JP3368106B2 - リヤーフォーカス式のズームレンズ - Google Patents
リヤーフォーカス式のズームレンズInfo
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Description
ームレンズに関し、特に写真用カメラやビデオカメラ、
そして放送用カメラ等に用いられる変倍比14〜15,
広角端のFナンバー1.45程度の大口径比で高変倍比
のレンズ全長の短い小型のリヤーフォーカス式のズーム
レンズに関するものである。
化に伴い、撮像用のズームレンズの小型化にも目覚まし
い進歩が見られ、特にレンズ全長の短縮化や前玉径の小
型化、構成の簡略化に力が注がれている。
て、物体側の第1群以外のレンズ群を移動させてフォー
カスを行う、所謂リヤーフォーカス式のズームレンズが
知られている。
は第1群を移動させてフォーカスを行うズームレンズに
比べて第1群の有効径が小さくなり、レンズ系全体の小
型化が容易になり、又近接撮影、特に極近接撮影が容易
となり、更に比較的小型軽量のレンズ群を移動させて行
っているので、レンズ群の駆動力が小さくてすみ迅速な
焦点合わせができる等の特長がある。
ンズとして、例えば特開昭62−215225号公報
や、特開昭62−206516号公報,特開昭62−2
4213号公報,特開昭63−247316号公報、そ
して特開平4−43311号公報では、物体側より順に
正の屈折力の第1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力
の第3群、そして正の屈折力の第4群の4つのレンズ群
を有し、第2群を移動させて変倍を行い、第4群を移動
させて変倍に伴う像面変動とフォーカスを行っている。
て、例えば単焦点レンズの望遠レンズ等では、正の屈折
力のレンズ群を物体側に負の屈折力のレンズ群を像面側
に配置し、全系の主点位置を物体側に位置させ、これに
よりテレフォト比を向上させた、所謂テレフォトタイプ
と呼ばれるレンズ配置をとっている。
て、本出願人は特開平4−26811号公報及び特開平
4−88309号公報等において、第3レンズ群の物体
側に正の屈折力のレンズ群を、最後部に負の屈折力のレ
ンズを配置することにより、レンズ全長の短縮化を図っ
たテレフォトタイプのズームレンズを提案している。
4−153615号公報,特開平5−19165号公
報,特開平5−27167号公報及び特開平5−609
73号公報では、第4レンズ群を正レンズ1枚又は正レ
ンズ2枚で構成したレンズ全長の短いズームレンズが提
案されている。特開平5−60974号公報では、第4
レンズ群が正レンズと負レンズの2枚で構成されたズー
ムレンズが提案されている。
2−24213号公報,特開昭62−215225号公
報,特開昭56−114920号公報,特開平3−20
0113号公報,特開平4−242707号公報,特開
平4−343313号公報,特開平5−297275号
公報等では、その実施例中に第3群と第4群をそれぞれ
が正レンズと負レンズの2枚のレンズより成るズームレ
ンズを開示している。
おいてリヤーフォーカス方式を採用するとレンズ系全体
が小型化され又迅速なるフォーカスが可能となり、更に
近接撮影が容易となる等の特長が得られる。
変動が大きくなり、無限遠物体から近距離物体に至る物
体距離全般にわたり高い光学性能を得るのが大変難しく
なってくるという問題点が生じてくる。
全変倍範囲にわたり、又物体距離全般にわたり高い光学
性能を得るのが大変難しくなってくるという問題点が生
じてくる。
88309号公報で開示されているズームレンズは第4
群を負レンズ,正レンズ、そして正レンズの3つのレン
ズより構成している為に、更なる小型化が望まれてい
る。
153615号公報,特開平5−19165号公報,特
開平5−27167号公報及び特開平5−60973号
公報で開示されているズームレンズではズーム比が6倍
から8倍程度であり、これ以上の高変倍比のズームレン
ズを得ようとすると、変倍による色収差の変動が大きく
なりすぎて、これを良好に補正するのが難しくなってく
る。
6−114920号公報,特開平3−200113号公
報で開示されているズームレンズでは、第1群又は第3
群が変倍に伴って移動するため鏡筒構造が複雑になり、
小型化を達成するのが難しいという問題点があった。
4−343313号公報,特開平5−297275号公
報等に開示されているズームレンズでは第3群が大きな
空気間隔を持つレンズ構成となっており、更に第3群中
の負レンズの屈折力が弱いため高変倍化のズームレンズ
に適用しようとすると第3群で色収差が多く発生し、こ
れを充分に補正するのが難しいという問題点があった。
ているズームレンズでは、第3群中のメニスカス状の負
レンズが像面側に強い凹面を向けたレンズ構成となって
いるためテレフォト化には有効であるが、正レンズで発
生した高次のフレアー成分を該負レンズで補正するのが
難しく、大口径化、高変倍化が難しいという問題点がっ
た。
つ、大口径比化及び高変倍化を図る際、広角端から望遠
端に至る全変倍範囲にわたり、又無限遠物体から超至近
物体に至る物体距離全般にわたり、良好なる光学性能を
有したレンズ全長の短い小型のリヤーフォーカス式のズ
ームレンズの提供を目的とする。
ス式のズームレンズは、物体側より順に正の屈折力の第
1群、負の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、そし
て正の屈折力の第4群の4つのレンズ群を有し、該第2
群を像面側へ移動させて広角端から望遠端への変倍を行
い、変倍に伴う像面変動を該第4群を物体側に凸状の軌
跡を有しつつ移動させて補正すると共に該第4群を移動
させてフォーカスを行い、該第3群は正の第31レンズ
と像面側に凸面を向けたメニスカス状の負の第32レン
ズとを接合した貼り合わせレンズより成り、該第4群は
物体側に凸面を向けたメニスカス状の負の第41レンズ
と正の第42レンズより成り、該第2群の焦点距離をf
2、広角端における全系のFナンバーと焦点距離を各々
fNW,fW、望遠端における全系の焦点距離をfTと
し、
ズームレンズの後述する数値実施例1〜4のレンズ断面
図、図5〜図7は数値実施例1,図8〜図10は数値実
施例2,図11〜図13は数値実施例3,図14〜図1
6は数値実施例4の諸収差図である。
角端、図6,9,12,15は中間、図7,10,1
3,16は望遠端を示す。
の屈折力の第2群、L3は正の屈折力の第3群、L4は
正の屈折力の第4群である。SPは開口絞りであり、第
3群L3の前方に配置している。Gはフェースプレート
やフィルター等のガラスブロックである。IPは像面で
ある。
際して矢印のように第2群を像面側へ移動させると共
に、変倍に伴う像面変動を第4群を物体側に凸状の軌跡
を有しつつ移動させて補正している。
を行うリヤーフォーカス式を採用している。同図に示す
第4群の実線の曲線4aと点線の曲線4bは各々無限遠
物体と近距離物体にフォーカスしているときの広角端か
ら望遠端への変倍に伴う際の像面変動を補正する為の移
動軌跡を示している。尚、第1群と第3群は変倍及びフ
ォーカスの際固定である。
倍に伴う像面変動の補正を行うと共に第4群を移動させ
てフォーカスを行うようにしている。特に同図の曲線4
a、4bに示すように広角端から望遠端への変倍に際し
て物体側へ凸状の軌跡を有するように移動させている。
これにより第3群と第4群との空間の有効利用を図りレ
ンズ全長の短縮化を効果的に達成している。
無限遠物体から近距離物体へフォーカスを行う場合は同
図の直線4cに示すように第4群を前方へ繰り出すこと
により行っている。
第31レンズと像面側に凸面を向けたメニスカス状の負
の第32レンズとを接合した貼り合わせレンズより成
り、該第4群は物体側に凸面を向けたメニスカス状の負
の第41レンズと正の第42レンズより成ると共に条件
式(1)を満足していることを特徴としている。
を強くし、更にその変倍を行うための移動量を確保する
ことにより残留する軸上の色収差を効果的に補正するた
めに第3群の正の第31レンズの像面側に物体側に凹面
を持つメニスカス状の負の第32レンズを配置すること
により達成している。
倍に伴う収差変動、特にコマ収差の変動を良好に補正す
る為に第2群の屈折力(焦点距離の逆数)とFナンバー
とが条件式(1)を満足するように各要素を設定してい
る。
を規制するもので、広角端のFナンバーFNWと大きく
関係してくる。第2群は主に変倍機能を有する為ズーミ
ングで光軸上を移動する。その為に発生する収差変動を
良好に補正しなければならない。特にコマ収差が大きく
変動する。条件式(1)はこれを良好に補正する為のも
のである。
ナンバーFNWを明るくしたり、第2群の焦点距離を短
くすると高次のコマフレアーが大きく発生して補正が困
難になる。逆に上限値を越えて第2群の焦点距離をむや
みに長くしたり、広角端のFナンバーFNWを暗くする
と、光学性能は上がるものの、レンズ全長が長くなり、
小型化が難しくなってくる。又、望ましくは条件式
(1)の範囲を0.45〜0.65の範囲に抑えること
が望ましい。
ズのこの他のレンズ構成の特徴について説明する。
を目的としたものであるから、変倍に伴って発生する色
収差は第1群及び第2群においてキャンセルすることが
望ましい。しかるに変倍に伴う倍率の色収差の発生の仕
方は第1群と第2群のそれとでは大きく異なり、広角端
では補正過剰の傾向となりやすい。従って第4群の倍率
の色収差を補正不足とすることにより全体としての色収
差のバランスを保っている。
ときは大きくバランスを崩すことなく補正することが可
能である。従って第3群を正の単一のレンズとすること
も可能であるが、本発明の如く高変倍、大口径をねらう
場合、軸上の色収差が全体として補正不足となり高い性
能を維持することが困難となる。
アッベ数を持つ正レンズと物体側に強い凹面を向けたメ
ニスカス状の負レンズの2枚で構成し、第3群に1枚の
非球面を採用することによって、ことにより全変倍範囲
にわたり最適に色収差を補正している。また高次のフレ
アー成分を持つ球面収差を小さく抑えている。
ありながら変倍比14〜15,広角端のFナンバー1.
4程度と、高変倍比及び大口径で、しかも高い光学性能
を維持している。
レンズを接合する構成をとると、群内偏心を効果的に抑
制可能であり製品性能の安定化を図ることが可能である
が、設計の自由度が1つ減り大口径、小型ズームという
仕様を満足しつつ充分な初期性能を達成することが困難
となる。
体側に凹面を向けたメニスカス状の負レンズとを接合し
た貼り合わせレンズより構成すると共に第3群中の最も
強い正の屈折力の凸面にレンズ周辺にいくに従って正の
屈折力が弱くなる形状の非球面を施すことにより、球面
収差の高次のフレアー成分を補正すると共に群内偏心等
の抑制が効果的に行われ、より精度の高いズームレンズ
で大口径化を達成している。また第4群を接合レンズで
構成することにより第3群と同様に群内偏心等の抑制が
効果的に行われ、より精度の高いズームレンズを達成し
ている。
にレンズ周辺部にいくに従って正の屈折力が弱くなる形
状の非球面を採用することにより大口径,超高倍のズー
ムレンズでありながらも精度の高いズームレンズを達成
している。
距離を各々fW,fT、広角端と望遠端における前記第
1群から第3群までの合成の焦点距離を各々fMW,f
MTとし、
度合いを意味するものである。一般的に変倍部で発散さ
れた光線束を第3群で略アフォーカルにすることが最も
安定した収差補正方法である。しかしながら第3群から
出てくる光線束を略平行光線にすると、レンズ全長の短
縮化が難しくなってくる。そこで本発明では条件式
(2)を満足させることにより、第3群から射出される
光線束を収斂光線として更なるレンズ全長の短縮化を図
っている。
ると光線束は発散系となりレンズ全長がのび、更に第4
群への入射光線の高さも高くなるため第4群が大型化す
るため好ましくない。また上限値を越えると収斂度が大
きくなり小型化には効果が上がるズーミング及びフォー
カシングによる収差変動が大きくなり、ズーム全域で良
好な収差補正を行うことが困難となる。
を、 0.38<fM/fAM<0.52 ‥‥‥(2a) とすれば、更に安定した収差補正とレンズ全長の短縮化
の両立が容易となる。
第41レンズ側のレンズ面の曲率半径をR42a、負の
第41レンズの第42レンズ側のレンズ面の曲率半径を
R41bとしたとき、
非点収差及び球面収差成分が第42レンズと第41レン
ズの間で発生しており、それを抑制するためのものであ
る。下限値は接合又はそれと同等の効果をもち非常に安
定した状態であり、上限値を越えると高次のフレアー成
分の補正が非球面の高次の項に集中するため製造誤差を
考慮すると非常に不安定となりやすい。
例においてRiは物体側より順に第i番目のレンズ面の
曲率半径、Diは物体側より第i番目のレンズ厚及び空
気間隔、Niとνiは各々物体側より順に第i番目のレ
ンズのガラスの屈折率とアッベ数である。又、前述の各
条件式と数値実施例における諸数値との関係を表−1に
示す。
方向にH軸、光の進行方向を正としRを近軸曲率半径、
K,B,C,D,Eを各々非球面係数としたとき、
意味している。また最後の2つの面はフェースプレート
やフィルター等のガラスブロックを示している。
を設定することにより、リヤーフォーカス方式を採用し
つつ、大口径比化及び高変倍化を図る際、広角端から望
遠端に至る全変倍範囲にわたり、又無限遠物体から超至
近物体に至る物体距離全般にわたり、良好なる光学性能
を有したリヤーフォーカス式のズームレンズを達成する
ことができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 物体側より順に正の屈折力の第1群、負
の屈折力の第2群、正の屈折力の第3群、そして正の屈
折力の第4群の4つのレンズ群を有し、該第2群を像面
側へ移動させて広角端から望遠端への変倍を行い、変倍
に伴う像面変動を該第4群を物体側に凸状の軌跡を有し
つつ移動させて補正すると共に該第4群を移動させてフ
ォーカスを行い、該第3群は正の第31レンズと像面側
に凸面を向けたメニスカス状の負の第32レンズとを接
合した貼り合わせレンズより成り、該第4群は物体側に
凸面を向けたメニスカス状の負の第41レンズと正の第
42レンズより成り、該第2群の焦点距離をf2、広角
端における全系のFナンバーと焦点距離を各々fNW,
fW、望遠端における全系の焦点距離をfTとし、 【数1】 とおいたとき 0.45<|f2|×fNW/fM<0.7 なる条件を満足することを特徴とするリヤーフォーカス
式のズームレンズ。 - 【請求項2】 前記第3群又は/及び第4群は少なくと
も1つの非球面を有していることを特徴とする請求項1
のリヤーフォーカス式のズームレンズ。 - 【請求項3】 前記第41レンズと第42レンズとは接
合されていることを特徴とする請求項1のリヤーフォー
カス式のズームレンズ。 - 【請求項4】 広角端と望遠端における全系の焦点距離
を各々fW,fT、広角端と望遠端における前記第1群
から第3群までの合成の焦点距離を各々fMW,fMT
とし、 【数2】 とおいたとき、 0<fM/fAM<1.0 なる条件を満足することを特徴とする請求項1,2又は
3のリヤーフォーカス式のズームレンズ。 - 【請求項5】 第4群において正の第42レンズの第4
1レンズ側のレンズ面の曲率半径をR42a、負の第4
1レンズの第42レンズ側のレンズ面の曲率半径をR4
1bとしたとき、 【数3】 なる条件を満足することを特徴とする請求項4のリヤー
フォーカス式のズームレンズが良い。
Priority Applications (1)
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JP19256895A JP3368106B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | リヤーフォーカス式のズームレンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19256895A JP3368106B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | リヤーフォーカス式のズームレンズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0921954A JPH0921954A (ja) | 1997-01-21 |
JP3368106B2 true JP3368106B2 (ja) | 2003-01-20 |
Family
ID=16293454
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19256895A Expired - Fee Related JP3368106B2 (ja) | 1995-07-05 | 1995-07-05 | リヤーフォーカス式のズームレンズ |
Country Status (1)
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Families Citing this family (3)
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JP2001343583A (ja) * | 2000-05-31 | 2001-12-14 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ズームレンズ及びそれを用いたビデオカメラ |
-
1995
- 1995-07-05 JP JP19256895A patent/JP3368106B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0921954A (ja) | 1997-01-21 |
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