JP3358833B2 - 防錆顔料 - Google Patents
防錆顔料Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09C—TREATMENT OF INORGANIC MATERIALS, OTHER THAN FIBROUS FILLERS, TO ENHANCE THEIR PIGMENTING OR FILLING PROPERTIES ; PREPARATION OF CARBON BLACK ; PREPARATION OF INORGANIC MATERIALS WHICH ARE NO SINGLE CHEMICAL COMPOUNDS AND WHICH ARE MAINLY USED AS PIGMENTS OR FILLERS
- C09C1/00—Treatment of specific inorganic materials other than fibrous fillers; Preparation of carbon black
- C09C1/04—Compounds of zinc
- C09C1/043—Zinc oxide
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
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- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、金属の腐食を防止する
ために有用な無公害で白色系の防錆顔料に関する。
ために有用な無公害で白色系の防錆顔料に関する。
【０００２】
【従来の技術】防錆顔料としては、鉛丹、シアナミド
鉛、鉛酸カルシウムなどの鉛塩系、塩基性クロム酸亜鉛
カリ、四塩基性クロム酸亜鉛、クロム酸ストロンチウム
などのクロム酸塩系のものが主として用いられてきた。
しかしながら、これらの防錆顔料は金属に対して優れた
錆び止め性を発揮するものの、毒性を有するため環境浄
化の要請から次第にその使用が規制されるに至ってい
る。
鉛、鉛酸カルシウムなどの鉛塩系、塩基性クロム酸亜鉛
カリ、四塩基性クロム酸亜鉛、クロム酸ストロンチウム
などのクロム酸塩系のものが主として用いられてきた。
しかしながら、これらの防錆顔料は金属に対して優れた
錆び止め性を発揮するものの、毒性を有するため環境浄
化の要請から次第にその使用が規制されるに至ってい
る。
【０００３】これらに代わる無公害型の防錆顔料とし
て、リン酸亜鉛、リン酸カルシウムマグネシウムなどの
金属リン酸塩系、トリポリリン酸アルミニウムなどの縮
合リン酸塩系、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜
リン酸アルミニウムなどの亜リン酸塩系、モリブデン酸
亜鉛、その他各種の無公害、無毒の防錆顔料が開発され
実用されている。ところが、これら無公害型と称する防
錆顔料には、クロム酸塩系や鉛塩系に匹敵する程の防錆
力を有するものは未だ開発されていない。
て、リン酸亜鉛、リン酸カルシウムマグネシウムなどの
金属リン酸塩系、トリポリリン酸アルミニウムなどの縮
合リン酸塩系、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、亜
リン酸アルミニウムなどの亜リン酸塩系、モリブデン酸
亜鉛、その他各種の無公害、無毒の防錆顔料が開発され
実用されている。ところが、これら無公害型と称する防
錆顔料には、クロム酸塩系や鉛塩系に匹敵する程の防錆
力を有するものは未だ開発されていない。
【０００４】他方、亜リン酸塩系の改良された防錆顔料
が優れた防錆力を有するものとして提案されている。例
えば、特開昭50−50297 号公報には塩基性亜リン酸亜鉛
が開示され、更にこれを改良するものとして特開昭58−
194725号公報にはヒドロキシ亜リン酸亜鉛錯体が開示さ
れている。特開昭57−109862号公報には亜リン酸亜鉛と
亜鉛華との反応生成物による防錆顔料を、特開昭58−84
109 号公報や特開昭59−20466 号公報には亜リン酸亜鉛
カリウム系の防錆顔料が開示されている。また特開平３
−111457号公報には亜リン酸亜鉛カルシウム系、特開平
３−285808号公報には板状亜リン酸カルシウム系の防錆
顔料がそれぞれ提案されている。このほか、特開昭60−
124660号公報には亜リン酸リン酸亜鉛カリウム系防錆顔
料の製造において、キレート能を有する有機ホスホン酸
化合物を用いることが開示されている。
が優れた防錆力を有するものとして提案されている。例
えば、特開昭50−50297 号公報には塩基性亜リン酸亜鉛
が開示され、更にこれを改良するものとして特開昭58−
194725号公報にはヒドロキシ亜リン酸亜鉛錯体が開示さ
れている。特開昭57−109862号公報には亜リン酸亜鉛と
亜鉛華との反応生成物による防錆顔料を、特開昭58−84
109 号公報や特開昭59−20466 号公報には亜リン酸亜鉛
カリウム系の防錆顔料が開示されている。また特開平３
−111457号公報には亜リン酸亜鉛カルシウム系、特開平
３−285808号公報には板状亜リン酸カルシウム系の防錆
顔料がそれぞれ提案されている。このほか、特開昭60−
124660号公報には亜リン酸リン酸亜鉛カリウム系防錆顔
料の製造において、キレート能を有する有機ホスホン酸
化合物を用いることが開示されている。
【０００５】しかしながら、これら従来技術による防錆
顔料のうち、白色無公害とされているリン酸亜鉛系のも
のは防錆力が不十分であり、また亜リン酸塩系のものは
防錆力の面では比較的良好な結果を示すが、概して大粒
子になり易い関係で塗料化したときの顔料特性が悪化
し、防錆力にバラツキが生じる欠点がある。そのうえ、
製造コストが高くなるという実用上の難点がある。同様
に、キレート能を有する有機ホスホン酸化合物を用いた
亜リン酸リン酸亜カリウム系の防錆顔料も顔料特性が安
定せず、しばしば塗料がゲル化する問題点がある。
顔料のうち、白色無公害とされているリン酸亜鉛系のも
のは防錆力が不十分であり、また亜リン酸塩系のものは
防錆力の面では比較的良好な結果を示すが、概して大粒
子になり易い関係で塗料化したときの顔料特性が悪化
し、防錆力にバラツキが生じる欠点がある。そのうえ、
製造コストが高くなるという実用上の難点がある。同様
に、キレート能を有する有機ホスホン酸化合物を用いた
亜リン酸リン酸亜カリウム系の防錆顔料も顔料特性が安
定せず、しばしば塗料がゲル化する問題点がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】防錆顔料を塗料化する
際に酸化亜鉛を配合させると、屡々その防錆力が助長さ
れる現象が生じる。本発明者らは、この点に着目して酸
化亜鉛にキレート能を有する有機ホスホン酸（塩）で処
理したところ、従来の白色防錆顔料に劣らない優れた防
錆力を発揮し、かつ安定した顔料特性を示すことを確認
した。
際に酸化亜鉛を配合させると、屡々その防錆力が助長さ
れる現象が生じる。本発明者らは、この点に着目して酸
化亜鉛にキレート能を有する有機ホスホン酸（塩）で処
理したところ、従来の白色防錆顔料に劣らない優れた防
錆力を発揮し、かつ安定した顔料特性を示すことを確認
した。
【０００７】本発明は前記の知見に基づいて開発された
もので、その目的は、従来、防錆顔料の助剤として用い
られていた酸化亜鉛を主剤として無公害で優れた防錆能
を発揮する工業的に安価な白色系の防錆顔料を提供する
ことにある。
もので、その目的は、従来、防錆顔料の助剤として用い
られていた酸化亜鉛を主剤として無公害で優れた防錆能
を発揮する工業的に安価な白色系の防錆顔料を提供する
ことにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による防錆顔料は、亜リン酸リン酸亜鉛カリ
ウム系化合物を含まないキレート能を有する有機ホスホ
ン酸亜鉛を有効成分とすることを構成上の特徴とするも
のである。
めの本発明による防錆顔料は、亜リン酸リン酸亜鉛カリ
ウム系化合物を含まないキレート能を有する有機ホスホ
ン酸亜鉛を有効成分とすることを構成上の特徴とするも
のである。
【０００９】亜リン酸リン酸亜鉛カリウム系化合物を含
まないキレート能を有する有機ホスホン酸亜鉛は、防錆
顔料の有効成分として機能するもので、亜鉛化合物とキ
レート能を有する有機ホスホン酸化合物との反応生成物
を指す。亜鉛化合物としては、酸化亜鉛（亜鉛華）が本
発明の目的に最も好適である。
まないキレート能を有する有機ホスホン酸亜鉛は、防錆
顔料の有効成分として機能するもので、亜鉛化合物とキ
レート能を有する有機ホスホン酸化合物との反応生成物
を指す。亜鉛化合物としては、酸化亜鉛（亜鉛華）が本
発明の目的に最も好適である。
【００１０】また、キレート能を有する有機ホスホン酸
化合物としては、例えばアミノアルキレンホスホン酸、
エチレンジアミンテトラアルキレンホスホン酸、アルキ
ルメタン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスホン酸また
は２−ヒドロキシホスホノ酢酸などが代表的なものとし
て挙げられる。このうちアミノアルキレンホスホン酸と
しては、例えばニトリロトリスメチレンホスホン酸、ニ
トリロトリスエチレンホスホン酸、ニトリロトリスプロ
ピレンホスホン酸、ニトリロジエチルメチレンホスホン
酸、ニトリロプロピルビスメチレンホスホン酸等が、エ
チレンジアミンテトラアルキレンホスホン酸としては、
例えばエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、エ
チレンジアミンテトラエチレンホスホン酸、エチレンジ
アミンテトラプロピレンホスホン酸等が、アルキルメタ
ン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスホン酸としては、
例えばメタン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスホン
酸、エタン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスホン酸、
プロパン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスホン酸等が
挙げられ、それらは１種又は２種以上であっても差し支
えない。
化合物としては、例えばアミノアルキレンホスホン酸、
エチレンジアミンテトラアルキレンホスホン酸、アルキ
ルメタン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスホン酸また
は２−ヒドロキシホスホノ酢酸などが代表的なものとし
て挙げられる。このうちアミノアルキレンホスホン酸と
しては、例えばニトリロトリスメチレンホスホン酸、ニ
トリロトリスエチレンホスホン酸、ニトリロトリスプロ
ピレンホスホン酸、ニトリロジエチルメチレンホスホン
酸、ニトリロプロピルビスメチレンホスホン酸等が、エ
チレンジアミンテトラアルキレンホスホン酸としては、
例えばエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、エ
チレンジアミンテトラエチレンホスホン酸、エチレンジ
アミンテトラプロピレンホスホン酸等が、アルキルメタ
ン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスホン酸としては、
例えばメタン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスホン
酸、エタン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスホン酸、
プロパン−１−ヒドロキシ−１，１−ジホスホン酸等が
挙げられ、それらは１種又は２種以上であっても差し支
えない。
【００１１】本発明において防錆顔料の有効成分となる
ものは、上記のような亜リン酸リン酸亜鉛カリウム系化
合物を含まないキレート能を有する有機ホスホン酸亜鉛
ばかりでなく、酸化亜鉛が反応生成物中に未反応の芯材
として存在するものや、これらと他の白色顔料との混合
物を意味する。したがって、酸化亜鉛の粒子表面に、亜
リン酸リン酸亜鉛カリウム系化合物を含まないキレート
能を有する有機ホスホン酸亜鉛が沈積被覆した形態、あ
るいは前記の有機ホスホン酸亜鉛や有機ホスホン酸で被
覆された酸化亜鉛をリン酸塩系または亜リン酸塩系の白
色防錆顔料と混合した形態が本発明の対象として好まし
い防錆顔料となる。
ものは、上記のような亜リン酸リン酸亜鉛カリウム系化
合物を含まないキレート能を有する有機ホスホン酸亜鉛
ばかりでなく、酸化亜鉛が反応生成物中に未反応の芯材
として存在するものや、これらと他の白色顔料との混合
物を意味する。したがって、酸化亜鉛の粒子表面に、亜
リン酸リン酸亜鉛カリウム系化合物を含まないキレート
能を有する有機ホスホン酸亜鉛が沈積被覆した形態、あ
るいは前記の有機ホスホン酸亜鉛や有機ホスホン酸で被
覆された酸化亜鉛をリン酸塩系または亜リン酸塩系の白
色防錆顔料と混合した形態が本発明の対象として好まし
い防錆顔料となる。
【００１２】混合するリン酸塩系または亜リン酸塩系の
白色防錆顔料としては、例えばリン酸亜鉛、リン酸亜鉛
カルシウム、リン酸亜鉛マグネシウム、リン酸亜鉛カリ
ウム、混合リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン
酸カルシウム、亜リン酸亜鉛カルシウム、亜リン酸亜鉛
カリウムなどからなる防錆顔料類を挙げることができる
が、これらにモリブテン酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、ホウ酸バ
リウム、ホウケイ酸亜鉛などを併用することができる。
白色防錆顔料としては、例えばリン酸亜鉛、リン酸亜鉛
カルシウム、リン酸亜鉛マグネシウム、リン酸亜鉛カリ
ウム、混合リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン
酸カルシウム、亜リン酸亜鉛カルシウム、亜リン酸亜鉛
カリウムなどからなる防錆顔料類を挙げることができる
が、これらにモリブテン酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、ホウ酸バ
リウム、ホウケイ酸亜鉛などを併用することができる。
【００１３】本発明に係る防錆顔料の組成は、有機ホス
ホン酸亜鉛そのものについてはＸ線回折分析の上でアモ
ルファスであるが、酸化亜鉛や他の白色顔料が含有され
る場合にはＸ線回折、その他の分析法によりこれを確認
することができる。なお、本発明の防錆顔料は、必要に
応じ分散性を改善する目的で高級脂肪酸またはその誘導
体、界面活性剤、酸性リン酸アルキルエステルまたはそ
の金属塩等で表面処理したものであってもよい。
ホン酸亜鉛そのものについてはＸ線回折分析の上でアモ
ルファスであるが、酸化亜鉛や他の白色顔料が含有され
る場合にはＸ線回折、その他の分析法によりこれを確認
することができる。なお、本発明の防錆顔料は、必要に
応じ分散性を改善する目的で高級脂肪酸またはその誘導
体、界面活性剤、酸性リン酸アルキルエステルまたはそ
の金属塩等で表面処理したものであってもよい。
【００１４】本発明の防錆顔料は乾式法もしくは湿式法
によって製造することができるが、いずれの方法を採る
場合にも反応に際して強力な剪断処理を施すことが必要
である。乾式法は、酸化亜鉛の粉末とキレート能を有す
る有機ホスホン酸とをヘンシェルミキサーのような強力
剪断力が作用する混合装置を用いて反応させるプロセス
で、最も簡便で工業的に有利な方法である。一方、湿式
法は酸化亜鉛を水に分散させたスラリーにコロイトミル
やホモジナイザー、ビーズミル等の強力剪断分散装置に
かけたのち、キレート能を有する有機ホスホン酸を反応
させる方法である。なお、湿式法においてはホスホン酸
をアルカリ塩やアンモニウム塩として用いることもでき
る。反応終了後は濾過分離し、必要に応じて水洗を施し
乾燥および粉砕して製品とする。
によって製造することができるが、いずれの方法を採る
場合にも反応に際して強力な剪断処理を施すことが必要
である。乾式法は、酸化亜鉛の粉末とキレート能を有す
る有機ホスホン酸とをヘンシェルミキサーのような強力
剪断力が作用する混合装置を用いて反応させるプロセス
で、最も簡便で工業的に有利な方法である。一方、湿式
法は酸化亜鉛を水に分散させたスラリーにコロイトミル
やホモジナイザー、ビーズミル等の強力剪断分散装置に
かけたのち、キレート能を有する有機ホスホン酸を反応
させる方法である。なお、湿式法においてはホスホン酸
をアルカリ塩やアンモニウム塩として用いることもでき
る。反応終了後は濾過分離し、必要に応じて水洗を施し
乾燥および粉砕して製品とする。
【００１５】
【作用】本発明に係る防錆顔料は、白色で、亜リン酸リ
ン酸亜鉛カリウム系化合物を含まないキレート能を有す
る有機ホスホン酸亜鉛を有効成分とするため無公害、低
毒性に加えて優れた防錆力を有し、顔料特性も安定して
いる。その作用機構は複雑で未だ詳しく解明するに至っ
ていないが、有機ホスホン酸の強力なキレート能を介し
てＦｅ2+やＡｌ3+を捕捉し、同時に亜鉛が塩基としてま
たは凝似電極として作用することによって腐食反応が効
果的に抑制するものと推測される。
ン酸亜鉛カリウム系化合物を含まないキレート能を有す
る有機ホスホン酸亜鉛を有効成分とするため無公害、低
毒性に加えて優れた防錆力を有し、顔料特性も安定して
いる。その作用機構は複雑で未だ詳しく解明するに至っ
ていないが、有機ホスホン酸の強力なキレート能を介し
てＦｅ2+やＡｌ3+を捕捉し、同時に亜鉛が塩基としてま
たは凝似電極として作用することによって腐食反応が効
果的に抑制するものと推測される。
【００１６】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して具
体的に説明する。
体的に説明する。
【００１７】実施例１〜５ 酸化亜鉛１４１重量部に対し表１に示した有機ホスホン
酸の所定量を配合し、ヘンシェルミキサーにより２６８
０rpm の回転速度で１５分間強力な剪断力の下で攪拌混
合して反応させた。ついで、反応生成物を乾燥させたの
ち、解砕処理して白色粉末を得た。
酸の所定量を配合し、ヘンシェルミキサーにより２６８
０rpm の回転速度で１５分間強力な剪断力の下で攪拌混
合して反応させた。ついで、反応生成物を乾燥させたの
ち、解砕処理して白色粉末を得た。
【００１８】
【表１】
【００１９】実施例６〜７ ２０重量％の酸化亜鉛スラリー１４１０重量部をコロイ
ドミル（クリアランス0.005inch,5000rpm)にかけて脱ア
グロメレート処理をおこなった。ついで、表２に示す有
機ホスホン酸の所定量を１５分間で添加したのち、６０
℃の温度で攪拌しながら１時間処理して酸化亜鉛の表面
に有機ホスホン酸亜鉛を沈積被覆させた。引き続き、濾
過分離、水洗および１１０℃で５時間乾燥させ、粉砕し
て白色粉末を得た。
ドミル（クリアランス0.005inch,5000rpm)にかけて脱ア
グロメレート処理をおこなった。ついで、表２に示す有
機ホスホン酸の所定量を１５分間で添加したのち、６０
℃の温度で攪拌しながら１時間処理して酸化亜鉛の表面
に有機ホスホン酸亜鉛を沈積被覆させた。引き続き、濾
過分離、水洗および１１０℃で５時間乾燥させ、粉砕し
て白色粉末を得た。
【００２０】
【表２】
【００２１】実施例８〜１０ 実施例１、３および５〜７で調製した各白色粉末に、表
３に示した白色防錆顔料の所定量を配合し、ヘンシェル
ミキサーで攪拌混合して各種の防錆顔料を調製した。
３に示した白色防錆顔料の所定量を配合し、ヘンシェル
ミキサーで攪拌混合して各種の防錆顔料を調製した。
【００２２】
【表３】
【００２３】〔防錆能の評価〕 実施例１〜１３で得られた各防錆顔料、市販の無公害型
白色防錆顔料（比較例１：酸化亜鉛系、比較例２：リン
酸亜鉛系、比較例３：亜リン酸亜鉛系）およびブランク
試料（比較例４）を対象とし、下記の条件で防錆試験を
おこなった。得られた防錆能評価結果を表４に示した。
なお、表４に表示したブランク試料とは防錆顔料を含有
しないワニスを用いた塗装鋼板である。
白色防錆顔料（比較例１：酸化亜鉛系、比較例２：リン
酸亜鉛系、比較例３：亜リン酸亜鉛系）およびブランク
試料（比較例４）を対象とし、下記の条件で防錆試験を
おこなった。得られた防錆能評価結果を表４に示した。
なお、表４に表示したブランク試料とは防錆顔料を含有
しないワニスを用いた塗装鋼板である。
【００２４】(1) 防錆塗料の調製 各防錆顔料５部とアルキッド系水性ワニス〔大日本イン
キ化学工業（株）製、ウォーダーゾルＣＤ−５２０〕１
１２部をペイントシェーカーにて塗料化し、試験防錆塗
料を調製した。 (2) 塗装鋼板の調製 上記の防錆試験塗料１００部に対し１部のドライヤー
（５％ナフテン酸コバルトドライヤーＷタイプ：20％ナ
フテン酸鉛ドライヤーＷタイプ＝１：１）を配合し、 2
50× 350×1.6 の日本テストパネル製、鉄板 SS400に乾
燥塗装膜厚が２０〜３０μm になるようにバーコーター
にて塗布し、室温で１週間乾燥させて塗装鋼板を得た。
キ化学工業（株）製、ウォーダーゾルＣＤ−５２０〕１
１２部をペイントシェーカーにて塗料化し、試験防錆塗
料を調製した。 (2) 塗装鋼板の調製 上記の防錆試験塗料１００部に対し１部のドライヤー
（５％ナフテン酸コバルトドライヤーＷタイプ：20％ナ
フテン酸鉛ドライヤーＷタイプ＝１：１）を配合し、 2
50× 350×1.6 の日本テストパネル製、鉄板 SS400に乾
燥塗装膜厚が２０〜３０μm になるようにバーコーター
にて塗布し、室温で１週間乾燥させて塗装鋼板を得た。
【００２５】(3) 防錆試験 (2) で調製した塗装鋼板をクロスカットして塩水噴霧試
験機にセットし、防錆試験をおこなった。 (4) 防錆能評価 塩水噴霧試験４００時間における結果を下記５段階評価
法により評価し、防錆顔料の防錆効果を判定した。 評価５：クロスカット部以外の錆発生が全くなく、ブリ
スターもない。 評価４：クロスカット部から片側２mm以内に錆が発生。
ブリスターはない。 評価３：クロスカット部から片側６mm以内に錆および部
分的にブリスターが発生。 評価２：クロスカット部から片側12mm以内に錆および部
分的にブリスターが発生。 評価１：鋼板全面に錆およびブリスターが発生。
験機にセットし、防錆試験をおこなった。 (4) 防錆能評価 塩水噴霧試験４００時間における結果を下記５段階評価
法により評価し、防錆顔料の防錆効果を判定した。 評価５：クロスカット部以外の錆発生が全くなく、ブリ
スターもない。 評価４：クロスカット部から片側２mm以内に錆が発生。
ブリスターはない。 評価３：クロスカット部から片側６mm以内に錆および部
分的にブリスターが発生。 評価２：クロスカット部から片側12mm以内に錆および部
分的にブリスターが発生。 評価１：鋼板全面に錆およびブリスターが発生。
【００２６】
【表４】
【００２７】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば酸化亜鉛
にキレート能を有する有機ホスホン酸で反応処理させた
亜リン酸リン酸亜鉛カリウム系化合物を含まない有機ホ
スホン酸亜鉛を有効成分とするもので、無公害で優れた
防錆力を発揮し、安定した顔料特性を有する白色系の防
錆顔料を提供することができる。また、本発明に係る防
錆顔料は他の白色防錆顔料と混合することにより防錆力
を発揮させることができるから、各種金属の防食用とし
て極めて有用である。
にキレート能を有する有機ホスホン酸で反応処理させた
亜リン酸リン酸亜鉛カリウム系化合物を含まない有機ホ
スホン酸亜鉛を有効成分とするもので、無公害で優れた
防錆力を発揮し、安定した顔料特性を有する白色系の防
錆顔料を提供することができる。また、本発明に係る防
錆顔料は他の白色防錆顔料と混合することにより防錆力
を発揮させることができるから、各種金属の防食用とし
て極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 棯 東京都板橋区坂下３丁目36番５号 東邦 顔料工業株式会社研究部内 (56)参考文献 特開 昭60−124660（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−93478（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−239376（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−219273（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C09C 1/04 C09C 3/08 C09D 5/08 C23F 11/00
Claims (3)
- 【請求項１】 亜リン酸リン酸亜鉛カリウム系化合物を
含まないキレート能を有する有機ホスホン酸亜鉛を有効
成分とすることを特徴とする防錆顔料。 - 【請求項２】 酸化亜鉛の粒子表面に、亜リン酸リン酸
亜鉛カリウム系化合物を含まないキレート能を有する有
機ホスホン酸亜鉛が沈積被覆してなることを特徴とする
防錆顔料。 - 【請求項３】 リン酸塩系または亜リン酸塩系の白色防
錆顔料と請求項１または２記載の防錆顔料の混合物から
なることを特徴とする防錆顔料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29935892A JP3358833B2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | 防錆顔料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29935892A JP3358833B2 (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | 防錆顔料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06122986A JPH06122986A (ja) | 1994-05-06 |
| JP3358833B2 true JP3358833B2 (ja) | 2002-12-24 |
Family
ID=17871525
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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