JP3353694B2 - 工具ホルダ装着装置および工具ホルダ仮保持方法 - Google Patents

工具ホルダ装着装置および工具ホルダ仮保持方法

Info

Publication number
JP3353694B2
JP3353694B2 JP08886598A JP8886598A JP3353694B2 JP 3353694 B2 JP3353694 B2 JP 3353694B2 JP 08886598 A JP08886598 A JP 08886598A JP 8886598 A JP8886598 A JP 8886598A JP 3353694 B2 JP3353694 B2 JP 3353694B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool holder
hollow
arc
tool
mounting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP08886598A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11285908A (ja
Inventor
謙 中山
總▲廣▼ 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP08886598A priority Critical patent/JP3353694B2/ja
Publication of JPH11285908A publication Critical patent/JPH11285908A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3353694B2 publication Critical patent/JP3353694B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gripping On Spindles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、工具ホルダの中
空テーパシャンクを、工作機械における主軸のテーパ穴
に挿入して固定するための工具ホルダ装着装置および工
具ホルダ仮保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動工具交換装置(ATC)を備えたマ
シニングセンタなどの自動工作機械では、所定の切削加
工工程に適合した複数の工具が、それぞれ工具ホルダに
装着されており、この状態で自動工具交換装置によっ
て、すでに工作機械の主軸先端に装着されていて加工が
終了した工具と新たな工具とが交換される。
【0003】交換動作としては、例えば両端にそれぞれ
別の工具を把持可能な工具把持部を備えて所定位置にて
その長手方向中央部を中心として回転可能なATCアー
ムに対し、主軸側が、ATCアームの一方の端部の工具
把持部の中心、すなわちATCポジションまで移動して
行う。交換後は、主軸が元の位置に移動して新たに装着
された工具によって加工がなされる。
【0004】図12は、マシニングセンタなどの工作機
械の主軸1の図中で左側の先端に、図示しない工具を備
えた工具ホルダ3が装着されている状態を示し、図13
は、上記工具ホルダ3が主軸1に仮保持されている状態
を示している。
【0005】主軸1は、工作機械の図示しないハウジン
グに対してベアリングを介して回転可能であり、先端に
テーパ穴5を備え、このテーパ穴5に工具ホルダ3の中
空テーパシャンク7が挿入されている。ここでの工具ホ
ルダ3は、中空テーパシャンク7の外周面およびフラン
ジ端面3aの2面が、主軸1側に密着して拘束される、
いわゆる2面拘束式であり、切削加工の高速化に対応し
ている。
【0006】テーパ穴5内には、一対のコレット9が主
軸1の半径方向に移動可能に収容され、コレット9は、
図中で右側の端部の係合保持部9aによって主軸1に保
持されている。コレット9の左側の端部には係止部9b
が形成される一方、テーパ穴5の内面には係止部9bに
係止可能な係止部7aが形成されている。さらにテーパ
穴5内におけるコレット9の内側には、図中で左右方向
に移動可能なドローバー11が収容されている。
【0007】ドローバー11が、図13の状態から右方
向に移動することで、コレット9が拡開し、その係止部
9bがテーパ穴7側の係止部7aに係止して中空テーパ
シャンク7を半径方向外側に弾性変形させる。これによ
り中空テーパシャンク7は、外周面がテーパ穴5に密着
するとともに、フランジ端面3aが主軸1の端面に密着
する結果、工具ホルダ3が図12のように主軸1に保持
されることになる。
【0008】中空テーパシャンク7の円周方向における
相互に対向する位置には、仮支持用の貫通孔7bが形成
されている。一方、この貫通孔7bに対向する位置の主
軸1側には、鋼球などの球体13およびこの球体13を
貫通孔7b内に入り込ませる方向に押圧するスプリング
15が設けられている。
【0009】上記球体13がスプリング15に押圧され
て貫通孔7b内に一部が入り込むことで、工具ホルダ3
は主軸1側に保持され、図13示すようにドローバー1
1が図中で左側に位置してコレット9による工具ホルダ
3の保持がなされていない状態での仮保持がなされるこ
とになる。
【0010】このような仮保持機構を備えた他の工具ホ
ルダ装着装置としては、特開平8−118118号公報
に記載されたものがある。この公報記載のものは、円周
方向に分割して配置された複数のコレット相互間に、工
具ホルダを仮保持するための保持レバーが、円周方向の
相互に対向する位置に設けられている。
【0011】保持レバーは、それ自体がばね鋼などの弾
性変形しやすい材料で構成されており、先端の係止部が
中空テーパシャンクの内面の係止部に向けて押し付けて
仮保持する構成となっている。この保持レバーは、自動
工具交換装置による工具ホルダの主軸に対する着脱力に
よって主軸の半径方向に弾性変形できる程度の弾性力を
保持している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記図
12および図13に示した工具ホルダ装着装置において
は、仮保持機構として中空テーパシャンク7に貫通孔7
bを設けているので、コレット9により中空テーパシャ
ンク7が半径方向外側に押されて弾性変形する際に、貫
通孔7bに応力が集中するなどしてクラックが入りやす
く、工具ホルダ3の耐久性に難がある。
【0013】さらに、上記中空テーパシャンク7は、貫
通孔7bがあるために、(1)主軸1のテーパ孔5に対
する締結面の面積が減少する、(2)弾性変形する際
に、場所による変形量の違いが出る、(3)重力バラン
スが悪化する、などが発生し、これらの理由により、締
結力の低下と、回転時でのアンバランスの増加を招くた
め、特に2面拘束式の工具ホルダに対応する高速回転に
充分適応できないという問題がある。
【0014】一方、特開平8−118118号公報に開
示されている工具ホルダ装着装置は、中空テーパシャン
クの内面を保持レバーにより仮保持する構成であるた
め、中空テーパシャンクに貫通孔を設ける必要がなく、
このため上記した問題は解消される。しかしながら、こ
のものは、前記図12および図13に示した工具ホルダ
装着装置も同様であるが、工具ホルダが、中空で軽量な
中空テーパシャンクを備えて重心がより工具保持側に位
置しており、このような工具ホルダを、円周方向の相互
に対向する2点で主軸に仮保持しているので、その自重
によるモーメントが働き、仮保持時の位置決め安定性が
悪化し、コレットによる中空テーパシャンクに対する係
止動作が確実になされないという不具合が発生する。
【0015】さらに、上記いずれの工具ホルダ装着装置
も、工具ホルダは、仮保持される部分が中空テーパシャ
ンクに位置しているので、上記した自重によるモーメン
トが大きく、仮保持時の位置決め安定性が極めて悪いも
のとなる。
【0016】そこで、この発明は、工具ホルダの耐久性
低下を防止しかつ高速回転に適応可能とするとともに、
仮保持時の位置決め安定性を向上させることを目的とし
ている。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、主軸のテーパ穴に挿入される工
具ホルダの中空テーパシャンクと、前記テーパ穴内に設
けられ、半径方向外側への移動により前記テーパ穴内に
挿入された中空テーパシャンクの内周面を押し付けて同
外周面をテーパ穴の内面に密着させるコレットと、この
コレットの内側に位置し、主軸後方側への移動により前
記コレットを半径方向外側へ移動させるドローバーとを
備えた工具ホルダ装着装置において、前記工具ホルダ内
に、前記中空テーパシャンクの中空穴から工具ホルダの
工具保持部側に向けて連続して形成される中空部を設け
るとともに、前記ドローバの先端に前記中空部内に挿入
される膨大部を設け、前記ドローバーが主軸前方へ移動
して膨大部が中空部内に挿入され、コレットが半径方向
内側に位置している状態で、前記主軸に対し前記工具ホ
ルダを仮保持する仮保持部を、前記ドローバーの膨大部
外周面と、前記中空テーパシャンクの中空部内面との間
に設け、前記仮保持部は、膨大部と中空部とのいずれか
一方に設けた凹部と、いずれか他方に軸方向への移動が
規制された状態で設けられて前記凹部に入り込む弾性体
とから構成されるものとしてある。
【0018】このような構成の工具ホルダ装着装置によ
れば、ドローバーが主軸前方へ移動してコレットが半径
方向内側に位置し、コレットによる工具ホルダの主軸に
対する保持が解除されている状態で、工具ホルダは、ド
ローバーの膨大部外周面と工具ホルダ内の中空部内面と
の間に設けた凹部および弾性体からなる仮保持部によ
り、主軸側に安定した状態で仮保持される。
【0019】
【0020】
【0021】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
において、凹部は環状の溝であり、弾性体は一部が開口
したほぼ環状の弾性リングである構成としてある。
【0022】上記構成によれば、例えばドローバー側に
設けた弾性リングが、その弾性力により工具ホルダ側に
設けた環状の溝に入り込むことで、工具ホルダは主軸側
に仮保持される。
【0023】請求項3の発明は、請求項2の発明の構成
において、工具ホルダの中空部内面とドローバーの外周
面とのそれぞれにスリーブを装着し、この各スリーブ
に、環状の溝または弾性リングを設けてある。
【0024】上記構成によれば、例えば工具ホルダに装
着したスリーブの内周面に設けた環状の溝に、ドローバ
ーに装着したスリーブの外周面に設けた弾性リングが入
り込むことで、工具ホルダは主軸側に仮保持される。
【0025】請求項4の発明は、請求項1の発明の構成
において、弾性体は、円周方向の相互に対向する位置に
設けた一対の円弧状部材と、この一対の円弧状部材を凹
部側に押圧する弾性部材とを備え、前記凹部は、前記円
弧状部材が入り込む溝で構成されている。
【0026】上記構成によれば、例えばドローバー側に
設けた円弧状部材が、弾性部材により押圧されることで
工具ホルダ側の溝に入り込み、これにより工具ホルダは
主軸側に仮保持される。
【0027】請求項5の発明は、請求項1の発明の構成
において、弾性体は、円周方向の相互に対向する位置に
設けた一対の円弧状部材と、この各円弧状部材の外周面
における円周方向に沿った少なくとも2カ所にて半径方
向外側に突出して配置される球体と、前記一対の円弧状
部材を凹部側に押圧して前記球体を凹部内に入り込ませ
る弾性部材とを備えている。
【0028】上記構成によれば、例えばドローバー側に
設けた球体が、弾性部材により円弧状部材を介して押圧
されることで工具ホルダ側の凹部に入り込み、これによ
り工具ホルダは主軸側に仮保持される。
【0029】請求項6の発明は、請求項4または5の発
明の構成において、一対の円弧状部材のそれぞれの両端
に、工具ホルダまたはドローバーに係止される係止片が
固定され、弾性部材はこの係止片を介して前記円弧状部
材を押圧するスプリングで構成されている。
【0030】上記構成によれば、例えばドローバーに係
止された係止片が、スプリングにより押圧されること
で、円弧状部材または球体が、工具ホルダ側の凹部に入
り込み、これにより工具ホルダは主軸側に仮保持され
る。
【0031】請求項7の発明は、請求項6の発明の構成
において、弾性体は、ドローバーの外周面に設けられ、
スプリングは、一対の円弧状部材端部にそれぞれ設けた
係止片相互間に配置されて一対の円弧状部材を相互に離
反する方向に同時に押圧する。
【0032】上記構成によれば、スプリングにより、一
対の円弧状部材端部にそれぞれ設けた係止片相互を同時
に押圧し、これにより円弧状部材または球体が工具ホル
ダ側の凹部に入り込む。
【0033】請求項8の発明は、請求項1の発明の構成
において、弾性体は、凹部に入り込む球体およびこの球
体を押圧するスプリングから構成され、これらが円周方
向の少なくとも3カ所に設けられている。
【0034】上記構成によれば、例えばドローバーにお
ける円周方向の少なくとも3カ所に設けた球体がスプリ
ングにより押圧されることで、球体が工具ホルダ側の凹
部に入り込み、これにより工具ホルダは主軸側に仮保持
される。
【0035】請求項9の発明は、請求項5または8の発
明の構成において、凹部は環状の溝で構成されている。
【0036】上記構成によれば、例えばドローバーにお
ける円周方向の少なくとも3カ所に設けた球体がスプリ
ングにより押圧されることで、球体が工具ホルダ側の環
状の溝に入り込む。
【0037】請求項10の発明は、工具ホルダの中空テ
ーパシャンクを主軸のテーパ穴に挿入した状態で、主軸
側に設けたドローバーの主軸後方への移動によりその外
周側のコレットが半径方向外側に移動して前記工具ホル
ダを主軸に固定する際、またはこの固定を解除する際
に、前記ドローバー先端の膨大部が、前記中空テーパシ
ャンクの中空穴から前記工具ホルダの工具保持部側に向
けて連続して形成される中空部内に挿入された状態で、
前記膨大部と前記中空部とのいずれか一方に設けた凹部
に、いずれか他方に軸方向への移動が規制された状態で
設けられた弾性体が入り込むことで、前記工具ホルダを
前記主軸に対して仮保持させる仮保持方法としてある。
【0038】上記仮保持方法によれば、ドローバーが主
軸前方へ移動してコレットが半径方向内側に位置し、コ
レットによる工具ホルダの主軸に対する保持が解除され
ている状態で、工具ホルダは、ドローバーの膨大部外周
面と工具ホルダ内の中空部内面との間に設けた凹部およ
び弾性体からなる仮保持部により、主軸側に安定した状
態で仮保持される。
【0039】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、工具ホルダ
は、ドローバー先端の膨大部を介し、中空テーパシャン
クの中空穴に連続して形成される工具ホルダ内の中空部
内面に仮保持されるようにしたので、工具ホルダは、仮
保持される部位がより重心側に近づくことになって仮保
持時の自重によるモーメントが小さくなり、仮保持時の
位置決め安定性を向上させることができる。また、仮保
持部として中空テーパシャンクに貫通孔を設ける必要が
ないので、中空テーパシャンクの耐久性低下を防止でき
る上、主軸側に対する締結面積の減少や、場所による弾
性変形量の違い、あるいは重力バランスの悪化などが回
避でき、高速回転に適用することができる。さらに、ド
ローバー先端の膨大部と工具ホルダ内の中空部内面との
いずれか一方に設けた弾性体が他方に設けた凹部に入り
込むことで、工具ホルダを主軸側に確実に仮保持させる
ことができる。
【0040】
【0041】請求項2の発明によれば、ドローバーと工
具ホルダとのいずれか一方に設けた弾性リングが、その
弾性力により他方に設けた環状の溝に入り込むことで、
工具ホルダを主軸側のドローバーに確実に仮保持させる
ことができ、また弾性リングによってほぼ全周を仮保持
するので、仮保持時の位置決め安定性を向上させること
ができる。
【0042】請求項3の発明によれば、工具ホルダの内
面とドローバーの外周面とのそれぞれに装着したスリー
ブに、環状の溝または弾性リングを設ける構成としたの
で、工具ホルダおよびドローバー自体は既存の設備のも
のを使用でき、新規に環状の溝または弾性リングを備え
た工具ホルダおよびドローバーを用意する場合に比べて
コスト低下を図ることができる。
【0043】請求項4の発明によれば、ドローバーと工
具ホルダとのいずれか一方に設けた円弧状部材が、弾性
部材により押圧されて他方に設けた溝に入り込むこと
で、工具ホルダを主軸側に確実に仮保持させることがで
き、また円弧状部材による仮保持であるので、仮保持時
の位置決め安定性を向上させることができる。
【0044】請求項5の発明によれば、ドローバーと工
具ホルダとのいずれか一方に設けた球体が、弾性部材に
より円弧状部材を介して押圧されて他方に設けた溝に入
り込むことで、工具ホルダを主軸側に確実に仮保持させ
ることができ、また各円弧状部材に設けた少なくとも2
カ所の球体による仮保持であるので、仮保持時の位置決
め安定性を向上させることができる。
【0045】請求項6の発明によれば、ドローバーと工
具ホルダとのいずれか一方に係止された係止片が、スプ
リングにより押圧されて円弧状部材または球体が他方に
設けた凹部に入り込むことで、工具ホルダを主軸側に確
実に仮保持させることができる。
【0046】請求項7の発明によれば、一対の円弧状部
材端部の係止片相互間に配置したスプリングにより、一
対の円弧状部材を同時に押圧するので、各円弧状部材に
よる凹部に対する仮保持動作が均一化し、仮保持時の位
置決め安定性が向上する。
【0047】請求項8の発明によれば、ドローバーと工
具ホルダとのいずれか一方における円周方向の少なくと
も3カ所に設けた球体がスプリングにより押圧されて他
方に設けた凹部に入り込むことで、工具ホルダを主軸側
に確実に仮保持させることができ、また少なくとも3カ
所の球体による仮保持であるので、仮保持時の位置決め
安定性を向上させることができる。さらに、水平に配置
される主軸に仮保持される工具ホルダの場合において、
球体およびスプリングからなる弾性体が上部に位置する
ものと下部に位置するものとで、スプリングの荷重を変
化させることができるので、より安定した仮保持状態を
確保することができる。
【0048】請求項9の発明によれば、ドローバーと工
具ホルダとのいずれか一方に設けた球体が、他方に設け
た環状の溝に入り込む構成としたので、球体と凹部との
位置合わせが不要となり、仮保持させる作業を簡素化さ
せることができる。
【0049】請求項10の発明によれば、中空テーパシ
ャンクの中空穴に連続して形成される工具ホルダ内の中
空部内面に、ドローバー先端の膨大部を介して工具ホル
ダを仮保持させるようにしたので、工具ホルダは、仮保
持される部位がより重心側に近づくことになって仮保持
時の自重によるモーメントが小さくなり、仮保持時の位
置決め安定性を向上させることができる。また、仮保持
部として中空テーパシャンクに貫通孔を設ける必要がな
いので、中空テーパシャンクの耐久性低下を防止できる
上、主軸側に対する締結面積の減少や、場所による弾性
変形量の違い、あるいは重力バランスの悪化などが回避
でき、高速回転に適用することができる。さらに、ドロ
ーバー先端の膨大部と工具ホルダ内の中空部内面とのい
ずれか一方に設けた弾性体が他方に設けた凹部に入り込
むことで、工具ホルダを主軸側に確実に仮保持させるこ
とができる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づき説明する。
【0051】図1は、この発明の第1の実施の形態に係
わるマシニングセンタなどの工作機械の主軸17の先端
部周辺の断面図であり、主軸17の中心軸線Pより下部
側の図は、工具ホルダ19が主軸17に締結固定されて
いる正規の保持状態を、同上部側の図は、工具ホルダ1
9が主軸17側に仮保持されている仮保持状態を、それ
ぞれ示している。
【0052】主軸17は、図示しない工作機械のハウジ
ングに対して回転可能であって、この主軸17の端部に
設けたテーパ穴21に、工具ホルダ19の中空テーパシ
ャンク23が挿入される。工具ホルダ19は中空テーパ
シャンク23の基部側に、フランジ25を有し、工具ホ
ルダ19が主軸17に締結固定された状態で、中空テー
パシャンク23の外周面23aがテーパ穴21の内周面
に密着するとともに、前記フランジ25の端面25aが
主軸17の端面17aに密着する。したがって、この工
具ホルダ19は、上記2つの面で主軸17側に拘束され
る、2面拘束式である。
【0053】工具ホルダ19の図中で左側の端部には、
図示しない工具が装着されており、この工具装着状態
で、フランジ25の外周に形成した把持溝25bを、図
示しない自動工具交換装置によって把持して、工具交換
を行う。なお、ここでは主軸17側が自動工具交換装置
に対して移動するものとする。
【0054】主軸17内には、前記テーパ穴21の底部
に連続する中心穴27が軸方向に形成されている。この
中心穴27からテーパ穴21にわたる部分に、主軸17
の半径方向に移動可能な一対のコレット29が収容され
ている。一対のコレット29は、図中で上下方向に分割
されており、図示していないが、図中で右側の端部が前
記図12および図13に示したものと同様に、係合保持
部によって主軸17側に保持されている。
【0055】コレット29の図中で左側の端部の外側に
は、外側係止面29aが形成されている。この外側係止
面29aは、コレット29が半径方向外側に移動したと
きに、中空テーパシャンク23の内面に形成してある内
側係止面23bに係止して工具ホルダ19を保持する役
目を果たす。
【0056】上記コレット29のさらに内側には、図示
しない油圧機構により図中で左右方向に移動可能なドロ
ーバー31が収容されている。ドローバー31は、図中
で左側の端部が軸部31aに対して大径の膨大部31b
となっており、膨大部31bと軸部31aとの間に、押
接面31cが形成されている。押接面31cは、ドロー
バー31が右方向に移動する際に、コレット29の先端
部内側を押接してコレット29を半径方向外側に拡開移
動させる。
【0057】工具ホルダ19のフランジ25内には、中
空テーパシャンク23の中空穴23cに連続する中空部
25cが形成され、仮保持時にはこの中空部25c内に
ドローバー31の膨大部31bが入り込むようになって
いる。
【0058】中空部25cの底部中央にはクーラントス
ルー用ノズル33が固定されている。クーラントスルー
用ノズル33は、ドローバー31内にて軸方向に向けて
形成された貫通孔31dに軸方向に移動可能に挿入され
ている。クーラントスルー用ノズル33の外周面に対向
するドローバー31の内周面には、シール材35が設け
られている。切削加工時には、冷却液であるクーラント
が、ドローバ31の貫通孔31dからクーラントスルー
用ノズル33および工具ホルダ19内のクーラント通路
19aを経て工具および被加工材に供給されこれらを冷
却する。
【0059】膨大部31bの外周面および中空部25c
の内周面には、環状のスリーブ37および39がそれぞ
れ圧入などにより固定されている。図3は、仮保持状態
を示す図1上部の仮保持部周辺の拡大図で、図4は、正
規の保持状態を示す図1下部の仮保持部周辺の拡大図で
ある。これらの図で示すように、膨大部外周のスリーブ
37の外周面には、嵌入溝37aが形成されている。こ
の嵌入溝37aには、図2に示すような、一部が開口し
たほぼ環状の弾性体としてのばね鋼からなる断面円形の
弾性リング41が嵌め込まれている。上記嵌入溝37a
は、底部が弾性リング41の断面円形部とほぼ同じ曲率
の球面状に形成され、側面部が円筒内面に形成されてい
る。この円筒内面に沿って弾性リング41は、図4中の
矢印Rで示す方向に嵌入溝37a内を変位可能となる。
【0060】図4に示すように、嵌入溝37aに嵌入さ
れた状態の弾性リング41は、円形の中心位置が嵌入溝
37a内に位置して一部がスリーブ37の外周面から突
出しており、かつ嵌入溝37aの底部との間には、弾性
リング41が嵌入溝37aの底部側に変位可能なように
隙間43が形成されている。また、弾性リング41のス
リーブ37の外周面から突出した端部は、工具ホルダ1
9側のスリーブ39の内周面より、寸法tだけ半径方向
外側に位置している。
【0061】一方、工具ホルダ19側のスリーブ39の
内周面には、上記弾性リング41が弾性的に押し付けら
れた状態で入り込む凹部としての断面が円弧状の環状の
溝39aが形成されている。環状の溝39aは、深さが
上記寸法tとほぼ同じか寸法tより若干浅く形成され、
ドローバー31の先端面31eが中空部25cの底部に
ほぼ当接した状態で弾性リング41が入り込む位置に形
成されている。上記環状の溝39aと弾性リング41と
で、仮保持部を構成している。
【0062】中空部25c内周のスリーブ39は、中空
テーパシャンク23側の端部が、中空穴23cの内面の
曲面形状部23dに連続するように、傾斜面39bが形
成されている。この傾斜面39bは、工具ホルダ19を
仮保持させる際に、弾性リング41をスリーブ39の内
側に容易に移動させるためのガイドとなる。
【0063】次に、工具ホルダ19を主軸17に装着す
る際の動作を説明する。ドローバー31が、図1の上部
の図に示すように先端側に突出した状態では、コレット
29は半径方向内側に位置した状態となっている。この
状態で、自動工具交換装置の工具把持部に把持された工
具ホルダ19の中空テーパシャンク23が主軸17のテ
ーパ穴21に挿入されると、ドローバー31の先端外周
に設けた弾性リング41が、スリーブ39の傾斜面39
bにガイドされつつ嵌入溝37aの底部に向けて弾性変
形し、スリーブ39の内面に達する。
【0064】弾性リング41は、工具ホルダ19がテー
パ穴21内にさらに押し込まれることで、スリーブ39
の環状の溝39aに入り込み、これにより工具ホルダ1
9は主軸17側に仮保持されることになる。この仮保持
状態では、ドローバー31の先端面31eは、中空部2
5cの底面にほぼ当接しており、一方中空テーパシャン
ク23の外周面23aはテーパ穴21に対し、またフラ
ンジ端面25aは主軸端面17aに対し、それぞれ所定
の隙間が形成された状態となっている。
【0065】仮保持された状態で、自動工具交換装置の
工具把持部による工具ホルダ19に対する把持を解除
し、主軸17は工具交換装置から離反移動して加工位置
へと移動する。
【0066】主軸17が加工位置へ移動する過程におい
て、ドローバー31を図中で右方向に移動させると、弾
性リング41が環状の溝39aから外れると同時に、ド
ローバー31の押接面31cに押されるコレット29が
半径方向外側に移動しつつ図中で右方向に移動する。こ
の移動により、コレット29は外側係止面29aが中空
テーパシャンク23の内側係止面23bに係止し、かつ
中空テーパシャンク23が半径方向外側へ弾性変形して
外周面23aがテーパ穴21の内面に密着すると同時
に、フランジ端面25aも主軸端面17aに密着する。
【0067】これにより、工具ホルダ19は主軸17側
に締結固定された、図1下部の保持状態となり、主軸1
7が加工位置へ移動完了した時点で、主軸17の回転に
より切削加工がなされる。このように、仮保持状態から
正規の保持状態とする動作を行いつつ主軸17を加工位
置へ移動できるので、全体の作業時間の短縮が図れる。
加工に使用した工具(工具ホルダ19)を取り外す際に
も、主軸17が自動工具交換装置による工具交換位置ま
で移動する過程で、ドローバー31を突出移動させて正
規の保持状態から仮保持状態に移行させることで、全体
の作業時間が短縮される。
【0068】上記した工具ホルダ19を仮保持するため
の弾性リング41および環状の溝39aからなる仮保持
部は、ドローバー31の外周面および中空部25c内に
設けており、このため前記図12および図13に示した
ように中空テーパシャンクに貫通孔を設けることによる
中空テーパシャンクの強度低下は回避され、工具ホルダ
19としての耐久性が確保されるとともに、2面拘束式
の工具ホルダ19に対応する高速回転に充分適応できる
ものとなる。
【0069】また、上記した仮保持機構は、ドローバー
31に設けた弾性リング41により、工具ホルダ19の
ほぼ全周部分を保持する構成であるので、仮保持時の位
置決め安定性が向上する。さらに、工具ホルダ19が仮
保持される部分は、中空テーパシャンク23より図中で
左側のより重心に近い位置に設定されているので、仮保
持時での自重によるモーメントが従来より小さくなり、
これによっても位置決め安定性の向上が図られれる。位
置決め安定性が向上することで、コレット29の外側係
止面29aによる中空テーパシャンク23の内側係止面
23bに対する係止動作が確実になされる上、仮保持機
構における弾性リング41のばね力も小さく設定でき、
仮保持させる際の作業が容易なものとなる。
【0070】図5は、この発明の第2の実施の形態を示
している。この実施の形態は、前記図1のものにおけ
る、ドローバー31の膨大部31bの外周および、工具
ホルダ19側の中空部25cの内周のそれぞれのスリー
ブ37および39を廃止し、前記膨大部31bの外周面
に形成した嵌入溝31fに弾性リング41を嵌め込むと
ともに、中空部25cの内周面に環状の溝25dを形成
している。
【0071】上記図5の例においても、前記図1のもの
と同様の作用効果を奏する。なお、前記図1のものは、
本仮保持機構を設けていない既存の設備における、工具
ホルダ19および主軸17(ドローバー31)に、スリ
ーブ37および39を装着することで対応できるので、
図5の例のように、弾性リング41および環状の溝25
dをそれぞれ直接設けたドローバー31および工具ホル
ダ19を新規に設定する必要がなく、図5のものに比べ
て低コストで済み、対応が容易である。
【0072】図6および図7は、この発明の第3の実施
の形態を示している。図6は、ドローバー45先端の膨
大部45a周辺の側面図で、図7は図6のA−A断面図
である。膨大部45aの外周の相互に対向する位置に
は、嵌入溝45bが形成され、この嵌入溝45bに断面
円形で弾性変形可能なばね鋼からなる一対の円弧状部材
47が嵌め込まれている。
【0073】上記円弧状部材47の両端には、係止片4
9が固定されている。膨大部45a外周の前記嵌入溝4
5bが形成された部位に対して円周方向に90度変位し
た位置の相互に対向する位置には、前記係止片49が配
置される切欠凹部45cが形成されている。この切欠凹
部45cの図中で上下両端における段部45dに、係止
片49の係止突起49aが係止されており、これにより
円弧状部材47が膨大部45aに取り付けられることに
なる。
【0074】係止片49の切欠凹部45c内における相
互に対向する面にはスプリング位置決め用突起45eが
設けられ、この突起45eによって位置決めされる弾性
部材としてのスプリング51が、切欠凹部45c内に収
容されている。このスプリング51と係止片49と円弧
状部材47とで弾性体を構成している。
【0075】上記スプリング51は、係止片49を介し
て一つの円弧状部材47を相互に離反させる方向に付勢
しており、これにより円弧状部材47は、図6に示され
る工具ホルダ19における中空部25c内面の環状の溝
25dに入り込み、工具ホルダ19が仮保持されること
になる。スプリング51により係止片49を押圧し、係
止片49の係止突起49aが段部45dに当接している
状態で、円弧状部材47と嵌入溝45bとの間には、前
記図3および図4における弾性リング41と嵌入溝37
aとの間の隙間43と同様な隙間が形成されている。
【0076】上記図6および図7の例においては、前記
第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様の作用
効果を奏するほか、一対の円弧状部材47が工具ホルダ
19に対し円周方向の相互に対向する部位を均等に押圧
するので、円周方向の一部に開口が形成された図1また
は図5における弾性リング41を備えたものに比べ、仮
保持時での位置決め安定性がより向上する。
【0077】図8は、この発明の第4の実施の形態を示
している。この実施の形態は、ドローバー53の膨大部
53aの外周部に、鋼球などからなる球体55と、球体
55をワッシャ形状のスプリング受け57を介して工具
ホルダ19の中空部25cの内周面に向けて押圧するス
プリング59とを備えた弾性体を、図9に示すように、
円周方向等間隔の4カ所に設けている。
【0078】膨大部53aの外周部には、上記弾性体が
収容される弾性体収容穴53bが形成され、この弾性体
収容穴53bの開口部には、球体係止片61が圧入ある
いはねじ込みなどによって固定されている。球体係止片
61は中央部に小孔61aが形成され、スプリング59
により押された球体55が、この小孔61aから若干部
分突出する。この突出した部分の球体55が、工具ホル
ダ19の中空部25cの内面に形成した環状の溝25d
に入り込むことで、工具ホルダ19が主軸17側に仮保
持されることになる。
【0079】この実施の形態の場合は、4カ所のスプリ
ング59の設定荷重を変化させることができるので、例
えば主軸17が水平に配置されている場合には、上部に
位置するスプリング59の荷重を下部に位置するスプリ
ング59より強く設定することで、仮保持での位置決め
がより安定したものとなる。
【0080】なお、上記図8および図9の例では、球体
55およびスプリング59を備えた弾性体を、少なくと
も3カ所に設ければ、仮保持時での位置決めを安定化さ
せることが可能である。
【0081】図10および図11は、この発明の第5の
実施の形態を示している。図10は、ドローバー63先
端の膨大部63a周辺の側面図で、図11は図10のB
−B断面図である。この実施の形態は、前記図6および
図7に示した第3の実施の形態と、前記図8および図9
に示した第4の実施の形態とを組み合わせたものであ
り、第3の実施の形態における円弧状部材47に相当す
る二つの円弧状部材65に、第4の実施の形態における
球体55に相当する球体67を三つずつ設けた構成とな
っている。
【0082】円弧状部材65には、外周側が狭まった貫
通孔65aが形成され、この貫通孔65aに内周側から
挿入した球体67の一部が外周側に突出している。この
状態で、貫通孔65aの内面に形成した雌ねじ部にねじ
プラグ69を締結してボール67を固定してある。その
他の構成は図6および図7のものと基本的に同様であ
る。
【0083】なお、球体67は一つの円弧状部材65に
対し、少なくとも二つ設けてあれば、仮保持時の位置決
め安定性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係わる工具ホル
ダ装着装置を示す、マシニングセンタなどの工作機械の
主軸先端部の断面図である。
【図2】図1の工具ホルダ装着装置に使用される弾性リ
ングの正面図である。
【図3】図1の工具ホルダ装着装置の仮保持部における
仮保持状態を示す拡大された断面図である。
【図4】図1の工具ホルダ装着装置の仮保持部における
仮保持されていない状態を示す拡大された断面図であ
る。
【図5】この発明の第2の実施の形態に係わる工具ホル
ダ装着装置を示す、マシニングセンタなどの工作機械の
主軸先端部の断面図である。
【図6】この発明の第3の実施の形態に係わる工具ホル
ダ装着装置を示す、ドローバー先端の側面図である。
【図7】図6のA−A断面図である。
【図8】この発明の第4の実施の形態に係わる工具ホル
ダ装着装置を示す、マシニングセンタなどの工作機械の
主軸先端部の断面図である。
【図9】図8のドローバー先端における仮保持部を示
す、主軸の軸心に直交する面で切った断面図である。
【図10】この発明の第5の実施の形態に係わる工具ホ
ルダ装着装置を示す、ドローバー先端の側面図である。
【図11】図10のB−B断面図である。
【図12】従来例に係わる工具ホルダ装着装置を示す、
マシニングセンタなどの工作機械の主軸先端部の断面図
である。
【図13】図12の工具ホルダ装着装置にて工具ホルダ
が仮保持されている状態を示す断面図である。
【符号の説明】
17 主軸 19 工具ホルダ 21 テーパ穴 23 中空テーパシャンク 25c 中空部 29 コレット 31 ドローバー 37,39 スリーブ 39a,25d 環状の溝(凹部、仮保持部) 41 弾性リング(弾性体、仮保持部) 47,65 円弧状部材(弾性体) 49 係止片 51,59 スプリング(弾性部材、弾性体) 55,67 球体(弾性体)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23B 31/117 B23Q 3/157

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸のテーパ穴に挿入される工具ホルダ
    の中空テーパシャンクと、前記テーパ穴内に設けられ、
    半径方向外側への移動により前記テーパ穴内に挿入され
    た中空テーパシャンクの内周面を押し付けて同外周面を
    テーパ穴の内面に密着させるコレットと、このコレット
    の内側に位置し、主軸後方側への移動により前記コレッ
    トを半径方向外側へ移動させるドローバーとを備えた工
    具ホルダ装着装置において、前記工具ホルダ内に、前記
    中空テーパシャンクの中空穴から工具ホルダの工具保持
    部側に向けて連続して形成される中空部を設けるととも
    に、前記ドローバの先端に前記中空部内に挿入される膨
    大部を設け、前記ドローバーが主軸前方へ移動して膨大
    部が中空部内に挿入され、コレットが半径方向内側に位
    置している状態で、前記主軸に対し前記工具ホルダを仮
    保持する仮保持部を、前記ドローバーの膨大部外周面
    と、前記中空テーパシャンクの中空部内面との間に設
    け、前記仮保持部は、膨大部と中空部とのいずれか一方
    に設けた凹部と、いずれか他方に軸方向への移動が規制
    された状態で設けられて前記凹部に入り込む弾性体とか
    ら構成されていることを特徴とする工具ホルダ装着装
    置。
  2. 【請求項2】 凹部は環状の溝であり、弾性体は一部が
    開口したほぼ環状の弾性リングであることを特徴とする
    請求項1記載の工具ホルダ装着装置。
  3. 【請求項3】 工具ホルダの中空部内面とドローバーの
    外周面とのそれぞれにスリーブを装着し、この各スリー
    ブに、環状の溝または弾性リングを設けたことを特徴と
    する請求項2記載の工具ホルダ装着装置。
  4. 【請求項4】 弾性体は、円周方向の相互に対向する位
    置に設けた一対の円弧状部材と、この一対の円弧状部材
    を凹部側に押圧する弾性部材とを備え、前記凹部は、前
    記円弧状部材が入り込む溝で構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の工具ホルダ装着装置。
  5. 【請求項5】 弾性体は、円周方向の相互に対向する位
    置に設けた一対の円弧状部材と、この各円弧状部材の外
    周面における円周方向に沿った少なくとも2カ所にて半
    径方向外側に突出して配置される球体と、前記一対の円
    弧状部材を凹部側に押圧して前記球体を凹部内に入り込
    ませる弾性部材とを備えていることを特徴とする請求項
    1記載の工具ホルダ装着装置。
  6. 【請求項6】 一対の円弧状部材のそれぞれの両端に、
    工具ホルダまたはドローバーに係止される係止片が固定
    され、弾性部材はこの係止片を介して前記円弧状部材を
    押圧するスプリングで構成されていることを特徴とする
    請求項4または5記載の工具ホルダ装着装置。
  7. 【請求項7】 弾性体は、ドローバーの外周面に設けら
    れ、スプリングは、一対の円弧状部材端部にそれぞれ設
    けた係止片相互間に配置されて一対の円弧状部材を相互
    に離反する方向に同時に押圧する構成であることを特徴
    とする請求項6記載の工具ホルダ装着装置。
  8. 【請求項8】 弾性体は、凹部に入り込む球体およびこ
    の球体を押圧するスプリングから構成され、これらが円
    周方向の少なくとも3カ所に設けられていることを特徴
    とする請求項1記載の工具ホルダ装着装置。
  9. 【請求項9】 凹部は環状の溝で構成されていることを
    特徴とする請求項5または8記載の工具ホルダ装着装
    置。
  10. 【請求項10】 工具ホルダの中空テーパシャンクを主
    軸のテーパ穴に挿入した状態で、主軸側に設けたドロー
    バーの主軸後方への移動によりその外周側のコレットが
    半径方向外側に移動して前記工具ホルダを主軸に固定す
    る際、またはこの固定を解除する際に、前記ドローバー
    先端の膨大部が、前記中空テーパシャンクの中空穴から
    前記工具ホルダの工具保持部側に向けて連続して形成さ
    れる中空部内に挿入された状態で、前記膨大部と前記中
    空部とのいずれか一方に設けた凹部に、いずれか他方に
    軸方向への移動が規制された状態で設けられた弾性体が
    入り込むことで、前記工具ホルダを前記主軸に対して仮
    保持させることを特徴とする工具ホルダ仮保持方法。
JP08886598A 1998-04-01 1998-04-01 工具ホルダ装着装置および工具ホルダ仮保持方法 Expired - Lifetime JP3353694B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08886598A JP3353694B2 (ja) 1998-04-01 1998-04-01 工具ホルダ装着装置および工具ホルダ仮保持方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08886598A JP3353694B2 (ja) 1998-04-01 1998-04-01 工具ホルダ装着装置および工具ホルダ仮保持方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11285908A JPH11285908A (ja) 1999-10-19
JP3353694B2 true JP3353694B2 (ja) 2002-12-03

Family

ID=13954912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08886598A Expired - Lifetime JP3353694B2 (ja) 1998-04-01 1998-04-01 工具ホルダ装着装置および工具ホルダ仮保持方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3353694B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100970558B1 (ko) 2003-12-27 2010-07-16 두산인프라코어 주식회사 중공형 공구의 스핀들 콜렛장치
DE102005049615A1 (de) * 2005-05-25 2007-06-28 MAPAL Fabrik für Präzisionswerkzeuge Dr. Kress KG ZB-Klickraster
JP6616581B2 (ja) * 2015-03-30 2019-12-04 株式会社アルプスツール クランプ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11285908A (ja) 1999-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8262072B2 (en) Work piece carrier for exactly positioning a work piece on a chuck and clamping apparatus with a chuck and a work piece carrier
JP3258626B2 (ja) 工具ホルダ
ITMI952188A1 (it) Supporto portautensili fissabile amovibilmente ad un mandrino di una macchina utensile
JPH1110418A (ja) 保持工具
JP3353694B2 (ja) 工具ホルダ装着装置および工具ホルダ仮保持方法
JPS61214939A (ja) 交換工具
US8056905B1 (en) Computerized numeric control toolholder tightening fixture
JP3169339B2 (ja) 工具着脱装置
KR101838981B1 (ko) 2가지 결합구조를 가지는 bmt타입의 터렛공구대
JPH07299614A (ja) 工 具
JP3597220B2 (ja) 工作物取付治具
JPH0446685B2 (ja)
JP3789323B2 (ja) 工具ホルダ
JPH06114612A (ja) 工具保持装置
JPH0451954Y2 (ja)
JP7014331B1 (ja) チャック及び工作機械
JPS6125744A (ja) 交換工具
JP2857102B2 (ja) スピンドル装置
JP2007301702A (ja) 主軸内可動軸の移動量調整装置および旋盤機
JP7383278B2 (ja) 加工機用ワークホルダー
JPH0796437A (ja) 工具ホルダ
JP2023121179A (ja) 工具ポット
JP2003127009A (ja) 工作機械の主軸装置
JPS5920889Y2 (ja) 工具用チヤツク
JP3360066B2 (ja) 工作機械のツールヘッド

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070927

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080927

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090927

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100927

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100927

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110927

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120927

Year of fee payment: 10