矢印方向に対応している。この電磁結合により、
ループアンテナ４から平行線路２，３へ伝えられた信号
は、レベル変換用トランス６の１次側巻線６ａ，６ｂに
信号レベルＶ１，Ｖ２として印加される。この信号レベ
ルＶ１，Ｖ２は、平行線路２，３の各々に対するループ
アンテナ４の離間距離が等しいときほぼ同レベルとな
る。
印の方向の電流変化で平行線路２，３の「×」印の方向
の電流変化が誘起され、ループアンテナ４の「×」印の
方向の電流変化で平行線路２，３の「・」印の方向の電
流変化が誘起される。このときの電流の方向は図１及び
図２の矢印方向に対応している。この電磁結合により、
ループアンテナ４から平行線路２，３へ伝えられた信号
は、レベル変換用トランス６の１次側巻線６ａ，６ｂに
信号レベルＶ１，Ｖ２として印加される。この信号レベ
ルＶ１，Ｖ２は、平行線路２，３の各々に対するループ
アンテナ４の離間距離が等しいときほぼ同レベルとな
る。
【００１６】ここで、平行線路３側の端部３ｃ，３ｄが
１次側巻線６ｂの両端に交叉状態で接続されているた
め、平行線路２，３の各信号レベルＶ１，Ｖ２は、レベ
ル変換用トランス６の１次側に印加されるときに互いに
加え合わされることになる。したがって、２組の平行線
路２，３を用いることにより、１組の平行線路を用いた
場合に比較して２倍の信号レベル（Ｖ１＋Ｖ２）として
導出できることになる。この信号レベルはさらに、レベ
ル変換用トランス６でその巻数比に応じてレベル変換さ
れ、地上側の受信機７で復調される。
１次側巻線６ｂの両端に交叉状態で接続されているた
め、平行線路２，３の各信号レベルＶ１，Ｖ２は、レベ
ル変換用トランス６の１次側に印加されるときに互いに
加え合わされることになる。したがって、２組の平行線
路２，３を用いることにより、１組の平行線路を用いた
場合に比較して２倍の信号レベル（Ｖ１＋Ｖ２）として
導出できることになる。この信号レベルはさらに、レベ
ル変換用トランス６でその巻数比に応じてレベル変換さ
れ、地上側の受信機７で復調される。
【００１７】今、移動体１の動きに伴う振動でループア
ンテナ４が上下に揺れたとすると、ループアンテナ４と
平行線路２，３との間の離間距離が片側で広がる一方、
もう片側では狭まる。これに伴い、２組の平行線路２，
３とループアンテナ４との電磁結合は、片側で弱まる一
方、もう片側では強まる。これにより、平行線路２，３
の各信号レベルＶ１，Ｖ２の一方が小さくなる一方、他
方が大きくなる。
ンテナ４が上下に揺れたとすると、ループアンテナ４と
平行線路２，３との間の離間距離が片側で広がる一方、
もう片側では狭まる。これに伴い、２組の平行線路２，
３とループアンテナ４との電磁結合は、片側で弱まる一
方、もう片側では強まる。これにより、平行線路２，３
の各信号レベルＶ１，Ｖ２の一方が小さくなる一方、他
方が大きくなる。
【００１８】しかしながら、平行線路２，３の各信号レ
ベルＶ１，Ｖ２がレベル変換用トランス６の１次側に印
加されるとき互いに加え合わされるため、トータルの信
号レベル（Ｖ１＋Ｖ２）は１組の平行線路を用いた場合
に比較して変動が少ない。すなわち、２組の平行線路
２，３を設け、その間にループアンテナ４を配置するこ
とにより、移動体１の動きに伴う振動でループアンテナ
４が上下に揺れたとしても、電磁結合による結合レベル
の低下を抑えることができる。
ベルＶ１，Ｖ２がレベル変換用トランス６の１次側に印
加されるとき互いに加え合わされるため、トータルの信
号レベル（Ｖ１＋Ｖ２）は１組の平行線路を用いた場合
に比較して変動が少ない。すなわち、２組の平行線路
２，３を設け、その間にループアンテナ４を配置するこ
とにより、移動体１の動きに伴う振動でループアンテナ
４が上下に揺れたとしても、電磁結合による結合レベル
の低下を抑えることができる。
【００１９】なお、本例では、ループアンテナ４として
２重のループ構造のものを用いるとしたが、１重のルー
プ構造のものを用いても良く、移動体１の動きに伴う振
動に対して同様の効果を得ることができる。この場合に
は、２組の平行線路２，３にはある瞬間に同じ方向の電
流が流れることになるため、平行線路３側の端部３ｃ，
３ｄをレベル変換用トランス６の１次側巻線６ｂの両端
に対し交叉状態ではなく、平行線路２側と同様に接続す
ることにより、平行線路２，３の各信号レベルＶ１，Ｖ
２を加え合わせることができる。
２重のループ構造のものを用いるとしたが、１重のルー
プ構造のものを用いても良く、移動体１の動きに伴う振
動に対して同様の効果を得ることができる。この場合に
は、２組の平行線路２，３にはある瞬間に同じ方向の電
流が流れることになるため、平行線路３側の端部３ｃ，
３ｄをレベル変換用トランス６の１次側巻線６ｂの両端
に対し交叉状態ではなく、平行線路２側と同様に接続す
ることにより、平行線路２，３の各信号レベルＶ１，Ｖ
２を加え合わせることができる。
【００２０】また、平行線路２，３側から地上局側へ信
号を伝達する信号伝達手段として、レベル変換用トラン
ス６を用いて平行線路２，３の各信号レベルＶ１，Ｖ２
を加え合わせて地上局側へ伝達する構成としたが、この
構成に限定されるものではなく、例えば平行線路２，３
の各信号レベルＶ１，Ｖ２をレベル比較器を用いて比較
し、レベルの大きな方を選択して地上局側へ伝達するよ
うに構成することも可能である。
号を伝達する信号伝達手段として、レベル変換用トラン
ス６を用いて平行線路２，３の各信号レベルＶ１，Ｖ２
を加え合わせて地上局側へ伝達する構成としたが、この
構成に限定されるものではなく、例えば平行線路２，３
の各信号レベルＶ１，Ｖ２をレベル比較器を用いて比較
し、レベルの大きな方を選択して地上局側へ伝達するよ
うに構成することも可能である。
【００２１】図４は、平行線路２，３の断面図であり、
ある瞬間の電流の方向を「・」印と「×」印で表し、磁
界を点線で表している。図４において、２組の平行線路
２，３に流れる電流の方向が互いに反対であることか
ら、平行線路２，３の外側から見ると、各線路に流れる
電流によって線路の周りに発生する磁界の方向は、図に
矢印で示す如く打ち消し合うようになるため、外部への
放射磁界が平行線路が１組の場合よりも弱められる。
ある瞬間の電流の方向を「・」印と「×」印で表し、磁
界を点線で表している。図４において、２組の平行線路
２，３に流れる電流の方向が互いに反対であることか
ら、平行線路２，３の外側から見ると、各線路に流れる
電流によって線路の周りに発生する磁界の方向は、図に
矢印で示す如く打ち消し合うようになるため、外部への
放射磁界が平行線路が１組の場合よりも弱められる。
【００２２】すなわち、ループアンテナ４として２重の
ループ構造のものを用いてある瞬間での各ループに流れ
る電流の方向が互いに反対になるようにし、２組の平行
線路２，３にはある瞬間に互いに反対方向の電流が流れ
るようにしたことにより、平行線路２，３の外側から見
ると、各線路に流れる電流によって線路の周りに発生す
る磁界の方向が打ち消し合うようになるため、平行線路
２，３から外への放射電波をより小さくできる。また、
外からの磁界変化に対しても打ち消し合う方向に働くの
で、外部からのノイズの影響も受けにくくなる。
ループ構造のものを用いてある瞬間での各ループに流れ
る電流の方向が互いに反対になるようにし、２組の平行
線路２，３にはある瞬間に互いに反対方向の電流が流れ
るようにしたことにより、平行線路２，３の外側から見
ると、各線路に流れる電流によって線路の周りに発生す
る磁界の方向が打ち消し合うようになるため、平行線路
２，３から外への放射電波をより小さくできる。また、
外からの磁界変化に対しても打ち消し合う方向に働くの
で、外部からのノイズの影響も受けにくくなる。
【００２３】なお、上記実施例では、移動体１側を送信
側、地上局側を受信側とし、電磁結合によってループア
ンテナ４から平行線路２，３へ信号を伝える構成の誘導
無線通信装置に適用した場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、地上局側を送信側、移動体
１側を受信側とし、電磁結合によって平行線路２，３か
らループアンテナ４へ信号を伝える構成の誘導無線通信
装置、あるいは移動体１側及び地上局側を共に送受信可
能とし、ループアンテナ４と平行線路２，３との間で電
磁結合によって双方向に信号を伝える構成の誘導無線通
信装置などにも同様に適用し得る。
側、地上局側を受信側とし、電磁結合によってループア
ンテナ４から平行線路２，３へ信号を伝える構成の誘導
無線通信装置に適用した場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、地上局側を送信側、移動体
１側を受信側とし、電磁結合によって平行線路２，３か
らループアンテナ４へ信号を伝える構成の誘導無線通信
装置、あるいは移動体１側及び地上局側を共に送受信可
能とし、ループアンテナ４と平行線路２，３との間で電
磁結合によって双方向に信号を伝える構成の誘導無線通
信装置などにも同様に適用し得る。
【００２４】
【発明の効果】以上説明したように、請求項１記載の発
明によれば、移動体の軌道に沿って２組の平行線路を設
けるとともに、この２組の平行線路間に移動体に取り付
けられたループアンテナを配置したことにより、移動体
の動きに伴う振動でループアンテナが上下に揺れたと
き、一方の平行線路から離れても、もう一方の平行線路
に対しては近づき、電磁結合による結合レベルが一方の
平行線路側で下がっても、他方の平行線路側で上がるた
め、トータル的に見た場合、移動体の振動による結合レ
ベルの低下を抑えることができる。
明によれば、移動体の軌道に沿って２組の平行線路を設
けるとともに、この２組の平行線路間に移動体に取り付
けられたループアンテナを配置したことにより、移動体
の動きに伴う振動でループアンテナが上下に揺れたと
き、一方の平行線路から離れても、もう一方の平行線路
に対しては近づき、電磁結合による結合レベルが一方の
平行線路側で下がっても、他方の平行線路側で上がるた
め、トータル的に見た場合、移動体の振動による結合レ
ベルの低下を抑えることができる。
【００２５】請求項２記載の発明によれば、ループアン
テナをそのループ長が信号の波長に比べて十分に小さく
かつ２重のループ構造にするとともに、ある瞬間にルー
プアンテナの各ループに流れる電流の方向が互いに反対
になるように構成したことにより、２組の平行線路には
ある瞬間に互いに逆方向の電流が流れ、２組の平行線路
の外側から見ると、各線路に流れる電流によって線路の
周りに発生する磁界の方向が打ち消し合うようになるた
め、平行線路から外部への放射電波をより小さくできる
とともに、外部からのノイズの影響も受けにくくなる。
テナをそのループ長が信号の波長に比べて十分に小さく
かつ２重のループ構造にするとともに、ある瞬間にルー
プアンテナの各ループに流れる電流の方向が互いに反対
になるように構成したことにより、２組の平行線路には
ある瞬間に互いに逆方向の電流が流れ、２組の平行線路
の外側から見ると、各線路に流れる電流によって線路の
周りに発生する磁界の方向が打ち消し合うようになるた
め、平行線路から外部への放射電波をより小さくできる
とともに、外部からのノイズの影響も受けにくくなる。
【００２６】請求項３記載の発明によれば、例えば移動
体側から地上局側へ信号を伝送する場合において、電磁
結合によってループアンテナから２組の平行線路に伝え
られた各信号レベルを加え合わせて地上局側へ伝達する
ようにしたことにより、平行線路側の信号レベルを平行
線路が１組の場合よりも大きな信号レベルとして導出で
きることになる。
体側から地上局側へ信号を伝送する場合において、電磁
結合によってループアンテナから２組の平行線路に伝え
られた各信号レベルを加え合わせて地上局側へ伝達する
ようにしたことにより、平行線路側の信号レベルを平行
線路が１組の場合よりも大きな信号レベルとして導出で
きることになる。
【図１】本発明による誘導無線通信装置の一実施例を示
す概略構成図である。
す概略構成図である。
【図２】ループアンテナの一例の斜視図である。
【図３】２組の平行線路及びループアンテナに流れる電
流の方向を断面状態で示した図である。
流の方向を断面状態で示した図である。
【図４】２組の平行線路の断面方向から見た平行線路の
周りの磁界の様子を示す図である。
周りの磁界の様子を示す図である。
【図５】誘導無線通信装置の従来例を示す概略構成図で
ある。
ある。
【図６】平行線路の一例の外観を示す斜視図である。
１ 移動体
２，３ 平行線路
４ ループアンテナ
５ 送信機
６ レベル変換用トランス
７ 受信機
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭52−55810（ＪＰ，Ａ)
特開 昭53−70617（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
H04B 5/00 - 5/02
Claims (3)
- 【請求項１】 移動体と地上局との間で信号の送受信を
行う誘導無線通信装置であって、 互いに所定の距離を隔てて前記移動体の軌道に沿って設
けられた２組の平行線路と、 前記移動体に取り付けられかつ前記２組の平行線路間に
配置されたループアンテナと、 前記地上局と前記２組の平行線路との間で信号の伝達を
行う信号伝達手段とを備えたことを特徴とする誘導無線
通信装置。 - 【請求項２】 前記ループアンテナは、ループ長が信号
の波長に比べて十分小さく、かつ２重のループ構造にな
っており、ある瞬間での各ループに流れる電流の方向が
互いに反対になるように構成されたことを特徴とする請
求項１記載の誘導無線通信装置。 - 【請求項３】 前記信号伝達手段は、前記２組の平行線
路側から前記地上局側へ信号を伝達するとき、前記２組
の平行線路の各信号レベルを加え合わせて伝達すること
を特徴とする請求項１又は２記載の誘導無線通信装置。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02610694A JP3371991B2 (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | 誘導無線通信装置 |
| KR1019950001146A KR100320576B1 (ko) | 1994-01-28 | 1995-01-24 | 유도무선통신시스템 |
| DE69517452T DE69517452T2 (de) | 1994-01-28 | 1995-01-26 | Induktives Funkkommunikationssystem |
| EP95101083A EP0665656B1 (en) | 1994-01-28 | 1995-01-26 | Inductive radio communication system |
| US08/379,952 US5548815A (en) | 1994-01-28 | 1995-01-27 | Inductive radio communication system |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02610694A JP3371991B2 (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | 誘導無線通信装置 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07221680A JPH07221680A (ja) | 1995-08-18 |
| JP3371991B2 true JP3371991B2 (ja) | 2003-01-27 |
Family
ID=12184350
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP02610694A Expired - Fee Related JP3371991B2 (ja) | 1994-01-28 | 1994-01-28 | 誘導無線通信装置 |
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| EP (1) | EP0665656B1 (ja) |
| JP (1) | JP3371991B2 (ja) |
| KR (1) | KR100320576B1 (ja) |
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| US8702043B2 (en) | 2010-09-28 | 2014-04-22 | General Electric Company | Rail vehicle control communication system and method for communicating with a rail vehicle |
| JP5214207B2 (ja) * | 2007-10-01 | 2013-06-19 | 日本信号株式会社 | リーダライタ |
| JP4739362B2 (ja) * | 2008-03-13 | 2011-08-03 | 東芝テック株式会社 | 通信用アンテナ装置 |
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| US10144440B2 (en) | 2010-11-17 | 2018-12-04 | General Electric Company | Methods and systems for data communications |
| US9513630B2 (en) | 2010-11-17 | 2016-12-06 | General Electric Company | Methods and systems for data communications |
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| US8914170B2 (en) | 2011-12-07 | 2014-12-16 | General Electric Company | System and method for communicating data in a vehicle system |
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|---|---|---|---|---|
| FR703401A (fr) * | 1929-10-02 | 1931-04-30 | Materiel Telephonique | Perfectionnements aux systèmes électriques permettant de communiquer avec des véhicules mobiles |
| US3527897A (en) * | 1967-03-20 | 1970-09-08 | Sumitomo Electric Industries | Induction radio system for vehicles |
| GB1243126A (en) * | 1968-09-20 | 1971-08-18 | Japan National Railway | Induction radio transmission system |
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-
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- 1994-01-28 JP JP02610694A patent/JP3371991B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
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- 1995-01-24 KR KR1019950001146A patent/KR100320576B1/ko not_active IP Right Cessation
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- 1995-01-26 DE DE69517452T patent/DE69517452T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1995-01-27 US US08/379,952 patent/US5548815A/en not_active Expired - Lifetime
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