JP3352305B2 - 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP3352305B2
JP3352305B2 JP31890595A JP31890595A JP3352305B2 JP 3352305 B2 JP3352305 B2 JP 3352305B2 JP 31890595 A JP31890595 A JP 31890595A JP 31890595 A JP31890595 A JP 31890595A JP 3352305 B2 JP3352305 B2 JP 3352305B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体に
関し、詳しくは特定の樹脂を含有する保護層と特定の樹
脂を含有する感光層を有する電子写真感光体、それを有
するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法は米国特許第229769
1号明細書に示されるように、暗所では絶縁性である
が、画像露光の間に受けた照射量に応じて電気抵抗が変
化する光導電性材料を用いる。この光導電性材料を用い
た電子写真感光体に要求される基本的な特性としては、
(1)暗所で適当な電位に帯電できること、(2)暗所
において電位の逸散が少ないこと、(3)光照射によっ
て速やかに電荷を逸散せしめることなどが挙げられる。
【0003】特に、繰り返し使用される電子写真感光体
の表面には帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段及
びクリーニング手段などによる様々な電気的及び機械的
外力が直接加えられるため、それらに対する耐久性も要
求される。
【0004】具体的には、帯電時に発生するオゾンや窒
素酸化物による電気的劣化、あるいは帯電時の放電や各
種部材による摺擦によって表面が摩耗したり傷が発生し
たりする機械的劣化に対する耐久性が求められている。
特に、有機光導電物質を用いた電子写真感光体は機械的
耐久性が比較的低く、その向上は特に切望されている。
【0005】上記のような感光体に要求される耐久特性
を満足させるために、感光層表面に樹脂を主成分とする
表面保護層を設ける試みがなされている。例えば、特開
昭56−42863号公報及び特開昭53−10374
1号公報には、硬化性樹脂を主成分とする保護層を用い
ることにより硬度や耐摩耗性を向上させることが開示さ
れている。
【0006】しかし、硬化性の樹脂を表面保護層として
用いると、特に下層となる感光層が樹脂を主成分とする
感光層の場合、硬化性樹脂が硬化する際に生じる体積収
縮によって保護層や感光層に亀裂が入り、得られる画像
に欠陥が発生してしまうことがあった。
【0007】この亀裂に対する対策として特開平5−1
00464号公報には、体積収縮が比較的小さいアクリ
ル系モノマーを用いた光硬化性樹脂を含有する保護層が
開示されているが、残留電位及びフォトメモリーの点で
は、より優れた特性を有する電子写真感光体が検討され
ている。
【0008】特に近年、毎分10枚以上のプリントを行
う高速プロセスにまで有機感光体が使用されており、繰
り返し使用時における耐久性の向上、特に残留電位の低
減が強く望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、繰り
返し使用しても残留電位が蓄積しにくく、画像劣化の生
じにくい、優れた特性を有する電子写真感光体を提供す
ることにある。
【0010】また、本発明の目的は、フォトメモリーの
生じにくい電子写真感光体を提供することにある。
【0011】更に、本発明の目的は、上記電子写真感光
体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提
供することにある。
【0012】
【課題を解決する手段】すなわち、本発明は、導電性支
持体、該導電性支持体上の感光層及び該感光層上の保護
層を有する電子写真感光体において、該保護層がアクリ
樹脂モノマーまたはアクリル樹脂オリゴマーを含有
る溶液を感光層上に塗布後硬化することによって形成さ
、該感光層が170℃以上のガラス転移点を有する
リカーボネートを含有することを特徴とする電子写真感
光体である。
【0013】また、本発明は、上記電子写真感光体を有
するプロセスカートリッジ及び電子写真装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】まず、保護層について説明する。
本発明に用いられる保護層は、モノマーやオリゴマー、
更には必要に応じて重合開始剤を含有する溶液に熱を加
えたり、光を照射することによって硬化されることによ
り形成される。つまり、本発明の保護層は、前記溶液を
感光層上に塗布した後、硬化することによって形成され
る。
【0015】本発明に用いられる保護層が含有する樹脂
は、硬化性、塗工性及び塗料安定性の点でアクリル樹脂
である。以下にアクリル系モノマーの好ましい例を示す
が、これらに限られるものではない。
【0016】
【外1】
【0017】
【外2】
【0018】
【外3】
【0019】
【外4】
【0020】
【外5】 ただし、上記式中のR及びR′はそれぞれ下記式で示さ
れる。
【0021】
【外6】 本発明においては、2種以上の硬化性樹脂を用いること
ができ、また、他の樹脂、例えばポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリウレタン、シリコーン樹脂及びアルキ
ド樹脂及び塩ビ−酢ビ共重合体などの樹脂と混合して用
いることもできる。
【0022】本発明においては、重合開始剤を用いても
用いなくてもよいが、重合開始剤を用いた方が、本発明
の技術課題は顕著に生じる。重合開始剤の添加量は、モ
ノマーやオリゴマーの全重量に対し0.1〜80%であ
ることが好ましく、0.5〜50%であることがより好
ましい。また、通常、光硬化の方が熱硬化の場合より
も、硬化の際に生じる体積収縮が小さいので、本発明に
おいては光重合開始剤を用いることが好ましい。用いる
ことのできる光重合開始剤の好ましい例を以下に示す
が、これらに限られるものではない。
【0023】
【外7】 本発明においては、抵抗のコントロールという目的で、
保護層に金属酸化物粒子などの導電性粒子を分散するこ
とが好ましい。導電性金属酸化物としては、酸化亜鉛、
酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウ
ム、酸化ビスマス、インジウムをドープした酸化スズ、
アンチモンをドープした酸化スズ及び酸化ジルコニウム
などが挙げられる。これらの金属酸化物は1種または2
種以上を混合して用いる。金属酸化物粒子の含有量は、
保護層の全固形分重量の5〜90%が好ましく、10〜
90%がより好ましい。金属酸化物の含有量が5%未満
の場合には保護層としての抵抗が高くなり過ぎることが
あり、90%を越えると感光体表面層として低抵抗とな
り易く、帯電能の低下やピンホールの原因となることが
ある。
【0024】また、本発明においては、表面潤滑性や環
境安定性の向上という目的で、保護層にテトラフルオロ
エチレンなどの潤滑性粒子を分散することが好ましい。
【0025】更に、本発明においては分散性、接着性及
び環境安定性などの向上という目的で、保護層に各種カ
ップリング剤や酸化防止剤を添加することもできる。
【0026】本発明に用いられる保護層の膜厚は0.1
〜10μmであることが好ましく、0.5〜7μmであ
ることがより好ましい。
【0027】保護層の塗工方法は一般的なコーティング
方法であればいずれのものでもよいが、生産性の点で浸
漬コーティング法が好ましい。
【0028】次に、感光層について説明する。保護層の
下層には感光層、好ましくは、電荷輸送材料とバインダ
ー樹脂を有する電荷輸送層が形成される。前述の如く、
感光体の残留電位を低下させる必要がある。単に保護層
の抵抗を低下させるのならば、保護層中に導電性粒子を
含有させればよいが、それだけでは残留電位を十分に低
下させることはできない。
【0029】本発明者らは鋭意検討した結果、保護層と
接する感光層の樹脂と残留電位やフォトメモリーとの相
関を見い出し、本発明に至った。即ち、保護層と接する
感光層のバインダー樹脂として170℃以上のガラス転
移点(以下Tgと略す)を有する樹脂を用いることによ
って、残留電位を低下させることができ、しかも耐久に
よる残留電位の蓄積が回避できる。
【0030】本発明のメカニズムは定かではないが以下
のように考えられる。保護層として硬化性樹脂を使用す
ると、樹脂のモノマーやオリゴマー自体が有機溶剤的に
作用し、塗布される側の感光層を浸食する。感光層中の
バインダー樹脂は、モノマーやオリゴマーに対して完全
に溶解するわけではなく、感光層と保護層の界面近傍の
みで感光層が膨潤する。その結果、電荷輸送材料や重合
開始剤がマイグレートし、電気的トラップを形成するた
め、保護層の抵抗を低下させるだけでは残留電位は低下
しないものと考えられる。電荷輸送材料や重合開始剤は
低分子量なので、ある程度のマイグレートは必ず発生す
ると思われる。そこで、高いTgを有するバインダー樹
脂を用い、樹脂の結晶化度を上げることにより感光層の
膨潤を防止し、感光層に立体障害性を付与することによ
って、電荷輸送材料や重合開始剤の移動を妨げることを
考え本発明に至った。これは単純にバインダー樹脂を構
成するモノマーの構造に嵩高い基を導入して立体障害性
を付与するものではなく、膜形成時に分子内での結晶化
し易い部分を増加させることにより塗膜としての立体障
害性を付与しようとするものである。
【0031】本発明においては、Tgが240℃以下で
あることが好ましい。240℃を越えると感光層にクラ
ックが生じ易くなる傾向になるからである。なお、本発
明におけるTgは樹脂のDTA曲線から一般的な手法で
測定することができる。
【0032】分子量はその塗工性の点から重量平均分子
量で5,000〜1,000,000であることが好ま
しく、15,000〜100,000であることがより
好ましい。
【0033】本発明における感光層が含有する樹脂は、
耐溶剤性及び硬度の点でポリカーボネートである。本発
明に用いられるポリカーボネートは、主鎖中に炭酸エス
テル結合を有する樹脂であり、好ましくはビスフェノー
ル化合物をホスゲン法やエステル交換法で重合させるこ
とにより得られる樹脂である。ポリエステルやポリスチ
レンなどの熱可塑性樹脂は硬度的に十分でないことがあ
り、フェノール樹脂及びウレタン樹脂などの熱硬化樹脂
は多く極性基を有しており、感度に悪影響を及ぼすこと
もある。
【0034】また、本発明においては、樹脂を単独で用
いてもよいし、他の樹脂とブレンドして使用してもよ
い。ただし、かかる他の樹脂が有するTgが170℃未
満である場合は、170℃以上のTgを有する樹脂の割
合が、含有される層中の樹脂全重量に対し50重量%以
上であることが好ましい。
【0035】上記バインダー樹脂とともに用いる電荷輸
送材料としては、各種のトリアリールアミン系化合物、
ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、ピラゾリン
系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系
化合物、チアゾール系化合物などが挙げられる。
【0036】本発明における電荷輸送層の膜厚は4〜3
0μmであることが好ましく、特には5〜20μmであ
ることが好ましい。また、電荷輸送材料と樹脂の比率は
重量比で1/10〜20/10であることが好ましく、
特には5/10〜10/10であることが好ましい。
【0037】保護層に接する感光層が電荷輸送層である
場合、その下層は電荷発生層である。電荷発生層は電荷
発生材料をバインダー樹脂に分散した溶液を塗布し、乾
燥することによって形成することが好ましいが、電荷発
生材料のみを蒸着することによって形成してもよい。
【0038】電荷発生材料としては、フタロシアニン顔
料、アゾ顔料及びアントアントロン顔料などが挙げら
れ、バインダー樹脂としては、ポリエステル、ポリアク
リル、ポリビニルカルバゾール、フェノキシ樹脂、ポリ
カーボネート、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、
ポリサルフォン、ポリアリレート、塩化ビニリデン・ア
クリロニトリロコポリマー及びポリビニルベンザールな
どが挙げられる。バインダー樹脂と電荷発生材料の比率
は重量比で1/5〜5/1であることが好ましく、特に
は1/2〜3/1であることが好ましい。
【0039】また、感光層が単層である場合は、上術の
電荷発生材料及び電荷輸送材料を170℃以下のTgを
有する樹脂に分散及び溶解した溶液を塗布し、乾燥する
ことによって形成することができる。
【0040】本発明においては、感光層の下にバリアー
機能及び接着機能を有する中間層を設けることができ
る。中間層の材料としてはポリアミド、ポリビニルアル
コール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カ
ゼイン、ポリウレタン及びポリエーテルウレタンなどが
挙げられる。この層は、これらを適当な溶剤に溶解した
溶液を塗布し、乾燥することにより形成することができ
る。中間層の膜厚は0.01〜5μmであることが好ま
しく、特には0.1〜1μmであることが好ましい。
【0041】また、本発明においては中間層の下に干渉
縞防止や支持体の欠陥の被覆などの機能を有する導電層
を設けることができる。この層はカーボンブラックや金
属粒子などの導電性粉体を各種バインダー樹脂中に分散
した溶液を塗布し、乾燥することによって形成すること
ができる。導電層の膜厚は5〜40μmであることが好
ましく、特には5〜30μmであることが好ましい。
【0042】これらの各層の塗布方法としては、ディッ
ピング法、スプレーコーティング法、スピンナーコーテ
ィング法、ビードコーティング法、ブレードコーティン
グ法、ビームコーティング法などが挙げられる。
【0043】これら各層を形成する導電性支持体は、導
電性を有するものならばよく、アルミニウムなどの金
属、あるいは導電層を設けた金属、プラスチック、紙な
どが挙げられ、形状としては円筒状、フィルム状などが
挙げられる。
【0044】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及
びレーザー製版など電子写真応用分野にも広く用いるこ
とができる。
【0045】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を
示す。
【0046】図において、1はドラム状の本発明の電子
写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、
一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位
の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービ
ーム走査露光などの像露光手段(不図示)からの画像露
光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が
順次形成されていく。
【0047】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不
図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体
1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転
写手段6により順次転写されていく。
【0048】像転写を受けた転写材7は、感光体面から
分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けるこ
とにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウ
トされる。
【0049】像転写後の感光体1の表面は、クリーニン
グ手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面
化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10
により除電処理された後、繰り返し像形成に使用され
る。なお、一次帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた
接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要では
ない。
【0050】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカート
リッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカー
トリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電
子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例
えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手
段9の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持して
カートリッジ化して、装置本体のレール12などの案内
手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッ
ジ11とすることができる。
【0051】また、画像露光光4は、電子写真装置が複
写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化
し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、
LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動な
どにより照射される光である。
【0052】一方、ファクシミリのプリンターとして使
用する場合には、画像露光光4は受信データをプリント
するための露光光になる。図2はこの場合の1例をブロ
ック図で示したものである。
【0053】コントローラー14は画像読取部13とプ
リンター22を制御する。コントローラー14の全体は
CPU20により制御されている。画像読取部13から
の読取データは、送信回路16を通して相手局に送信さ
れる。相手局から受けたデータは受信回路15を通して
プリンター22に送られる。画像メモリには所定の画像
データが記憶される。プリンターコントローラ21はプ
リンター22を制御している。17は電話である。
【0054】回線18から受信された画像(回線を介し
て接続されたリモート端末からの画像情報)は、受信回
路15で復調された後、CPU20によって画像情報を
復号処理され順次画像メモリ19に格納される。そし
て、少なくとも1ページの画像がメモリ19に格納され
ると、そのページの画像記録を行う、CPU20は、画
像メモリ19から1ページの画像情報を読み出し、プリ
ンターコントローラー21に復号化された1ページの画
像情報を送出する。プリンターコントローラー21は、
CPU20からの1ページの画像情報を受け取ると、そ
のページの画像情報記録を行うべくプリンター22を制
御する。CPU20は、プリンター22による記録中
に、次のページの受信を行っている。
【0055】このようにして、画像の受信と記録が行わ
れる。
【0056】
【実施例】以下、実施例に従って詳しく説明する。 (実施例1)30φ×260mmのアルミニウムシリン
ダー上に以下の材料より構成される塗料を浸漬コーティ
ング法で塗布し、140℃で30分熱硬化することによ
って膜厚が15μmの導電層を形成した。
【0057】 導電性顔料:酸化スズコート処理酸化チタン・・・10部(重量部、以下同じ ) 抵抗調節用顔料:酸化チタン・・・・・・・・・・10部 バインダー樹脂:フェノール樹脂・・・・・・・・10部 レベリング剤:シリコーンオイル・・・・・・・・・0.001部 溶剤:メタノール/メチルセロソルブ=1/1・・20部
【0058】次に、この層の上にN−メトキシメチル化
ナイロン3部及び共重合ナイロン3部を、メタノール6
5部及びn−ブタノール30部の混合溶剤に溶解した溶
液を浸漬コーティング法で塗布し、乾燥することによっ
て0.5μmの中間層を形成した。
【0059】次に、CuKα特性X線回折におけるブラ
ッグ角2θ±0.2°が9.0°、14.2°、23.
9°及び27.1°に強いピークを有するオキシチタニ
ウムフタロシアニン4部、ポリビニルブチラール(商品
名:エスレックBM−2、積水化学(株)製)2部及び
シクロヘキサノン80部を混合した溶液をφ1mmガラ
スビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、
メチルエチルケトン115部を加えて電荷発生層用分散
液を得た。これを前記中間層上に浸漬コーティング法で
塗布し、乾燥することによって0.3μmの電荷発生層
を形成した。
【0060】次に、下記構造式のアミン化合物10部
【0061】
【外8】 及び表1のサンプルナンバー1のポリカーボネート10
部を、モノクロベンゼン30部及びジクロルメタン30
部の混合溶剤に溶解した。この塗料を前述の電荷発生層
の上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃で1時間
乾燥することによって膜厚が20μmの電荷輸送層を形
成した。
【0062】次に、保護層用の調合液を下記の手順によ
り作成した。平均粒径0.02μmのアンチモン含有酸
化スズ微粒子(商品名:T−1、三菱マテリアル(株)
製)100部、(3,3,3−トリフルオロプロピル)
トリメトキシシラン(信越化学(株)製)30部及び9
5%エタノール−5%水溶液300部を混合した溶液
を、ミリング装置で1時間分散処理した溶液をろ過し、
エタノールで洗浄後、乾燥し、120℃で1時間加熱を
することにより酸化スズ微粒子の表面を処理した。次
に、バインダー樹脂としてアクリルモノマー例示化合物
No.23を25部、光重合開始剤としての2−メチル
チオキサントン0.5部、及び前記表面処理されたアン
チモン含有酸化スズ粒子35部及びトルエン300部を
混合してサンドミル装置で96時間分散した分散液に、
四フッ化エチレン樹脂粒子(商品名:ルブロンL−2、
ダイキン工業(株)製)25部を混合した溶液をサンド
ミル装置で8時間分散することにより保護層用の分散液
を得た。
【0063】この分散液を前記電荷輸送層上にスプレー
塗布し、乾燥後、高圧水銀灯にて800mW/cm2
光強度で15秒間紫外線照射することによって膜厚4μ
mの保護層を形成した。
【0064】
【外9】
【0065】
【外10】
【0066】
【外11】
【0067】
【外12】
【0068】(実施例2〜9)電荷輸送層のバインダー
樹脂として表1のサンプルナンバー2、3、5、6、
8、9、11及び12のポリカーボネートを用いた以外
は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
【0069】作成した電子写真感光体を23℃、30%
RH下で一晩放置後、キヤノン製レーザービームプリン
ターLBP−NXの改造機に装着して残留電位を測定し
た。即ち、現像器及びクリーナーをはずし、現像器の位
置に電位センサーを取り付けたカートリッジを用意し、
本体から転写ローラーをはずした上で、全面黒画像モー
ド(全面光照射)でA4を5枚プリント分の電子写真プ
ロセスを行った後の感光体表面の電位をV1とし、その
後レーザーを照射したまま一次帯電を切り感光体が5回
転したときの表面電位を残留電位とした。
【0070】更に、15000枚の通紙耐久を行い、耐
久直後の感光体についてVl及び残留電位を上記と同様
にして測定した。
【0071】また、上記と同様に作成した別の感光体に
照度2000luxの蛍光灯で6分間光を照射し、照射
後2分間暗所放置した後、前述と同様の方法でV1を測
定し、光が当たっていない部分のV1から光が当たって
いた部分のVlを引いたものをフォトメモリーとして示
す。
【0072】更に、フォトメモリーを評価した感光体を
用い、1ドット幅の黒線を2ドット間隔で繰り返す画像
を形成し、得られた画像を目視によって評価した。
【0073】
【0074】(比較例1〜6)電荷輸送層のバインダー
樹脂として表1のサンプルナンバー4、7、10、1
3、14及び15のポリカーボネートを用いた以外は実
施例1と同様にして電子写真感光体を作成し、評価し
た。その結果を表3に示す。
【0075】
【0076】(実施例10〜18)保護層のバインダー
樹脂としてアクリルモノマー例示化合物No22を使用
した以外はそれぞれ実施例1〜9と同様に電子写真感光
体を作成し、評価した。
【0077】その結果を表4に示す。
【0078】
【0079】(実施例19及び20)電荷輸送材料とし
て以下の構造のものを用いた以外は、それぞれ実施例1
及び2と同様にして電子写真感光体を作成し、評価し
た。その結果を表5に示す。
【0080】
【外13】
【0081】
【0082】(比較例7及び8)電荷輸送材料として以
下の構造のものを用いた以外は、それぞれ比較例1及び
2と同様にして電子写真感光体を作成し、評価した。そ
の結果を表6に示す。
【0083】
【外14】
【0084】
【0085】(実施例21〜23)電荷輸送層のバイン
ダー樹脂として表1のサンプルナンバー2とサンプルナ
ンバー13のポリカーボネートを、それぞれ重量比で7
0/30、60/40及び50/50にして用いた以外
は実施例2と同様にして電子写真感光体を作成し、評価
した。その結果を表7に示す。
【0086】
【0087】(比較例9及び10)電荷輸送層の膜厚を
24μmとし、保護層を塗布しない以外は、それぞれ実
施例1及び比較例1と同様にして電子写真感光体を作成
し、評価した。その結果を表8に示す。
【0088】
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電子写真
感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッ
ジ及び電子写真装置により、保護層による優れた機械的
耐久性を維持しつつ、残留電位を低減でき、耐久による
残留電位上昇による画像劣化を防ぎ、かつ電気的には高
感度化、及びフォトメモリーの低減をすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【図2】本発明の電子写真感光体を有するファクシミリ
のブロック図の例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−214408(JP,A) 特開 平6−214412(JP,A) 特開 平6−282092(JP,A) 特開 平6−35220(JP,A) 特開 平6−308756(JP,A) 特開 平6−3921(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体、該導電性支持体上の感光
    層及び該感光層上の保護層を有する電子写真感光体にお
    いて、該保護層がアクリル樹脂モノマーまたはアクリル
    樹脂オリゴマーを含有する溶液を感光層上に塗布後硬化
    することによって形成され、該感光層が170℃以上の
    ガラス転移点を有するポリカーボネートを含有すること
    を特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 ガラス転移点が240℃以下である請求
    項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 ポリカーボネートの割合が含有される層
    中の樹脂の全重量に対し50重量%以上である請求項1
    または2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 アクリル樹脂モノマーまたはアクリル樹
    脂オリゴマーが光照射により硬化される請求項1〜
    いずれか記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 アクリル樹脂モノマーまたはアクリル樹
    脂オリゴマーを含有する溶液が光重合開始剤を含有する
    請求項1〜のいずれか記載の電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 請求項1〜のいずれか記載の電子写真
    感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリーニング手段
    からなる群より選択される少なくともひとつの手段を一
    体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを
    特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜のいずれか記載の電子写真
    感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を
    有することを特徴とする電子写真装置。
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