JP3354827B2 - 制振シート、制振材及び折板屋根 - Google Patents
制振シート、制振材及び折板屋根Info
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Description
材及びそれを用いた折板屋根に関する。
て、鋼板製の波形形状を有する折板屋根が用いられてき
たが、折板屋根単独では十分な遮音性能を得ることは難
しく、特に雨音等の騒音を遮音することはできなかっ
た。
方策として、例えば、特開平7−238642号公報に
は、上側折板と下側折板との間に吸音効果のある吸音材
を充填させた二重構造の折板屋根が開示されている。ま
た、例えば、特開平7−150697号公報には、折板
屋根の室内側に吸音効果のある断熱材が貼付された金属
複合屋根が開示されている。
を予め折板屋根に成形した後、又は折板屋根を施工した
後に、制振材を流し込む、制振材を貼り付ける、
折板屋根の裏面形状に切り出した制振材を嵌め込む等
の、非常に手間のかかる作業が必要であるという問題点
があった。
脂シートが鋼板で挟み込まれた制振鋼板や、厚肉の不織
布又は発泡体が貼付された折板屋根が開示されている
(特開昭59−18848号公報等)。
み込まれた制振鋼板や、不織布又は発泡体が貼付された
折板屋根は、簡単な折り曲げ加工はできても、複雑な形
状の二次加工ができなかった。特に、ボルトを使用せず
に折板屋根を固定する工法が採用されている、ボルトレ
ス折板屋根に対応した複雑な形状への成形が困難であっ
た。
が薄くても鋼板に貼付されて優れた制振性能を発揮する
制振シート、該制振シートが鋼板に貼付された積層体で
あって複雑な形状に二次加工が可能な制振材、及び、該
制振材が折板状に成形された折板屋根を提供することに
ある。
発明(以下、第1発明という)である制振シートは、可
塑剤を含有しない樹脂シートからなり、該樹脂シート
が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、非晶質ポリレフィ
ン、石油樹脂、マイカ及び炭酸カルシウムからなる樹脂
組成物より形成されていることを特徴とする。
発明という)である制振シートは、第1発明の樹脂シー
トの片面に、ポリエチレンテレフタレートフィルムが積
層されていることを特徴とする。
発明という)である制振材は、第1発明又は第2発明の
制振シートが鋼板に積層された積層体からなり、該積層
体の、20〜30℃において500Hzの周波数で測定
される損失係数が0.08以上であることを特徴とす
る。
発明という)である折板屋根は、第3発明の制振材が折
板状に成形されていることを特徴とする。
の制振シートは、可塑剤を含有しない樹脂シートからな
り、該樹脂シートは、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
非晶質ポリレフィン、石油樹脂、マイカ及び炭酸カルシ
ウムからなる樹脂組成物より形成される。
下、EVAという)としては、特に制限されないが、酢
酸ビニル含有量2〜30重量%のものが好ましく、より
好ましくは3〜20重量%である。酢酸ビニル含有量
が、2重量%未満では、得られる制振シートの柔軟性が
不足することがあり、30重量%を超えると樹脂組成物
が粘着性を有することがあり、制振シートの成形時や保
管時に特別の離型処理を必要とすることがある。
制限されないが、例えば、立体規則性をアタクチックに
したポリプロピレン、α−オレフィン重合体、エチレン
−α−オレフィン共重合体等が挙げられ、190℃にお
ける溶融粘度10,000cps以下、針入度45(1
/10mm)以下、比重0.9g/cm3 以下のものが
好ましい。
ける溶融粘度が10,000cpsを超えると、制振シ
ートの加工性が低下することがあり、非晶質ポリオレフ
ィンの針入度が45(1/10mm)又は比重が0.9
g/cm3 を超えると、柔軟性が不足し、制振性や加工
性が低下することがある。
が、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び非晶質ポリオレ
フィンとの相溶性、マイカ及び炭酸カルシウムとの接着
性を考慮すると、例えば、C9 系樹脂が好ましい。
が、粒度100〜325メッシュパスのものが好まし
い。
ルシウム、沈降性炭酸カルシウムのいずれのタイプも使
用可能であり、粒度は10μm以下のものが好ましい。
は、EVA5〜20重量%、非晶質ポリオレフィン5〜
15重量%、石油樹脂5〜20重量%、マイカ20〜4
0重量%、炭酸カルシウム25〜50重量%が好まし
い。
成分の溶融軟化温度以上に加熱して、押出法、カレンダ
ー法等によってシート状に成形することにより得られ
る。この際の加熱温度としては、例えば、100〜27
0℃の範囲が好ましい。
と、第1発明の制振シートと鋼板とを接着剤で積層する
際に可塑剤が接着剤層に移行し、鋼板から制振シートが
剥離する恐れがあるので、可塑剤を含有しない樹脂シー
トが用いられる。
と充分な制振性能が発揮されないことがあり、厚くなる
と第3発明の制振材を複雑な形状へ成形する際に、制振
シートの剥離や破壊等が起こり易くなるので、0.01
〜5mmが好ましく、より好ましくは0.05〜1mm
である。
くなると、第3発明の制振材を折板状に成形する際に鋼
板への形状追随性が悪くなるため、制振シートが剥離し
たり、さらに鋼板への応力歪みの影響が大きくなって折
板屋根の寸法精度が低下することがあるため、引張試験
における20%モジュラスが100kg/cm2 以下で
あることが好ましい。
チレンテレフタレート(PET)フィルムが積層されて
もよい。PETフィルムを積層することによって、第3
発明の制振材を折板屋根に成形する際に、二次加工性を
向上させることができる。上記PETフィルムを積層す
るには、例えば、クロロプレン系等の接着剤が用いられ
る。
第2発明の制振シートが鋼板に積層された積層体が用い
られる。上記積層体は、例えば、鋼板の一面(屋内側)
に接着剤を塗布した後、接着剤塗布面に制振シートを圧
着し乾燥又は硬化させることにより得られる。上記接着
剤としては、一般に、溶剤型ゴム系接着剤が用いられる
が、2液硬化型のエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤
も使用可能である。
する場合は、PETフィルム積層面とは反対面が鋼板と
積層される。
0.6mm厚程度の鋼板との積層体として構成される場
合、20〜30℃の雰囲気において、周波数500Hz
での損失係数が0.08以上であることが好ましい。損
失係数が0.08未満では、第3発明の折板屋根に十分
な遮音性能を付与することができないことがある。
シートに破壊が生じると、制振性能、寸法精度、耐久性
等に悪影響を及ぼすため、制振材を、その制振シートの
端部同士が密着するように折り曲げる0T曲げ試験にお
いて、重大な損傷(制振シートの全厚さの50%以上の
深さに達するクラックの発生等)が起こらないことが好
ましい。
を折板状に成形することにより得られる。折板屋根の製
造設備としては、例えば、折板屋根を小ロットで生産す
る場合は、制振材を折板状に成形するために、プレス曲
げ加工が用いられるが、長尺の制振材から折板屋根を大
量に生産する場合は、ロールフォーミングが好適に用い
られる。
成物から形成されるので、厚さが薄くても制振性能が優
れる。また、第1及び第2発明の制振シートは、可塑剤
を含まないので接着剤によって鋼板と積層することがで
きる。第3発明の制振材は、第1又は第2発明の制振シ
ートを平板状の鋼板に積層することにより得られるの
で、複雑な積層工程を必要としない。第4発明の折板屋
根は、厚さの薄い制振シートが積層された、第3発明の
制振材を二次加工するので、従来の設備を使用して容易
に折板状へ成形することができる。
る。
た後ロール間を通過させて、1.0mm厚の制振シート
を得た後、この制振シートに25μm厚のPETフィル
ムをクロロプレン系接着剤を用いて積層した。
た後ロール間を通過させて、0.8mm厚の制振シート
を得た後、この制振シートに25μm厚のPETフィル
ムをクロロプレン系接着剤を用いて積層した。
た後ロール間を通過させて、1.1mm厚の制振シート
を得た後、この制振シートに25μm厚のPETフィル
ムをクロロプレン系接着剤を用いて積層した。
た後ロール間を通過させて、1.0mm厚の制振シート
を得た後、この制振シートに25μm厚のPETフィル
ムをクロロプレン系接着剤を用いて積層した。
た後ロール間を通過させて0.8mm厚の制振シートを
得た後、この制振シートに25μm厚のPETフィルム
をクロロプレン系接着剤を用いて積層した。
た後ロール間を通過させて、1.1mm厚の制振シート
を得た後、この制振シートに25μm厚のPETフィル
ムをクロロプレン系接着剤を用いて積層した。
トにつき、以下の評価を行い、その結果を表1に示し
た。 (1)損失係数の測定 上記制振シートのPETフィルム面とは反対面を、溶剤
型クロロプレン系接着剤を使用して、0.6mm厚の鋼
板に貼着した後、15mm×250mmのサイズに切断
して試験片とした。この試験片につき、中央加振法によ
って損失係数を測定した。
型クロロプレン系接着剤を使用して、0.6mm厚の塩
化ビニル鋼板の鋼板側に貼着した後、図1に示した寸法
形状の折板屋根に成形した。次いで、上記折板屋根の制
振シート貼着側を下側として、制振シートを貼着してい
ない側に、上方から1m2 当たり100mm/hrの雨
を降らせ、折板屋根の下方3mの位置における音圧レベ
ルを騒音計により測定した。
も優れた遮音性能を発揮し、可塑剤を含有しないので接
着剤を使用して容易に鋼板と積層することができる。ま
た、第1発明の制振シートの片面にPETフィルムを積
層することにより、二次加工性を向上させることができ
る。第3発明の制振材は、従来の加工設備を使用して折
板屋根へ二次加工する際に、鋼板の賦形に追随して変形
するので、ボルトレス折板屋根に対応した複雑な形状へ
成形されても制振シートの剥離や破断が起こらない。第
4発明の折板屋根は、遮音性能が優れると共に複雑な形
状に成形できるので、ボルトレス折板屋根として好適に
使用することができる。
を示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 可塑剤を含有しない樹脂シートからなる
制振シートであって、該樹脂シートが、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、非晶質ポリオレフィン、石油樹脂、マ
イカ及び炭酸カルシウムからなる樹脂組成物より形成さ
れていることを特徴とする制振シート。 - 【請求項2】 請求項1記載の樹脂シートの片面に、ポ
リエチレンテレフタレートフィルムが積層されているこ
とを特徴とする制振シート。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の制振シートが鋼板
に積層された積層体からなる制振材であって、該積層体
の、20〜30℃において500Hzの周波数で測定さ
れる損失係数が0.08以上であることを特徴とする制
振材。 - 【請求項4】 請求項3記載の制振材が折板状に成形さ
れていることを特徴とする折板屋根。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03484897A JP3354827B2 (ja) | 1997-02-19 | 1997-02-19 | 制振シート、制振材及び折板屋根 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03484897A JP3354827B2 (ja) | 1997-02-19 | 1997-02-19 | 制振シート、制振材及び折板屋根 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10230564A JPH10230564A (ja) | 1998-09-02 |
JP3354827B2 true JP3354827B2 (ja) | 2002-12-09 |
Family
ID=12425614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03484897A Expired - Lifetime JP3354827B2 (ja) | 1997-02-19 | 1997-02-19 | 制振シート、制振材及び折板屋根 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3354827B2 (ja) |
-
1997
- 1997-02-19 JP JP03484897A patent/JP3354827B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10230564A (ja) | 1998-09-02 |
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