JP3360953B2 - 感光材料の処理方法及び処理装置 - Google Patents

感光材料の処理方法及び処理装置

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JP3360953B2
JP3360953B2 JP24510694A JP24510694A JP3360953B2 JP 3360953 B2 JP3360953 B2 JP 3360953B2 JP 24510694 A JP24510694 A JP 24510694A JP 24510694 A JP24510694 A JP 24510694A JP 3360953 B2 JP3360953 B2 JP 3360953B2
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osmosis membrane
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光材料、特にハロゲ
ン化銀写真感光材料を現像、漂白定着処理した後の水洗
工程で、水洗水を逆浸透処理により濾別して再利用する
写真感光材料の処理方法及び処理装置に関し、特に有効
な逆浸透処理を可能とする写真感光材料の処理方法及び
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光材料、特にハロゲン化銀写真感光材
料を現像、漂白定着処理した後、水洗処理する工程で、
水洗処理に関与した水洗水を逆浸透膜に供給し、逆浸透
膜を透過した清浄な透過水と、透過しなかった濃縮水と
に分離して、これらを再利用することが知られている
(特開昭58−105150号、同62−254151
号、特開平2−29740号各公報参照)。
【0003】しかし、前記処理を続けるうちに、前記逆
浸透膜に硫化銀等の付着物が堆積すし、逆浸透膜の目詰
まりが生じる。これにより、透過水流量が減少するの
で、透過水流量が必要流量を下回ったときには逆浸透膜
を交換する必要がある。
【0004】そこで、従来では、この交換の煩雑さを軽
減させるために、通常の水洗水の逆浸透処理する配管系
とは別に洗浄液タンクから洗浄液を専用に流す洗浄配管
を設け、逆浸透膜に付着堆積した物を洗浄液で洗浄する
方法等があった(特88−2039)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常の
洗浄水を逆浸透処理する配管系とは別に洗浄専用の配管
系を設けることは、洗浄液タンク、切替え弁等が必要に
なり、装置の大型化、コストアップの要因となる。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、装置を大型化
せず、またコストを低く抑えつつ、逆浸透膜に堆積した
付着物を有効に取り除く感光材料処理方法及び感光材料
処理装置を提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記構成
によって達成される。
【0008】請求項1に記載の発明は、水洗槽を感光材
料の搬送順路に沿って複数段に配置し、いずれかの水洗
槽内の水洗水を逆浸透膜に供給して濃縮水と清浄な透過
水とに分離し、少なくとも透過水が濃縮水よりも後段の
水洗槽に供給されるように、濃縮水及び透過水を水洗槽
に供給しながら、現像処理後の感光材料を洗浄処理する
感光材料の処理方法において、所定の時期毎に所定時
間、逆浸透膜の濃縮水側の流量を増加させるステップを
有することが特徴である。
【0009】請求項2に記載の発明は、前記流量増加
が、通常処理時の逆浸透膜への水洗水の供給圧力に対し
て、連続的又は断続的に逆浸透膜の濃縮水側の圧力を低
くするステップであることが特徴である。
【0010】請求項3に記載の発明は、水洗槽を感光材
料の搬送順路に沿って複数段に配置し、いずれかの水洗
槽内の水洗水を逆浸透膜に供給して濃縮水と清浄な透過
水とに分離し、少なくとも透過水が濃縮水よりも後段の
水洗槽に供給されるように、濃縮水及び透過水を水洗槽
に供給しながら、現像処理後の感光材料を洗浄処理する
感光材料の処理装置において、所定の時期毎に所定時
間、逆浸透膜の濃縮水側の流量を増加させる流量増加手
段を有することが特徴である。
【0011】請求項4に記載の発明は、前記流量増加手
段が、通常処理時の逆浸透膜への水洗水の供給圧力に対
して、連続的又は断続的に逆浸透膜の濃縮水側の圧力を
低くする手段であることが特徴である。
【0012】請求項5に記載の発明は、前記流量増加手
段が、濃縮水を水洗槽へ流出させるための通常の出口配
管とは独立に,必要に応じて濃縮水を水洗槽へ流出させ
ることができる手段であることが特徴である。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記流量増加手段によって流出された
濃縮水が水洗槽へ至る途中の配管において、逆浸透膜か
ら剥離された物質を水洗槽に達する前に取り除く付着物
除去手段を備えていることが特徴である。
【0014】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、所定の時期毎
に所定時間、逆浸透膜の濃縮水側の流量を増加させる。
流量が増加すると、逆浸透膜の付近を流れる水洗水の流
速が増し、その結果、逆浸透膜の濃縮水側に堆積しかか
っていた硫化銀等の付着物が除去される。これにより、
逆浸透膜への付着物の堆積、目詰まりによる透過水流量
の低下を抑止し、逆浸透膜の寿命を延ばすことが可能と
なる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、逆浸透膜
の透過水量が低下したときに、通常処理時の逆浸透膜へ
の水洗水の供給圧力に対して、連続的又は断続的に、逆
浸透膜の濃縮水側の圧力を小さくするステップが実行さ
れる。その結果、水洗槽から逆浸透膜へ水洗水を送りだ
すポンプの負荷が軽減し、ポンプ吐出流量が増加し、逆
浸透膜への供給流量は増加する。この流量が増大した状
態が所定時間続くと、逆浸透膜の濃縮水側に堆積しかか
っていた硫化銀等の付着物が除去される。特に、断続的
に上記ステップを繰り返すと、フラッシング洗浄効果が
得られ、より効果的に付着物を除去できる。これによ
り、逆浸透膜への付着物の堆積、目詰まりによる透過水
流量の低下を抑止し、逆浸透膜の寿命を延ばすことが可
能となる。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、流量増加
手段によって、所定の時期毎に所定時間、逆浸透膜の濃
縮水側の流量を増加させる。流量が増加すると、逆浸透
膜の付近を流れる水洗水の流速が増し、その結果、逆浸
透膜の濃縮水側に堆積しかかっていた硫化銀等の付着物
が除去される。これにより、逆浸透膜への付着物の堆
積、目詰まりによる透過水流量の低下を抑止し、逆浸透
膜の寿命を延ばすことが可能となる。
【0017】請求項4に記載の発明によれば、逆浸透膜
の透過水量が低下したときに、通常処理時の逆浸透膜へ
の水洗水の供給圧力に対して、連続的又は断続的に、逆
浸透膜の濃縮水側の圧力を小さくする。その結果、水洗
槽から逆浸透膜へ水洗水を送りだすポンプの負荷が軽減
し、ポンプ吐出流量が増加し、逆浸透膜への供給流量は
増加する。この流量が増大した状態が所定時間続くと、
逆浸透膜の濃縮水側に堆積しかかっていた硫化銀等の付
着物が除去される。特に、断続的に上記ステップを繰り
返すと、フラッシング洗浄効果が得られ、より効果的に
付着物を除去できる。これにより、逆浸透膜への付着物
の堆積、目詰まりによる透過水流量の低下を抑止し、逆
浸透膜の寿命を延ばすことが可能となる。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、通常の濃
縮水出口配管に設けられた圧力調整弁とは並列に設けら
れたバイパス弁を用い、所定時間、断続的に前記バイパ
ス弁を開く。すると、バイパス弁が開いている間は、通
常処理時の逆浸透膜への水洗水の供給圧力に対して、逆
浸透膜の濃縮水側の圧力が小さくされる。その結果、水
洗槽から逆浸透膜へ水洗水を送りだすポンプの負荷が軽
減し、ポンプ吐出流量が増加し、逆浸透膜への供給流量
が増加して、上と同様のフラッシング洗浄効果が得られ
る。
【0019】請求項6に記載の発明によれば、前記バイ
パス弁を所定時間、断続的に開くと、通常処理時の逆浸
透膜への水洗水の供給圧力に対して、逆浸透膜の濃縮水
側の圧力が低くされ、逆浸透膜への供給流量が増加し
て、逆浸透膜に付着していた硫化銀等の物質がはぎ取ら
れ、バイパス弁を通って水洗槽へ流出しようとする。し
かし、付着物除去手段として、例えば、前記バイパス弁
から水洗槽へ至る途中の配管にフィルタ等が設けられて
いるので、はぎ取られた硫化銀等の物質は、ここでトラ
ップされ、現像処理装置の水洗水母液の汚れを防止する
ことができる。
【0020】
【実施例】図1には、本実施例に係る感光材料処理装置
が示されている。
【0021】感光材料10は、図示しない前工程におい
て、露光処理がなされ、図1に示す現像処理部12へと
至るようになっている。
【0022】現像処理部12は、複数の処理液槽(図1
の左から順に1槽の発色現像槽14、漂白定着槽20が
設けられている。これら各槽には、ローラ、ガイド板が
取付けられた図示しないラックが配設されており、この
ラックのローラ、ガイド板に案内されることによって、
感光材料10は、図1に示される如く、略U字型の搬送
経路で各槽へ浸漬され、現像処理等がなされるようにな
っている。
【0023】漂白定着槽20に隣接して、感光材料10
の搬送方向上流から順に第1水洗槽22A、第2水洗槽
22B、第3水洗槽22C及び第4水洗槽22Dが配設
されている。
【0024】水洗工程は、上記4つの水洗槽で行われ、
感光材料10の搬送方向と逆方向に水洗水が順次オーバ
ーフローして前槽に補充される、多段向流カスケードの
方式の構成となっている。従って、搬送方向最下流の第
4水洗槽22Dが最も清浄度が高く、上流の水洗槽ほど
漂白定着液からの混入成分や乳剤膜からの溶出成分を多
く含んでおり清浄度が低くなっている。最上流の第1水
洗槽22Aからは、汚れた水洗水がオーバーフローによ
り排出される。
【0025】これにより、漂白定着槽20から受け渡さ
れた感光材料10は、図1の第1水洗槽22A、第2水
洗槽22B、第3水洗槽22C、第4水洗槽22Dの順
に浸漬され、感光材料10に付着する処理液(特に、漂
白定着槽20内の処理液)を洗い流すことができる。
【0026】図1に示される如く、第3水洗槽22Cと
第4水洗槽22Dとの間には、逆浸透膜44を備えた浄
化装置42が介在されており、第3水洗槽22C内の水
洗水は、ポンプ24によって、この浄化装置42に供給
されるようになっている。
【0027】浄化装置42は、逆浸透膜44を備えてお
り、この逆浸透膜44によって、濃縮水側42Aと清浄
水側42Bという2つの部屋に仕切られている。濃縮水
側42Aには、ポンプ24によって水洗水が供給される
ための配管及び濃縮水を第3水洗槽22Cに流出させる
ための出口配管50が接続されている。また、清浄水側
42Bには、清浄水を第4水洗槽22Dに供給させるた
めの出口配管52が接続されている。なお、第3水洗槽
22Cと第4水洗槽22D以外の水洗槽の間にこの浄化
装置42を設けてもよい。
【0028】浄化装置42に供給された水洗水は、ポン
プ24による供給圧力によって、逆浸透膜44に圧せら
れ、これにより水洗水は逆浸透膜44へ浸透される。そ
して、逆浸透膜44を透過した清浄な透過水は、清浄水
側42Bの出口配管52を通って第4水洗槽22Dに供
給され、透過しなかった濃縮水は濃縮水側42Aの出口
配管50を通って再び第3水洗槽22Cに戻される。
【0029】また、浄化装置42の濃縮水側42Aから
第3水洗槽22Cに濃縮水を戻すための出口配管50に
は、圧力計28が備えつけられており、逆浸透膜44に
かけられた水洗水の供給圧力が測定されるようになって
いる。
【0030】また、出口配管50において、圧力計28
が備えつけられた下流には、圧力調整弁30が介在さ
れ、この圧力調整弁30の絞り具合によって、濃縮水側
42Aの供給圧力を調節できるようになっている。な
お、通常の感光材料10の処理時では、逆浸透膜で処理
された透過水流量を一定値以上確保するため、水洗水の
供給圧力はある程度高い状態を維持するように、圧力調
整弁30が設定されている。
【0031】ちなみに、逆浸透膜に硫化銀等が堆積して
くると、透過する清浄水の流量が減少してくるので、透
過流量を一定以上に保たせるため、濃縮水側42Aの圧
力を高くして透過流量が増えるよう圧力調整弁30を調
節しなければならない。
【0032】また、出口配管系統には、圧力調整弁30
と並列にバイパス弁32が設けられている。即ち、出口
配管50は、圧力調整弁30の直前で2つに分岐し、一
方の配管は、圧力調整弁30へ接続され、他方の配管は
バイパス弁32へと接続される。そして、バイパス弁3
2から出る配管は、再び圧力調整弁30から出る配管へ
合流して一つの出口配管50となり、第3水洗槽22C
へ至っている。
【0033】通常の感光材料10の処理時においては、
バイパス弁32は閉じられており、圧力調整弁30の調
節によって、濃縮水側42Aの圧力が一定に保たれてい
る。しかし、一旦、バイパス弁32を開くと、濃縮水側
42Aの濃縮水は、通常は圧力調整弁30が介在される
配管のみを通過するところ、バイパス弁32が介在され
る配管にも流出するため、濃縮水側42Aの圧力は低下
する。濃縮水側42Aの圧力が低下すると、ポンプ24
にかけられた負荷が軽減することによってポンプ24の
吐出流量が増加し、濃縮水側42Aを流れる水洗水の流
量が増大する。
【0034】なお、バイパス弁32は、一種の電磁弁で
あって、バイパス弁32に取り付けられたソレノイド3
4の駆動力によって、開閉されるようになっている。
【0035】ソレノイド34は、制御装置46と接続さ
れており、制御装置46の指令によって、駆動する。即
ち、制御装置46の指令により、バイパス弁32は開閉
を行うようになっている。
【0036】また、バイパス弁32の下流配管には、サ
ブフィルター36が介在されており、逆浸透膜44から
はぎ取られ、バイパス弁32等を通って流れてきた硫化
銀等の物質のみがトラップされるようになっている。こ
れにより、第3水洗槽22Cの汚れを防止することがで
きる。
【0037】一方、清浄水側42Bの出口配管52に
は、流量センサー38が取り付けられており、逆浸透膜
44を透過して第4水洗槽22Dへ流出する清浄水の流
量が測定されるようになっている。また、流量センサー
38は、流量を視覚的に表示するようになっている他、
制御装置46とも接続されており、測定された流量パル
ス信号が伝達されるようになっている。
【0038】ちなみに、逆浸透膜44の目詰まりが進行
すると、当然、流量センサーに表示された清浄水の流量
は減少するが、かかる場合には、圧力調整弁30を調整
することにより、清浄水の流量を一定以上に保っておく
必要がある。
【0039】流量センサー38の下流の出口配管52に
は、逆止弁40が設けられており、清浄水の逆流を防止
して、逆浸透膜への逆圧の負荷を回避できるようになっ
ている。
【0040】なお、図示していないが、第4水洗槽22
Dには、水洗補充液(新鮮水)が貯留されたパイプタン
クから延設されたパイプの先端が配設されている。この
パイプの途中にはポンプが介在されており、タンクに貯
蓄された水洗補充液を各水洗槽へ供給することができる
ようになっている。
【0041】本実施例による洗浄処理は、図2のような
ステップより構成される。なお、図2は、本実施例に係
る洗浄処理の概要を示すフローチャートである。
【0042】先ずステップ100では、感光材料の通常
水洗処理が行われる。即ち、圧力調整弁30によって、
濃縮水側42Aの圧力が一定に保たれ、逆浸透膜を透過
した清浄水は、第4水洗槽22DのFe イオン濃度を一
定値以下に抑えるため、一定以上の流量でもって、第4
水洗槽22Dに供給される。当然、バイパス弁32は、
閉じられている。
【0043】次のステップ102では、供給される清浄
水の流量Rが一定流量R0 以下であるか否かの判定が行
われる。否定判定の場合は、供給される清浄水の量が十
分であるため、ステップ100に戻り通常水洗処理が行
われる。肯定判定の場合は、次のステップ102に移行
する。
【0044】ステップ102では、バイパス弁32が開
かれる。その結果、濃縮水側42Aの圧力が低下し、ポ
ンプ24の吐出流量が増大することによって、逆浸透膜
44に供給される水洗水の流速が増加する。
【0045】次のステップ106では、バイパス弁を開
いてから所定時間Tが経過したか否かの判定が行われ
る。否定判定の場合は、再度ステップ106を実行す
る。即ち、所定時間Tが経過するまでは、ステップ10
6が繰り返される。肯定判定の場合は、ステップ108
に移行する。
【0046】ステップ108では、バイパス弁が閉じら
れる。そして、ステップ100に戻り、通常の水洗処理
が続行される。以下、同様の処理が繰り返される。
【0047】次に、本実施例の作用について説明する。
通常の水洗処理においては、バイパス弁32は閉じられ
ており、圧力調整弁30によって、浄化装置42の濃縮
水側42Aの圧力は一定に保たれている。この圧力によ
って、ポンプ24には一定の負荷がかかり、第3水洗槽
22Cから浄化装置42の濃縮水側42Aへ供給される
水洗水は、一定の流量を保っている。
【0048】濃縮水側42Aへ供給された水洗水は、逆
浸透膜44へ一定の圧力でもって浸透していくが、第3
水洗槽22Cの水洗水は、感光材料10の乳剤膜に付着
していた定着液及び現像液成分等が混ざっており、これ
らの成分は逆浸透膜をあまりよく透過せず、濃縮水側4
2Aに溜まることになる。従って、濃縮水側42Aに
は、定着液及び現像液成分の濃い濃縮水が生成される。
一方、逆浸透膜を透過した成分には、かかる現像液成分
がほとんど含まれていないため、清浄水として清浄水側
42Bに溜まっていく。
【0049】しかし、ポンプ24から水洗水が吐出され
続けるため、濃縮水側42Aに溜まっていた濃縮水は、
その圧力で出口配管50を通って、第3水洗槽22Cへ
再び戻される。また、清浄水側42Bに溜まっていた清
浄水は、逆浸透膜44より透過水が流れこんでくるの
で、その圧力により押し流され出口配管52を通って、
第4水洗槽22Dへ流出する。
【0050】なお、出口配管52から流出した清浄水
は、逆止弁40によって清浄水側42Bへの逆流を防止
される。これにより、逆浸透処理を効率的に進めること
ができる。
【0051】ところで、逆浸透膜44を透過する清浄水
の必要量は、第4水洗槽22D内の水洗水に含まれるF
e イオン濃度を一定基準値以下に保つために、処理量
(例えば、一日の処理量)に応じた必要最低限な量とし
て決められている。
【0052】上記のように第4水洗槽22Dへ逆浸透処
理した清浄水を補給することによって、別途用意された
補充水洗水の量を低減できる。その結果、第4水洗槽2
2Dの水洗水に含まれるFe イオン濃度を規定値以内に
収めイエローステインを防止する効果を保持しつつ、当
該処理装置における補充水洗水の量を低減し、廃液量も
少なくできる。
【0053】ところが、上記工程を繰り返す内に、水洗
水に含まれる硫化銀等の物質が、逆浸透膜44へ付着、
堆積し、逆浸透膜44の目詰まりを生じさせる。その結
果、出口配管52から流出する清浄水の流量は減少し、
流量センサー38によって測定された流量は減少するこ
ととなる。
【0054】流量センサー38は、常時、出口配管52
を流れる清浄水の流量を測定しており、測定された流量
をパルス信号にして制御装置46へ伝達している。制御
装置46では、伝達された清浄水の流量が一定基準値以
内に減少すると、ソレノイド34へバイパス弁32の駆
動指令を発し、バイパス弁32を全開させる。
【0055】バイパス弁32が全開すると、濃縮水はバ
イパス弁32の分岐配管も通過することが可能になるの
で、一気に出口配管50の流量が増加する。すると、ベ
ルヌーイの定理により、濃縮水側42Aの圧力が低下
し、その結果、ポンプ24にかけられていた負荷が低減
され、ポンプ24による単位時間当たりの吐出流量が増
加する。従って、バイパス弁32が開いている間は、濃
縮水側42Aから出口配管50へ流れる濃縮水の単位時
間当たりの流量は増加する。
【0056】濃縮水側42Aに流れ込む流量が増加し、
逆浸透膜44付近の水洗水の流速が増加すると、逆浸透
膜44に付着していた硫化銀等の物質は剥離され、出口
配管50を通って流出する。即ち、逆浸透膜44の洗浄
効果が得られることとなる。
【0057】しかも、バイパス弁32の下流から第3水
洗槽22Cへ至る途中の配管には、サブフィルター36
が設けられているので、硫化銀等の浮遊物質はそこでト
ラップされ、第3水洗槽22Cへ流れ込むことは無い。
これによって、第3水洗槽22Cの汚れを防止できる。
【0058】バイパス弁32が開かれて所定時間が経過
すると、制御装置46はソレノイド34を駆動させ、今
度はバイパス弁32を閉じさせる。すると、再び濃縮水
側42Aから流出する濃縮水の出口は圧力調整弁30を
通る配管のみとなるので、出口配管50の流量は減少す
る。その結果、濃縮水側42Aの圧力は増大し、再び通
常の逆浸透処理に戻る。
【0059】通常の逆浸透処理に戻ると、再び供給され
た水洗水は逆浸透膜44を浸透するようになるが、上記
処理によって逆浸透膜44の付着物がある程度除去され
ているので、透過水の量は、それだけ増大する。従っ
て、出口配管52から流出する清浄水の量が増え、流量
センサー38によって測定される流量も増大することと
なる。
【0060】流量センサー38によって測定された流量
が、未だ所定の値以下であった場合、制御装置46は、
再び上記のように、ソレノイド34を駆動させバイパス
弁32を所定時間開かせることによって、逆浸透膜44
の洗浄を行う。上記処理は、流量センサー38によって
測定された清浄水の流量が所定の値以上に達するまで繰
り返される。なお、上記洗浄をもってしても逆浸透膜4
4の付着物が除去できず、無限に上記処理を繰り返すこ
とを防止するために、回数制限を設けてもよい。
【0061】なお、上記逆浸透膜44の洗浄処理は、所
定時間バイパス弁32を開くことを一単位として行って
いたが、バイパス弁32の開閉を所定時間断続的に繰り
返すことを一単位として行うようにしてもよい。これに
よって、フラッシング洗浄効果が得られ、逆浸透膜44
の洗浄は、特に効果的になる。
【0062】さらに、上記のように通常の水洗水の流れ
と同じ方向に流量を増やすことによって洗浄効果を得て
もよいが、ポンプ24を断続的に逆回転してフラッシン
グ洗浄することも効果的である。かかる場合には、逆止
弁40により、逆浸透膜44への逆圧の負荷が防止され
る。
【0063】以上が、本実施例に係る逆浸透膜44の洗
浄方法又は洗浄装置であるが、本発明は、これだけに限
定されるものではない。例えば、逆浸透膜へ供給される
水洗水の流量を増加させるために、バイパス弁32を圧
力調整弁30と並列に設け、濃縮水側42Aの圧力を小
さくして、ポンプ24の吐出流量を増加させたが、供給
流量を増加できれば、その手段は問わない。例えば、圧
力調整弁30を調節することによって、濃縮水側42A
の圧力を低下させてもよい。
【0064】また、本実施例では、制御装置46及び電
磁弁であるバイパス弁32を用いた自動洗浄について説
明したが、流量センサー38を見ながら手動でバイパス
弁32を開閉する方法であってもよい。
【0065】なお、以上の洗浄処理手段を実際のカラー
ペーパの現像処理機に用いた場合と上記洗浄処理手段を
用いない場合とを比較した結果について、以下に示す。
【0066】先ず、使用した装置等についての条件は、
次の通りである。カラーペーパの現像処理機として、発
色現像槽、漂白定着槽、第1水洗槽〜第4水洗槽、乾燥
部より構成される処理機(富士写真フィルム製プリンタ
ー・プロセサーPP1820V)を用いた。この現像処
理機に、浄化装置として、膜面積1m2 、Fe イオン阻
止率98%で、ポリアミド/ポリスルホン/ポリエステ
ル等からなるスパイラル型逆浸透膜モジュール(以下、
ROモジュール)と吐出圧力5.5 (kg/cm2 )のギ
アポンプ等を取り付けた。なお、第3水洗槽の水洗水を
逆浸透処理して、その透過水を第4水洗槽へ、その濃縮
水を第3水洗槽へ送液した。 透過水の流量検出手段と
して、愛知時計電機製の微小流量センサ(0F05ZZ
T−A0)を透過水の出口配管に取付け、その下流に逆
止弁を取り付けた。
【0067】さらに、圧力調整弁と並行に電磁弁をバイ
パス弁として取付け、この電磁弁の下流直後にサブフィ
ルターを設けた。
【0068】以上のような設定条件の下で、新品の逆浸
透膜を取付け、毎日3000枚(Lサイズ)のプリント
処理を行った。1日平均8時間の稼働運転中、常時圧力
調整弁の開度を一定として逆浸透処理を連続して行い、
本実施例で示したような逆浸透膜の洗浄は行わなかっ
た。
【0069】上記のような処理を約1年間継続した結
果、新品の逆浸透処理での処理開始直後の透過水流量3
00ml/min(圧力4.0kg/cm2 )が150
ml/min(圧力4.8kg/cm2 )まで低下し
た。
【0070】一方、全く同様の条件の下で、1日平均8
時間の稼働運転中、3時間通常の逆浸透処理を行った
後、10分間電磁弁を開いて圧力を下げて、逆浸透膜の
濃縮水側の流速を大きくして、上記フラッシング洗浄を
行った。
【0071】上記のような処理を約1年間継続した結
果、新品の逆浸透処理での処理開始直後の透過水流量3
00ml/min(圧力4.0kg/cm2 )が250
ml/min(圧力4.2kg/cm2 )まで低下し
た。これは、洗浄処理を行わなかった場合と比べて、透
過水流量の減少が小さく抑えられていることを示してい
る。しかも浸透圧力を上げる必要も少なくなっており、
明らかに逆浸透膜に付着していた物質を除去し、目詰ま
りを防止していることが分かる。
【0072】以上の例で示されたように、本実施例で示
した洗浄を行うことによって、洗浄用の配管系統を設け
る必要もなく、逆浸透膜の目詰まりが防止され、逆浸透
膜の1命を延ばすという顕著な効果がある。なお、通常
の逆浸透処理を中断しても短時間であるため、第4水洗
槽のFe イオン濃度の上昇は微量であり、写真処理性能
への影響は問題とならなかった。
【0073】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る感光材
料処理方法及び処理装置は、逆浸透膜を洗浄するための
大がかりな配管系統を別途設けることなく、通常の感光
材料処理装置とほぼ同様の大きさ、コストのままで、供
給水洗水の流量を短時間増加させる手段を用いることに
より逆浸透膜の目詰まりを効率的に防止するという優れ
た効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る感光材料処理装置のブロック図
である。
【図2】本実施例に係る感光材料処理装置における逆浸
透膜の洗浄処理の流れ図である。
【符号の説明】
22C 第3水洗槽22C 22D 第4水洗槽22D 24 ポンプ 28 圧力計 30 圧力調整弁 32 バイパス弁 42 浄化装置 44 逆浸透膜 38 流量センサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03D 3/02 G03C 11/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水洗槽を感光材料の搬送順路に沿って複
    数段に配置し、いずれかの水洗槽内の水洗水を逆浸透膜
    に供給して濃縮水と清浄な透過水とに分離し、少なくと
    も透過水が濃縮水よりも後段の水洗槽に供給されるよう
    に、濃縮水及び透過水を水洗槽に供給しながら、現像処
    理後の感光材料を洗浄処理する感光材料の処理方法にお
    いて、 所定の時期毎に所定時間、逆浸透膜の濃縮水側の流量を
    増加させることを特徴とする感光材料処理方法。
  2. 【請求項2】 前記流量増加は、通常処理時の逆浸透膜
    への水洗水の供給圧力に対して、連続的又は断続的に逆
    浸透膜の濃縮水側の圧力を低くすることを特徴とする請
    求項1に記載の感光材料処理方法。
  3. 【請求項3】 水洗槽を感光材料の搬送順路に沿って複
    数段に配置し、いずれかの水洗槽内の水洗水を逆浸透膜
    に供給して濃縮水と清浄な透過水とに分離し、少なくと
    も透過水が濃縮水よりも後段の水洗槽に供給されるよう
    に、濃縮水及び透過水を水洗槽に供給しながら、現像処
    理後の感光材料を洗浄処理する感光材料の処理装置にお
    いて、 所定の時期毎に所定時間、逆浸透膜の濃縮水側の流量を
    増加させる流量増加手段を有することを特徴とする感光
    材料処理装置。
  4. 【請求項4】 前記流量増加手段は、通常処理時の逆浸
    透膜への水洗水の供給圧力に対して、連続的又は断続的
    に逆浸透膜の濃縮水側の圧力を低くする手段であること
    を特徴とする請求項3に記載の感光材料処理装置。
  5. 【請求項5】 前記流量増加手段は、濃縮水を水洗槽へ
    流出させるための通常の出口配管と、前記出口配管とは
    独立に必要に応じて濃縮水を水洗槽へ流出させることが
    できる配管とを有することを特徴とする請求項3に記載
    の感光材料処理装置。
  6. 【請求項6】 前記流量増加手段によって流出された濃
    縮水が水洗槽へ至る途中の配管において、逆浸透膜から
    剥離された物質を水洗槽に達する前に取り除く付着物除
    去手段を備えていることを特徴とする前記請求項3に記
    載の感光材料処理装置。
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