JP3355257B2 - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP3355257B2
JP3355257B2 JP33160594A JP33160594A JP3355257B2 JP 3355257 B2 JP3355257 B2 JP 3355257B2 JP 33160594 A JP33160594 A JP 33160594A JP 33160594 A JP33160594 A JP 33160594A JP 3355257 B2 JP3355257 B2 JP 3355257B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】一般に、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステルは、その有する様々な特性を利用して、広く食
品、化粧品等に添加物として使用されている。
【0002】
【従来の技術】化粧品は皮膚を清潔にし、潤いを与え、
皮膚呼吸の妨げとならない程度の通気性を有する油状被
膜を形成し、安全で、皮膚や毛髪をすこやかに保つ役割
を持つものが望ましい。このような性質を持つ化粧品を
得るには、その主要構成成分である油相成分が刺激性が
少なく、色、臭いがなく、他成分との親和性が良くかつ
皮膚表面の性質や生理作用に影響を与えず、感触に優れ
目的に合う粘度を有する必要がある。従来より化粧品に
使用されている油相成分は、主に天然動植物性の油脂、
ロウおよび鉱物性の炭化水素等である。しかし、天然物
は品質、価格などが変動し高度な精製工程を行っても経
時的に品質が低下(色相、臭気等)する場合があり望ま
しくない。また、鉱物性のものは化学的には不活性で品
質は安定し、価格も低廉であるが、油性感が強く、精製
工程上に不備があると皮膚に対して思わしくない性質を
有する等の欠点がある。また、これら油相成分には、他
の添加物(香料、顔料等)との親和性について問題にな
る場合もある。そこでグリセリンをカプリル酸若しくは
カプリン酸又はこれらの混合脂肪酸で完全にエステル化
した中鎖脂肪酸トリグリセライド(MCT:Medium Cha
in Triglyceride )が用いられる。また、平均重合度4
以上のポリグリセリンを炭素数14以上の高級脂肪酸と
炭素数2〜4の低級脂肪酸との混合脂肪酸によりエステ
ル化したポリグリセリン脂肪酸エステルの1種または2
種以上を含有する化粧料について特開昭58−7251
0号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、グリセ
リンは分子量が小さく低粘度であることから、MCT自
体の粘度は殆どない。また、グリセリンは水酸基の数が
少なく極性の変化の幅を大きくもたせることが出来ない
ことに加え、グリセリンはジグリセリンやトリグリセリ
ンに比べ粘性が弱いことから、これらのエステルよりも
MCTの使用範囲は限られたものになる。また、ポリグ
リセリンはグリセリンの加熱重合生成物から、必要によ
り低沸点物を分離して得られるものであり、加熱重合す
る際に水酸化ナトリウムなどを触媒として260 〜280 ℃
の高温で長時間反応させることにより得られるため、高
沸点の分離不可能な副生成物を多量に含有するものであ
る。そして、これらポリグリセリンは重合度の増加に伴
い、粘度および沸点が高くなり色相も劣化するため精製
が困難となりグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリ
ンのような低沸点物を精製出来るに過ぎず、重合度の高
いものほど精製に費用がかかり、重合度の高いポリグリ
セリンを用いるポリグリセリン脂肪酸エステルはコスト
の面に問題が残る。また、重合度の高いポリグリセリン
は、感触が悪く油相成分に適さない。また、炭素数14
以上の高級脂肪酸をエステル化に用いた場合、油性感が
強くグリース様の感触となり使用感の悪いものになる。
さらに、不飽和物を用いると、熱、光、金属イオンに対
して酸化安定性が悪く過酸化物を生じ易いため安全性に
問題が残る。また、低級脂肪酸のみをエステル化に用い
ると、エステル自体の極性が強くなり過ぎるために油相
成分との相溶性が悪くなる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は高度な安全性と
優れた機能を有すると共に、経時的に品質が低下しない
安価な化粧料を供することを目的として鋭意研究開発を
重ねた結果、本発明に達したものである。すなわち本発
明は炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその混
合脂肪酸を構成脂肪酸とするジグリセリン脂肪酸エステ
ル及び/又は炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又
はその混合脂肪酸を構成脂肪酸とするトリグリセリン脂
肪酸エステルの1種又は2種以上を含有してなる化粧料
である。炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はそ
の混合脂肪酸によりジグリセリンの水酸基の20%以上
をエステル化(エステル化度:20%以上)して得られ
るジグリセリン脂肪酸エステル及び/又は炭素数6〜1
4の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその混合脂肪酸によりジ
グリセリンの水酸基の20%以上をエステル化(エステ
ル化度:20%以上)して得られるトリグリセリン脂肪
酸エステルの1種又は2種以上を含有してなる化粧料で
もよく、好ましくは炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂
肪酸又はその混合脂肪酸によりジグリセリンの水酸基の
80%以上をエステル化(エステル化度:80%以上)
して得られるジグリセリン脂肪酸エステル及び/又は炭
素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその混合脂肪
酸によりトリグリセリンの水酸基の80%以上をエステ
ル化(エステル化度:80%以上)して得られるトリグ
リセリン脂肪酸エステルの1種又は2種以上を含有して
なる化粧料であり、更に好ましくは炭素数6〜14の直
鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその混合脂肪酸によりジグリセ
リンの水酸基の20%以上をエステル化し、残りのジグ
リセリンの水酸基を炭素数2〜4の低級脂肪酸により水
酸基の80%以上をエステル化されたジグリセリン脂肪
酸エステル(エステル化度:80%以上)及び炭素数6
〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその混合脂肪酸によ
りトリグリセリンの水酸基の20%以上をエステル化
し、残りのトリグリセリンの水酸基を炭素数2〜4の低
級脂肪酸により水酸基の80%以上をエステル化された
トリグリセリン脂肪酸エステル(エステル化度:80%
以上)の1種又は2種以上を含有してなる化粧料であ
る。
【0005】本発明に用いる中鎖飽和脂肪酸とは炭素数
6〜14の直鎖脂肪酸であり、好ましくは炭素数8〜1
4の直鎖脂肪酸であり、更に好ましくは炭素数8,1
0,12,14の直鎖脂肪酸である。例えばカプロン
酸、ヘプチル酸、カプリル酸、ノニル酸、カプリン酸、
ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸等が好まし
く、ヤシ油若しくはパーム油の加水分解精製物又はその
水素添加物を例示することも出来る。これらのものは精
製の程度によってはパルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸を極僅かに含む場合もあるが利用上何ら問題は認
められない。また、これら中鎖飽和脂肪酸は1種又は2
種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明に用いる炭
素数2〜4の低級脂肪酸は酢酸、プロピオン酸、酪酸の
1種又は2種以上の混合物である。さらに中鎖飽和脂肪
酸には殺菌作用を持つものがあり、このような脂肪酸に
て構成されるエステルには、それ自体にも殺菌又は静菌
作用を有し、化粧品や塗布した皮膚表面を清潔に保ち、
低級脂肪酸と中鎖飽和脂肪酸との混合エステルは、中鎖
飽和脂肪酸エステルと同等の油性基剤としての性質を有
する。中鎖飽和脂肪酸に側鎖脂肪酸を用いると、側鎖脂
肪酸の持つ皮膚刺激性のために、そのエステルも皮膚刺
激性を有し、使用に際し好ましくない。
【0006】本発明におけるジグリセリン脂肪酸エステ
ル、トリグリセリン脂肪酸エステルの製法は、ジグリセ
リン(又はトリグリセリン)と脂肪酸との直接エステル
化法、ジグリセリン(又はトリグリセリン)ナトリウム
アルコキシドと脂肪酸クロライドとの反応による酸クロ
ライド法、またはエステル交換法などが挙げられるがど
の製法によっても本発明のジグリセリン脂肪酸エステ
ル、トリグリセリン脂肪酸エステルを得ることができ
る。例えば、ジグリセリンテトララウリン酸エステルは
次の如く合成出来る。即ち、温度計、窒素導入管及び水
分分離トラップ付きの四つ口フラスコにジグリセリンと
ラウリン酸をモル比にして1:4の割合(ジグリセリ
ン:ラウリン酸=1:4)で仕込み、85%リン酸水溶
液を全量の0.05%添加した後、窒素気流中250℃
で3時間反応を行う。このようにして得られる本発明の
ジグリセリン脂肪酸エステル、トリグリセリン脂肪酸エ
ステルは非常に安定性が良く皮膚感作性が少なく、常温
にて白色〜淡黄色の液状又は軟固体状であり延展性にも
優れ、その融点、粘度等は構成脂肪酸の種類と量により
調節できる。さらに、これら脂肪酸エステルは、他の油
相成分との親和性が良く、乳化系に用いた場合に混和剤
または潤滑剤として有用である。
【0007】すなわち、本発明によるこれら脂肪酸エス
テルを配合してなる化粧品は、夏冬の温度変化に対する
粘度(粘性)の変化が少ない。一般の油相成分のみだけ
でなく、他の添加物(顔料、防腐剤、香料など)との親
和性、安定性にも問題はみられない。本発明のジグリセ
リン脂肪酸エステル、トリグリセリン脂肪酸エステルは
例えば、トリエタノ−ルアミン塩、アルキルアンモニウ
ム塩、アルキルピリジウム塩、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ラウロマクロゴ−ル等の界面活性剤、硫酸マグネシ
ウム、硫酸アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛
等の無機塩類、ヒマシ油、オリ−ブ油、綿実油、卵黄
油、ミンク油、カカオ脂、木ロウ等のオイルや油脂類、
又はミツロウ、ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラ
ロウ、モンタンロウ等のロウ類、さらにはラウリルアル
コ−ル、セチルアルコ−ル、ステアリルアルコ−ル、オ
レイルアルコ−ル、コレリン、シトステリン、ラノリン
アルコ−ル等の一価又は多価アルコ−ル類、フェノ−
ル、レゾルシン、オルトフェニルフェノ−ル、パラオキ
シ安息香酸エステル類、クレゾ−ル、安息香酸とその塩
類、サリチル酸とその塩類、塩化ベンゼトニウム、エチ
レンオキサイド等の抗菌剤、防腐剤又はじゃ香、シナモ
ンバ−クオイル、オレンジオイル、ベンジルアルコ−
ル、カンファ−、オイゲノ−ル等の天然若しくは合成香
料と組み合わせて用いても何ら問題は認められない。従
って、本発明のジグリセリン脂肪酸エステル、トリグリ
セリン脂肪酸エステルはファンデ−ションや口紅、乳液
等の化粧品基剤として用いると優れた機能を発揮する。
【0008】本発明のジグリセリン脂肪酸エステル、ト
リグリセリン脂肪酸エステルを調製するに際し、中鎖飽
和脂肪酸によるエステル化度はジグリセリン、トリグリ
セリンの全体の20%以上(エステル化度:20%以
上)であることが望ましい。この値より小さいと極性が
高くなり油相成分との相溶性が低下する。尚、本願にお
けるエステル化度とは、ポリグリセリンを理論的に完全
にエステル化するのに必要十分な量の脂肪酸によりエス
テル化した場合のエステル価(A)と、その脂肪酸のあ
る量でエステル化した場合のエステル価(B)より、エ
ステル化度(%)=B/A×100により算出した。
又、エステル価は公知のいかなる方法で測定した値であ
っても差し支えない。以下に実施例を示し本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれによって限定されるもの
ではない。
【0009】
【実施例】
実施例1 2リットルの四つ口フラスコにジグリセリン332g
(2.0mol )、カプリル酸1152g(8.0mol 、
炭素数8)を仕込み、全量の0.1%の水酸化ナトリウ
ムを添加後、窒素気流下、水を除去しながら220℃で
3時間反応しエステル(エステル化度:100%)を得
た。 実施例2 実施例1のエステル(ジグリセリンテトラカプリル酸エ
ステル)を用いて口紅を調製した。尚、数字は重量部で
ある。 実施例1のエステル 10.0 ヒマシ油 75.0 顔料 10.0 香料 2.0 カルナバロウ 3.0
【0010】比較例1 グリセリン脂肪酸エステル(グリセリントリ2−カプリ
ル酸エステル)(エステル化度:100%)を用いて口
紅を調製した。尚、数字は重量部である。 グリセリン脂肪酸エステル 10.0 ヒマシ油 75.0 顔料 10.0 香料 2.0 カルナバロウ 3.0 比較例2 ポリグリセリン脂肪酸エステル(デカグリセリントリカ
プリル酸エステル)(エステル化度:25%)を用いて
口紅を調製した。尚、数字は重量部である。 ポリグリセリン脂肪酸エステル 10.0 ヒマシ油 75.0 顔料 10.0 香料 2.0 カルナバロウ 3.0 試験例1 実施例2と比較例1、2との効果測定結果を表1に示し
た。
【0011】
【表1】
【0012】(試験法) 1:稠度 19〜57才の女子25名のパネラ−による実使用テス
トにより、官能評価を行った。評価は、以下の5段階評
価で行った。 A:非常に優れている D:良くない B:や
や優れている C:普 通 E:非常に良くない 2:延展性 稠度の場合と同じ 3:色つき(持続性) 稠度の場合と同じ 4:***への刺激性 稠度の場合と同じ 5:***の異常 稠度の場合と同じ 6:保存安定性 調整した試料を25℃にて一ヵ月放置した後、 A:変化しないもの B:硬化又は軟化するも
の 実施例3 2リットルの四つ口フラスコにトリグリセリン240g
(1.0mol )、カプリル酸438g(3.0mol 、炭
素数8)、ミリスチン酸456g(2.0mol、炭素数
14)を仕込み、全量の0.1%の水酸化ナトリウムを
添加後、窒素気流下、水を除去しながら240℃で3.
5時間反応しエステル(エステル化度:100%)を得
た。 実施例4 2リットルの四つ口フラスコにトリグリセリン480g
(2.0mol )、ミリスチン酸684g(3.0mol 、
炭素数14)を仕込み、全量の0.05%の無水酢酸ナ
トリウムを添加後、窒素気流下、水を除去しながら21
0℃で3時間反応しエステル(エステル化度:30%)
を得た。 実施例5 実施例3のエステルを用いて乳液を調製した。尚、数字
は重量部である。 実施例3のエステル 5.0 オリ−ブ油 43.0 精製水 51.5 香料 0.5 油性成分に香料を混合融解し70℃に保ち、精製水を加
え、70℃にて混合しホモミキサ−にて乳化し、攪拌し
ながら30℃まで冷却する。
【0013】実施例6 実施例1、実施例4のエステルを用いてエモリエントロ
−ションを調製した。尚、数字は重量部である。 (1) 実施例1のエステル 7.0 ステアリン酸 2.0 セタノ−ル 1.0 ラノリン 2.0 スクワラン 9.0 実施例4のエステル 3.0 防腐剤 0.5 (2) 精製水 56.0 トリエタノ−ルアミン 1.0 ソルビト−ル 3.0 (3) 酸化チタン 7.5 カオリン 4.5 タルク 2.0 (4) 香料 1.5 顔料(3) を水相(2) に分散させ、油相(1) を加えて乳化
し(4) を配合する。
【0014】比較例3 トリグリセリン脂肪酸エステル(トリグリセリンペンタ
プロピオン酸エステル、エステル化度:100%)を用
いて乳液を調製した。尚、数字は重量部である。 トリグリセリン脂肪酸エステル 5.0 オリ−ブ油 43.0 精製水 51.5 香料 0.5 比較例4 トリグリセリン脂肪酸エステル(トリグリセリンペンタ
ステアリン酸エステル(エステル化度:100%))を
用いて乳液を調製した。尚、数字は重量部である。 トリグリセリン脂肪酸エステル 5.0 オリ−ブ油 43.0 精製水 51.5 香料 0.5
【0015】比較例5 市販のMCT(グリセリントリカプリン酸エステル(エ
ステル化度:100%))、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル(ヘキサグリセリンジステアリン酸エステル(エス
テル化度:35%))を用いてエモリエントロ−ション
を調製した。尚、数字は重量部である。 (1) MCT 3.0 ステアリン酸 2.0 セタノ−ル 1.0 ラノリン 2.0 スクワラン 9.0 ヘキサグリセリンジステアリン酸エステル 7.0 防腐剤 0.5 (2) 精製水 56.0 トリエタノ−ルアミン 1.0 ソルビト−ル 3.0 (3) 酸化チタン 7.5 カオリン 4.5 タルク 2.0 (4) 香料 1.5 顔料(3) を水相(2) に分散させ、油相(1) を加えて乳化
し(4) を配合する。
【0016】比較例6 市販のポリグリセリン脂肪酸エステル(デカグリセリン
モノステアリン酸エステル(エステル化度:10%)、
ヘキサグリセリンジステアリン酸エステル(エステル化
度:35%))を用いてエモリエントロ−ションを調製
した。尚、数字は重量部である。 (1) デカグリセリンモノステアリン酸エステル 3.0 ステアリン酸 2.0 セタノ−ル 1.0 ラノリン 2.0 スクワラン 9.0 ヘキサグリセリンジステアリン酸エステル 7.0 防腐剤 0.5 (2) 精製水 56.0 トリエタノ−ルアミン 1.0 ソルビト−ル 3.0 (3) 酸化チタン 7.5 カオリン 4.5 タルク 2.0 (4) 香料 1.5 顔料(3) を水相(2) に分散させ、油相(1) を加えて乳化
し(4) を配合する。 試験例2 実施例5、6と比較例3、4、5、6との効果測定結果
を表2に示した。
【0017】
【表2】
【0018】(試験法) 1:皮膚のベタツキ 19〜57才の女子25名のパネラ−による実使用テス
トにより官能評価を行った。評価は、以下の5段階評価
で行った。 A:非常に優れている D:良くない B:やや優れている E:非常に良くない C:ふつう 2:皮膚へのなじみ 皮膚のベタツキの場合と同じ 3:延展性 皮膚のベタツキの場合と同じ 4:皮膚のしっとり感 皮膚のベタツキの場合と同じ 5:皮膚への刺激性 皮膚のベタツキの場合と同じ 試験例3 実施例5、6と比較例3、4、5、6との効果測定結果
を表3に示した。 (試験法)調製した試料を50℃の恒温槽に保存し、外
観を肉眼で観察し乳化安定性の試験を行った。評価は、
以下のように行った。 A:分離は認められない B:わずかに分離が認められる C:完全な分離が認められる
【0019】
【表3】
【0020】実施例7 1リットルの四つ口フラスコにジグリセリン166g
(1.0mol )、ラウリン酸200g(1.0mol 、炭
素数12)を仕込み窒素気流下、水を除去しながら22
0℃で2時間反応しエステル(エステル化度:25%)
を調製し、このエステルにプロピオン酸228g(3.
0mol 、炭素数3)を仕込み、全量の0.05%の無水
酢酸ナトリウムを添加後、窒素気流下、水を除去しなが
ら210℃で3時間反応しエステル(エステル化度:1
00%)を得た。 試験例4 実施例7のエステル、市販のMCT(グリセリントリカ
プリン酸エステル(エステル化度:100%))、市販
のポリグリセリン脂肪酸エステル(PGE:デカグリセ
リンモノステアリン酸エステル(エステル化度:10
%))につき、保存中の酸価(AV)、過酸化物価(P
OV)の変化を表4に示した。 (試験法)蓋付きガラスビンにそれぞれ一定量の試料を
入れ、60℃湿度80%にて放置し酸価(AV)、過酸
化物価(POV)を定法に従って測定した。
【0021】
【表4】
【0022】実施例8 1リットルの四つ口フラスコにジグリセリン166g
(1.0mol )、カプロン酸116g(1.0mol 、炭
素数10)を仕込み、窒素気流下、水を除去しながら2
10℃で1.5時間反応しエステル(エステル化度:2
5%)を調製し、このエステルに、酢酸180g(3.
0mol 、炭素数2)を仕込み、全量の0.05%の85
%リン酸水溶液を添加後、窒素気流下、水を除去しなが
ら200℃で2時間反応しエステル(エステル化度:1
00%)を得た。 試験例5 実施例8のエステル、市販のMCT(グリセリントリカ
プリン酸エステル(エステル化度:100%))、市販
のポリグリセリン脂肪酸エステル(PGE:デカグリセ
リンモノステアリン酸エステル(エステル化度:10
%))について低温状態による変化を観察し、その結果
を表5に示した。 (試験法)蓋付きガラスビンにそれぞれ一定量の試料を
入れ、−7℃保存120時間後−10℃保存に切り替え
た。評価は、以下の4段階評価で行った。 A:結晶なし B:表面に結晶が浮遊 C:半固化状態 D:完全固化状態
【0023】
【表5】
【0024】本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙
げれば以下の通りである。 (1)炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその
混合脂肪酸を構成脂肪酸とするジグリセリン脂肪酸エス
テル及び/又はトリグリセリン脂肪酸エステルの1種又
は2種以上を含有してなる化粧料。 (2)炭素数8〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその
混合脂肪酸を構成脂肪酸とするジグリセリン脂肪酸エス
テル及び/又はトリグリセリン脂肪酸エステルの1種又
は2種以上を含有してなる化粧料。 (3)炭素数8,10,12,14の直鎖の中鎖飽和脂
肪酸又はその混合脂肪酸を構成脂肪酸とするジグリセリ
ン脂肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂肪酸エス
テルの1種又は2種以上を含有してなる化粧料。 (4)炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその
混合脂肪酸により水酸基の20%以上をエステル化(エ
ステル化度:20%以上)して得られるジグリセリン脂
肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂肪酸エステル
の1種又は2種以上を含有してなる化粧料。 (5)炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその
混合脂肪酸により水酸基の40%以上をエステル化(エ
ステル化度:40%以上)して得られるジグリセリン脂
肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂肪酸エステル
の1種又は2種以上を含有してなる化粧料。
【0025】(6)炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂
肪酸又はその混合脂肪酸により水酸基の60%以上をエ
ステル化(エステル化度:60%以上)して得られるジ
グリセリン脂肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂
肪酸エステルの1種又は2種以上を含有してなる化粧
料。 (7)炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその
混合脂肪酸により水酸基の80%以上をエステル化(エ
ステル化度:80%以上)して得られるジグリセリン脂
肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂肪酸エステル
の1種又は2種以上を含有してなる化粧料。 (8)炭素数8〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその
混合脂肪酸により水酸基の20%以上をエステル化(エ
ステル化度:20%以上)して得られるジグリセリン脂
肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂肪酸エステル
の1種又は2種以上を含有してなる化粧料。 (9)炭素数8〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその
混合脂肪酸により水酸基の40%以上をエステル化(エ
ステル化度:40%以上)して得られるジグリセリン脂
肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂肪酸エステル
の1種又は2種以上を含有してなる化粧料。 (10)炭素数8〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその
混合脂肪酸により水酸基の60%以上をエステル化(エ
ステル化度:60%以上)して得られるジグリセリン脂
肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂肪酸エステル
の1種又は2種以上を含有してなる化粧料。
【0026】(11) 炭素数8〜14の直鎖の中鎖飽和脂
肪酸又はその混合脂肪酸により水酸基の80%以上をエ
ステル化(エステル化度:80%以上)して得られるジ
グリセリン脂肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂
肪酸エステルの1種又は2種以上を含有してなる化粧
料。 (12)炭素数8,10,12,14の直鎖の中鎖飽和脂
肪酸又はその混合脂肪酸により水酸基の20%以上をエ
ステル化(エステル化度:20%以上)して得られるジ
グリセリン脂肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂
肪酸エステルの1種又は2種以上を含有してなる化粧
料。 (13) 炭素数8,10,12,14の直鎖の中鎖飽和脂
肪酸又はその混合脂肪酸により水酸基の40%以上をエ
ステル化(エステル化度:40%以上)して得られるジ
グリセリン脂肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂
肪酸エステルの1種又は2種以上を含有してなる化粧
料。 (14)炭素数8,10,12,14の直鎖の中鎖飽和脂
肪酸又はその混合脂肪酸により水酸基の60%以上をエ
ステル化(エステル化度:60%以上)して得られるジ
グリセリン脂肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂
肪酸エステルの1種又は2種以上を含有してなる化粧
料。 (15)炭素数8,10,12,14の直鎖の中鎖飽和脂
肪酸又はその混合脂肪酸により水酸基の80%以上をエ
ステル化(エステル化度:80%以上)して得られるジ
グリセリン脂肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂
肪酸エステルの1種又は2種以上を含有してなる化粧
料。 (16)炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその
混合脂肪酸により水酸基の40%以上をエステル化し、
残りのジグリセリン又はトリグリセリンの水酸基を炭素
数2〜4の低級脂肪酸により水酸基の80%以上をエス
テル化(エステル化度:80%以上)して得られるジグ
リセリン脂肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂肪
酸エステルの1種又は2種以上を含有してなる化粧料。 (17)炭素数8〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその
混合脂肪酸により水酸基の40%以上をエステル化し、
残りのジグリセリン又はトリグリセリンの水酸基を炭素
数2〜4の低級脂肪酸により水酸基の80%以上をエス
テル化(エステル化度:80%以上)して得られるジグ
リセリン脂肪酸エステル及び/又はトリグリセリン脂肪
酸エステルの1種又は2種以上を含有してなる化粧料。
【0027】
【発明の効果】実施例で示したように、本発明の化粧料
(ジグリセリン脂肪酸エステル、トリグリセリン脂肪酸
エステル)は、化粧料自身が安定であるだけでなく、化
粧品に使用した場合に使用感を良くし、そのものの安定
性を向上させるので、油性成分として広く汎用すること
が可能である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸
    又はその混合脂肪酸を構成脂肪酸とするジグリセリン脂
    肪酸エステル及び/又は炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽
    和脂肪酸又はその混合脂肪酸を構成脂肪酸とするトリグ
    リセリン脂肪酸エステルであって、炭素数6〜14の直
    鎖の中鎖飽和脂肪酸又はその混合脂肪酸により、水酸基
    の80%以上をエステル化(エステル化度:80%以
    上)して得られる脂肪酸エステルを含有する化粧料用組
    成物。
  2. 【請求項2】 炭素数6〜14の直鎖の中鎖飽和脂肪酸
    又はその混合脂肪酸により水酸基の20%以上をエステ
    ル化し、残りのジグリセリン又はトリグリセリンの水酸
    基を炭素数2〜4の低級脂肪酸により水酸基の80%以
    上をエステル化(エステル化度:80%以上)して得ら
    れる脂肪酸エステルを含有する化粧料用組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の化粧料用組成物を
    含有する化粧料。
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