JPH09100225A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH09100225A
JPH09100225A JP27977795A JP27977795A JPH09100225A JP H09100225 A JPH09100225 A JP H09100225A JP 27977795 A JP27977795 A JP 27977795A JP 27977795 A JP27977795 A JP 27977795A JP H09100225 A JPH09100225 A JP H09100225A
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acid
skin
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emollient
oil
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Yoshiki Shiogai
芳樹 塩貝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保水性及びエモリエント効果が高く、肌荒れ
改善効果に優れ、且つ安定性及び安全性の高い皮膚外用
剤を得る。 【解決手段】 ジグリセリンと分岐鎖を有する炭素数1
6〜18のモノカルボン酸とのエステルと、炭素数6〜
10のジカルボン酸との縮合生成物である油剤を配合す
る。前記油剤は保水性とエモリエント性とを併せ持ち、
さらに乳化,分散助剤的な作用をも示す。配合量は化粧
料全量に対し0.5重量%〜50.0重量%程度が適当
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保水性及びエモリ
エント効果が高く、肌荒れ改善効果に優れ、且つ安定性
及び皮膚安全性の高い皮膚外用剤に関する。さらに詳し
くは、ジグリセリンと分岐鎖を有する炭素数16〜18
のモノカルボン酸とのエステルと、炭素数6〜10のジ
カルボン酸との縮合生成物である油剤を配合して成る皮
膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】皮膚角質層の水分含量が10%以下とな
ると、皮膚はいわゆるドライスキンといわれる状態とな
り、皮溝,皮丘が不明確となってさらには消失し、角質
の剥離が認められる等、肌荒れ症状を呈する。従って、
皮膚の乾燥を防ぐため、種々の保湿剤やエモリエント剤
が用いられてきた。
【0003】保湿剤としては、グリセリン,プロピレン
グリコール,ソルビトール等の多価アルコール類や、ヒ
アルロン酸,コンドロイチン硫酸,デルマタン硫酸等の
ムコ多糖類など、吸湿性の水溶性物質がよく用いられ、
エモリエント剤としては、ミツロウ,セレシン,鯨ロ
ウ,ワセリン,流動パラフィン,ラノリン等の油脂,ロ
ウ類、パルミチン酸イソプロピル,ミリスチン酸オクチ
ルドデシル等の脂肪酸エステル類が使用されている。し
かしながら、吸湿性の水溶性物質は環境条件の影響を受
けやすく、特に低湿度下では逆に皮膚の水分を吸い上げ
てしまい、かえって皮膚の状態を悪化させてしまうこと
があった。一方、エモリエント剤は皮膚に塗布した際に
べたついたり、さらに皮膚閉塞性が強すぎて不全角化を
引き起こしたりすることがあった。
【0004】そこで、皮膚に対し安全で親和性の高い油
剤として、多価アルコール,ポリカルボン酸及びモノカ
ルボン酸の重縮合物を用いることが提案され(特開昭5
2−66637)、さらに安定で相溶性の良い油性基剤
として、グリセリン,トリメチロールプロパン,ペンタ
エリスリトール,グリセリン縮合物,ソルビトール,ト
リメチロールエタンの1種又は2種以上と、炭素数8〜
22の脂肪酸及び前記多価アルコールの1/2〜4/5
倍モルの炭素数12〜22の二塩基酸とのエステル化生
成物や、ジグリセリンと炭素数8〜22の脂肪酸及び炭
素数12〜20の長鎖二塩基酸とのエステル化生成物を
配合した化粧料が開示されている(特公昭61−740
3,同61−7168)。しかし、これらの油剤は長鎖
の二塩基酸とのエステル化生成物であるため、粘度の低
い液状油の形態として得ることは困難であり、化粧料の
剤型によっては、所望の性状を与えることが困難であっ
た。
【0005】また、適度な角質水和作用を有するエモリ
エント剤の開発も検討され、ヒマシ油系誘導体,有機酸
系エステル,コレステロールエステルなど抱水性を有す
るエステルが開発され、さらにグリセリンの脂肪酸エス
テルアジピン酸縮合物が開示されている(フレグランス
・ジャーナル (1) 90-98 (1995))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のような状況下、
本発明者は保水性及びエモリエント効果を併せ持ち、肌
荒れの改善に有効で、さらに安定性及び安全性の高い皮
膚外用剤を得ることを目的とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、保水性及びエモリエント効果の高い外用剤基剤の検
討を行った。その結果、ジグリセリンと分岐鎖を有する
炭素数16〜18のモノカルボン酸とのエステルと、炭
素数6〜10のジカルボン酸との縮合生成物が、油剤と
して優れた保水性及びエモリエント性を併せ持ち、皮膚
に対して安全で、さらに乳化,分散助剤としても機能し
て、製剤安定性に寄与するところが大きいことを見い出
し、これを基剤に含有させることにより良好な結果を得
ることができ、本発明を解決するに至った。なお、ジグ
リセリンと分岐鎖を有する炭素数16〜18のモノカル
ボン酸とのエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸
との縮合生成物である油剤については、これの有する保
水性と***保護効果に着目し、これを配合した***用化
粧料についてすでに開示している(特開平7−2239
25)。
【0008】本発明で基剤として使用するジグリセリン
と分岐鎖を有する炭素数16〜18のモノカルボン酸と
のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸との縮合
生成物は、ジグリセリンの水酸基と、分岐鎖を有する炭
素数16〜18のモノカルボン酸及び炭素数6〜10の
ジカルボン酸に存在するカルボキシル基との間でエステ
ル化反応を行わせることにより得る。
【0009】ここで用いるジグリセリンは、グリセリン
を脱水縮合したものであり、市販の各種ジグリセリンを
用いることができる。分岐鎖を有する炭素数16〜18
のモノカルボン酸としては、14-メチルペンタデカン酸
(イソパルミチン酸)又は16-メチルヘプタデカン酸
(イソステアリン酸)が好適である。炭素数6〜10の
ジカルボン酸とは、アジピン酸,ピメリン酸,スベリン
酸,アゼライン酸及びセバシン酸をいう。ジカルボン酸
として炭素数5以下のものを用いると、加水分解されや
すく、低分子量化されて皮膚刺激性が高くなる。また炭
素数11以上のものを用いると、最終的な縮合生成物の
粘稠性が高まり、油性基剤として用いた時、外用剤の性
状や使用感に悪影響を与える。
【0010】ジグリセリンと分岐鎖を有する炭素数16
〜18のモノカルボン酸とのエステルと、炭素数6〜1
0のジカルボン酸との縮合生成物は、−5℃においても
液状で、油剤として種々の形態の外用剤基剤に配合する
ことができ、抱水性を有するため、優れたエモリエント
性の他に良好な保水性を示す。また、乳化,分散助剤と
しても機能し、他の基剤成分,固形成分等の分散安定化
作用や、乳化基剤においては乳化安定化作用を示す。外
用剤基剤中には前記油剤より1種又は2種以上を選択し
て配合し、配合量は0.5重量%〜50.0重量%程度
とするのが適当である。
【0011】
【作用】本発明に係る皮膚外用剤は、油剤として配合し
たジグリセリンと分岐鎖を有する炭素数16〜18のモ
ノカルボン酸とのエステルと、炭素数6〜10のジカル
ボン酸との縮合生成物の有する上記の特性により、優れ
た保水性とエモリエント性を併せ持ち、さらに安定性及
び安全性の高いものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、油剤,乳剤,クリー
ム,軟膏等の形態で提供することができる。また、エモ
リエントオイル,ローション,乳液等の化粧料としても
提供することのできるものである。
【0013】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。実施例の処方を以下に示す。
【0014】 [実施例1] エモリエントローション(半透明マイクロエマルション) (1)1,3-ブチレングリコール 4.0(重量%) (2)グリセリン 4.0 (3)ジグリセリルイソパルミチン酸エステル 0.5 セバシン酸縮合物 (4)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 1.6 モノステアリン酸エステル (5)エタノール 10.0 (6)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (7)香料 0.2 (8)精製水 79.6 製法:(1),(2),(8)を混合し、均一に溶解させる。一
方、(3)〜(7)を混合し、均一に溶解させ、これを前記水
相に添加してマイクロエマルションとする。
【0015】 [実施例2] エモリエント乳液(O/W型) (1)セタノール 1.0(重量%) (2)ミツロウ 0.5 (3)スクワラン 6.0 (4)ミリスチン酸イソプロピル 2.0 (5)ジグリセリルイソステアリン酸エステル 2.0 セバシン酸縮合物 (6)エタノール 5.0 (7)グリセリン 3.0 (8)1,3-ブチレングリコール 3.0 (9)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 1.0 モノオレイン酸エステル (10)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.0 (11)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液) 20.0 (12)水酸化カリウム 0.1 (13)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (14)香料 0.2 (15)精製水 55.1 製法:(7),(8)を(15)に加えて70℃に加熱する。(1)
〜(5),(9),(10)及び(13)を混合し加熱して70℃に調
整し、前記水相に加えて予備乳化を行う。ついで(11)を
加えて攪拌後、(12)を加えて増粘させ、冷却後50℃に
て(14)を溶解させた(6)を添加し、均一に混合する。
【0016】 [実施例3] エモリエント乳液(W/O型) (1)マイクロクリスタリンワックス 1.0(重量%) (2)ミツロウ 2.0 (3)ジグリセリルイソパルミチン酸エステル 2.0 アゼライン酸縮合物 (4)流動パラフィン 10.0 (5)パルミチン酸イソプロピル 10.0 (6)スクワラン 10.0 (7)プロピレングリコール 5.0 (8)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0 (9)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 1.0 モノオレイン酸エステル (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (11)香料 0.2 (12)精製水 54.7 製法:(12)に(7)を加え、70℃に加熱する。(1)〜
(6),(8)〜(10)を混合,溶解し、70℃に加熱する。こ
の油相を攪拌しながら先に調製した水相を徐々に加えて
予備乳化を行い、ホモミキサーを用いて均一とした後冷
却し、40℃にて(11)を添加する。
【0017】 [実施例4] 乳剤型軟膏 (1)白色ワセリン 28.0(重量%) (2)ステアリルアルコール 15.0 (3)ジグリセリルイソステアリン酸エステル 10.0 アゼライン酸縮合物 (4)ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 (5)インドメタシン 1.0 (6)精製水 44.5 製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,溶解して75℃に加
熱し、75℃に加熱した(6)に加えて乳化し、冷却す
る。
【0018】 [実施例5] 皮膚用クリーム (1)ステアリン酸 1.00(重量%) (2)ステアリルアルコール 4.00 (3)硬化ヒマシ油 7.00 (4)流動パラフィン 10.00 (5)ジグリセリルイソパルミチン酸エステル 6.00 スベリン酸縮合物 (6)グリセリルモノステアリン酸エステル 3.00 (7)セスキオレイン酸ソルビタン 1.00 (8)ブフェキサマク 5.00 (9)水酸化ナトリウム 0.05 (10)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液) 10.00 (11)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (12)精製水 52.85 製法:(1)〜(8)の油相成分を混合,溶解して75℃に加
熱する。一方、(9)〜(12)の水相成分を混合,溶解して
75℃に加熱する。これに前記油相成分を徐々に添加し
て乳化し、冷却する。
【0019】 [実施例6] 保湿クリーム (1)ステアリン酸 3.00(重量%) (2)グリセリルモノステアリン酸エステル 3.00 (3)セタノール 2.00 (4)ジグリセリルイソステアリン酸エステル 10.00 スベリン酸縮合物 (5)流動パラフィン 2.00 (6)ワセリン 2.00 (7)グリセリン 15.00 (8)1,3-ブチレングリコール 3.00 (9)水酸化カリウム 0.25 (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (11)香料 0.20 (12)精製水 59.45 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、75℃に加熱,溶
解する。一方、(7)〜(10)及び(12)の水相成分を混合
し、75℃に加熱,溶解し、これに前記油相成分を徐々
に添加して乳化した後冷却し、40℃にて(11)を加え
る。
【0020】 [実施例7] ハンドクリーム (1)セタノール 4.0(重量%) (2)ワセリン 2.0 (3)流動パラフィン 5.0 (4)ジグリセリルイソパルミチン酸エステル 15.0 ピメリン酸縮合物 (5)酢酸トコフェロール 0.2 (6)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 2.5 モノステアリン酸エステル (7)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.5 (8)グリセリン 10.0 (9)グリチルリチン酸ジカリウム 0.2 (10)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (11)香料 0.1 (12)精製水 59.4 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合し、75℃に加熱,溶
解する。一方、(8)〜(10)及び(12)の水相成分を混合
し、75℃に加熱,溶解し、これに前記油相成分を徐々
に添加して乳化した後冷却し、40℃にて(11)を加え
る。
【0021】 [実施例8] エモリエントクリーム(W/O型) (1)スクワラン 10.0(重量%) (2)セチルイソオクタン酸エステル 8.5 (3)マイクロクリスタリンワックス 1.0 (4)ジグリセリルイソステアリン酸エステル 10.2 ピメリン酸縮合物 (5)有機変性ベントナイト 1.3 (6)グリセリン 6.0 (7)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (8)香料 0.2 (9)精製水 62.7 製法:(1)〜(5)を混合し、70℃に加熱し、(8)を添
加,分散させて油性ゲルを得る。一方、(6),(7)及び
(9)を混合し、70℃に加熱し、これを前記油性ゲルに
徐々に添加してホモミキサーで均一とした後、冷却す
る。
【0022】 [実施例9] 化粧用油 (1)オリーブ油 29.3(重量%) (2)ヒマシ油 30.0 (3)スクワラン 10.0 (4)リンゴ酸ジイソステアリル 10.0 (5)ジグリセリルイソパルミチン酸エステル 10.0 アジピン酸縮合物 (6)ジグリセリルイソステアリン酸エステル 10.0 アジピン酸縮合物 (7)酢酸トコフェロール 0.5 (8)香料 0.2 製法:(1)〜(8)の各成分を順次混合して均一とする。
【0023】上記の本発明の実施例について、まず製剤
安定性,保水性及び閉塞性の評価を行った。なお、各実
施例においてジグリセリルイソパルミチン酸エステル又
はイソステアリン酸エステルのジカルボン酸縮合物を、
それぞれイソパルミチン酸又はイソステアリン酸のグリ
セリルエステルに代替したものを比較例1〜比較例9と
した。
【0024】製剤安定性は、低温(−5℃)及び高温
(50℃)で1カ月間保存した後の皮膚外用剤の状態を
目視及び光学顕微鏡下にて観察し、「○;変化なし」、
「△;エマルション粒子の合一又は凝集、或いは配合成
分の分離が若干認められる」、「×;エマルション粒子
の合一又は凝集、或いは配合成分の分離が顕著に認めら
れる」として評価した。
【0025】保水性は、各試料を25℃,湿度80%の
デシケーター中に10日間静置して十分吸湿させ、つい
で25℃,湿度20%のデシケーター中で10日間静置
した後水分含量を測定し、試料の水分含量の増加量を求
め保水量として評価した。
【0026】閉塞性は、直径35mmの深形シャーレに水
10gを入れて豚皮(三井製薬工業株式会社製メタスキ
ンで蓋をし、この豚皮上に各試料0.2gを均一に塗布
して35℃のデシケーター中に静置し、15時間後の残
存水量(g)を測定し、次式(1)により閉塞率を算出
した。以上の結果は、表1にまとめて示した。
【数1】
【表1】
【0027】表1において、本発明の実施例はすべて低
温及び高温のいずれにおいても良好な安定性を示してお
り、エマルション粒子の合一や凝集、配合成分の分離等
は全く見られなかった。これに対し、マイクロエマルシ
ョンを含有する比較例1、乳化系の比較例2〜比較例8
では高温安定性が悪く、油性製剤である比較例9では低
温安定性が悪かった。
【0028】保水性については、ジグリセリルイソパル
ミチン酸エステルのジカルボン酸縮合物又はジグリセリ
ルイソステアリン酸エステルのジカルボン酸縮合物の配
合量の多い実施例4〜実施例9において高い値が認めら
れた。実施例1〜実施例3においては前記油剤の配合量
は少ないが、それでも比較例に比べ高い保水性を示して
いた。
【0029】また閉塞性についても、ジグリセリル分岐
鎖脂肪酸エステルジカルボン酸縮合物の配合量が少ない
実施例1を除き、比較例と同程度或いは若干高い値が認
められていた。特に、軟膏,クリーム或いは油性製剤の
剤型をとる実施例4〜実施例9においては、十分な閉塞
性を示していた。
【0030】次に、本発明の実施例及び比較例について
使用試験を行わせた。使用試験は皮膚の乾燥及び肌荒れ
症状を有する男女パネラー20名を1群とし、各群にブ
ラインドにて各試料を1週間使用させ、使用後のしっと
り感とエモリエント効果について官能評価させ、さらに
乾燥及び肌荒れ症状の改善効果について目視により観察
して評価して行った。評価は、しっとり感及びエモリエ
ント効果については「ある;5点」,「ややある;4
点」,「どちらともいえない;3点」,「ややない;2
点」,「ない;1点」、乾燥及び肌荒れ症状の改善効果
については「明確に改善を認める;5点」,「やや改善
を認める;4点」,「変化を認めない;3点」,「やや
悪化を認める;2点」,「明確に悪化を認める;1点」
として点数化し、パネラー20名についての平均値にて
表2に示した。
【表2】
【0031】表2より明らかなように、本発明の実施例
使用群ではしっとり感及びエモリエント効果の双方にお
いて高い評価を得ていた。油性製剤である実施例9使用
群においても、しっとり感について4.3点の評価が得
られていた。また、エモリエント成分の配合量の少ない
実施例1使用群においても、エモリエント効果について
4.1点という評価を得ていた。これに対して、比較例
使用群では全体的にしっとり感及びエモリエント効果に
ついての評価が低く、特に油性製剤である比較例9使用
群ではしっとり感についての評価が1.3点と悪く、ロ
ーションタイプ及びO/W形乳液タイプの比較例1及び
比較例2使用群では、エモリエント効果についての評価
がそれぞれ2.6点及び2.9点と低くなっていた。ま
た、乾燥,肌荒れ症状の改善効果については、本発明の
実施例使用群ではすべて改善傾向が認められた。特に抗
炎症剤を配合した実施例4及び実施例5使用群では、ほ
ぼ完全な改善が認められた。これに対し、比較例使用群
では実施例使用群に対して評価は低い傾向にあり、比較
例9使用群では、症状の悪化を示したパネラーも存在し
ていた。
【0032】なお、上記使用試験期間中、本発明の実施
例使用群においては、皮膚の刺激性や感作性を認めたパ
ネラーはいなかった。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、優
れた保水性とエモリエント効果を兼ね備え、さらに安定
性,安全性に優れ、皮膚の乾燥や肌荒れ症状の改善効果
にも優れる皮膚外用剤を提供することができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジグリセリンと分岐鎖を有する炭素数1
    6〜18のモノカルボン酸とのエステルと、炭素数6〜
    10のジカルボン酸との縮合生成物である油剤を配合す
    ることを特徴とする、皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 分岐鎖を有する炭素数16〜18のモノ
    カルボン酸が、イソパルミチン酸又はイソステアリン酸
    であることを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用
    剤。
  3. 【請求項3】 ジグリセリンと分岐鎖を有する炭素数1
    6〜18のモノカルボン酸とのエステルと、炭素数6〜
    10のジカルボン酸との縮合生成物である油剤の配合量
    が、0.5重量%〜50.0重量%であることを特徴と
    する、請求項1又は請求項2に記載の皮膚外用剤。
  4. 【請求項4】 皮膚外用剤が皮膚用化粧料であることを
    特徴とする、請求項1〜請求項3に記載の皮膚外用剤。
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