JP3358237B2 - ホログラム素子およびこれを用いた合焦検出機構 - Google Patents
ホログラム素子およびこれを用いた合焦検出機構Info
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Description
憶装置の光ヘッドなどに用いて好適なホログラム素子お
よびこれを用いた合焦検出機構に関するものである。
を搭載したものが最近特に注目されており、いろいろな
方式が開発されている。しかしながら、ホログラム素子
は決して万能というわけではなく、物理的な原理に係わ
る数多くの制約事項が存在し、これらを把握した上で、
適切な光学設計をしなければならない。
212742号公報や特願平3−293329号出願な
どに記述しているように、ホログラム素子を用いて発生
した非点収斂光束を、光ヘッドの合焦検出に用いること
を提案している。
子1によって、焦点変化に伴って互いに相補的に非点変
化する±1次回折光2,3を発生し、この光束を適切な
形状の光電変換素子4,5で検出して、2つの検出出力
を差動させることで合焦検出するものであり、構成によ
っては光ディスク装置に必要な各種信号をも全て出力さ
せることができる。
素子では、パターンを適切に設計することが必要である
が、実際の用途には、例えばこのようなホログラム素子
の一種に分類できる回折格子やフレネルゾーンプレート
のように、その平行光束中でのパターン形状が高々二次
曲線に沿うような、簡単なものが主となっている。
に置かれる場合では、直線や双曲線が好ましいことが発
明者らによって開示されている。
スク装置のヘッドなどでは、光学系全体を小型化すべ
く、途中に平行光路を介さないいわゆる有限光学系が求
められることが多い。このような場合、ホログラム素子
は収束/発散する球面波中に配置せざるを得ず、平行光
路中でのパターン形状をそのまま適用したのでは、所望
の回折光束を得ることができない。特に、上記の例のよ
うに、ホログラム素子の複数の回折光を利用する場合に
は、これらは互いに従属関係にあり、パターン形状を任
意に定めても両者をバランス良く最適化するには困難が
伴う。
収束または発散光路中で複数の回折光を利用する場合で
も、パターン形状に適切な補正を加えることにより、補
正前の平行光路中での光束に近似した所望の回折光束が
得られるホログラム素子およびこれを用いた合焦検出機
構を提供することにある。
めに、本発明に係るホログラム素子においては、 1. 収束または発散光路中に配置されたホログラム素
子において、前記ホログラム素子上の直交座標系(x,y)
による高々2次の原関数F(x,y)に、座標変数yに関す
る奇関数である高々3次の補正項M(x,y)を加えた曲線 F(x,y)+M(x,y)=一定 に沿ってパターンを形成してなり、前記直交座標系のy
軸に沿って回折光を分離することを特徴とする。
を用いて C(x,y)=a・(x2y+y3) に従うコマ収差補正項C(x,y)を含む。
数F(x,y)は双曲線関数とする。
は、 4. 合焦目標面からの反射光を収斂させる検出光学系
と、直交座標系(x,y)による高々2次の原関数F(x,y)
に、座標変数yに関する奇関数である高々3次の補正項
M(x,y)を加えた曲線「F(x,y)+M(x,y)=一定」に沿
ってパターンを形成してなり、前記直交座標系のy軸に
沿って回折光を分離する、前記検出光学系の収束光路中
に配置されたホログラム素子と、前記検出光学系に関し
て前記合焦目標面と概ね共役な同一の検出平面上に配置
された一対の光検出手段とを備え、前記光検出手段によ
り一対の前記非点収斂光束を検出し、一対の前記光検出
手段の出力を比較することにより、前記合焦目標面への
合焦を検出することを特徴とする。
離方向であるyに関して奇関数である。正負の回折光束
に対してホログラム素子が付与する波面の関数は、互い
に正負が逆転することになるが、奇関数の場合は正負の
逆転はy軸の向きの反転と同じ意味を持つ。すなわち、
正負次の回折光に補正の効果が等しく現れ、yに関する
偶数次の項が含まれないので、バランスの良い補正が実
現される。
づいて詳細に説明する。
で現れる単純回折格子での実施例を示す。図1におい
て、収束レンズ11により収束された光路中に、本発明
のホログラム素子12が配置されており、正負の一次光
13,14を発生している。ここで、ホログラム素子1
2は、回折分離方向にy軸をとった直交座標(x,y)につ
いて、適当な定数αによる原関数 F(x,y)=α・y と、yに関しての奇関数である補正項M(x,y)により、 F(x,y)+M(x,y)=一定 に沿ってパターンを形成してなっている。補正がないと
きの原関数F(x,y)から得られるパターンは F(x,y)=α・y=一定 すなわちy軸に直交する直線であるから、原関数だけか
らなる場合は、ホログラム素子は単純な回折格子であ
り、入射光から正負の一次光を発生し、平行入射光の場
合に限っては、これらは収差のない平行光となる。
には、正負の一次光は図2(a)のようにいわゆるコマ収
差を含んだスポットを結び、補正のない単純格子では、
収差のない回折光は得られない。
項M(x,y)を加えた場合は、図2(b)のように例えば+1
次回折光13に対して、光線L1の位置を方向A1に移
動させるような補正が行われたとすると、対応する−1
次回折光14の光線L2も方向A2に対称的に移動し、
正負の回折光に同じ補正が行われる。
適当な定数βを用いて、 M(x,y)=β・(x2y+y3) と定めたとき、上記の収束球面波の回折光は、図2(c)
のようにコマ収差補正が行われて、良好な回折光スポッ
ト15,16となる。
図2(d)のように+1次回折光13に対して光線L1の
位置を方向A1に移動させるような補正を行おうとする
と、対応する−1次回折光14の光線L2は方向A3に
移動してしまうので、両回折光を同時に適正化すること
はできない。したがって、例えば非点収差に代表される
ような偶関数の収差は、本発明によっても複数の回折光
から同時に無くすことはできない。
回折によって複数の光に分離する際に、収差発生を最小
限に抑さえることができるので、例えばホログラム素子
による光の分離を積極的に利用する光ヘッド等で、その
利点を最大限に活用することができる様になる。
係る合焦検出機構の実施例を示している。図3におい
て、合焦操作の対象となる投射光21は、合焦目標面2
2により反射されており、反射光23は、レンズ24を
介して収束され、ホログラム素子25に入射している。
って±1次回折光26,27が発生され、二つの回折光
26,27は同一の検出平面28に置かれた光検出手段
29,30で受光されている。
に直交する非点収差を付与されており、しかも目標面2
2への合焦時には、これらの最小錯乱円が前記の光検出
手段29,30上に来るように配置されている。
ラム素子25では、回折方向をy軸に取った直交座標
(x,y)において、双曲線方程式に従う原関数F(x,y)と、
yに関する奇関数の補正項M(x,y)とによって F(x,y)+M(x,y)=一定 で表される曲線群に沿った光変調パターンが設けられて
いる。すなわち、原関数F(x,y)によって上記の二つの
非点収差が発生され、補正項M(x,y)は不要な収差を抑
えるためのものである。これらにより±1次回折光2
6,27は互いに直交方位の非点収差を検出平面28を
挟んで生成されている。
平方向に長尺な形状とされており、二つの非点回折光2
6,27の前後移動に伴うスポットの変形を検出するこ
とができる。すなわち、合焦目標面22がレンズ24に
近い場合には、反射光23は全体として後方A4に移動
するので、例えば+1次回折光26の検出平面28上で
のスポットは横長となって光検出手段29の出力は増加
し、−1次回折光27のスポットは縦長となって光検出
手段30の出力は減少する。一方、合焦目標面22がレ
ンズ24から遠い場合には、反射光23は全体として前
方A5に移動するので、+1次回折光26のスポットは
縦長となって光検出手段29の出力は減少し、−1次回
折光27のスポットは横長となって光検出手段30の出
力は増加する。
零と比較することにより、実質的に投射光21の目標面
22への合焦を検出することができる。すなわち、光検
出手段29,30どうしの出力差を縦軸にとり、合焦目
標面22の位置を横軸にとると、図4のような合焦エラ
ー信号が得られ、横軸との交差位置が合焦点であること
がわかる。光学式測定装置や光記憶装置に適用する際
は、この合焦エラー信号と制御目標値の差信号を求め、
必要に応じて適当な位相補償を加えてアクチュエータの
駆動信号とし、レンズと目標面の距離を調節すればよ
い。
形状を検出することで合焦を検知しており、収差の発生
は正確な検知に支障を来たすことが多いが、本発明では
補正項M(x,y)によって不要な収差の発生が最小限に抑
さえられるので、良好な合焦検出を行うことができる。
は理想的には焦線がいずれも直線状であるべきが、原関
数F(x,y)のみでは、図5(a)のように不要な収差が焦線
の形状に歪みを生じる。これに対して本実施例のように
補正項M(x,y)を加えると、不要な収差の発生は抑さえ
られることになる。特に上記のように適当な比例定数β
によって M(x,y)=β・(x2y+y3) とした場合にはコマ収差補正ができ、図5(b)のような
理想的な形状に近い焦線が得られることが確かめられ
る。
調パターンのホログラム素子25を用い、同一の検出平
面28上で検出する場合について説明したが、前述した
収差発生の問題は、いかなるホログラム素子でも本質的
に内包している問題であるから、上述の実施例以外の場
合にも適用できる。たとえば、ホログラム素子25の光
変調パターンを直線化して、検出平面28を段違いに設
けるような場合でも適用可能であり、同様な効果を得る
ことができる。
る場合について説明したが、回折次数はこれに限るもの
ではなく、±2次回折光を使用する場合などでも同様に
実施できる。
グラム素子および合焦検出機構においては、収束光を回
折によって複数の光に分離する際に、収差発生を最小限
に抑さえることができるので、ホログラム素子による光
の分離を最大限に活用することができる。特に光ヘッド
などの合焦検出機構などに用いれば、スポットの収差は
最小限に抑さえられ、信頼性が高くバランスの良い、良
好な合焦検出が可能であり、小型で高性能な関連装置を
提供できる。
る回折の説明図。
作を示す説明図。
成を示す概略斜視図。
る出力信号の説明図。
ける光スポットの説明図。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】 収束または発散光路中に配置されたホロ
グラム素子において、前記ホログラム素子上の直交座標
系(x,y)による高々2次の原関数F(x,y)に、座標変数y
に関する奇関数である高々3次の補正項M(x,y)を加え
た曲線 F(x,y)+M(x,y)=一定 に沿ってパターンを形成してなり、前記直交座標系のy
軸に沿って回折光を分離することを特徴とするホログラ
ム素子。 - 【請求項2】 前記補正項M(x,y)は、定数aを用いて C(x,y)=a・(x2y+y3) に従うコマ収差補正項C(x,y)を含むことを特徴とする
請求項1に記載のホログラム素子。 - 【請求項3】 前記原関数F(x,y)を双曲線関数とする
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のホロ
グラム素子。 - 【請求項4】 合焦目標面からの反射光を収斂させる検
出光学系と、 直交座標系(x,y)による高々2次の原関数F(x,y)に、座
標変数yに関する奇関数である高々3次の補正項M(x,
y)を加えた曲線「F(x,y)+M(x,y)=一定」に沿ってパ
ターンを形成してなり、前記直交座標系のy軸に沿って
回折光を分離する、前記検出光学系の収束光路中に配置
されたホログラム素子と、 前記検出光学系に関して前記合焦目標面と概ね共役な同
一の検出平面上に配置された一対の光検出手段とを備
え、前記光検出手段により一対の前記非点収斂光束を検
出し、一対の前記光検出手段の出力を比較することによ
り、前記合焦目標面への合焦を検出することを特徴とす
る合焦検出機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13866293A JP3358237B2 (ja) | 1993-06-10 | 1993-06-10 | ホログラム素子およびこれを用いた合焦検出機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06347689A JPH06347689A (ja) | 1994-12-22 |
JP3358237B2 true JP3358237B2 (ja) | 2002-12-16 |
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ID=15227210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13866293A Expired - Lifetime JP3358237B2 (ja) | 1993-06-10 | 1993-06-10 | ホログラム素子およびこれを用いた合焦検出機構 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3653923B2 (ja) * | 1997-03-19 | 2005-06-02 | ソニー株式会社 | 記録再生装置および方法 |
JP3362768B2 (ja) * | 1998-02-19 | 2003-01-07 | 株式会社ケンウッド | 光ピックアップ装置 |
KR20040014943A (ko) * | 2001-06-29 | 2004-02-18 | 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. | 광학주사장치 |
-
1993
- 1993-06-10 JP JP13866293A patent/JP3358237B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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