JP3368137B2 - 堆積膜形成装置および方法 - Google Patents

堆積膜形成装置および方法

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JP3368137B2 JP04677396A JP4677396A JP3368137B2 JP 3368137 B2 JP3368137 B2 JP 3368137B2 JP 04677396 A JP04677396 A JP 04677396A JP 4677396 A JP4677396 A JP 4677396A JP 3368137 B2 JP3368137 B2 JP 3368137B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は円筒状導電性基体上
に堆積膜、とりわけ機能性堆積膜、特に半導体デバイ
ス、電子写真用光受容部材、画像入力用ラインセンサ
ー、撮像デバイス、光起力デバイス等に用いる、アモル
ファス半導体を形成するプラズマCVDによる堆積膜形
成装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】像形成分野において、光受容部材におけ
る光受容層を形成する光導電材料としては、高感度で、
SN比〔光電流(Ip)/暗電流Id)〕が高く、照射
する電磁波のスペクトル特性に適合した吸収スペクトル
を有すること、光応答性が早く、所望の暗抵抗値を有す
ること、使用時において人体に対して無害であること、
等の特性が要求される。特に、事務機としてオフィスで
使用される電子写真装置内に組み込まれる電子写真用光
受容部材の場合には、上記の使用時における無公害性は
重要な点である。こうした要求を満足し得る材料として
アモルファスシリコン(a−Si)をもちいた電子写真
用光受容部材があげられる。例えば特許出願公開昭54
−86341号公報には、a−Siを光導電層に用い
た、耐湿性、耐久性、電気特性に優れた電子写真用光受
容部材に関する技術が記載されている。また、特許出願
公開昭62−168161号公報には、表面層として、
シリコン原子と炭素原子と41〜70atomic%の
水素原子を構成要素として含む非晶質材料で構成された
材料を用いる技術が記載されている。こうした技術によ
り電気的、光学的、光導伝的特性および、使用環境特
性、耐久性が向上し、更に、画像品位の向上の可能な、
a−Siで構成された電子写真用光受容部材が実用化さ
れるところとなった。
【0003】一方で、a−Si電子写真用光受容部材の
製造には高度な技術が必要とされる。とくに電子写真用
光受容部材の場合、他のデバイスに比較して、大面積で
かつ、厚い膜厚が必要とされるため、どのように均一性
を確保するか、また、a−Si膜堆積中に異物を核とし
て発生する、膜の異常成長をどのように防止するかが重
要な要素となる。そのような観点から、いかに工業的に
安定して高品質なa−Si電子写真用光受容部材を製造
するかの点についてもさまざまな提案がなされて来た。
とくに、電子写真用光受容部材については、コピー画像
上に細かい白い点が発生するいわゆる「白ポチ」とよば
れる画像欠陥の原因となる球状突起の発生が問題とされ
る。こうした球状突起の発生原因のほとんどは堆積膜形
成中に、堆積膜形成装置内部で発生した膜剥れによる破
片が基体の表面に付着して、膜の異常成長を起こすこと
と考えられる。
【0004】また、電子写真装置で得られるコピー画像
上の部位によって画像濃度が変化するムラも問題となる
ため、これらの改善のための提案がなされている。例え
ば、特開平4−4183871号公報には、堆積膜形成
装置において、マイクロ波導入手段を異なる2つの領域
から構成する技術が開示されている。該公報によれば、
マイクロ波導入手段のプラズマに接する面を使用するマ
イクロ波の周波数における誘電率(ε)と誘電性接(t
anδ)の積が2×l0-2以下とすることで、放電の安
定化と堆積膜の膜剥れの防止ができるとし、その結果、
堆積膜の均一性の向上と画像欠陥の発生の抑制ができる
としている。また、その最適な方法としてマイクロ波導
入手段をアルミナセラミックスをプラズマ溶射法でコー
ティングする技術を挙げている。こうした技術によっ
て、上記した球状突起の少ない良質な堆積膜の形成が可
能になった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
電子写真装置は従来にもまして、高画質化、高速化、高
耐久化が求められている。さらに、サービスコストの低
減のため、各部品の信頼性向上によりメンテナンス回数
の低減が必要とされる。このような状況のもとで、電子
写真用光受容部材はさまざまな環境下でサービスマンの
メンテナンスを受けないまま、以前にもまして長時間繰
り返し使用を続けられる様になった。このような状況下
では、従来の電子写真用光受容部材は改善されるべき余
地が残されている。例えば、従来の高周波導入手段を有
する装置では、条件によっては、上記した球状突起に起
因する微小な「白ポチ」が発生する場合があり、また、
画像濃度ムラについても条件によって発生するケースが
あった。このような画像欠陥は、従来は問題にならなか
ったが、上記した高画質化、高速化、高耐久化が進むに
つれ、なお一層の改善が求められる様になってきた。
【0006】そこで、本発明は、上記した従来のものに
おける課題を解決し、堆積膜の異常成長を抑制して、画
像欠陥の原因となる球状突起の発生を低減させ、画像品
質の優れた電子写真用光受容部材を供給しうる堆積膜形
成装置および方法を提供することを目的とするものであ
る。また、本発明は、プラズマの局在化を防止し、全面
に渡って高度に均質化された電子写真用光受容部材を供
給しうる堆積膜形成装置および方法を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、堆積膜形成装置および方法をつぎのように
構成したものである。すなわち、本発明の堆積膜形成装
置は、真空気密可能な反応容器内に、複数の円筒状導電
性基体を回転自在に同一円周上に配置し、前記円筒状導
電性基体の配置円周内に原料ガス導入手段を介して原料
ガスを導入すると共に高周波電力手段を介して高周波電
力を導入し、前記高周波電力によりグロー放電を生起さ
せ、前記円筒状導電性基体上に堆積膜を形成する堆積膜
形成装置において、前記高周波電力導入手段が、絶縁性
材料を母材とし、該絶縁材料によってグロー放電領域か
ら分離された領城内に、前記高周波電力を伝達するに十
分な厚さを有する金属材料を前記絶縁材料と密着形成す
ることによって構成されることを特徴としている。そし
て、本発明の上記装置においては、前記絶縁性母材を、
セラミックス材料で形成することができる。また、本発
明の上記装置においては、前記高周波導入手段に冷却す
る機構または加熱する機構を備えるように構成してもよ
い。また、本発明の上記装置においては、前記高周波導
入手段に原料ガス導入手段を兼ねさせてもよい。また、
本発明の上記装置においては、前記絶縁性母材の少なく
ともグロー放電と接する部分の表面の粗さが2.5cm
を基準長さとする十点平均粗さで5μmから200μm
の範囲とすることが好ましい。さらに、本発明の堆積膜
形成方法は、真空気密可能な反応容器内に、複数の円筒
状導電性基体を回転自在に同一円周上に配置し、前記円
筒状導電性基体の配置円周内に原料ガス及び高周波電力
を導入し、前記高周波電力によりグロー放電を生起さ
せ、前記円筒状導電性基体上に堆積膜を形成する堆積膜
形成方法において、前記高周波電力の導入が、絶縁性材
料を母材とし、該絶縁材料によってグロー放電領域から
分離された領城内に、前記高周波電力を伝達するに十分
な厚さを有する金属材料を前記絶縁材料と密着形成して
なる高周波電力導入手段により導入され、堆積膜を形成
することを特徴としている。そして、本発明の上記方法
においては、前記高周波電力の周波数は、20MHz〜
450MHzの範囲とすることが好ましい。また、本発
明の上記方法においても、前記高周波導入手段を冷却ま
た加熱するようにしてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、上記したように絶縁性
材料を母材として電極を該絶縁性材料により、グロー放
電領域から分離された領域内に密着形成することによっ
て、球状突起の発生をより一層抑制することが可能とな
り、また、画像濃度ムラを本質的に防止することができ
るものである。本発明は、このように従来の高周波導入
手段の機構では、その両立が困難であった、球状突起の
発生による「白ポチ」の抑制と、電子写真用光受容部材
の特性ムラの均一化を、高いレベルで両立させたもので
あるが、それは、本発明の上記した構成により、絶縁材
料と電極との間の隙間の発生を無くし、また、電極の表
面に絶縁材料をコーティングした場合と比べて、絶縁材
料そのものの強度を大きくしたことに基づくものであ
る。
【0009】そして、それはつぎのような経緯により完
成されたものである。電子写真用光受容部材において収
率を左右する要因のひとつに上記した球状突起の発生が
挙げられる。この球状突起の発生の防止について前述の
様にプラズマ溶射法等によってアルミナセラミックス等
をコーティングすることがあげられる。セラミックスは
金属に比べて表面エネルギーが大きいため堆積膜との付
着力が大きくなるので、膜剥れの防止手段としては有効
であった。しかし、このようなコーティングを高周波導
入手段に施しても、その効果は必ずしも十分ではなかっ
た。高周波導入手段表面には、通常の基体表面と比べて
温度が高い条件で膜の堆積が起り、さらに高周波電力に
よるセルフバイアスが生じることによって過大なイオン
衝撃をうけるため、応力歪みが蓄積され堆積膜の膜剥れ
が生じる。またこうした傾向は、電極に印加する高周波
電力が大きくなると一層顕著に現れる傾向がある。こう
した条件下では電極の表面にたとえばアルミナセラミッ
クスをプラズマ溶射でコーティングした場合でも膜剥れ
を生じることがあった。一方、堆積膜の密着性を向上さ
せるため、電極の表面(コーティング材の表面)の粗さ
(表面粗さ)を大きくすればさらに膜の付着力を向上さ
せることができる。しかしながらプラズマ溶射の場合、
表面粗さを大きくするために溶射材料の粒径をおおきく
すると気孔率が極端に大きくなるため、コーティング層
の結着力が低下してコーティング層そのものが剥れる場
合もあった。
【0010】こうした経緯から、本発明者は電極の表面
にセラミック材料で形成したカバーを設ける方法を検討
した。しかしながらこのようなカバーを用いた場合、堆
積膜の特性の均一性が損なわれる場合があることがわか
った。本発明者の知見によれば、このような特性の不均
一は、電極とセラミック材のカバーとの間に生じる隙間
が原因であることがわかった。特性の不均一と電極とセ
ラミック材のカバーとの関係については尚不明の点が多
いがおおよそ次のような機構と推測される。一般に高周
波電力の伝送は導体と導体の間の誘電体部分で行なわれ
る。本発明の堆積膜生成装置の様な構成の場合、電極を
中心とし、円筒状基体を外部導体とした同軸構造とみな
すことができる。この場合、基体(外部導体)と電極
(中心導体)の間の空間に対して、電極とセラミック材
のカバーとの隙間の空間は無視できるほど小さい。一
方、グロー放電が発生するとプラズマは一種の導体とし
て作用すると考えられるので、負荷のインピーダンスは
電極周辺に形成されるシース領域の状況に大きく左右さ
れる。この場合には、電極とセラミック材のカバーとの
隙間の影響は無視できないものとなる。こうした状況の
もとでは、電極とセラミック材のカバーとの隙間の変動
によって放電が大きな影響を受ける。たとえば機械加工
上の問題で隙間が均一でない場合には放電が大きく偏る
場合が生じる。また、グロー放電中に電極の温度上昇が
ある場合には、電極の熱膨張により隙間の大きさが変化
するので整合条件が大きく変動する場合もある。こうし
た放電の偏りや変動は電子写真用光受容部材の特性のム
ラに繋がるばかりか、セラミック材のカバー表面に剥れ
やすい膜を堆積させることになり、球状突起の発生にも
繋がる場合もある。また、このような傾向は、高周波電
力や周波数が高くなるにしたがって一層顕著に現れる傾
向がある。上述のような電極とカバーの隙間を皆無にす
ることは現実的には困難である。例えば電極に熱膨張が
起こる場合には、セラミック材と電極の熱膨張率の違い
からある程度の隙間を設ける必要がある。また、機械的
な嵌め合いについても、セラミック材は金属に比べて靭
性強度が低いためある程度の隙間を設けないと破損に繋
がる場合が多い。したがって電極とセラミック材のカバ
ーの間には、適当な隙間を設定するのが設計上の原則と
される。一方で本発明者の検討によれば、このような隙
間は小さくするほど逆に放電のムラが大きくなる傾向が
ある。また隙間を大きくしていくと、高周波電力のロス
が大きくなる。
【0011】上述のような理由により、従来の高周波導
入手段の機構では、「白ポチ」の抑制と電子写真用光受
容部材の特性ムラの均一化を、高いレベルで両立するこ
とは困難であった。本発明は、上記のような解析に基づ
き完成された。すなわち本発明に用いる高周波電力導入
手段においては、絶縁体を母材としてその内部(グロー
放電領域より分離された領域)に電極を密着形成するの
で、上述のような隙間が存在しない。また電極の表面に
絶縁材料をコーティングした場合と比べて、絶縁材料そ
のものの強度が大きい。したがって、放電の偏りが本質
的に防止できると共にコーティング材の剥れによる球状
突起の発生も効果的に防止できる。
【0012】以下、図に基づいて本発明の内容を詳細に
説明する。本発明に用いる高周波導入手段は少なくとも
絶縁体を母材として、該絶縁体によってグロー放電領域
から分離された領域内に、高周波電力を伝達しえる金属
材料(電極)を密着形成する構成を持つ。母材となる絶
縁体材料としては堆積膜の密着性が良好なもの、具体的
には、アルミナセラミックス、窒化アルミニウム、窒化
ほう素、ジルコン、コージェライト、ジルコンコージェ
ライト、窒化ケイ素、酸化ベリリウム、マイカ系セラミ
ックス、石英ガラス、パイレックスガラス等が使用でき
る。母材となる絶縁体と電極の形状は、加工性や電極の
形成の容易性等の点から円筒形状(または円柱形状)が
望ましい。また絶縁体および電極の配置も同様の理由か
ら同心円上に配置することが望ましい。さらに、この絶
縁体の少なくとも放電空間に接する側の表面に、主とし
て堆積膜の膜剥れを防止する目的で凹凸を設けることも
できる。この場合、凹凸の大きさとしては、2.5mm
を基準長さとする十点平均粗さ(Rz)で5μm以上2
00μm以下の範囲が好ましい。表面に凹凸を設ける手
段としては、特に制限はないが、例えば投射体を吹きつ
けるブラスト加工等が実用的に好ましい。母材となる絶
縁体の大きさには特に制限はない。ただし、複数の円筒
状導電性基体を同一円周上に配置し、原料ガス導入装置
兼電極を円筒状導電性基体の配置円内に設置する場合に
は、円筒形状の絶縁体の大きさ(すなわち円筒形状また
は円柱形状の高周波導入手段全体の直径)は、この基体
が配置される円周の直径に対して、4〜25%程度の大
きさが好ましい。また円筒形状の絶縁体の厚さも特に制
限はないが、加工上また機械的強度の問題から、0.5
〜20mm程度が実用的である。さらに、円筒形状(ま
たは円柱形状)の電極自体の直径についても特に制限は
なく、上述の絶縁体の直径および厚さを満足する範囲の
直径であれば良い。実用的には直径2mm以上が望まし
い。
【0013】高周波導入手段の長さは、基体の長さに対
して100〜150%程度の範囲が望ましい。ただし、
基体に対して100%未満の長さであっても本発明の効
果を得るためにはなんらさしつかえない。ここで言う高
周波導入手段の長さとは、実質的に放電空間内に高周波
を放射する作用を有する部分を指す。電極の材質は、導
電性のものであればいずれも使用できるが、Al、C
r、Cu、Mo、Au、Ag、In、Nb、Ni、T
e、V、Ti、Pt、Pb、Fe等の金属の他、これら
の合金、例えばステンレスなどが使用できる。これらの
材料を母材となる絶縁体に密着形成する方法はいずれの
方法であってもさしつかえないが、例えば、プラズマ溶
射法、メッキ法、ロウ付け法、プラズマCVD法、スパ
ッタリング法、真空蒸着法などが使用できる。実際には
これらの方法のうち、電極として使用する材料の特性に
合わせた方法を選択することが望ましい。また電極の厚
さは高周波電力を伝達できる厚さであれば良い。すなわ
ち、この厚さは使用する高周波電力の周波数と電極の材
料によって決まる表皮効果以上の厚さであれば良い。例
えば高周波電力の周波数を105MHz、電極の材質を
銅(Cu)とした場合、表記効果は約7μmの範囲であ
る。したがってこの場合、電極の厚さは7μm以上であ
ればよい。一方で電極の温度上昇が大きい場合には電極
の厚さが厚いと母材となる絶縁体の熱膨張率の差によっ
て電極の剥離が生じる場合がある。したがって電極の厚
さの上限は堆積膜形成時の条件によって決定することが
望ましい。
【0014】高周波導入手段の内側(すなわちグロー放
電領域より分離された側)には、絶縁体の大きさ(直
径)、厚さ、電極の厚さの組みあわせによって空洞を生
じる。この空洞は真空に保持されても良いし、または真
空シールにより真空系より分離されても良い。何れの場
合にも、原料ガスの滞留を避けるため、原料ガスが内部
に流入しないようにするのが望ましい。また空洞を詰め
物によって埋め込むこともできる。この場合詰め物の材
質としては、前述の高周波導入手段の母材となる絶縁体
の材料となる絶縁材料のほか、、前述の電極の材料とな
る金属材料が使用できる。これらの詰め物は、電極の空
洞側表面に密着していても、隙間があってもさしつかえ
ない。とくに熱膨張等が問題になる時は、適当な隙間
(0.1mmから5mm程度)を設けることができる。
この場合も高周波電力は電極のみを伝般するのでこの隙
間は本発明の効果を損なうことはない。
【0015】高周波導入手段の数は、1本でも良いし複
数設けることもできる。高周波導入手段が1本の場合、
前述の円筒状導電性基体の配置円の中心に同軸上におか
れることが、均一性確保の点から望ましい。高周波導入
手段を複数設けるときは、各々の高周波導入手段が基体
の配置円と同心の円周上に配置されるのが望ましい。ま
た高周波導入手段が2本の場合は、高周波導入手段を母
線方向(伸線方向)に分割した2本とすることもでき
る。この場合高周波導入手段の位置は、上記の様に基体
の配置円の中心に置くのが望ましい。何れの場合にも各
々の高周波導入手段は基体の配置円内に配置される。ま
た、本発明では高周波導入手段を加熱または冷却する手
段を設ける場合には、高周波導入手段を所望の温度に制
御することで母材となる絶縁体と堆積膜との密着性を向
上させ膜剥れの発生をより効果的に防止できる。高周波
導入手段を冷却するか、加熱するかは堆積膜材料と母材
となる絶縁性材料の組みあわせや、高周波電力、圧力、
原料ガス流量等の条件により決まる。また本発明では高
周波導入手段と原料ガス導入手段を兼用することもでき
る。この場合、原料ガスは絶縁体の内部に形成された原
料ガスの流路を通り、絶縁体に形成されたガス放出穴を
通して放電空間に放出される形態が望ましい。
【0016】本発明では、高周波導入手段に高周波電力
を印加することによって、原料ガスを分解する。本発明
に使用できる高周波電力の周波数は特に制限はないが、
発明者の実験によれば、周波数が20MHz未満の場合
は、条件によっては放電が不安定となり、堆積膜の形成
条件に制限が生じる場合があった。また450MHzよ
り大きいと、高周波電力の伝送特性が悪化し、場合によ
ってグロー放電を発生させること自体が困難になること
もあった。したがって20MHz〜450MHzの周波
数範囲が本発明には最適である。高周波の波形は、いず
れのものでも差し支えないが、サイン波、矩形波等が適
する。また高周波電力の大きさは、目的とする堆積膜の
特性等により、適宜決定されるが、基体1個あたり10
〜5000Wが望ましく、さらに20〜2000Wがよ
り望ましい。
【0017】以下、図面を用いて本発明の堆積膜形成装
置について説明する。
【0018】図1に円筒形状の本発明の高周波導入手段
の一例の母線方向(伸線方向)の断面の模式図を示す。
図1の例では、高周波導入手段102は円筒形状の絶縁
体111と電極112からなる。絶縁体111の外側は
グロー放電領域となり、内側にグロー放電領域より分離
された領域を形成している。また電極112は絶縁体1
11の内側の表面(すなわちグロー放電領域より分離さ
れた領域側の表面)に密着形成されている。また高周波
導入手段の内部(電極のさらに内側)は空洞113が形
成され、真空シール(不図示)によって真空系より分離
され、原料ガスが流入しない構造となっている。また電
極112は上部で高周波導入端子(不図示)に接続され
高周波伝送回路(不図示)より高周波電力が印加され
る。図1の例では母材となる絶縁体の下側の先端(高周
波導入端子の接続されない側の先端)が閉鎖された構造
としたが、本発明はなんらこれに限定されず、両端が解
放された形状であっても良い。またあらかじめ分岐され
た高周波伝送回路を高周波導入手段の両端より接続する
こともできる。
【0019】図2は内部の空洞を金属によって埋め込ん
だ場合の円筒形状の高周波導入手段を例示する母線方向
(伸線方向)の断面の模式図である。図2の例では、円
筒形状の絶縁体111と絶縁体の内側の表面に電極11
2が密着形成され、さらにその内側に隙間114をおい
て金属棒115が挿入されている。図3は冷却機構を設
けた場合の円筒形状の高周波導入手段を例示する模式図
である。図3(a)は直径方向の断面図、図3(b)は
母線方向(伸線方向)の断面図である。図3の例では円
筒形状の絶縁体111と絶縁体の内側の表面に電極11
2が密着形成され、さらにその内側に空洞113が形成
される。空洞は真空シール(不図示)によって真空系よ
り分離され、上部に冷却用の冷媒導入口119と冷媒排
出口121が、また内部に冷媒導入パイプ120が設け
られる。図3の例では、冷媒供給装置(不図示)から供
給された冷媒は冷媒供給口119から冷媒導入パイプ1
20を通って空洞113に導入され、電極112を直接
冷却した後、冷媒排出口121から排出される。図3の
例では高周波導入装置を冷却する場合を示したが、本発
明はこれに何ら限定されず、高周波導入装置を加熱する
場合には、例えば空洞113の内部にヒーターを挿入す
る等の方法がとれる。
【0020】図4は原料ガス導入手段を兼用した場合の
本発明の高周波導入手段の一例の断面の模式図である。
図4(a)は直径方向の断面図、図4(b)は母線方向
(伸線方向)の断面図である。図4の例では、絶縁体1
11の内側の表面に電極112が密着形成されている。
絶縁体111の内部には原料ガスの流路118が形成さ
れ、さらに絶縁体111の外側表面(グロー放電領域側
表面)には、所望の個数の原料ガス放出穴116が原料
ガスの流路115と貫通形成されている。原料ガスの流
路118の各々の上端に設けられた原料ガス導入口11
7が形成されている。図4の例では、原料ガス導入装置
(不図示)より供給された原料ガスは原料ガス導入口1
17より原料ガス流路118に流入し、さらにガス放出
穴116を通してグロー放電領域に放出される構造とな
っている。
【0021】図5(a)および図5(b)は、本発明の
堆積膜形成装置の一例の模式図である。この装置は大別
すると、反応容器100、原料ガス供給装置(不図示)
と反応容器100内を減圧にするための排気装置(図示
せず)、高周波導入手段102に電力を供給するための
電源107から構成されている。反応容器100内には
円筒状で導電性の基体101、基体加熱用ヒーター10
4、原料ガス導入装置兼電極102が設置され、電極に
は高周波マッチングボックス106を介して電源107
が接続されている。基体101はホルダー(図示せず)
を介して回転軸108に保持されており、回転軸108
は真空シール(図示せず)を通して反応容器l00の大
気側に貫通し、ギア110を介してモーター109に接
続されている。またグロー放電領域103内には原料ガ
ス導入手段105が配置され、原料ガス供給装置(不図
示)に接続されている。基体101は同一円周上に配置
され、基体が取り囲む領域でグロー放電領域103が形
成される。基体の本数は放電空間を形成できる本数であ
ればいずれでもよいが、4本以上が好適であり図1では
基体を8本配置した例が示されている。原料ガス導入手
段105の本数は、いずれの本数でも良いが、1本、ま
たは基体の本数と同じか、基体の本数が偶数の場合は、
基体の本数の半分の本数が適している。また、図4に示
したような高周波導入手段と原料ガス供給手段を兼ねる
こともできる。基体101は反応容器100内に設置さ
れた基体加熱用ヒーター104で内側から加熱されるよ
うになっている。基体加熱用ヒーター104は、真空仕
様のものであればいずれでもよく、例えばシースヒータ
ーをパイプに巻きつけたもの、板状ヒーター、セラミッ
クヒーター等の電気抵抗体の他、ハロゲンランプ等の熱
放射体、気体や液体を媒介した熱交換手段にによる発熱
体などが使用できる。また、これらの基体加熱用ヒータ
ーは反応容器100内に設けられる他、反応容器とは別
に基体加熱用容器を設けその中に設置して、あらかじめ
基体加熱用容器で基体を加熱した後、反応容器100に
基体を真空中で搬送する手段も採れる。また、基体加熱
用容器による基体の加熱と、反応容器100内での基体
の加熱を併用することもできる。基体の温度は目的とす
る堆積膜の特性により適宜最適範囲が選択されるが、通
常の場合、好ましくは20〜500℃、より好ましくは
50〜480℃、最適には100〜450℃とするのが
望ましい。
【0022】次に図5の装置を用いた堆積膜形成の手順
について説明する。この装置を用いた堆積膜の形成は、
例えば以下のように行なうことができる。まず、反応容
器100内に、あらかじめ脱脂洗浄した基体101を設
置し、不図示の排気装置(例えば真空ポンプ)により反
応容器100内を排気する。続いて、基体101を回転
させながら、ヒーター104により基体101の温度を
20℃〜500℃の所望の温度に制御する。基体101
が所望の温度になったところで、原料ガス供給系(不図
示)より原料ガスを原料ガス供給管103を通して内部
チャンバ111内に供給する。このときガスの突出等、
極端な圧力変動が起きないよう注意する。次に原料ガス
の流量が所定の流量になったところで、真空計(不図
示)を見ながら排気バルブ(不図示)を調整し、所望の
内圧を得る。内圧が安定したところで、高周波電源10
7を所望の電力に設定して、高周波マッチングボックス
106を通じて高周波電極102に高周波電力を印加
し、グロー放電を生起させる。この放電エネルギーによ
って反応容器100内に導入された原料ガスが分解さ
れ、基体101上に所定の堆積膜が形成されるところと
なる。この際、基体101をモーター109によって堆
積膜形成中に回転させておくことで、基体の全面に堆積
膜が形成されるところとなる。所望の膜厚の形成が行わ
れた後、高周波電力の供給を止め、反応容器への原料ガ
スの流入を止め、堆積膜の形成を終える。目的とする堆
積膜の特性のため、基体上に複数の層からなる堆積膜を
形成する場合には、前記の操作を繰り返すことによっ
て、所望の層構成の堆積膜を得ることができる。
【0023】本発明では、基体として円筒状のものが使
用されるが、その材質は導電性材料または表面を導電処
理した材料が通常使用される。例えばAl、Cr、M
o、Au、In、Nb、Ni、Te、V、Ti、Pt、
Pb、Fe等の金属の他、これらの合金、例えばステン
レスなどが使用できる。また、表面を導電処理した材料
としてはアルミナセラミックス、窒化アルミニウム、窒
化ほう素、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化ケイ素、酸化
ベリリウム、石英ガラス、パイレックスガラスなどの
他、ポリカーボネイト、テフロン等の合成樹脂が使用で
きる。表面を導電処理した材料を基体として使用する場
合、堆積膜を形成する側と反対側も導電処理することが
望ましい。
【0024】本発明において使用される原料ガスは、例
えばアモルファスシリコンを形成する場合にはSiH
4、Si2H6等のガス状態の、またはガス化し得る水素
化珪素(シラン類)が、Si供給用ガスとして有効に使
用される。また、水素化珪素のほかにも、弗素原子を含
む珪素化合物、いわゆる弗素原子で置換されたシラン誘
導体、具体的には、たとえばSiF4、Si2F6等のフ
ッ化珪素や、SiH3F、SiH2F2、SiHF3等の弗
素置換水素化珪素等、ガス状の、またはガス化し得る物
質も本発明のSi供給用ガスとしては有効である。ま
た、これらのSi供給用の原料ガスを必要に応じてH
2、He、Ar、Ne等のガスにより希釈して使用して
も本発明には何等差し支えない。さらには前記のガスに
加えて、必要に応じて周期律表3族に属する原子、また
は周期律表5族に属する原子を、いわゆるドーパントと
して用いることもできる。例えばホウ素原子(B)を用
いる場合には、B2H6、B4H10等の水素化硼素、BF
3、BCl3等のハロゲン化硼素等が挙げられる。またリ
ン原子を用いる場合には、PH3、P2H4等の水素化燐
が使用できる。また、例えばアモルファスシリコンカー
バイト(a−SiC)を形成する場合には、前記の原料
ガスのほかに、炭素原子導入用のガスとして、CとHと
を構成原子とする、例えば炭素数1〜5の飽和炭化水
素、炭素数2〜4のエチレン系炭化水素、炭素数2〜3
のアセチレン系炭化水素等を使用できる。具体的には、
飽和炭化水素としては、メタン(CH4)、エタン(C2
H6)等、エチレン系炭化水素としては、エチレン(C2
H4)、プロピレン(C3H6)等、アセチレン系炭化水
素としては、アセチレン(C2H2)、メチルアセチレン
(C3H4)等が挙げられる。また、例えばアモルファス
酸化シリコン(a−SiO)を形成する場合には、前記
の原料ガスのほかに、酸素原子導入用のガスとして使用
出来るものとして、酸素(O2),オゾン(O3),一酸
化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、一二酸化窒素
(N2O)、三二酸化窒素(N2O3)、四二酸化窒素
(N2O4)、五二酸化窒素(N2O5)、三酸化窒素(N
O3)、シリコン原子(Si)と酸素原子(O)と水素
原子(H)とを構成原子とする例えば、ジシロキサン
(H3SiOSiH3)、トリシロキサン(H3SiOS
iH2OSiH3)等の低級シロキサン等を挙げることが
できる。
【0025】本発明において、例えばアモルファス窒化
シリコン(a−SiN)を形成する場合には、前記の原
料ガスのほかに、窒素原子導入用のガスとして使用出来
るものとして、窒素(N2),アンモニア(NH3),ヒ
ドラジン(H2NNH2),アジ化水素(HN3)等のガ
ス状のまたはガス化し得る窒素、窒素物及びアジ化物等
の窒素化合物を挙げることができる。この他に、窒素原
子の供給に加えて、ハロゲン原子の供給も行えるという
点から、三弗化窒素(F3N),四弗化窒素(F4N2)
等のハロゲン化窒素化合物を挙げることができる。反応
容器内のガス圧も同様に目的とする堆積膜の特性により
適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合、好ましくは
0.01〜1000Pa、好ましくは0.03〜300
Pa、最適には0.1〜100Paとするのが好まし
い。
【0026】
【実施例】以下に本発明の実験例1及び実施例を説明す
るが、本発明はこれらによって何ら限定されるものでは
ない。 〈実験例1〉図5に示した堆積膜形成装置に図1に示し
た本発明の高周波導入手段を設置し、シングルプローブ
(ラングミュアプローブ)を用いて飽和電子電流の測定
によってプラズマの偏りを調べた。本実験例では高周波
導入手段の長さを420mmとした。シングルプローブ
は、真空中で移動可能な機構とし、高周波導入手段の母
線方向ヘ20mm毎に飽和電子電流を計測した。このと
きの放電条件を表1に示す。
【0027】
【表1】 こうして測定した飽和電子電流の分布を図6に示した。
図6において飽和電子電流の値は最も大きい値を1とし
て規格化して示した。図6から明らかな様に本発明の高
周波導入手段では放電の偏りは観測されなかった。
【0028】〈比較実験例1〉図5に示した堆積膜形成
装置に従来の高周波導入手段を設置し、実験例1と全く
同様にプラズマの偏りを測定した。本実験例で使用した
高周波導入手段は、電極をムクの金属としセラミック材
のカバーを設け、電極とカバーの隙間は約1mmとし
た。但しこの値は、装置設計上の値であって、実際の隙
間が、約1mmで一定であることを示すものではない。
それ以外の形状については、実験例1で使用したものと
同一である。
【0029】こうして測定した結果を図7に示す。図7
において飽和電子電流の値は実験例1の場合と同様に最
も大きい値を1として規格化して示した。図7の結果か
ら明らかな様に従来の高周波導入手段ではプラズマの偏
りが観測された。
【0030】〈実験例2〉図5に示した堆積膜形成装置
に図1に示した本発明の高周波導入手段を設置し、シン
グルプローブ(ラングミュアプローブ)を用いて飽和電
子電流の測定と堆積膜の堆積速度(デポ・レート)の測
定を行なった。本実験例では高周波導入手段の長さを4
20mmとした。シングルプローブは、真空中で移動可
能な機構とし、高周波導入手段の母線方向へ20mm毎
に飽和電子電流を計測した。このときの放電条件を表2
に示す。
【0031】
【表2】 〈比較実験例2〉図5に示した堆積膜形成装置に従来の
高周波導入手段を設置し、実験例2と全く同様に飽和電
子電流の測定と堆積膜の堆積速度の測定をした。本実験
例で使用した高周波導入手段は、電極をムクの金属とし
セラミック材のカバーを設け、電極とカバーの隙間は約
0.2mmから20mmまで変化させた。但しこの値
は、装置設計上の値であって、実際の隙間が、それぞれ
の値で均一であることを示すものではない。それ以外の
形状については、実験例2で使用したものと同一であ
る。
【0032】以上、実験例2の結果を、飽和電子電流の
ムラについては図8に、堆積速度については図9に示し
た。図8において飽和電子電流のムラの値はそれぞれの
実験について、最も大きい値に対する最も小さい値の比
(ムラが全くない場合は1)で示した。また、図9につ
いては隙間の間隔を0.2mmとしたときの堆積速度を
1として、これに対する比で示した。
【0033】図8、9の結果から明らかな様に電極とカ
バーの間に隙間のある従来の高周波導入手段では飽和電
子電流のムラが発生している。隙間の大きさが大きくな
るとムラは緩和される傾向があるが隙問を20mmとし
てもなおムラが観測された。一方で隙間を大きくすると
堆積速度の低下が見られ高周波電力の損失が次第に大き
くなっているものと考えられる。特に隙間を10mm以
上とした時にこの傾向が顕著に現れた。
【0034】〈実験例3〉図5に示した堆積膜形成装置
に図1に示した本発明の高周波導入手段を設置し、図1
0にしめすような基体1002上に電荷注入阻止層10
03、光導電層1004、表面層1005を順次積層し
た層構成の電子写真用光受容部材1001電子写真用光
受容部材を作成した。放電条件を以下表3に示す。
【0035】
【表3】 なお上記表3中の「層厚」は電子写真用光受容部材設計
上のおおよその目安である。
【0036】本実験例では母材となる絶縁体の材質をア
ルミナセラミックスとし、グロー放電領域側の表面粗さ
(10点平均粗さ)をブラスト法によって約1μmから
約300μmまで変化させた。こうして作成した電子写
真用光受容部材について、球状突起の数を以下の様にし
て評価した。
【0037】<球状突起の評価>各々の電子写真用光受
容部材の表面を光学顕微鏡で観察し、10cm2あたり
の直径10μm以上の球状突起の個数を調べた。また球
状突起の個数については、同時に形成される電子写真用
光受容部材8本全てについて測定した後、全体を平均値
した値を採用した。
【0038】〈比較実験例3〉図5に示した堆積膜形成
装置に電極表面にアルミナセラミックスをプラズマ溶射
した従来の高周波導入手段を用い表面粗さを約1μmか
ら約300μmまで変化させ、実験例3と同様にして電
子写真用光受容部材を作成した。こうして作成した電子
写真用光受容部材を実験例3と同様にして球状突起の数
を評価した。
【0039】〈比較実験例4〉図5に示した堆積膜形成
装置に電極表面に絶縁体の被覆を設けない(金属電極の
み)従来の高周波導入手段を用い表面粗さを約1μmか
ら約300μmまで変化させ、実験例3と同様にして電
子写真用光受容部材を作成した。こうして作成した電子
写真用光受容部材を実験例3と同様にして球状突起の数
を評価した。
【0040】以上実験例3およぴ比較実験例3、4の結
果をあわせて図11に示す。図11において、球状突起
の値は実験例3の表面粗さ約30μmの時の値を1とし
て相対評価した。図11によればいずれの高周波導入手
段も表面を粗くしていくと膜はがれが抑えられ、球状突
起が減少する傾向が見られるが、実験例3の本発明の高
周波導入手段が最も球状突起の発生の防止に効果があ
り、いずれの表面粗さにおいても良好な結果が得られ
た。ただし表面粗さが200μmを越えるとそれ以上の
表面粗さを得ることが比較的困難になるため実用的には
表面粗さは200μm以下が好適であり、さらに5μm
から200μmの範囲が最も望ましい。一方で比較実験
例3の高周波導入手段(アルミナセラミックスをプラズ
マ溶射したもの)では、溶射体の表面を観察したとこ
ろ、全ての表面粗さのものについて部分的に溶射体のは
がれた跡が確認され、表面粗さが粗くなるほどはがれの
度合いが悪化する傾向が見られた。従って図11の結果
は、表面粗さを粗くしていくことで膜の密着性が向上し
球状突起は改善されるが、次第に溶射体のはがれの影響
が顕著になるため、ある粗さからは逆に球状突起が増加
する傾向を示していると考えられる。また比較実験例4
の高周波導入手段でも表面粗さを粗くしていくことで、
球状突起は減少するが本発明の高周波導入手段に比ベる
と劣っていることがわかる。 [実施例1]図5に示した堆積膜形成装置に図1に示し
た本発明の高周波導入手段を設置し、図10に示した層
構成の電子写真用光受容部材を作成した。その放電条件
を表4に示す。
【0041】
【表4】 なお上記表4中の「層厚」は電子写真用光受容部材設計
上のおおよその目安である。こうして作成した電子写真
用光受容部材を、球状突起の数については実験例3と同
様に評価し、また膜厚ムラ、画像濃度ムラについては下
記の方法に従って評価した。
【0042】〈膜厚ムラの評価〉各々の電子写真用光受
容部材の母線方向に2cm間隔で合計17点について渦
電流式膜厚計を用いて膜厚を測定した。こうして測定し
た値を、それぞれの測定点について、同時に作成した8
本の電子写真用光受容部材の間で平均値をとって、電子
写真用光受容部材の母線方向の膜厚ムラについて最大の
膜厚に対する最小の膜厚の割合を算出し、母線方向のム
ラとして比較した。
【0043】〈画像濃度ムラの評価〉各々の電子写真用
光受容部材を電子写真装置(キヤノン社製NP6060
を本テスト用に改造したもの)にセットして、キヤノン
製中間調チャート(部品番号:FY9−9042)を原
稿台に置きコピーしたときに得られたコピー画像上の任
意の50点の画像濃度を反射濃度計で測定し、各々の電
子写真用光受容部材について最も画像濃度が濃い部分に
対する最も画像濃度が薄い部分の割合を算出し、さらに
同時に作成される電子写真用光受容部材8本全てについ
て上記の測定を行ない最終的にそれらの割合を平均した
値を画像濃度ムラとして比較した。
【0044】〈比較例1〉図5に示した堆積膜形成装置
に電極をアルミナセラミックスのカバーでおおった、従
来の高周波導入手段を設置して、実施例1と同様にして
表4に示した条件で電子写真用光受容部材を作成し、実
施例1と同様にして球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度
ムラの3項目について評価した。本比較例では電極とア
ルミナセラミックスのカバーとの隙間は約0.5mmと
した。なお、この隙間は装置設計上の値であって、実際
の隙間が0.5mmで均一であることを示すものではな
い。
【0045】〈比較例2〉図5に示した堆積膜形成装置
に電極の表面にアルミナセラミックスをプラズマ溶射で
コーティングした従来の高周波導入手段を設置して、実
施例1と同様にして表4に示した条件で電子写真用光受
容部材を作成し、実施例1と同様にして球状突起、膜厚
ムラ、画像濃度ムラの3項目について評価した。
【0046】以上実施例1および比較例1、2の結果を
表5に示す。
【0047】
【表5】 上記表5においてそれぞれの項目は実施例1の値を1と
した相対評価で示した。表5から明らかな様に、比較例
1の高周波導入手段は膜厚ムラと画像濃度ムラが本発明
の高周波導入手段(実施例1)に対して悪化している。
また比較例2では球状突起の数が実施例1に対して若干
悪化している。なお実施例1の電子写真用光受容部材は
いずれの項目も良好な結果が得られた。
【0048】[実施例2]図5に示した堆積膜形成装置
に図1に示した本発明の高周波導入手段を設置し、高周
波電力の周波数を、20MHz、50MHz、105M
Hz、200MHz、450MHzに変化させ、図10
に示した層構成の電子写真用光受容部材を作成した。そ
の放電条件を表6に示す。
【0049】
【表6】 なお上記表6中の「層厚」は電子写真用光受容部材設計
上のおおよその目安である。こうして作成した電子写真
用光受容部材を球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度ムラ
について実施例1と同様にして評価した。
【0050】この結果を表7に示す。
【0051】
【表7】 上記表7において各々の項目は、高周波電力の周波数を
105MHzとした場合を1とした相対評価で示した。
表7から明らかな様に、いずれの周波数においても、球
状突起、ムラともに良好な特性の電子写真用光受容部材
が得られた。
【0052】[実施例3]図5に示した堆積膜形成装置
に図2に示した内部の空洞を金属で埋め込んだ本発明の
高周波導入手段を設置し、高周波電力の周波数を、20
MHz、50MHz、105MHz、200MHz、4
50MHzに変化させ、図10に示した層構成の電子写
真用光受容部材を作成した。その放電条件を表8に示
す。
【0053】
【表8】 なお上記表8中の「層厚」は電子写真用光受容部材設計
上のおおよその目安である。こうして作成した電子写真
用光受容部材を球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度ムラ
について実施例1と同様にして評価した。
【0054】この結果を表9に示す。
【0055】
【表9】 上記表9において各々の項目は、実施例2の高周波電力
の周波数を105MHzとした場合を1とした相対評価
で示した。表9から明らかな様に、いずれの周波数にお
いても、球状突起、ムラともに良好な特性の電子写真用
光受容部材が得られた。
【0056】[実施例4]図5に示した堆積膜形成装置
に図3に示した冷却機構を設けた本発明の高周波導入手
段を設置し、高周波電力の周波数を、20MHz、50
MHz、105MHz、200MHz、450MHzに
変化させ、図10に示した層構成の電子写真用光受容部
材を作成した。その放電条件を表10に示す。
【0057】
【表10】 なお上記表10中の「層厚」は電子写真用光受容部材設
計上のおおよその目安である。こうして作成した電子写
真用光受容部材を球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度ム
ラについて実施例1と同様にして評価した。
【0058】この結果を表11に示す。
【0059】
【表11】 上記表11において各々の項目は、実施例2の高周波電
力の周波数を105MHzとした場合を1とした相対評
価で示した。表11から明らかな様に、いずれの周波数
においても、球状突起、ムラともに良好な特性の電子写
真用光受容部材が得られた。
【0060】[実施例5]図5に示した堆積膜形成装置
に加熱機構を設けた本発明の高周波導入手段を設置し、
高周波電力の周波数を、20MHz、50MHz、10
5MHz、200MHz、450MHzに変化させ、図
10に示した層構成の電子写真用光受容部材を作成し
た。その放電条件を表12に示す。
【0061】
【表12】 なお上記表12中の「層厚」は電子写真用光受容部材設
計上のおおよその目安である。こうして作成した電子写
真用光受容部材を球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度ム
ラについて実施例1と同様にして評価した。
【0062】この結果を表13に示す。
【0063】
【表13】 上記表13において各々の項目は、実施例2の高周波電
力の周波数を105MHzとした場合を1とした相対評
価で示した。表13から明らかな様に、いずれの周波数
においても、球状突起、ムラともに良好な特性の電子写
真用光受容部材が得られた。
【0064】[実施例6]図5に示した堆積膜形成装置
に図4に示した原料ガス供給手段を兼用した本発明の高
周波導入手段を設置し、高周波電力の周波数を、20M
Hz、50MHz、105MHz、200MHz、45
0MHzに変化させ、図10に示した層構成の電子写真
用光受容部材を作成した。その放電条件を表14に示
す。
【0065】
【表14】 なお上記表14中の「層厚」は電子写真用光受容部材設
計上のおおよその目安である。こうして作成した電子写
真用光受容部材を球状突起の数、膜厚ムラ、画像濃度ム
ラについて実施例1と同様にして評価した。
【0066】この結果を表15に示す。
【0067】
【表15】 上記表15において各々の項目は、実施例2の高周波電
力の周波数を105MHzとした場合を1とした相対評
価で示した。表11から明らかな様に、いずれの周波数
においても、球状突起、ムラともに良好な特性の電子写
真用光受容部材が得られた。
【0068】
【発明の効果】本発明は、以上の構成により、高周波導
入手段の表面からの膜剥れとプラズマの局在化を防止す
ることが可能となり、電子写真用光受容部材を作成する
上で問題となる球状突起、膜厚ムラ、画像濃度ムラの発
生を効果的に抑制し、きわめて画像特性の優れた電子写
真用光受容部材を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の堆積膜形成装置の高周波導入手段の一
例を示す模式図である。
【図2】本発明の堆積膜形成装置の高周波導入手段の一
例を示す模式図である。
【図3】本発明の堆積膜形成装置の高周波導入手段の一
例を示す模式図である。
【図4】本発明の堆積膜形成装置の高周波導入手段の一
例を示す模式図である。
【図5】本発明の堆積膜形成装置の一例を示す模式図で
ある。
【図6】実験例1における本発明の堆積膜形成装置での
飽和電子電流の分布を示すグラフである。
【図7】比較実験例1における従来の堆積膜形成装置で
の飽和電子電流の分布を示すグラフである。
【図8】実験例2および比較実験例2における飽和電子
電流の分布を示すグラフである。
【図9】実験例2および比較実験例2における堆積速度
を示すグラフである。
【図10】各実施例等に置いて作成した電子写真用光受
容部材の層構成を示す断面模式図である。
【図11】実験例3および比較実験例3、4における球
状突起の数を示すグラフである。
【符号の説明】
100:反応容器 101:基体 102:高周波導入手段 103:グロー放電領域 104:基体加熱用ヒーター l05:原料ガス導入手段 106:高周波マッチングボックス 107:電源 108:回転軸 l09:モーター 110:ギア 111:絶縁体 112:電極 113:空洞 114:隙間 115:金属棒 116:原料ガス放出穴 117:原料ガス導入口 118:原料ガスの流路 119:冷媒供給口 120:冷媒導入パイプ 121:冷媒排出口 1001:電子写真用光受容部材 1002:基体 1003:電荷注入阻止層 1004:光導電層 1005:表面層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205 C23C 16/50 G03G 5/08 105 G03G 5/08 360 H01L 21/31

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空気密可能な反応容器内に、複数の円筒
    状導電性基体を回転自在に同一円周上に配置し、前記円
    筒状導電性基体の配置円周内に原料ガス導入手段を介し
    て原料ガスを導入すると共に高周波電力手段を介して高
    周波電力を導入し、前記高周波電力によりグロー放電を
    生起させ、前記円筒状導電性基体上に堆積膜を形成する
    堆積膜形成装置において、前記高周波電力導入手段が、
    絶縁性材料を母材とし、該絶縁材料によってグロー放電
    領域から分離された領城内に、前記高周波電力を伝達す
    るに十分な厚さを有する金属材料を前記絶縁材料と密着
    形成することによって構成されることを特徴とする堆積
    膜形成装置。
  2. 【請求項2】前記絶縁性母材が、セラミックス材料であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の堆積膜形成装置。
  3. 【請求項3】前記高周波導入手段は、冷却する機構を備
    えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の堆積膜形成装置。
  4. 【請求項4】前記高周波導入手段は、加熱する機構を備
    えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の堆積膜形成装置。
  5. 【請求項5】前記高周波導入手段が、原料ガス導入手段
    を兼ねることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれ
    か1項に記載の堆積膜形成装置。
  6. 【請求項6】前記絶縁性母材の少なくともグロー放電と
    接する部分の表面の粗さが2.5cmを基準長さとする
    十点平均粗さで5μmから200μmの範囲であること
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載
    の堆積膜形成装置。
  7. 【請求項7】真空気密可能な反応容器内に、複数の円筒
    状導電性基体を回転自在に同一円周上に配置し、前記円
    筒状導電性基体の配置円周内に原料ガス及び高周波電力
    を導入し、前記高周波電力によりグロー放電を生起さ
    せ、前記円筒状導電性基体上に堆積膜を形成する堆積膜
    形成方法において、前記高周波電力の導入が、絶縁性材
    料を母材とし、該絶縁材料によってグロー放電領域から
    分離された領城内に、前記高周波電力を伝達するに十分
    な厚さを有する金属材料を前記絶縁材料と密着形成して
    なる高周波電力導入手段により導入され、堆積膜を形成
    することを特徴とする堆積膜形成方法。
  8. 【請求項8】前記高周波電力の周波数が、20MHz〜
    450MHzの範囲であることを特徴とする請求項7に
    記載の堆積膜形成方法。
  9. 【請求項9】前記高周波導入手段を冷却するようにした
    ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の堆積
    膜形成方法。
  10. 【請求項10】前記高周波導入手段を加熱するようにし
    たことを特徴とする請求項7または請求8に記載の堆積
    膜形成方法。
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